JPH06346027A - 粘着テープもしくはシート - Google Patents

粘着テープもしくはシート

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JPH06346027A
JPH06346027A JP5165947A JP16594793A JPH06346027A JP H06346027 A JPH06346027 A JP H06346027A JP 5165947 A JP5165947 A JP 5165947A JP 16594793 A JP16594793 A JP 16594793A JP H06346027 A JPH06346027 A JP H06346027A
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JP
Japan
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sheet
acrylic resin
adhesive
pressure
resin layer
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Application number
JP5165947A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshioka
崇 吉岡
Yukinori Nakazato
幸徳 中里
Tetsuo Oga
哲夫 大鋸
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Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高度の粘着物性、クリープ特性、曲面適用性等
を備え、さらに粘着剤層の形成時や貯蔵時における圧
力、熱、湿度、光などの外的要因にも安定な粘着物性を
有し、生産性も良好な粘着テープまたはシートを提供す
ること。 【構成】実質的に気泡を含まないアクリル系樹脂層(I)
の片面または両面に粘着剤層(II)が設けられてなること
を特徴とする粘着テープもしくはシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に気泡を含まな
いアクリル系樹脂層(I)の片面または両面に粘着剤層(I
I)が設けられてなることを特徴とする粘着テープもしく
はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来各種部品等を、両面粘着テープ等に
より固定することは広く利用されている。しかし、粘着
剤層の接着力の不足、クリープ特性の劣悪、曲面粘着の
しにくさ、該粘着剤層の形成時や貯蔵時における圧力、
熱、湿度、光などの外的要因による物性変化等、幾多の
課題が存在している。これに対して粘着剤自体の改良、
粘着剤層の間に不織布、発泡シートなどフイルムやシー
トをサンドウィッチする方法、粘着剤層内に気泡を含有
させたり、ガラスバルーンなどの中空体を含有させたり
する方法等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
粘着剤自体の改良による方法のみでは接着力とクリープ
特性の相反する性質を共に充分に満足させることは容易
ではなく、実際に産業上の要望を充分に満たすことは困
難な状況である。
【0004】粘着剤層の間に不織布やプラスチックなど
の硬いシートをサンドウィッチする方法では、柔軟性に
欠け、接着力、曲面適用性などの物性の点で必ずしも満
足できるものとはなっていない。また発泡シートをサン
ドウィッチする場合も、硬い発泡シートであれば不織布
などをサンドウィッチしたときと同様の欠点を有し、柔
らかいシートでは、使用時の加圧が高すぎると凹みを生
じてその部分の復元が難しくなり、接着不十分な部分が
生じたり、発泡シートと粘着剤との界面において剥離を
起こしたりするなどの問題点がある。
【0005】さらに粘着剤層内に気泡を含ませる方法で
は、発泡シートサンドウィッチの場合と同様に使用時の
加圧が高すぎると凹みを生じることがあり、また、製造
時における気泡の均一分散など煩雑で困難な工程を必要
とするとともに、耐吸水性、耐吸湿性等の粘着剤シート
としての物性を低下させることが多い。特に、粘着剤層
内にガラスバルーン等の中空体を含有させる場合には、
製造時における該中空体の均一分散の困難さ、攪拌混合
による不均一な破砕などの問題が避けられず、そのため
安定した品質の粘着シートを得ることは容易ではない。
【0006】このように、粘着シートについての従来の
各種提案には、それぞれに欠点を有しており、前記の諸
課題を同時に解決した優れた粘着シートは未だ完成され
ていないのが実情であり、本発明はこれら諸課題を同時
に解決しようとするものである。
【0007】本発明の目的は上記欠点に鑑み、高度の粘
着特性、クリープ特性、曲面適用性等を備え、さらに粘
着剤層の形成時や貯蔵時における圧力、熱、湿度、光な
どの外的要因にも安定な粘着物性を有し、生産性も良好
