JP3053889B2 - スウェード調艶消及び触感付与転写箔 - Google Patents

スウェード調艶消及び触感付与転写箔

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種弱電製品のキャビネ
ット、家具、建材等の物品の表面にスウェードの如き艶
消意匠とぬめり感のある触感を付与するためのスウェー
ド調艶消及び触感付与転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、弱電、家具、建材等の分野に
おいて、それらの製品表面を艶消し状態にするために、
予め転写層に艶消しの転写層を形成した転写箔を用い、
該転写箔の転写層を上記製品の表面に転移させて艶消し
表面を付与する転写方法が知られている。従来、上記の
転写方法で用いる艶消転写箔は、離型性の基材フィルム
の表面に転写層を積層し剥離層、絵柄層及び接着剤層等
からなる転写層を順次積層して構成され、剥離層の表面
が艶消し状態に形成されている。剥離層の表面(基材フ
ィルム側の面)を艶消に形成するための手段として、従
来、 1)離型性の艶消しPETフィルム(基材フィルム)の
表面にアクリル樹脂や塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
樹脂等からなる樹脂を用いて剥離層の表面形状を凹凸状
に形成し艶消しにする。 2)平滑なPETフィルムの表面に炭酸カルシウムの粉
末等の艶消剤を含有せしめた剥離層を形成し、無機粉末
による艶消し効果を利用する。 等の方法を用いて剥離層を形成し艶消転写箔としてい
た。しかしながら、1)及び2)の剥離層を用いた上記
従来の艶消転写箔は、いずれも単に艶がないといっただ
けの艶消表面を与えるものであり、スウェードの如き超
艶消状態の表面状態と柔らかな触感までを付与すること
はできなかった。そこで上記の問題を解決するために、
顔料微粉末の表面を合成樹脂で被覆したビーズ顔料を艶
消し剤として用い、ウレタンアクリレートのような柔軟
性のある電離放射線硬化性樹脂をビヒクルとして用いた
剥離層を基材フィルムの表面に形成した転写箔が提案さ
れている(特開平2−48936)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の転写箔
はスウェード調の外観を呈し表面のぬめり感も良好なも
のが得られるものの、ビーズ顔料は非常に高価なもので
あり、また、ビーズ顔料は通常の無機微粉末に比較して
粒径の大きなものが多いために、剥離層を薄膜(数μm
〜数十μm)に形成することが困難であるという問題点
があった。また、ビヒクルとして電離放射線硬化性樹脂
を使用しているために、樹脂の価格が高く、樹脂を硬化
するのに特殊な硬化装置が必要となり、転写箔製造のコ
ストが非常に高くなってしまうという問題があった。本
発明は上記従来技術の欠点を解決するためになされたも
ので、スウェード調艶消意匠とぬめり感のある触感を付
与することが可能であり、転写箔の製造に特殊な装置等
を使用せず、製造コスト及び原料コストの安価なスウェ
ード調艶消及び触感付与転写箔を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明スウェード調艶消
及び触感付与転写箔は以下の2種類の第1及び第2の形
態がある。第1のスウェード調艶消及び触感付与転写箔
は、離型性を有する基材フィルム表面に剥離層を有する
転写層を積層してなる転写箔において、上記剥離層がポ
リオールとイソシアネートから成る2成分硬化型ウレタ
ン樹脂及びアクリルゴムをビヒクルとし、且つ基材フィ
ルム表面が艶消し状に形成されているか及び/又は上記
ビヒクル中に微粉末艶消剤を含有せしめて構成される。
第2のスウェード調艶消及び触感付与転写箔は、離型性
を有する艶消基材フィルム表面に剥離層を有する転写層
を積層してなる転写箔において、上記剥離層がポリオー
ルとイソシアネートから成る2成分硬化型ウレタン樹脂
及びアクリルゴムをビヒクルとし、且つ無機質微粉末か
らなる艶消剤を含有せしめて構成される。
【0005】上記剥離層のビヒクルに用いる2成分硬化
型ウレタン樹脂とはポリオールとイソシアネートの成分
