JP5850695B2 - グラビア印刷適性を有する活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、転写シートのハードコート層を形成するのに用いられるハードコート樹脂組成物に関し、特にグラビア印刷適性を有する活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物に関する。
転写シートを用いてプラスチック部品や外装品のような物品の表面を保護又は装飾する方法は従来から知られている。例えば、特許文献1には支持体である基体シートの面上に転写層が形成された転写シート、及びその転写シートを射出成形金型内に挿入し、インモールド射出成形し、その後、基体シートを剥離して、装飾された射出成形体を得ること(射出成形同時転写)が記載されている。
転写シートは、支持体である基体シート上に転写層が設けられた構成であり、この転写層が基体シートから被装飾物品の表面に転写される。被装飾物品の表面に転写された転写層は樹脂や図柄が層状に積層された積層体であり、物品表面に保護被覆や装飾被覆を形成する。
装飾物品に対する保護機能が重視される用途では、転写層の最外側にはハードコート層が設けられる。ハードコート層とは高い硬度を示す被覆層をいう。ハードコート層は硬度を維持するのに必要な厚み又は樹脂量を有し、一般に架橋樹脂を含む。
従来、被装飾物品の表面保護は全体的に行われることが一般的であり、ハードコート層は転写シートの全面に形成されてきた。しかし、表面保護の必要性は被装飾物品の部位に依存して相違する。例えば、被装飾物品の表面の一部に形成されている図柄は損傷すると目立ち易く、表面保護が必要であるのに対し、被装飾物品の無地の部分は表面保護の必要性が少ない。また、例えば、被装飾物品の端部又は角部は摩耗又は損傷し易く、表面保護が必要であるのに対し、被装飾物品の凹部又は平坦部は表面保護の必要性が少ない。
また、最近では、物品の外観を表現する手段が高度化し、物品表面の傷、摩耗又は退色のような経時変化をも美的表現の手段として利用されるようになり、被装飾物品の部位又は図柄に応じて外観の経時変化の程度に差を設ける必要がある。
このように、被装飾物品の表面保護を部分的に行う必要が生じており、転写シートのハードコート層は、図柄又は図柄背景として転写シートの面の一部に形成することが要求される。
特許文献2には、転写シートのハードコート層を形成するのに用いられる、非架橋型熱可塑性アクリル樹脂と1分子中に2個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するプレポリマーを含有する電離放射線硬化型樹脂組成物が記載されている。
特許文献2の電離放射線硬化型樹脂組成物は希釈溶剤を乾燥させた後は、未硬化状態(未架橋状態)でも非粘着性の固体になる。そのため、この樹脂組成物から形成される架橋性樹脂層は、架橋させる前に印刷機を通過させることができ、その面上に図柄層及び接着剤層等の機能層を順次形成することが可能である。また、製造された転写シートは、架橋性樹脂層を架橋させる前にロールに巻き取って保管、搬送することができる。
しかし、架橋性樹脂層が未硬化状態の転写シートは、ロールに巻きとられた状態においてブロッキングし易い問題がある。転写シートはロールとして保管流通し、ロールから繰り出されて使用するため、ロールに巻かれた状態における保存安定性及び繰り出し安定性は、性能の重要な評価要素である。
また、上記電離放射線硬化型樹脂組成物は構成成分であるポリマーの分子量が比較的大きく、それゆえ、印刷に適した粘度の印刷用組成物とするためには、比較的大量の有機溶媒で希釈して不揮発分含有量を低くする必要があり、グラビア印刷法を用いて十分な厚みのハードコート層を形成することが困難である。実際、特許文献2では、全ての転写シートの具体例において、ハードコート層は、塗布法を用いて、有機溶媒で希釈した電離放射線硬化型樹脂組成物から基体シートの面の全面に形成されている。
シート状材料の面上に図柄を実用的な精度及び工業的な効率で形成するためには、グラビア印刷法を用いる必要があるため、図柄又は図柄背景を形成する樹脂組成物のグラビア印刷適性は重要な評価要素である。
WO97/40990 特開平7−314995
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、グラビア印刷適性を有する活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を提供することにある。
本発明は、1分子中に2個の(メタ)アクリレート基を有し、質量平均分子量が1000〜100000である2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー;
1分子中に1個の(メタ)アクリレート基を有し、分子量が1000以下の単官能(メタ)アクリレートモノマー;
1分子中に2個以上の(メタ)アクリレート基を有し、分子量が2000以下の多官能(メタ)アクリレートモノマー;及び
表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカ;
を含有する活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物であって、
グラビアインキ用有機溶媒に溶解させて不揮発分50質量%以上の印刷用組成物とした場合に、該印刷用組成物の粘度が室温で200mPa・s以下である、
活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を提供する。
ある一形態においては、前記多官能(メタ)アクリレートモノマーは、重合性成分中に10〜30質量%の量で含有され、前記コロイダルシリカは、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物中に3〜18質量%の量で含有される。
ある一形態においては、式
Figure 0005850695
[式中、xは重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部であり、yは前記多官能(メタ)アクリレートモノマーの重合性成分中の質量%である。]
の関係が満足される。
ある一形態においては、式
Figure 0005850695
[式中、xは重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部であり、yは前記多官能(メタ)アクリレートモノマーの重合性成分中の質量%である。]
の関係が満足される。
ある一形態においては、前記多官能(メタ)アクリレートモノマーはペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートから成る群から選択される少なくとも一種である。
