JP3382312B2 - 粘着テープ及び粘着シート - Google Patents

粘着テープ及び粘着シート

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JP3382312B2
JP3382312B2 JP21687293A JP21687293A JP3382312B2 JP 3382312 B2 JP3382312 B2 JP 3382312B2 JP 21687293 A JP21687293 A JP 21687293A JP 21687293 A JP21687293 A JP 21687293A JP 3382312 B2 JP3382312 B2 JP 3382312B2
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崇 吉岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気泡を含まない特定構
造の樹脂層(I)の片面または両面に粘着剤層(II)が設け
られてなる粘着テープ及び粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来各種部品等を、両面粘着テープ等に
より固定することは広く利用されている。しかし、粘着
剤層の接着力の不足、クリープ特性の劣悪、曲面粘着の
しにくさ、該粘着剤層の形成時や貯蔵時における圧力、
熱、湿度、光などの外的要因による物性変化等、幾多の
課題が存在している。これに対して粘着剤自体の改良、
粘着剤層の間に不織布、発泡シートなどフイルムやシー
トをサンドウィッチする方法、粘着剤層内に気泡を含有
させたり、ガラスバルーンなどの中空体を含有させたり
する方法等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
粘着剤自体の改良による方法のみでは接着力とクリープ
特性の相反する性質を共に充分に満足させることは容易
ではなく、実際に産業上の要望を充分に満たすことは困
難な状況である。
【0004】粘着剤層の間に不織布やプラスチックなど
の硬いシートをサンドウィッチする方法では、柔軟性に
欠け、接着力、曲面適用性などの物性の点で必ずしも満
足できるものとはなっていない。また発泡シートをサン
ドウィッチする場合も、硬い発泡シートであれば不織布
などをサンドウィッチしたときと同様の欠点を有し、柔
らかいシートでは、使用時の加圧が高すぎると凹みを生
じてその部分の復元が難しくなり、接着不十分な部分が
生じたり、発泡シートと粘着剤との界面において剥離を
起こしたりするなどの問題点がある。
【0005】さらに粘着剤層内に気泡を含ませる方法で
は、発泡シートサンドウィッチの場合と同様に使用時の
加圧が高すぎると凹みを生じることがあり、また、製造
時における気泡の均一分散など煩雑で困難な工程を必要
とするとともに、耐吸水性、耐吸湿性等の粘着剤シート
としての物性を低下させることが多い。特に、粘着剤層
内にガラスバルーン等の中空体を含有させる場合には、
製造時における該中空体の均一分散の困難さ、攪拌混合
による不均一な破砕などの問題が避けられず、そのため
安定した品質の粘着シートを得ることは容易ではない。
【0006】このように、粘着シートについての従来の
各種提案には、それぞれに欠点を有しており、前記の諸
課題を同時に解決した優れた粘着シートは未だ完成され
ていないのが実情であり、本発明はこれら諸課題を同時
に解決しようとするものである。
【0007】本発明の目的は上記欠点に鑑み、高度の粘
着特性、クリープ特性、局面適用性等を備え、さらに粘
着剤層の形成時や貯蔵時における圧力、熱、湿度、光な
どの外的要因にも安定な粘着物性を有し、生産性も良好
な粘着テープ及び粘着シートを提供することにある。
【0008】本発明においては、気泡を含まない樹脂層
(I)の片面または両面に粘着剤層(II)が設けられてなる
粘着テープ及び粘着シートにおいて、該樹脂層(I)が、
(A)ガラス転移点が−30〜+15℃の合成樹脂成分及び(B)
Tgが−30℃未満の(共)重合体成分を含有してなり、且
つ該(A)成分の連続相中に、該(B)成分が分散された状態
で含有された非水分散液から得られるものであることを
特徴とする粘着テープ及び粘着シートを提供することに
よって従来の課題を解決するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の粘着テープ及び粘着シートにおけ
る樹脂層(I)は、(A)ガラス転移点が−30〜+15℃の合成
樹脂、及び、(B)ガラス転移点が−30℃未満の(共)重合
体、を含有してなるものであり、好ましくは、該(A)成
分の連続相中に、該(B)成分が分散された状態で含有さ
れてなるのが好ましい。該樹脂層(I)を(A)成分の連続相
中に(B)成分が分散された非水分散液から得ることによ
り、クリープ特性、接着力及び局面適用性に優れ、せん
断力に対する破壊抵抗性にも優れたものとなるので好ま
しい。
【0011】上記(A)成分の合成樹脂としては、特に限
定されるものではなく、例えば、アクリル系樹脂、オレ
フィン系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、不飽和ポリエ
ステル系樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、フェノー
ル樹脂等を挙げることができる。
【0012】上記アクリル系樹脂としては、アクリル酸
エステル単量体(a)、ラジカル重合性不飽和基の他に少
なくとも1個の官能基を有する単量体(b)、並びに、必
要に応じてこれら単量体(a)及び(b)以外の共単量体(c)
を共重合してなるものを好適に例示できる。
【0013】上記のアクリル酸エステル単量体(a)とし
ては、下記一般式、
【0014】CH2=CH−COOR1 (式中、R1は炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキ
ル基、炭素数12〜18の直鎖もしくは分枝アルケニル基、
炭素数6〜8のシクロアルキル基または炭素数7〜12の
アラルキル基を示す)
【0015】で表わされるアクリル酸エステル単量体を
挙げることができる。前記合成樹脂成分(A)としてこの
ようなアクリル系樹脂を用いると、得られる樹脂層(I)
は好適な柔軟性と引張伸びを有するようになる。
【0016】このようなアクリル酸エステル単量体(a)
の基R1の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プ
ロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-
ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、i-オクチル
基、2-エチルヘキシル基、i-ノニル基、ラウリル基、ス
テアリル基等の直鎖もしくは分枝アルキル基;オレイル
基等のアルケニル基;シクロヘキシル基等のシクロアル
キル基;ベンジル基等のアラルキル基;などを挙げるこ
とができる。
【0017】このような単量体(a)の具体例としては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピル
アクリレート、i-プロピルアクリレート、n-ブチルアク
リレート、i-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレー
