JPH0741629B2 - 被覆体の製造方法 - Google Patents

被覆体の製造方法

Info

Publication number
JPH0741629B2
JPH0741629B2 JP1308662A JP30866289A JPH0741629B2 JP H0741629 B2 JPH0741629 B2 JP H0741629B2 JP 1308662 A JP1308662 A JP 1308662A JP 30866289 A JP30866289 A JP 30866289A JP H0741629 B2 JPH0741629 B2 JP H0741629B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
isocyanate
coating
adherend
reactive acrylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1308662A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03114717A (ja
Inventor
弘 阿部
顕隆 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP1308662A priority Critical patent/JPH0741629B2/ja
Publication of JPH03114717A publication Critical patent/JPH03114717A/ja
Publication of JPH0741629B2 publication Critical patent/JPH0741629B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、表面に硬質の被膜が設けられた被覆体の製造
方法に関し、詳しくは装飾、表示用等として被着体表面
に被覆用シートが貼付け硬化された被覆体の製造方法に
関する。
(従来の技術) 家具、鋼板等の物品表面に装飾あるいは表示を施す場合
には、一般には塗料が用いられている。ところが、溶剤
系の塗料を用いる場合には、有機溶剤が作業中に揮散す
るため作業環境を悪くし、環境衛生上の問題となつてい
る。水性塗料を用いる場合には、作業環境を損ねること
はないが、塗料の乾燥時間が長くなるか、塗料の乾燥の
ために多大なエネルギーを必要とするといつた問題があ
る。
そこで、近時では、ポリ塩化ビニルを主体とするシート
状貼付け材料が提案されている。この貼付け材料は、家
具、鋼板等の物品表面に貼付けた後、加熱することによ
り貼付け材料を溶融して物品の表面に接着させるもので
あり、この貼付け材料を用いるときは、作業環境への悪
影響がなく、かつシート状であるが故に乾燥の必要もな
い利点があるが、シート状貼付け材料は、主に軟質ポリ
塩化ビニルから形成されているので、硬度、耐摩傷性に
劣るという欠点がある。
この改善方法として、予め硬化されたシートを貼付ける
方法が提案されている。例えば、特公昭62-169630号公
報には不飽和二重結合を有する重合性単量体2種類の混
合物を、乾燥硬化させてクリア層を形成し、このクリア
層上に着色層を積層してなる着色フイルムが提案されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) このものは、予め硬化されたクリア層を有する積層体で
あるため、凹凸を有する物品表面への貼付け、あるいは
貼付後の加工を行うことが困難となり、また組成等を調
整することにより柔軟性を増して上記着色シートに成形
性を付与した場合には、表面硬度が低くなつて傷ができ
易くなり、高硬度の塗膜が得られないという欠点があつ
た。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的とす
るところは、貯蔵安定性に優れ、均一でかつ耐衝撃性、
耐擦傷性(表面硬度)に優れた被膜を形成し得る被覆用
シートを用いた被着体の製造方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、硬化前では良好な展延性及び
可撓性を有する被覆用シートを用いることによつて、凹
凸や曲面を有する物品表面でも硬質の被膜を形成し得る
被覆体を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の請求項1の被覆体の製造方法は、(a)重量平
均分子量が100,000〜1,000,000であり常温で固体状の反
応性アクリル樹脂と、(b)ブロツクイソシアネート
と、(c)ブロツクされていないイソシアネートとを主
成分として含有し、(a)に含まれる官能基(水酸基と
アミノ基とカルボキシル基との総和。官能基価は水酸基
価とアミノ基価と酸価の総和であり、アミノ基価は、重
合時に添加するアミノ基の量を水酸基価と同様に計算も
しくは、アミノ基を亜硝酸と反応させ水酸基に変えて定
量した値。酸価は、重合時に添加するカルボキシル基の
量を水酸基の量と同様に計算もしくは、カルボキシル基
をKOH等で定量した値)に対して(c)に含まれるイソ
シアネート基が0.1〜0.9となるよう(a)と(c)との
含有割合が設定されている被覆用シートを被着体に貼付
けた後、賦形すると共に加熱することによつて(a)と
(b)とを反応硬化させることを特徴としており、その
ことにより上記目的が達成される。
又、本発明の請求項2の被覆体の製造方法は、(a)重
量平均分子量が100,000〜1,000,000であり常温で固体状
の反応性アクリル樹脂と、(b)ブロツクイソシアネー
トと、(c)ブロツクされていないイソシアネートとを
主成分として含有し、(a)に含まれる官能基(水酸基
とアミノ基とカルボキシル基との総和。官能基価は水酸
基価とアミノ基価と酸価の総和であり、アミノ基価は、
重合時に添加するアミノ基の量を水酸基価と同様に計算
