JP2002002198A - イメージ記録媒体、装飾シート及び装飾構造 - Google Patents

イメージ記録媒体、装飾シート及び装飾構造

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JP2002002198A
JP2002002198A JP2000184458A JP2000184458A JP2002002198A JP 2002002198 A JP2002002198 A JP 2002002198A JP 2000184458 A JP2000184458 A JP 2000184458A JP 2000184458 A JP2000184458 A JP 2000184458A JP 2002002198 A JP2002002198 A JP 2002002198A
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recording
decorative
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Mamoru Sugano
守 菅野
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YAMAGATA 3M Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の印刷機を用いた場合でも、色差の影響
を効果的に軽減して形成することができるだけでなく、
視覚的な連続性を保つことができるイメージ記録媒体、
装飾シート及び装飾構造を提供する。 【解決手段】 支持体2と、その支持体2の一方の主面
上に固定された樹脂を含有する層であって、支持体2に
固定された裏面と、イメージを形成するためのインクま
たはトナーを受容する表面とを有する記録層1とを備え
るイメージ記録媒体である。記録層1の表面において測
定された可視光反射率は、7〜50%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、装飾シートを形
成するために有用で、印刷により装飾性イメージを形成
することができるイメージ記録媒体に関する。本発明に
よる装飾シートは、建築物の壁等の物体表面に接着して
使用され、互いに隣接して接着される2枚の装飾シート
の互いに当接する縁どうしは隙間なく密接し、物体表面
が実質的に視認されない様にして物体表面を装飾するた
めに使用することができる。上記の様な物体表面には、
たとえば、建築物屋内の壁面や天井面などが含まれる。
すなわち、本発明による装飾シートは、内装用の化粧シ
ートとしても有用である。
【0002】
【従来の技術】 建築物の壁、天井、床や自動販売機等
の機械の表面、バス等の大型車両の外表面に接着される
装飾シート(化粧シートとも呼ばれる。)は、通常、
(a)支持体と、(b)その支持体の一方の主面上に固
定された記録層と、を備えるイメージ記録媒体を用い、
その記録層にイメージを固定して形成する。装飾シート
は、通常、支持体の裏面(他方の主面)に接着層を固定
し、接着剤付き装飾シートとして使用される。イメージ
は、静電印刷、シルク印刷、グラビア印刷、オフセット
印刷、インクジェット印刷等の印刷方法により、印刷ト
ナーまたはインクを用いて形成され、装飾性を有する。
この様なイメージは、通常、模様、記号、図案、文字等
を含む。また、イメージを保護する必要がある場合は、
光透過性樹脂を含む透明保護層を配置する。
【0003】 この様なイメージ記録媒体(レセプター
シートとも呼ばれる。)の構成や、イメージの記録方法
については、たとえば、特開平4−216562号公
報、特開平11−513818号公報等に開示されてい
る。また、最近では、インクジェット等の液体インクを
用いた印刷法と、これから説明する静電印刷法とが良く
利用される。
【0004】 静電印刷法では、イメージ(記録画像)
を、媒体の記録面に直接印刷するダイレクトプリント法
と、一時的に仮担持体上へイメージを印刷し、それに続
