JP3153349B2 - 化粧シート及び該化粧シートの製造方法 - Google Patents

化粧シート及び該化粧シートの製造方法

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JP3153349B2
JP3153349B2 JP19475392A JP19475392A JP3153349B2 JP 3153349 B2 JP3153349 B2 JP 3153349B2 JP 19475392 A JP19475392 A JP 19475392A JP 19475392 A JP19475392 A JP 19475392A JP 3153349 B2 JP3153349 B2 JP 3153349B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絵柄と同調した凹部が設
けられた化粧シート及び該化粧シートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、表面に絵柄と同調した凹部が形成
された化粧シートが知られている。この化粧シートは例
えば、1)基材シートの表面に撥液性のあるインキ組成
物を部分的に印刷した後、該印刷部の上から全面に電離
放射線硬化性樹脂を塗工して硬化させると、撥液性のイ
ンキで印刷した部分の上の電離放射線硬化性塗料がはじ
かれてその部分が凹部として形成されるものである。
【0003】また、その他の手段として、2)基材シー
トの上に電離放射線硬化性樹脂の硬化を阻害する物質
(例えば重合禁止剤等)を含むインキ組成物を部分的に
印刷し、該印刷部分の上から全面的に電離放射線硬化性
樹脂を塗工して硬化させ、重合禁止剤を添加したインキ
で印刷した部分の上の電離放射線硬化性樹脂の硬化が阻
害され、未硬化もしくは半硬化の状態となり、該部分を
除去して凹部とする方法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
1)の従来の化粧シートは、撥液性のあるインキ組成物
に添加されている撥液剤のために、電離放射線硬化性樹
脂と撥液性のインキで印刷した部分との間の密着性が低
いという問題があった。
【0005】また、上記2)の化粧シートの場合、重合
禁止剤を添加したインキで電離放射線硬化性樹脂を未硬
化(又は半硬化)の状態として凹部を形成するため、凹
部の樹脂の強度が不十分であり、化粧シート表面の物性
が低いという問題があった。又、重合禁止剤の電離放射
線硬化性樹脂塗膜への拡散、ブリードの程度によって凹
部の深さにバラツキが出るという問題もあった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めのものであり、化粧シート表面の物性に優れ、かつ電
離放射線硬化性樹脂と凹部を形成するための印刷層との
間の密着性に優れた化粧シートを提供すること及び該化
粧シートを確実に製造するための製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、電離放射線
硬化性樹脂と撥液性インキにより形成した撥液部との密
着性を改良するために、撥液性インキのビヒクルに電離
放射線硬化性樹脂を用い、撥液剤を添加することで、上
記従来技術の欠点を解決できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】即ち、本発明化粧シートは、基材シートの
表面側に、少なくとも電離放射線硬化性樹脂に撥液剤を
添加してなり該記撥液剤が撥液性を有し且つ電離放射線
硬化性樹脂と反応性を有する撥液性インキを用いて絵柄
印刷を施し撥液部を設け、該撥液部の表面側全面に電離
放射線硬化性塗料を塗工して撥液させた後、電離放射線
を照射して硬化させ電離放射線硬化性樹脂層を設け、撥
液部の上部の電離放射線硬化性樹脂層が凹部として形成
されていることを特徴とするものである。
【0009】
【0010】また、基材シートには片面もしくは両面に
装飾層を設けることができる。
【0011】また、撥液性インキに電離放射線反応性の
モノマーを添加したり、電離放射線硬化性塗料に表面張
力調整剤を添加するのが好ましい。
【0012】本発明化粧シートの製造方法は、下記の各
工程を順次行うことを特徴とするものである。 (A)少なくとも電離放射線硬化性樹脂に撥液剤を添加
してなり該撥液剤が撥液性を有し且つ電離放射線硬化性
樹脂と反応性を有する撥液性インキを用いて、基材シー
トの表面側に絵柄印刷を行い撥液部を形成し、前記撥液
を半硬化の状態とする第1工程 (B)撥液部の上から全面に電離放射線硬化性塗料を塗
工して撥液させる第2工程 (C)電離放射線を照射して電離放射線硬化性塗料と撥
液部を硬化させる第3工程
【0013】上記製造方法において、電離放射線硬化性
塗料を硬化する前の撥液部を完全に硬化させず半硬化の
状態とし、電離放射線硬化性塗料を硬化させることが好
