JP2697931B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

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JP2697931B2 JP29688589A JP29688589A JP2697931B2 JP 2697931 B2 JP2697931 B2 JP 2697931B2 JP 29688589 A JP29688589 A JP 29688589A JP 29688589 A JP29688589 A JP 29688589A JP 2697931 B2 JP2697931 B2 JP 2697931B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、家具、鋼板等の物品表面の保護、装飾、表
示用等として、それら物品の表面に貼付け熱硬化して用
いられる被覆用シートに関するものである。
(従来の技術) 家具、鋼板等の表面に装飾あるいは表示を施す場合に
は、一般には塗料が用いられている。ところが、溶剤系
の塗料を用いる場合には、有機溶剤が作業中に揮散する
ため作業環境を悪くし、環境衛生上の問題となつてい
る。水性塗料を用いる場合には、作業環境を損ねること
はないが、塗料の乾燥時間が長くなるか、塗料の乾燥の
ために多大なエネルギーを必要とすといつた問題があ
る。
そこで、近時では、ポリ塩化ビニルを主体とするシー
ト状貼付け材料が提案されている。この貼付け材料は、
家具、鋼板等の物品表面に貼付けるものであり、この貼
付け材料が積層された構造をしているため、加熱、加圧
時に均一な硬化反応を行わせるには、両層を均一に接触
させる必要があつて、加熱及び加圧の制御が難しい。ま
た、ラジカル反応開始剤を含浸するシート状基材とし
て、紙、織布、不織布等を用いているため、複合シート
を凹凸や曲面を有する物品の表面へ被覆する場合には、
複合シートが伸び難くて“しわ”が生じ易く、物品表面
に良好な被膜を形成することが難しいという欠点があ
る。さらに、上記複合シートの加熱前の状態では物品に
対する粘着性を有していないため、複合シートを物品表
面に貼付ける場合には、機械的に複合シートを物品に仮
固定する必要があつて作業性が悪いという欠点がある。
また、特開昭58−57472号公報に開示されたシート状
塗料では、裏面部は常温で粘着性を有していないため、
物品表面に貼付ける際の作業性が悪く、しかもシート状
塗料が貼付けられた物品が高温になると、裏面部が軟化
して粘着性が低下するという欠点がある。また、その裏
面部はホツトメルト層にて形成されているので、常温あ
るいは高温において硬度不足を生じる欠点がある。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的と
するところは、硬化前では良好な展延性、可撓性を有し
ていて凹凸や曲面を有する物品の表面へも良好に被覆す
ることができ、しかも被覆操作が容易であり、硬化後で
は均一で耐衝撃性及び密着性に優れ、かつ硬度の高い被
膜を形成し得る熱硬化性被覆用シートを提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 第1発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂とブロ
ツクイソシアネートとを含有する塗膜層の片面に、アク
リル系粘着剤と重量平均分子量1,000〜10,000の反応性
アクリルオリゴマー及びブロツクイソシアネートを含有
する粘着剤層が積層されており、そのことにより上記目
的が達成される。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂、ブロ
ツクイソシアネートおよび重量平均分子量1,000〜10,00
0の反応性アクリルオリゴマーと固体状の熱可塑性樹脂
の少なくとも一方を含有する塗膜層の片面に、アクリル
系粘着剤と重量平均分子量1,000〜10,000の反応性アク
リルオリゴマー及びブロツクイソシアネートを含有する
粘着剤層が積層されており、そのことにより上記目的が
達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1発明の熱硬化性被覆用シートは、塗膜層の片面に
粘着剤層を設けて形成されている。塗膜層は重量平均分
子量100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂と
ブロツクイソシアネートとを含有し、粘着剤層はアクリ
ル系粘着剤と重量平均分子量1,000〜10,000の反応性ア
クリルオリゴマー及びブロツクイソシアネートを含有し
ている。
上記塗膜層に含有される反応性アクリル樹脂は、複数
の水酸基、アミノ基又は/及びカルボキシル基を有する
アクリル系ポリマーであり、常温(25℃)で固体状の重
合体である。このような反応性アクリル樹脂は、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン
誘導体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートのような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマー、2−アミノエチル(メタ)アクリレー
トのようなアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマー又は/及び(メタ)アクリル酸のようなカル
ボキシル基を有するモノマーとを共重合させて得られる
反応性アクリル樹脂の重量平均分子量は、開始剤を用い
て重合反応を行う場合の条件により変化させることが可
能であり、第1発明に用いられる反応性アクリル樹脂
は、その重量平均分子量が100,000〜1,000,000の範囲の
ものが選択される。重量平均分子量が100,000を下回る
と、得られた熱硬化性被覆用シートはシート形状を保持
