JP3055798B2 - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JP3055798B2
JP3055798B2 JP2319409A JP31940990A JP3055798B2 JP 3055798 B2 JP3055798 B2 JP 3055798B2 JP 2319409 A JP2319409 A JP 2319409A JP 31940990 A JP31940990 A JP 31940990A JP 3055798 B2 JP3055798 B2 JP 3055798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は転写シートに関し、更に詳しくはプラスチッ
ク成型品等の被転写体表面に転写により保護層及び絵柄
層を同時に付与することが出来る転写シートに関する。
(従来の技術) 従来より、転写により絵付方法は、直接印刷すること
が困難な物に対しての絵付方法として広く利用されてい
る。例えば、ホットスタンプと呼ばれる転写シートは数
多く存在し、紙、合成皮革、プラスチック成形品等に対
する簡単な絵付方法として利用されており、広範囲に渡
る多数の用途に有効に活用されている。その殆どは、ポ
リエステルフイルム等の基体シートに、アクリル系樹
脂、ゴム系樹脂、ビニル系樹脂等からなる離型性層を介
して絵柄層や金属蒸着層、接着剤層等を積層した多層構
成とされているもので、転写工程後に形成される転写層
においては、離型性層は絵柄層を被覆し保護する保護層
として作用するものである。
ところで、従来の転写シートは離型性保護層を始め、
絵柄層、接着剤層がいずれも溶剤タイプの塗料や印刷イ
ンクで形成されているので、転写絵柄が耐溶剤性、耐擦
傷性、耐摩耗性等に乏しいという問題があった。
そこで近年、転写絵付けした表面に耐溶剤性、耐擦傷
性、耐摩耗性が要求される様になり、転写絵付けした後
に転写絵付け面に一般にハードコートと云われる塗装を
施す等の方法が採られている。
しかし、この方法であると、工程が1つ増えると共に
塗装及び乾燥設備が必要となり、コスト面でのデメリッ
トが多いという問題点がある。
そこで予め表面硬度が高くなる様に硬化保護層を転写
層に設け、それを転写することも行われている。
例えば、特開平1−180400号公報では、硬化保護層と
して、ジペンタエリストールヘキサアクリレート、ポリ
メタクリル酸メチル及びアクリロイル基を有する処理コ
ロイダルシリカの混合物からなる固形の電離放射線硬化
型樹脂を用いた例が知られている。
(発明が解決しようとする課題) 上記の従来技術においては、所望の耐擦傷性、耐摩耗
性を発現すべく、表面硬度を高くした離型性層を形成し
たものを用いて、例えば、曲面を有する被転写体に転写
した場合には、転写された離型性層に著しいクラックが
発生するという問題点がある。逆に曲面を有する被転写
体に転写しても、クラックを発生させない様な離型性層
を用いた場合には、離型性層の耐擦傷性及び耐摩耗性が
極めて低いという問題点がある。
又、電離放射線硬化型樹脂を硬化させて離型性層を形
成した後にプライマー層を形成させた場合、離型性層と
絵柄層との密着性に乏しいという問題があり、その解決
策として硬化前に固形である電離放射線硬化型樹脂を用
いて離型性層を形成し、その上にプライマー層を形成し
た後、電離放射線により離型性層を硬化させる必要があ
り、その為に用い得る電離放射線硬化型樹脂に大きな制
約があるという問題点がある。
従って、本発明の目的は上記従来技術の問題点を解決
し、転写絵柄における絵柄層と離型性保護層との密着
性、耐擦傷性、耐摩耗性等の特性に優れ、しかも転写面
が曲面であってもクラックが発生しない転写シートを提
供することである。
(課題を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、基体シートの片面に離型性層、プライマー
層、絵柄層及び接着剤層をこの記載の順序に積層してな
る転写シートにおいて、離型性層が電離放射線硬化型樹
脂からなり、該電離放射線硬化型樹脂が下記の(a)又
は(b)であり且つプライマー層がウレタン二液硬化型
樹脂からなることを特徴とする転写シート、及び基体シ
ートの片面に、離型性層、全面に施した絵柄層及び接着
剤層をこの記載の順序に積層してなる転写シートにおい
て、離型性層が電離放射線硬化型樹脂からなり、該電離
放射線硬化型樹脂が下記の(a)又は(b)であり且つ
絵柄層がウレタン二液硬化型樹脂を含むインキからなる
ことを特徴とする転写シートである。
(a)エピクロルヒドリン(ECH)変性ジ(メタ)アク
リレートとジイソシアネートとを、イソシアネート基が
残らない比率で反応させてなる分子量900〜10,000のウ
レタンアクリレート (b)ジオール成分としてECH変性ジ(メタ)アクリレ
ートと(メタ)アクリロイル基を有しないジオールとの
重量比が99:1〜2:1の混合物を用い、このジオール混合
物とジイソシアネートとをイソシアネート基が残らない