ましいか。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基き詳細に説明
する。図面は本発明の実施例を示し図1は本発明化粧シ
ートの製造方法の1例を示す工程図である。
【0015】先ず図1(ア)に示すように本発明化粧シ
ート1は、基材シート2の表面に必要に応じベタ印刷層
3、や撥液部以外の部分に絵柄印刷層4を設けた後、少
なくとも電離放射線硬化性樹脂に撥液剤を添加してなる
撥液性を有するインキで所望のパターンを印刷して撥液
部5を形成する。
【0016】次に図1(イ)に示すように該撥液部5の
上に全面に電離放射線硬化性塗料8を塗工して電離放射
線を照射して硬化させると、撥液部5の上の電離放射線
硬化性樹脂6がはじかれて凹部7として形成され、撥液
部を形成した印刷絵柄の上が凹部になり、絵柄と凹部と
が同調した化粧シート1が得られる〔同図(ウ)〕。
【0017】図2は本発明化粧シートの他の態様を示す
断面図である。図2に示すように本発明化粧シート1は
絵柄印刷を設けずにベタ印刷層3の上に撥液部5を形成
することもできる。更に、電離放射線硬化性樹脂層6は
図2(a)に示すように、撥液部5の上部に薄い該樹脂
層の皮膜を形成したり、また同図(b)に示すように撥
液部5の上部の電離放射線硬化性樹脂層を完全にはじい
ても、いずれでもよい。
【0018】また、本発明化粧シートは前記の絵柄印刷
層4やベタ印刷層3等のような装飾層を必要に応じ形成
することができる。装飾層は印刷のみならず金属蒸着等
で形成することもできる。
【0019】本発明において用いる基材シート2は、ポ
リエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン
等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メ
チル等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリアクリレート、フッ素系樹脂、ポリプロピレ
ン、三酢酸セルロース、セロファン等からなるプラスチ
ックフィルム、或いは銅、鉄、アルミニウム等の金属
箔、紙等が挙げられ、これらを単独で使用しても又は適
宜積層させて使用しても良い。基材シート2の厚さは用
途に応じて適宜選択されるが、一般に10〜100μ
m、好ましくは25〜50μmである。
【0020】撥液部5を形成するインキ(撥液性イン
キ)は、少なくとも電離放射線硬化性樹脂をビヒクルと
し該ビヒクルに撥液剤を添加してなるものであり、更に
必要に応じその他の添加剤、例えば顔料、染料等の着色
剤、体質顔料、艶消し剤(体質顔料を兼ねる場合もあ
る)、溶剤、安定剤、可塑剤、開始剤、増感剤等を適宜
混合する。
【0021】撥液性インキに用いる撥液剤はシリコー
ン、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、アマ
イドワックス、ろうワックス、フッ化ビニル化合物等の
撥液性物質が用いられる。更に好ましい撥液剤は、上記
の撥液性物質の側鎖、片末端、両末端等に、電離放射線
硬化性樹脂と反応するアクリレート、メタクリレート等
の官能基を導入したものである。
【0022】上記ての如き電離放射線硬化性樹脂と反応
性を有する撥液剤は、例えば反応型シリコーンが挙げら
れる。これはシリコーンオイルを変成してアクリレート
(メタクリレート)等の電離放射線反応性の官能基を側
鎖、片末端、両末端等に導入したものである。反応型シ
リコーンの分子量は2000〜10000程度、官能基
数は1〜8程度である。
【0023】撥液剤の撥液性インキへの添加量は、撥液
性インキ組成物の乾燥重量にたいして1〜10重量%添
加するのが好ましい。
【0024】撥液性インキに添加される顔料は、通常使
用される有機又は無機系の顔料が使用できる。例えば、
シリカ、体質顔料、ポリアゾ系顔料、イソインドリノン
系顔料、ポリアゾ系顔料、ペリレン系顔料、カーボンブ
ラック等が挙げられる。
【0025】また、撥液部の絵柄に艶消しの意匠を付与
するために撥液性インキに艶消し剤を添加することかで
きる。艶消し剤としてはシリカ、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、アルミナ、樹脂ビーズ等の粒径0.1〜10
μm程度のものが使用される。
【0026】撥液性インキには電離放射線反応性のモノ
マーを添加すると、更に電離放射線硬化性樹脂層との密
着性が向上する。このようなモノマーとしては後述する
電離電離放射線硬化性塗料に使用されるモノマー(単量
体)として例示した公知のモノマーが使用される。電離
放射線反応性のモノマーの撥液性インキに対する添加量
は、5〜6重量%程度が好ましい。
【0027】撥液性インキは、通常の印刷インキと同様
に公知の印刷方法、例えばグラビア印刷、オフセット印
刷、グラビアオフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印