からなり、硬化機構の違いから常温硬化型と熱硬化型の
2種類があるが、本発明ではどちらを用いてもよい。イ
ソシアネート成分としてはトルエンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、1,6 −ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、2,2,4 (2,4,4)-トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート(TMDI)、p-フェニレンジイソシアネー
ト(PPDI)、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート(HMDI)、3,3-ジメチルジフエニル4,4-ジ
イソシアネート(TODI)、ジアニシジンイソシアネ
ート(DADI)、m-キシレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチルキシレイジイソシアネート(TMX
DI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,
5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、1,4-シクロ
ヘキシルジイソシアネート(CHDI)、リジンジイソ
シアネート(LDI)等のジイソシアネート、トリイソ
シアネート等の多官能イソシアネートや上記イソシアネ
ートをポリオールと反応させて得られるアダクト体(プ
レポリマー)やウレタン化、二量化、三量化、アロファ
ネート化、ビウレット化、イソシアヌレート化、カルボ
ジイミド化、ウレトニミン化、アシル尿素化等を行い変
性した変性イソシアネート等、また上記のイソシアネー
ト類のイソシアネート基をブロック剤でブロックしたブ
ロックイソシアネート等が挙げられる。尚、剥離層を形
成するウレタン樹脂を加熱硬化型とする場合にはブロッ
クイソシアネートを用いればよい。
【0006】2成分硬化型ウレタン樹脂のポリオール成
分としては例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエス
テルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオ
ール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオールに対するグラフトまたは分散変性物、末端水
酸基含有ポリウレタン樹脂等が挙げられる。2成分硬化
型ウレタン樹脂に上記のイソシアネートとポリオール成
分以外に、添加剤として例えばアミン類や有機金属化合
物等の反応触媒等を添加してもよい。
【0007】アクリルゴムとは、アクリル酸エステルの
重合体、またはそれを主体とする共重合を塩基性化合物
の存在下に架橋せしめて得られたゴム状弾性体であり、
一般には重合体の加硫を容易にするため、官能基を持っ
た単量体(例えば2−クロルエチルビニルエーテル)を
少量共重合させてある。アクリルゴムは、市販品として
例えば「ハイカー」(BF.Goodrich社の商品
名)等が使用できる。アクリルゴムの好ましい水酸基価
は、1〜20(KOHmg/g )、より好ましくは3〜10
(KOHmg/g )であり、比較的低粘度液状品が好ましい。
水酸基を有するアクリルゴムを用いると、剥離層を形成
するウレタン樹脂のイソシアネート基と化学反応して架
橋し、剥離層内部で強固に結合して、耐溶剤性、耐摩耗
性等を更に向上させる効果がある。また、アクリルゴム
には、水酸基を有する液状ゴムを添加してもよい。水酸
基を有する液状ゴムは、水酸基価3〜200、好ましく
は4〜120の、1、4−ポリブタジエン、ブタジエン
−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体、1、2−ポリブタジエン、イソプレン重合体等
に水酸基価を導入したものが使用でき、分子量は500
〜30000のものが物性的に好ましい。
【0008】剥離層を形成するビヒクルとしては、上記
の樹脂以外の樹脂を添加することができる。例えばアク
