JPH09234995A - 転写シート - Google Patents
転写シートInfo
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- JPH09234995A JPH09234995A JP7121296A JP7121296A JPH09234995A JP H09234995 A JPH09234995 A JP H09234995A JP 7121296 A JP7121296 A JP 7121296A JP 7121296 A JP7121296 A JP 7121296A JP H09234995 A JPH09234995 A JP H09234995A
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- actinic ray
- sheet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の転写シートは、表面保護層の硬度を維
持しようとすれば被転写体である成形品形状に制約が生
じ、逆に成形品形状の自由度を高くしようとすれば表面
保護層の硬度を犠牲にするか、或いは通常の保管状態で
の長期保管性能を低下せしめて硬化後における表面保護
層の硬度と成形性の両方を低下せしめるという問題があ
った。 【解決手段】 離型性支持体シート2の離型面側に、未
硬化状態では常温で固体であり且つ熱可塑性である活性
光線硬化性樹脂からなる未硬化状態の表面保護層3、装
飾層6、活性光線遮蔽層7、接着剤層4がこの順で積層
されてなる転写層5が、表面保護層3側が支持体シート
2の離型面側にくるように支持体シート2に直接積層さ
れており、支持体シート2の転写層5側とは反対側には
活性光線遮蔽層8が積層されて構成された転写シート1
を提供した。
持しようとすれば被転写体である成形品形状に制約が生
じ、逆に成形品形状の自由度を高くしようとすれば表面
保護層の硬度を犠牲にするか、或いは通常の保管状態で
の長期保管性能を低下せしめて硬化後における表面保護
層の硬度と成形性の両方を低下せしめるという問題があ
った。 【解決手段】 離型性支持体シート2の離型面側に、未
硬化状態では常温で固体であり且つ熱可塑性である活性
光線硬化性樹脂からなる未硬化状態の表面保護層3、装
飾層6、活性光線遮蔽層7、接着剤層4がこの順で積層
されてなる転写層5が、表面保護層3側が支持体シート
2の離型面側にくるように支持体シート2に直接積層さ
れており、支持体シート2の転写層5側とは反対側には
活性光線遮蔽層8が積層されて構成された転写シート1
を提供した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転写シートに関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来、被転写体上に表面保護層となる硬
化被膜を形成する方法として、電離放射線によって硬化
させた樹脂層を転写する方法が公知である(特公昭61
−3272号公報)。しかし、この方法によって得られ
た転写シートの表面保護層は、転写前に硬化されている
ため転写時において表面保護層にクラックが発生すると
いう問題がある。特に三次元成形を行なうインモールド
転写においてはコーナー部にクラックが発生し易い。こ
のため、クラックを発生させないようにするためには成
形品形状に制約を受けるという不利があった。
化被膜を形成する方法として、電離放射線によって硬化
させた樹脂層を転写する方法が公知である(特公昭61
−3272号公報)。しかし、この方法によって得られ
た転写シートの表面保護層は、転写前に硬化されている
ため転写時において表面保護層にクラックが発生すると
いう問題がある。特に三次元成形を行なうインモールド
転写においてはコーナー部にクラックが発生し易い。こ
のため、クラックを発生させないようにするためには成
形品形状に制約を受けるという不利があった。
【0003】一方、表面保護層に電離放射線非硬化性樹
脂を加えて延伸性を付与することも公知である(特公昭
61−3272号公報)。表面保護層に延伸性を付与す
ることにより成形時のクラックの発生は防止することが
でき、成形品形状の設計の自由度は向上する。しかし、
本来必要な表面硬度は損なわれるという問題があった。
脂を加えて延伸性を付与することも公知である(特公昭
61−3272号公報)。表面保護層に延伸性を付与す
ることにより成形時のクラックの発生は防止することが
でき、成形品形状の設計の自由度は向上する。しかし、
本来必要な表面硬度は損なわれるという問題があった。
【0004】また、転写前の時点では表面保護層は硬化
させず、転写後に硬化させる方法も知られている(特公
昭63−21639号公報及び特公平5−57120号
公報)。しかしこの方法によって得られた転写シートの
場合は、転写シートの保管状態によっては表面保護層の
硬化性の経時劣化が起こるという問題がある。これは、
接着剤層側より紫外線硬化層へ紫外線が侵入するためで
ある。尚、基材シート側よりの紫外線の侵入は、基材シ
ートが紫外線を吸収することで防げる。
させず、転写後に硬化させる方法も知られている(特公
昭63−21639号公報及び特公平5−57120号
公報)。しかしこの方法によって得られた転写シートの
場合は、転写シートの保管状態によっては表面保護層の
硬化性の経時劣化が起こるという問題がある。これは、
接着剤層側より紫外線硬化層へ紫外線が侵入するためで
ある。尚、基材シート側よりの紫外線の侵入は、基材シ
ートが紫外線を吸収することで防げる。
【0005】転写シート保管時に周辺から、日光や蛍光
灯等の照明器具の光が転写層に浸入することは不可避で
ある。物体、ここでは転写シート中の光強度は、透過物
体の厚みの指数関数で減衰するため、侵入光量は厚膜の
基材シート側よりも薄膜の接着剤層側からの方が多い。
そしてこの様な外来光が表面保護層中に侵入すると次の
ような不具合が起こっていた。
灯等の照明器具の光が転写層に浸入することは不可避で
ある。物体、ここでは転写シート中の光強度は、透過物
体の厚みの指数関数で減衰するため、侵入光量は厚膜の
基材シート側よりも薄膜の接着剤層側からの方が多い。
そしてこの様な外来光が表面保護層中に侵入すると次の
ような不具合が起こっていた。
【0006】即ち、未硬化状態の紫外線硬化樹脂の光重
合開始剤或いは増感剤の一部が徐々に反応し、部分的に
表面保護層に架橋反応を起こさせ、一部硬化状態とな
る。これによって表面保護層の可撓性、柔軟性が低下
し、転写時、特に湾曲面、折曲面への転写時にクラック
が発生する。また、銀塩写真感光剤で知られる相反則不
軌と同様の現象により、微弱光で長時間露光して未硬化
状態の紫外線硬化樹脂が硬化する場合、架橋硬化反応に
寄与せず、分解或いは変質するものの比率が増える。こ
れによって、転写後、紫外線を照射して未反応部分を硬
化させようとしても、光重合開始剤或いは増感剤が不足
状態となり、架橋密度が充分に上がらず、表面保護層の
皮膜強度も、強力光で短時間露光した場合と比較して格
段に低下する。
合開始剤或いは増感剤の一部が徐々に反応し、部分的に
表面保護層に架橋反応を起こさせ、一部硬化状態とな
る。これによって表面保護層の可撓性、柔軟性が低下
し、転写時、特に湾曲面、折曲面への転写時にクラック
が発生する。また、銀塩写真感光剤で知られる相反則不
軌と同様の現象により、微弱光で長時間露光して未硬化