刷方式等や、または転写方法を用いて基材シート上に印
刷して撥液部5を形成することができる。尚、撥液部5
は電離放射線硬化性塗料を硬化させる前は、完全に硬化
させずに半硬化の状態とする。この場合、半硬化の手段
としては、溶剤乾燥型、ハーフキュア型、溶剤乾
燥ハーフキュア併用型に分けられる。
【0028】上記溶剤乾燥型は、通常の電離放射線硬
化性樹脂に溶剤を加えた組成物を塗工し溶剤を揮発させ
て乾燥した状態で樹脂自体は硬化反応を完了していない
状態をいう。充分な粘度を保つために熱可塑性樹脂等を
添加して適当な粘度とする。このような溶剤乾燥型半硬
化に好ましい電離放射線硬化性樹脂として、固相反応型
電離放射線硬化性樹脂がある。固相反応型電離放射線硬
化性樹脂は、未硬化の状態では固体であり、且つ熱可塑
性、溶剤溶解性を有していながら、塗装及び乾燥した
際、見かけ上、又は手で触ったときにも非流動性(指触
乾燥性)であり、且つ非粘着性である塗膜を与える電離
放射線硬化性樹脂を主成分とするものである。例えば特
開昭61−98599号公報、特開昭63−13209
5号公報等に記載の樹脂である。
【0029】又、上記のハーフキュア型とは通常の電
離放射線硬化性樹脂を電離放射線の照射条件等を調整し
て半架橋状態として半硬化状態とする手段と、電離放射
線硬化性樹脂に熱硬化型樹脂を混合した樹脂組成物を用
い、塗膜に熱を加えることにより、半硬化状態とする手
段である。この場合の樹脂混合物の配合割合は、電離放
射線硬化性樹脂100重量部に対し、熱硬化性樹脂50
重量部以下添加する。
【0030】上記のとの併用型はの溶剤を乾燥
させた状態にさらに電離放射線を照射して半架橋状態と
した状態を用いる場合である。
【0031】前述の固相反応型電離放射線硬化性樹脂と
しては、例えば次の(イ)、(ロ)の2種類の樹脂が挙
げられる。
【0032】(イ)ガラス転移温度が0〜250℃のポ
リマー中にラジカル重合性不飽和基を有する樹脂。具体
的には以下の〜を重合もしくは共重合させたものに
対し、後述する(a)〜(d)の方法により、ラジカル
共重合性不飽和基を導入したものである。
【0033】水酸基を有する単量体:N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピル(メタ)ア
クリレート等、カルボキシル基を有する単量体:(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモ
ノサクシネート等、エポキシ基を有する単量体:グリ
シジル(メタ)アクリレート等、アジリジニル基を有
する単量体:2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレ
ート、2−アジリジニルプロピオン酸アリル等、アミ
ノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミド、ダイア
セトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート等、スルフォン基を有する単量体:2−
(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォ
ン酸等、イソシアネート基を有する単量体:2,4−
トルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートの1モル対1モル付加物等のジイソシ
アネートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付
加物等、更に、上記の共重合体のガラス転移点を調節
したり、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の
化合物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量
体とを共重合させることができる。
【0034】上記〜の化合物と共重合可能な単量体
としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソ
アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる
【0035】上述のようにして得られた重合体にラジカ
ル重合性不飽和基を導入する方法は、(a)水酸基を有
する単量体の重合体または共重合体の場合には、(メ
タ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体等を
縮合反応させる、(b)カルボキシル基、スルフォン基
を有する単量体の重合体または共重合体の場合には、前
述の水酸基を有する単量体を縮合反応させる、(c)エ
ポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジニル基を