いて媒体の記録層へのイメージの転写を行う、転写法と
がある。後者の転写法の具体例としては、たとえば、3
M(株)社製の静電印刷システム「商標:スコッチプリン
トシステム」を挙げることができる。この方法では、ト
ランスファーメディアと呼ばれる仮担持体上に印刷イメ
ージを形成し、そのイメージをイメージ記録媒体の記録
層上に加熱、加圧により転写し、装飾シートを完成させ
る。イメージは、通常トナーから形成され、記録層は、
トナーの転写を容易にするために、上記加熱温度におい
て熱可塑性を有する樹脂層である。印刷用トナーは、バ
インダ樹脂(通常、塩ビ共重合体/アクリル樹脂の混合
物)と、そのバインダ樹脂中に分散された顔料とを含ん
でなる。
【0005】 静電印刷は、通常、記録ヘッドを利用
し、記録媒体上または仮担持体上に静電パターンを形成
し、続いてその静電パターンにトナーを引きつけて固定
して行われる。記録ヘッドは、記録媒体または仮担持体
の記録面に対して相対的に移動し、記録面を走査し、上
記静電パターンを形成する。この時、記録ヘッドを固定
し、記録媒体または仮担持体の方を動かしても良い。な
お、上記の様な、印刷時の記録ヘッド(印刷ヘッドとも
呼ばれる。)の走査自体は、インクジェット法でも同様
である。インクジェット法の場合、ヘッドから選択的に
インクを記録面に向かって噴きつけて印刷する。
【0006】 前述の様に、近年、上記の様な印刷法を
用いて、内装用の化粧シートとして用いられる装飾シー
トを製造する様になってきた。この様な場合、記録層を
備えるレセプターシート、すなわちイメージ記録媒体
は、比較的大きな面積を有する。たとえば、記録ヘッド
の走査方向に沿った記録面の幅は、通常50cm以上
で、約1mのものもある。一方、この様に大きな記録面
を有してはいるものの、建築物の壁等の表面、すなわち
1つの被装飾面の方が、1つの記録媒体の記録面よりも
通常は相対的に大きい。したがって、複数の装飾シート
を接着して、被装飾面に装飾構造を完成させる必要があ
る。また、この様な場合、通常、複数の装飾シートに含
まれる互いに隣接して接着された2枚の装飾シートで
は、互いに当接する縁どうしを密接させて隙間ができな
い様にし、被装飾面が実質的に視認されない様にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、従来のイ
メージ記録媒体を用いた印刷では、記録ヘッドの走査方
向(記録面の幅方向に沿った印刷方向)に沿って、左右
での色差が生じることがある。この様な色差は、静電印
刷法の方が、インクジェット法よりも比較的顕著であっ
た。また、記録面が大きくなり、印刷機(画像出力機と
も呼ばれる。)の大型化に伴い、幅方向色差は大きくな
る傾向があった。これは、主に、印刷機の機械的な制御
の精度に起因するものと思われ、通常の印刷機では解決
することができなかった。
【0008】 この様な幅方向色差は、イメージが記録
された媒体を用いて作製した装飾シートを1つ独立して
用いる場合は、それほど問題ではなかった。ところが、
壁面等の比較的大面積の被着面に互いに隣接して接着さ
れた2枚の装飾シートでは、互いに密接した縁を境に、
一方の装飾シートの幅方向右端部分と、他方の装飾シー
トの幅方向左端部分とが互いに近接して観察されること
になる。この時、装飾シートのイメージが、幅方向に所
定の繰り返しパターンを有する模様を含むなどの場合、
通常、一方の幅方向右端近傍のイメージと、他方の幅方
向左端近傍のイメージとは連続して見える様にすること
が要求される。ところが、上記の様な幅方向色差が比較
的大きな場合、2枚の装飾シートの互いに密接した縁を
またいで観察されるイメージが、視覚的に不連続にな
る。
【0009】 一方、静電印刷で、トナーの生産ロット
による色差が比較的大きな場合、上記の様な幅方向色差
と同様に、互いに隣接して接着された2枚の装飾シート
にわたって観察されるイメージが不連続に見える。すな
わち、第1のロットのトナーで印刷されたイメージを備
える第1装飾シートと、第2のロットのトナーで印刷さ
れたイメージを備える第2装飾シートとを、同一被着面