ト、n-ヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレー
ト、i-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート、i-ノニルアクリレート、n-ドデシルアクリレー
ト、t-ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレー
ト、オレイルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート等の等のアクリル酸エステル
単量体を挙げることができる。本発明においては、これ
らのアクリル酸エステル単量体の中から1種またはそれ
以上の単量体を適宜選択して用いることができる。
【0018】前記合成樹脂成分(A)における前記アクリ
ル酸エステル単量体(a)の使用量は、前記単量体(a)〜
(c)の合計100重量%中、例えば、30重量%以上、好まし
くは50〜99.8重量%、特に好ましくは70〜94重量%程度
の量が好適である。単量体(a)をこの使用量範囲とする
ことにより、好適な柔軟性と引張伸びを有するようにな
る。
【0019】また前記単量体(b)の、1分子中に1個の
ラジカル重合性不飽和基のほかに少なくとも1個の官能
性基を有する単量体(以下、官能性単量体ということが
ある)としては、官能性基として、例えば、カルボキシ
ル基、アミド基もしくは置換アミド基、アミノ基もしく
は置換アミノ基、水酸基、エポキシ基、活性珪素基、、
アセトアセチル基、メルカプト基等を有する単量体を挙
げることができ、また、1分子中に2個以上のラジカル
重合性不飽和基を有する単量体(以下、ポリ不飽和単量
体ということがある)も使用できる。本発明においては
これらの単量体(b)の中から1種またはそれ以上の単量
体を適宜選択して用いることができる。
【0020】これら官能性単量体(b)の具体例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコ
ン酸等、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸等のカルボキシル基含有単量体;アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、
N-メチロールメタクリルアミド、N-n-ブトキシメチルア
クリルアミド、N-i-ブトキシメチルアクリルアミド、N,
N-ジメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド
等、好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミド等
のアミド基もしくは置換アミド基含有単量体;
【0021】アミノエチルアクリレート、N,N-ジメチル
アミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル
アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等、好ま
しくは、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,
N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基も
しくは置換アミノ基含有単量体;2-ヒドロキシエチルア
クリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピル
メタクリレート、アリルアルコール、メタリルアルコー
ル等、好ましくは、2-ヒドロキシエチルアクリレート、
2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等の水酸基含有単量体;
【0022】グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメ
タリルエーテル等、好ましくはグリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有単量体;ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシ
プロピルメトキシシラン等の活性珪素含有単量体;アセ
トアセトキシエチルメタクリレート等のアセトアセチル
基含有単量体;ビニルメルカプタン、アリルメルカプタ
ン等のメルカプト基含有単量体;
【0023】ジビニルベンゼン、ジアリルマレート、ジ
アリルフマレート、ジアリルイタコネート、ジアリルフ
タレート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレ
ングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペン
チルグリコールジアクリレート、トリメチロールエタン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート、アリル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジアク
リレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルジメタクリレート、プロピレングリコールジ
グリシジルエーテルジアクリレート、ソルビトールテト
ラグリシジルエーテルテトラメタクリレート、グリセロ
ールトリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフ
ェノールA-ジグリシジルエーテルジアクリレート等のポ
リ不飽和単量体;などを例示することができる。これら
の単量体(b) のうち、特にカルボキシ基含有単量体、ア
ミノ基含有単量体及び水酸基含有単量体の群から選ばれ
た少なくとも1種の単量体を用いるのが好ましい。
【0024】前記合成樹脂成分(A)における前記官能性
単量体(b)の使用量は、前記単量体(a)〜(c)の合計100重
量%当り、例えば、25重量%以下、好ましくは0.2〜20
重量%、特に好ましくは1〜10重量%程度の量を例示で
きる。単量体(b)の使用量が前記上限値以下であれば、
形成される樹脂層(I)の好適な柔軟性が失われたり引張
伸びが過少となったりすることもないので好ましく、一
方、その使用量が特に0.5重量%以上となるようにする
ことにより形成される樹脂層(I)の凝集力を向上させる
ことができるので好ましい。
【0025】更に、前記共単量体(c)としては、例え
ば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-
ブチルメタクリレート、i-ブチルメタクリレート、t-ブ
チルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、n-オクチルメタクリレー
ト、i-オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタ
クリレート、i-ノニルメタクリレート、n-ドデシルメタ
クリレート、i-ドデシルメタクリレート、ステアリルメ
タクリレート、オレイルメタクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタク
リル酸エステル単量体;
【0026】例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名)等
の飽和脂肪酸ビニルエステル単量体;例えば、ジブチル
マレート、ジブチルフマレート、ジブチルイタコネー