することが困難となる。従つて、例えば貼付け作業時の
延伸に対して充分な伸びが得られず、場合によつては割
れやヒビ割れが発生する。逆に、重量平均分子量が1,00
0,000を上回ると、ブロツクイソシアネートとの組成物
は成形性に劣り、熱硬化性被覆用シートを調製すること
が困難となる。
上記塗膜層に含有されるブロツクイソイアネートは、
上記反応性アクリル樹脂を加熱の際に硬化させるための
加熱反応型硬化剤として用いられる。ここで、ブロツク
イソシアネートとは、分子内に2個以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネート化合物のイソシアネート基
を、フエノール、オキシム、ε−カプロラクタム、マロ
ン酸エステルなどのブロツク剤でブロツクした化合物を
意味する。上記イソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートなどの単量体、またはこれらの
トリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性
体、カルボジイミド変性体などがある。ブロツクイソシ
アネートは、加熱により上記ブロツク剤が脱離し、生じ
たイソシアネート基が反応性アクリル樹脂の水酸基、ア
ミノ基又は/及びカルボキシル基と架橋反応を起こす。
ブロツクイソシアネートの含有量は、該反応性アクリル
樹脂に含まれる水酸基、アミノ基又は/及びカルボキシ
ル基と、該ブロツクイソシアネートに含まれるイソシア
ネート基との比が0.5〜1.5の範囲内となるように調整さ
れるのが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2の範囲であ
る。
上記固体状反応性アクリル樹脂とブロツクイソシアネ
ートとの組成物にて塗膜層が形成される。この塗膜層
は、所定以上の温度で加熱することにより、反応性アク
リル樹脂とブロツクイソシアネートとが反応して硬質の
被膜が形成されるものである。
また、塗膜層には必要に応じて、充填剤、老化防止
剤、着色剤などが含有されてもよい。着色剤としては、
通常の塗装で用いられる顔料、染料等が使用できる。例
えば、顔料では、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラツ
ク、シアニン系顔料、キナクリドン系顔料など、染料で
はアゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系
染料、スチルベン系染料などがあり、またアルミフレー
ク、ニツケル粉、金粉、銀粉等の金属粉などを添加して
もよい。高隠蔽性を有する着色剤を用いる場合には、総
着色剤の量は、樹脂の固形分100重量部に対して、2〜1
00重量部の範囲が好ましい。
上記粘着剤層に含有されるアクリル系粘着剤は、一般
にアクリル系粘着剤として使用されているものであれば
よく、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレート
を共重合したものであり、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、スチレン、メチルメタクリレート等を共重合してい
てもよく、さらにメタクリル酸、アクリル酸、イタコン
酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、アクリルアマイド、メチロールアク
リルアマイド、グリシジルメタクリレート、無水マレイ
ン酸等の極性モノマーを共重合していてもよい。
上記粘着剤層に含有される反応性アクリルのオリゴマ
ーは、主に硬化塗膜の柔軟性及び伸びを得るために用い
られる。この反応性アクリルオリゴマーは、主としてア
クリレート繰り返し単位からなり、その分子鎖に水酸
基、アミノ基又は/及びカルボキシル基を有するオリゴ
マーであつて、重量平均分子量が1,000〜10,000のもの
が用いられる。反応性アクリルオリゴマーの重量平均分
子量が1,000未満であると、被膜形成性が悪くなり、重
量平均分子量が10,000を超えると粘着力が低下してしま
う。これはアクリル系粘着剤の固形分100重量部に対し
て1〜1,000重量部添加するのが好ましく、より好まし
くは100〜500重量部である。添加量が上記範囲より少な
くなると、硬化後の硬度が小さくなる傾向にあり、逆
に、多くなると、粘度が低下して流動性が高くなるため
シート形状を保持することが困難になる。
上記粘着剤層に含有されるブロツクイソシアネート
は、粘着剤層に含まれる上記反応性アクリルオリゴマー
を加熱の際に硬化させるために用いられる。このブロツ
クイソシアネートは上記塗膜層に用いられるものと同様
のものを用いることができ、その含有量は反応性アクリ
ルオリゴマーに含まれる水酸基、アミノ基又は/及びカ
ルボキシル基とブロツクイソシアネートに含まれるイソ
シアネート基との比が0.5〜1.5の範囲内となるように調
整されるのが好ましく、より好ましくは0.8〜1.2の範囲
である。
上記アクリル系粘着剤と反応性アクリルオリゴマー及
びブロツクイソシアネートを含有する組成物にて粘着剤
層が形成される。また、粘着剤層には必要に応じて、前
記塗膜層で用いた充填剤、老化防止剤、着色剤、防錆剤
などが含有されてもよい。このようにして得られる粘着
剤層は、硬化前の状態では粘着性を有し、上記した塗膜
層と良好に粘着すると共に、物品表面に良好に粘着す
る。また、粘着剤層は所定以上の温度で加熱することに
より、反応性アクリルオリゴマーとブロツクイソシアネ
ートとが反応して硬度の被膜が形成されるものである。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、第1発明同様に
塗膜層の片面に粘着剤層を積層して形成されている。塗
膜層は重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体状反応
性アクリル樹脂とブロツクイソシアネートに、さらに重