リル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、硝酸セル
ロース等のセルロース系樹脂等の単体又は混合してなる
樹脂を、上記の2成分硬化型ウレタン樹脂とアクリルゴ
ムに1〜50重量%程度添加することができる。好まし
くは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を1〜30%添加
することである。また剥離層には必要に応じて可塑剤、
安定剤、離型剤、消泡剤等を添加してもよい。
【0009】良好な艶消しスウェード感を得るためには
剥離層に艶消剤を添加するのが好ましく、艶消剤は無機
質微粉末及び、有機フィラー等を用いる。無機質微粉末
として、クレー、重質性炭酸カルシウム、軽質炭酸カル
シウム、沈降性硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、合成
ケイ酸塩、ケイ酸微粉末等が使用でき、又有機フィラー
としてウレタンビーズ、ナイロンビーズ、ポリプロビー
ズ、スチレン架橋ビーズ、ベンゾグアナミン架橋ビーズ
等がある。艶消剤は転写層の透明性(装飾層と組み合わ
せる場合に必要)、及び薄膜に形成する場合の塗工適
性、価格等の点から無機質微粉末が好ましく、更にケイ
酸微粉末がより好ましい。無機微粉末の粒子径は0.1〜
100μmであるが、0.1〜50μmの範囲のものを使
用すると、予め剥離層を形成する塗料を製造する場合
に、無機微粉末粒子のビヒクルに対する分散性等が良好
で、粒子の沈降や分散不良が起こらずに良好な剥離層塗
膜を形成することができるためにより好ましい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図面は本発明の1実施例を示し、図1は本発
明転写箔の1例を示す縦断面図である。本発明のスウェ
ード調艶消及び触感付与転写箔(以下、転写箔と略記)
1は、基材フィルム2の表面に剥離層3、装飾層4、接
着剤層5を順次積層してなる転写層6を設けた構成を有
し、上記基材フィルム2の表面に凹凸塗膜層7が設けら
れ艶消し状に形成されている。尚、装飾層4は剥離層3
のみを意匠とすることが可能ならば特に設けなくてもよ
い。また接着剤層5は、装飾層4(装飾層4を形成しな
い場合は剥離層3)が被転写体と接着性を有する材質を
使用している場合は特に設けなくてもよく、必要に応じ
設けることができる。
【0011】基材フィルム2は剥離層と離型性のあるシ
ートであればよいが、スウェード調の艶消し効果を出す
為には、転写形成面を艶消しに形成することが望まし
い。艶消基材フィルムは例えば図1に示すように、基材
フィルム2の表面に別体の凹凸塗膜層7を形成したもの
や、基材フィルム2にエンボス加工等の手段で直接凹凸
模様を形成したものを用いることができる。基材フィル
ム2の材質としては、ホリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリ
オレフィン等の合成樹脂、又はナイロン/塩化ビニル積
層体のような上記合成樹フィルムの積層体、又は表面に
ポリオレフィン、シリコン樹脂等の離型処理を施した上
質紙、パーチメ−ト紙、硫酸紙等の紙類が使用できる。
基材フィルム2の厚みは通常6〜200μm程度であ
る。
【0012】基材フィルム2の表面を艶消状にするため
の凹凸を形成する手段として、基材シートの表面へサン
ドブラスト加工やケミカルエッチングを施す方法、基材
フィルム中に艶消し剤を練り混む方法、離型性ビヒクル
の中に、艶消し剤を添加して分散させた塗料を基材フィ
ルム2の表面に塗工して凹凸塗膜層7を設け艶消しに形
成する方法等がある。尚、上記離型性ビヒクルとしては
ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリシロキサ
ン等のフッ素系樹脂、ポリシロキサン等のシリコン樹
脂、メラミン樹脂、電離放射線硬化性樹脂、エポキシ樹
脂等が用いられ、艶消し剤としてはシリカ、アルミナ、
CaCO3 、BaCO3 等の粉末等公知の材料が用いら
れる。基材フィルム2表面に形成する凹凸は、凹部の深
さ及び凹凸の部の幅が0.1〜50μm程度のものが使用
