JP2697929B2 - 熱硬化性被覆用シート - Google Patents

熱硬化性被覆用シート

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、家具、鋼板等の物品表面の保護、装飾、表
示用等として、それら物品の表面に貼付け熱硬化して用
いられる被覆用シートに関するものである。
(従来の技術) 家具、鋼板等の表面に装飾あるいは表示を施す場合に
は、一般には塗料が用いられている。ところが、溶剤系
の塗料を用いる場合には、有機溶剤が作業中に揮散する
ため作業環境を悪くし、環境衛生上の問題となつてい
る。水性塗料を用いる場合には、作業環境を損ねること
はないが、塗料の乾燥時間が長くなるか、塗料の乾燥の
ために多大なエネルギーを必要とするといつた問題があ
る。
そこで、近時では、ポリ塩化ビニルを主体とするシー
ト状貼付け材料が提案されている。この貼付け材料は、
家具、鋼板等の物品表面に貼付けるものであり、この貼
付け材料を用いるときは、作業環境への悪影響がなく、
かつ乾燥の必要もない。しかし、このシート状貼付接触
させる必要があつて、加熱及び加圧の制御が難しい。ま
た、ラジカル反応開始剤を含浸するシート状基材とし
て、紙、織布、不織布等を用いているため、複合シート
を凹凸や曲面を有する物品の表面へ被覆する場合には、
複合シートが伸び難くて“しわ”が生じ易く、物品表面
に良好な被膜を形成することが難しいという欠点があ
る。さらに、上記複合シートの加熱前の状態では物品に
対する粘着性を有していないため、複合シートを物品表
面に貼付ける場合には、機械的に複合シートを物品に仮
固定する必要があつて作業性が悪いという欠点がある。
また、特開昭58−57472号公報に開示されたシート状
塗料では、裏面部は常温で粘着性を有していないため、
物品表面に貼付ける際の作業性が悪く、しかもシート状
塗料が貼付けられた物品が高温になると、裏面部が軟化
して粘着性が低下するという欠点がある。また、その裏
面部はホツトメルト層にて形成されているので、常温あ
るいは高温において硬度不足を生じる欠点がある。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的と
するところは、硬化前では良好な展延性、可撓性を有し
ていて凹凸や曲面を有する物品の表面へも良好に被覆す
ることができ、しかも被覆操作が容易であり、硬化後で
は均一で耐衝撃性及び密着性に優れ、かつ硬度の高い被
膜を形成し得る熱硬化性被覆用シートを提供することに
ある。
(課題を解決するための手段) 第1発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂とブロ
ツクイソシアネートとを含有する塗膜層の片面に、アク
リル系粘着剤、(メタ)アクリル系モノマー及び有機過
酸化物を含有する粘着剤層が積層されており、そのこと
により上記目的が達成される。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、重量平均分子量
100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂、ブロ
ツクイソシアネート及び重量平均分子量1,000〜10,000
の反応性アクリルオリゴマーと固体状の熱可塑性樹脂の
少なくとも一方を含有する塗膜層の片面に、アクリル系
粘着剤、(メタ)アクリル系モノマー及び有機過酸化物
を含有する粘着剤層が積層されており、そのことにより
上記目的が達成される。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1発明の熱硬化性被覆用シートは、塗膜層の片面に
粘着剤層を積層して形成されている。塗膜層は重量平均
分子量100,000〜1,000,000の固体状反応性アクリル樹脂
とブロツクイソシアネートとを含有し、粘着剤層はアク
リル系粘着剤とアクリル系モノマー及び有機過酸化物を
含有している。
上記塗膜層に含有される反応性アクリル樹脂は、複数
の水酸基、アミノ基又は/及び、カルボキシル基を有す
るアクリル系ポリマーであり、常温(25℃)で固体状の
重合体である。このような反応性アクリル樹脂は、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、スチレン
誘導体モノマーと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートのような水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマーや2−アミノエチル(メタ)アクリレー
トのようなアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーや(メタ)アクリル酸のようなカルボキシル
基を有するモノマーとを共重合させて得られる。反応性