状態の紫外線硬化樹脂が硬化する場合、架橋硬化反応に
寄与せず、分解或いは変質するものの比率が増える。こ
れによって、転写後、紫外線を照射して未反応部分を硬
化させようとしても、光重合開始剤或いは増感剤が不足
状態となり、架橋密度が充分に上がらず、表面保護層の
皮膜強度も、強力光で短時間露光した場合と比較して格
段に低下する。
【0007】また更に、表面保護層上に、例えば酸化チ
タン顔料含有インキにより形成された着色ベタ層を設け
る方法も知られている。このような着色ベタ層を設ける
ことによって紫外線をカットすることはできるが、透明
性を必要とする樹脂成形品等のように、デザイン上の問
題で着色ベタ層が設けられない場合があり、汎用性に乏
しいという欠点があった。
タン顔料含有インキにより形成された着色ベタ層を設け
る方法も知られている。このような着色ベタ層を設ける
ことによって紫外線をカットすることはできるが、透明
性を必要とする樹脂成形品等のように、デザイン上の問
題で着色ベタ層が設けられない場合があり、汎用性に乏
しいという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の転
写シートは、表面保護層の硬度を維持しようとすれば被
転写体である成形品の形状に制約が生じ、逆に成形品の
形状の自由度を高くしようとすれば表面保護層の硬度を
犠牲にせざるを得ないか、或いは通常の保管状態での長
期間保管性能を低下せしめて転写時の可撓性、成形及び
転写後の表面硬度ともに不完全となり、結局は成形品の
形状や、少なくとも形状以外のデザインに制約をもたら
すこととなっていた。
写シートは、表面保護層の硬度を維持しようとすれば被
転写体である成形品の形状に制約が生じ、逆に成形品の
形状の自由度を高くしようとすれば表面保護層の硬度を
犠牲にせざるを得ないか、或いは通常の保管状態での長
期間保管性能を低下せしめて転写時の可撓性、成形及び
転写後の表面硬度ともに不完全となり、結局は成形品の
形状や、少なくとも形状以外のデザインに制約をもたら
すこととなっていた。
【0009】そこで本発明者らは、硬化後の皮膜の硬度
を低下させず、かつ通常の状態で長期間保管した後に用
いても、成形の際にクラックが生じることのない表面保
護層を有する転写シートを得るため鋭意研究した結果、
ついに本発明を完成するに至った。即ち、本発明は上記
従来技術の欠点を解消し、転写前は可撓性を有し且つ経
時劣化が少なく、転写後には高硬度を得ることのできる
表面保護層を有し、転写に際して成形品形状に制約され
ることない転写シートを提供することを目的とする。
を低下させず、かつ通常の状態で長期間保管した後に用
いても、成形の際にクラックが生じることのない表面保
護層を有する転写シートを得るため鋭意研究した結果、
ついに本発明を完成するに至った。即ち、本発明は上記
従来技術の欠点を解消し、転写前は可撓性を有し且つ経
時劣化が少なく、転写後には高硬度を得ることのできる
表面保護層を有し、転写に際して成形品形状に制約され
ることない転写シートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)離型性
支持体シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体
であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる
未硬化状態の表面保護層及び接着剤層を少なくとも有し
て構成された転写層が、直接又は間接的に設けられた転
写シートにおいて、前記接着剤層が活性光線吸収剤を含
有することを特徴とする転写シート(2)離型性支持体
シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体であり
且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる未硬化
状態の表面保護層、活性光線吸収剤とバインダー樹脂か
らなる活性光線遮蔽層、及び接着剤層をこの順に有して
構成された転写層が、該転写層の前記表面保護層側が離
型性支持体シートの離型面側にくるように該離型性支持
体シート上に直接又は間接的に設けられていることを特
徴とする転写シート、(3)離型性支持体シートの離型
面とは反対側の面に、活性光線吸収剤とバインダー樹脂
からなる活性光線遮蔽層を設けてなる上記(1)又は
(2)記載の転写シートを要旨とする。
支持体シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体
であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる
未硬化状態の表面保護層及び接着剤層を少なくとも有し
て構成された転写層が、直接又は間接的に設けられた転
写シートにおいて、前記接着剤層が活性光線吸収剤を含
有することを特徴とする転写シート(2)離型性支持体
シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体であり
且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる未硬化
状態の表面保護層、活性光線吸収剤とバインダー樹脂か
らなる活性光線遮蔽層、及び接着剤層をこの順に有して
構成された転写層が、該転写層の前記表面保護層側が離
型性支持体シートの離型面側にくるように該離型性支持
体シート上に直接又は間接的に設けられていることを特
徴とする転写シート、(3)離型性支持体シートの離型
面とは反対側の面に、活性光線吸収剤とバインダー樹脂
からなる活性光線遮蔽層を設けてなる上記(1)又は
(2)記載の転写シートを要旨とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。図1は本発明の転写シートの一例を示す厚
み方向断面図であり、図中、1は転写シート、2は離型
性支持体シート、3は表面保護層、4は接着剤層、5は
転写層をそれぞれ表わす。
に説明する。図1は本発明の転写シートの一例を示す厚
み方向断面図であり、図中、1は転写シート、2は離型
性支持体シート、3は表面保護層、4は接着剤層、5は
転写層をそれぞれ表わす。
【0012】離型性支持体シート(以下、単に支持体シ
ートということもある)2としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニル
アルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリル
酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル等のアクリル樹
脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS)、三酢酸セルロース、セロハ
ン、ポエカーボネート等の樹脂製シートを用いることが
できる。
ートということもある)2としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニル
アルコール共重合体等のビニル系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリル
酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル等のアクリル樹
脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体(ABS)、三酢酸セルロース、セロハ
ン、ポエカーボネート等の樹脂製シートを用いることが
できる。
【0013】支持体シート2の厚みとしては通常、12
〜300μm、好ましくは25〜100μmである。
〜300μm、好ましくは25〜100μmである。
【0014】表面保護層3は、未硬化状態では常温で固
体であり且つ熱可塑性を有しており、しかしながら塗布
及び乾燥によって見掛け上、或いは手で触った際にも非
流動性であり、且つ非粘着性である塗膜を与える活性光
線硬化性樹脂から構成される。尚、転写シート1が転写
の使用に供されて転写層5が被転写体に転移させられ終
わるまでは表面保護層3は未硬化状態とされる。
体であり且つ熱可塑性を有しており、しかしながら塗布
及び乾燥によって見掛け上、或いは手で触った際にも非
流動性であり、且つ非粘着性である塗膜を与える活性光
線硬化性樹脂から構成される。尚、転写シート1が転写
の使用に供されて転写層5が被転写体に転移させられ終
わるまでは表面保護層3は未硬化状態とされる。
【0015】表面保護層3を構成する上記活性光線硬化
性樹脂としてはラジカル重合性不飽和基を有する熱可塑
性のものである次の2種類のものが挙げられる。
性樹脂としてはラジカル重合性不飽和基を有する熱可塑
性のものである次の2種類のものが挙げられる。
【0016】即ち、(1)ガラス転移温度が0〜250
℃のポリマー中にラジカル重合性不飽和基を有するも
の。更に具体的には、ポリマーとしては以下の化合物
〜を重合、若しくは共重合させたものに対し後述する
方法(イ)〜(ニ)によりラジカル重合性不飽和基を導
入したものを用いることができる。
℃のポリマー中にラジカル重合性不飽和基を有するも
の。更に具体的には、ポリマーとしては以下の化合物
〜を重合、若しくは共重合させたものに対し後述する
方法(イ)〜(ニ)によりラジカル重合性不飽和基を導
入したものを用いることができる。
【0017】水酸基を有する単量体:N−メチロール
アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2
−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピルメタクリレート等。 カルボキシル基を有する単量体:アクリル酸、メタク
リル酸、アクロイルオキシエチルモノサクシネート等。 エポキシ基を有する単量体:グリシジルメタクリレー
ト等。 アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニルエ
チルメタクリレート、2−アジリジニルプロピオン酸ア
リル等。 アミノ基をを有する単量体:アクリルアミド、メタク
リルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート等。 スルフォン基を有する単量体:2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルフォン酸等。 イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエン
ジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレート
との1モル対1モル付加物等のジイソシアネートと活性
水素を有するラジカル重合性単量体の付加物等。 更に、上記〜の共重合体のガラス転移点を調節し
たり硬化膜の物性を調節したりするために、上記〜
の化合物と、これら化合物と共重合可能な以下の様な単
量体とを共重合させることもできる。このような共重合
可能な単量体としては例えば、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、
イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、
t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、
イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2
−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピルメタクリレート等。 カルボキシル基を有する単量体:アクリル酸、メタク
リル酸、アクロイルオキシエチルモノサクシネート等。 エポキシ基を有する単量体:グリシジルメタクリレー
ト等。 アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニルエ
チルメタクリレート、2−アジリジニルプロピオン酸ア
リル等。 アミノ基をを有する単量体:アクリルアミド、メタク
リルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート等。 スルフォン基を有する単量体:2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルフォン酸等。 イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエン
ジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレート
との1モル対1モル付加物等のジイソシアネートと活性
水素を有するラジカル重合性単量体の付加物等。 更に、上記〜の共重合体のガラス転移点を調節し
たり硬化膜の物性を調節したりするために、上記〜
の化合物と、これら化合物と共重合可能な以下の様な単
量体とを共重合させることもできる。このような共重合
可能な単量体としては例えば、メチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタ
クリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、
イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、
t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、
イソアミルアクリレート、イソアミルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート等が挙げられる。
【0018】上述の重合体を以下に述べる(イ)〜
(ニ)の方法により反応させ、ラジカル重合性不飽和基
を導入させることによって、表面保護層3に使用する材
料を得ることができる。
(ニ)の方法により反応させ、ラジカル重合性不飽和基
を導入させることによって、表面保護層3に使用する材
料を得ることができる。
【0019】(イ)水酸基を有する単量体の重合体又は
共重合体の場合には、アクリル酸、メタクリル酸等のカ
ルボキシル基を有する単量体等を縮合反応させる。 (ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、前述の水酸基を有する
単量体を縮合反応させる。 (ハ)エポキシ基、イソシナネート基或いはアジリジニ
ル基を有する単量体の重合体又は共重合体の場合には、
前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル基を
