JP2634244B2 - 硬化性シート - Google Patents

硬化性シート

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JP2634244B2 JP17040289A JP17040289A JP2634244B2 JP 2634244 B2 JP2634244 B2 JP 2634244B2 JP 17040289 A JP17040289 A JP 17040289A JP 17040289 A JP17040289 A JP 17040289A JP 2634244 B2 JP2634244 B2 JP 2634244B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種の被着体を被覆し、熱または光によっ
て硬化させられて均一な硬化被膜を形成する硬化性シー
トに関する。
(従来の技術) 近年、物品の装飾や表示のため、塗料に代えてシート
材料が多く用いられるようになった。そのうち硬度や耐
擦傷性に優れるものとして熱硬化性および/または光硬
化性のシートが挙げられるが、凹凸面等の三次元曲面に
貼付し得るにはシートに柔軟性が要求される。
この種のシートとして、たとえば特公昭60−21630号
公報に、熱可塑性の樹脂質および/またはゴム質からな
る自己支持性の連続層内に、常温で固体状のラジカル反
応性飽和化合物を含む粉末と常温で固体状のラジカル反
応開始剤を含む粉末とが固体粒子の形態で分散保持され
た加熱硬化可能なシート材料が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記特許公報で開示されたシート材料は、自
己保持性を具備するものの、柔軟であるためにシート面
積が大きくなった場合や連続シートとした場合に取扱い
性が悪くなるという問題があった。
本発明は、熱硬化性または光硬化性のシートを長尺の
巻物シートや広幅シートとして用いる場合などの取扱い
性を改善し、それによって機械的方法で連続的に取り扱
うことが可能な硬化性シートを提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明の硬化性シートは、未硬化または半硬化状態の
熱または光硬化性樹脂シートの少なくとも一端をその他
の部分よりも硬化させたものであり、これにより上記目
的が達成される。
このような硬化性シートは、手や機械で硬化された部
分を扱うことで取扱い性が向上する。したがって、シー
トが柔軟で裂けやすい場合(腰の弱いシート)でも良好
に取り扱うことができるようになる。特に、シートを離
型紙から剥離する際やシートを貼付ける際に優れた性質
を有する。
本発明は未硬化あるいは半硬化状態の熱硬化性または
光硬化性樹脂シートが自重で伸びる材料や、離型紙から
の剥離時に伸びる材料からなる場合に好適に適用するこ
とができる。
本発明に用いられる未硬化あるいは半硬化状態の熱硬
化性シートは、前述の特公昭60−21630号のシートや、
例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基のうち少な
くとも1種類を有するアクリル系樹脂とブロックイソシ
アネート、メラミン等の架橋剤とからなる未硬化または
半硬化状態の熱硬化性シート等やポリエステル系樹脂よ
りなり、水酸基、カルボキシル基のうち少なくとも1種
類を有するポリエステル系樹脂とブロックイソシアネー
ト、メラミン等の架橋剤とからなる未硬化または半硬化
状態の熱硬化性シートや、また、未硬化あるいは半硬化
状態の光硬化性シートは、例えば熱可塑性のアクリル樹
脂等と反応性モノマー、光増感剤とからなるシート等で
ある。これらの熱硬化性シートはブロックされていない
イソシアネート、メラミン、エポキシ等の架橋剤に含ま
せることによって多少初期硬化反応させた(Bステー
ジ)状態の熱硬化性シートを用いることも可能であるの
で、あらゆる成形方法で成形される熱硬化性シートを使
用することができる。
初期硬化率は、例えばアクリル樹脂に含まれる水酸
基、アミノ基、カルボキシル基の官能基トータルの官能
基の反応率(架橋率)により決定される。例えば真空密
着成形や圧空成形のようにシートを展延させて三次元曲
面に貼り付けるような場合は、シートの展延性を良好に
すること、例えばシート成形温度で100%程度の伸びが
あるような状態にすることが好ましく、そのためには官
能基の反応率が0.01〜0.4程度であることが好ましい。
プレス成形やインサートインジェクション等のようにシ
ートに圧力がかかる成形方法の場合は官能基の反応率を
0.2〜0.9程度にすることが好ましい。これらの値は反応