アクリル樹脂の重量平均分子量は、開始剤を用いて重合
反応を行う場合の条件により変化させることが可能であ
り、第1発明に用いられる反応性アクリル樹脂は、その
重量平均分子量が100,000〜1,000,000の範囲のものが選
択される。重量平均分子量が100,000を下回ると、得ら
れた熱硬化性被覆用シートはシート形状を保持すること
が困難となる。従つて、例えば貼付け作業時の延伸に対
して充分な伸びが得られず、場合によつては割れやヒビ
割れが発生する。逆に、重量平均分子量が1,000,000を
上回ると、ブロツクイソシアネートとの組成物は成形性
に劣り、熱硬化性被覆用シートを調製することが困難と
なる。
上記塗膜層に含有されるブロツクイソシアネートは、
上記反応性アクリル樹脂を加熱の際に硬化させるための
加熱反応型硬化剤として用いられる。ここで、ブロツク
イソシアネートとは、分子内に2個以上のイソシアネー
ト基を持つイソシアネート化合物のイソシアネート基
を、フエノール、オキシム、ε−カプロラクタム、マロ
ン酸エステルなどのブロツク剤でブロツクした化合物を
意味する。上記イソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートなどの単量体、またはこれらの
トリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート変性
体、カルボジイミド変性体などがある。ブロツクイソシ
アネートは、加熱により上記ブロツク剤が脱離し、生じ
たイソシアネート基が反応性アクリル樹脂の官能基(水
酸基とアミノ基とカルボキシル基との総和。官能基価は
水酸基とアミノ基価と酸価の総和であり、アミノ基価
は、重合時に添加するアミノ基の量を水酸基価と同様に
計算もしくは、アミノ基を亜硝酸と反応させ水酸基に変
えて定量した値。酸価は、重合時に添加するカルボキシ
ル基の量を水酸基の量と同時に計算もしくは、カルボキ
シル基をKOH基で定量した値)と架橋反応を起こす。ブ
ロツクイソシアネートの含有量は、該アクリルポリオー
ルに含まれる官能基と、該ブロツクイソシアネートに含
まれるイソシアネート基との比が0.5〜1.5の範囲内とな
るように調整されるのが好ましく、より好ましくは0.8
〜1.2の範囲である。
上記固体状反応性アクリル樹脂とブロツクイソシアネ
ートとの組成物にて塗膜層が形成される。この塗膜層は
所定以上の温度で加熱することにより、固体状反応性ア
クリル樹脂とブロツクイソシアネートとが反応して硬質
の被膜が形成されるものである。
また、塗膜層には必要に応じて、充填剤、老化防止
剤、着色剤などが含有されてもよい。着色剤としては、
通常の塗装で用いられる顔料、染料等が使用できる。例
えば、顔料では、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラツ
ク、シアニン系顔料、キナクリドン系顔料など、染料で
はアゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系
染料、スチルベン系染料などがあり、またアルミフレー
ク、ニツケル粉、金粉、銀粉等の金属粉などを添加して
もよい。高隠蔽性を有する着色剤を用いる場合には、総
着色剤の量は、樹脂の固形分100重量部に対して、2〜1
00重量部の範囲が好ましい。
上記粘着剤層に含有されるアクリル系粘着剤は、一般
に系粘着剤として使用されているものであればよく、例
えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−
エチルヘキシルアクリレート等のアクリレートを共重合
したものであり、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチ
レン、メチルメタクリレート等を共重合してもよく、さ
らにメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、アクリルアマイド、メチロールアクリルアマイ
ド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等の極
性モノマーを共重合してもよい。
また、粘着剤層に含有される(メタ)アクリル系モノ
マーとしては、例えば、フエノキシジエチレングリコー
ルアクリレート、フエノキシポリエチレングリコールア
クリレート、β−アクリロイルオキシプロピルハイドロ
キノンフタレート、ノニルフエノキシエチルアクリレー
トなど1官能基タイプのものや、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキ
シ)フエニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレ
ートなどの多官能基タイプのものが用いられる。
(メタ)アクリル系モノマーの添加量は少なくなると
得られたシートの硬度が低下し、逆に多くなると未反応