ある一形態においては、前記コロイダルシリカの平均粒子径が5〜200nmである。
ある一形態においては、前記ハードコート層の硬度が鉛筆硬度2H以上である。
ある一形態においては、前記いずれかの活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物はハードコート層を図柄又は図柄背景として形成するのに用いられる。
また、本発明は、前記いずれかの活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物に対して活性エネルギー線を照射することにより架橋させた硬化樹脂から成るハードコート層を有する転写シートを提供する。
ある一形態においては、前記ハードコート層が、
グラビア印刷法により前記いずれかの活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を基体シートの面上に印刷して、架橋性樹脂層を形成する工程;及び
該架橋性樹脂層の面上に転写層の機能層を形成する前に、該架橋性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させる工程;
を包含する方法により形成されたものである。

ある一形態においては、前記ハードコート層が図柄又は図柄背景として形成されている。
また、本発明は、グラビア印刷法により前記いずれかの活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を基体シートの面上に印刷して、架橋性樹脂層を形成する工程;
該架橋性樹脂層の面上に転写層の機能層を形成する前に、該架橋性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させて、ハードコート層を形成する工程;
グラビア印刷法により、同一の製造ラインにおける連続工程として、基体シート又はハードコート層の面上に転写層の機能層を形成する工程;
を包含する、転写シートの製造方法を提供する。
また、本発明は、成形用金型内に、外側が金型キャビティ面に接するような向きに前記いずれかの転写シートを送り込む工程;
金型を閉じ、溶融樹脂が転写シートの内側(即ち、接着層側)の面に接するように、溶融樹脂を金型内に充満させる工程;
樹脂を冷却し、金型を開いて射出成形体を取り出す工程;及び
基体シートを剥離する工程;
を包含する射出成形体の表面を装飾する方法を提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を用いれば、グラビア印刷法を用いて、機能層を形成する工程の一つとして転写シートのハードコート層を形成することができる。また、得られた本発明の転写シートのハードコート層は硬度及び耐ブロッキング性に優れている。更に、比較的高価なハードコート層が必要な部分のみに形成されるため、本発明の転写シートは経済性に優れている。
本発明の一実施形態である転写シートの構成を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施形態である転写シートの構成を模式的に示す断面図である。 一般的な多色グラビア輪転印刷機の構成を示す模式図である。 実施例1〜9及び比較例4、9〜12のハードコート樹脂組成物における、重合性成分中の多官能モノマーの重量%と、重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部との関係を示すグラフである。
ハードコート樹脂組成物
本発明のハードコート樹脂組成物は活性エネルギー線硬化型である。活性エネルギー線は熱よりも印加するのが容易であり、樹脂組成物の架橋速度も速い。それゆえ、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を用いると、当該樹脂組成物の架橋性樹脂層を形成した後に、該架橋性樹脂層の面上に、同一の製造ラインにおける連続工程として次の機能層を形成する場合でも、機能層が積層される前に、該架橋性樹脂を架橋させることが可能になる。
一般に、各種機能層を連続してシート上に印刷するには、図3に示すような既製の多色グラビア輪転印刷機などが使用される。このような機械の印刷の主な流れは、印刷されるシートを巻出し部11より連続的に送り出した後、先ず多色グラビア輪転印刷部12の最初の印刷ユニットにおいて、表面にインクパン15からインクの供給された回転する版胴14とこの版胴14に対して圧力を加える圧胴16との間にシートを通すことによってシート上にインクを転移して印刷層を形成し、続けてシートを蒸気ドラム、熱風、冷風などの乾燥部18に通すことによって印刷層を乾燥した後、シートを次の印刷ユニットに送り、前印刷ユニットと同様にして別の印刷層をシート上に形成するといった工程を、必要に応じてシートの印刷層形成面を変えたり変えなかったりしながら、何度かくり返し、全ての印刷層を形成した後にシートを巻取り部13に巻き取る。なお、この機械においては、見当合わせのために、多数のガイドロール17にてテンションを微細に調節する。
その際、図柄層、接着層など、熱可塑性樹脂を含む通常の機能層は上記各印刷ユニットの乾燥部18を通過することにより流動性や粘着性が消えるのであるが、従来の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からなる架橋性樹脂層は、その程度の乾燥では流動性や粘着性が残ってしまう。なぜなら、上記乾燥部18は、加熱温度が低く、長さも2m位しかないからである。しかも、乾燥部18におけるシートの通過スピードが印刷層の印刷スピードに合わせられているため、架橋性樹脂層が乾燥部18で加熱される時間は、たとえばスピードが40m/分とすると約3秒間にしかならないのである。
また、従来の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の架橋速度は熱硬化型樹脂組成物よりは速いけれども、同一の製造ライン(即ち、インライン)において複数の機能層を連続印刷する場合の印刷間隔という短時間の間に硬化するほど速くはない。
その結果、当該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の架橋性樹脂層を形成した後に、該架橋性樹脂層の面上に、同一の製造ラインにおける連続工程として次の機能層を形成すると、一度基体シート上に形成された架橋性樹脂層のインクが印刷機のガイドロール17などに転移してしまったり、図柄層、接着層などのインクが版胴14より架橋性樹脂層上にうまく転移されず、逆に一度基体シート上に形成された架橋性樹脂層のインクが図柄層、接着層などを形成する版胴14の方へ転移する所謂バックトラップが起こったりする。