性アクリル樹脂のTg(ガラス転移点)や成形する温度に
より適性範囲が多少変化することがある。
水酸基及びアミノ基及びカルボキシル基の官能基のう
ち少なくとも1種以上を有するアクリル系樹脂とは、水
酸基及び第1級アミノ基及びカルボキシル基のうち少な
くとも1種以上を有するアクリル系ポリマーであり、常
温で固体状の重合体である。このような反応性アクリル
樹脂は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートや4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等
の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー
と2−アミノエチル(メタ)アクリレートや3−アミノ
プロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと(メタ)アクリ
ル酸のようなカルボキシル基を有する(メタ)アクリル
酸とのうち少なくとも1種の官能基の組合せの中から選
ばれたモノマー材料と、その他(メタ)アクリル酸エス
テルやスチレン誘導体モノマー等やマイレン酸系モノマ
ー等とを各種過酸化物や連鎖移動剤等を触媒とし重合さ
せて得られる。
本発明に用いられる反応性アクリル樹脂は、重量平均
分子量(Mw)が100,000〜1,000,000の範囲のものが選択
される。重量平均分子量が100,000を下回ると、得られ
たシート材料はシート形状を保持することが困難とな
る。重量平均分子量が1,000,000を上回ると、得られた
シート材料が成形性に劣り(例えば溶剤キャスティング
の場合、溶液粘度が高くなり樹脂を低濃度でしかキャス
ティングできないし、シートの膜厚制御や凹凸の除去が
しにくい。)、被覆用シートを調製することが困難にな
る。また、これらの反応性アクリル樹脂は、硬化後の硬
度の関係から、例えば鉛筆硬度法でB以上の場合はTgが
−20〜80℃の範囲内で、官能基価〔OH基価とNH2基価(N
H2価:重合時添加するNH2基の量をOH価と同様の計算で
算出したもの、もしくはNH2基を亜硝酸と反応させOH基
に変えて定量したもの)とCOOH基価(COOH価:重合時添
加するCOOH基の量をOH価と同様の計算で算出したもの、
もしくはCOOH基をKOHで滴定した値)〕の総和が20〜200
の範囲のものが好ましい。しかし、余り高くない表面硬
度、例えば鉛筆硬度法で2B以下(23℃)の場合は、この
範囲外であっても適用可能である。
ブロックイソシアネートについては、分子内に二個以
上のイソシアネート基を持つイソシアネート、例えばト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジアミンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート等の単量体あるいは変性体の
イソシアネート基をブロック(マスク)したもので、ブ
ロック成分としてはフェノール類のほかオキシム、ラク
タム、マロン酸エステル等のようなものが用いられる。
このブロックイソシアネートは加熱によりブロックがは
ずれ、それによってはじめてイソシアネート基が反応し
硬化剤としての役割を示すものである。ブロックイソシ
アネートと反応性アクリル樹脂との配合比は、カルボキ
シル基の数(COOH価)/イソシアネート基の数(NCO
価)=0.5〜2.0となるように、好ましくは、0.8〜1.2と
なるようにする。
ブロックされていないイソシアネートは分子内に2個
以上のイソシアネート基を持つイソシアネート化合物
で、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリ
ジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシ
アネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォ
スファイト、P−フェニレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)
シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等の単量体又はこれら
単量体のトリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレ
ート変性体、ビウレット変性体、カルボジイミド変性
体、ウレタン変性体、アロファネート変性体等がある。
このイソシアネートの添加量は、シートの成形方法によ