のモノマーが残存するようになり得られたシートの硬度
が低下し、使用できなくなるのでアクリル系粘着剤(固
形分)100重量部に対して100〜600重量部添加されるの
が好ましい。
粘着剤層に含有される有機過酸化物は、シートを加熱
硬化する際の温度で分解するものであればよく、例え
ば、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシベンゾネー
ト、2,5−ジエチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)
ヘキサンなどがあげられる。
有機過酸化物の添加量は上記(メタ)アクリル系モノ
マーを重合しうる量に設定されればよく、一般に(メ
タ)アクリル系モノマー100重量部に対し0.1〜5重量部
である。
上記アクリル系粘着剤とアクリル系モノマー及び有機
過酸化物を含有する組成物にて粘着剤層が形成される。
また、粘着剤層には必要に応じて、前記塗膜層で用いた
充填剤、老化防止剤、着色剤、防錆剤などが含有されて
もよい。このようにして得られる粘着剤層は、硬化前の
状態では粘着性を有し、上記した塗膜層と良好に粘着す
ると共に、物品表面に良好に粘着する。また、粘着剤層
は所定以上の温度で加熱することにより、アクリル系モ
ノマーが反応して硬質の被膜が形成されるものである。
第2発明の熱硬化性被覆用シートは、第1発明と同様
に塗膜層の片面に粘着剤層を積層して形成されている。
塗膜層は重量平均分子量200,000〜800,000の固体状反応
性アクリル樹脂とブロツクイソシアネートに、さらに重
合平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマ
ーと固体状熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有する。
上記反応性アクリルオリゴマーは、塗膜層の柔軟性及
び伸びを得るために用いられるものであり、反応性アク
リルオリゴマーの重量平均分子量が1,000を下回ると、
得られた熱硬化性被覆用シートの柔軟性が低下し、貼付
け作業時に割れや、ヒビを生じ易い。逆に、重量平均分
子量が10,000を上回ると、可塑化効果がでなくなる。反
応性アクリルオリゴマーは、反応性アクリル樹脂の固形
分100重量部に対して、1〜100重量部添加されるのが好
ましく、より好ましくは1〜50重量部である。オリゴマ
ーの添加量が少なくなると、熱硬化性被覆用シートの柔
軟性が乏しくなる。逆に、多くなると、粘度が低下して
流動性が高くなるため、シート形状を保持することが困
難となる。
上記固体状の熱可塑性樹脂は、熱硬化性被覆用シート
の可撓性を向上させてシートの取り扱い時にヒビ割れ等
の発生を減少させ、取り扱い性を良くするために用いら
れ、反応性アクリル樹脂と相溶性が良い、例えば、アク
リル系、ポリエステル系、ポリフツ化ビニリデン系、ス
チレン系、ポリ塩化ビニル系樹脂などが好適に使用され
る。熱可塑性樹脂は、反応性アクリル樹脂の固形分100
重量部に対して1〜30重量部添加されるのが好ましく、
より好ましくは5〜20重量部である。熱可塑性樹脂の添
加量が1重量部より少なくなると、可撓性の向上があま
り望めず、また添加量が30重量部より多くなると、シー
トの延展性、硬度に劣るようになる。
尚、上記反応性アクリルオリゴマーと熱可塑性樹脂は
単独で使用されてもよいし、併用されてもよい。
塗膜層に含有される上記ブロツクイソシアネートは、
反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマーを硬化
させるために用いられ、プロツクイソシアネートの含有
量は、反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマー
に含まれる官能基(反応性アクリル樹脂に同じ)と、ブ
ロツクイソシアネートに含まれるイソシアネート基との
比が0.5〜1.5となるように調整されるのが好ましく、さ
らに好ましくは0.8〜1.2の範囲である。
このようにして構成される熱硬化性被覆用シートは任
意の方法で製造されて良い。例えば、上記した塗膜層成
分を均一に混合し、この混合物をシリコーン離型剤で離
型処理されたフイルム上に塗工し、乾燥して塗膜層を形
成する。次いで、この塗膜層の表面に上記粘着剤層成分
を均一に混合した粘着剤層組成物を塗工し、乾燥するこ
とにより得ることができる。上記各乾燥工程の温度は、
ブロツクイソシアネート及び有機過酸化物の分解温度以
下で行うものである。得られる熱硬化性被覆用シートの
厚みは、目的に応じて調整することができる。
(実施例) 以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例1〜6 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145;ガラス転移温度40℃、重量平均分子量339,000O