に接着した場合、2つのロットでの色差が、2枚の装飾
シートの互いに密接した縁をまたいで観察されるイメー
ジを、視覚的に不連続にすることがある。この様な場
合、上記の様な幅方向色差の影響が重なると、視覚的な
不連続性(連続性を損なうこと)はさらに顕著になる。
【0010】 ところが、前述の公報等では、上記の様
な色差による視覚的な不連続性を、イメージ記録媒体の
改良によって、効果的に改善する手段については開示さ
れていなかった。
【0011】 本発明は、このような従来技術の有する
課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、大型の印刷機を用いた場合でも、色差の影響を効
果的に軽減して形成することができるだけでなく、視覚
的な連続性を保つことができるイメージ記録媒体、装飾
シート及び装飾構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、(a)支持体と、(b)その支持体の一方の主面
上に固定された樹脂を含有する層であって、支持体に固
定された裏面と、イメージを形成するためのインクまた
はトナーを受容する表面とを有する記録層、とを備える
イメージ記録媒体であって、前記記録層の表面において
測定された可視光反射率が7〜50%であることを特徴
とするイメージ記録媒体が提供される。
【0013】 このとき、記録層は、さらに、樹脂中に
分散された光輝性粒子を含有することが好ましい。
【0014】 また、本発明によれば、請求項1に記載
のイメージ記録媒体と、前記記録層表面に受容された静
電印刷トナーからなる記録イメージとを備え、その記録
イメージが装飾性を有することを特徴とする装飾シート
が提供される。
【0015】 更に、本発明によれば、(A)物体の表
面と、(B)前記物体表面に接着された第1装飾シート
及び第2装飾シートを含んでなる装飾シートとからな
り、前記第1装飾シートにおけるイメージ記録面の第1
の縁と、前記第2装飾シートにおけるイメージ記録面の
第2の縁とが互いに当接し、2つのシートの間に実質的
に隙間がない様にして前記物体表面を装飾するための構
造であって、前記第1装飾シート及び前記第2装飾シー
トが、請求項3に記載の装飾シートからなることを特徴
とする装飾構造が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】 本発明によるイメージ記録媒体
は、支持体の一方の主面上に固定された記録層の表面に
おいて測定された可視光反射率が7〜50%であること
を特徴とする。これにより、大型の印刷機を用いた場合
でも、上記の様な色差の影響を効果的に軽減して装飾シ
ートを形成できる。したがって、物体の同一被着面に接
着された、2枚の装飾シートの互いに密接した縁をまた
いで観察されるイメージにおいて、視覚的な連続性を保
つことができる。
【0017】(イメージ記録媒体)本発明のイメージ記
録媒体は、図1に示される様に、(a)支持体2と、
(b)その支持体2の一方の主面上に固定された樹脂を
含有する層であって、支持体2に固定された裏面と、イ
メージを形成するためのインクまたはトナーを受容する
表面とを有する記録層1とを備える。
【0018】 このとき、本発明のイメージ記録媒体
は、記録層1の表面において測定された可視光反射率
が、通常7〜50%の範囲であることが好ましい。これ
は、可視光反射率が7%未満の場合、大型の印刷機を用
いた場合、上記の様な色差の影響を効果的に軽減して装
飾シートを形成できないからである。なお、従来の白色
記録面の可視光反射率は、約5〜6%であった。
【0019】 本発明の構成により、上記の様な効果を
発揮する理由については明らかではないが、次の様に考
えられる。可視光反射率が7%未満の場合、記録面に入
射した光は、ほとんど全部が拡散反射される。一方、記
録面に受容(固定)されたインクやトナー(以降、総じ
て、「着色材」と呼ぶこともある。)の濃淡が、イメー
ジ記録媒体の幅方向(ヘッドの走査方向)の色差や、ロ
ット間色差となってイメージ上に現れる。イメージの淡