り異なるが、反応性アクリル樹脂の官能基価に対してNC
Oが官能基価:NCO=1:0.01〜0.9程度である。
メラミン系架橋剤は、メラミンをはじめ尿素、チオ尿
素、グアニジン、グアナミン、アセトグアナミン、ベン
ゾグアナミン、ジシアンジアミド、グアナミン等の多官
能のアミノ基を有する材料とホルムアルデヒドを反応さ
せたトリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミ
ン、ジメチロール尿素ジメチロールグアニジン、ジメチ
ロールアセトグアナミン、ジメチロールベンゾグアナミ
ン等をブチルアルコールやプロピルアルコール等のアル
コールと反応させたエーテル化メラミン樹脂のことであ
る。これらメラミン系架橋剤の添加量は、イソシアネー
トのように反応性アクリル樹脂の官能基価に対して決ま
った値が取りにくく、添加する際はシート作成の前に予
備実験を行い添加量を決めるのが好ましい。このシート
化については、反応性アクリル樹脂の官能基価に対して
官能基価:OR(エーテル価)=1:0.1〜1.2程度が好まし
い。
エポキシ系架橋剤は、エポキシ基を複数含む多価アル
コールのグリシジル化合物のことであり、ルイス酸触媒
とともに用いられる。例えばブタジエンシジオキシド、
ヘキサジンジオキシドやフタル酸のジグリシジルエステ
ル、ビスフェノール−Aのジグリシジルエーテル、ビス
フェノール−Fのジグリシジルエーテル、パラアミノフ
ェノールのトリグリシジルエーテルアミン、アニリンの
ジグリシジルエーテル、フェニレンジアミンのテトラグ
リシジルエーテル、スルホンアミドのジグリシジルエー
テル、グリセリンのトリグリシジルエーテル等のグリシ
ジル化合物やポリエーテル変性ジグリシジル、ポリエス
テル変性ジグリシジル、ウレタン変性ジグリシジル化合
物(重合体)やビニルシクロヘキセンジオキサイド、ジ
シクロペンタジエンオキサイド等である。このエポキシ
の添加量は、反応性アクリル樹脂の官能基価に対して、
官能基:CH2CH2O(エポキシ基)=1:0.01〜0.9程度が好
ましい。
これら初期硬化架橋剤の添加量については、上記に述
べた量が好ましいが、実際は用いる反応性アクリル樹脂
の反応性により反応性アクリル樹脂の官能基と架橋剤同
士、例えばメラミン系架橋剤同士、メラミン系架橋剤と
エポキシ系架橋剤等の反応が起こるので実際の添加量に
ついては予備実験を行ってから決定する方が好ましい。
この熱硬化性シートの膜厚に付いては、シートの被着
体への貼付性や被着体への機能付与により異なるが、シ
ートを凹凸のある表面への貼付性の観点から20から500
μm程度の範囲が好ましいが、平面への貼付では5から
1,000μm程度の範囲でも好ましい。
これらシートには接着層を積層して用いる場合があ
る。これらの接着層をシートに積層する場合の材料とし
ては、熱硬化性シートとの密着性(界面の馴染みがよ
い)に優れる、例えばEVA系HM(ホットメルト)接着
剤、SIS系HM接着剤、アクリル系HM接着剤、不飽和ポリ
エステル系の未架橋物、アクリル系粘着剤、シリコーン
系粘着剤、後硬化アクリル粘着剤等が挙げられる。
未硬化あるいは半硬化状態の光硬化性シートとして
は、例えば熱可塑性アクリル樹脂と反応性ビニルモノマ
ーと光増感剤とを主成分とするものがある。
熱可塑性アクリル樹脂とはポリアクリル酸エステルの
ことであり、通常はポリメタアクリル酸メチル、また
は、メタアクリル酸メチルとアクリル酸ブチル等との共
重合体が用いられるが、その他の(メタ)アクリル酸エ
ステルの(共)重合体でも適用できる。
反応性ビニルモノマーについては、熱可塑性アクリル
樹脂との相溶性の良好な材料として(メタ)アクリル
系、スチレン系の材料が適している。例えばアクリル系
では、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、2−エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリ
コール(メタ)アクリレートなどの1官能タイプから1,
6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、ネオベン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチルプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレートなどの多官能タイプが適用でき
る。スチレン系では、スチレン、α−メチルスチレン、
α−エチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−エトキシスチ