量平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマ
ーと固形状の熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有す
る。
上記反応性アクリルオリゴマーは、塗膜層の柔軟性及
び伸びを得るために用いられるものであり、反応性アク
リルオリゴマーの重量平均分子量が1,000を下回ると、
得られた熱硬化性被覆用シートの柔軟性が低下し、貼付
け作業時に割れや、ヒビを生じ易い。逆に、重量平均分
子量が10,000を上回ると、可塑化効果がでなくなる。反
応性アクリルオリゴマーは、反応性アクリル樹脂の固形
分100重量部に対して、1〜100重量部添加されるのが好
ましく、より好ましくは1〜50重量部である。オリゴマ
ーの添加量が少なくなると、熱硬化性被覆用シートの柔
軟性が乏しくなる。逆に、多くなると、粘度が低下して
流動性が高くなるため、シート形状を保持することが困
難となる。
上記固体状の熱可塑性樹脂は、熱硬化性被覆用シート
の可撓性を向上させてシートの取り扱い時にヒビ割れ等
の発生を減少させ、取り扱い性を良くするために用いら
れ、反応性アクリル樹脂と相溶性が良い、例えば、アク
リル系、ポリエステル系、ポリフツ化ビニリデン系、ス
チレン系、ポリ塩化ビニル系樹脂などが好適に使用され
る。
上記熱可塑性樹脂は、反応性アクリル樹脂の固形分10
0重量部に対して1〜30重量部添加されるのが好まし
く、より好ましくは5〜20重量部である。熱可塑性樹脂
の添加量が1重量部より少なくなるとシートの可撓性の
向上があまり望めず、また添加量が30重量部より多くな
るとシートの延展性、硬度に劣るようになる。
尚、上記反応性アクリルオリゴマーと熱可塑性樹脂は
単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。
塗膜層に含有させる上記ブロツクイソシアネートは、
反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマーを硬化
させるために用いられ、ブロツクイソシアネートの含有
量は、反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマー
に含まれる水酸基、アミノ基又は/及びカルボキシル基
と、ブロツクイソシアネートに含まれるイソシアネート
基との比が0.5〜1.5となるように調整されるのが好まし
く、さらに好ましくは0.8〜1.2の範囲である。
このようにして構成される熱硬化性被覆用シートは任
意の方法で製造されて良い。例えば、上記した塗膜層成
分を均一に混合し、この混合物をシリコーン離型剤で離
型処理されたフイルム上に塗工し、乾燥して塗膜層を形
成する。次いで、この塗膜層の表面に上記粘着剤層成分
を均一に混合した粘着剤層組成物を塗工し、乾燥するこ
とにより得ることができる。上記各乾燥工程の温度は、
ブロツクイソシアネートの分解温度以下で行うものであ
る。得られる熱硬化性被覆用シートの厚みは、目的に応
じて調整することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1〜5 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145;ガラス転移温度40℃、重量平均分子量339,00
0、OH価80)を固形分で100重量部(以下単に部と記す)
と、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、
タケネートB815N、NCO%7.3;水添ジフエニルメタンジイ
ソシアネートのオキシムブロツク体)固形分で49部を撹
拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフイルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た。
一方、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製P44の固
形分100部に対して、日本ポリウレタン工業(株)製コ
ローネートL45を1.7部加えたもの)に、アクリルポリオ
ールオリゴマー(日本カーバイド(株)製、ニカライト
H270、ニカライトH470もしくは、ニカライトH870、OH価
は全て200)、及び上記のブロツクイソシアネートを表
1に示す通りの部数加え、撹拌しながら混合した。これ
を上記塗膜層の上に乾燥後の膜厚が30μmとなるように
塗工し、70℃で1時間乾燥させて粘着剤層を形成し、フ
イルム付きの熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板表面に貼付けるよう
にしてシートを塗装鋼板に圧着プレスし、上記ポリエチ
レンテレフタレートフイルムを剥がし取り、次に160℃
で30分間加熱硬化させた。硬化後、被膜の鉛筆硬度試験
を25℃と80℃についてそれぞれ行い、また密着性を碁盤
目試験に基づいて測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS
K5400に準じて測定した。密着性は硬化した熱硬化性被
覆用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤目状に入
れ、これに市販の粘着テープを貼付け、次いでテープを
剥がして碁盤目片の残留%で表示した。
その結果を表1に示した。
表1に示すように、実施例1〜5で得られたシート
は、硬度、密着性共に良好であつた。
実施例6〜10 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、アクリルポリオールオリゴ
マー(日本カーバイト(株)製、ニカライトH870)を固
形分で30部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業
(株)製、タケネートB−815N)固形分で86部を撹拌し
ながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフイルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表2に示した。
表2に示すように、実施例6〜10で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
実施例11〜15 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、ブロツクイソシアネート
(武田薬品工業(株)製、タケネートB−815N)を固形
分で49部、アクリル樹脂(協和ガス化学工業(株)製、
パラペツトビースGIP8又はパラペツトビーズEH−1000
P)10部及び酢酸エチル100部を加え、撹拌しながら混合
した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフイルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表3に示した。
表3に示すように、実施例11〜15で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
実施例16〜20 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部と、アクリルポリオールオリ
ゴマー(日本カーバイド(株)製、ニカライトH870)を
固形分で30部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業
(株)製、タケネートB−815N)固形分で86部、アクリ
ル樹脂(協和ガス化学工業(株)製、パラペツトビーズ
GIP8又はパラペツトビーズEH−1000P)10部及び酢酸エ
チル100部を加えて、撹拌しながら混合した。
この混合物をシリコーン離型処理されたポリエチレン
テレフタレートフイルム(創研化工(株)製、膜厚40μ
m)の離型面に乾燥後の膜厚が100μmとなるように塗
工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜層を得た以外は、実
施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表4に示した。
表4に示すように、実施例16〜20で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
比較例1〜4 実施例1、6、11、16と同様の塗膜層に、アクリル系
粘着剤(綜研化学(株)製P44の固形分100部に対して、
日本ポリウレタン工業(株)製コローネートL45を1.7部
加えたもの)のみを積層した以外は、実施例1と同様に
して得た熱硬化性被覆用シートの、鉛筆硬度及び密着性
の結果を表5に示した。
表5の結果から、比較例1〜4で得られたシートは、
密着性は上記各実施例のものと同等であるが、硬度はか
なり低い値を示したことがわかる。
比較例5 アクリルポリオールとして、重量平均分子量の小さい
アロタン2040−134(日本触媒(株)製、平均分子量9,3
00、OH価120)を用いた以外は、実施例1と同様にして
混合物を得、実施例1と同様な試験を行つたが、シート
形状を保持することが困難であつた。
比較例6 塗膜層に用いるアクリルポリオールのオリゴマーとし
て、分子量の大きいアロタン2040−144(日本触媒
(株)製、重量平均分子量103,900、OH価80)を用いた
以外は、実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを
得、実施例1と同様な試験を行つた。得られた熱硬化性
被覆用シートは100%の伸びが得られなかつた。
実施例21〜25 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=492,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)固形分100重量部に、ブロツクイソシアネ
ート(武田薬品工業製、タケネートB−870N、イソホロ
ンジイソシアネートのオキシムブロツクNCO=12.6%)3
4重量部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂の官能
基に対し、0.9当量のイソシアネート基を有する)を加
え撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン離型
処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フイルム
の離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分間乾
燥し熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは、80μ
mであつた。
一方、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製P−10
3)に、反応性アクリルオリゴマーとして、それぞれ、 A.アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル
酸2−アミノエチルの共重合体、Mw=3,500、Tg−20
℃、NH2価100)、 B.メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸ブチル、メタ
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸の共重合
体、Mw=5,500、Tg0℃、OH価50、COOH価50)、 C.メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアク
リル酸2−アミノエチル、メタアクリル酸の共重合体、