したがって、既製の多色グラビア輪転印刷機を用いて、熱可塑性樹脂を含む通常の機能層と同様にして、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からハードコート層を形成するためには、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物から架橋性樹脂層を形成した後、該架橋性樹脂層の面上に機能層を形成する前に、架橋性樹脂層に流動性や粘着性が残らないようにする必要がある。
本発明のハードコート樹脂組成物を架橋させるのに好ましい活性エネルギー線は、例えば、電子線、X線、紫外線、可視光線等が挙げられるが、好ましくは、波長200〜400nm、より好ましくは220〜300nmの紫外線である。紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、無電極型ランプ等が挙げられるが、好ましくは高圧水銀灯を用いる。
本発明のハードコート樹脂組成物はビニル基を有するオリゴマー及びビニル基を有するモノマーを含有する。これらは本発明のハードコート樹脂組成物の重合性成分である。また、本発明のハードコート樹脂組成物は表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカを含有する。
そうすることで、架橋前にはグラビア印刷を行うのに適した低い粘度が維持され、架橋後はハードコート層として十分な硬度及び強靭性が提供される。
ビニル基を有するオリゴマーは質量平均分子量が1000〜100000、好ましくは2000〜10000、より好ましくは2000〜7000である。ビニル基を有するオリゴマーの質量平均分子量が1000未満であると形成されるハードコート層の柔軟性が低く、成形時に割れやすくなる。また、この質量平均分子量が100000を超えると印刷用組成物の粘度が高くなりすぎてグラビア印刷を行うのが困難になる。
ビニル基を有するオリゴマーは1分子中に2個以上、好ましくは2〜4個、より好ましくは2個のビニル基を有する。1分子中のビニル基の数が2個未満であるとハードコート層の硬度が低く、保護機能が不十分になり、4個を超えるとハードコート層の柔軟性が低く、成形時に割れ易くなる。
ビニル基を有するオリゴマーは、好ましくは(メタ)アクリレートオリゴマーである。(メタ)アクリレート基は反応性に優れ、ハードコート樹脂組成物を短時間で架橋させることができる。中でも特に好ましいものはウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、である。これらは、比較的多くの種類が流通しており、入手するのが容易であるだけでなく、柔軟性と硬度とのバランスに優れたハードコート層が形成されるからである。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリイソシアネートオリゴマーに、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られるオリゴマーが挙げられる。ここで、ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールなどのアルキレンポリオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルポリオール;上記の低分子量ポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、ヘキサヒドロフタル酸、テレフタル酸などの二塩基酸またはその無水物などの酸成分との反応物であるポリエステルポリオールなどが挙げられる。ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メシチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート又はこれらを重合させた多官能イソシアネートなどが挙げられる。ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒロドキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなどが挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、好ましくは、式
Figure 0005850695
[式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rはアルキレン基であり、Rはジイソシアネートの残基であり、Rはジオールの残基であり、nは1以上の整数である。]
で示される構造を有する化合物である。
ビニル基を有するモノマーとしては、ビニル基を1つ有する単官能モノマー、または、上記単官能モノマーと複数のビニル基を有する多官能モノマーとを混合したものが使用できる。ビニル基を有するモノマーとしては、ビニル基を1つ有する単官能モノマーと複数のビニル基を有する多官能モノマーとを混合したものを使用することが特に好ましい。
分子量が小さい単官能モノマーを含有させることで、当該樹脂組成物は低粘度というグラビア印刷に適した性質を有することができる。また、反応点を複数有する多官能(メタ)アクリレートモノマーを含有させることで、当該樹脂組成物は、活性エネルギー線を照射することにより即座に硬化するというグラビア印刷に適した性質を有することができる。単官能モノマーを含有させず多官能モノマーのみで粘度を低くする事も可能だが、多官能モノマーのみをオリゴマーと混合させるとアクリル当量が低くなりすぎて、形成されるハードコート層の柔軟性が失われ、成形時にクラックを生じる。したがって、混合するモノマーとして、ビニル基を1つ有する単官能モノマーと複数のビニル基を有する多官能モノマーとを混合したものを使用することが好ましい。
単官能モノマーとしては分子量が1000以下、好ましくは500以下、である。ビニル基を有するモノマーの分子量が1000を超えると印刷用組成物の粘度が高くなりすぎてグラビア印刷を行うのが困難になる。
ビニル基を有する単官能モノマーは、好ましくは(メタ)アクリレートモノマーである。好ましい(メタ)アクリレートモノマーは、式
Figure 0005850695
[式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシアルキル基又はアミノアルキルなどであり、特に限定されるものではない。また、Rは官能基等を含んでいても良い。]
で示される構造を有する化合物である。
