JP2688105B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

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JP2688105B2
JP2688105B2 JP2113044A JP11304490A JP2688105B2 JP 2688105 B2 JP2688105 B2 JP 2688105B2 JP 2113044 A JP2113044 A JP 2113044A JP 11304490 A JP11304490 A JP 11304490A JP 2688105 B2 JP2688105 B2 JP 2688105B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、家具、鋼板等の表面に貼付け可能な装飾
用、表示用、表面保護用や防錆等の防食用等の貼付け被
覆用のシートまたはフィルム(本発明ではこれらをシー
トと総称する。)に関する。
(従来の技術) 従来、家具、鋼板等の表面の装飾、表示等は、一般に
塗料を用いて行われている。通常、塗料は、有機溶剤を
使用しているので、作業環境への影響(汚染、衛生上有
害)が問題となっている。また、水性塗料では、作業環
境を低下させることは少ないが、乾燥時間が長くなる
か、乾燥のための多大なエネルギーを必要とするといっ
た問題がある。
近時、ポリ塩化ビニルを主体とするシート状貼付け材
料が提案されている。これは、作業環境への悪影響がな
く、かつ、シート状であるが故に乾燥の必要もない。し
かし、このシート状貼付け材料は、主に、軟質ポリ塩化
ビニルを使用しており、硬度、耐擦傷性に劣るという欠
点がある。
この改善方法としては、貼付け後、シート材料を硬化
させるものが提案されている。例えば、特公昭57-13425
号公報には、多孔性シート基材にラジカル開始剤に含浸
させ、その片面または両面にポリマーとラジカル反応性
モノマー等とを含有する層を積層させた熱硬化型複合シ
ートが提案されている。
特公昭60-21630号公報には、熱可塑性および(また
は)ゴム質からなる自己支持性の連続層内に、常温で固
体状のラジカル反応性不飽和化合物を含む粉体と、常温
で固体状のラジカル反応開始剤を含む粉末とからなる加
熱硬化し得る、物品面の被覆に好適なシート材料が提案
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、特公昭57-13425号公報に開示されたシートに
つていは、ラジカル反応性不飽和化合物を有する層とラ
ジカル反応開始剤を有する層が積層された構造であるた
め、均一な硬化反応を行わせるにあたり、加圧および加
熱の制御が難しい。また、ラジカル反応開始剤を含浸さ
せるシート状基材として、紙、織布及び不織布を用いて
いるため、凹凸や曲面を有する物品へ被覆する場合、シ
ートの伸びが得にくく、良好な被膜を形成することが難
しい。
特公昭60-21630号公報に開示されたシートについて
は、シートの展延性があり、凹凸や曲面への貼付けは可
能と考えられるが、製造方法が、冷凍粉砕、粉体混合と
いう過程を経るので、不均一な塗膜となり易く、表面性
能は元より、顔料分散性などの外観上の問題がある。
本発明は、硬化前に展延性、可撓性があり作業性に優
れ、さらに、顔料やその他添加物の分散性にも優れ、製
造も容易で、硬化時、熱により均一でかつ高度の高い硬
化膜を形成し得る熱硬化性被覆用シートを提供すること
を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量10
0,000〜1,000,000の固体状の少なくとも複数個の官能基
を有するアクリル樹脂と、イソシアネート基と反応する
架橋剤としての複数個の官能基を有するモノマーと、ブ
ロックイソシアネートとを主成分とする、未硬化または
半硬化状態で且つシート形状を保持し得る状態のシート
であり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明において、複数個の官能基を有するアクリル樹
脂とは常温で固体状の重合体である。ここで官能基には
イソシアネート基と反応し得る水酸基、アミノ基、カル
ボキシル基がある。この様なアクリル樹脂は、例えば、
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン誘導
体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートのような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーまたは2−アミノエチル(メタ)アクリレー
トのようなアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーまたは(メタ)アクリル酸のようなカルボキ