Mw=3,500、Tg−10℃、NH2価60、COOH価80) と、ブロツクイソシアネートとを表1に示すとおり添加
し、撹拌しながら混合した。これを上記の塗膜層の上に
塗工し、70℃1時間乾燥後の膜厚が30μmとなるように
塗工し、熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板表面に貼付けるよう
にしてシートを塗装鋼板に圧着プレスし、上記ポリエチ
レンテレフタレートフイルムを剥がし取り、次に160℃
で30分間加熱硬化させた。硬化後、被膜の鉛筆硬度試験
を25℃と80℃についてそれぞれ行い、また密着性を碁盤
目試験に基づいて測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS
K5400に準じて測定した。密着性は硬化した熱硬化性被
覆用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤目状に入
れ、これに市販の粘着テープを貼付け、次いでテープを
剥がして碁盤目片の残留%で表示した。
その結果を表6に示した。
表6に示すように、実施例21〜25で得られたシート
は、硬度、密着性共に良好であつた。
実施例26〜30 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=565,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)を固形分100重量部に、反応性アクリルオ
リゴマー(アクリル酸メチル、メタアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ブチル、メタアリル酸の共重
合体、Mw=4,000、Tg−10℃、OH価100、COOH価40)を固
形分30重量部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業
製、タケネートB−815N、水添ジフエニルメタンジイソ
シアネートのケトオキシムブロツクNCO7.3%)75重量部
(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応性アクリ
ルオリゴマーとの官能基に対し、1.0当量のイソシアネ
ート基を有する)をよく撹拌しながら混合した。この混
合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フイルムの離型面にアプリケーターで塗工
し、80℃にて5分間乾燥し熱硬化性シートを作成した。
シートの厚みは、80μmであつた。
一方、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製P−10
3)に、反応性アクリルオリゴマーとして、それぞれ、 D.アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル
酸2−アミノエチルの共重合体、Mw=5,500、Tg−20
℃、NH2価100)、 E.メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸の共重合体、
Mw=1,500、Tg−5℃、OH価30、COOH価80)、 F.メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタアク
リル酸2−アミノエチル、メタアクリル酸の共重合体、
Mw=8,500、Tg0℃、NH2価60、COOH価80) と、ブロツクイソシアネートとを表2に示すとおり添加
し、撹拌しながら混合した。これを上記の塗膜層の上に
塗工し、70℃1時間乾燥後の膜厚が30μmとなるように
塗工し、熱硬化性被覆用シートを得た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表7に示した。
表7に示すように、実施例26〜30で得られたシート
は、硬度、密着性共に良好であつた。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆用シートの構成は上記の通りで
あり、硬化温度以下の状態では、展延性、可撓性に優れ
ており、平面はもちろん、多少の凹凸や曲面を有する物
品表面へ“しわ”を生じることなく良好に被覆すること
ができる。しかも、その粘着剤層を物品の表面に付着さ
せることができるので、シートの被覆操作も容易であ
る。また、熱硬化性被覆用シートは、加熱することによ
つて塗膜層及び粘着剤層が共に硬化することにより、硬
度、耐摩傷性に優れた強固で均一な被膜を形成すること
ができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂とブロツクイソシアネートとを含
    有する塗膜層の片面に、アクリル系粘着剤と重量平均分
    子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマー及びブ
    ロツクイソシアネートを含有する粘着剤層が積層されて
    いる熱硬化性被覆用シート。
  2. 【請求項2】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂、ブロツクイソシアネートおよび
    重量平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴ
    マーと固体状の熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有す
    る塗膜層の片面に、アクリル系粘着剤と重量平均分子量
    1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマー及びブロツ
    クイソシアネートを含有する粘着剤層が積層されている
    熱硬化性被覆用シート。
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