色部分は比較的光透過性が高く、濃色部分は比較的隠蔽
性が高い。濃色部分では、主に着色材表面で反射された
光によってイメージが視認される。
【0020】 一方、淡色部分では、着色材表面に入射
した光のうち、一部はその表面で反射され、残りは着色
材を透過して記録面に入射する。記録面に入射した光は
反射され、着色材を通過する。着色材を通過した光は、
着色材に含まれる顔料等により拡散反射され、着色材表
面で反射され光よりも反射方向が広がる。
【0021】 したがって、淡色部分において、白色記
録面の様に、記録面に入射した光のほとんど全部が拡散
反射される場合、着色材を通過中に拡散反射された光の
反射方向の広がりは最も大きくなる。すなわち、淡色部
分では、着色材表面に入射した光のうち、観察者に視認
される光は、主に着色材表面で反射された光、すなわ
ち、着色材表面に入射した光のうちの一部である。した
がって、淡色部分では濃色部分よりも視認される光の量
が低減し、着色材の濃淡が、そのまま色差となって認識
される。
【0022】 一方、記録面の可視光反射率を高くし、
記録面に入射し、直線的に反射される光の量を増やして
やると、着色材を通過する光の反射方向の広がりを可及
的に小さくできる。したがって、淡色部分において、着
色材表面で反射された光に加えて、着色材を透過して記
録面で反射し、再び着色材を通過した光も視認できる様
になり、濃淡部分の間の色差を可及的に小さくできるも
のと考えられる。
【0023】 上記の様な反射光の広がりを抑える効果
は、可視光反射率が高ければ高いほど大きくなる。した
がって、色差改善のためには、可視光反射率が高ければ
高いほど良い。しかしながら、可視光反射率が高すぎる
と、イメージの背景となる非印刷部分では反射光が強く
なり、イメージと背景との間のコントラストが低下する
おそれがある。従来の白色記録面に形成されたイメージ
と比べて違和感が認識されない様にし、白色記録媒体と
の互換性を可及的に維持しつつ、色差による不具合を解
決するには、可視光反射率が50%以下であるのが良
い。
【0024】 以上の様な観点から、記録層の表面の可
視光反射率は、使用される条件(環境照度や、視認距離
など)によって、さらに適した範囲に適宜決定できる。
したがって、広範囲の使用条件に対応できる様にするに
は、好適には8〜30%、特に好適には9〜15%の範
囲である。
【0025】 本発明のイメージ記録媒体は、図1に示
される様に、支持体2の他方の主面上に固定された接着
層3を含むことができる。これにより、記録層表面にイ
メージを記録し、被着面に接着可能な装飾シート(接着
剤付き装飾シート)を、容易に形成できる。接着層の接
着剤は、たとえば、感圧接着剤、感熱接着剤等が使用で
きる。接着層の厚さは、通常、10〜100μmであ
る。また、接着層の表面は、平坦面であっても、凹凸面
であっても良い。
【0026】(記録層)本発明で用いる記録層は、支持
体の一方の主面上に固定された樹脂を含有する層であっ
て、支持体に固定された裏面と、イメージを形成するた
めのインクまたはトナーを受容する表面とを有する。す
なわち、記録層の記録面は、上記樹脂層の表面である。
【0027】 図1に示される例では、記録層1は、前
記樹脂と、前記樹脂中に分散された光輝性粒子を含有す
る層、すなわち、光輝性反射層である。この場合、光輝
性反射層自体が記録層であり、光輝性反射層の表面が記
録面である。この様な形態では、記録面上のトナー等の
着色材を通過した光が、直接、光輝性反射層に到達して
反射され、前述の様な、濃淡部分間の色差を小さくする
効果を容易に高めることができる。光輝性反射層の厚さ
は、可視光線反射率を所定の範囲に設計できる限り特に
限定されないが、通常10〜200μm、好適には15
〜100μmである。
【0028】 また、記録層の樹脂は、着色材を受容可
能なものを適宜選択する。たとえば、静電印刷−転写法
で、記録面にイメージを形成する場合、トナーの熱転写
が容易にできる様に、熱可塑性樹脂であるのが好まし
い。また、トナーのバインダー樹脂と同じ種類の樹脂が