有する単量体を付加反応させる。 (ニ)水酸基或いはカルボキシル基を有する単量体の重
合体又は共重合体の場合には、エポキシ基を有する単量
体或いはアジリジニル基を有する単量体或いはイソシア
ネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル単量体の
1対1モルの付加物を付加反応させる。この反応を行な
うには、微量のハイドロキノン等の重合禁止剤を加え乾
燥空気を送りながら行なうことが好ましい。
共重合体の場合には、アクリル酸、メタクリル酸等のカ
ルボキシル基を有する単量体等を縮合反応させる。 (ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の
重合体又は共重合体の場合には、前述の水酸基を有する
単量体を縮合反応させる。 (ハ)エポキシ基、イソシナネート基或いはアジリジニ
ル基を有する単量体の重合体又は共重合体の場合には、
前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル基を
有する単量体を付加反応させる。 (ニ)水酸基或いはカルボキシル基を有する単量体の重
合体又は共重合体の場合には、エポキシ基を有する単量
体或いはアジリジニル基を有する単量体或いはイソシア
ネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル単量体の
1対1モルの付加物を付加反応させる。この反応を行な
うには、微量のハイドロキノン等の重合禁止剤を加え乾
燥空気を送りながら行なうことが好ましい。
【0020】(2)融点が0〜250℃でありラジカル
重合性不飽和基を有する化合物。具体的にはステアリル
アクリレート、ステアリルメタクリレート、トリアクリ
ルイソシアヌレート、シクロヘキサンジオールアルリレ
ート、シクーヘキサンジオールジメタクリレート、スピ
ログリコールジアクリレート、スピログリコールジメタ
クリレート等が挙げられる。
重合性不飽和基を有する化合物。具体的にはステアリル
アクリレート、ステアリルメタクリレート、トリアクリ
ルイソシアヌレート、シクロヘキサンジオールアルリレ
ート、シクーヘキサンジオールジメタクリレート、スピ
ログリコールジアクリレート、スピログリコールジメタ
クリレート等が挙げられる。
【0021】また、本発明においては、前記(1)、
(2)を混合して用いることもできる。更に、それらに
対してラジカル重合性不飽和単量体を加えることもでき
る。このラジカル重合性不飽和単量体は、活性光線放射
の際、架橋密度を向上させるものであって、前述の単量
体の他にエチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、
トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサメタクリレート、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテルジアクリレート、エチレング
リコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジメ
タクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエー
テルジアクリレート、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテルジメタクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、
ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラアクリレ
ート、ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラメ
タクリレート等を用いることができ、前記した共重合体
混合物の固形分100重量部に対して、0.1〜100
重量部で用いることが好ましい。
(2)を混合して用いることもできる。更に、それらに
対してラジカル重合性不飽和単量体を加えることもでき
る。このラジカル重合性不飽和単量体は、活性光線放射
の際、架橋密度を向上させるものであって、前述の単量
体の他にエチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、
トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサメタクリレート、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテルジアクリレート、エチレング
リコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルジメ
タクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエー
テルジアクリレート、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテルジメタクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート、
ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラアクリレ
ート、ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラメ
タクリレート等を用いることができ、前記した共重合体
混合物の固形分100重量部に対して、0.1〜100
重量部で用いることが好ましい。
【0022】また、上記のラジカル重合性不飽和単量体
は、電子線により充分に硬化可能であるが、紫外線照射
で硬化させる場合には、増感剤としてベンゾキノン、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエ
ーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類、ビアセチル類
等の、紫外線照射によりラジカルを発生するものを用い
ることもできる。
は、電子線により充分に硬化可能であるが、紫外線照射
で硬化させる場合には、増感剤としてベンゾキノン、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエ
ーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類、ビアセチル類
等の、紫外線照射によりラジカルを発生するものを用い
ることもできる。
【0023】本発明においては、上記した活性光線硬化
性樹脂(1)、(2)或いはこれらの混合物、更にはこ
れらにラジカル重合性不飽和単量体を加えたものに、必
要に応じて上記したベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ハロゲ
ン化アセトフェノン類、ビアセチル類等の光重合開始
剤、増感剤を添加して用いる。
性樹脂(1)、(2)或いはこれらの混合物、更にはこ
れらにラジカル重合性不飽和単量体を加えたものに、必
要に応じて上記したベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ハロゲ
ン化アセトフェノン類、ビアセチル類等の光重合開始
剤、増感剤を添加して用いる。
【0024】表面保護層3を構成する上記活性光線硬化