H価80)を固形分で100重量部(以下単に部と記す)と、
ブロツクイソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケ
ネートB815N、NCO%7.3;水添ジフエニルメタンジイソシ
アネートのオキシムブロツク体)固形分で49部を撹拌し
ながら混合した。この混合物をシリコーン離型処理され
たポリエチレンテレフタレートフイルム(創研化工
(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後の膜厚が100
μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜
層を得た。
一方、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製P44の固
形分100部に対して、日本ポリウレタン工業(株)製コ
ロネートL45を1.7部加えたもの)に、β−アクリロイル
オキシプロピルハイドロゲンフタレート(新中村化学
(株)製、ACB200)、フエノキシジエチレングリコール
アクリレート(新中村化学(株)製、AMP20G)もしくは
ノニルフエノキシエチルアクリレート(新中村化学
(株)製、NPA10G)及び1,1−ビス(t−ブチルペルオ
キシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油脂
(株)製、パーヘキサ3M)を表1に示す部数加え、撹拌
しながら混合した。この粘着剤層組成物を上記塗膜層の
表面に乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗工し、70℃
で1時間乾燥させて粘着剤層を形成し、フイルム付きの
熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板表面に貼付けるよう
にしてシートを塗装鋼板に圧着プレスし、上記ポリエチ
レンフタレートフイルムを剥がし取り、次に160℃で30
分間加熱硬化させた。硬化後、被膜の鉛筆硬度試験を25
℃と80℃についてそれぞれ行い、また密着性を碁盤目試
験に基づいて測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS K540
0に準じて測定した。密着性は、硬化した熱硬化性被覆
用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤状に100個入
れ、この表面に市販の粘着テープを貼付け、次いでこの
テープを剥がした後、碁盤目片の残留%で表示した。そ
の結果を表1に示した。
実施例7〜12 アクリルポリオール(日本触媒(株)製アロタン2040
−145)を固形分で100部、アクリルポリオールオリゴマ
ー(日本カーバイド(株)製、ニカライトH870、OH価20
0)固形分で30部、ブロツクイソシアネート(武田薬品
工業(株)製、タケネートB815N)固形分で86部を撹拌
しながら混合した。この混合物をシリコーン離型処理さ
れたポリエチレンテレフタレートフイルム(創研化工
(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後の膜厚が100
μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜
層を得た。
次に、表2に示す組成の粘着剤層組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得
た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表2に示した。
表2に示すように、実施例7〜12で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
実施例13〜18 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、ブロツクイソシアネート
(武田薬品工業(株)製、タケネートB815N)固形分で4
9部、アクリル樹脂(協和ガス化学工業(株)製、パラ
ペツトビーズGIP8又はEH−1000P)10部及び酢酸エチル1
00部を加え撹拌しながら混合した。この混合物をシリコ
ーン離型処理されたポリエチレンテレフタレートフイル
ム(創研化工(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後
の膜厚が100μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾
燥させて塗膜層を得た。
次に、表3に示す組成の粘着剤層組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得