できる。また、凹凸の形状は、砂目、梨地、万線ヘアラ
イン、天然スェードからの型取り等の意匠が用いられ、
また艶消し凹凸以外にも皮絞模様等の凹凸形状を併設し
てもよい。尚、良好な艶消し、塗膜(特に薄膜時)塗工
適性、(転写層)塗膜の透明性等を兼備えるためには、
剥離層への艶消剤の添加と基材フィルムの艶消加工とを
併用することが最も良い、これは基材フィルム表面によ
る転写層への賦形艶消効果は表面のみで不十分であり、
又艶消剤の過剰な添加は塗膜の(特に薄膜の)塗工時の
レベリング不良や塗工筋等を生じ易く、又塗膜(即ち転
写層)が脆くなったり、透明度が低下する等の欠点が現
れるためである。
【0013】図2は基材フィルム2の1例を示し、表面
形状を示す縦断面図である。図2に示すように凹凸塗膜
層7はバインダー樹脂10に球形状もしくは球類似形状
の微粒子11を用い、該微粒子11の重心Xがバインダ
ー成分塗膜の平均水準面Hから突出し、微粒子11の存
在する箇所の突出部Yが外広がり状になるように形成す
ることが好ましい。上記のように形成した半球状突起
は、剥離層3が図3に示すように凹陥状に形成され、入
射した光が凹陥部8に入り内部で反射吸収を繰り返して
外部に出る迄に吸収されて、より大きな艶消効果が得ら
れる特徴がある。装飾層4は印刷絵柄(部分又は全面ベ
タ)、金属蒸着膜(部分又は全面)等の意匠を形成する
ことができる。
【0014】本発明転写箔1を製造するには、先ず所望
の表面艶消形状を形成した基材フィルム2を準備し、次
いで、該基材フィルム2の表面に剥離層3、更に必要に
応じて装飾層4、接着剤層5等を積層する。剥離層3を
形成するにあたっては、ポリオールとアクリルゴム、無
機微粒子、及び必要に応じてその他の樹脂、添加剤、溶
剤や希釈剤等を混合した後最後に硬化剤としてイソシア
ネート成分(硬化剤成分)を添加して、基材フィルムの
表面に、コンマコート、ロールコート等の公知のコーテ
ィング方法やスクリーン印刷等の印刷方法で塗工した後
乾燥させる。
【0015】本発明転写箔1を用いて被転写体に艶消し
外観を付与するには、図3に示すように、被転写体9に
接着剤層5が接するように重ね、必要に応じて加熱もし
くは加圧した後に、基材フィルム2を剥離することによ
って被転写体表面に転写層が転移して、剥離層3の表面
が転写層の表面となり良好な艶消性と感触を付与するこ
とができる。
【0016】尚、本発明転写箔は、射出成型と同時に行
う成型同時転写、ホットスタンプ等の熱転写、溶剤活性
転写等の各種転写方法を用いることができ、被転写体と
しては、紙、プラスチック、金属等の材質で、シート、
板、立体形状、成形品等に転写可能である。特に被転写
体として、艶消塗料を直接塗工すると吸収してしまい艶
消層の形成が困難な材質(例えば紙等)や、耐熱性、耐
溶剤性等が低く、塗膜の形成時に溶剤や熱の影響をを受
けて、歪みが発生したり伸縮等のダメージを受けやすい
材質(ポリ塩化ビニル、アクリル、ABS等のプラスチ
ック)に好適である。
【0017】次に具体的実施例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する。 実施例1 厚さ25μmのコーティングマットPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルム(株式会社きもと製:離型
マット1017−6)のマット面に主剤(諸星インキ
製:Fコート剤)と硬化剤(諸星インキ製:Fコート硬
化剤)を混合した塗料を用い、グラビアコーターにて塗
布量が乾燥時5〜10 g/m2 になるように塗工し、ぬめ
り感のあるスウェード調樹脂層を形成し、該スウェード
調樹脂層の表面に、ウレタンエラストマーと塩化ビニル
/酢酸ビニル共重合樹脂の混合樹脂からなる接着剤層を
形成して転写箔を得た。得られた転写箔をPVCシート
を被転写体として、温度150°C、荷重10kg/c
m2 、転写速度10m/min の条件で転写を行ったとこ
ろ、表面にぬめり感があり意匠性に優れたスウェード調
のシートが得られ、この表面は艶消しで耐擦傷性に優
れ、更に耐シンナー性の良い表面物性を持っていた。
尚、上記スウェード調塗料を構成している組成は次の通