性樹脂を硬化させるために用いられる活性光線として
は、紫外線及び可視光線の波長領域の中で、上記活性光
線硬化性樹脂をの分子を架橋、重合させるエネルギー量
子を有するものが選択される。
性樹脂を硬化させるために用いられる活性光線として
は、紫外線及び可視光線の波長領域の中で、上記活性光
線硬化性樹脂をの分子を架橋、重合させるエネルギー量
子を有するものが選択される。
【0025】表面保護層3の厚みは通常、1〜100μ
m、好ましくは1〜5μmとされる。
m、好ましくは1〜5μmとされる。
【0026】表面保護層3は、ロールコート、グラビア
ロールコート、コンマコート、オフセット印刷、スクリ
ーン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によって
未硬化状態の層として形成して設けることができる。
ロールコート、コンマコート、オフセット印刷、スクリ
ーン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によって
未硬化状態の層として形成して設けることができる。
【0027】接着剤層4は、転写層5を被転写体に転
移、接着させるための層で、感熱接着剤、溶剤活性型接
着剤、電離放射線硬化性接着剤等の中から用途に応じて
選択される。該接着剤層4には、活性光線吸収剤が含有
させられる。
移、接着させるための層で、感熱接着剤、溶剤活性型接
着剤、電離放射線硬化性接着剤等の中から用途に応じて
選択される。該接着剤層4には、活性光線吸収剤が含有
させられる。
【0028】接着剤層4に用いられる接着剤のうち、感
熱接着剤としては例えばポリスチレン、ポリα−メチル
スチレン等のスチレン樹脂又はスチレン共重合体、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ボリア
クリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ロジン、
ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹
脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂、ポリイソプレ
ンゴム、ポリイソブチルゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム等のゴム系樹
脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリ塩素化オレフィン等の天然又は合成樹脂等の樹
脂からなるもの或いは各種アイオノマーからなるもの、
及びこれらの1種又は2種以上の混合物からなるもの等
を用いることができる。
熱接着剤としては例えばポリスチレン、ポリα−メチル
スチレン等のスチレン樹脂又はスチレン共重合体、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ボリア
クリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ロジン、
ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹
脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂、ポリイソプレ
ンゴム、ポリイソブチルゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム等のゴム系樹
脂、クマロン樹脂、ビニルトルエン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリ塩素化オレフィン等の天然又は合成樹脂等の樹
脂からなるもの或いは各種アイオノマーからなるもの、
及びこれらの1種又は2種以上の混合物からなるもの等
を用いることができる。
【0029】また、電離放射線硬化性接着剤としては、
分子中に(メタ)アクリロイニル基、エポキシ基等の官
能基を含むアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、
又はウレタン等のポリマー、プレポリマー、又は単量体
を用い、これらに、必要に応じて公知の光重合開始剤を
添加したものである。尚、本明細書でいう電離放射線と
しては、光又は紫外線からなる活性光線の他、電子線、
X線等も包含する。
分子中に(メタ)アクリロイニル基、エポキシ基等の官
能基を含むアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、
又はウレタン等のポリマー、プレポリマー、又は単量体
を用い、これらに、必要に応じて公知の光重合開始剤を
添加したものである。尚、本明細書でいう電離放射線と
しては、光又は紫外線からなる活性光線の他、電子線、
X線等も包含する。
【0030】また、接着剤層4に含有させられる活性光
線吸収剤としては、前記した表面保護層3中の活性光線
硬化性樹脂の感光波長域の活性光線を吸収するものが選
ばれる。活性光線として紫外線を選択した場合は、所謂
紫外線吸収剤として例えば、有機系紫外線吸収剤ではサ
リシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダ
ードアミン系等の非反応型紫外線吸収剤等が挙げられ、
無機系紫外線吸収剤では酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セ
リウム等の粉末が挙げられる。尚、接着剤として電離放
射線硬化性樹脂を用いた場合には、接着剤を硬化させる
電離放射線と表面保護層3を硬化させる活性光線とは別
のものになる様に、樹脂系、光重合開始剤の有無乃至は
感光波長を異なるようにする。
線吸収剤としては、前記した表面保護層3中の活性光線
硬化性樹脂の感光波長域の活性光線を吸収するものが選
ばれる。活性光線として紫外線を選択した場合は、所謂
紫外線吸収剤として例えば、有機系紫外線吸収剤ではサ
リシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダ
ードアミン系等の非反応型紫外線吸収剤等が挙げられ、
無機系紫外線吸収剤では酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セ
リウム等の粉末が挙げられる。尚、接着剤として電離放
射線硬化性樹脂を用いた場合には、接着剤を硬化させる
電離放射線と表面保護層3を硬化させる活性光線とは別
のものになる様に、樹脂系、光重合開始剤の有無乃至は
感光波長を異なるようにする。
【0031】活性光線が可視光線の場合には、カーボン
ブラック、二酸化チタン等の粉末が挙げられる。
ブラック、二酸化チタン等の粉末が挙げられる。
【0032】上記活性光線吸収剤は、前記接着剤を構成
するバインダー樹脂に添加されて用いられる。
するバインダー樹脂に添加されて用いられる。
【0033】活性光線吸収剤は、性能、価格、接着剤層
のバインダー樹脂との相溶性、透明性を考慮するとベン
ゾトリアゾール系が好ましい。
のバインダー樹脂との相溶性、透明性を考慮するとベン
ゾトリアゾール系が好ましい。
【0034】活性光線吸収剤の含有量は、これが含有さ
れる層の厚みにもよるが、通常、膜厚が1〜5μmの
時、0.5〜10重量%程度、好ましくは1〜5%であ
る。0.5重量%未満であると活性光線吸収硬化が顕著