これらの中でも好ましい単官能モノマーは、N−アクリロイルオキシヘキサエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−エチルヘキシルエチレンオキシド(EO)変性アクリレートである。
ビニル基を有する多官能モノマーとしては分子量が2000以下、好ましくは1000以下である。ビニル基を有するモノマーの分子量が2000を超えると印刷用組成物の粘度が高くなりすぎてグラビア印刷を行うのが困難になる。
ビニル基を有する多官能モノマーは1分子中に6個まで、好ましくは2〜6個、より好ましくは3個のビニル基を有する。1分子中のビニル基の数が6個を超えるとハードコート層の柔軟性が低くなり、成形時に割れ易くなる。
ビニル基を有する多官能モノマーは、好ましくは(メタ)アクリレートモノマーである。多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロラクトン変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレートなどが、挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種類以上混合して使用しても良い。
これらの中でも好ましい多官能モノマーは、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートである。
単官能モノマーと多官能モノマーの混合比は、質量比で1:20〜20:1、好ましくは1:10〜10:1、より好ましくは1:5〜5:1である。上記混合比が1:20より単官能モノマーの混合比が低くなるとアクリル当量が低くなりすぎて、形成されるハードコート層の柔軟性が低く、成形時に割れやすくなる。上記混合比が20:1より単官能モノマーの混合比が高くなるとアクリル当量が高くなりすぎて、形成されるハードコート層のハードコート性が不十分となる。
ビニル基を有するオリゴマーとビニル基を有するモノマーとの配合比は、ビニル基を有するオリゴマー100質量部に対してビニル基を有するモノマー0.5〜50質量部、好ましくは1〜20質量部である。
ビニル基を有するオリゴマー100質量部に対するビニル基を有するモノマーの量が0.5質量部未満であると印刷用組成物の粘度が高くなりすぎてグラビア印刷を行うのが困難になる。ビニル基を有するモノマーの上記量が50質量部を超えると印刷用組成物のレベリングが悪くなり、グラビア印刷機での印刷適性が悪くなる。
ビニル基を有する多官能モノマーは、本発明のハードコート樹脂組成物の重合性成分中に10〜30質量%となる量で含有される。ここでいう重合性成分とは、具体的には、2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、単官能(メタ)アクリレートモノマー及び多官能(メタ)アクリレートモノマーを指して言う。これらの重合性成分は「ハードコートインキ」と呼ぶこともある。
本発明のハードコート樹脂組成物の重合性成分中、ビニル基を有する多官能モノマーの含有量が10質量%未満であると得られるハードコート層の硬度が不十分になり、30質量%を超えるとハードコート層の転写時にクラックが発生し易くなる。
尚、本発明のハードコート樹脂組成物中の成分の含有量は不揮発分(固形分)を基準にして表現する。
本発明のハードコート樹脂組成物は、光硬化型である場合は、ラジカル開始能を有する光重合開始剤を含有する。光重合開始剤としては、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(−4−モルフォリノフェニル)ブタノン、2−メチル−1[4−メチルチオフェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン等が用いられる。
これらの光重合開始剤の中でも好ましいものは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等である。ハードコート樹脂組成物の架橋速度が向上し、インラインにおいて複数の機能層を連続印刷する場合の印刷間隔という短時間の間にも、光を照射することにより架橋性樹脂層を硬化させることが可能になるからである。光重合開始剤は、一般に、本発明のハードコート樹脂組成物100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部の範囲で用いられる。
本発明のハードコート樹脂組成物が電子線硬化型である場合、光重合開始剤を含有させる必要はない。
表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカは、例えば、溶媒に分散させたコロイダルシリカと、光重合性官能基を有するシラン化合物とを、加水分解縮合反応させることにより製造される。表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカの製造方法は公知であり、例えば、特開2006−249322号に記載されている。
溶媒に分散させたコロイダルシリカとしては、メタノールシリカゾルMA−ST、イソプロピルアルコールシリカゾルIPA−ST、n−ブタノールシリカゾルNBA−ST、エチレングリコールシリカゾルEG−ST、キシレン/ブタノールシリカゾルXBA−ST、エチルセロソルブシリカゾルETC−ST、ブチルセロソルブシリカゾルBTC−ST、ジメチルホルムアミドシリカゾルDBF−ST、ジメチルアセトアミドシリカゾルDMAC−ST、メチルエチルケトンシリカゾルMEK−ST、メチルイソブチルケトンシリカゾルMIBK−ST(以上商品名、日産化学工業(株)製)等の市販品を用いることができる。
また、光重合性官能基を有するシラン化合物としては、例えば、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルジメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルメチルジエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルエトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物;
アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルメチルジメトキシシラン、アリルメチルジエトキシシラン、γ−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アリルアミノプロピルトリエトキシシラン等のアリル基を有するシラン化合物;
ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するシラン化合物;及び