た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。そ
の結果を表3に示した。
実施例19〜24 アクリルポリオール(日本触媒(株)製、アロタン20
40−145)を固形分で100部、アクリルポリオールオリゴ
マー(日本カーバイド(株)製、ニカライトH870)固形
分で30部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工業
(株)製、タケネートB815N)固形分で86部、アクリル
樹脂(協和ガス化学工業(株)製、パラペツトビーズGI
P8又はEH−1000P)10部及び酢酸エチル100部を加え、撹
拌しながら混合した。この混合物をシリコーン離型処理
されたポリエチレンテレフタレートフイルム(創研化工
(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後の膜厚が100
μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜
層を得た。
次に、表4に示す組成の粘着剤層組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得
た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表4に示した。
表4の結果から、実施例19〜24で得られた熱硬化性被
覆用シートは硬度、密着性ともに良好であることが確認
された。
比較例1〜4 実施例1、7、13、19と同様の塗膜層に、アクリル系
粘着剤〔綜研化学(株)製P44の固形分100部に対して、
コローネートL45(日本ポリウレタン工業(株)製)を
1.7部加えたもの〕のみを積層した以外は、実施例1と
同様にして得た熱硬化性被覆用シートの鉛筆硬度及び密
着性の結果を表5に示した。
表5の結果から、比較例1〜4で得られたシートの密
着性は上記各実施例で得られたシートと同等であるが、
硬度はかなり低い値を示したことがわかる。
比較例5 アクリルポリオールとして、重量平均分子量の小さい
アロタン2040−134(日本触媒(株)製、平均分子量9,3
00、OH価120)を用いた以外は、実施例1と同様にして
混合物を得、実施例1と同様な試験を行つたがシート形
状を保持することが困難であつた。
比較例6 塗膜層に用いるアクリルポリオールのオリゴマーとし
て、分子量の大きいアロタン2040−144(日本触媒
(株)製、重量平均分子量103,900)を用いた以外は、
実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得、実施
例1と同様な試験を行つた。得られた熱硬化性被覆用シ
ートは100%の伸びが得られなかつた。
実施例25〜30 酢酸エチル300部に、反応性アクリル樹脂(メタアク
リル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−アミノ
エチルの共重合体、Mw=492,000、Tg35℃、COOH価40とN
H2価40)固形分100重量部に、ブロツクイソシアネート
(武田薬品工業(株)製、タケネートB−870N、イソホ
ロンジイソシアネートのオキシムブロツクNCO=12.6
%)34重量部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂の
官能基に対し、0.9当量のイソシアネート基を有する)
を加え撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン
離型処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フイ
ルムの離型面にアプリケーターで塗工し、80℃にて5分
間乾燥し熱硬化性シートを作成した。シートの厚みは、
80μmであつた。
一方、アクリル系粘着剤(綜研化学(株)製P44の固
形分100重量部に対して、日本ポリウレタン工業(株)
製コローネートL45を1.7重量部加えたもの)に、β−ア
クリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート(新
中村化学(株)製、ACB200)、フエノキシジエチレング
リコールアクリレート(新中村化学(株)製、AMP20G)
もしくはノニルフエノキシエチルアクリレート(新中村
化学(株)製、NPA10G)及び1,1−ビス(t−ブチルペ
ルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本油
脂(株)製、バーヘキサ3M)を表6に示す部数加え、撹
拌しながら混合した。この粘着剤層組成物を上記塗膜層
の表面に乾燥後の膜厚が30μmとなるように塗工し、70
℃で1時間乾燥させて粘着剤層を形成し、フイルム付き
の熱硬化性被覆用シートを得た。
このシートの粘着剤層を塗装鋼板表面に貼付けるよう
にしてシートを塗装鋼板に圧着プレスし、上記ポリエチ