比率で反応させてなる分子量が1,100〜30,000の共重合
ウレタンアクリレート (作用) 本発明者は前記従来技術の問題点を解決すべく種々研
究の結果、プライマー層をウレタン二液硬化型樹脂から
形成するか、或はプライマー層を形成しない場合、絵柄
層をウレタン二液硬化型樹脂から形成することによっ
て、絵柄層と離型性層との密着性を著しく向上させるこ
とが出来る。
又、特定の電離放射線硬化型樹脂を用いて離型性層を
形成することによって、耐擦傷性、耐摩耗性等の特性に
優れ、しかも転写面が曲面であってもクラックが発生し
ない転写絵柄を与える転写シートとすることが出来る。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。
先ず、本発明の第一の発明における転写シートは、第
1図に示す様に基体シート1の片面に、電離放射線硬化
型樹脂硬化物よりなる離型性層2を形成し、その上にウ
レタン二液硬化型樹脂よりなるプライマー層3、絵柄層
4及び接着剤層5を形成してなる。
上記基体シートは、上記離型性層を設ける為のもの
で、離型性層との適度な接着性及び剥離性を有するもの
であればいかなるものでもよい。具体的には、ポリエス
テルフイルム、ポリアミドフイルム、セロファンフイル
ム、アセテートフイルム、ポリプロピレンフイルム等が
挙げられ、その他に紙や金属箔等に上記フイルムをラミ
ネートしたものでもよい。これらの基体シートの厚みは
10〜100μm程度が好ましい。
又、離型性層を形成する電離放射線硬化型樹脂として
は、ECH変性ジ(メタ)アクリレートとジイソシアネー
トをイソシアネート基が残らない比率、好ましくはNCO/
OH=0.5〜0.95(当量比)で反応させてなる側鎖に(メ
タ)アクリロイル基を有するウレタンアクリレートを主
成分とするものであり、該ウレタンアクリレートは分子
量900〜10,000のものが好ましく、分子量が900未満であ
ると、曲面転写時にクラックが発生する等成型性等が不
十分で、一方、分子量が10,000を越えると合成条件のコ
ントロールが難しく供給安定性等が不十分である。
更にウレタンアクリレートのジオール成分として、EC
H変性ジ(メタ)アクリレートと(メタ)アクリロイル
基を有さないジオールとを重量比99:1〜2:1の配合で用
い、ジイソシアネートとイソシアネート基が残らない比
率、好ましくはNCO/OH=0.67〜0.95(当量比)で反応さ
せてなる共重合ウレタンアクリレートも有用であり、該
ウレタンアクリレートは分子量1,100〜30,000の範囲が
好ましく、分子量が1,100未満であると、曲面転写性等
が不十分で、一方、分子量が30,000を越えると合成条件
のコントロールが難しく供給安定性等が不十分である。
尚、(メタ)アクリロイル基を有さないジオールを上
記比率より多量に使用した場合には、転写絵柄の耐擦傷
性が極めて低下するという問題が発生する。
上記のECH変性ジ(メタ)アクリレートは、 AOCH2CH(OH)CH2OROCH2CH(OH)CH2OA(AはCH2=CH
CO−又はCH2=C(CH3)CO−)なる骨格をもつ化合物で
あり、ここでRは、−(CH21-6−、−[CH2CH(CH3
O]0-2−CH2CH(CH3)−、 等が挙げられる。
又、(メタ)アクリロイル基を有さないジオールとし
ては、両末端に水酸基を有するポリエステルプレポリマ
ー、ポリエーテルプレポリマー、ポリカーボネートプレ
ポリマー等のオリゴマージオール及び1,4−ブタンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、シクロヘキサンジオール
等の低分子量ジオールを単独又は2種以上混合して使用
することが出来る。
又、ジイソシアネートとした、例えば、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジ
イソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジフェニレンジイソシアネート、1,3−
ビス(イソシアナイトメチル)シクロヘキサン、トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート等を単独又
は2種以上混合して使用することが出来る。特に優れた
耐光性を与える為には、イソホロンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシ
アナイトメチル)シクロヘキサン、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート等が望ましい。
又、電離放射線硬化型樹脂としては、上記のウレタン
アクリレート又は共重合ウレタンアクリレートは単独で
用いる必要はなく、他のエチレン性不飽和結合をもつモ
ノマー又はオリゴマーと併用してもよく、更に透明充填
剤を混合することも出来る。
上記エチレン性不飽和不飽和結合をもつモノマーとし
ては、例えば、2−メチルヘキシルアクリレート、メト
キシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレー
ト、メトキシブチルアクリレート等のアクリル酸エステ
ル類、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチル
メタクリレート、フェニルメタクリレート、ラウリルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル類、2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2−(N,N
−ジベンジルアミノ)エチルアクリレート、2−(N,N
−ジメチルアミノ)メチルメタクリレート、2−(N,N
−ジエチルアミノ)プロピルアクリレート等の不飽和酸
の置換アミノアルコールエステル類、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレグリコールジグ
リシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルジ
(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラグリシジル
エーテルテトラ(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類、
N−メチルメトキシアクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミド等のアクリルアミド類、2−ビニルピ
ロリドン等のビニル化合物等が挙げられる。これらの他
のモノマー又はオリゴマーを使用することで離型性層の
硬度を調整することが出来るが、多量に添加すること
は、離型性層の耐擦傷性と曲面転写性の良好なバランス
を崩す為、前記ウレタンアクリレート100重量部当たり
1〜50重量部の範囲で使用することが好ましい。
前記透明充填剤としては、コロイダルシリカ、コロイ
ダルアルミナ或はそれらの表面をシランカップリング剤
で処理した疎水性処理シリカ反応性(アクリル)処理シ
リカ等を使用することが出来る。これら透明充填剤が多
すぎると離型性層が白化する為、含有量は前記電離放射
線硬化型樹脂100重量部当たり1〜40重量部の範囲が好
ましい。
更に光開始剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ワック
ス、粘度調整剤、重合禁止剤等の添加剤を必要に応じて
用いることも出来る。
上記離型層の塗工層は固形分として3〜20g/m2の範囲
が好ましく、3g/m2未満とした場合は、耐摩耗性、耐擦
傷性の低下が著しくなり、20g/m2を越えた場合は、曲面
転写時にクラックが発生し易くなる。又、離型性層の硬
化装置は公知の紫外線照射装置又は低エネルギー電子線
照射装置を用いることが出来る。
次にプライマー層を形成するウレタン二液硬化型樹脂
としては、例えば、塩酢ビ系、ポリエステル系、ウレタ
ン系、アクリル系等のポリマーポリオール単独或はそれ
らの混合物に対して使用直前に硬化剤を添加したものが
用いられる。又、硬化剤としては、トリレンジイソシア
ネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート等或はこれらよ
り誘導される多価イソシアネート、ブロックイソシアネ
ート等が挙げられる。これらのウレタン二液硬化型樹脂
はいずれも公知であり、市場から容易に入手して本発明
で使用することが出来る。
プライマー層の塗工量は特に制限されず、硬化条件
は、ポリマーポリオール、硬化剤の組み合わせにより異
なるが、70℃以上の数十秒〜数分間で硬化するもの、70
℃〜室温で数時間〜数日で硬化するもの等を用いること
が出来る。
上記プライマー層上に形成する絵柄層は、複数の層を
重ねて形成してもよいものであり、夫々色素をポリマー
ベヒクルに分散させたタイプの公知の色インキを使用す
ることが出来る。又、金属光沢粉やパール顔料、マット
剤等を単独又は色素と共にベクヒルに分散させたインキ
を用いることも出来る。各層の厚みは0.5〜10μm程度
である。
上記絵柄層上に形成する接着剤層は、熱可塑性樹脂を
主成分とし、加熱圧着することにより被転写体に接着す
るものである。接着層は被転写体への接着を良好なもの
とする為に、塩化ビニル、酢酸ビニル、無水マレイン
酸、スチレン系モノマー、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル等の単独又は共重合体、ポリエステル系
樹脂、ポリウレタン系樹脂等より選んで形成することが
出来る。
接着剤層の厚さは、被転写体および接着剤層の樹脂に
より異なるが、通常0.5〜15μmであり、0.5μm未満で
は接着力が十分でなく、15μmを越えると接着層の層間
距離が低下する。
本発明の第二の発明は、上記第一の発明においてプラ
イマー層を省略して、絵柄層をウレタン二液硬化型樹脂
をベヒクルとするインキから形成するものであり、第2
図示の如く基体シート1の片面に、電離放射線硬化型樹