に得られない。また10重量%を超えると密着性に影響
し、初期密着不良や経時の耐久性に劣り、接着剤層と被
転写体との層間剥離が起こる虞れがある。
れる層の厚みにもよるが、通常、膜厚が1〜5μmの
時、0.5〜10重量%程度、好ましくは1〜5%であ
る。0.5重量%未満であると活性光線吸収硬化が顕著
に得られない。また10重量%を超えると密着性に影響
し、初期密着不良や経時の耐久性に劣り、接着剤層と被
転写体との層間剥離が起こる虞れがある。
【0035】接着剤層4には、活性光線吸収剤の他に、
各種安定剤として熱安定剤、酸化防止剤、劣化防止剤等
を含有せしめてもよい。これら各種安定剤を接着剤層4
に含有させるには、これら安定剤を前記した接着剤構成
バインダー樹脂に添加して用いる。
各種安定剤として熱安定剤、酸化防止剤、劣化防止剤等
を含有せしめてもよい。これら各種安定剤を接着剤層4
に含有させるには、これら安定剤を前記した接着剤構成
バインダー樹脂に添加して用いる。
【0036】接着剤層4の膜厚は通常、1〜10μm程
度、好ましくは1〜5μmとされる。
度、好ましくは1〜5μmとされる。
【0037】接着剤層4は、ロールコート、グラビアロ
ールコート、コンマコート、オフセット印刷、スクリー
ン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によって設
けることができる。
ールコート、コンマコート、オフセット印刷、スクリー
ン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によって設
けることができる。
【0038】本発明においては、必要に応じて装飾層6
を設けることができる。装飾層6は、顔料、染料によっ
て着色されたインキバインダー樹脂としてアクリル、塩
化ビニル、酢酸ビニル、ポリエステルより選択される1
種又は2種以上の樹脂によって、例えば絵柄層として構
成される。装飾層6が絵柄層である場合は、グラビア印
刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等、公知の手段に
より設けることができる。
を設けることができる。装飾層6は、顔料、染料によっ
て着色されたインキバインダー樹脂としてアクリル、塩
化ビニル、酢酸ビニル、ポリエステルより選択される1
種又は2種以上の樹脂によって、例えば絵柄層として構
成される。装飾層6が絵柄層である場合は、グラビア印
刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等、公知の手段に
より設けることができる。
【0039】装飾層6には、必要に応じて上記絵柄層に
加えて、或いは上記絵柄層に代えて、蒸着層、帯電防止
層、赤外線遮断層、隠蔽層等のいずれか或いは任意の複
数層を包含させることもできる。
加えて、或いは上記絵柄層に代えて、蒸着層、帯電防止
層、赤外線遮断層、隠蔽層等のいずれか或いは任意の複
数層を包含させることもできる。
【0040】また、本発明においては、必要に応じて離
型性支持体シート2と表面保護層3との間に図示しない
離型層を設けることもできる。離型層はメラミン、シリ
コン、ポリエチレンワックス等の各種ワックス類、フッ
素、アクリル系熱硬化樹脂等の離型性樹脂或いは離型剤
の単独または混合物により形成される。上記樹脂にシリ
コン、フッ素、ポリエステル、ポリエチレン等の添加剤
を加えて剥離強度を調整することも可能である。
型性支持体シート2と表面保護層3との間に図示しない
離型層を設けることもできる。離型層はメラミン、シリ
コン、ポリエチレンワックス等の各種ワックス類、フッ
素、アクリル系熱硬化樹脂等の離型性樹脂或いは離型剤
の単独または混合物により形成される。上記樹脂にシリ
コン、フッ素、ポリエステル、ポリエチレン等の添加剤
を加えて剥離強度を調整することも可能である。
【0041】離型層を設ける場合、該離型層の厚みは通
常、0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmとさ
れる。
常、0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μmとさ
れる。
【0042】離型層は、前記した離型性樹脂或いは離型
剤の単独または混合物を従来公知の方法により塗工した
り、エクストルージョンコート等で製膜したりしたもの
を用いて形成することができる。
剤の単独または混合物を従来公知の方法により塗工した
り、エクストルージョンコート等で製膜したりしたもの
を用いて形成することができる。
【0043】次に、本発明の別の実施例について説明す
る。図2は本発明の別の実施例を示す厚み方向断面図で
あり、図中、7は活性光線吸収剤とバインダー樹脂から
なる活性光線遮蔽層を表わす。図2において、転写シー
ト1は、支持体シート2の離型面側に、表面保護層3、
活性光線遮蔽層7、及び接着剤層4をこの順に有して構
成された転写層5が、該転写層5の前記表面保護層3側
が支持体シート2の離型面側にくるように支持体シート
2上に直接設けられている。
る。図2は本発明の別の実施例を示す厚み方向断面図で
あり、図中、7は活性光線吸収剤とバインダー樹脂から
なる活性光線遮蔽層を表わす。図2において、転写シー
ト1は、支持体シート2の離型面側に、表面保護層3、
活性光線遮蔽層7、及び接着剤層4をこの順に有して構
成された転写層5が、該転写層5の前記表面保護層3側
が支持体シート2の離型面側にくるように支持体シート
2上に直接設けられている。
【0044】尚、図中、6は必要に応じて設けることが
できる装飾層であり、本実施例では表面保護層3と活性
光線遮蔽層7との間に設けられている。装飾層6は前記
したと同様に構成することができる。
できる装飾層であり、本実施例では表面保護層3と活性
光線遮蔽層7との間に設けられている。装飾層6は前記
したと同様に構成することができる。
【0045】本発明においては、活性光線吸収剤を含有
した転写シート1を得るに当り、このように、活性光線
吸収剤をバインダー樹脂に添加したものを塗布等の方法
により設けて活性光線遮蔽層7として構成し、活性光線
遮蔽層7が設けられたものとして構成することもでき
る。
した転写シート1を得るに当り、このように、活性光線
吸収剤をバインダー樹脂に添加したものを塗布等の方法
により設けて活性光線遮蔽層7として構成し、活性光線
遮蔽層7が設けられたものとして構成することもでき
る。
【0046】活性光線遮蔽層7を、塗布等の方法により
設けて構成した例としては、具体的には、アクリル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、線状ポリエステ
ル樹脂等より選択される1種又は2種以上のバインダー
樹脂に前記活性光線硬化性樹脂を分散させたものを、公
知の塗布方法で1〜5μmの厚みに塗布して形成したも
の等が挙げられる。
設けて構成した例としては、具体的には、アクリル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、線状ポリエステ
ル樹脂等より選択される1種又は2種以上のバインダー
樹脂に前記活性光線硬化性樹脂を分散させたものを、公
知の塗布方法で1〜5μmの厚みに塗布して形成したも
の等が挙げられる。
【0047】上記バインダー樹脂としては、前記した表
面保護層3に使用する樹脂と同様の樹脂が用いられる。
面保護層3に使用する樹脂と同様の樹脂が用いられる。