もしくは、アミノ基を亜硝酸と反応させ水酸基に変えて
定量した値。酸価は、重合時に添加するカルボキシル基
の量を水酸基の量と同様に計算もしくは、カルボキシル
基をKOH等で定量した値)に対して(c)に含まれるイ
ソシアネート基が0.1〜0.9となるよう(a)と(c)と
の含有割合が設定されている被覆用シートを用いて、射
出成形又はプレス成形で被着体射出成形又はプレス成形
で被着体の賦形と同時に該被着体への貼付を行ない、貼
布と同時又は/及び貼布後に加熱することによつて
(a)と(b)とを反応硬化させることを特徴としてお
り、そのことにより上記目的が達成される。
本発明で用いられる被覆用シートは、上記(a)、
(b)及び(c)の3成分を主成分とする熱硬化性樹脂
組成物から構成され、ブロツクされていないイソシアネ
ートによつて反応性アクリル樹脂が一部架橋されてい
る。従つて、被覆用シートは良好な強靱性、可撓性、伸
び性等を有する状態で貼付作業を行え、また貼付後に加
熱することにより、ブロツクイソシアネートと反応性ア
クリル樹脂との反応によりシートを硬化させて硬質の被
膜を被着体(物品)表面に形成することができる。
被着体としては、プラスチツク材料、金属材料、木材、
無機材料及び塗装面等の板状部材、立体状部材があげら
れる。
プラスチツク材料としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、4−メチルペンテン−1−樹脂、ポリスチレン、
メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、ポリカーボネート、ポリスルフオン等の熱可
塑性樹脂や、フエノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ
樹脂、アニリン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹
脂があげられる。金属としては、鉄、銅、アルミニウ
ム、ニツケル及びその合金等があげられ、合金としては
例えば、ニツケル・クロム鋼、ニツケル・クロム・モリ
ブデン鋼、ニツケル・モリブデン鋼、ステンレス鋼、ア
ルミニウム・クロム・モリブデン鋼等があげられる。無
機材料としては、ガラス、煉瓦、モルタル、アルミナセ
メント材料、陶磁器等あげられる。
上記熱硬化性樹脂組成物に含有される反応性アクリル樹
脂(a)は、複数の水酸基、アミノ基、又は/及びカル
ボキシル基を有するアクリル系ポリマーであり、常温
(25℃)で固体状の重合体である。このような反応性ア
クリル樹脂は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーと、スチレンモノマーと、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートのような水酸基を有する(メタ)
アクリル酸エステルモノマー、2−アミノエチル(メ
タ)アクリレートのようなアミノ基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルモノマー又は/及び(メタ)アクリル
酸のようなカルボキシル基を有するモノマーとを共重合
させて得られる。反応性アクリル樹脂の重量平均分子量
(▲▼)は、開始剤を用いて重合反応を行う場合の
条件により変化させることが可能であり、反応性アクリ
ル樹脂は、その重量平均分子量が100,000〜1,000,000の
範囲のものが選択される。重量平均分子量が100,000を
下回ると、得られた被覆用シートはシート形状を保持す
ることが困難となる。従つて、例えば貼付作業時に割れ
やヒビが発生する。逆に、重量平均分子量は1,000,000
を上回ると、上記樹脂組成物は成形性に劣り、被覆用シ
ートを調製することが困難となる。また、これらの反応
性アクリル樹脂は、硬化後の硬度の関係からTg(ガラス
転移点)が−20℃〜80℃の範囲で、水酸基価(OH価)が
20〜200の範囲のものが好ましい。反応性アクリル樹脂
は、これらの分子量範囲であれば、異なる種類の反応性
アクリル樹脂を組み合わせて用いてもよい。
上記反応性アクリル樹脂を硬化させるためにブロツクイ
ソシアネートが加熱反応型硬化剤として用いられる。ブ
ロツクイソシアネートとは、分子内に2個以上のイソシ
アネート基を持つイソシアネート化合物のイソシアネー
ト基を、フエノール、オキシム、ε−カプロラクタム、
マロン酸エステルなどのブロツク剤でブロツクした化合
物を意味する。上記イソシアネート化合物としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートなどの単量体、またはこれら
のトリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変
性体、カルボジイミド変性体などがあげられる。ブロツ
クイソシアネートは、加熱により上記ブロツク剤が脱離
し、生じたイソシアネート基が反応性アクリル樹脂の官
能基と架橋反応を起こす。
さらに、シートの貼付作業時に優れた強靱性、可撓性及
び伸びを与え、作業性をよくするために、(c)ブロツ
クされていないイソシアネートの添加によつて半硬化状
態の被覆用シートが得られる。このブロツクされていな
いイソシアネートの添加量を調整することによつて、シ
ートの伸び、強靱性及び可撓性等を任意に変えることが
可能であり、貼付方法、条件等に応じてシートの性状を
変えることができる。
上記ブロツクされていないイソシアネートとは、分子内
に2個以上のイソシアネート基を持つ化合物で、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジン
ジイソシアネート、トリフエニルメタンジイソシアネー
ト、トリス(イソシアネートフエニル)チオフオスフエ
ート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、
ジシクロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネートなどの単量体、またはこれらの単量体のトリメ
チロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性体、カ
ルボジイミド変性体、ウレタン変性体、アロフアネート
変性体、ビユウレツト変性体などがあげられる。これら
は、常温でそのイソシアネート基が反応性アクリル樹脂
の官能基と架橋反応を起こす硬化剤である。
反応性アクリル樹脂(a)とブロツクされていないイソ
シアネート(c)との含有割合は、反応性アクリル樹脂
(a)に含まれる官能基に対するブロツクされていない
イソシアネート(c)に含まれるイソシアネート基の比
(NCO/官能基)が0.1〜0.9となるよう設定される。ま
た、反応性アクリル樹脂(a)に対する、ブロツクイソ
シアネート(b)及びブロツクされていないイソシアネ
ート(c)の含有割合は、反応性アクリル樹脂(a)の
官能基に対する(b)及び(c)に含まれるイソシアネ
ート基の比(NCO/官能基)が好ましくは0.5〜1.5となる
よう調整されるのが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2
の範囲である。
(c)の添加量が上記範囲より少ないと、貼付後にプレ
ス等で賦形すると、その際の熱によりシート樹脂が流動
し、厚み精度が悪くなる。また、(c)の添加量が上記
範囲より多いと、貼付後の賦形時にシートにヒビ割れ等
が発生してしまう。又、(c)の添加量が上記範囲より
少ないと、被覆シートを用いて射出成形又はプレス成形
で被着体形状への賦形と被着体への貼布を行なう際、貼
付時に熱、圧力によつてシートが流動し、厚み精度が悪
くなる。また、(c)の添加量が上記範囲より多いと、
シートの柔軟性が低下し、貼付時や金型にシート設置時
にシートにヒビ割れ等が発生してしまう。(c)の添加
量は(a)のガラス転移点、官能基価等によつて上記範
囲内で調整されるのが好ましい。
また、被覆用シートにヒビ割れが発生し、シートに柔軟
性が必要な場合には、上記組成物に複数の水酸基、アミ
ノ基又は/及びカルボキシル基を有する反応性アクリル
オリゴマーである反応性アクリルオリゴマーを添加する
のが好ましい。このような反応性アクリルオリゴマー
は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、
スチレン誘導体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートのような水酸基を有する(メタ)アク
リル酸エステルモノマーとを共重合させて得られる。
反応性アクリルオリゴマーの分子量は、開始剤を用いて
重合反応を行う場合の条件により変化させることが可能
であり、本発明に用いられる反応性アクリルオリゴマー
は、その重量平均分子量(Mw)が好ましくは1,000〜10,
000の範囲のものが選択される。反応性アクリルオリゴ
マーは通常上記分子量範囲のものであれば実用上問題は
ない。反応性アクリルオリゴマーの重量平均分子量が1,
000を下回ると、得られた被覆用シートは、シート形状
を保持することが困難となり、例えば貼付作業時にシー
トのヒビ割れ等が発生する。また、逆に、重量平均分子
量が10,000を上回ると可塑化効果が充分に得られ難い。
反応性アクリルオリゴマーは、これらの分子量範囲内複
数種の反応性アクリルオリゴマーを組み合わせて用いて
もよい。また、反応性アクリルオリゴマーは、シートの
成形性と硬化後の硬度の関係からガラス転移点が0℃以
下のものが好ましい。また、官能基価は硬化後の硬度と
の関係から決定されるものであるので、どの範囲のもの
を用いてもよい。上記のような官能基を有する反応性ア
クリルオリゴマーを添加した場合には、ブロツクイソシ
アネート、ブロツクされていないイソシアネートの添加
量が、硬化前及び硬化後の被覆用シートの状態が最適に
なるように調整される。つまり、反応性アクリル樹脂
(a)及び反応性アクリルオリゴマーに対する、ブロツ
クイソシアネート(b)及びブロツクされていないイソ
シアネート(c)の含有割合は、反応性アクリル樹脂
(a)及び反応性アクリルオリゴマーを合わせた官能基
に対する(b)及び(c)に含まれるイソシアネート基
の比(NCO/官能基)が好ましくは0.5〜1.5になるように
調整され、より好ましくは0.8〜1.2の範囲である。
熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて着色剤が含有さ
れる。着色剤としては、通常の塗装で用いられる顔料、
染料等が使用できる。例えば、顔料では、酸化チタン、
酸化鉄、カーボンブラツク、シアニン系顔料、キナクリ
ドン系顔料などがあり、染料ではアゾ系染料、アントラ
キノン系染料、インジゴイド系染料、スチルベン系染料
などがあり、またアルミフレーク、ニツケル粉、金粉、
銀粉等の金属粉などを添加してもよい。高隠蔽性を有す
る着色剤を用いる場合には、総着色剤の量は、樹脂の固
形分100重量部(以下、単に部と記す)に対して、2〜3
00部の範囲が好ましい。上記熱硬化性樹脂組成物には、
さらに充填剤、老化防止剤等が添加されてもよい。
このようにして得られた上記熱硬化性樹脂組成物は、被
覆用シートとなされた際の保存時及び使用時にその形状
を保持するのに必要な粘度特性を有する。つまり、熱硬
化性樹脂組成物で構成される被覆用シートは、加熱前で
は反応性アクリル樹脂とブロツクされていないイソシア
ネートとが反応していることにより半硬化状態となり、
シート形状を保持し得るだけの固さを有していると共
に、展延性、可撓性及び伸び性に優れた凹凸や曲面を有
する被着体表面に沿つて良好に被覆することができる。
また、加熱後では、ブロツクイソシアネートが反応性ア
クリル樹脂と反応して架橋が進むことにより、硬質の被
膜を形成することができる。被覆用シートは単層に限ら
ず、2層、3層と積層して用いることも可能である。