ト、ジオクチルマレート、ジオクチルフマレート、ジオ
クチルイタコネート等のα,β-不飽和ジカルボン酸の炭
素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキルエステル;例え
ば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、
エチルビニルベンゼン等の芳香族ビニル単量体;例え
ば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン
化ビニル単量体;等を例示することができる。
【0027】前記合成樹脂成分(A)におけるこれら共単
量体(c)の使用量は、前記単量体(a)〜(c)の合計100重量
%当り、一般には70重量%以下、好ましくは49.8重量%
以下、特に好ましくは5〜29重量%程度の量が好適であ
る。共単量体(c)の使用は、該共単量体の種類によって
も変わり得るので一義的には使用量はきめられないが、
好適な柔軟性と引張伸びとのバランス及びこれらと凝集
力とのバランスなどを所望に応じて調節するのに役立つ
ので、そのような目的に合致するように前記範囲量で適
宜に選択することができる。この共単量体(c)の使用量
が前記範囲量の上限値以下であれば、好適な柔軟性が損
なわれたり引張伸びが過少となったりすることもないの
で、共単量体(c)を使用する場合には、前記範囲量で適
当に選択利用するのがよい。
【0028】本発明に用いることのできる合成樹脂成分
(A)としては、このようなアクリル系樹脂の他に、前記
のごとく、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹
脂、エチレン-エチルアクリレート共重合体樹脂等のオ
レフィン系樹脂;飽和ポリエステル系樹脂;不飽和ポリ
エステル系樹脂;アルキッド樹脂;例えば、メラミン系
樹脂、ユリア系樹脂等のアミノ樹脂;フェノール樹脂;
などを挙げることができる。これら合成樹脂成分(A)
は、それぞれ単独で、または、2種以上ブレンドして用
いることができる。
【0029】上記のエチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂
の市販品としては、例えば、「エバフレックス 45X」、
「エバフレックス 40Y・W」、「エバフレックス 150」
〔商品名、以上三井・デュポンポリケミカル(株)製〕、
「ソアレックス R-BH」、「ソアレックス R-CH」、「ソ
アレックス R-DH」〔商品名、以上日本合成化学工業
(株)製〕等が挙げられ、上記エチレン-エチルアクリレ
ート共重合体樹脂の市販品としては、例えば、「エバフ
レックス-EEA A-709」、「エバフレックス-EEA A-703」
〔商品名、以上三井・デュポンポリケミカル(株)製〕等
が挙げられる。
【0030】また前記飽和ポリエステル系樹脂の市販品
としては、「バイロン 300」、「バイロン 500」、「バ
イロン 290」、「バイロン 630」〔商品名、以上東洋紡
績(株)製〕等が挙げられる。
【0031】本発明に用いられる前記合成樹脂成分(A)
のガラス転移点(以下、Tgと略記することがある)は
−30〜+15℃、好ましくは−25〜+10℃であることが必
要である。Tgが該上限値を超えて高すぎては、得られ
る樹脂層(I)の柔軟性と引張伸びが不十分となることが
あるので好ましくなく、該下限値未満と低すぎては、得
られる樹脂層(I)の凝集力が不足することがあり好まし
くない。
【0032】なお、合成樹脂成分(A)は前記のとおり2
種以上ブレンドして用いることができるが、この場合、
ブレンドされる各樹脂のTgが全て上記範囲を満足して
いる必要はなく、例えば、Tg−30℃未満の樹脂とTg+
15℃を超える樹脂とのブレンドであってもよいが、ブレ
ンドにより得られる混合樹脂のTgが該範囲を満足して
いることが必要である。
【0033】また本発明に用いられる前記合成樹脂成分
(A)は、その重量平均分子量(以下Mwと略記することが
ある)が、5万以上、特には10〜100万であるのが好ま
しい。Mwの値がこの下限値以上であれば、得られる樹
脂層(I)の引張伸び及び凝集力が良好なバランスを有し
ているので好ましく、上限値以下であれば、樹脂層(I)
を形成する時の樹脂組成物溶液の塗工に際して、この組
成物溶液の固形分をあまり低下させなくても好適な塗工
粘度が得られるので比較的短時間で乾燥硬化させて感圧
接着剤層を形成させることができ、揮散する有機溶媒量
も多くなり過ぎることがないので、コスト的にもまた環
境衛生的にも好ましい。従って、合成樹脂成分(A)のMw
はこの範囲内で適宜選択するのが好ましい。
【0034】なお本発明における合成樹脂成分(A)の
「重量平均分子量」とは、GPC法により測定した値をい
う。また本発明において、合成樹脂成分(A)のガラス転
移点(Tg)は以下の方法で測定した値をいう。また後
記するように合成樹脂成分(A)が架橋剤等により架橋さ
れる場合には、架橋前に測定した合成樹脂成分(A)のMw
及びTgをもって合成樹脂成分(A)のMw及びTgとする。
【0035】ガラス転移点の測定:厚さ約0.05mmのアル
ミニウム箔製の、内径約5mm、深さ約5mmの円筒型のセ
ルに、合成樹脂成分(A)の有機溶媒溶液試料を固形分と
して約5mgとなるように秤取し、100℃で2時間乾燥し
たものを測定試料とする。セイコー電子工業(株)製「SS
C-5000型」示差走査熱量計(Differential Scanning Ca
lorimeter)を用い、−150℃から昇温速度10℃/minで
測定決定する。
【0036】なお、合成樹脂成分(A)として2種以上の
合成樹脂をブレンドした混合樹脂を用いたときなどに、
上記の測定結果が2つ以上のTg値を示すことがある
が、その場合には次式により平均Tg値を求めてその合
成樹脂成分(A)のTgとする。
【0037】
【数1】
【0038】(但し、Tg1、Tg2、・・・・・・Tgnはそれぞ
れの樹脂成分のTg値、w1、w2、・・・・・・wnはそれぞれ
の樹脂の重量分立を表す。)
【0039】本発明の粘着テープ及び粘着シートにおけ
る樹脂層(I)は、前記合成樹脂成分(A)とともに、Tgが
−30℃未満の(共)重合体(B)を含有してなるものであ
る。
【0040】上記(共)重合体成分(B)としては、必ずし
も限定されるものではなく、Tgが−30℃未満のもので
あれば何れも使用可能であるが、該成分(B)自体の製造
のし易さ、並びに、前記合成樹脂成分(A)及び該成分(B)
を含有する樹脂層(I)の形成のし易さ、得られる該樹脂
層(I)の性質の優秀さ等の観点から、アクリル系(共)重
合体を用いるのが好ましい。
【0041】本発明の前記(共)重合体成分(B)として好
適に用いることのできる上記アクリル系(共)重合体とし
ては、アクリル酸エステル単量体(d)、前記官能性単量
体(e)、並びに、必要に応じてこれら単量体(d)及び(e)
以外の共単量体(f)を共重合してなるものを好適に例示
できる。
【0042】上記のアクリル酸エステル単量体(d)とし
ては、下記一般式、
【0043】CH2=CH−COOR2 (式中、R2は炭素数2〜18の直鎖もしくは分枝アルキ
ル基を示す)
【0044】で表わされるアクリル酸エステル単量体で
あって、その単独重合体のガラス転移点が−30℃以下で
あるアクリル酸エステル単量体を挙げることができる。
前記(共)重合体成分(B)としてこのようなアクリル系
(共)重合体を用いると、得られる樹脂層(I)は好適な柔
軟性と引張伸びを有するようになる。
【0045】このようなアクリル酸エステル単量体(d)