シル基を有するモノマーとを各種過酸化物や連鎖移動剤
等を触媒として共重合させて得られる。
前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
スチレン誘導体モノマーとしては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルス
チレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、
m−クロロスチレン、o−クロロスチレン等が挙げられ
る。
アクリル樹脂の重量平均分子量は、開始剤を用いて重
合反応を行う際の条件により変化させることができる。
本発明に用いられるアクリル樹脂は、重量平均分子量
(Mw)が、100,000〜1,000,000の範囲のものが選択され
る。重量平均分子量が、100,000を下回ると、得られた
被覆用シートはシート形状を保持することが困難とな
る。重量平均分子量が、1,000,000を上回ると、得られ
た樹脂は成形性に劣る。すなわち、例えば、溶剤キャス
ティングで製膜する場合、溶液粘度が高くなり過ぎるた
めに樹脂を低濃度でしかキャスティングできなくなり、
シートの膜厚制御や凹凸の除去が難しい。従って、被覆
用シートを調整することが困難となる。また、これらの
アクリル樹脂は、硬化後の硬度の関係から、例えば、鉛
筆硬度法でB以上のシートを得る場合には、Tg(ガラス
転移点)が−20〜80℃の範囲内で、官能基価が20〜200
の範囲のものが好ましい。しかし、余り高くない表面硬
度、例えば、鉛筆硬度法で2B以下(23℃)のシートを得
る場合は、これら範囲外であっても採用可能である。
また、これらのアクリル樹脂としては、低分子量のア
クリル樹脂と他の重合体または単量体とをブロックまた
はグラフト重合して得た共重合体を用いてもよい。この
場合、これらアクリル樹脂とブロック重合する他の材料
としては、アクリル系、スチレン系、マレイン酸系、イ
ミド系、シリコーン系、フッ素系材料など、ブロック化
できる材料であればどの材料との組み合わせでも構わな
い。この場合、この材料の重量平均分子量を前記範囲内
にして用いる方法と、前述のアクリル樹脂に、これらの
ブロック重合体をブレンドして用いる方法がある。後者
の場合は、特に、各種被着体が、例えば、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネー
ト、アセタール樹脂、ポリオレフィンなどで形成されて
いる場合に、被着体表面の接着力を制御するのに有利で
ある。
前記複数個の官能基を有するモノマーは、イソシアネ
ート基と反応する架橋剤として、塗膜硬度、密着性、展
延性を得るために用いられる。
このようなモノマーには、例えば、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールS、ネオペンチルグリコール、トリス−2
−ヒドロキシエチルイソシアヌート、オクタンジオー
ル、ジグリセリン、2−t−ブチルヒドロキノン、ヘキ
シレングリコール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリ
オール、2,5−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジメチル
−3−ヘキシン−2,5−ジオール、4−t−ブチルカテ
コール、フロログリシノール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,5
−ペンタンジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テ
レフタレート、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等
の多価アルコール、エチレンアミン類、m−キシリレン
ジアミン、ジアミノジフェニルエーテル等のポリアミ
ン、セバシン酸、アジピン酸、イソフタル酸等のポリカ
ルボン酸、アミノエタノールアミン、エタノールアミ
ン、p−ヒドロキシフェニル酢酸アミド、p−ヒドロキ
シフェネチルアミン、N−メチル−N,N−ジエタノール
アミン、p−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシ
フェニルプロピオン酸、ベンジル酸のような2種の官能
基を含むモノマーがある。
前記した架橋剤の添加量は、ベースポリマーであるア
クリル樹脂に対して、部数比でベースポリマー:架橋剤
=1:0.1〜1(重量部)となる量が好ましい。これは架
橋剤が少なすぎる場合、得られるシートの硬度や密着性
が低くなり、逆に多すぎる場合、相溶生や、平均分子量
の低下によりシート性能が悪くなるからである。また、