p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、p−ビニルフェニルメチルジエトキシシラン、p−ビニルフェニルトリメトキシシラン、p−ビニルフェニルトリエトキシシラン、o−ビニルフェニルトリメトキシシラン、m−ビニルフェニルトリメトキシシラン等のスチリル基を有するシラン化合物等を用いることができる。
好ましい表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカは、表面が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル基及びスチリル基からなる群から選択される少なくとも一種で修飾されたコロイダルシリカである。中でも、表面が(メタ)アクリロイル基で修飾されたコロイダルシリカが特に好ましい。
コロイダルシリカの表面の光重合性官能基の量は二重結合当量(側鎖ラジカル重合性不飽和基1個あたりの平均分子量)または脂環式エポキシ当量(側鎖脂環式エポキシ基1個あたりの平均分子量)が、仕込み値からの計算値で平均100〜3000g/モルであることが、耐擦傷性、耐磨耗性向上の観点から好ましい。さらに好ましい範囲は、平均100〜1200g/モルであり、最も好ましい範囲は、平均100〜800g/モルである。コロイダルシリカの表面の光重合性官能基の量が100g/モル未満であると、光重合反応が過剰に進行し、ハードコート層の柔軟性が失われる。その結果、転写シートを使用するときにハードコート層にクラックが発生する。また、3000g/モルを超えると、光重合反応がほとんど進行しない。その結果、ハードコート層の硬度が低下する。
また、上記コロイダルシリカは、平均粒子径が5〜200nm以下、好ましくは5〜100nm、より好ましくは5〜50nmである。上記コロイダルシリカの平均粒子径が200nmを超えると、得られるハードコート層の透明性が低下する。なお、5nm未満であると、得られるハードコート層について耐摩擦性の効果が発現しなくなる。
上記コロイダルシリカは、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物中に、重合性成分100質量部に対して3〜18質量部、好ましくは4〜16質量部、より好ましくは5〜12質量部の量で含有される。上記コロイダルシリカの含有量が3質量部未満であると得られるハードコート層の硬度が不十分になり、18質量部を超えるとハードコート層の転写時にクラックが発生し易くなる。
尚、上記コロイダルシリカの含有量が、重合性成分100質量部に対して1.75質量部未満になると活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物の印刷時に地汚れが発生し易くなり、22.2質量部を超えると活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物の印刷適性が低下する。ここで、地汚れとは絵柄層をハードコート層の上に部分的に形成する場合に、絵柄層の形成を意図しない部分にまで、絵柄層を構成するインキが付着してしまう現象をいい、印刷適性とはインキの印刷しやすさの総括的な言い方であり、具体的には、外観がかすれた様に見えたり、多くの粒子を含むことによるアワブツの発生である。
活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物中、上記コロイダルシリカの好ましい含有量は、ビニル基を有する多官能モノマーの含有量にも依存して変化する。理由は明確ではないが、ビニル基を有する多官能モノマーは架橋構造を形成することから、ハードコート層の樹脂マトリックス中における上記コロイダルシリカの分散安定性に影響を与えると考えられる。
即ち、両成分の含有量は、上記式(1)の関係をも満足することが好ましい。この関係を満足しない場合は、得られるハードコート層の硬度が不十分になり易い。また、両成分の含有量は、上記式(2)の関係をも満足することが好ましい。この関係を満足しない場合は、ハードコート層の硬化収縮が大きくなり、転写時にクラックが発生し易くなる。
本発明のハードコート樹脂組成物には、グラビアインキに通常用いられる助剤を含有させてよい。かかる助剤には、着色剤、レベリング剤、消泡剤、艶消剤、ワックス、剥離調整剤、帯電防止剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、光増感剤等が挙げられる。
本発明のハードコート樹脂組成物は、上記の成分を混合することにより製造される。成分を混合する際に、必要に応じて、有機溶媒、上記助剤等を加えてもよい。
転写シート
図1は本発明の一実施形態である転写シートの構造を模式的に示す断面図である。基体シート1の片面に接して転写層2が設けられている。基体シート1は、転写層との境界となる面上に、離型層(非表示)を有してよい。
転写層2は、基体シートの面上に部分的に、例えば、図柄又は図柄背景として形成されたハードコート層3及びハードコート層3と共に転写シートの最外側面を形成する表面形成層4を有し、必要に応じて接着層6を有する。表示はしていないが、転写層は、必要に応じて、着色層、図柄層、アンカー層及び金属薄膜などを有してよい。尚、本明細書では、転写シートの層構成について、被装飾物品の側を内側といい、観者の側を外側という。
ハードコート層3は、上記ハードコート樹脂組成物を用いて、グラビア印刷法により形成される。具体的には、まず、ハードコート樹脂組成物を有機溶媒に溶解させて、所定の不揮発分を有する印刷用組成物を調製する。
印刷用組成物を調製するのに用いる有機溶媒は、従来からグラビアインキに使用されている揮発性有機溶媒が好ましい。これらは揮発性に優れ、インラインにおいて複数の機能層を連続印刷する場合の印刷間隔という短時間の間にも、架橋性樹脂層を容易に乾燥させることが可能になるからである。グラビアインキ用有機溶媒の具体的には、トルエン、キシレン等の沸点が80〜120℃の芳香族系溶剤、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール当のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤を用いることができる。好ましくは、トルエン、MEK等である。
印刷用組成物の不揮発分は、50質量%以上、好ましくは60〜80質量%、より好ましくは60質量%とする。印刷用組成物の不揮発分が50質量%未満であると架橋性樹脂層の乾燥速度が遅くなり、また、形成されるハードコートの厚みが不十分になる。印刷用組成物の不揮発分が80質量%を超えると粘度が高くなり、グラビア印刷を行うことが困難になる。