としては、そのR2が炭素数2〜18、好ましくは2〜12
の直鎖もしくは分枝アルキル基であるのがよい。このよ
うな基R2の具体例としては、エチル基、n-プロピル
基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、i-オク
チル基、2-エチルヘキシル基、i-ノニル基などを挙げる
ことができ、単量体(d)の具体例としては、エチルアク
リレート、n-プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレ
ート、n-ヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレー
ト、i-オクチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリ
レート、i-ノニルアクリレート等のアクリル酸エステル
単量体を挙げることができる。本発明においては、これ
らのアクリル酸エステル単量体の中から1種またはそれ
以上の単量体を適宜選択して用いることができる。
【0046】前記アクリル系(共)重合体成分(B)におけ
る前記アクリル酸エステル単量体(d)の使用量は、前記
単量体(d)〜(f)の合計100重量%中、例えば、50重量%
以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70〜98
重量%程度の量が好適である。単量体(d)をこの使用量
範囲とすることにより、好適な柔軟性と引張伸びを有す
るようになる。
【0047】また前記官能性単量体(e)としては、前記
官能性単量体(b)として例示した単量体と同様、カルボ
キシル基含有単量体、アミド基もしくは置換アミド基含
有単量体、アミノ基もしくは置換アミノ基含有単量体、
水酸基含有単量体、エポキシ基含有単量体、活性珪素含
有単量体、アセトアセチル基含有単量体、メルカプト基
含有単量体、ポリ不飽和単量体などを例示することがで
きる。これらの単量体(e)のうち、特にカルボキシ基含
有単量体、アミノ基含有単量体及び水酸基含有単量体の
群から選ばれた少なくとも1種の単量体を用いるのが好
ましい。
【0048】前記アクリル系(共)重合体成分(B)におけ
る前記官能性単量体(e)の使用量は、前記単量体(d)〜
(f)の合計100重量%当り、例えば、25重量%以下、好ま
しくは10重量%以下、特に好ましくは1〜5重量%程度
の量を例示できる。単量体(e)の使用量が前記上限値以
下であれば、形成される樹脂層(I)の好適な柔軟性が失
われたり引張伸びが過少となったりすることもないので
好ましく、一方、その使用量が特に0.5重量%以上とな
るようにすることにより形成される樹脂層(I)の凝集力
を向上させることができるので好ましい。
【0049】更に、前記共単量体(f)としては、例え
ば、メチルアクリレート、i-プロピルアクリレート、i-
ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n-ドデシ
ルアクリレート、t-ドデシルアクリレート、ステアリル
アクリレート、オレイルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、ベンジルアクリレート等の前記単量体
(d)以外のアクリル酸エステル単量体;前記共単量体(c)
で例示したと同様のメタクリル酸エステル単量体;飽和
脂肪酸ビニルエステル単量体;α,β-不飽和ジカルボン
酸の炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキルエステ
ル;芳香族ビニル単量体;シアン化ビニル単量体;など
を例示することができる。
【0050】前記アクリル系(共)重合体成分(B)におけ
るこれら共単量体(f)の使用量は、前記単量体(d)〜(f)
の合計100重量%当り、一般には50重量%以下、好まし
くは40重量%以下、特に好ましくは1〜29重量%程度の
量が好適である。共単量体(f)の使用は、該共単量体の
種類によっても変わり得るので一義的には使用量はきめ
られないが、好適な柔軟性と引張伸びとのバランス及び
これらと凝集力とのバランスなどを所望に応じて調節す
るのに役立つので、そのような目的に合致するように前
記範囲量で適宜に選択することができる。この共単量体
(f)の使用量が前記範囲量の上限値以下であれば、好適
な柔軟性が損なわれたり引張伸びが過少となったりする
こともないので、共単量体(f)を使用する場合には、前
記範囲量で適当に選択利用するのがよい。
【0051】本発明に用いることのできる(共)重合体成
分(B)のTgは−30℃未満、好ましくは−50℃以下である
ことが必要である。Tgが該上限値を超えて高すぎて
は、得られる樹脂層(I)の柔軟性と引張伸びが不十分と
なることがあるので好ましくなく、該下限値未満と低す
ぎては、得られる樹脂層(I)の凝集力が不足することが
あり好ましくない。
【0052】また本発明に用いられる(共)重合体成分
(B)は、そのMwが、5万以上、特には10〜150万である
のが好ましい。Mwの値がこの下限値以上であれば、得
られる樹脂層(I)の凝集力が不足することがないので好
ましく、上限値以下であれば、該樹脂層(I)の柔軟性が
損なわれたり、引張伸びが不足したりすることがないの
で好ましい。従って、(共)重合体成分(B)のMwはこの範
囲内で適宜選択するのが好ましい。
【0053】なお本発明における(共)重合体成分(B)の
Mw及びTgは前記合成樹脂成分(A)と同様の方法で測定
した値をいう。
【0054】本発明に用いることのできる合成樹脂成分
(A)及び(共)重合体成分(B)は、例えば、溶液重合、乳化
重合、塊状重合、懸濁重合、または、紫外線、電子線等
による放射線重合、イオン重合、付加重合、重縮合など
従来公知の方法で製造することができる。
【0055】本発明の粘着テープ及び粘着シートにおけ
る樹脂層(I)は、前記のとおり、Tgが−30〜+15℃の合
成樹脂成分(A)及びTgが−30℃未満の(共)重合成分(B)
を含有してなるものであり、好ましくは、該(A)成分の
連続相中に、該(B)成分が分散された状態で含有されて
なるのがよい。
【0056】本発明における樹脂層(I)中に含有される
合成樹脂成分(A)及び(共)重合体成分(B)の割合は、該成
分(A)及び(B)の合計100重量%として、合成樹脂成分(A)
40〜95重量%、特には60〜90重量%、及び、(共)重合体
成分(B)60〜5重量%、特には40〜10重量%であるのが
好ましい。該成分(A)の含有割合が該上限値以下であれ
ば、得られる樹脂層(I)の柔軟性や引張伸びが不十分と
なることがないので好ましく、該下限値以上であれば、
該樹脂層(I)の凝集力が不足することがないので好まし
い。
【0057】上記の本発明において好適に用いることの
できる樹脂層(I)の形成方法としては、例えば、合成樹
脂成分(A)を溶解成分とし、(共)重合体成分(B)を分散成
分とする非水樹脂分散液を用いて形成する方法;(共)重
合体成分(B)をコア部とし、合成樹脂成分(A)をシェル部
とするコア-シェル型水性樹脂分散液を用い、必要に応
じてこれに、合成樹脂成分(A)からなる通常の水性樹脂
分散液をブレンドしたものを用いて形成する方法などが
好適に採用できるが、得られる樹脂層(I)の耐候性や、
耐水性の良さなどの観点から、合成樹脂成分(A)を溶解
成分とし、(共)重合体成分(B)を分散成分とする非水樹
脂分散液を用いて形成する方法を用いるのが特に好まし
い。
【0058】上記の本発明において特に好適に用いるこ