な粘着テープもしくはシートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、実質
的に気泡を含まないアクリル系樹脂層(I)の片面または
両面に粘着剤層(II)が設けられてなることを特徴とする
粘着テープもしくはシートを提供することによって従来
の課題を解決するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
粘着テープもしくはシートにおけるアクリル系樹脂層
(I)は、ガラス転移点20℃以下のアクリル系共重合体(A)
を含有してなるのが好ましい。このような共重合体(A)
としては、単独重合体のガラス転移点(以下、Tg と略
記することがある)が−10℃以下のアクリル酸エステル
単量体(a)、ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも
1個の官能基を有する単量体(b)、並びに、必要に応じ
てこれら単量体(a)及び(b)以外の共単量体(c)を共重合
してなるものを好適に例示できる。
【0010】上記のアクリル酸エステル単量体(a)とし
ては、下記一般式(1) 、
【0011】 CH2=CH−COOR1 (1) (式中、R1は炭素数2〜18の直鎖もしくは分枝アルキ
ル基を示す)
【0012】で表わされるアクリル酸エステル単量体で
あって、その単独重合体のTgが−10℃以下である単量
体を挙げることができる。このような単量体(a)を共重
合して得られたアクリル系共重合体(A)を用いると、得
られるアクリル系樹脂層(I)は好適な柔軟性と引張伸び
を有するようになる。
【0013】このようなアクリル酸エステル単量体(a)
としては、そのR1が炭素数2〜18、好ましくは2〜12
の直鎖もしくは分枝アルキル基であるのがよい。このよ
うな基R1の具体例としては、エチル基、n-プロピル
基、n-ブチル基、i-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチ
ル基、i-オクチル基、2-エチルヘキシル基、i-ノニル基
などを挙げることができ、単量体(a)の具体例として
は、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、n-
ブチルアクリレート、i-ブチルアクリレート、n-ヘキシ
ルアクリレート、n-オクチルアクリレート、i-オクチル
アクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、i-ノニ
ルアクリレート等のアクリル酸エステル単量体を挙げる
ことができる。
【0014】前記アクリル酸エステル単量体(a)の使用
量は、前記単量体(a)〜(c)の合計100重量%中、例え
ば、50重量%以上、好ましくは63〜99.8重量%、特に好
ましくは70〜96.5重量%程度の量が好適である。単量体
(a)をこの使用量範囲とすることにより、好適な柔軟性
と引張伸びを有するようになる。
【0015】また前記単量体(b)の、1分子中に1個の
ラジカル重合性不飽和基のほかに少なくとも1個の官能
性基を有する単量体(以下、官能性単量体ということが
ある)としては、官能性基として、例えば、カルボキシ
ル基、アミド基もしくは置換アミド基、アミノ基もしく
は置換アミノ基、水酸基、エポキシ基、活性珪素基、ま
たは、メルカプト基などを有する単量体を挙げることが
でき、また、1分子中に2個以上のラジカル重合性不飽
和基を有する単量体も使用可能である。本発明において
はこれらの単量体(b)の中から1種またはそれ以上の単
量体を適宜選択して用いることができる。
【0016】これら官能性単量体(b)の具体例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコ
ン酸等、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸等のカルボキシル基含有単量体;アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、
N-メチロールメタクリルアミド、N-n-ブトキシメチルア
クリルアミド、N-i-ブトキシメチルアクリルアミド、N,
N-ジメチルアクリルアミド、N-メチルアクリルアミド
等、好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミド等
のアミド基もしくは置換アミド基含有単量体;
【0017】アミノエチルアクリレート、N,N-ジメチル
アミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル
アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等、好ま
しくは、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,
N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基も
しくは置換アミノ基含有単量体;2-ヒドロキシエチルア
クリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピル
メタクリレート、アリルアルコール、メタリルアルコー
ル等、好ましくは、2-ヒドロキシエチルアクリレート、
2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等の水酸基含有単量体;
【0018】グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメ
タリルエーテル等、好ましくはグリシジルメタクリレー
ト等のエポキシ基含有単量体;ビニルトリクロルシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシ
プロピルメトキシシラン等の活性珪素含有単量体;ビニ
ルメルカプタン、アリルメルカプタン等のメルカプト基
含有単量体;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、
トリアリルシアヌレーと、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリルジ(メ
タ)アクリレート等の1分子中に2個以上のラジカル重
合性不飽和基を有する単量体;などを例示することがで
きる。これらの単量体(b) のうち、特にカルボキシ基含
有単量体、アミノ基含有単量体及び水酸基含有単量体の
群から選ばれた少なくとも1種の単量体を用いるのが好
ましい。
【0019】前記官能性単量体(b)の使用量は、前記単
量体(a)〜(c)の合計100重量%当り、例えば、25重量%
以下、好ましくは0.2〜20重量%、特に好ましくは1〜1
0重量%程度の量を例示できる。単量体(b)の使用量が前
記上限値以下であれば、形成されるアクリル系樹脂層
(I)の好適な柔軟性が失われたり引張伸びが過少となっ
たりすることもないので好ましく、一方、その使用量が
特に0.5重量%以上となるようにすることにより形成さ
れるアクリル系樹脂層(I)の凝集力を向上させることが
できるので好ましい。
【0020】更に、前記共単量体(c)としては、例え
ば、メチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、シク
ロヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート等の
前記単量体(a)以外のアクリル酸エステル単量体;例え
ば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-
ブチルメタクリレート、i-ブチルメタクリレート、t-ブ
チルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、n-オクチルメタクリレー
ト、i-オクチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタ
クリレート、i-ノニルメタクリレート、n-ドデシルメタ
クリレート、i-ドデシルメタクリレート、ステアリルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル単量体;
【0021】例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、「バーサチック酸ビニル」(商品名)等
の飽和脂肪酸ビニルエステル単量体;例えば、ジブチル
マレート、ジブチルフマレート、ジブチルイタコネー
ト、ジオクチルマレート、ジオクチルフマレート、ジオ
クチルイタコネート等のα, β- 不飽和ジカルボン酸の
炭素数1〜18の直鎖もしくは分枝アルキルエステル;例
えば、スチレン、α- メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、エチルビニルベンゼン等の芳香族ビニル単量体;例
えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシア
ン化ビニル単量体;等を例示することができる。
【0022】これら共単量体(c)の使用量は、前記単量
体(a)〜(c)の合計100重量%当り、一般には50重量%以
下、好ましくは36.8重量%以下、特に好ましくは2〜15
重量%程度の量が好適である。共単量体(c)の使用は、
該共単量体の種類によっても変わり得るので一義的には
使用量はきめられないが、好適な柔軟性と引張伸びとの
バランス及びこれらと凝集力とのバランスなどを所望に
応じて調節するのに役立つので、そのような目的に合致
するように前記範囲量で適宜に選択することができる。
この共単量体(c)の使用量が前記範囲量の上限値以下で
あれば、好適な柔軟性が損なわれたり引張伸びが過少と
なったりすることもないので、共単量体(c)を使用する
場合には、前記範囲量で適当に選択利用するのがよい。
【0023】本発明に用いられる前記のアクリル系共重
合体(A)のTgは20℃以下、特には0℃以下であるのが好
ましい。該Tgが該上限値以下であれば、得られるアク
リル系樹脂層(I)の柔軟性と引張伸びが不十分となるこ
ともないので好ましい。
【0024】本発明に用いることのできるアクリル系共