好ましい。たとえば、塩化ビニル系ポリマー(塩ビ−酢
酸ビニル共重合体等の共重合体を含む)、アクリル系ポ
リマー等を用いるのが好ましい。一方、着色材がインク
等の液体の場合、その様な液体に対して親和性の高い樹
脂を選ぶのが好ましい。
【0029】 なお、本発明で用いる光輝性粒子は、記
録層の可視光線反射率を所定の範囲に設計できるもので
あれば、特に限定されない。たとえば、アルミニウム、
パール、チタン、ニッケル等の粒子が使用できる。な
お、光輝性粒子の含有割合は、記録層全質量に対して、
通常10〜40質量%、好適には12〜30質量%であ
る。
【0030】 このとき、光輝性粒子の平均粒径は、通
常10〜50μm、好ましくは20〜40μmである。
粒子の平均粒径が小さすぎると、記録面が鏡面反射性に
なりやすく、イメージと背景との間のコントラストが低
下するおそれがある。反対に、粒子の平均粒径が大きす
ぎると、トナーの熱転写が困難になる等、印刷適性が低
下するおそれがある。一方、光輝性粒子の平均粒径が上
記範囲であれば、記録面にメタリック調の外観を与える
こともできる。
【0031】 更に、上記光輝性反射層には、樹脂及び
光輝性粒子以外に、たとえば、着色顔料を含有させるこ
ともできる。着色顔料は、記録面に所望の色のメタリッ
ク外観を与えるのに有用である。着色顔料は、汎用のも
のが使用でき、添加量は、層全体に対して、通常0.1
〜3質量%である。
【0032】 本発明の効果を損なわない限り、記録層
は、上記樹脂層(光輝性反射層)以外の層を含むことも
できる。たとえば、光輝性反射層の上に、トナー等の着
色材を受容可能な樹脂を含む層を設けても良い。この場
合、上記樹脂を含む層に、前述の様な着色顔料を含有さ
せ、記録面に所望の色のメタリック外観を与えることが
できる。また、支持体の一方の主面上に、アルミニウ
ム、銀、亜鉛、銅等の金属蒸着膜を設け、その上に着色
材を受容可能な樹脂を含む層を設けても良い。この場
合、可視光線反射率を所定の範囲に制御するために、上
記樹脂を含む層に、白色顔料を含有させても良い。
【0033】 本発明で用いる記録層及び記録層に含ま
れる各層は、各材料を含む塗布液を用意し、その塗布液
を塗布、乾燥して形成できる。塗布装置には、通常のコ
ータ、たとえば、バーコータ、ナイフコータ、ロールコ
ータ、ダイコータ等が使用できる。また、記録層及び記
録層に含まれる各層には、その他の添加剤、たとえば、
凝集剤、界面活性剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防
止剤、酸化防止剤、などを配合することもできる。な
お、記録層が複数層を含む場合、全体の厚さは特に限定
されないが、通常11〜250μm、好適には16〜1
50μmである。
【0034】(支持体)本発明で用いる支持体2は、通
常、紙、ポリマーシート等のシート状の基材が使用でき
る(図1参照)。また、支持体として、2以上のシート
からなる積層体シート基材を使用することもできる。な
お、支持体の厚さは、通常20〜800μm、好適には
30〜600μmである。
【0035】 尚、ポリマーシートとしては、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、アイオノマー、アクリル系ポリ
マー、ポリオレフィン、ポリウレタン、アクリル系ポリ
マー、フッ素系ポリマー、ポリオレフィン等の合成ポリ
マーからなるものであることが好ましい。
【0036】 更に、本発明で用いる支持体は、添加剤
として、たとえば、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、酸化防止剤、染料、顔料などを配合することもでき
る。また、支持体が光輝性粒子を含有しても良い。
【0037】(接着層)また、前記の他に、白色表面を
有する支持体を備えている接着フィルム(支持体2+接
着層3)も使用できる。接着フィルムは、通常、支持体
2の被印刷面と反対側の面に、粘着剤等の接着剤を含有
する接着層3を備えている(図1参照)。この様な接着
フィルムの具体例としては、たとえば、3M(株)社製の
