JP2626801B2 - 転写箔 - Google Patents

転写箔

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JP2626801B2 JP63204131A JP20413188A JP2626801B2 JP 2626801 B2 JP2626801 B2 JP 2626801B2 JP 63204131 A JP63204131 A JP 63204131A JP 20413188 A JP20413188 A JP 20413188A JP 2626801 B2 JP2626801 B2 JP 2626801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は転写箔に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 基材シートの表面に保護層、模様層、接着剤層等を積
層してなる転写箔は知られている。又、この様な転写箔
の保護層に電離放射線硬化型樹脂を使用し、転写後の転
写体の表面保護性を向上させることも行なわれている。
本発明は従来この種の転写箔と比較して、鉛筆硬度、
RCA摩擦、耐擦傷性等の物性が向上した転写箔を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明転写箔は上記課題を解決するため、下記に示す
構成を有するものである。
即ち、本発明は、 「(1) 少なくとも、離型性シート、架橋硬化性樹脂
よりなる保護層、熱可塑性樹脂を含有するプライマー層
及び接着剤層を有する転写箔において、上記プライマー
層及び接着剤層のうち少なくとも1層が架橋硬化性樹脂
を20〜70重量%含有しており、且つ架橋硬化性樹脂の含
有率が、保護層側から順に低くなるように構成されてい
ることを特徴とする転写箔。
(2) 透明樹脂層、着色樹脂層、絵柄層、金属蒸着層
の少なくとも1層以上の層が積層されている請求項1記
載の転写箔。
(3) 透明樹脂層、着色樹脂層、絵柄層の少なくとも
1層が架橋硬化性樹脂を含有する請求項2記載の転写
箔。
(4) 架橋硬化性樹脂が既に硬化している請求項1又
は3に記載の転写箔。
(5) 架橋硬化性樹脂が未硬化状態で常温で固体であ
り、かつ熱可塑性である請求項1又は3に記載の転写
箔。
(6) 離型性シートの保護層側に凹凸形状が賦形され
ている請求項1〜5のいずれかに記載の転写箔。
(7) 成形性を有するシートを離型性シートとして用
いる請求項1〜5のいずれかに記載の転写箔。
(8) 架橋硬化性樹脂として電離放射線硬化型樹脂、
接着剤層に熱可塑性樹脂よりなる感熱接着剤を用いる請
求項1〜7のいずれかに記載の転写箔。」 を要旨とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図において1は転写箔を示し、該転写箔1は離型
性シート2の表面に保護層3、プライマー層4及び接着
剤層5が順次積層されて構成されている。
離型性シート2の素材は、原則として、この種の転写
箔に使用されているものであればよく、その厚みとして
は通常5〜200μmが好ましく、更に好ましくは12〜50
μmである。
具体的に例を示すと、ポリエチレンテレフタレートに
代表されるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンもしくはポリアミド等の合成樹脂フィルム、紙、また
は合成紙等である。これらの素材は必要によりラミネー
トして使用できる。
又、保護層側表面に凹凸形状が賦形された離型性シー
トを用いることもできる。離型性シートの表面の凹凸
は、転写した時に保護層の表面の凹凸を決定するもので
ある。転写された後の表面をミラー面(鏡面)としたい
ときには、離型性シートの表面はミラー面としなければ
ならない。また、装飾用途においては、しばしば、マッ
トな表面が要望されることがあり、その時は離型性シー
トとしてマット剤練り込み、サンドブラスト加工、マッ
トコーティング、もしくはケミカルエッチング等により
離型性面の艶の状態を調整した、所謂マットフィルムを
使用するのが良い。又、離型性シートの保護層側に適当
な凹凸形状をエンボスすれば、保護層表面に凹凸模様を
賦形しうる。
離型性シートとしては上記のような素材からなるもの
以外でも、離型性層を別に設けて表面を離型性にしたも
のも使用できる。
この離型性層は転写の際に離型性シートの基体シート
から保護層の剥離を可能にする成分を含み、具体的には
適宜なベクトル(ベヒクルの例は通常のインキ組成物の
ベヒクルとして後記するものと同じ)単独もしくは必要
に応じて更にワックス、シリコーン等の離型性物質を添
加して作れば良い。
又、成形性を有するシートを離型性シートとして用い
ることもできる。この様なシートとしては、ポリ塩化ビ
ニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、
EVOH、ナイロン、硬化点の低いポリエステル、ABS、ポ
リフッ化ビニリデン等の単層又は複層フィルム等が挙げ
られる。この様なシートを用いた転写箔は射出成形時の
転写に使用できる。
保護層3は架橋硬化性樹脂により構成されており、転
写された際に他の層の損傷を防止する働きをするもので
ある。該保護層3を構成する架橋硬化性樹脂としては、 電離放射線硬化型樹脂 2液反応硬化型樹脂 熱硬化型樹脂 の3種類が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、電離放射線の照