重合体(A)は、例えば、溶液重合、乳化重合、塊状重
合、懸濁重合、または、紫外線、電子線等による放射線
重合、イオン重合、付加重合、重縮合など従来公知の方
法で製造することができる。
【0025】また上記のアクリル系共重合体(A)として
は、例えば、「ニポール AR31」、「ニポール AR51」、
「ニポール AR71」、「ニポール AR32」、「ニポール A
R42」、「ニポール AR42W」、「ニポール AR72LS」、
「ニポール AR72LF」、「ニポール AR72HF」、「ニポー
ル AR53L」、「ニポール AR54L」〔以上、日本ゼオン
(株)製〕、「JSRアレックス 411」、「JSRアレックス 4
10」、「JSRアレックス 210」、「JSRアレックス 31
0」、「JSRアレックス 120」、「JSRアレックス 22
0」、「JSRアレックス 320」〔以上、日本合成ゴム(株)
製〕など、所謂アクリルゴムとして市販されているもの
も好適に使用することができる。
【0026】本発明におけるアクリル系樹脂層(I)は、
必要に応じて、適宜架橋したアクリル系共重合体(A)に
より形成することができる。ただしこの場合には、該ア
クリル系樹脂層(I)が好ましい柔軟性と引張伸びとのバ
ランスを失わないように配慮することが重要である。
【0027】上記の架橋の方法としては、樹脂の製造時
にジアリルフタレート等の1分子中に2個以上のラジカ
ル重合性不飽和基を有する単量体を共重合する方法;例
えば、アクリル酸等の不飽和カルボン酸、2-ヒドロキシ
エチルメタクリレート等の水酸基含有単量体、グリシジ
ルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体、N-メチロ
ールアクリルアミド等の置換アミド基含有単量体、ビニ
ルトリエトキシシラン等の活性珪素含有単量体などの官
能性単量体(b)を共重合して官能性基を導入しておき、
イソシアネート化合物、シラン系化合物、有機金属化合
物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、アミノ系樹
脂、金属架橋剤などの架橋剤を添加反応させる方法;等
を挙げることができ、また必要に応じてその他の方法も
採用できる。
【0028】上記の架橋剤のうち、イソシアネート系化
合物といては、例えば、m-またはp-フェニレンジイソシ
アネート、2,4-または 2,6-トリレンジイソシアネー
ト、m-または p-キシリレンジイソシアネート、4,4'-ジ
フェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシ
アネート化合物;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、上記芳香族ジイソ
シアネート化合物の水素添加物、ダイマー酸ジイソシア
ネート等の脂肪族または脂環族ジイソシアネート化合
物;これらイソシアネートの2量体または3量体;これ
らイソシアネートと、例えば、エチレングリコール、ト
リメチロールプロパン等の2価または3価のポリオール
とのアダクト体などを例示できる。
【0029】またブロック化イソシアネート化合物も使
用することができ、例えば、トリメチロールプロパント
リトリレンジイソシアネートメチルエチルケトオキシム
アダクトなど、前記ポリイソシアネート化合物に揮発性
低分子活性水素化合物を付加させたものを挙げることが
でき、
【0030】このような揮発性低分子活性水素化合物と
しては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、
ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、フェ
ノール等の脂肪族、脂環族または芳香族アルコール;例
えば、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタ
ノールなどのヒドロキシ第3アミン;例えば、アセトキ
シム、メチルエチルケトオキシム等のケトオキシム類;
例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロ
ン酸エステル等の活性メチレン化合物;ε-カプロラク
タム等のラクタム類;などを例示できる。
【0031】シラン系化合物としては、例えば、3-グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエ
チル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメト
キシシラン等;有機金属化合物としては、例えば、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、チタニウ
ムジイソステアレートオキシアセテート、アルミニウム
イソプロピオネート、アルミニウム-s-ブチレート、モ
ノ-s-ブトキシアルミニウムジイソプロピオネート、エ
チルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピオネー
ト、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等;
【0032】エポキシ化合物としては、例えば、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオ
ールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等;
【0033】アジリジン化合物としては、前記イソシア
ネート化合物とエチレンイミンとの反応生成物、例え
ば、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートとエチレ
ンイミンとの反応生成物等;アミノ樹脂としては、例え
ば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン- ユリア共縮合樹脂、メラミン- フェノール共縮合
樹脂などが例示でき、
【0034】更に、金属架橋剤としては、例えば、アル
ミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムト
リ-i-プロピレート、アルミニウムトリ-s-ブチレート、
チタニウムテトラ-i-プロピレート、チタニウムテトラ-
2-エチルへキシレート、アンチモンブチレート、ジルコ
ニウム-s-ブチレート、ジルコニウムジエトキシ-t-ブチ
レート、ハフニウム-t-ブチレート、エチルアセトアセ
テートアルミニウムジ-i-プロピレート、トリエタノー
ルアミンチタニウムジ-i-プロピレート、チタニウムラ
クテートのアンモニウム塩、テトラオクチレングリコー
ルチタネート、ポリアルキルチタネート、ポリチタニウ
ムアシレート(チタニウムテトラブチレートの重合物、
チタニウムオレエートの重合物)などが例示できる。
【0035】これら架橋剤の使用量は、前記アクリル系
共重合体(A)100重量部に対して0〜10重量部程度であ
る。
【0036】また架橋促進剤として各種触媒の併用も必
要に応じて行うことができる。
【0037】本発明におけるアクリル系樹脂層(I)は、
適宜必要に応じて、例えば、ジオクチルフタレート等の
フタル酸エステル系、トリクレジルホスフェート等のリ
ン酸エステル系、プロセスオイルなどの可塑剤;例え
ば、酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニンブ
ルー等の有機または無機の着色剤;例えば、クレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化アルミニウム、
ガラス粉末等の無機質充填剤;紫外線吸収剤;防腐剤な
どの公知の添加物を添加してもよい。
【0038】前記アクリル系樹脂層(I)の厚みは、一般
に50〜5000μm、好ましくは100〜3000μm程度であるの
が適当である。
【0039】本発明に用いる前記アクリル系樹脂層(I)
は、実質的に気泡を含まないことを特徴とするものであ
る。気泡を含むと、得られる粘着テープもしくはシート
の表面平滑性が損なわれがちになるため、接着力が不十
分であったり、吸水・吸湿するなど外界の影響を受け易
く、粘着物性を長期間安定に保持することが困難とな
り、また、使用時の加圧が強すぎると凹みを生じてその
部分が復元しにくくなり、部分的に接着不良を起こすこ
とがあるなど種々の問題点を抱えることになる。なお、
上記の「実質的に気泡を含まない」とは、これらの問題
を生じない程度の気泡の存在を排除するものではない。
【0040】本発明の粘着テープもしくはシートは、こ
のようにして得られた実質的に気泡を含まないアクリル
系樹脂層(I)の片面または両面に粘着剤層(II)が設けら
れてなることを特徴とするものである。
【0041】本発明において粘着剤層(II)の形成のため
に使用される粘着性樹脂(B)としては、特に限定される
ものではなく、例えば、アクリル系樹脂、天然もしくは
合成ゴム系樹脂、オレフィン系樹脂、シリコン系樹脂、
ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などを挙げることがで
きる。
【0042】上記のアクリル系樹脂としては、例えば、
2-エチルヘキシルアクリレートや n-オクチルアクリレ
ート等のアクリル酸エステルを主体とするアクリル酸エ
ステル系(共)重合体;天然もしくは合成ゴム系樹脂とし
ては、例えば、天然ゴム、ブタジエン重合体、スチレン
-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、
アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、メチルメタク
リレート-ブタジエン共重合体、イソプレンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム等;オレフィン系樹脂として
は、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-
プロピオン酸ビニル共重合体、プロピレン-酢酸ビニル