同時に添加するブロックイソシアネートの添加量は官能
基価と当量に対して、5〜8割程度の量が好ましい。架
橋剤の添加量は前述した範囲が好ましいが、実際には架
橋剤同士の反応、各架橋剤のベースポリマーとの相溶性
の違い、反応性の違い等があるので、実際の添加量につ
いては予備実験を行ってから決定するのが望ましい。
本発明に用いられるブロックイソシアネートは、分子
内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネー
ト、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等の単量体あるいは変
性体のイソシアネート基をブロック(マスク)したもの
である。ブロック成分としては、フェノール類のほかに
オキシム、ラクタム、マロン酸エステルなどのようなも
のが用いられる。このブロックイソシアネートは、加熱
によりブロックが離脱して活性なイソシアネート基を有
し、硬化剤としての役割を果たすものである。
ブロックイソシアネートとアクリル樹脂との配合比
は、官能基価/イソシアネート基の数(NCO価)=0.4〜
1.5となるようにするのが好ましく、さらに好ましくは
0.6〜1.0である。
また、シートの初期段階での硬化については、シート
の使用方法により初期硬化の度合が異なる。例えば、貼
付する被着体の形状が凸状や垂直部分を持つ場合やシー
トを被着させる作業環境がかなり高温(30℃以上)であ
る場合は、0.01から30%程度の官能基をこのイソシアネ
ートで架橋するのがよい。また、この熱硬化性シートを
インサートインジェクション等のシートとして用いる場
合は、インジェクションされる樹脂温度および樹脂圧に
耐えられるよう、20から80%の初期硬化を行ってから用
いるのがよい。これら初期硬化は、このブロックイソシ
アネートのブロックが脱離する温度にシートを所定時間
保持することにより行われる。
本発明の熱硬化性シートは、硬化前に三次元曲面(凹
凸状物等)等を有する被着体にも貼付できる程度の展延
性を有し、かつ可撓性に富む。このシートは、被着体に
貼付後、加熱することにより、シート中のブロックイソ
シアネートと反応性官能基が反応し硬化するものであ
る。熱硬化性シートの膜厚は、シートの被着物への貼付
性や被着体への機能付与により異なるが、シートの凹凸
のある表面への貼付性の観点から20〜500μm程度の範
囲が好ましいが、平面への貼付では5〜1,000μm程度
の範囲でも構わない。
本発明の熱硬化性シートを貼付する被着体は、様々な
ものが考えられる。例えば、鋼板、アルミニウム板、
トタン、ブリキ等の金属メッキ板、石膏ボード、セメ
ント、瀬戸物等のセラミックス、鋼板やセラミック
ス、樹脂の上に樹脂成分を主材とした塗料を塗布した塗
装板、さらには、ポリオレフィン、ABS樹脂、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド等
の熱可塑性樹脂やメラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂等の材料であ
る。
これらへの貼付に対しては、シートそのものを用いる
場合と、接着層をシートに積層させて用いる場合とがあ
る。接着層をシートに積層する場合の接着材料として
は、例えば、EVA系HM(ホットメルト)接着材、SIS系HM
接着剤、アクリル系HM接着剤、不飽和ポリエステル系の
未架橋物、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、後
硬化アクリル粘着剤などが挙げられる。被着体の性質と
しては、例えば、親水性の表面の場合、この熱硬化性シ
ートを直接用いるか、これらの接着剤層を設けたものを
用い、また、被着体の性質が親油性の場合は、熱硬化性
シートを直接用いるほうが好ましい。また、被着体が撥
水、撥油性(親水性でもなく親油性でもない性質)の場
合は、シリコーン系粘着剤層を設けたものを用いるほう
が好ましい。これら、被着体への接着に対しては、熱硬
化シートに、ブロックまたは櫛形の共重合体を用いる
か、または接着剤層を積層させることによりあらゆる被
着体表面に積層することができる。
この熱硬化性シートには、必要に応じて次の材料等が
添加されることがある。すなわち、顔料、染料等の着色
剤がこの光硬化性シートに含まれることがある。着色剤
については、通常の塗装で用いられる顔料、染料等が使
用できる。例えば、顔料では酸化チタン、酸化鉄、カー
ボンブラック、シアニン系顔料など、染料では、アゾ系
染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系染料、ス
チルベン系染料等があり、このほかアルミフレーク、ニ
ッケル粉、金粉、銀粉等の金属粉を採用できる。添加す
ることが出来る着色剤の量は、シートの材料系、シート
の厚み、着色剤の種類等によって適宜変更することがで