本発明で用いられる被覆用シートは、第1図〜第3図に
示すように、被覆用シート1の片面に接着剤層2が設け
られ、及び/又は他面に表面保護層(支持層)3が設け
られてもよい。
上記被覆用シート1が、被覆すべき被着体に対して充分
な接着力を有していない場合には、第1図に示すよう
に、被覆用シート1の裏面に接着剤層2を設け、接着剤
層2を介して被着体表面に貼付けることにより硬化後の
硬質被膜と被着体との接着性を向上させることができ
る。
上記被覆用シート1を構成する熱硬化性樹脂組成物の常
温における粘度が低い場合には、第2図に示すように、
被覆用シート1の片面に表面保護層3を設けることによ
つて、被覆用シート1の形状保持性を向上させることが
できる。さらに、第3図に示すように、被覆用シート1
の裏面に表面保護層3を設けると共に、被覆用シート1
の表面に表面保護層3を設けてもよい。
上記接着剤層2には、上述のように被覆用シート1で被
着体を被覆する際に、被覆用シート1を被着体表面に接
着させるために設けられる。従つて、高い接着性と、接
着状態における優れた耐久性とを有する必要がある。こ
のようにな接着剤層2を形成する接着剤としては、感圧
型接着剤、ホツトメルト型接着剤、後硬化型接着剤など
が好適に用いられる。これら接着剤の混合物を用いるこ
ともできる。また複数の異なる種類の接着剤を順次積層
させて、被覆用シート1と被覆すべき被着体との両方に
対する優れた接着性を持たせることもできる。
上記接着のうち感圧型接着剤としては、ゴム系、アクリ
ル系、ウレタン系、シリコーン系などの粘着剤があげら
れる。ホツトメルト型接着剤としては、例えばエチレン
−酢酸ビニル共重合体系、スチレン−イソブチレン−ス
チレンブロツク共重合体系、アクリル系などの接着剤が
ある。後硬化型接着には、例えば、マイクロカプセル硬
化型の接着剤がある。その素材としては、例えば未硬化
型不飽和ポリエステル系接着剤、自己架橋型アクリル系
接着剤等が包含される。
また、上記表面保護層3は、被覆用シート1の使用時及
び貼付後の表面保護用に設けられる。
表面保護層3としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、
ポリウレタン、アクリル系樹脂、ポリエステル、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどがあげられる。ゴムフイルムの素材としては、例
えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル
−ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエン、クロ
ロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、アクリル
ゴムなどがあげられる。また、これらを積層させて表面
保護層3とすることもできる。熱可塑性樹脂フイルム
は、加熱下で展延性が得られる場合が多いが、ゴムフイ
ルムを用いれば、常温においても展延性を得ることがで
きる。
上記接着剤層2には、さらに必要に応じて充填剤、老化
防止剤、着色剤、防錆剤などが含有される。表面保護層
3には、これら樹脂等の劣化防止のための充填剤、老化
防止剤等が含まれたり、表面保護性を向上するために、
表面に耐候性、熱線反射性(赤外線反射)、耐薬品性等
の性能を付与することもできる。
被覆用シート1は、例えば、以下のように調製される。
まず、反応性アクリル樹脂、ブロツクされていないイソ
シアネート、ブロツクイソシアネート及び必要に応じて
適当な有機溶剤を混合する。上記反応性アクリル樹脂な
どは有機溶剤として市販されている場合が多く、そのと
きは上記有機溶剤を必要としない。得られた混合物を離
型処理されたフイルムなどの基材表面に塗布した後、乾
燥する。乾燥後、形成されたシートを基材から剥離する
ことによつて被覆用シート1が得られる。被覆用シート
1の厚みは通常は、10〜500μmの範囲である。
接着剤層2を積層する方法は、任意の方法が採用されう
るが、例えば、上記と同様の方法で剥離性基材上に被覆
用シート1を調製し、次いで上記の接着剤を含む溶液
を、異なる離型性基材表面に塗布して加熱乾燥すること
により、接着剤層2を形成し、このようにして得られた
被覆用シート1及び接着剤層2を互いに対向させ、次い
で例えば、ロールプレスで圧力を加えて圧着し、剥離性
基材を除去することにより接着剤層を有する積層用シー
トが調製される。接着剤層の厚みは通常は10〜100μm
の範囲である。
表面保護層3は上記基材をそのまま使用してもよいし、
被覆用シート1を形成した後、表面保護層3を構成する
上記熱可塑性樹脂のフイルムや、ゴムフイルムを積層し
てもよい。表面保護層3の厚みは通常は10〜500μmで
ある。
このような被覆用シートは、被覆用シートを被着体に貼
付けた後、このものを機械的に加工し、その後シートに
含まれるブロツクイソシアネートのブロツク剤の脱離温
度以上、すなわち硬化温度以上に加熱することにより、
(a)と(b)とを反応硬化させるものであり、例え
ば、以下のようにして所望の被着体は硬質の被膜を形成
し得る。
被覆用シートは、被着体に嵌合する型を用いてホツトプ
レスすることにより、被着体表面に被覆用シートを貼付
けた後被着体を賦形し、次いで被覆用シートを完全に硬
化させる。また、鋼板等の被着体表面に被覆用シートを
ホツトプレスすることによりシートを積層し半硬化状態
とし、次いでこの鋼板を種々の型にプレスあるいは種々
の方法で賦形すると共に被覆用シートを完全に硬化させ
る。なお、鋼板を賦形するには一般に行われている方法
によつて行うことができ、例えば以下の方法があげられ
る。
剪断加工…打ち抜き、穴あけ、剪断 これらは、通常ポンチとダイスの一対の工具を用いて行
うことができる。
曲げ加工…三本ローラー、溝形ローラー、引抜機、
万能折り曲げ機などで行うことができる。
絞り加工…槌打ちする方法、ヘラ絞り等を用いて行
う方法。