有する単量体の重合体または共重合体の場合には、前述
の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル基を有す
る単量体を付加させる、(d)水酸基あるいはカルボキ
シル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合に
は、エポキシ基を有する単量体あるいはアジリジニル基
を有する単量体あるいはジイソシアネート化合物と水酸
基含有アクリル酸エステル単量体の1対1モルの付加物
を付加反応させる等の方法がある。
【0036】(ロ)融点が常温(20℃)〜250℃で
あり、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物。具体的
にはステアリルアクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、トリアクリルイソシアヌレート、シクロヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、スピログリコールジ
アクリレート、スピログリコール(メタ)アクリレート
などが挙げられる。
【0037】また、前記(1)及び(2)の化合物を混
合して用いることもでき、さらにそれらに対してラジカ
ル重合性不飽和単量体を加えることもできる。このラジ
カル重合性不飽和単量体は電離放射線照射の際、架橋密
度を向上させ、耐熱性を向上させるものであって、前述
の単量体の他にエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテル
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ソルビト
ールテトラグリシジルエーテルテトラ(メタ)アクリレ
ートなどを用いることができ、電離放射線線硬化性樹脂
100重量部に対して、0.1〜100重量部で用いる
ことが好ましい。更に上記の組成物に増感剤としてベン
ゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなど
のベンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェノン
類、ビアセチル類などの紫外線照射によりラジカルを発
生するものを添加する。
【0038】撥液部5は、化粧シート1の凹部を形成し
ようとする部分のみに設ける。この撥液部5の意匠とし
ては(即ち化粧シートの凹部を形成する絵柄)は、任意
の絵柄を設ければよいが、例えばこのパターンは木目の
導管部のように天然物の凹凸形状を模写したもの、タイ
ルの目地部の凹部や、文字記号等の各種の抽象模様等が
挙げられる。撥液部5の厚みは0.1μm〜10μm程
度に形成するのが好ましい。
【0039】本発明化粧シートの表面に形成される電離
放射線硬化性樹脂層6は、化粧シートの表面保護や意匠
性の向上のために形成されるものであり、分子中に重合
性不飽和結合又は、エポキシ基を有するプレポリマー、
オリゴマー、及び/又は単量体(モノマー)、各種添加
剤を適宜混合した組成物が用いられる。
【0040】前記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオ
ールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレ
ート等がある。
【0041】前記単量体の例としては、スチレン、αメ
チルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メト
キシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル
等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル
酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルア
ミノ)エチル、メメタクリル酸−2−(N、N−ジメチ
ルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベン
ジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジエ
チルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノアル
コールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド
等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プ
ロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の
化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中に2個以