きる。
これら熱硬化性シート材料には、その表面制御や高機
能化等のために、さらに無機充填剤や金属材料、老化防
止剤や防錆剤等が含まれても構わない。
熱硬化性シートには支持層を設けることができる。こ
の支持層を有する状態で3次元曲面等に貼付けをする際
には、柔軟性を有する支持層を用いるのがよい。例え
ば、ゴム状の材料を用いたり、加熱等で展延性を発現す
る熱可塑性等の材料を用いる。こられの支持層は、シー
ト被着後すぐに剥離してシートを硬化させてもよいし、
熱硬化性シートを物品に貼り付け、支持層を付けたまま
で硬化させた後、これら被着体を使用するまでの間の保
護層とし用いることもできる。さらに、この支持層の表
面にエンボスや模様を付けておくことにより、熱硬化性
シート表面形状(表面状態)を制御することができる。
この熱硬化性シートは、前記材料を十分均一に混合さ
せ、コンマロールやコンマリバース等の方法により紙の
如き工程材(通常は、シリコーンで離型処理したPET:ポ
リエステルテレフタレートや紙等)上にコーティング
し、赤外線を照射し、製膜して作成することができる。
このようにして得られたシートは被着体に貼付し、加
熱硬化させて被覆物が得られる。被着体への貼付方法は
各種方法で行える。例えば、手貼り方法、ラミネーター
方法のほか真空等のプレス、インサートインジェクショ
ン、真空密着成形(真空包装成形)等の方法がある。特
に、被着体との密着性の向上や防錆性の向上等のために
は、被着体と熱硬化性シートの間を真空にした真空密着
成形や真空プレス等が好ましい。熱硬化性シートの加熱
硬化については、用いられるブロックイソシアネートの
使用条件を満足する所定時間行われることが好ましい。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆用シートは、次の利点を有す
る。
硬化温度以下で展延性および可撓性に富み、硬化後
は、高硬度(H〜5H)の被膜を形成することが可能であ
る。このため、平面は勿論、多少の凹凸や三次元曲面を
有する被着体への被覆も可能であり、しわのない良好な
被膜を形成できる。また、現在行われている自動車や家
電製品、建材の塗装は勿論、家具や装飾用小物等までの
塗装に代用することができ、インジェクション等の成形
では樹脂との一体成形による被覆も行える。
(実施例) 以下本発明を実施例により説明する。なお、「部」は
「重量部」を意味する。
実施例1 酢酸エチル300部に、アクリルポリオール(日本触媒
化学工業(株)製、アロタン2040-145、Mw=338,700、T
g40℃、OH価80)固形分100部に、トリメチロールプロパ
ン50部、アクリルポリオールオリゴマー(柔軟性付与
剤、日本カーバイト工業(株)製、ニカライトH870,Mw
=2500、Tg-45℃、OH価200)60部、ブロックイソシアネ
ート(武田薬品工業(株)製、タケネートXNB181N、HDI
イソシアヌレート変性体のケトオキシムブロックNCO=
7.5%)固形分420部(この架橋剤は前記樹脂中の水酸基
に対して、1.0当量のイソシアネート基を有する)をよ
く攪拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムの離型面にアプリケータ
ーで塗工し、70℃にて30分間乾燥し、熱硬化性シートを
作成した。シートの厚みは50μmであった。
次にこのシートをアクリルメラミン塗装処理した半径
15cmの半球に真空密着成形(真空包装成形)によりシー
トを50℃に加熱し、到達真空度が10Torrになった時点で
貼付した。それを160℃、30分間加熱硬化し、被覆物を
作成した。この被覆物の硬化は鉛筆硬度で2H、密着性は
1mm幅碁盤目試験で100/100であった。
実施例2 酢酸エチル300部に、アクリルポリオール(日本触媒
化学工業(株)製、アロタン2040-247、Mw−160,000、T
g80℃、OH価80)固形分100部に、ビスフェノールA50
部、アクリルポリオールオリゴマー(柔軟性付与剤、日
本カーバイド工業(株)製、ニカライト870、Mw=250
0、Tg-45℃、OH価200)60部、ブロックイソシアネート
(同上)固形分175部(この架橋剤は前記樹脂中の水酸
基に対し、1.0当量のイソシアネート基を有する)をよ
く攪拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理したPETフィルムの
離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分間乾燥
し、さらに、160℃、5分間初期硬化処理を行い熱硬化
性シートを作成した。この熱硬化性シートの初期硬化
は、赤外線光分析(IR)の官能基の定量より水酸基の25
%が初期硬化していた。シートの厚みは50μmであっ
た。
次に、このシートを半径10cm、高さ6cmの筒状に成形