又、被覆用シートは、例えば以下のようにして使用する
ことによつて、所望の物品に硬質の被膜を形成し得る。
被覆用シートは、第4図に示すようにプレスの型4にあ
らかじめシート5を固定しておき、被着体6とともにプ
レスし、被着体を賦形と同時に被覆用シートを被着体へ
貼付し、賦形と同時に被覆用シートを硬化させる。ま
た、第5図に示すように射出成形の型7にあらかじめシ
ート8を固定しておき、被着体9を射出し賦形と同時に
シートを貼付し被覆用シートを硬化させる。これらの場
合に、シートが十分に硬化されない場合は、シートを貼
付後に再び加熱し、硬化を完了させる。
上記被覆用シートが、被覆すべき被着体に対して接着性
に劣る場合にも接着剤層を有するシートを使用すれば被
着体に対して充分な接着力が得られる。表面保護層を有
するシートの貼付時には、表面保護層に多少の柔軟性を
付与し、所望の展延性を確保するため、必要に応じて加
熱が行われる。被覆用シートを被着体に貼付け、加熱硬
化させた後、表面保護層は剥離して除去されてもよい。
(実施例) 以下の本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(A) 被覆用シートの調製 実施例1 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-145、Tg=40℃、重量平均分子量339,000、固
形分30%、固形分100%での水酸基価80)100部(以下す
べて固形分とする) アクリルポリオールオリゴマー(日本カーバイド(株)
製、ニカライトH870、Tg=−45℃、重量平均分子量2200
〜2500、固形分99.2%、水酸基価200)30部 ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB870、固形分60%、イソホロジイソシアネートの
オキシムブロツク体、イソシアネート12.6%)25.0部
(これは上記アクリルポリオールとアクリルポリオール
オリゴマーのすべての水酸基に対して0.5当量のイソシ
アネート基を有する) ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートL:3モルのトリレンジイソ
シアネート(TDI)と1モルのトリメチロールプロパン
とを反応させたポリイソシアネートの酢酸エチル溶液、
固形分75%、イソシアネート13%)30.3部(これは上記
アクリルポリオールとアクリルポリオールオリゴマーの
すべての水酸基に対して0.5当量のイソシアネート基を
有する) 以上を撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレンテ
レフタレートフイルム(創研化工(株)製、膜厚50μ
m、以下PETフイルムとする)の離型面に塗工し、80℃
で5分間乾燥させた後、PETフイルムを剥離することに
より、半硬化状態の被覆用シートを得た。得られた被覆
用シートの厚みは約100μmであつた。
実施例2 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-132、Tg=20℃、重量平均分子量365,000、固
形分39%、固形分100%での水酸基価80)100部 ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB870、固形分60%、イソホロジイソシアネートの
オキシムブロツク体、イソシアネート12.6%)11.4部
(これは上記アクリルポリオールの水酸基に対して0.4
当量のイソシアネート基を有する) ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートL、固形分75%、イソシア
ネート13%)20.8部(これは上記アクリルポリオールの
水酸基に対して0.6当量のイソシアネート基を有する) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。得ら
れた被覆用シートの厚みは約100μmであつた。
実施例3 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-133、Tg=0℃、重量平均分子量440,000、固
形分41%、固形分100%での水酸基価80)100部 ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB870、固形分60%、イソホロジイソシアネートの
オキシムブロツク体、イソシアネート12.6%)11.4部
(これは上記アクリルポリオールの水酸基に対して0.4
当量のイソシアネート基を有する) ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートL、固形分75%、イソシア
ネート13%)20.8部(これは上記アクリルポリオールの
水酸基に対して0.6当量のイソシアネート基を有する) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。得ら
れた被覆用シートの厚みは約100μmであつた。
実施例4 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-138、Tg=0℃、重量平均分子量460,000、固
形分27%、固形分100%での水酸基価120)100部 ブロツクイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)
製、コロネート2513、固形分80%、ヘキサメチレンジイ
ソシアネートのイソシアヌレートをアセト酢酸エチルで
ブロツクしたもの、イソシアネート10.2%)35.3部(こ
れは上記アクリルポリオールの水酸基に対して0.5当量
のイソシアネート基を有する) ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートEH、固形分100%、ヘキサ