印刷用組成物の粘度は室温で200mPa・s以下、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは20〜70mPa・sである。印刷用組成物の粘度が室温で上記範囲外であるとグラビア印刷を行うことが困難になる。
次いで、この印刷用組成物をインクとして用いて、基体シートの面上にグラビア印刷を行う。印刷用組成物のパターンが形成される部分は、被装飾物品の表面のうちで保護が必要な部分、例えば、凸部、角部、図柄部に対応する箇所である。その後、有機溶媒を乾燥させ、活性エネルギー線を照射することにより架橋性樹脂層を硬化させて、ハードコート層3が形成される。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の乾燥及び架橋速度は非常に早く、インラインにおいて複数の機能層を連続印刷する場合の印刷間隔という短時間の間にも、加熱して乾燥させ、次いで活性エネルギー線を照射して架橋させることができる。
したがって、既製の多色グラビア輪転印刷機を用いて、熱可塑性樹脂を含む通常の機能層と同様にして、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物からハードコート層を形成すると、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物から架橋性樹脂層を形成した後、該架橋性樹脂層の面上に機能層を形成する前に、架橋性樹脂層に流動性や粘着性が残らないようにすることができる。
硬化させたハードコート層の厚みは3〜100μm、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜10μmである。ハードコート層の厚みが3μm未満であるとハードコート性が不十分となり、100μmを超えると成形時にクラックが発生する。
硬化させたハードコート層の硬度は鉛筆硬度H以上、好ましくは2H以上、4H以下である。
表面形成層4は、例えば、膜を形成する被覆層、色を提供する着色層、又はその内側の面上の層に対する密着性を向上させるアンカー層であってよい。
図2は本発明の他の実施形態である転写シートの構造を模式的に示す断面図である。転写層2は、表面形成層の内側の面上に部分的に形成された図柄層5を更に有している。
転写層を構成する層のうちハードコート層以外の各機能層は、特に断らない限り、従来と同様の方法によって形成することができる。従来の層形成方法の例には、層を構成する成分を含むインク又は塗料を用いたグラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
好ましくは、表面形成層4、図柄層5、及び接着層6等の転写層の機能層は、既製の多色グラビア輪転印刷機を用いて、グラビア印刷法により、同一の製造ラインにおける連続工程として、基体シート又はハードコート層の面上に形成される。例えば、上記転写層の機能層は、隣接する層の面上に、インク又は塗料を展着させて形成する。
転写層の機能層がアンカー層である場合、インク又は塗料に含まれる樹脂は、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、熱可塑ウレタン系樹脂、メタアクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ポリエチレン系樹脂、及び、塩素化ポリプロピレン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂であることが好ましい。
転写層の機能層が着色層、図柄層又は被覆層である場合、機能層のバインダーとなる合成樹脂としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂、熱可塑ウレタン系樹脂、メタアクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ポリエチレン系樹脂、及び、塩素化ポリプロピレン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂であることが好ましい。
着色層、図柄層又は被覆層の着色剤としては、顔料又は染料が挙げられる。着色剤は、必要に応じて、転写シートを着色する用途に従来から使用される種類のものが用いられる。好ましい着色剤の具体例は、(1)インジゴ、アリザリン、カーサミン、アントシアニン、フラボノイド、シコニンなどの植物色素、(2)アゾ、キサンテン、トリフェニルメタンなどの食用色素、(3)黄土、緑土などの天然無機顔料、(4)アクリル系、ウレタン系などの無機顔料、(5)炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミニウムレーキ、マダーレーキ、コチニールレーキなどが挙げられる。
また、接着層は、転写シートの内側表面のうち被装飾物品に接着させたい部分に形成する。すなわち、内側表面全体を被装飾物品に接着させたい場合に、その表面全体に接着層を形成する。また、内側表面のうちの一部分を被装飾物品に接着させたい場合には、そのうちの一部分に接着層を形成する。
接着層の構成材料としては、被装飾物品に対する十分な接着性を得ることができれば特に限定されない。接着層を被装飾物品に加熱圧着する場合には、接着層の構成材料としては、感熱性、感圧性を有する合成樹脂を適宜選択すればよい。
例えば、被装飾物品の表面部分の構成材料がポリアクリル系樹脂の場合には、接着層の構成材料としては、ポリアクリル系樹脂を用いることが好ましい。また、例えば、被装飾物品の表面部分の構成材料がポリフェニレンオキシド共重合体、ポリスチレン系共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合には、接着層の構成材料としては、これらの樹脂と親和性のあるポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを適宜選択して採用すればよい。
更に、例えば、被装飾物品の表面部分の構成材料がポリプロピレン樹脂の場合は、接着層の構成材料としては、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。
物品の装飾方法
本発明の転写シートを使用して熱ロール転写又はインモールド成形などにより、物品を装飾することができる。例えば、熱ロール転写においては、まず、転写シートに存在する図柄の位置を考慮して、被装飾物の所望の位置に図柄が配置されるように転写シートの位置を決定する。次いで、転写シートの内側(接着層側)の面を被装飾物の表面に重ね、ロール転写機、アップダウン転写機などの転写機を用いて、転写シートの基体シート側から熱及び圧力をかける。こうすることにより、転写シートが被装飾物の表面に接着し、物品の表面が装飾される。