脂硬化物よりなる離型性層2を形成し、その上にウレタ
ン二液硬化型樹脂をベヒクルとするインキにより絵柄層
4、6及び接着剤層5を形成してなり、前記第一の発明
と同様な効果を奏する。
上記ウレタン二液硬化型樹脂をベヒクルとするインキ
は、上記プライマー層の項で挙げたウレタン二液硬化型
樹脂に対し、色素、金属光沢粉、パール顔料、マット剤
等を公知の方法で分散させたものであり、市場から容易
に入手して本発明で使用することが出来る。
各層の塗工方法としては、次の様な方法が用いられ
る。離型性層、プライマー層、接着剤層及び絵柄層のベ
タ形成においては、グラビアコート法、ロールコート
法、スロットコート法、スプレーコート法、ファウンテ
ンコーティング法等公知のコーティング法を用いて形成
することが出来る。又、絵柄層のパターン形成において
は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印
刷法等公知の印刷法を用いることが出来る。
上記本発明の転写シートは、被転写材表面に接着剤層
面が密着する様に重ね合せ、加圧及び加熱することによ
って接着させた後、基体シートのみを剥離することによ
って被転写材表面に絵付け及び耐摩耗性、耐擦傷性を同
時に付与するものである。
上記被転写材としては、ポリマー、木材、金属、紙等
の成形体、シート状物品等面を有する物品一般が対象と
なる。又、加圧及び加熱による転写方法としては、熱ロ
ール転写法、熱プレス転写法、アイロンプリント法等を
挙げることが出来る。又、射出成形同時転写法と云われ
るポリマーの射出成型時に金型内に転写シートを装入
し、成型と転写とを同時に行う方法も用いられる。この
方法によれば、例えば第3図に示す様な曲面を有する成
形体表面への転写が可能である。
(実施例) 次に実施例及び比較例を挙げて本発明の更に具体的に
説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない
限り重量基準である。
実施例1 ECH変性ヘキサメチレングリコールジアクリレート
(日本化薬社製)150部とヘキサメチレンジイソシアネ
ート54部とを、ジブチル錫ジラウレート触媒の存在下、
メチルエチルケトン(MEK)中で、60℃で7時間加熱還
流してウレタンアクリレート(a)のMEK溶液を得た。
(a)の分子量は、GPCポリスチレン換算で約8,000であ
った。次に(a)を固形分30%のMEK溶液に調整し、厚
み50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)シート
上に6g/m2(固形分)の割合で塗布乾燥し、低エネルギ
ー電子線照射量装置(日新ハイボルテージ社製)により
加速電圧175KV、照射線量5Mradの条件で硬化させ離型性
層を得た。
この離型性層上に、ウレタン二液硬化型インキ(UPV
メジウム、昭和インク工業社製)を塗布乾燥してプライ
マー層を形成し、次いでUPV(青)インキでグラビア版
にて絵柄層を形成した。更に塩酢ビ系ヒートシール剤HS
−AS11(昭和インク工業社製)により接着剤層を形成
し、60℃で3日間加熱硬化させ本発明の転写シートを得
た。
実施例2 ウレタンアクリレート(a)の固形分30%のMEK溶液
に、固形分に対して5%の紫外線重合開始剤カウンター
キュアEAB(サンドツ社製)を加え、厚み50μmのPETシ
ート上に6g/m2(固形分)の割合で塗布乾燥し、160KW/c
mの紫外線ランプの10cm下方を走行速度10m/min.の速度
で通過させて硬化し離型性層を得た。更に実施例1と同
様にして本発明の転写シートを得た。
実施例3 実施例1と同様にして離型性層を形成した後、ウレタ
ン二液硬化型インキUPV(青)で、グラビア版にて絵柄
層を形成し、UVP(白)インキでグラビア版にてベタ形
成した。更に塩酢ビ系ヒートシール剤HS−AS11により接
着剤層を形成し、60℃で3日間加熱硬化させて本発明の
転写シートを得た。
実施例4 ECH変性ヘキサメチレングリコールジアクリレート150
部とエキサメチレンジイソシアネート34部とをジブチル
錫ジラウレート触媒の存在下、60℃で6時間加熱し、ウ
レタンアクリレート(b)を得た。(b)を厚み50μm
のPETシート上に6g/m2の割合塗布し、低エネルギー電子
線照射量装置により加速電圧175KV、照射量5Mradの条件
で硬化させて離型性層を得た。更に実施例1と同様にし
て本発明の転写シートを得た。
実施例5 ECH変性ヘキサメチレングリコールジアクリレート60
部とポリテトラメチレングリコール(分子量850、保土
谷化学社製)34部とヘキサメチレンジイソシアネート27
部とをジブチル錫ラウレート触媒の存在下、MEK中で60
℃で7時間加熱還流してウレタンアクリレート共重合体
(c)を得た。これを実施例1と同様に使用して本発明
の転写シートを得た。
実施例6 組成物 ウレタンアクリレート(a) 37.5部 紫光UV−7500B(日本合成工業社製ウレタンアクリレ
ート) 37.5部 ニップシールSA530(日本シリカ工業社製シランカッ
