JP6343509B2 - 検査装置 - Google Patents
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Description
図10(a)に示すように、従来技術に係る検査装置は、Z軸方向に間隔をあけて配された2つのコンベヤベルト9703,0706と、それらのプーリ9701,9702,9704,9705を備える。検査対象であるワーク951d〜951gは、コンベヤベルト9703とコンベヤベルト9706との間をX軸方向左側から右側に向けて搬送される。
図10(a)に戻って、コンベヤベルト9706の上方には、互いにX軸方向に間隔をあけて配された4つのカメラ9707〜9710が配されている。各カメラ9707〜9710は、撮像領域に入ったワーク951d〜951gの外観を撮像し、演算部に画像信号を送出する。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、装置の製造コストおよび管理コストを抑えながら、高精度にワークの外観全体を検査することができる検査装置を提供することを目的とする。
2枚のサイドパネルは、ベース上に、互いに間隔をあけて対向する状態に立設されている。
複数のローラは、各回転軸に対して、少なくとも2枚設けられており、各回転軸に取り付けられた少なくとも2枚のローラは、互いに2枚のサイドパネルの対向方向に間隔をあけている。
撮像手段は、3つの回転軸の内の2つの回転軸間に相当する領域に配置されており、当該領域のワークの外観を撮像する。なお、撮像手段の配置箇所については、少なくとも3つの回転軸を挟んで、ベースとは反対側であってもよいし、ワークの軸方向の延長線上であってもよい。
また、少なくとも3つの回転軸のそれぞれに取り付けられたローラは、全てにおいて、切り込み位置が同期された状態となっており、3つの回転軸のそれぞれに取り付けられたローラは、当該3つの回転軸の軸芯方向から見た場合に互いに重なりを有し、少なくとも3つの回転軸を挟んだベースとは反対側から見た場合に互いに非接触状態で配されている。
従って、本発明に係る検査装置では、装置の製造コストおよび管理コストを抑えながら、高精度にワークの外観全体を検査することができる。
本発明に係る検査装置では、上記構成において、少なくとも3つの回転軸には、順に並んだ状態で配された第1の回転軸、および第2の回転軸、および第3の回転軸が含まれている。そして、第1の回転軸と第2の回転軸との間の間隙、および第2の回転軸と第3の回転軸との間の間隙のそれぞれは、ワークにおける長軸方向に直交する横断面での仮想外接円の外径よりも大きい。このような構成を採用することにより、撮像手段による撮像に際して、回転軸が影響を及ぼし難く、高精度の検査が可能である。
本発明に係る検査装置では、上記構成において、さらに、少なくとも3つの回転軸を挟んで、ベースとは反対側であって、3つの回転軸の内の2つの回転軸間に相当する領域には、ローラの当接領域に載置されたワーク、あるいはローラの切り込み部による掛止により搬送中のワークが、ローラの当接領域あるいは切り込み部から浮き上がるのを抑制する押さえ手段を備える。これにより、検査装置を高速駆動しても、ワークが脱落などすることを抑制でき、高効率な検査が可能となる。なお、「浮き上がるのを抑制する」とは、ローラの当接領域からの浮き上がりを“0”とする場合だけではなく、数mm程度の浮き上がりを許容するものである。
[実施の形態1]
1.印字・検査ライン1の概略構成
本発明の実施の形態に係る印字・検査ライン1の概略構成について、図1〜図3を用い説明する。
図1に示すように、印字・検査ライン1は、ワークの搬送方向(矢印の方向)に沿って、印字部11、検査部12、排出部13、バッファ部15、検査・排出部16が設けられてなる。
次に、検査部12は、具体的にはカメラであって、ラインの起動中は継続して撮像を行っている。そして、検査部12により、印字部11でワーク50に印字された文字および図形の良否を判断する。具体的には、図3(c)のように、根元側の円柱部分50aに印字された文字などの良否を判定する。
一方、検査部12での撮像および判定の結果、印字不良がないと判定(良品と判定)されたワーク50については、そのままコンベヤ10でX軸方向左下に向けて搬送される。そして、バッファ部15へと送られる。
2.検査・排出部16の構成
検査・排出部16の構成について、図4および図5を用い説明する。
図4に示すように、検査・排出部16における検査装置本体160では、ベースプレート1600と、そのY軸方向両端部分からZ軸方向に立設された2枚のサイドプレート1601,1602とからフレームが構成されてなる。
サイドプレート1601,1602間には、それぞれの軸芯がY軸方向に延伸するように配された、4つのシャフト1603〜1606が回転自在に軸支されている。4つのシャフト1603〜1606の両端部は、サイドプレート1601,1602を挿通して、各外側へと延出している。そして、Y軸方向右下側の端部には、ギア1607〜1610がそれぞれ固定されており、ギア1607〜1610は、間に介挿されたギア1611〜1613に対して噛合している。
以上のような構成により、シャフト1603〜1606は、同期した状態で回転する。