また、インモールド射出成形においては、まず、成形用金型内に、転写シートを送り込む。その際、転写シートの向きは、外側が金型キャビティ面を向くように合わせ、転写シートの位置は、転写シートに存在する図柄の位置を考慮して、被装飾物の所望の位置に図柄が配置されるように決定する。
次いで、金型を閉じ、溶融樹脂が転写シートの内側(即ち、接着層側)の面に接するように、即ち、転写シートが溶融樹脂と金型キャビティ面に挟まれるように、溶融樹脂を金型のキャビティ内に充填させる。その結果、溶融樹脂は成形され、同時に転写シートは射出成形体の表面に接着される。樹脂を冷却し、金型を開いて射出成形体を取り出すと、転写層が射出成形体の表面に接着されて、射出成形体の表面が装飾される。最後に基体シートが剥離される。
被装飾物の材質は、従来から転写シートによって装飾されてきたもの、又は接着層の成分を工夫して転写層をその表面に接着させることができるものであれば特に限定されない。各種合成樹脂、金属、ガラス、木、紙でなる部材、これらの塗装物及び装飾物は、被装飾物として用いられる。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。尚、実施例中「部」又は「%」で表される量は特に断りなき限り質量基準である。
実施例1
印刷用ハードコート樹脂組成物の製造
攪拌装置を備えたステンレス製容器に、2官能型ウレタンアクリレート(平均分子量:2800、東亞合成株式会社製「アロニックスM−1600」(商品名))100質量部、単官能モノマーであるN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド(東亞合成(株)製「アロニックスM−140」(商品名))10質量部、多官能モノマーであるペンタエリスリトールトリアクリレート(東亜合成(株)製「アロニックスM−305」(商品名))30質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ(株)製「Irgacure184」(商品名))7質量部、不揮発分に対して17質量%となる量の表面が(メタ)アクリロイル基で修飾されたコロイダルシリカ(平均粒子径10〜15nm、日産化学工業株式会社製「MEK-AC-2101」(商品名))、及び溶剤として、MEK90質量部を加え、室温で30分攪拌した。30分後、目視検査にて、成分が均一に分散していることを確認し、印刷用組成物を得た。このときの不揮発分は、62%で、粘度は37mPa・sであった。
転写フィルムの製造
厚み50μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを基体シートとして用いた。この基体シートをグラビア印刷機(オリエント総社製:10色振分グラビア輪転印刷機、富士機械工業:社製11色振分グラビア輪転印刷機)にセットし、得られた印刷用組成物を用いて、後に形成される図柄に対応する位置に、部分的に架橋性樹脂層を形成した。グラビア印刷機に設置した乾燥機及び紫外線照射装置を用いて、インラインにおいて、この架橋性樹脂層を乾燥させ、次いで、300mJ/cmの紫外線を照射して硬化させた。その時、実施例1の配合では硬化後の膜厚は6〜7μmで、ハードコート層は硬化が完了していた。
その後、インラインにおいて、アンカー層インクをハードコート層が形成された基体シートの内側全面に印刷し乾燥させ、図柄層インクをハードコート層に対応する位置に部分的に印刷し乾燥させ、及び接着層インクを図柄層が形成されたアンカー層の内側全面に印刷し乾燥させて、転写フィルムを得た。
装飾された物品の製造
得られた転写フィルムを金型に入れて、ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂のインモールド射出成形を行い、自動車内装用スイッチベースを作成した。基体シートを除去して表面を観察したところ、図柄に対応した部分にハードコート層が形成されていた。
形成されたハードコート層を次の性能について評価した。評価結果を表1に示す。
1.鉛筆硬度
JIS K 5400に準拠した方法で、加飾成形品の表面に配置されているハードコート層の鉛筆硬度を測定した。
2.耐摩耗性
JIS K7204に準拠し、(株)安田精機製作所製のテーバー摩擦試験機(磨耗輪:CS−10、荷重:1Kg/arm、回転数:500回転)を用いて、加飾成形品の表面に配置されているハードコート層を摩擦した。そして、ハードコート層が摩耗して貫通するまでの磨耗輪の回転数を測定した。
3.耐擦傷性
JIS−K5600に準拠し、転写フィルムの基体シートを剥がしてハードコート層の表面を露出させた。このハードコート層の表面を、スチールウールを用いて150gの荷重をかけて、速度120往復/分で200回数往復摩擦した。摩擦後の表面を目視で観察して評価した。評価基準は次の通りである。
Figure 0005850695
4.耐クラック性
基体シートと基体シートの全面に形成されたハードコート層とからなる転写シートを金型内に配置し、次にこの金型内に樹脂を射出して、表面にハードコート層が一体化したパソコンの部品であるKEYDECKの成形品を得た。得られた成形品のハードコート層が存在する表面の面積は120cmである。そのハードコート層の表面を目視で観察してクラックの有無を評価した。評価基準は次の通りである。
Figure 0005850695
5.印刷適性
基体シートの表面にハードコート層を印刷することにより表面積が100cmの転写シートを製造した。得られた転写シートについて、基体シート側から蛍光灯を使った白色光を照射し、30cmの距離から目視で観察してムラ、ドクタースジなどの不良現象の有無を評価した。評価基準は次の通りである。
Figure 0005850695
6.地汚れ性
基体シートの表面に、ハードコート層、蒸着層、絵柄層を形成することにより表面積が100cmの転写シートを得た。得られた転写シートについて30cmの距離から目視で観察して地汚れの有無を評価した。評価基準は次の通りである。
Figure 0005850695
実施例2〜9、及び比較例4、9〜12
ハードコート樹脂組成物の成分及び使用量を表1に示すように変更すること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を、実施例については表1に、比較例については表2に示す。
また、ハードコート樹脂組成物における重合性成分中の多官能モノマーの重量%を縦軸にし、重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部を横軸にして、各実施例の位置をプロットした。式(1)及び式(2)で示される領域の境界線と共に、図4に示す。
比較例1