りである。 ・Fコート剤 ポリウレタン樹脂(OH基含有) 100重量部 アクリルゴム 5重量部 無機微粉末 8重量部 ・Fコート硬化剤 イソシアネート硬化剤 100重量部 ・Fコート剤/Fコート硬化剤の混合比=100/10
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明第1のスウ
ェード調艶消及び触感付与転写箔は剥離層に2成分硬化
型のウレタン樹脂とアクリルゴムからなるビヒクルを用
い、艶消剤の剥離層への添加及び/又は離型性基材フィ
ルムへの艶消し加工が施された構成を採用したため、ス
ウェードの如き優れた艶消し状態であり且つぬめり感の
ある触感の剥離層が得られ、被転写体の表面に上記スウ
ェード調艶消及び触感を容易に付与することができる。
また、剥離層に用いた2成分硬化型ウレタン樹脂は耐溶
剤性や耐摩耗性に優れた樹脂である為、耐溶剤性、耐摩
耗性等に優れた艶消表面を種々の製品へ付与することが
できる。更に、第2のスウェード調艶消及び触感付与転
写箔は、転写層への艶消剤添加と基材フィルムへの艶消
し加工とを併用したために、上記第1の発明の効果に加
え、透明な剥離層を形成することが可能であるために、
装飾層や被転写体表面の意匠を活かせることや、良好な
塗工適性を有する等の効果を有する。又、無機微粉末を
艶消剤として使用した為、従来のビーズ顔料を艶消剤と
して用い電離放射線硬化性樹脂をビヒクルとして用いた
転写箔と比較して、艶消し剤の無機微粉末はビーズ顔料
と比較して粗い粒子を含まないため、剥離層を薄膜に形
成可能であり、また、2成分硬化型のウレタン樹脂は室
温もしくは加熱により硬化可能であるために電離放射線
の照射装置等のような特別で高価な装置が不要であり、
転写箔の製造が容易であり製造コストが安価になる。
又、2成分硬化型のウレタン樹脂、無機微粉末及びアク
リルゴムはビーズ顔料や電離放射線硬化性樹脂に比較し
て安価であり、転写箔の原料コストが安価となり、上記
の製造コストの低い点と合わせて、従来の艶消転写箔に
比較して、優れたスウェード調艶消及び触感が付与可能
でありながら、非常に低いコストの艶消転写箔を提供す
ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明スウェード調艶消及び触感付与転写箔の
1例を示す部分縦断面図である。
【図2】基材フィルムの1例を示す部分縦断面図であ
る。
【図3】本発明スウェード調艶消及び触感付与転写箔を
用いて転写を行う場合の説明図である。
【符号の説明】
1 スウェード調艶消及び触感付与転写箔 2 基材フィルム 3 剥離層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−48936(JP,A) 特開 昭63−272596(JP,A) 特開 平1−180400(JP,A) 特開 昭64−4399(JP,A) 特開 昭62−18298(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/165 - 1/17

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型性を有する基材フィルム表面に剥離
    層を有する転写層を積層してなる転写箔において、上記
    剥離層がポリオールとイソシアネートから成る2成分硬
    化型ウレタン樹脂及びアクリルゴムをビヒクルとし、且
    つ基材フィルム表面が艶消し状に形成されているか及び
    /又は上記ビヒクル中に微粉末艶消剤を含有せしめてな
    ることを特徴とするスウェード調艶消及び触感付与転写
    箔。
  2. 【請求項2】 離型性を有する艶消基材フィルム表面に
    剥離層を有する転写層を積層してなる転写箔において、
    上記剥離層がポリオールとイソシアネートから成る2成
    分硬化型ウレタン樹脂及びアクリルゴムをビヒクルと
    し、且つ無機質微粉末からなる艶消剤を含有せしめてな
    ることを特徴とするスウェード調艶消及び触感付与転写
    箔。
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