レンテレフタレートフイルムを剥がし取り、次に160℃
で30分間加熱硬化させた。硬化後、被膜の鉛筆硬度試験
を25℃と80℃についてそれぞれ行い、また密着性を碁盤
目試験に基づいて測定した。なお、鉛筆硬度試験はJIS
K5400に準じて測定した。密着性は、硬化した熱硬化性
被覆用シートの表面に1mm間隔の切れ目を碁盤状に100個
入れ、この表面に市販の粘着テープを貼付け、次いでこ
のテープを剥がした後、碁盤目片の残留%で表示した。
その結果を表6に示した。
実施例31〜36 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸とアクリル酸2−ア
ミノエチルの共重合体、Mw=565,000、Tg35℃、COOH価4
0とNH2価40)を固形分100重量部に、反応性アクリルオ
リゴマー(アクリル酸メチル、メタアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸の共
重合体、Mw=4,000、Tg−10℃、OH価100、COOH価40)を
固形分30重量部、ブロツクイソシアネート(武田薬品工
業製、タケネートB−815N、水添ジフエニルメタンジイ
ソシアネートのケトオキシムブロツクNCO7.3%)75重量
部(この架橋剤は上記反応性アクリル樹脂と反応性アク
リルオリゴマーとの官能基に対し、1.0当量のイソシア
ネート基を有する)をよく撹拌しながら混合した。この
混合物をシリコーン離型処理したポリエチレンテレフタ
レート(PET)フイルムの離型面にアプリケーターで塗
工し、80℃にて5分間乾燥し熱硬化性シートを作成し
た。シートの厚みは、80μmであつた。(創研化工
(株)製、膜厚40μm)の離型面に乾燥後の膜厚が100
μmとなるように塗工し、70℃で1時間乾燥させて塗膜
層を得た。
次に、表7に示す組成の粘着剤層組成物を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱硬化性被覆用シートを得
た。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表7に示した。
表7に示すように、実施例31〜36で得られた熱硬化性
被覆用シートは、鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
実施例37〜42 酢酸エチル300重量部に、反応性アクリル樹脂(メタ
アクリル酸メチルとメタアクリル酸2−ヒドロキシエチ
ルとアクリル酸エチルの共重合体、Mw=250,000、Tg15
℃、OH価40とCOOH価20)を固形分100重量部に、反応性
アクリルオリゴマー(同上)を固形分20重量部、ブロツ
クイソシアネート(同上)54重量部(この架橋剤は上記
反応性アクリル樹脂と反応性アクリルオリゴマーとの官
能基に対し、1.0当量のイソシアネート基を有する)を
よく撹拌しながら混合した。この混合物をシリコーン離
型処理したPETフイルムの離型面にアプリケーターで塗
工し、80℃にて5分間乾燥し熱硬化性シートを作成し
た。シートの厚みは、100μmであつた。
得られた熱硬化性被覆用シートを実施例1と同様の方
法で硬化させて、被膜の鉛筆硬度と密着性を測定した。
その結果を表8に示した。
表8に示すように、実施例37〜42で得られた熱硬化性
被覆用シートは鉛筆硬度、密着性共に良好であつた。
(発明の効果) 本発明の熱硬化性被覆用シートの構成は上記の通りで
あり、硬化温度以下の状態では、展延性、可撓性に優れ
ており、平面はもちろん、多少の凹凸や曲面を有する物
品表面へ“しわ”を生じることなく良好に被覆すること
ができる。しかも、その粘着剤層を物品の表面に粘着さ
せることができるので、シートの被覆操作も容易であ
る。また、熱硬化性被覆用シートは、加熱することによ
つて塗膜層及び粘着剤層が共に硬化することにより、硬
度、耐摩傷性に優れた強固で均一な被膜を形成すること
ができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂とブロツクイソシアネートとを含
    有する塗膜層の片面に、アクリル系粘着剤、(メタ)ア
    クリル系モノマー及び有機過酸化物を含有する粘着剤層
    が積層されている熱硬化性被覆用シート。
  2. 【請求項2】重量平均分子量100,000〜1,000,000の固体
    状反応性アクリル樹脂、ブロツクイソシアネート及び重
    量平均分子量1,000〜10,000の反応性アクリルオリゴマ
    ーと固体状の熱可塑性樹脂の少なくとも一方を含有する
    塗膜層の片面に、アクリル系粘着剤、(メタ)アクリル
    系モノマー及び有機過酸化物を含有する粘着剤層が積層
    されている熱硬化性被覆用シート。
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