メチレンジイソシアネートのイソシアヌレート、イソシ
アネート21.3%)21.1部(これは上記アクリルポリオー
ルの水酸基に対して0.5当量のイソシアネート基を有す
る) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。得ら
れた被覆用シートの厚みは約100μmであつた。
(B) 被覆用シートの被覆試験 平板鋼板に各実施例の被覆用シートを温度130℃、圧力
1.5kgf/cm2にて1分間プレスすることによつて鋼板表面
に被覆用シートを貼付けた。そして、通常のベンダを用
いて半径3mm、角度180度に折曲加工を行つた。その時の
被覆用シートの亀裂状態を目視で観察したところ、亀裂
は発生しなかつた。その後、この被覆鋼板を140℃にて2
0分間加熱して強固な被膜を形成した。被膜のJIS K5400
に準じた鉛筆硬度を測定した結果を表1に示す。
なお、本実施例は折曲加工について述べたが、これに限
らず絞り加工、打ち抜き加工でもよい結果が得られた。
アクリルポリオールの水酸基に対して0.5当量のイソシ
アネート基を有する) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。得ら
れた被覆用シートの厚みは約100μmであつた。
実施例5〜8 プレスの金型に第4図に示すように実施例1〜4のシー
トとSMC(武田薬品工業(株)製、ポリマールマツトNo.
689)をそれぞれ固定し圧力10kg/cm2、温度150℃で2
分、圧力50kg/cm2、温度150℃で8分、プレス成形し
た。シートの亀裂はなく、外観性の良好な被膜が得られ
た。被膜のJIS K5400に準じた鉛筆硬度を測定した結果
を表2に示す。
実施例9〜12 射出成形機の金型に第5図に示すように実施例1〜4の
シートをそれぞれ固定しておき、ポリプロピレン(昭和
電工(株)製MA510)を樹脂温度200℃、金型温度50℃、
射出圧力700kg/cm2で射出成形した。シートの亀裂はな
く、外観性の良好な被膜が得られた。被膜のJIS K5400
に準じた鉛筆硬度を測定した結果を表3に示す。
比較例1 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2060、Tg=40℃、重量平均分子量9,400、固形分60
%、固形分100%での水酸基価80)80部 アクリルポリオールオリゴマー(日本カーバイド工業
(株)製、ニカライトH870、Tg=−45℃、重量平均分子
量2200〜2500、固形分99.2%、水酸基価200)30部 ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB870、固形分60%、イソホロジイソシアネートの
オキシムブロツク体、イソシアネート12.6%)25.0部
(これは上記アクリルポリオールとアクリルポリオール
オリゴマーのすべての水酸基に対して0.5当量のイソシ
アネート基を有する) ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートL、固形分75%、イソシア
ネート13%)30.3部(これは上記アクリルポリオールと
アクリルポリオールオリゴマーのすべての水酸基に対し
て0.5当量のイソシアネート基を有する) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。この
被覆用シートは形状保持性に劣るため、被覆用シートを
PETフイルムから剥離する際に、被覆用シートにヒビ割
れが発生し、鋼板表面に均一に貼付けることができなか
つた。
比較例2 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-133、Tg=0℃、重量平均分子量440,000、固
形分41%、固形分100%での水酸基価80)100部 ブロツクされていないイソシアネート(日本ポリウレタ
ン工業(株)製、コロネートEH、固形分100%、ヘキサ
メチレンジイソシアネートのイソシアヌレート、イソシ
アネート21.3%)28部(これは上記アクリルポリオール
の水酸基に対して1.0当量のイソシアネート基を有す
る) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。この
被覆用シートは鋼板への貼付前に、ブロツクされていな
いイソシアネートとアクリルポリオールとの反応によつ
て硬化した。しかし、シートの柔軟性に劣るため被覆テ
ストが行えなかつた。
比較例3 アクリルポリオール(日本触媒化学工業(株)製、アロ
タン2040-145)100部 アクリルポリオールオリゴマー(日本カーバイド工業
(株)製、ニカライトH870)30部 ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB870)50部(これは上記アクリルポリオールとア
クリルポリオールオリゴマーのすべての水酸基に対して
当量のイソシアネート基を有する) 以上を撹拌しながら混合した。この混合物を実施例1と
同様に操作して半硬化状態の被覆用シートを得た。得ら
れた被覆用シートの厚みは100μmであつた。
比較例3のシートを実施例での被覆試験と同様のテスト
を行つた。しかし被覆試験(i)(ii)ともシート被覆
試験時にシートに亀裂が入り、外観性の良好な被膜が得
られなかつた。
(A) 被覆用シートの調製 実施例13 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアクリ
ル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−アミノエ
チルの共重合体、Mw=492,000、Tg35℃、COOH価40とNH2
価40)固形分100部に、ブロツクイソシアネート(武田
薬品工業(株)製、タケネートB870、イソホロンジイソ
シアネートのオキシムブロツクNCO=12.6%)34部(こ
の架橋剤は上記反応性アクリル樹脂の官能基に対し、0.