共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体;など
を挙げることができる。
【0043】これら粘着性樹脂(B)のうち、耐候性の優
秀さ等の観点からアクリル系樹脂の使用が好ましい。該
アクリル系樹脂のTgは、一般に−20℃以下であり、−3
0℃以下であることが好ましく、またその重量平均分子
量(以下、Mwと略記することがある)が、15〜150万、
特には25〜100万であるのが好ましい。
【0044】本発明の粘着テープもしくはシートにおい
て、アクリル系樹脂層(I)の両面に粘着剤層(II)設ける
時には、それぞれの面の粘着剤層を同一系統の同種また
は異種粘着性樹脂(B)により形成するのが一般に好まし
いが、必ずしもそれに限定されるものでははなく、得ら
れる粘着テープもしくはシートの用途によっては、異な
る系統の粘着性樹脂(B)を使用することもできる。
【0045】本発明における上記粘着剤層(II)の一層の
厚みは、一般に10〜500μm、好ましくは10〜100μm程度
であるのが適当である。
【0046】前記粘着剤層(II)を設けるに際しては、下
塗り剤を用いたり、前記アクリル系樹脂層(I)の表面を
コロナ放電処理等することにより、該アクリル系樹脂層
(I)と粘着剤層(II)とをさらに強固に接着することがで
きる。
【0047】本発明の粘着テープもしくはシートの製造
は、従来公知の任意の方法が採用される。すなわち、例
えば、アクリル系共重合体(B)の有機溶媒溶液を、ドク
ターブレード等を用いて離型紙上に塗布し、定法に従っ
て乾燥し、必要に応じて硬化させ、さらに必要に応じて
積層してアクリル系樹脂層(I)を形成する。またこれと
は別に粘着性樹脂(B)の有機溶媒溶液をそのまま、また
は必要に応じて架橋剤を添加して、同様に離型紙上に塗
布・乾燥し、必要に応じて硬化・積層させて粘着剤層(I
I)を形成する。得られたアクリル系樹脂層(I)の片面ま
たは両面に粘着剤層(II)を積層して本発明の粘着テープ
もしくはシートを得る。
【0048】アクリル系樹脂層(I)の両面に粘着剤層(I
I)を積層するときには、それぞれの粘着剤層を形成する
粘着性樹脂(B)は、得られる粘着テープもしくはシート
の用途によって、同一系統の同種または異種粘着性樹脂
(B)であってもよいし、また、異なる系統の粘着性樹脂
(B)であってもよい。
【0049】また、前記のようにして得られたアクリル
系樹脂層(I)の片面または両面に、粘着剤層(II)形成用
の粘着性樹脂(B)溶液を塗布・乾燥し、必要に応じて硬
化・積層させる方法も採用できる。さらに粘着性樹脂
(B)として、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂など
の放射線硬化型樹脂を用いることもできる。
【0050】本発明の粘着テープもしくはシートを好適
に使用することのできる被着体としては、例えば、紙;
織布、編布、不織布等の繊維製品;鉄、鋼、ステンレス
鋼、亜鉛、トタン、ブリキ、銅、黄銅、アルミニウム、
ジュラルミン等の各種金属材料;木材;ポリ塩化ビニ
ル、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリウレタン等の
熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂;ガラ
ス、セラミック、スレート、モルタル、コンクリート等
の無機質材料;等を挙げることができる。
【0051】具体的には、粘着テープもしくはシート
を、例えば、銘板、ロックウール板、石膏ボード、看
板、ディスプレー用文字、家電部品、自動車等の車両の
サイドモール等上記被着体で形成された成形体表面に従
来公知の方法、例えばロール圧着法などにより貼付し、
これをさらに他の被着体に貼付けるなどして使用するこ
とができる。
【0052】
【作用】本発明の粘着テープまたはシートは、実質的に
気泡を含まないアクリル系樹脂層(I)の片面または両面
に、粘着剤層(II)を設けてなるものであるため、これを
使用する際の強い圧力などによってその物性が左右され
ることなく、従来技術では成し得なかった接着力、クリ
ープ特性、曲面適用性等の全てに優れた粘着物性を有す
る構造物が得られた。
【0053】気泡やガラスバルーン等を含む従来の粘着
シートは限度を超える圧力によって、製造時または使用
時に気泡やガラスバルーン等の破壊があるなど、外的条
件によって粘着物性が変化し、不安定であるが、本発明
の粘着テープまたはシートは安定的に優れた粘着物性を
有する。
【0054】
【実施例】次に実施例及び比較例をあげて本発明を一層
詳細に説明する。なお、物性の測定方法は次のとおりで
ある。
【0055】(1) 剪断強度 2枚のアルミニウム板(厚み 0.8mm、巾 25.4mm、長さ
100mm)を 25.4mm×25.4mmの両面粘着テープを介して接
着し、10kgの荷重を接着面に約10分間加え、次いで 72
時間標準状態(23℃、65%RH)で放置した後、標準状態
で 50mm/minの速度で引張って剪断強度を測定し、クリ
ープ特性の目安とした。
【0056】(2) 接着力 JIS Z 0237に準拠し、180゜剥離強度を測定した。