とのできる非水樹脂分散液の製造方法は、特に限定され
るものではなく、公知の方法で行うことができ、例え
ば、先ず、適宜の有機溶媒中で合成樹脂成分(A)を重合
し、または、このような溶媒中に合成樹脂成分(A)を溶
解して溶解成分とし、次いでこの合成樹脂成分(A)を含
有する有機溶媒溶液中で、該有機溶媒に溶解する単量体
であって、得られる(共)重合体は該有機溶媒に対して溶
解性が小さいくなるような単量体を選択して、油溶性重
合開始剤を用いて(共)重合し、(共)重合体成分(B)を分
散成分として形成させる方法を挙げることができる。
【0059】本発明における樹脂層(I)は、必要に応じ
て、適宜架橋した合成樹脂成分(A)により形成すること
ができる。ただしこの場合には、該樹脂層(I)が好まし
い柔軟性と引張伸びとのバランスを失わないように配慮
することが重要である。
【0060】合成樹脂成分(A)としてアクリル系樹脂や
オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂を用いる場合、上
記の架橋の方法としては、例えば、合成樹脂成分(A)の
製造時にジアリルフタレート等のポリ不飽和単量体を共
重合する方法;アクリル酸等の不飽和カルボン酸、2-ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有単量体、
グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体、
N-メチロールアクリルアミド等の置換アミド基含有単量
体、ビニルトリエトキシシラン等の活性珪素含有単量体
などの官能性単量体(b)を共重合して官能性基を導入し
ておき、イソシアネート化合物、シラン系化合物、有機
金属化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、アミ
ノ系樹脂、金属架橋剤などの架橋剤を添加し、必要に応
じて加熱して反応させる方法;合成樹脂成分(A)に高沸
点の単量体や前記ポリ不飽和単量体など製膜時揮発性の
小さい不飽和単量体、及び、必要に応じて光開始剤等を
配合し、電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照射す
ることにより架橋させる方法;などを挙げることがで
き、また必要に応じてその他の方法も採用できる。
【0061】また合成樹脂成分(A)として飽和ポリエス
テル系樹脂を用いる場合には、例えば、該樹脂成分(A)
に上記架橋剤を添加し、必要に応じて加熱して、該飽和
ポリエステル系樹脂中に存在する水酸基またはカルボキ
シル基と反応させて架橋する方法;該樹脂成分(A)に製
膜時揮発性の小さい不飽和単量体、及び、必要に応じて
光開始剤等を配合し、電子線、紫外線等の活性エネルギ
ー線を照射することにより架橋させる方法;などを挙げ
ることができる。
【0062】また合成樹脂成分(A)として、不飽和ポリ
エステル系樹脂を用いる場合には、例えば、合成樹脂成
分(A)に製膜時揮発性の小さい不飽和単量体を配合し、
必要に応じて、前記架橋剤を添加し、加熱により架橋す
る方法;該樹脂成分(A)に製膜時揮発性の小さい不飽和
単量体、及び、必要に応じて光開始剤等を配合し、電子
線、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより
架橋させる方法;などを挙げることができる。
【0063】さらに合成樹脂成分(A)としてアルキッド
樹脂を用いる場合には、例えば、有機錫化合物などの触
媒を配合して酸素により架橋する方法;該樹脂成分(A)
に、前記架橋剤を添加し、必要に応じて加熱して、該樹
脂成分中に存在する水酸基またはカルボキシル基と反応
させて架橋する方法;該合成樹脂成分(A)に製膜時揮発
性の小さい不飽和単量体、及び、必要に応じて光開始剤
等を配合し、電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照
射することにより架橋させる方法;などを挙げることが
できる。
【0064】さらにまた合成樹脂成分(A)としてアミノ
樹脂、フェノール樹脂等を用いる場合には、例えば、必
要に応じて前記架橋剤や酸触媒などを配合して加熱によ
り架橋する方法;該樹脂成分(A)に、製膜時揮発性の小
さい不飽和単量体、及び、必要に応じて光開始剤等を配
合し、電子線、紫外線等の活性エネルギー線を照射する
ことにより架橋させる方法;などを挙げることができ
る。
【0065】上記の架橋剤のうち、イソシアネート系化
合物としては、例えば、m-またはp-フェニレンジイソシ
アネート、2,4-または 2,6-トリレンジイソシアネー
ト、m-または p-キシリレンジイソシアネート、4,4'-ジ
フェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシ
アネート化合物;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、上記芳香族ジイソ
シアネート化合物の水素添加物、ダイマー酸ジイソシア
ネート等の脂肪族または脂環族ジイソシアネート化合
物;これらイソシアネートの2量体または3量体;これ
らイソシアネートと、例えば、エチレングリコール、ト
リメチロールプロパン等の2価または3価のポリオール
とのアダクト体などを例示できる。
【0066】またブロック化イソシアネート化合物も使
用することができ、例えば、トリメチロールプロパント
リトリレンジイソシアネートメチルエチルケトオキシム
アダクトなど、前記ポリイソシアネート化合物に揮発性
低分子活性水素化合物を付加させたものを挙げることが
でき、
【0067】このような揮発性低分子活性水素化合物と
しては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、
ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、フェ
ノール等の脂肪族、脂環族または芳香族アルコール;例
えば、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタ
ノールなどのヒドロキシ第3アミン;例えば、アセトキ
シム、メチルエチルケトオキシム等のケトオキシム類;
例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロ
ン酸エステル等の活性メチレン化合物;ε-カプロラク
タム等のラクタム類;などを例示できる。
【0068】シラン系化合物としては、例えば、3-グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエ
チル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメト
キシシラン等;有機金属化合物としては、例えば、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、チタニウ
ムジイソステアレートオキシアセテート、アルミニウム
イソプロピオネート、アルミニウム-s-ブチレート、モ
ノ-s-ブトキシアルミニウムジイソプロピオネート、エ
チルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピオネー
ト、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等;
【0069】エポキシ化合物としては、例えば、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等;