射で硬化する性質を有するものである。ここで、電離放
射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち物質を電離させ
る能力を有するものを言い、種々のものがあるが、工業
的に利用できるのは、紫外線もしくは電子線であり、こ
の他γ線なども利用できる。
分子中にエチレン性不飽和結合を有するプレポリマ
ー、またはオリゴマー、例えば不飽和ポリエステル類、
ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウ
レタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリ
オールアクリレート、メラミンアクリレート等の各種の
アクリレート類、ポリエステルメタクリレート、ポリエ
ーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メ
ラミンメタクリレート等の各種メタクリレート類などの
一種もしくは二種以上と、分子中にエチレン性不飽和結
合を有するモノマー、例えば、スチレン、α−メチルス
チレン等のスチレン系モノマー類、アクリル酸メチル、
アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等
のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル
アミド、メタクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミ
ド、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチ
ル、メタクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチ
ル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)エチ
ル、メタクリル酸(N,N−ジメチルアミノ)メチル、ア
クリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の
不飽和酸の置換アミノアルコールエステル類、エチレン
グリコールジアクリレート、プロピレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールアクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレンジメタクリレート等の多
官能性化合物及び(又は)分子中に2個以上のチオール
基を有するポリオチオール化合物、例えば、トリメチロ
ールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプ
ロパンチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラ
チオグリコール等を混合した塗工用組成物で形成される
ものである。前記塗工用組成物は以上の化合物を任意に
混合して得られるものであるが、該組成物に通常のコー
ティング適性を持たせるために、前記プレポリマー又は
オリゴマーを5重量%以上、同じく前記モノマー及び
(又は)ポリチオールを95重量%以下とすることが好ま
しい。
又、2液反応硬化型樹脂の例としては、ポリウレタン
(イソシアネート硬化剤)、不飽和ポリエステル(イソ
シアネート硬化剤)或いは、エポキシ、(アミン硬化
剤)等を希釈溶剤に溶解し、必要に応じ安定剤、充填剤
を含有させた組成物で形成されるものが挙げられる。
又、熱硬化型樹脂としては、メラミン樹脂系、ポリシ
ロキサン系統の公知のものが挙げられる。
又、上記架橋硬化性樹脂の中でも、未硬化の状態では
常温で固体であり、かつ、熱可塑性、溶剤溶解性を有し
ていながら、塗装および乾燥によって見掛け上、又は手
で触ったときにも非流動性(指触乾燥性)であり、かつ
非粘着性である塗膜を与えるものが好ましく使用され
る。
この様なものとして、ラジカル重合不飽和基を有す
る、熱可塑性の次の2種類の樹脂がある。
(1) ガラス転移温度が0〜250℃のポリマー中にラ
ジカル重合性不飽和基を有するもの。更に具体的には以
下の化合物〜を重合若しくは共重合させたものに対
し後述する方法(a)〜(d)によりラジカル重合性不
飽和基を導入したものを用いることができる。
水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート
等。
カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノサクシネー
ト等。
エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)ア
クリレート等。
アジリジニル基を有する単量体:2−アリジニルエチ
ル(メタ)アクリレート、2−アジリジニルプロピオン
酸アリル等。
アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミ
ド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等。
スルフォン基を有する単量体:2−(メタ)アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等。
イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエンジ
イソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネートと
活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物等。
更に、上記の共重合体のガラス転移点を調節した
り、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合
物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体と
を共重合させることができる。この様な共重合可能な単
量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
次に上述のようにして得られた重合体を以下に述べる
方法(a)〜(d)により反応させ、ラジカル重合性不
飽和基を導入することによって、紫外線もしくは電子線
硬化型樹脂が得られる。
(a) 水酸基を有する単量体の重合体または共重合体
の場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を
有する単量体等を縮合反応させる。
(b) カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体
の重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有
する単量体を縮合反応させる。
(c) エポキシ基、イソシアネート基或いはアジリジ
ニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合に
は、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル
基を有する単量体を付加させる。
(d) 水酸基或いはカルボキシル基を有する単量体の
重合体または共重合体の場合には、エポキシ基を有する
単量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいは
ジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステ
ル単量体の1対1モルの付加物を付加反応させる。
上記反応を行うには、微量のハイドロキノン等の重合
禁止剤を加え乾燥空気を送りながら行うことが望まし
い。
(2) 融点が常温(20℃)〜250℃であり、ラジカル
重合性不飽和基を有する化合物。具体的にはステアリル
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリ
アクリルイソシアヌレート、シクロヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、スピログリコールジアクリレー
ト、スピログリコール(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。
また、この発明においては前記(1)及び(2)を混
合して用いることもでき、さらにそれらに対してラジカ
ル重合性不飽和単量体を加えることもできる。このラジ
カル重合性不飽和単量体は電離放射線照射の際、架橋密
度を向上させ、耐熱性を向上させるものであって、前述
の単量体の他にエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコール
ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテル
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ソルビト
ールテトラグリシジルエーテルテトラ(メタ)アクリレ
ート等を用いることができ、前記下の紫外線硬化型樹
脂または電子線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10
0重量部で用いることが好ましい。
又、上記のものは電子線により充分に硬化可能である
が、紫外線照射で硬化させる場合には増感剤としてベン
ゾキノン、ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル等の
ベンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類ビ
アセチル類などの紫外線照射によりラジカルを発生する
ものも用いることができる。
以上の成分を離型性シートの離型性面に塗布するに
は、公知の方法、例えばロールコート法、カーテンフロ
ーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート
法、エアーナイフコート法、リバースコート法、キスコ
ート法、ブレードコート法、スムーズコート法、シルク
スクリーン印刷法などの方法を利用して行い塗布量は乾
燥時1μm〜10μm程度である。
プライマー層4は保護層3と接着剤層5或いは他の模
様層等との密着性及び摩擦時の応力緩和を考慮して熱可
塑性樹脂を含有して構成される。しかしながら、熱可塑
性樹脂と架橋硬化性樹脂とのブレンドが好ましい。
上記熱可塑性樹脂としてはポリメタクリル酸メチル、
ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリ
アクリル酸ブチルなどのアクリルもしくはメタクリルモ
ノマーの単独共重合体もしくはこれらモノマーを含む共
重合体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のス
チレン樹脂及びスチレン系共重合樹脂、エチルセスロー
ス、エチルヒドロキシエチルセスロース、セルロースア