次に、図4に示すように、各シャフト1603〜1606には、円板状のローラ1615〜1622が各2枚取り付けられている。各ローラ1615〜1622は、その外周面が、当接領域と切り込み部とからなる。具体的には、図5(c)に示すように、ローラ1615の外周面は、当接領域1615bと切り込み部1615aとからなり、図5(c)の拡大部分に示すように、当接領域1615bでは、ローラ本体16150の外周面側にゴムライニング16151が貼着されている。なお、図示を省略しているが、残りのローラ1616〜1622についても、同様の構成を有する。
また、図4および図5(a)に示すように、各シャフト1603〜1606同士の間の間隙は、検査対象となるワーク50の外径サイズよりも大きく設定されている。これは、検査カメラ161で撮像した際に、ワーク50とシャフト1603〜1606との間に隙間が残るようにすることで、撮像した画像を基にキズやゴミの付着を検出する際の制度を高く維持するためである。即ち、ワーク50とシャフト1603〜1606との切り分けの容易性を確保するためである。
本実施の形態では、検査カメラ161を用いた撮像ステーションをシャフト1603とシャフト1604との間の箇所に設け、シャフト1605とシャフト1606との間の箇所に排出ステーションを設け、シャフト1604とシャフト1605との間には別段の装置を設けていない。これは、検査カメラ161で撮像して後、画像解析を行って排出装置162で排出させるか否かを判定するまでの時間をある程度確保するためである。
3.検査・排出部16におけるワーク50d〜50gの動き
検査・排出部16におけるワーク50d〜50gの動きについて、図6を用い説明する。なお、図6(a)〜(f)では、ローラ1616,1618,1620,1622の図示を省略しているが、ローラ1615,1617,1619,1621と同期して回転している。
次に、図6(b)に示すように、各ローラ1615,1617,1619,1621が反時計回りに回転すると、それらの切り込み部1615a,1617a,1619a,1621aに対してワーク50d〜50gが掛止される。このように切り込み部1615a,1617a,1619a,1621aに対して掛止されることにより、各ワーク50d〜50gは、ローラ1615,1617,1619,1621の回転とともに、X軸方向左側へと移動される。
次に、図6(d)に示すように、ローラ1615とローラ1617との間の箇所でワーク50gが自転を開始し、ローラ1617とローラ1619との間の箇所でワーク50fが自転を開始し、ローラ1619とローラ1621との間の箇所でワーク50eが自転を開始する。そして、図6(e)に示すように、ローラ1621の回転が進むと、ワーク50dが良品ストッカ17に続くシュータへと送られる。
4.検査カメラ161による撮像
検査・排出部16における検査カメラ161での撮像について、図7および図8を用い説明する。図8は、比較例として想定する検査装置の構成を示す図である。
図8に示すように、比較例に係る検査装置は、プーリ9601とプーリ9602との間で張設されたベルト9603と、位置固定され移動しないベース板9604との間にワーク950が挟まれる。ワーク950は、ベルト9603およびベース板9604の双方に密に接触した状態である。そして、検査カメラ961は、ベース板9604の上方に配置されている。
さらに、比較例では、ワーク950のキズやゴミの付着に関する判定精度をある程度高く維持するためには、ワーク950をあまり高速に搬送することができない。これに対して、実施の形態に係る検査・排出部16では、比較例よりも高速にワーク50を搬送した場合にも、より高精度の検査が可能である。
実施の形態2に係る検査装置の構成について、図9を用い説明する。なお、図9では、上記実施の形態1に係る検査・排出部16との差異部分だけを抜き出し、模式的に描いている。このため、細部の構成については、図示を省略している。
図9(a)に示すように、本実施の形態に係る検査装置は、ローラ2615,2617,2619に対し、間隔をあけてZ軸方向上方にベルト2625が設けられている。ベルト2625は、プーリ2623とプーリ2624との間で張設されており、ワーク50h,50iの頂面に当接あるいは近接した状態にある。
以上のような構成を備える本実施の形態に係る検査装置では、ワーク50h,50iを高速で回転・移動させた場合にも、Z軸方向上方への浮き上がりを抑制することができ、検査カメラでの撮像画質を維持することができるとともに、ワーク50h,50iとローラ2615,1617,2619の当接領域との当接状態が確実に持続され、ワーク50h,50iの自転が継続されて、外観全体の検査を確実に行うことができる。
上記実施の形態1では、4つのシャフト1603〜1606を設け、上記実施の形態2では、3つのシャフトを設けることとしたが(シャフトについては、図示および説明を省略)、シャフトの数については、少なくとも3つ以上であればよく、例えば、5つあるいは6つとしてもよい。
また、ローラについては、必ずしも板状とする必要はなく、柱状あるいは筒状とすることもできる。また、切り込みの数については、周上2か所以上とすることも可能である。