【0048】活性光線吸収剤を、接着剤層4に含有させ
る代わりに或いは接着剤層に含有せしめると共に、活性
光線遮蔽層7として設けて転写シート1に含有せしめた
場合においても、前記と同様、活性光線吸収剤の他に、
各種安定剤として熱安定剤、酸化防止剤、劣化防止剤等
をバインダー樹脂に添加することができる。
る代わりに或いは接着剤層に含有せしめると共に、活性
光線遮蔽層7として設けて転写シート1に含有せしめた
場合においても、前記と同様、活性光線吸収剤の他に、
各種安定剤として熱安定剤、酸化防止剤、劣化防止剤等
をバインダー樹脂に添加することができる。
【0049】上記活性光線遮蔽層7の厚みは通常、1〜
10μm、好ましくは1〜5μmである。
10μm、好ましくは1〜5μmである。
【0050】活性光線遮蔽層7は、ロールコート、グラ
ビアロールコート、コンマコート、オフセット印刷、ス
クリーン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によ
って設けることができる。
ビアロールコート、コンマコート、オフセット印刷、ス
クリーン印刷等、従来公知の印刷方法又は塗工方法によ
って設けることができる。
【0051】活性光線遮蔽層7を接着剤層4の裏側、離
型性支持体シート2側に設けた場合も、接着剤層4に活
性光線吸収剤を含有せしめた場合と同様の効果を得るこ
とができる。
型性支持体シート2側に設けた場合も、接着剤層4に活
性光線吸収剤を含有せしめた場合と同様の効果を得るこ
とができる。
【0052】この実施例の場合も、支持体シート2と表
面保護層3との間に図示しない離型層を設けることがで
きる。離型層は前記したと同様に構成できる。
面保護層3との間に図示しない離型層を設けることがで
きる。離型層は前記したと同様に構成できる。
【0053】本発明においては、活性光線吸収剤は、前
記したように、接着剤層4に含有させられていてもよい
し、またバインダー樹脂に添加されて用いられて活性光
線遮蔽層7として接着剤層4の支持体シート2側に設け
られていてもよいが、活性光線遮蔽層7として接着剤層
4の支持体シート2側に設けられる場合、表面保護層3
よりも接着剤層4側であれば転写層5の中のどの部位に
設けられていてもよい。即ち例えば、本実施例のように
表面保護層3と接着剤層4との間に装飾層6がある場
合、該装飾層6の接着剤層4側に限られず、表面保護層
3側に設けられていてもよい。
記したように、接着剤層4に含有させられていてもよい
し、またバインダー樹脂に添加されて用いられて活性光
線遮蔽層7として接着剤層4の支持体シート2側に設け
られていてもよいが、活性光線遮蔽層7として接着剤層
4の支持体シート2側に設けられる場合、表面保護層3
よりも接着剤層4側であれば転写層5の中のどの部位に
設けられていてもよい。即ち例えば、本実施例のように
表面保護層3と接着剤層4との間に装飾層6がある場
合、該装飾層6の接着剤層4側に限られず、表面保護層
3側に設けられていてもよい。
【0054】本発明においては、本発明の更に別な実施
例を示す厚み方向断面図として図3、図4に示したよう
に、図1、図2に基づき説明した各実施例の転写シート
1の構成の各々において、支持体シート2の離型面とは
反対側の面に、更に活性光線遮蔽層8を設けることもで
きる。活性光線遮蔽層8は前記した活性光線遮蔽層7と
同様に構成される。この活性光線遮蔽層8は必須ではな
いが、この層8を設けると、離型性支持体シート2側か
らの活性光線の侵入を防止することができる。活性光線
遮蔽層8の厚みは支持体シート2の厚みによっても異な
るが、通常、1〜10μm、好ましくは1〜5μmであ
る。
例を示す厚み方向断面図として図3、図4に示したよう
に、図1、図2に基づき説明した各実施例の転写シート
1の構成の各々において、支持体シート2の離型面とは
反対側の面に、更に活性光線遮蔽層8を設けることもで
きる。活性光線遮蔽層8は前記した活性光線遮蔽層7と
同様に構成される。この活性光線遮蔽層8は必須ではな
いが、この層8を設けると、離型性支持体シート2側か
らの活性光線の侵入を防止することができる。活性光線
遮蔽層8の厚みは支持体シート2の厚みによっても異な
るが、通常、1〜10μm、好ましくは1〜5μmであ
る。
【0055】離型性支持体シート2側からの活性光線侵
入防止手段としてはまた、特に図示しないが、支持体シ
ート2中に活性光線吸収剤を添加して含有せしめる方法
を採用することもできる。具体的には、前記した活性光
線吸収剤の中から選択したものを支持体シート2中に含
有せしめる等である。
入防止手段としてはまた、特に図示しないが、支持体シ
ート2中に活性光線吸収剤を添加して含有せしめる方法
を採用することもできる。具体的には、前記した活性光
線吸収剤の中から選択したものを支持体シート2中に含
有せしめる等である。
【0056】上記2つの手法は、支持体シート2が薄手
のシートである場合に採用すれば効果的である。支持体
シート2が厚手のシートからなる場合は該支持体シート
2自体が活性光線を吸収する割合が大きいため支持体シ
ート2のみで支持体シート2側からの活性光線の侵入を
防止できる。実際は上記2つの手法を採用する必要のあ
る場合は極めて少ない。
のシートである場合に採用すれば効果的である。支持体
シート2が厚手のシートからなる場合は該支持体シート
2自体が活性光線を吸収する割合が大きいため支持体シ
ート2のみで支持体シート2側からの活性光線の侵入を
防止できる。実際は上記2つの手法を採用する必要のあ
る場合は極めて少ない。
【0057】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に発明する。 実施例 (A)二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ製,厚み3
8μm)にメラミン系樹脂を積層し、150℃で30秒
間加熱して硬化させて離型性支持体シートとした。 (B)次いで上記離型性支持体シート上に下記組成のイ
ンキを、乾燥時塗布量が2g/m2 となるようにグラビ
ア印刷し、溶剤を揮発させ、非粘着塗膜となるように乾
燥させて表面保護層とした。 表面保護層のインキ組成 トリアジン系アクリレート(融点:120℃)・・・・・40重量部 アクリル樹脂(ガラス転移温度:105℃)・・・・・・10重量部 マイクロシリカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 イルガキュア184・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1重量部 ポリエチレンワックス・・・・・・・・・・・・・・・・ 2重量部 溶剤(MIKB/酢酸ブチル/トルエン)・・・・・・・37重量部 (C)次に、アクリル−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体をバインダー樹脂としたグラビアインキ(昭和インク
工業所製)によりグラビア印刷にて木目柄を表面保護層
上に印刷して装飾層とした。 (D)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(昭和イン
ク工業所製)にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤チヌ
ビン384を固形分比1%添加したインキをグラビア印
刷法にて乾燥時1g/m2 となるように印刷して積層