接着フィルム「商標:スコッチカルシリーズ」等を挙げ
ることがきる。
【0038】(装飾シート)本発明による装飾シート
は、好適には、前述のイメージ記録媒体と、その記録面
に印刷(受容)された静電印刷トナーからなる記録イメ
ージとを備え、その記録イメージが装飾性を有する。イ
メージの記録は、たとえば、前掲の「商標:スコッチプ
リントシステム」により行うことができる。
【0039】 この様な装飾シートは、次の様にして物
体表面を装飾し、本発明による装飾構造を形成すること
ができる。すなわち、(A)物体表面と、(B)前記物
体表面に接着された第1の装飾シート及び第2の装飾シ
ートを含んでなる装飾シートとからなり、前記第1装飾
シートにおけるイメージ記録面の第1の縁と、前記第2
装飾シートにおけるイメージ記録面の第2の縁とが互い
に当接し、2つのシートの間に実質的に隙間がない様に
して前記物体表面を装飾するための装飾構造である。
【0040】 本発明によれば、壁面等の比較的大面積
の被着面に、互いに隣接して接着された2枚の装飾シー
トにおいて、互いに密接した縁を境に、一方の装飾シー
トにおける幅方向右端近傍のイメージ部分と、他方の幅
方向左端近傍のイメージ部分との間で、視覚的な連続性
を効果的に保つことができる。
【0041】 たとえば、装飾シートのイメージが、幅
方向に所定の繰り返しパターンを有する模様を含む場合
でも、一方のシートの幅方向右端近傍のイメージと、他
方のシートの幅方向左端近傍のイメージとを、色差を認
識させずに連続して見える様にすることができる。
【0042】 物体の表面としては、たとえば、建築物
の壁、天井、床、自動販売機等の機械の表面、バス等の
大型車両の外表面、航空機の機体表面などである。な
お、物体の表面が屋外に面する場合、記録面上のイメー
ジは、透明保護層で被覆されているのが良い。
【0043】
【実施例】 本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。なお、各例によって得られたイメージ記録媒体
は、以下に示す方法によりその特性を評価した。
【0044】1)可視光反射率:(株)日立製作所製の分
光光度計「型番:U−4000」を用い、イメージ記録
媒体単体の鏡面反射率を測定した。この鏡面反射率を用
い、JIS A 5759にしたがって、重価係数を用い
て可視光反射率(VIS)を求めた。 [測定条件] 光学系:45°照射の正反射受光 測定波長範囲:380〜780nm スキャンスピード:600nm/min
【0045】2)トナーロット間色差:前掲の(商標)
スコッチプリントを用い、ロットの異なる2つのトナー
で印刷したイメージを、それぞれの仮担持体からイメー
ジ記録媒体に転写し、2つの装飾シートを得た。2つの
装飾シートを、印刷方向(出力方向)が一致するように
し、各シートの上下方向の縁どうしを当接して、壁面に
接着した。観察位置はシート幅方向中央部とし、壁面か
ら約3m離れたところから、上下のシートの境(縁部
分)において、色差があるかどうか、目視により確認し
た。色差がまったく視認できなかった場合を〇(OK)、
目立たないが色差が視認可能な場合は△(Acceptabl
e)、これら以外の場合を×(NG)と評価した。
【0046】3)幅方向色差:前掲の(商標)スコッチ
プリントを用い、同一ロットのトナーで印刷したイメー
ジを、それぞれの仮担持体からイメージ記録媒体に転写
し、2つの装飾シートを得た。2つの装飾シートを、印
刷方向(出力方向)が一致するようにし、各シートの左
右方向の縁どうしを当接して、壁面に接着した。観察位
置はシート長さ方向中央部とし、壁面から約3m離れた
ところから、左右のシートの境(縁部分)において、色
差があるかどうか、目視により確認した。色差がまった
く視認できなかった場合を〇(OK)、目立たないが色差
が視認可能な場合は△(Acceptable)、これら以外の場
合を×(NG)と評価した。
【0047】(実施例1)以下に示す材料を各配合で用
い、記録層形成用の塗料を作製した。 (株)日本触媒製 (商標)アロセット5221=90.