単官能モノマーとしてN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドの代わりに(東亞合成(株)製「アロニックスM-140」)を用いること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例2
多官能モノマーとしてペンタエリスリトールトリアクリレートの代わりに(東亞合成(株)製「アロニックスM-305」)を用いること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例3
2官能ウレタンアクリレートオリゴマーとして低分子量品(東亞合成(株)製「M-1600」)を用いること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例5
コロイダルシリカとして表面が修飾されていないもの(平均粒子径:10〜15nm、日産化学社製「MEK-ST」)を使用すること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例6
コロイダルシリカとして表面が修飾されていないもの(平均粒子径:10〜15nm、日産化学社製「MEK-ST」」)を使用すること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例7
コロイダルシリカとして表面が修飾されていないもの(平均粒子径:10〜15nm、日産化学社製「MEK-AC」)を使用すること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
比較例8
コロイダルシリカとして表面が修飾されていないもの(平均粒子径:10〜15nm、日産化学社製「MEK-AC」)を使用すること以外は実施例1と同様にしてハードコート層を形成し、評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005850695
Figure 0005850695
1…基体シート、
2…転写層、
3…ハードコート層、
4…表面形成層、
5…図柄層、
6…接着層、
11…巻出し部、
12…多色グラビア輪転印刷部、
13…巻取り部、
14…版胴、
15…インクパン、
16…圧胴、
17…ガイドロール、
18…乾燥部、

Claims (10)

  1. 1分子中に2個の(メタ)アクリレート基を有し、質量平均分子量が1000〜100000である2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー;
    1分子中に1個の(メタ)アクリレート基を有し、分子量が1000以下の単官能(メタ)アクリレートモノマー;
    1分子中に2個以上の(メタ)アクリレート基を有し、分子量が2000以下の多官能(メタ)アクリレートモノマー;及び
    表面が光重合性官能基で修飾されたコロイダルシリカ;
    を含有する活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物であって、
    グラビアインキ用有機溶媒に溶解させて不揮発分50質量%以上の印刷用組成物とした場合に、該印刷用組成物の粘度が室温で200mPa・s以下であり、

    Figure 0005850695
    [式中、xは重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部であり、yは前記多官能(メタ)アクリレートモノマーの重合性成分中の質量%である。]
    の関係を満足し、
    前記ハードコート層の硬度が鉛筆硬度2H以上である、
    活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。
  2. 前記多官能(メタ)アクリレートモノマーは、重合性成分中に10〜30質量%の量で含有され、前記コロイダルシリカは、活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物中に3〜18質量%の量で含有される請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。

  3. Figure 0005850695
    [式中、xは重合性成分100質量部に対するコロイダルシリカの質量部であり、yは前記多官能(メタ)アクリレートモノマーの重合性成分中の質量%である。]
    の関係を満足する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。
  4. 前記多官能(メタ)アクリレートモノマーは、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートから成る群から選択される少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。
  5. 前記コロイダルシリカの平均粒子径が5〜200nmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。
  6. ハードコート層を図柄又は図柄背景として形成するのに用いられる請求項1〜5のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物に対して活性エネルギー線を照射することにより架橋させた硬化樹脂から成るハードコート層を有する転写シート。
  8. 前記ハードコート層が図柄又は図柄背景として形成されている請求項に記載の転写シート。
  9. グラビア印刷法により請求項1〜6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物を基体シートの面上に印刷して、架橋性樹脂層を形成する工程;
    該架橋性樹脂層の面上に転写層の機能層を形成する前に、該架橋性樹脂層に対して活性エネルギー線を照射して硬化させて、ハードコート層を形成する工程;
    グラビア印刷法により、同一の製造ラインにおける連続工程として、基体シート又はハードコート層の面上に転写層の機能層を形成する工程;
    を包含する、転写シートの製造方法。
  10. 成形用金型内に、外側が金型キャビティ面に接するような向きに請求項7又は8に記載の転写シートを送り込む工程;
    金型を閉じ、溶融樹脂が転写シートの内側(即ち、接着層側)の面に接するように、溶融樹脂を金型内に充満させる工程;
    樹脂を冷却し、金型を開いて射出成形体を取り出す工程;及び
    基体シートを剥離する工程;
    を包含する射出成形体の表面を装飾する方法。
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