セテートプロピオネート、酢酸セルロースなどのセルロ
ース誘導体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジ
ン変性フェノール樹脂、重合ロジン等のロジンエステル
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ル酢酸ビニル共重合体、クマロン樹脂、ビニルトルエン
樹脂、ブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、セラック、アラビアゴム、アカロイド、マスチ
ック等の一種もしくは2種以上を使用する。
又、架橋硬化性樹脂は前記したものが使用できる。プ
ライマー層4に架橋硬化性樹脂を含有させる場合の架橋
硬化性樹脂のブレンド比は20〜70重量%である。この範
囲を越えると密着性がダウンし、又、この範囲未満であ
ると架橋硬化性樹脂を加える意味がなくなる。
接着剤層5は転写箔1を転写した際の転写層と被転写
体との接着に関与するものであり、その材質としては従
来のこの種の転写箔の接着剤層に用いられるものであれ
ばどの様なものでも使用できる。例えば、アクリル、ア
クリル・スチレン共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル共重
合体、ポリウレタン塩素化オレフィン、塩化ゴム、環化
ゴム等が挙げられる。
本発明では接着剤層5にも架橋硬化性樹脂をブレンド
することが好ましく、少なくともプライマー層4又は接
着剤層5のどちらか1層には架橋硬化性樹脂をブレンド
する必要がある。架橋硬化性樹脂をブレンドすることに
より、、硬質膜の総厚の増加及び熱可塑性樹脂による応
力緩和の相乗効果により転写箔の耐擦傷性、鉛筆硬度、
RCA摩耗、耐薬品性等の物性が著しく向上する。
接着剤層5に架橋硬化性樹脂をブレンドする場合のブ
レンド比はプライマー層4の場合と同様の20〜70重量%
である。
本発明においては更に、保護層から接着剤層へかけて
順に架橋硬化性樹脂含有率を低くしていく必要がある。
この様に構成することにより、上記した様な、硬質膜の
総厚の増加及び熱可塑性樹脂による応力緩和の相乗効果
を、有効に発現させることができる。
第2図に示される転写箔1はプライマー層4と接着剤
層5との間に装飾層6が設けられてなる構成を有するも
のである。
本発明でいう装飾層とは透明樹脂層、着色樹脂層、絵
柄層、或いは金属蒸着層等の単独或いは組み合わせをい
うものである。
透明樹脂層の形成は上記プライマー層を構成する樹脂
と同様の樹脂が使用できる。又、着色層は前記透明樹脂
層に顔料等の着色剤を含有させたものであり、絵柄層は
インキにより絵柄、図柄、模様等を施したものである。
又、金属蒸着層はアルミニウム、錫、銀、銅、クロム等
の金属を真空蒸着等により形成してなるものであり、厚
みは40〜600Åが好ましい。これらの装飾層は通常プラ
イマー層と接着剤層の間に設けることが好ましいが、そ
の他、保護層とプライマー層の間、保護層と離型シート
との間、接着剤層の表面等に設けることができ、又、1
層に限らず2層以上を同時に設けることも可能である。
本発明において上記金属蒸着層を除く各装飾層にも架
橋硬化性樹脂をブレンドすることが好ましく、この場合
の架橋硬化性樹脂のブレンド比は3〜30重量%であるこ
とが好ましい。
各層の架橋硬化性樹脂を硬化させる時期は各層を離型
性シートに形成した後に行えば一度に能率良く硬化がで
き好ましい。
又、未硬化状態において常温で固体であり、熱可塑性
である電離放射線硬化型樹脂を用いた場合、被転写体に
転写した後硬化することもできる。
以下、本発明を具体的実施例を挙げて更に詳細に説明
する。
具体的実施例1 厚み38μmのポリエステルフィルム(東レ ルミラー
T−70)にメラミン樹脂(大日精化製)をグラビアコ
ートし、厚み0.5μmの離型層を形成した。このフィル
ムの処理面にウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂
(諸星インキ製)を5μm厚でコートした後、上記紫外
線硬化型樹脂(諸星インキ製)/アクリル系樹脂=1/2
にブレンドした樹脂を2μm厚でコートし、プライマー
層とし、高圧水銀灯を用いて架橋硬化させた。
その後、アクリル系の柄インキ層を2μm厚でグラビ
アコートした後、アクリル系感熱接着剤(昭和インク
製)を2μm厚でコートした。この転写シートをアクリ
ル板(三菱レーヨン製)にロール転写した。以上により
作成された転写成形品は、プライマー層がアクリル系樹
脂のみの場合に比べ、本仕様では、鉛硬度が2Hから3H、
RCA摩耗値が50回から100回に向上した。
具体的実施例2 厚み38μmのポリエステルフィルム(東レ ルミラー
T−70)にメラミン樹脂(大日精化製)をグラビアコ
ートし、厚み0.5μmの離型層を形成した。このフィル
ムの処理面に紫外線硬化型樹脂(三菱油化ファイン製)
をグラビアコートで5μm厚にコートした後、100℃×1
min熱風で乾燥させた。次に上記紫外線硬化型樹脂(三
菱油化ファイン製)/塩化ビニル酢酸ビニル系インキ=
1/4にブレンドした樹脂を2μm厚でコートし、プライ
マー層を形成した。
その後、アクリル系の柄インキ層を2μm厚でグラビ
アコートした後、アクリル系接着剤(昭和インク製)を
2μm厚でコートした。
この転写シートを用いてアクリル板(三菱レーヨン
製)にロール転写した後、高圧水銀灯を用いて架橋硬化
させた。
以上により作成された転写成形品は、プライマー層が
塩化ビニル酢酸ビニル系インキのみの場合と比べ本仕様