上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばト
リメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチ
ロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリ
トールテトラチオグリコール等がある。
【0042】以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2
種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性塗料に通
常の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又は
ポリチオールを5重量%以上、前記単量体及び又はポリ
チオールを95重量%以下とするのが好ましい。
【0043】単量体の選定にさいしては、硬化物の可撓
性が要求される場合は塗工適性上支障のない範囲で単量
体の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリート
単量体を用い、比較的低架橋密度の構造とする。又、硬
化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求される場合には
塗工適性上支障のない範囲で単量体の量を多めにした
り、3官能以上のアクリレート単量体を用い高架橋密度
の構造とするのが好ましい。1、2官能単量体と3官能
以上の単量体を混合し塗工適性と硬化物の物性とを調整
することもできる。
【0044】以上のような1官能性アクリレート単量体
としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が、ま
た2官能アクリレートとしてはエチレングリコールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
等が、また3官能以上のアクリレートとしては、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(テトラ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0045】本発明では、電離放射線硬化性塗料に表面
張力を調整するための添加剤(表面張力調整剤)を添加
するのが好ましい。表面張力調整剤を添加して電離放射
線硬化性塗料の組成物の表面張力を任意に変化させる
と、撥液部5との間の界面張力が変化して、電離放射線
硬化性樹脂層6のはじき具合が、例えば図1及び図2
(a)に示すように電離放射線硬化性塗料が完全にはじ
かれずに薄く撥液部5の表面に残り、撥液部5を保護す
る表面樹脂層として形成される。
【0046】また、電離放射線硬化性塗料と撥液部の界
面張力が大きくなるように、両者の組成物を調整すると
(例えば、電離放射線硬化性塗料に表面張力調整剤を全
く添加しない場合)、図2(b)に示すように撥液部の
上部の電離放射線硬化性塗料が完全にはじいて形成され
る。但し、此処で界面張力の大小関係は、(撥液部の臨
界表面張力)<(塗料の表面張力)となる。
【0047】電離放射線硬化性塗料に添加して該塗料の
表面張力を調整する表面張力調整剤は、公知のシリコー
ン、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、アマ
イドワックス、ろうワックス、フッ化ビニル化合物等の
撥液剤が使用されるが、特に好ましいのは撥液用インキ
にも添加した電離放射線硬化性樹脂と反応性を有する撥
液剤を用いると、電離放射線樹脂層との密着性が更に向
上するため好ましい。
【0048】また、電離放射線硬化性塗料に添加される
その他の各種添加剤としては、硬化物の可撓性、表面硬
度等の物性を調整するために前記プレポリマー、オリゴ
マー、単量体の少なくとも1種に対して、以下に示す電
離放射線非硬化性樹脂を1〜70重量%、好ましくは5
〜50重量%混合して用いることができる。また、撥液
用インキと同様に表面の艶を調整するためにマット剤を
添加してもよい。また、パール顔料、ビーズ顔料、その
他の着色顔料等を添加して着色してもよい。
【0049】電離放射線非硬化性樹脂はウレタン系、繊
維素系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラール系、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂が用
いられ、特に繊維素系、ウレタン系、ブチラール系が可
撓性の点から好ましい。
【0050】電離放射線硬化性塗料を紫外線で硬化重合
させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエー
ト、α−アミノキシムエステル、テトラメチルチウラム
モノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増
感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ
−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることができ
る。
【0051】電離放射線硬化性樹脂の特に表面硬度と耐
セロテープ剥離性(一旦塗膜表面に貼ったセロテープを
剥離しても、塗膜が剥離しない性質)とが両立して良好
な仕様としては、特願平4−52872号に記載された
配合の塗料を用いるのが好ましい。又、電離放射線とし
ては特に電子線が好ましい。上記の好ましい配合物は、
シリコーンアクリレートのような撥液剤が分散状態で存
在し、また粘度が特定範囲内に制限されたものである。
【0052】上記の表面硬度と対セロテープ剥離性が両
立する電離放射線硬化性塗料に用いられる好ましいオリ
ゴマーは、硬化後の物性(特に硬さ、密着性、電気特
性)、耐薬品性等の点から、分子量が1000〜300
0のアクリレート系プレポリマーである。具体的にはポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ポリ
ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オ
リゴアクリレート、アルキッドアクリレート、ポリオー
ルアクリレート等が挙げられるが、粘度の低減化ならび
に低コスト化の観点からはポリエステルアクリレートが
特に好ましい。
【0053】一方好ましい電離放射線重合性のモノマー
としては、その選択にあたって、低粘度、溶解性
大、低揮発性、官能基を2個以上有する、皮膚刺
激性が小さく安全性が高い等の点を考慮すると、分子量
100〜400のアクリレート又はメタクリレート系モ
ノマーが好ましく用いられ、具体的には1,6ヘキサン
ジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジア
クリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げ
られる。
【0054】上記オリゴマーとモノマーとの配合比は、
種類に応じ適宜選択されるが、例えばポリエステル系オ
リゴマー100重量部に対して約70重量部のモノマー
を配合することが好ましい。モノマー配合量が少ない場
合には粘度が増大してレベリング性が低下し高速コーテ
ィングに的さなくなる。またモノマーが多すぎると、硬
化反応時(例えばEB照射時)に発煙してフィラメント
の劣化等の弊害が生じ、また製造環境的にも好ましくな
い。
【0055】一般に建材用の化粧シートとしては、a)耐
セロテープ性、b)耐溶剤性、c)耐熱性、d)耐摩耗性、e)
耐薬品性、f)耐汚染性ならびに、g)耐水性に優れている
ことが要求される。上記特性の中でもb)〜g)の特性は上
記オリゴマー及びモノマーを適宜選択することによりあ
る程度向上せしめることが可能である。また上記a)の耐
セロテープ性を良好なものとするためには、塗膜表面の
表面エネルギーを小さくしてテープの粘着作用を抑制す
る必要があり、シリコーンアクリレートのような離型剤
を分散状態(特にエマルジョン型)に存在させた組成物
を用いることで、上記b)〜g)の特性を低下させることな
く耐セロテープ性を良好なものとすることができる。こ
のようなシリコーンアクリレートとしては分子量500
〜10,000(更に好ましくは2,000〜4,00
0)、官能基当量(分子量/官能基)が400〜8,0
00(さらに好ましくは500〜2,000)、官能基
は電子線(EB)硬化を考慮した場合メタクリル基、ア
クリル基、メルカプト基が好ましい。また、電離放射線
硬化性塗料に添加されるシリコーンアクリレートは、上
記オリゴマーやモノマーと単純に混合している状態であ
ってもよいが、コポリマー化してもよい。シリコーンア
クリレートの添加量は5重量%が好ましく、さらに好ま
しくは0.1〜3.0重量%であた、特に0.5〜2.
0の範囲が好ましい。この添加量の範囲が耐セロテープ
性とレベリグ性が良好であり、ピンホールがない離型性
に優れた塗膜が得られる。
【0056】電離放射線硬化性塗料を塗工するには公知
の各種方法、例えばロールコート、カーテンフローコー
ト、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコ
ート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、
キスコート、スムーズコート、コンマコート等の方法が
用いられる。
【0057】電離放射線硬化性塗料の塗工量は、塗工し
て得られる電離放射線硬化性樹脂層6の厚みに応じ適宜
決めることができるが、通常乾燥時で0.1〜100μ
m程度の厚みになるように塗工量を調整する。塗工量が