また、対象となるワークについては、棒状または筒状であればよく、図3に示すような形態に限定されるものではない。なお、横断面が多角形のものであってもよい。
また、図示を省略したが、シャフトを回転駆動させるための駆動源は、モータに限らず、エンジンなどを採用することもできる。また、各シャフトが同期した状態で回転するのであれば、シャフトごとに駆動源を設けてもよい。
また、上記実施の形態1では、シャフト1604とシャフト1605との間には別段の装置を設けないこととしたが、本発明は、当該場所に検査カメラなどを設けることとしてもよい。より具体的には、ワークの長手方向長さが長く、1台の検査カメラでは外周面全体を撮像することができないような場合には、長手方向に2つの領域に分けて、各領域ごとに対応して検査カメラを設けることとしてもよい。即ち、2台の検査カメラを用いて、ワークの外観全体を撮像することとしてもよい。
10.コンベヤ
11.印字部
12.検査部
13.排出部
14,18.不良品ストッカ
15.バッファ部
16.検査・排出部
17.良品ストッカ
50,50d〜50i.ワーク
160.検査装置本体
161.検査カメラ
162.排出装置
1600.ベースプレート
1601,1602.サイドプレート
1603〜1606.シャフト
1607〜1614.ギア
1615〜1622,2615,2617,2619.ローラ
2623,2624.プーリ
2625,2629.ベルト
16150.ローラ本体
16151.ゴムライニング
Claims (6)
- 棒状もしくは筒状のワークの外観検査を実行する検査装置であって、
ベースと、
前記ベース上に、互いに間隔をあけて対向する状態に立設された2枚のサイドパネルと、
各々が前記2枚のサイドパネル間で回転自在の状態で軸支され、互いが前記2枚のサイドパネルの対向方向および起立方向の双方向に交差する方向に間隔をあけた状態で配置された少なくとも3つの回転軸と、
前記少なくとも3つの回転軸のそれぞれに対し取り付けられ、互いに前記2枚のサイドパネルの対向方向に間隔をあけた状態の2枚のローラと、
前記少なくとも3つの回転軸に対し、当該少なくとも3つの回転軸が同期した状態で回転するように、回転駆動力を供給する駆動源と、
前記3つの回転軸の内の2つの回転軸間に相当する領域に配置され、当該領域の前記ワークの外観を撮像する撮像手段と、
を備え、
前記少なくとも3つの回転軸のそれぞれに取り付けられた前記ローラの外周面は、前記ワークの外周面に対して接触して、当該接触摩擦により前記ワークを回転させる当接領域と、一部が切り込まれた切り込み部とからなり、当該切り込み部に前記ワークが掛合されることで、当該ワークを搬送するものであって、
前記少なくとも3つの回転軸のそれぞれに取り付けられた前記ローラは、全てにおいて、前記切り込み位置が同期された状態となっており、
前記3つの回転軸のそれぞれに取り付けられたローラは、当該3つの回転軸の軸芯方向から見た場合に互いに重なりを有し、前記少なくとも3つの回転軸を挟んだ前記ベースとは反対側から見た場合に互いに非接触状態で配されている
ことを特徴とする検査装置。 - 前記少なくとも3つの回転軸には、順に並んだ状態で配された第1の回転軸、および第2の回転軸、および第3の回転軸が含まれており、
前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との間の間隙、および前記第2の回転軸と前記第3の回転軸との間の間隙のそれぞれは、前記ワークにおける長軸方向に直交する横断面での仮想外接円の外径よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 前記ローラは、それぞれが円板の一部が切り込まれた形状を有し、取り付けられている回転軸の軸芯に対して中心が合致しており、
前記ローラにおける前記当接領域の外径は、隣接する回転軸に非接触となるサイズであって、前記回転軸の軸芯に沿った方向からの側面視において、載置された前記ワークの頂部よりも低い位置となるサイズである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査装置。 - さらに、前記ローラの当接領域に当接された前記ワークに対し、前記回転軸の軸芯に沿った方向に押圧し、良品または不良品を排出する排出手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の検査装置。 - さらに、前記少なくとも3つの回転軸を挟んで、前記ベースとは反対側であって、前記3つの回転軸の内の2つの回転軸間に相当する領域には、前記ローラの当接領域に載置された前記ワーク、あるいは前記ローラの切り込み部による掛止により搬送中の前記ワークが、前記ローラの当接領域あるいは切り込み部から浮き上がるのを抑制する押さえ手段を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の検査装置。 - 前記押さえ手段は、前記撮像手段の撮像領域から外れた領域に設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
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