では、鉛筆硬度が3Hから4H、RCA摩耗値が2000回から400
0回に向上した。
具体的実施例3 厚み38μmのポリエステルフィルム(東レ ルミラー
T−70)にメラミン樹脂(大日精化製)をグラビアコ
ートし、厚み0.5μmの離型層を形成した。このフィル
ムの処理面に電子線硬化型樹脂(ウレタンアクリレート
オリゴマー100重量部,ポリエチレングリコール20重量
部)をロールコートで6μm厚でコートした後プライマ
ー層(上記電子線硬化型樹脂:ウレタン系樹脂=1:4)
を3μm厚でコートし、電子線照射をスキャニング方式
の電子線照射機を用いて行なった。加速電圧175KVビー
ム、電流36mAの電子線を10Mradの照射線量で照射した。
その後、アクリル系の柄インキ層を2μm厚でグラビ
アコートした後、アクリル系接着剤(昭和インク製)を
2μm厚でコートした。
この転写シートを用いて5mm厚アクリル板(三菱レー
ヨン製)にロール転写した。
以上の方法で作成された転写成形品はプライマー層が
ウレタン系樹脂のみの場合と比べ鉛筆硬度3Hから4H、RC
A摩耗600回から1000回に向上し、スチールウールラビン
グフリー、エタノール100%浸漬24Hrで大丈夫であっ
た。
〔発明の効果〕
以上説明した如く、本発明転写箔は保護層が架橋硬化
性樹脂から構成され、プライマー層及び接着剤層の少な
くとも1層にも架橋硬化性樹脂が20〜70重量%含有され
ていて尚且つ熱可塑性樹脂も含有しており、上記架橋硬
化性樹脂の含有率が、保護層側から順に低くなるように
構成されているものであるから、以下のような効果を奏
する。即ち、本発明の転写箔においては、プライマー
層、接着剤層中に架橋硬化性樹脂を含有する場合の架橋
硬化性樹脂の含有率が20〜70重量%であるため、保護層
と接着剤層或いは他の模様層との密着性及び摩擦時の応
力緩和性をダウンさせることなく、架橋硬化性樹脂を含
有させた場合の、耐擦傷性、鉛筆硬度、RCA摩耗、耐薬
品性等において優れた物性を有する転写箔とすることが
できる効果を奏する。
また更に、架橋硬化性樹脂の含有率が保護層側から順
に低くなるように構成されているため、硬質膜の総厚の
増加及び熱可塑性樹脂による応力緩和の相乗効果が有効
に発現させられ、それにより転写箔の耐擦傷性、鉛筆硬
度、RCA摩耗、耐薬品性等の物性を著しく向上させるこ
とができ、その結果、上記の物性に優れた転写箔を得る
ことができる効果を奏する。
又、透明樹脂層、着色樹脂層、絵柄層、金属蒸着層等
の装飾層を設けることにより、より装飾性を向上でき
る。
又、各装飾層の少なくとも1層を架橋硬化性樹脂を含
有する層にすることにより上記物性を維持しつつ装飾性
を向上することができる。
又、各層の架橋硬化性樹脂が未硬化状態で固体であ
り、かつ熱可塑性であるものを使用した場合には、熱可
塑性樹脂接着剤層のように熱をかけておいて接着力を生
じさせなくても、単に接触させておいて硬化すればよい
から、耐熱性の乏しい被転写体への転写にも問題が生じ
ない。
又、保護層側に凹凸形状が賦形された離型性シートを
使用すれば、容易に保護層に凹凸形状を付与することが
できる。
又、離型性シートとして成型性を有するシートを使用
すれば、射出成形の際の成形体表面に転写を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は転写箔を示す縦断面図である。 1……転写箔 2……離型性シート 3……保護層 4……プライマー層 5……接着剤層 6……装飾層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−172583(JP,A) 実開 昭63−84335(JP,U) 特公 昭58−47162(JP,B2) 桜内雄二郎著「プラスチック材料読 本」(1981年7月10日)(株)工業調査 会、P.64,66

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、離型性シート、架橋硬化性樹
    脂よりなる保護層、熱可塑性樹脂を含有するプライマー
    層及び接着剤層を有する転写箔において、上記プライマ
    ー層及び接着剤層のうち少なくとも1層が架橋硬化性樹
    脂を20〜70重量%含有しており、且つ架橋硬化性樹脂の
    含有率が、保護層側から順に低くなるように構成されて
    いることを特徴とする転写箔。
  2. 【請求項2】透明樹脂層、着色樹脂層、絵柄層、金属蒸
    着層の少なくとも1層以上の層が積層されている請求項
    1記載の転写箔。
  3. 【請求項3】透明樹脂層、着色樹脂層、絵柄層の少なく
    とも1層が架橋硬化性樹脂を含有する請求項2記載の転
    写箔。
  4. 【請求項4】架橋硬化性樹脂が既に硬化している請求項
    1又は3に記載の転写箔。
  5. 【請求項5】架橋硬化性樹脂が未硬化状態で常温で固体
    であり、かつ熱可塑性である請求項1又は3に記載の転
    写箔。
  6. 【請求項6】離型性シートの保護層側に凹凸形状が賦形
    されている請求項1〜5のいずれかに記載の転写箔。
  7. 【請求項7】成形性を有するシートを離型性シートとし
    て用いる請求項1〜5のいずれかに記載の転写箔。
  8. 【請求項8】架橋硬化性樹脂として電離放射線硬化型樹
    脂、接着剤層に熱可塑性樹脂よりなる感熱接着剤を用い
    る請求項1〜7のいずれかに記載の転写箔。
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