9当量のイソシアネート基を有する)とイソシアネート
(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL、2モ
ルのトリレンジイソシアネートと1モルのトリメチロー
ルプロパンとを反応させたポリイソシアネート、NCO=1
3.0%、固形分75%)を固形分で17部(反応性アクリル
樹脂の官能基の0.5当量のイソシアネート基を有する)
を加え撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン
離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フイ
ルムの離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分
間乾燥し熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは、
80μmであつた。
実施例14 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアクリ
ル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−アミノエ
チル、アクリル酸ブチルの共重合体、Mw=565,000、Tg1
0℃、COOH価40とNH2価40)を固形分100部に、反応性ア
クリルオリゴマー(アクリル酸メチル、メタアクリル酸
2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ブチル、メタアクリ
ル酸の共重合体、Mw=4,000、Tg−10℃、OH価100、COOH
価40)を固形分50部、ブロツクイソシアネート(武田薬
品工業(株)製、タケネートB−815N、水添ジフエニル
メタンジイソシアネートのケトオキシムブロツクNCO7.3
%)45部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応
性アクリルオリゴマーとの官能基に対し、0.6当量のイ
ソシアネート基を有する)とイソシアネート(1に同
じ)を固形分で26部(反応性アクリル樹脂と反応性アク
リルオリゴマーの官能基の0.4当量のイソシアネート基
を有する)をよく撹拌しながら混合した。この混合物を
シリコーン離型処理したポリエチレンテレフタレート
(PET)フイルムの離型面にアプリケーターで塗工し、8
0℃にて5分間乾燥し熱硬化性シートを作成した。シー
トの厚みは、80μmであつた。
実施例15 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアクリ
ル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルとア
クリル酸エチルの共重合体、Mw=650,000、Tg15℃、OH
価40とCOOH価20)を固形分100部に、反応性アクリルオ
リゴマー(2に同じ)を固形分40部、ブロツクイソシア
ネート(2に同じ)32部(この架橋剤は上記反応性アク
リル樹脂と反応性アクリルオリゴマーとの官能基に対
し、0.6当量のイソシアネート基を有する)とイソシア
ネート(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートH
L、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレー
ト、NCO=21.3%、固形分100%)を29部(反応性アクリ
ル樹脂と反応性アクリルオリゴマーの官能基の0.7当量
のイソシアネート基を有する)をよく撹拌しながら混合
した。この混合物をシリコーン離型処理したPETフイル
ムの離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分間
乾燥し熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは、10
0μmであつた。
実施例16 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアクリ
ル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエチルとア
クリル酸とアクリル酸プロピルとの共重合体、Mw=250,
000、Tg15℃、OH価40とCOOH価40)を固形分100部に、反
応性アクリルオリゴマー(アクリル酸メチルとメタアク
リル酸2−アミノエチルとアクリル酸とメタアクリル酸
メチルとの共重合体、Mw=8,000、Tg−10℃、NH2価60、
COOH価30)を固形分10部、ブロツクイソシアネート(1
に同じ)55部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と
反応性アクリルオリゴマーとの官能基に対し、1.0当量
のイソシアネート基を有する)と、イソシアネート(3
に同じ)を固形分で6.3部(反応性アクリル樹脂と反応
性アクリルオリゴマーの官能基の0.2当量のイソシアネ
ート基を有する)をよく撹拌しながら混合した。この混
合物をシリコーン離型処理したPETフイルムの離型面に
アプリケーターで塗工し、80℃にて5分間乾燥し熱硬化
性シートを作成した。シートの厚みは、200μmであつ
た。
(B) 被覆用シートの被覆試験 平板鋼板に各実施例の被覆用シートを温度130℃、圧力
1.5kgf/cm2にて1分間プレスすることによつて鋼板表面
に被覆用シートを貼付けた。そして、通常のベンダを用
いて半径3mm、角度180度に折曲加工を行つた。その時の
被覆用シートの亀裂状態を目視で観察したところ、亀裂
は発生しなかつた。その後、この被覆鋼板を140℃にて2
0分間加熱して強固な被膜を形成した。被膜のJIS K5400
に準じた鉛筆硬度を測定した結果を表2に示す。
なお、本実施例は折曲加工について述べたが、これに限
らず絞り加工、打ち抜き加工でもよい結果が得られた。
(発明の効果) 本発明の請求項1の被覆体の製造方法の構成は上記の通
りであり、加熱前の被覆用シートは、展延性、可撓性に
優れており、被着体表面へ良好に貼付けることができ、
また貼付後においても被着体を支障なく賦形することが
できる。また、この被覆用シートは加熱することによつ
て反応性を示すブロツクイソシアネートを含んでいるの
で、貯蔵安定性にも優れている。さらに、被覆用シート
は、加熱によつて硬度、耐摩傷性に優れた強固で均一な
被膜を形成することができ、耐衝撃性及び耐摩傷性に優
れた皮膜を有する被覆体を得ることができる。
本発明の請求項2の被覆体の製造方法の構成は上記の通
りであり、加熱硬化前の被覆用シートは、可とう性を有
し、プレス成形や射出成形時に被着体に貼付でき、加熱
することによつて反応性を示すブロツクイソシアネート
を含んでいるので加熱によつて硬度、耐摩傷性に優れる
強固で均一な被膜を有する被覆体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いた被覆用シートの一実施例の断面
図、第2図は被覆用シートの他の実施例の断面図、第3
図は被覆用シートのさらに他の実施例の断面図である。 第4図は、プレス成形の実施例を示す断面図、第5図は
射出成形の実施例を示す断面図である。 1,5,8……被覆用シート、2……接着剤層、3……表面