【0070】アジリジン化合物としては、前記イソシア
ネート化合物とエチレンイミンとの反応生成物、例え
ば、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートとエチレ
ンイミンとの反応生成物等;アミノ樹脂としては、例え
ば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン-ユリア共縮合樹脂、メラミン-フェノール共縮合樹
脂などが例示でき、
【0071】金属架橋剤としては、例えば、アルミニウ
ムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムトリ-i-
プロピレート、アルミニウムトリ-s-ブチレート、チタ
ニウムテトラ-i-プロピレート、チタニウムテトラ-2-エ
チルへキシレート、アンチモンブチレート、ジルコニウ
ム-s-ブチレート、ジルコニウムジエトキシ-t-ブチレー
ト、ハフニウム-t-ブチレート、エチルアセトアセテー
トアルミニウムジ-i-プロピレート、トリエタノールア
ミンチタニウムジ-i-プロピレート、チタニウムラクテ
ートのアンモニウム塩、テトラオクチレングリコールチ
タネート、ポリアルキルチタネート、ポリチタニウムア
シレート(チタニウムテトラブチレートの重合物、チタ
ニウムオレエートの重合物)などが例示できる。
【0072】更に活性エネルギー線硬化において用いる
ポリ不飽和単量体としては、前記した合成樹脂成分(A)
及び(共)重合体成分(B)に使用可能なポリ不飽和単量体
が使用でき、また、活性エネルギー線として紫外線を用
いる場合の光重合開始剤としては、例えば、ジアセチ
ル、ビベンゾイル、ベンゾフェノン、ω-ブロモアセト
フェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、クロロアセトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-
(4-モルフェリノフェニル)-ブタノン、ベンゾキノン、
アントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-クロロア
ントラキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン-i-プロピ
ルエーテル、ベンゾイン-i-ブチルエーテル、クロロチ
オキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオ
キサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノン
ジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール等を例示
できる。
【0073】これら架橋剤の使用量は、前記アクリル系
共重合体(A)100重量部に対して0〜10重量部程度であ
る。また架橋促進剤として各種触媒の併用も必要に応じ
て行うことができる。
【0074】本発明における樹脂層(I)は、適宜必要に
応じて、例えば、ジオクチルフタレート等のフタル酸エ
ステル系、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステ
ル系、プロセスオイルなどの可塑剤;例えば、酸化チタ
ン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の有機
または無機の着色剤;例えば、クレー、タルク、炭酸カ
ルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、ガラス粉末等
の無機質充填剤;紫外線吸収剤;防腐剤などの公知の添
加物を添加してもよい。
【0075】前記樹脂層(I)の厚みは、一般に50〜5000
μm、好ましくは100〜3000μm程度であるのが適当であ
る。
【0076】本発明に用いる樹脂層(I)は、気泡を含ま
ないことが必要である。気泡を含むと、得られる粘着テ
ープ及び粘着シートの表面平滑性が損なわれがちになる
ため、接着力が不十分であったり、吸水・吸湿するなど
外界の影響を受け易く、粘着物性を長期間安定に保持す
ることが困難となり、また、使用時の加圧が強すぎると
凹みを生じてその部分が復元しにくくなり、部分的に接
着不良を起こすことがあるなど種々の問題点を抱えるこ
とになる。なお、上記の「気泡を含まない」とは、これ
らの問題を生じない程度の気泡の存在を排除するもので
はない。
【0077】本発明の粘着テープ及び粘着シートは、こ
のようにして得られた気泡を含まない樹脂層(I)の片面
または両面に粘着剤層(II)が設けられてなることを特徴
とするものである。
【0078】本発明において粘着剤層(II)の形成のため
に使用される粘着性樹脂(C)としては、特に限定される
ものではなく、例えば、アクリル系樹脂、天然もしくは
合成ゴム系樹脂、オレフィン系樹脂、シリコーン系樹
脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などを挙げること
ができる。
【0079】上記のアクリル系樹脂としては、例えば、
2-エチルヘキシルアクリレートや n-オクチルアクリレ
ート等のアクリル酸エステルを主体とするアクリル酸エ
ステル系(共)重合体;天然もしくは合成ゴム系樹脂とし
ては、例えば、天然ゴム、ブタジエン重合体、スチレン
-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、
アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、メチルメタク
リレート-ブタジエン共重合体、イソプレンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム等;オレフィン系樹脂として
は、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-
プロピオン酸ビニル共重合体、プロピレン-酢酸ビニル
共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体;など
を挙げることができる。
【0080】これら粘着性樹脂(C)のうち、耐候性の優
秀さ等の観点からアクリル系樹脂の使用が好ましい。該
アクリル系樹脂のTgは、一般に−20℃以下であり、−3
0℃以下であることが好ましく、またそのMwが、15〜15
0万、特には25〜100万であるのが好ましい。
【0081】なお上記粘着性樹脂(C)のMw及びTgは前
記合成樹脂成分(A)と同様の方法で測定した値をいう。
【0082】本発明の粘着テープ及び粘着シートにおい
て、樹脂層(I)の両面に粘着剤層(II)を設ける時には、
それぞれの面の粘着剤層を同一系統の同種または異種粘
着性樹脂(C)により形成するのが一般に好ましいが、必
ずしもそれに限定されるものではなく、得られる粘着テ
ープ及び粘着シートの用途によっては、異なる系統の粘
着性樹脂(C)を使用することもできる。
【0083】本発明における上記粘着剤層(II)の一層の
厚みは、一般に10〜500μm、好ましくは10〜100μm程度
であるのが適当である。
【0084】前記粘着剤層(II)を設けるに際しては、下
塗り剤を用いたり、前記樹脂層(I)の表面をコロナ放電
処理等することにより、樹脂層(I)と粘着剤層(II)とを
さらに強固に接着することができる。
【0085】本発明の粘着テープ及び粘着シートの製造