【0057】実施例1 エチルアクリレート(EA)/メチルメタクリレート(MM
A)/アクリル酸(AA)〔重量比 81.5/17.5/1:Mw 3
5万:Tg=−10℃〕共重合体からなるアクリル系共重合
体の溶液(約35重量%酢酸エチル・トルエン混合液)10
0重量部と、架橋剤としてイソシアネート化合物(トリ
レンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダク
ト:約45重量%酢酸エチル溶液)1重量部と、酢酸エチ
ル20重量部とを十分に混合した後、剥離紙の上へ塗布し
て常温で約24時間十分に乾燥後、100℃で3分乾燥し、
厚さ約1mmのアクリル系樹脂層(I)を得た。得られたア
クリル系樹脂層(I)は柔軟性を有していた。
【0058】次にブチルアクリレート(BA)/AA〔重量
比 90/10:Mw 65万:Tg=−46℃〕共重合体からなる
アクリル系粘着性樹脂(B)の溶液(約35重量%酢酸エチ
ル・トルエン混合液)100重量部と、架橋剤として上記
と同じイソシアネート化合物2重量部とを十分に混合し
た後、先と同様に剥離紙の上へ塗布し100℃で3分乾燥
して、厚さ約40μmの粘着剤層(II)を得、これを上記ア
クリル系樹脂層(I)の両面に積層して粘着シートを得
た。
【0059】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性(剪断強度、接着力)を測定した。使用したアクリル
系共重合体及び粘着性樹脂(B)の共重合組成並びに各種
粘着物性測定結果を表1に示した。
【0060】実施例2 実施例1において、アクリル系樹脂層(I)形成用のアク
リル系共重合体として、実施例1で重合したアクリル系
共重合体溶液を用いる代わりに、アクリルゴム「JSRア
レックス 220」〔日本合成ゴム(株)製;Tg −34℃〕15
重量部をトルエン85重量部に溶解したものを用い、ま
た、イソシアネート化合物の代わりにポリアミド系硬化
剤「アラルダイド HZ340」〔日本チバガイギー(株)製〕
1重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、厚み約
1mmのアクリル系樹脂層(I)を得、以下実施例1と同様
にして粘着シートを得た。
【0061】得られた粘着シートを使用し、各種粘着物
性を測定した。使用したアクリル系共重合体(A)の種類
及び粘着性樹脂(B)の共重合組成並びに各種粘着物性測
定結果を表1に示した。
【0062】比較例1 実施例1において、厚さ約1mmのアクリル系樹脂層(I)
を用いる代わりに厚さ約1mmのポリエチレン発泡シート
を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。得られた粘着シートを使用し、各種粘着物性を測定
した。使用した粘着性樹脂(B)の共重合組成並びに各種
粘着物性測定結果を表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の粘着テープもしくはシートは、
実質的に気泡を含まないアクリル系樹脂層(I)の片面ま
たは両面に粘着剤層(II)を設けてなるものである。
【0065】本発明の粘着テープもしくはシートは、ク
リープ特性、接着力及び曲面適用性にすぐれているので
凹凸面や曲率の大なる面によくなじみ、剪断力が加えら
れても破壊することなく、また粘着剤層の中に実質的に
気泡を含まないので、使用時などの加圧に対しても凹み
を生ずることがなく吸水・吸湿などもほとんどないの
で、長期間安定な粘着物性を保持しすることができると
いう優れた性能を併せもっているため、自動車のサイド
モール、建材用内装材、外装材、電気部品、看板、デイ
スプレー等の各種成形体固定用の粘着テープ、シートと
して好適に用いられるほか、広い用途に使用し得る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に気泡を含まないアクリル系樹脂層
    (I)の片面または両面に粘着剤層(II)が設けられてなる
    ことを特徴とする粘着テープもしくはシート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008201920A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Lintec Corp 金属化粧板用積層粘着シート
JP2010035734A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Sri Sports Ltd ゴルフクラブヘッド
US8864603B2 (en) 2008-08-04 2014-10-21 Sri Sports Limited Golf club head
WO2024070571A1 (ja) * 2022-09-30 2024-04-04 株式会社大阪ソーダ アクリル共重合体樹脂組成物、およびアクリル共重合体架橋物

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