するインジェクションの金型にシートが金型に対して平
面になるように固定したポリエーテルイミド樹脂を射出
し、シートを貼付した。それを160℃、20分間加熱硬化
し、被覆物を作成した。この被覆物の硬化は鉛筆硬度で
2H、密着性は1mm幅碁盤目試験で100/100であった。
実施例3 酢酸エチル300部に、(メタ)アクリル酸エチルと
(メタ)アクリル酸とアクリル酸2−アミノエチルの共
重合体、Mw=200,000、Tg20℃、COOH価10、NH2価40)固
形分100部に、ペンタエチレンヘキサミン50部、アクリ
ルポリアミン(Mw=5,000、Tg-20℃、NH2価100)固形分
で20部、ブロックイソシアネート(同上)固形分で350
部(この架橋剤は前記樹脂中のアミノ基に対し、1.0当
量のイソシアネート基を有する)、クロム酸亜鉛2部を
よく撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムの離型面に塗工し、70℃
にて30分間乾燥し、熱硬化性シートを作成した。シート
の厚みは80μmであった。
次に、このシートを鋼板SS-41製(稀硝酸処理−イオ
ン交換水洗浄したもの)の縦横が10cm、高さ10cmの立方
体に真空密着成形(真空包装成形)によりシートを100
℃に加熱し、さらに、被着体を80℃に加熱し、到達真空
度が6Torrになった時点で貼付した。それを120℃、20分
間加熱硬化し被覆物を作成した。この被覆物の硬化は鉛
筆硬度で3H、密着性は1mm幅碁盤目試験で100/100であっ
た。さらに、防錆性の評価として塩水噴霧試験(JIS Z
2371)により錆の発生を調べたところ、200時間でも錆
の発生はなかった。
比較例1 酢酸エチル300部に、アクリルポリオール(日本触媒
化学工業(株)製、アロタン2040-136、Mw=28,300、Tg
45℃、OH価80)固形分100部ニ、トリメチロールプロパ
ン50部、アクリルポリオールオリゴマー(柔軟性付与
剤、日本カーバイド工業(株)製、ニカライト870、Mw
=2500、Tg-45℃、OH価200)60部、ブロックイソシアネ
ート(武田薬品工業(株)製、タケネートXNB181N、HDI
イソシアヌレート変性体のケトシムブロックNCO=7.5
%)固形分で420部(この架橋剤は前記樹脂中の水酸基
に対し、1.0当量のイソシアネート基を有する)をよく
撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムの離型面に塗工し、70℃
にて30分間乾燥し、熱硬化性シートを作成した。シート
の厚みは50μmであった。
次に、このシートをアクリルメラミン塗装処理した半
径15cmの半球に真空密着成形(真空包装成形)によりシ
ートを80℃に加熱し、到達真空度が6Torrになった時点
で貼付したところ、シートが破断し成形できなかった。
比較例2 酢酸エチル300部に、アクリルポリオール(日本触媒
化学工業(株)製、アロタン2040-188、Mw=81600、Tg6
0℃、OH価80)固形分100部に、ネオペンチルグリコール
100部、アクリルポリオールオリゴマー(柔軟性付与
剤、日本カーバイド工業(株)製、ニカライト870、Mw
=2500、Tg-45℃、OH価200)60部、ブロックイソシアネ
ート(同上)固形分で420部(この架橋剤は前記樹脂中
の水酸基に対し、0.6当量のイソシアネート基を有す
る)酸化チタン50部をよく撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理したPETフィルムの
離型面にアプリケーターで塗工し、70℃にて30分間乾燥
し、熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは100μ
mであった。
次に、このシートを半径10cm、高さ6cm、底の半径6cm
の瀬戸物の皿に真空密着成形(真空包装成形)によりシ
ートを100℃に加熱し、到達真空度が4Torrになった時点
で貼付したところ、シートが破断し成形できなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/18 CFF C08J 5/18 CFF

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量が100,000〜1,000,000の固
    体状の少なくとも複数個の官能基を有するアクリル樹脂
    と、イソシアネート基と反応する架橋剤としての複数個
    の官能基を有するモノマーと、ブロックイソシアネート
    とを主成分とする、未硬化または半硬化状態で且つシー
    ト形状を保持し得る状態の熱硬化性被覆用シート。
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