は、従来公知の任意の方法が採用される。すなわち、例
えば、前記の合成樹脂成分(A)を溶解成分とし、(共)重
合体成分(B)を分散成分とする非水樹脂分散液を、ドク
ターブレード等を用いて離型紙上に塗布し、定法に従っ
て乾燥し、必要に応じて硬化させ、さらに必要に応じて
積層して樹脂層(I)を形成する。またこれとは別に粘着
性樹脂(C)の有機溶媒溶液をそのまま、または必要に応
じて架橋剤を添加して、同様に離型紙上に塗布・乾燥
し、必要に応じて硬化・積層させて粘着剤層(II)を形成
する。得られた樹脂層(I)の片面または両面に粘着剤層
(II)を積層して本発明の粘着テープ及び粘着シートを得
る。
【0086】樹脂層(I)の両面に粘着剤層(II)を積層す
るときには、それぞれの粘着剤層を形成する粘着性樹脂
(C)は、得られる粘着テープ及び粘着シートの用途によ
って、同一系統の同種または異種粘着性樹脂(C)であっ
てもよいし、また、異なる系統の粘着性樹脂(C)であっ
てもよい。
【0087】また、前記のようにして得られた樹脂層
(I)の片面または両面に、粘着剤層(II)形成用の粘着性
樹脂(C)溶液を塗布・乾燥し、必要に応じて硬化・積層
させる方法も採用できる。さらに粘着性樹脂(C)とし
て、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂などの放射線
硬化型樹脂を用いることもできる。
【0088】本発明の粘着テープ及び粘着シートを好適
に使用することのできる被着体としては、例えば、紙;
織布、編布、不織布等の繊維製品;鉄、鋼、ステンレス
鋼、亜鉛、トタン、ブリキ、銅、黄銅、アルミニウム、
ジュラルミン等の各種金属材料;木材;ポリ塩化ビニ
ル、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリウレタン等の
熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂;ガラ
ス、セラミック、スレート、モルタル、コンクリート等
の無機質材料;などを挙げることができる。
【0089】具体的には、粘着テープ及び粘着シート
を、例えば、銘板、ロックウール板、石膏ボード、看
板、ディスプレー用文字、家電部品、自動車等の車両の
サイドモール等上記被着体で形成された成形体表面に従
来公知の方法、例えば、ロール圧着法などにより貼付
し、これをさらに他の被着体に貼付けるなどして使用す
ることができる。
【0090】
【作用】本発明の粘着テープ及び粘着シートは、気泡を
含まないアクリル系樹脂(I)の片面または両面に、粘着
剤層(II)を設けてなるものでありうため、これを使用す
る際の強い圧力などよって、その物性が左右されること
なく、従来技術では成し得なかった接着力、クリープ特
性、局面適用性等の全てに優れた粘着物性を有する構造
物が得られた。
【0091】気泡やガラスバルーン等を含む従来の粘着
剤シートは限度を超える圧力によって、製造時または使
用時に気泡やガラスバルーン等の破壊があるなど、外的
条件によって粘着物性が変化し、不安定であるが、本発
明の粘着テープ及び粘着シートは安定的に優れた粘着物
性を有する。
【0092】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて本発明を一層
詳細に説明する。なお、物性の測定方法は次のとおりで
ある。
【0093】(1) 剪断強度 2枚のアルミニウム板(厚み 0.8mm、巾 25.4mm、長さ
100mm)を 25.4mm×25.4mmの両面粘着テープを介して接
着し、10kgの荷重を接着面に約10分間加え、次いで 72
時間標準状態(23℃、65%RH)で放置した後、標準状態
で 50mm/minの速度で引張って剪断強度を測定し、クリ
ープ特性の目安とした。
【0094】(2) 接着力 JIS Z 0237に準拠し、180゜剥離強度を測定した。
【0095】合成樹脂成分(A)の製造 参考例1 還流冷却管、温度計、撹拌機、逐次滴下装置を取付けた
セパラブルフラスコ中に、ブチルアクリレート(BA)63
重量部、メチルメタクリレート(MMA)32重量部、アク
リル酸(AA)5重量部、アゾビス-i-ブチロニトリル(A
IBN)0.3重量部、エチルアセテート(EAc)100重量部を
混合して混合物を調製した。そして、初期仕込みとし
て、この混合物の25重量%をセパラブルフラスコに入
れ、攪拌しながら加熱し、内温80〜85℃還流下で40分間
重合を行った後、内温を80〜85℃に保持しながら混合物
の残量75重量%を約90分に亘り逐次滴下した。更に120
分間還流温度に保って、固形分約50重量%、粘度20,000
cps(B型回転粘度計、25℃、10RPM)のアクリル系共重
合体溶液を得た。この共重合体の平均重量平均分子量M
wは約20万、Tgは−15℃であった。
【0096】参考例2〜3及び比較参考例1〜2 参考例1において、BA及びMMAの使用割合を変え、また
はMMAを用いない以外は参考例1と同様にしてアクリル
系共重合体溶液を得た。得られた共重合体の共重合組
成、粘度及び固形分、並びに、Mw及びTgの値を表1に
示す。
【0097】
【表1】
【0098】実施例1 参考例1に用いたと同様のセパラブルフラスコ中に、溶
解成分として参考例1で得られた合成樹脂成分(A)であ
るアクリル系共重合体溶液140重量部(固形分約70重量
部)を加え、さらに分散成分重合用単量体として2-エチ
ルヘキシルアクリレート(EHA)28.5重量部及びAA 1.5
重量部、重合開始剤AIBN 0.1重量部、並びに、EAc 30重
量部を加え、攪拌しながら加熱し、内温80〜85℃還流下
で120分間重合を行った後、内温を80〜85℃に保持しな
がらAIBN 0.5重量部を加え、更に120分間還流温度に保
って、固形分約50重量%、粘度25,000cps(B型回転粘
度計、25℃、10RPM)の、合成樹脂成分(A)を溶解成分と
し、アクリル系共重合体成分(B)を分散成分とする半透
明の非水樹脂分散液を得た。
【0099】得られた分散液100重量部に、架橋剤とし
てイソシアネート化合物「コロネート L」〔商品名:ト
リレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダ
クトの約45重量%酢酸エチル溶液:日本ポリウレタン
(株)製〕1重量部を攪拌混合した後、剥離紙の上へ塗布
して常温で約24時間十分に乾燥後、100℃で3分乾燥
し、厚さ約1mmのアクリル系樹脂層(I)を得た。得られ
たアクリル系樹脂層(I)は良好な柔軟性を有していた。
【0100】次にBA/AA〔重量比 90/10:Mw 65万:
Tg −46℃〕共重合体からなるアクリル系粘着性樹脂
(C)の溶液(約35重量%酢酸エチル・トルエン混合液)1
00重量部と、架橋剤として上記と同じイソシアネート化
合物2重量部とを十分に混合した後、先と同様に剥離紙
の上へ塗布し100℃で3分乾燥して、厚さ約40μmの粘着
剤層(II)を得、これを上記樹脂層(I)の両面に積層して
粘着シートを得た。
【0101】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0102】実施例2〜4 実施例1において、合成樹脂成分(A)とアクリル系共重
合体成分(B)との割合を変える以外は実施例1と同様に
して非水樹脂分散液を調製し、以下同様にして粘着シー
トを作成した。
【0103】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0104】比較例1 参考例1に用いたと同様のセパラブルフラスコ中に、参