0[質量]% *一液常乾型のアクリル系樹脂塗料で、不揮発分濃度は
45質量%であった。 東洋アルミニウム(株)製 (商標)アルペースト 54
−452=9.4% *光輝性粒子として平均粒径35μmのアルミニウム粒
子を含有する塗料で、不揮発分濃度は70質量%であっ
た。 日本チバガイギー(株)製 (商標)CROMOPHTAL Orange
2G=0.2% *オレンジ色の顔料 日本チバガイギー(株)製 (商標)IRGAZIN Yellow 2GL
TE=0.3% *黄色の顔料 日本チバガイギー(株)製 (商標)CINQUASIA Scarlet
RT‐788-D=0.1% *赤色の顔料
【0048】 上記の様にして作製した塗料を、接着層
付き支持体(住友3M(株)製、商標:スコッチカル36
50CF、長さ1m、幅50cmの記録面を有する。)
の一方の面(接着層とは反対側の面)に、ナイフコータ
を用い、乾燥厚み20μmになるように塗布した。塗布
した塗膜を、65℃で90秒、155℃で120秒乾燥
し、実施例1のイメージ記録媒体を得た。本例のイメー
ジ記録媒体について、前述した方法で評価した結果を表
1に示す。
【0049】(実施例2)各顔料を用いなかった以外
は、実施例1と同様にして、本例のイメージ記録媒体を
得た。実施例1と同様にして評価した結果を表1に示
す。
【0050】(実施例3)前掲のアクリル系樹脂塗料、
(株)日本触媒製(商標)アロセット5221を、アルミ
ニウム蒸着層付きPETフィルムからなる支持体のPE
T側表面に、ナイフコータを用い、乾燥厚み20μmに
なるように塗布した。塗布した塗膜を、65℃で90
秒、155℃で120秒乾燥し、実施例3のイメージ記
録媒体を得た。なお、上記支持体は、麗光(株)社から入
手可能なフィルム(商標)ダイアラスターAP−129
(全厚=50μm)であった。本例のイメージ記録媒体
について、実施例1と同様にして評価した結果、可視光
反射率(VIS)は14.5%であり、トナーロット間
色差及び幅方向色差ともに良好(OK)であった。
【0051】(比較例1)高白色カラーレセプターフィ
ルム、住友スリーエム(株)製 「品名:8620 RECEPTOR F
ILM」を用い、実施例1と同様にして評価した結果を表
1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】(比較例2)金属光沢フィルム、住友スリ
ーエム(株)製「(商標)スコッチカルフィルム品番:FM
202EX Gold」を用い、実施例1と同様にして評価した結
果、可視光反射率(VIS)は59.1%と非常に高か
ったので、イメージと背景との間のコントラストが低
く、従来の白色記録面に形成されたイメージと比べて違
和感が認識された。
【0054】
【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発
明によれば、大型の印刷機を用いた場合でも、上記の様
な色差の影響を効果的に軽減した装飾シートを形成でき
る。したがって、物体の同一被着面に接着された、2枚
の装飾シートの互いに密接した縁をまたいで観察される
イメージにおいて、視覚的な連続性を保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のイメージ記録媒体の一例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1…記録層、2…支持体、3…接着層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)支持体と、 (b)その支持体の一方の主面上に固定された樹脂を含
    有する層であって、支持体に固定された裏面と、イメー
    ジを形成するためのインクまたはトナーを受容する表面
    とを有する記録層、とを備えるイメージ記録媒体であっ
    て、 前記記録層の表面において測定された可視光反射率が7
    〜50%であることを特徴とするイメージ記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記記録層がさらに、前記樹脂中に分散
    された光輝性粒子を含有する請求項1に記載のイメージ
    記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のイメージ記録媒体と、
    前記記録層表面に受容された静電印刷トナーからなる記
    録イメージとを備え、その記録イメージが装飾性を有す
    ることを特徴とする装飾シート。
  4. 【請求項4】 (A)物体の表面と、(B)前記物体表
    面に接着された第1装飾シート及び第2装飾シートを含
    んでなる装飾シートとからなり、 前記第1装飾シートにおけるイメージ記録面の第1の縁
    と、前記第2装飾シートにおけるイメージ記録面の第2
    の縁とが互いに当接し、2つのシートの間に実質的に隙
    間がない様にして前記物体表面を装飾するための構造で
    あって、 前記第1装飾シート及び前記第2装飾シートが、請求項
    3に記載の装飾シートからなることを特徴とする装飾構
    造。
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