少ない場合には塗工ムラ或いは撥液部を凹部として形成
するのが困難になり、また、塗工量が多すぎる場合には
撥液部の塗料を充分はじいて凹部が充分に形成されず、
また該層が必要以上に厚く形成されてしまいコスト的に
も不利になる。
【0058】電離放射線硬化性樹脂の硬化に使用される
電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重
合、架橋しえるエネギー量子を有するものを意味し、通
常紫外線、電子線が用いられる。紫外線を発生する紫外
線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハ
ライドランプ等の光源を用いる。また、電子線源として
はコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧
器型、絶縁コア変圧器型、或いは直線型、ダイナミトロ
ン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜
1000keVのエネルギーを持つ電子を照射する。照
射線量としては通常0.5〜30Mradである。
【0059】ベタ印刷層3及び絵柄印刷層4は、公知の
ベヒクルに顔料等を分散したインキを用いて、グラビア
印刷、オフセットグラビア印刷、シルクスクリーン印
刷、オフセット印刷、静電印刷、ジェットプリント印刷
等の公知の印刷手段、又は転写手段を用いて形成され
る。絵柄印刷層4のパターンとしては、格子、水玉等の
模様や抽象柄、あるいは石目、木目等の天然物の柄、文
字、記号等から所望に応じ適宜選択すればよい。また、
ベタ印刷層3や絵柄印刷層4を形成するインキとしては
パール顔料インキやビーズ顔料インキ等を使用すること
もできる。ベタ印刷層3及び絵柄印刷層4は上記の印刷
や転写により形成するのみならず、部分蒸着、グロスマ
ット印刷等により形成してもよい。
【0060】特に基材として紙を用い、且つ耐セロテー
プ剥離性を出すためには、ベタ印刷層のインキのベヒク
ルに密着性が良好で凝集力の強い樹脂を用いると良い。
このような樹脂としては、水溶塩型アクリル、ウレタ
ン、ウレタンと塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との混
合物が好ましく用いられる。一般に電離放射線硬化性塗
料が硬化する際に急速に収縮する為、インキと基材の密
着性が悪いと(例えば硝酸繊維素系樹脂をベヒクルとし
たインキの場合)硬化収縮による発生するインキと基材
界面の剪断応力により、インキと基材との間で微視的に
一部剥離して塗膜の耐セロテープ性が大きく低下する
が、上記樹脂はインキと基材間の密着性が良好であるた
め、そのような虞れがない。
【0061】本発明化粧シートは、種々の用途に適し、
例えば建築物、車輛、船舶、家具、楽器、又はキャビネ
ット類等の装飾材料、包装材料等の装飾材として有用な
ものである。
【0062】本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を更
に詳細に説明する。
【0063】実施例1 厚み0.15mmの塩化ビニルシート(20PHR)の表
面に通常のグラビア印刷方式にてベタ印刷、絵柄印刷を
施した後、下記導管インキ組成物を使用してグラビア印
刷方式にて木目模様の導管模様を印刷して40℃×2分
間乾燥させた。(尚この場合、該導管インキには紫外線
を照射せず、溶剤のみを揮発させた状態である。)次い
で電離放射線硬化性塗料を上記印刷物の表面に塗布量1
0g/m2 (dry)になるようにロールコート法で塗工
し、紫外線(80W×10m/min ×4パス)を照射して
導管インキと電離放射線硬化性塗料を硬化させて化粧シ
ートを得た。得られた化粧シートは導管印刷と表面の紫
外線硬化型樹脂層との間の密着性が良好なものであっ
た。
【0064】 〔導管インキ(撥液インキ)組成〕 ・紫外線硬化型樹脂(三菱油化製:ユピマーH−2000) 100重量部 ・撥液剤(シリコーン) 7 〃 ・顔料 適宜 〃
【0065】
【作用】本発明は、撥液部を形成して電離放射線硬化性
塗料を塗工すると、同図(ウ)に示すように、撥液部5
の上の電離放射線硬化性塗料の部分は撥液部に添加され
ている撥液剤により、電離放射線硬化性塗料がはじかれ
た状態となる。そして電離放射線を照射すると、半硬化
状態の撥液部と電離放射線硬化性塗料が硬化して、撥液
部の電離放射線硬化性塗料の部分が凹部となり、撥液用
インキを用いて印刷した絵柄と同調した凹部7が形成さ
れる。上記撥液部5と電離放射線硬化性樹脂層6との密
着性は、撥液部5を形成する撥液性インキのビヒクルに
電離放射線硬化性樹脂を使用しているため、良好な密着
性が得られる。
【0066】この場合、撥液剤に電離放射線硬化性樹脂
と反応性を有する材料を使用した場合、電離放射線硬化
性樹脂層と撥液部が反応して化学的に強固に結合して、
両者がより強固に密着して形成される。