考例1で得られた合成樹脂成分(A)であるアクリル系共
重合体溶液100重量部を入れ、架橋剤として「コロネー
ト L」1重量部を攪拌混合した後、実施例1と同様にし
て厚さ約1mmのアクリル系樹脂層(I)を得た。得られた
アクリル系樹脂層(I)は柔軟性がやや不足するものであ
った。以下実施例1と同様にして粘着シートを作成し
た。
【0105】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0106】実施例5〜6及び比較例2〜3 実施例1において、溶解成分として参考例1で得られた
アクリル系共重合体溶液を用いる代わりに、参考例2〜
3または比較参考例1〜2のアクリル系共重合体溶液を
用いる以外は実施例1と同様にして非水樹脂分散液を調
製し、以下同様にして粘着シートを作成した。
【0107】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0108】実施例7〜8及び比較例4 実施例1において、分散成分重合用単量体としてEHA 2
8.5重量部とAA 1.5重量部を用いる代わりに、EHA 30重
量部単独、EHA 24重量部とMMA 4.5重量部とAA 1.5重
量、または、EHA 15重量部とMMA 13.5重量部とAA 1.5重
量を用いる以外は実施例1と同様にして非水樹脂分散液
を調製し、以下同様にして粘着シートを作成した。
【0109】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0110】実施例9 実施例1において、得られた非水樹脂分散液100重量部
に対して、架橋剤として「コロネート L」1重量部を用
いる代わりに、ポリ不飽和単量体としてトリメチロール
プロパントリアクリレート(TMPTA)3重量部及び光重
合開始剤として「イルガキュア 184」〔商品名:1-ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン:日本チバガイギ
ー(株)製〕(IC184)1重量部を用いて紫外線硬化型配合
物とし、実施例1と同様にして厚さ約1mmのアクリル系
樹脂層(I)を得た。得られたアクリル系樹脂層(I)は良好
な柔軟性を有していた。
【0111】次に、実施例1で用いたのと同じアクリル
系粘着性樹脂(C)を用い、その溶液100重量部に対して、
架橋剤として「コロネート L」2重量部用いる代わり
に、TMPTA 3重量部及び「イルガキュア 184」1重量部
を配合し、実施例1と同様にして厚さ約40μmの粘着剤
層(II)を得、これを上記樹脂層(I)の両面に積層した
後、紫外線を500mJ/cm2照射して樹脂層(I)及び粘着剤層
(II)を架橋させ、粘着シートを得た。
【0112】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0113】実施例10 実施例1において、光重合開始剤として「イルガキュア
184」(IC184)を用いる代わりに、「イルガキュア 36
9」〔商品名:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モル
フェリノフェニル)-ブタノン:日本チバガイギー(株)
製〕(IC369)を用いる以外は実施例5と同様にして粘着
シートを得た。
【0114】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0115】実施例11 実施例1において、溶解成分として参考例1で得られた
アクリル系共重合体溶液を用いる代わりに、飽和ポリエ
ステル樹脂「バイロン 500」〔商品名:東洋紡績(株)
製〕の50重量%EAc溶液を用いる以外は実施例1と同様
にして非水樹脂分散液を調製し、次いで実施例9と同様
にして厚さ約1mmの紫外線硬化型アクリル系樹脂層(I)
を得、以下実施例9と同様にして粘着シートを作成し
た。
【0116】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0117】実施例12 実施例11において、溶解成分として「バイロン 500」を
用いる代わりに、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂
「ソアレックス R-DH」〔商品名:日本合成化学工業
(株)製〕の50重量%EAc溶液を用いる以外は実施例1と
同様にして非水樹脂分散液を調製し、以下実施例9と同
様にして粘着シートを作成した。
【0118】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。樹脂層(I)の形成
に使用した合成樹脂成分(A)の種類、Tg及びMw、アク
リル系共重合体成分(B)の共重合組成、Tg及びMw、(A)
成分と(B)成分との含有割合、架橋剤の種類及び量、並
びに、得られた樹脂層(I)の性状を表2に、粘着剤層(I
I)の形成に使用した粘着性樹脂(C)の共重合組成、Tg、
Mw及び配合組成、架橋剤の種類及び量、並びに、各種
粘着物性測定結果を表3に示した。
【0119】
【表2】
【0120】
【表3】
【0121】
【発明の効果】本発明の粘着テープ及び粘着シートは、
気泡を含まない特定構造の樹脂層(I)の片面または両面
に粘着剤層(II)を設けてなるものである。
【0122】本発明の粘着テープ及び粘着シートは、ク
リープ特性、接着力及び局面適用性に優れているので凹
凸面や曲率の大なる面によくなじみ、せん断力が加えら
れても破壊することなく、また粘着剤層の中に気泡を含
まないので使用時などの加圧に対しても凹みを生ずるこ
とがなく吸水・吸湿などもほとんどないので、長期間安
定な粘着物性を保持することができるという優れた性能
を併せもっているため、自動車のサイドモール、建材用
内装材、外装材、電気部品、看板、ディスプレー等の各
種成形体固定用の粘着テープ、粘着シートとして好適に
用いられるほか、広い用途に使用し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−211234(JP,A) 特開 平5−105849(JP,A) 特開 昭58−41560(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 1/00 - 201/10 B29D 9/00 B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気泡を含まない樹脂層(I)の片面または両
    面に粘着剤層(II)が設けられてなる粘着テープにおい
    て、該樹脂層(I)が、(A)ガラス転移点が−30〜+15
    ℃の合成樹脂成分及び(B)Tgが−30℃未満の(共)重合
    体成分を含有してなり、且つ該(A)成分の連続相中に、
    該(B)成分が分散された状態で含有された非水分散液か
    ら得られるものであることを特徴とする粘着テープ。
  2. 【請求項2】気泡を含まない樹脂層(I)の片面または両
    面に粘着剤層(II)が設けられてなる粘着シートにおい
    て、該樹脂層(I)が、(A)ガラス転移点が−30〜+15
    ℃の合成樹脂成分及び(B)Tgが−30℃未満の(共)重合
    体成分を含有してなり、且つ該(A)成分の連続相中に、
    該(B)成分が分散された状態で含有された非水分散液か
    ら得られるものであることを特徴とする粘着シート。
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