プリング剤処理コロイダルシリカ) 25部 MEK 120部 トルエン 120部 を混合し、これを実施例1と同様に使用して本発明の転
写シートを得た。
実施例7 紫光UV−4200(日本合成工業社製ウレタンアクリレー
ト)を固形分30%のMEK溶液に調整し、実施例1と同様
にして転写シートを得た。
比較例1 紫光UV−7500Bを固形分30%のMEK溶液に調整し、PET
上に塗布したところ、塗膜面にはじきが発生し、転写シ
ートが得られなかった。
比較例2 実施例1と同様にして離型性層を形成し、その上にVA
GH(水酸基含有塩酢ビ系樹脂)のMEK溶液を塗布乾燥し
てプライマー層を形成し、実施例1と同様にして転写シ
ートを得た。
以上得られた転写シートを用い、第3図に示す射出成
形品上部表面に射出成型同時転写法で転写した後の転写
絵柄の性能評価を下記第1表に示す。
(発明の効果) 上記の本発明によれば、転写後の絵柄表面に優れた耐
擦傷性及び耐摩耗性を付与することが出来、しかも被転
写体が曲面を有していてもクラックの発生ないという利
点を有する。又、転写後の絵柄表面層は電離放射線硬化
型樹脂で構成されている為、耐溶剤性及び耐汚染性に優
れるという効果もある。
従って本発明の熱転写シートは、プラスチック成型体
表面の絵付け及び保護層として、例えば、化粧品のケー
ス、コンパクトカセットプレーヤーの外装等に非常に有
用である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の転写シートの断面を模式的に表わした
図である。 第2図は本発明の他の転写シートの断面を模式的に表し
た図である。 第3図は本発明の実施例の評価において被転写体となる
基材の形状を表した図である。 1……基材シート 2……離型性層 3……ウレタン二液硬化型プライマー層 4……色インキ絵柄層 5……接着剤層 6……ウレタン二液硬化型色インキ絵柄層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−53885(JP,A) 特開 平2−48936(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/17

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体シートの片面に離型性層、プライマー
    層、絵柄層及び接着剤層をこの記載の順序に積層してな
    る転写シートにおいて、離型性層が電離放射線硬化型樹
    脂からなり、該電離放射線硬化型樹脂が下記の(a)又
    は(b)であり且つプライマー層がウレタン二液硬化型
    樹脂からなることを特徴とする転写シート。 (a)エピクロルヒドリン(ECH)変性ジ(メタ)アク
    リレートとジイソシアネートとを、イソシアネート基が
    残らない比率で反応させてなる分子量900〜10,000のウ
    レタンアクリレート (b)ジオール成分としてECH変性ジ(メタ)アクリレ
    ートと(メタ)アクリロイル基を有しないジオールとの
    重量比が99:1〜2:1の混合物を用い、このジオール混合
    物とジイソシアネートとをイソシアネート基が残らない
    比率で反応させてなる分子量が1,100〜30,000の共重合
    ウレタンアクリレート
  2. 【請求項2】基体シートの片面に離型性層、全面に施し
    た絵柄層及び接着剤層をこの記載の順序に積層してなる
    転写シートにおいて、離型性層が電離放射線硬化型樹脂
    からなり、該電離放射線硬化型樹脂が下記の(a)又は
    (b)であり且つ絵柄層がウレタン二液硬化型樹脂を含
    むインキからなることを特徴とする転写シート。 (a)エピクロルヒドリン(ECH)変性ジ(メタ)アク
    リレートとジイソシアネートとを、イソシアネート基が
    残らない比率で反応させてなる分子量900〜10,000のウ
    レタンアクリレート (b)ジオール成分としてECH変性ジ(メタ)アクリレ
    ートと(メタ)アクリロイル基を有しないジオールとの
    重量比が99:1〜2:1の混合物を用い、このジオール混合
    物とジイソシアネートとをイソシアネート基が残らない
    比率で反応させてなる分子量が1,100〜30,000の共重合
    ウレタンアクリレート
  3. 【請求項3】電離放射線硬化型樹脂が、ウレタンアクリ
    レート及び/又は共重合ウレタンアクリレート100重量
    部に対し、エチレン性不飽和結合を持つ他のモノマー又
    はオリゴマーの単独或は複数を1〜50重量部添加してな
    る請求項1又は2に記載の転写シート。
  4. 【請求項4】電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し、
    透明充填剤を1〜40重量部含有してなる請求項1又は2
    に記載の転写シート。
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