【0067】また電離放射線硬化性塗料に表面張力調整
剤を添加することで、電離放射線硬化性樹脂層6の撥液
部の上を、例えば図2(b)に示すように完全にはじか
せてしまうか、もしくは図1(ウ)に示すようにはじき
を弱くして撥液部5の表面にも薄く電離放射線硬化性樹
脂層6が形成されるように、撥液部6の上の電離放射線
硬化性樹脂層6の厚みを調節することが容易にできる。
【0068】また、撥液用インキに電離放射線反応性モ
ノマーを添加した場合には、撥液部の該モノマーと電離
放射線反応性樹脂とが反応して架橋結合する。
【0069】本発明化粧シートの製造方法は、撥液部に
電離放射線硬化性樹脂をビヒクルとして用いているが、
電離放射線硬化性塗料を塗工した時点では完全に硬化し
た状態ではなく、半硬化状態にあり、電離放射線硬化性
樹脂と同時に硬化させるたため、電離放射線硬化性樹脂
層と撥液部の電離放射線硬化性樹脂との間で充分な架橋
が行われる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明化粧シート
は、撥液用インキに電離放射線硬化性樹脂をビヒクルと
して用いているために、電離放射線硬化性樹脂層と撥液
部との間で良好な密着性が得られ、更に撥液部が表面に
露出した場合であっても表面物性に優れた化粧シートが
得られる。
【0071】撥液剤に電離放射線硬化性樹脂と反応性を
有するものを用いた場合には、より良好な密着性が得ら
れる。
【0072】また、撥液性インキに電離放射線反応性の
モノマーを添加した場合には、撥液部と電離放射線硬化
性樹脂層との密着性が更に向上する。
【0073】また、電離放射線硬化性塗料に表面張力調
整剤を添加した場合には、凹部の形状を任意に制御する
ことができ、特に凹部をシャープに形成することができ
る。
【0074】本発明化粧シートの製造方法は上記の如き
意匠性、物性に優れた化粧シートを確実に製造すること
ができ、特に撥液性インキを半硬化状態として電離放射
線硬化性塗料を塗工後に電離放射線を照射して塗工させ
るために、撥液部と電離放射線硬化性樹脂層との間の密
着性に優れた化粧シートが得られる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧シートの製造方法の1例を示す工程
図である。
【図2】本発明化粧シートの他の態様を示す断面図であ
る。
【符号の説明】 1:化粧シート 2:基材シート 3:ベタ印刷層 4:絵柄印刷層 5:撥液部 6:電離放射線硬化性樹脂層 7:絵柄と同調した凹部 8:電離放射線硬化性塗料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 31/28 B32B 31/28 B44C 1/20 B44C 1/20 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 5/06 101 B32B 1/00 - 35/00 B44C 1/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの表面側に、少なくとも電離
    放射線硬化性樹脂に撥液剤を添加してなり該記撥液剤が
    撥液性を有し且つ電離放射線硬化性樹脂と反応性を有す
    撥液性インキを用いて絵柄印刷を施し撥液部を設け、
    該撥液部の表面側全面に電離放射線硬化性塗料を塗工し
    て撥液させた後、電離放射線を照射して硬化させ電離放
    射線硬化性樹脂層を設け、撥液部の上部の電離放射線硬
    化性樹脂層が凹部として形成されていることを特徴とす
    る化粧シート。
  2. 【請求項2】 基材シートの片面もしくは両面に装飾層
    を設けた請求項記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 撥液性インキに電離放射線反応性のモノ
    マーを添加した請求項1又は2記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 電離放射線硬化性塗料に表面張力調整剤
    を添加した請求項1、2、又は3記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 下記の各工程を順次行うことを特徴とす
    る化粧シートの製造方法。 (A)少なくとも電離放射線硬化性樹脂に撥液剤を添加
    してなり該撥液剤が撥液性を有し且つ電離放射線硬化性
    樹脂と反応性を有する撥液性インキを用いて、基材シー
    トの表面側に絵柄印刷を行い撥液部を形成し、前記撥液
    部を半硬化の状態とする第1工程 (B)撥液部の上から全面に電離放射線硬化性塗料を塗
    工して撥液させる第2工程 (C)電離放射線を照射して電離放射線硬化性塗料と撥
    液部を硬化させる第3工程
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