レン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、o−
クロロスチレンなどの各種スチレン誘導体が適用でき
る。これらモノマーの添加量は、アクリルポリオールお
よびアクリルポリオールと熱可塑性アクリル樹脂との固
形分100部に対して、20〜200部となるように、好ましく
は、40〜150部となるようにする。また、反応性ビニル
モノマーは一種に限らず、二種、三種と組合わせること
ができる。
光増感剤は、通常用いられるものであれば適用できる
が、ベンゾインアルキルエーテル系、アセトフェノン
系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系などがよく用
いられる。例えば、ベンゾインエーテル系では、ベンジ
ル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインインイソプロピルエーテ
ルなど、アセトフェノン系では、2,2′−ジエトキシア
セトフェノン、2,2′−ジブトキシアセトフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−ter
−ブチルトリクロロアセトフェノンなど、ベンゾフェノ
ン系では、ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノ
ン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、3,3′−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン、ジベンゾスベロンな
ど、チオキサントン系では、チオキサントン、2−クロ
ロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イ
ソプロピルチオキサントン、2−エチルアントラキノン
などがある。加える光増感剤の量については、それぞれ
の材料により適性量が異なるが、反応性ビニルモノマー
量100部に対して、0.5−2.0部の範囲内が好ましい。ま
た、光増感剤は一種に限らず、二種、三種と組み合わせ
ることができる。
また、この熱硬化性シート材料または光硬化性シート
材料には、顔料、染料等の着色剤が含まれることもあ
る。着色剤については、通常の塗装で用いられる顔料、
染料等が使用できる。例えば顔料では、酸化チタン、酸
化鉄、カーボンブラック、シアニン系顔料など、染料で
は、アゾ系染料、アントラキノン系染料、イソジゴイド
系染料、スチルベン系染料等があり、および、アルミフ
レーク、ニッケル粉、金粉、銀粉等の金属粉がある。着
色剤の量については、高隠蔽性を有するものである場
合、シート材料の固形分100部に対して、総着色剤量と
して、2−100部の範囲が好ましい。
これら熱硬化性シート材料には、表面制御や高機能化
等のために、さらに無機充填剤や金属材料、老化防止剤
や防錆剤等が含まれても構わない。
またこれらのシートには接着剤層を設けてもよく、二
層、三層で用いられる場合もある。
この熱硬化性シートあるいは光硬化性シートは、上記
材料を有機溶剤等に十分に溶解撹拌させコンマロールや
コンマリバース等のキャスティング方法により工程紙
(通常はシリコーンで離型処理したPET:ポリエチレンテ
レフタレートや紙等)上にコーティングし、溶剤除去の
ための乾燥を行い、作成される。または、光硬化性シー
トではカレンダー成形等の一般的なシート作成法でも作
成される。
上記シートは巻物として保存され、巻物をほどいて使
用する場合には例えば第1図,第2図および第3図のよ
うにシートの片側端部あるいは両側端部を半硬化あるい
は完全に硬化して用いる。1は半硬化あるいは完全硬化
した部分を示し、2は未硬化あるいは半硬化した部分を
示している。
上記シートを短冊状として保存したり使用したりする
場合には、例えば第4図および第5図のようにシートの
一部を半硬化あるいは完全に硬化して用いる。
熱硬化性シートの場合に、シートの両側あるいは片側
のみを半硬化させる方法として例えばコンマロール等の
キャスティングの際、シートの両側あるいは片側には常
温反応性の架橋剤を、それ以外の部分には加熱反応性の
架橋剤を用いてシート製造を行う方法が挙げられる。ま
た、通常に製造したシートは側面(例えば片側、両側、
外周全てなど)を加熱プレスでプレスして半硬化または
完全に硬化させる方法がある。光硬化性シートの場合に
は、例えば半硬化させる部分にのみ光を照射する方法が
ある。
半硬化あるいは完全硬化した部分1と未硬化あるいは