保護層、4,7……型、6,9……被着体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 33:00 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 重量平均分子量が100,000〜1,00
    0,000であり常温で固体状の反応性アクリル樹脂と、 (b) ブロツクイソシアネートと、 (c) ブロツクされていないイソシアネートとを主成
    分として含有し、 (a)に含まれる官能基に対する(c)に含まれるイソ
    シアネート基の比が0.1〜0.9となるよう(a)と(c)
    との含有割合が設定されている被覆用シートを被着体に
    貼付けた後、賦形すると共に加熱することによつて
    (a)と(b)とを反応硬化させることを特徴とする被
    覆体の製造方法。
  2. 【請求項2】(a) 重量平均分子量が100,000〜1,00
    0,000であり常温で固体状の反応性アクリル樹脂と、 (b) ブロツクイソシアネートと、 (c) ブロツクされていないイソシアネートとを主成
    分として含有し、 (a)に含まれる官能基に対する(c)に含まれるイソ
    シアネート基の比が0.1〜0.9となるよう(a)と(c)
    との含有割合が設定されている被覆用シートを用いて、
    射出成形又はプレス成形で被着体の賦形と同時に該被着
    体への貼付を行ない、貼布と同時又は/及び貼布後に加
    熱することによつて(a)と(b)とを反応硬化させる
    ことを特徴とする被覆体の製造方法。
JP1308662A 1989-03-31 1989-11-27 被覆体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0741629B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1308662A JPH0741629B2 (ja) 1989-03-31 1989-11-27 被覆体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8330189 1989-03-31
JP1-83301 1989-03-31
JP1308662A JPH0741629B2 (ja) 1989-03-31 1989-11-27 被覆体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03114717A JPH03114717A (ja) 1991-05-15
JPH0741629B2 true JPH0741629B2 (ja) 1995-05-10

Family

ID=26424345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1308662A Expired - Lifetime JPH0741629B2 (ja) 1989-03-31 1989-11-27 被覆体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0741629B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192919A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Fts:Kk 自動車用燃料タンクおよびその製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1154889A (ja) * 1997-08-07 1999-02-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装用基板の製造方法及び該方法により製造された基板
US6245182B1 (en) 1997-08-12 2001-06-12 Nissha Printing Co., Ltd. Transfer material, surface-protective sheet, and process for producing molded article
JP4882442B2 (ja) * 2006-03-24 2012-02-22 ダイキン工業株式会社 包装材
JP5273993B2 (ja) * 2007-11-27 2013-08-28 株式会社きもと 表示装置用表面保護板の製造方法、及び表示装置
JP4937173B2 (ja) * 2008-03-26 2012-05-23 三菱電機株式会社 包装構造体及び包装体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192919A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Fts:Kk 自動車用燃料タンクおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03114717A (ja) 1991-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001520127A (ja) 保護フィルムおよび保護塗料
JP2634244B2 (ja) 硬化性シート
JP2688129B2 (ja) 射出成形品の製造方法及び被覆用シート
JPH0741629B2 (ja) 被覆体の製造方法
KR101578074B1 (ko) 이형성이 향상된 전사용 코팅재 및 이를 이용한 전사방법
JP2572106B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH0538797A (ja) 被覆物の製造方法及び被覆用シート
JP2688092B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH03155939A (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2688105B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH0715015B2 (ja) 熱硬化性被覆用シートと被覆物
JPH02243339A (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2636886B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH02223427A (ja) 被覆体の製造方法
JP2512571B2 (ja) 被覆体の製造方法
JPH0735095B2 (ja) 被覆体の製造方法
JP3045766B2 (ja) 射出成形品の製造方法
JPH03155938A (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2697931B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JP2697929B2 (ja) 熱硬化性被覆用シート
JPH0715014B2 (ja) 熱硬化性被覆用シートと被覆物
JPH0715011B2 (ja) 光硬化性被覆用シート
JPH0715013B2 (ja) 熱硬化性被覆用シートと被覆物
JPH0411679A (ja) 熱硬化性被覆用シートの製造方法
JPH0459336A (ja) 熱硬化性被覆用シート