半硬化した部分2との適性な割合はシートにより異なる
が、シートの自重による伸びがかなり大きい場合、例え
ば、取扱い温度時の応力−ひずみ(S−S)曲線で100
%伸びに対して0.5kg/cm2以下(100%モジュラス値)の
場合で10〜50%硬化させる。(硬化部分が100%モジュ
ラス1.0kg以上だと取扱い性が良好になる。) 以下に本発明の実施例について説明する。なお、以下
の説明で「部」とあるのは固形分の重量部を意味する。
(実施例1) アクリルポリオール(日本触媒(株)製アロタン2040
−132,Tg=20℃、Mw=365,000、固形分39%、固形分100
%での水酸基価80)100部と、ブロックイソシアネート
架橋剤(武田薬品工業(株)製タケネートB870N、イソ
ホロンジイソシアネートのオキシムブロック体、イソシ
アネート12.6%、固形分60%)29部とを撹拌しながら混
合した(溶液1−a)。
アクリルポリオール(アロタン2040−132)100部と、
ブロックイソシアネート架橋剤(タケネートB870N)20
部(0.7当量)と、ブロックされていないイソシアネー
ト架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートH
L、3モルのヘキサメチレンジイソシアネートと1モル
のトリメチロールプロパンを反応させたもの、固形分75
%、イソシアネート12.5%)11部(0.3当量)とを撹拌
しながら混合した(溶液1−b)。
アプリケーターに仕切りを設けることによってシート
の両側に溶液1−bを、シートの中央に溶液1−aを、
シリコーン離型処理されたポリエチレンテレフタレート
フィルム(創研化工(株)製、膜厚40μm)の離型面に
それぞれ塗工し、80℃で10分間乾燥させ第1図および第
3図のような熱硬化性シートを得た。
(実施例2) アクリルポリオール(日本触媒(株)製アロタン20−
40−145、Tg=40℃、Mw=267,000、固形分30%、固形分
100%での水酸基価80)100部と、アクリルポリオールオ
リゴマー(日本カーバイト(株)製ニカライトH870、Tg
=−45℃、Mw=2,200〜2,500、固形分99.2%、水酸基価
200)30部と、ブロックイソシアネート(日本ポリウレ
タン工業(株)製コロネート2515、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートのイソシアヌレートのε−カプロラクタム
ブロック体、イソシアネート10.6%、固形分80%)75部
(0.95当量)と、ブロックされていないイソシアネート
架橋剤(コロネートHL)3部(0.05当量)とを撹拌しな
がら混合した(溶液2)。
シリコーン離型処理されたポリエチレンテレフタレー
トフィルムの離型面に上記溶液2を塗工し、80℃で10分
間乾燥させ、熱硬化性シート(50cm×50cm)を得た。
このシートの周囲(端から5cm)を160℃で5分間0.2k
gf/cm2で加熱プレスし、第4図のような熱硬化性シート
を得た。
(比較例1) 実施例1で作成した溶液1−aをシリコーン離型処理
されたポリエチレンテレフタレートフィルムの離型面に
塗工し、80℃で10分間乾燥させて熱硬化製シートを得
た。
(比較例2) 実施例2で作成した溶液2を用いて比較例1と同様に
して熱硬化性シートを得た。
(評価) 離型フィルムからの剥離: 実施例1,2のシートを巻物については第6図のよう
に、短冊については第7図のように半硬化部分1を支持
してPETフィルム3から剥離したがシートの伸びはほと
んどなかった。
比較例1,2のシートは、同様の操作を行ったところPET
フィルム3からの剥離時にシートが延伸してしまった。
(発明の効果) 本発明によれば、未硬化あるいは半硬化状態の熱硬化
性または光硬化性シートの取扱い性が改善され、連続的
かつ機械的にシートを取扱うことが容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の実施例による硬化性シー
トの説明図、第6図および第7図は本発明の硬化性シー
トと比較例の硬化性シートとの効果の差異を評価するた
めに行った操作の説明図である。 1……半硬化あるいは完全硬化した部分、2……未硬化
あるいは半硬化した部分。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未硬化または半硬化状態の熱または光硬化
    性樹脂シートの少なくとも一端をその他の部分よりも硬
    化させてなる硬化性シート。
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