し、接着剤層とした。以上の手順によって、転写シート
を得た。
詳細に発明する。 実施例 (A)二軸延伸ポリエステルフィルム(東レ製,厚み3
8μm)にメラミン系樹脂を積層し、150℃で30秒
間加熱して硬化させて離型性支持体シートとした。 (B)次いで上記離型性支持体シート上に下記組成のイ
ンキを、乾燥時塗布量が2g/m2 となるようにグラビ
ア印刷し、溶剤を揮発させ、非粘着塗膜となるように乾
燥させて表面保護層とした。 表面保護層のインキ組成 トリアジン系アクリレート(融点:120℃)・・・・・40重量部 アクリル樹脂(ガラス転移温度:105℃)・・・・・・10重量部 マイクロシリカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 イルガキュア184・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1重量部 ポリエチレンワックス・・・・・・・・・・・・・・・・ 2重量部 溶剤(MIKB/酢酸ブチル/トルエン)・・・・・・・37重量部 (C)次に、アクリル−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体をバインダー樹脂としたグラビアインキ(昭和インク
工業所製)によりグラビア印刷にて木目柄を表面保護層
上に印刷して装飾層とした。 (D)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(昭和イン
ク工業所製)にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤チヌ
ビン384を固形分比1%添加したインキをグラビア印
刷法にて乾燥時1g/m2 となるように印刷して積層
し、接着剤層とした。以上の手順によって、転写シート
を得た。
【0058】比較例 実施例と同様にして木目柄印刷までを行なったシートの
装飾層上に、接着剤として実施例の紫外線吸収剤が入っ
ていない接着剤を用い、乾燥時1g/m2 となるように
グラビア印刷して転写シートを得た。
装飾層上に、接着剤として実施例の紫外線吸収剤が入っ
ていない接着剤を用い、乾燥時1g/m2 となるように
グラビア印刷して転写シートを得た。
【0059】上記実施例、比較例で得られた各転写シー
トを用いて、射出成形機(松田製作所製)を用いて、予
め成形金型内に転写シートを、その転写層が成形キャビ
ティ側を向くように挿入した後、金型を閉じ、その後該
キャビティ内に溶融したABS樹脂を所定形状に射出し
て成形品を得ると同時に該成形品に転写層を転写するイ
ンモールド転写を行なって転写シートが貼着した成形品
を得た後、支持体シートを剥離し、転写層にクラックが
ないかどうかを肉眼で観察した結果、クラックの発生は
認められなかった。
トを用いて、射出成形機(松田製作所製)を用いて、予
め成形金型内に転写シートを、その転写層が成形キャビ
ティ側を向くように挿入した後、金型を閉じ、その後該
キャビティ内に溶融したABS樹脂を所定形状に射出し
て成形品を得ると同時に該成形品に転写層を転写するイ
ンモールド転写を行なって転写シートが貼着した成形品
を得た後、支持体シートを剥離し、転写層にクラックが
ないかどうかを肉眼で観察した結果、クラックの発生は
認められなかった。
【0060】次いで、高圧水銀灯を備えた紫外線照射機
(ウシオ電気製)により表面層を硬化させ、硬化後の表
面保護層の硬度、耐擦傷性、耐摩耗性について測定して
評価した。結果を表1に示す。
(ウシオ電気製)により表面層を硬化させ、硬化後の表
面保護層の硬度、耐擦傷性、耐摩耗性について測定して
評価した。結果を表1に示す。
【0061】硬度については鉛筆硬度をもって評価し
た。鉛筆硬度は、JIS K54008.4.2に準じ
た。
た。鉛筆硬度は、JIS K54008.4.2に準じ
た。
【0062】耐擦傷性については、スチールウール♯0
000、荷重1kg、100往復後の外観観察の結果を
もって評価した。
000、荷重1kg、100往復後の外観観察の結果を
もって評価した。
【0063】耐摩耗性についてはテーバー摩耗試験の結
果をもって評価した。評価は、摩耗輪CS−10F、荷
重500g、100回転後の外観観察の結果である。
果をもって評価した。評価は、摩耗輪CS−10F、荷
重500g、100回転後の外観観察の結果である。
【0064】また、転写シート作成後、転写シートのま
まで、窓から外光の差し込む室内に3ヵ月間放置した、
作成後3ヵ月経過した転写シートに関して、上記と同じ
試験を行ない、上記と同じ物性について同一基準に基づ
き評価した。転写層のクラックはなかった。また、硬
度、耐擦傷性、耐摩耗性については結果を表1に併せて
示す。
まで、窓から外光の差し込む室内に3ヵ月間放置した、
作成後3ヵ月経過した転写シートに関して、上記と同じ
試験を行ない、上記と同じ物性について同一基準に基づ
き評価した。転写層のクラックはなかった。また、硬
度、耐擦傷性、耐摩耗性については結果を表1に併せて
示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示すように、実施例に示す本発明の
転写シートを用いれば、外光の差し込む室内に3ヵ月間
保管しておいた後に転写の用に供しても、表面保護層の
硬化性能を損なうことがなく、活性光線照射によって充
分な硬度を有するものとすることができ、従来の転写シ
ートと比較して長期保管が可能となる。また、成形時に
転写層にクラックが発生することもない。
転写シートを用いれば、外光の差し込む室内に3ヵ月間
保管しておいた後に転写の用に供しても、表面保護層の
硬化性能を損なうことがなく、活性光線照射によって充
分な硬度を有するものとすることができ、従来の転写シ
ートと比較して長期保管が可能となる。また、成形時に
転写層にクラックが発生することもない。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の転写シー
トは、離型性支持体シートの離型面側に、未硬化状態で
は常温で固体であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性
樹脂からなる未硬化状態の表面保護層及び接着剤層を少
なくとも有して構成された転写層が、直接又は間接的に
設けられた転写シートにおいて、接着剤層が活性光線吸
収剤を含有するものであるので、接着剤層側からの外光
を活性光線吸収剤が吸収して表面保護層の硬化性能を劣
化させることがなく、通常の状態で長期間保管した後に
転写の用に供しても、表面保護層は充分な硬度に確実に
硬化され得る。而して、本発明の転写シートは、通常の
状態で長期間保管しておくことができるので、大量のス
トックが行なえ、需要の要求への迅速な対応を可能とで
きる効果を奏する。
トは、離型性支持体シートの離型面側に、未硬化状態で
は常温で固体であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性
樹脂からなる未硬化状態の表面保護層及び接着剤層を少
なくとも有して構成された転写層が、直接又は間接的に
設けられた転写シートにおいて、接着剤層が活性光線吸
収剤を含有するものであるので、接着剤層側からの外光
を活性光線吸収剤が吸収して表面保護層の硬化性能を劣
化させることがなく、通常の状態で長期間保管した後に
転写の用に供しても、表面保護層は充分な硬度に確実に
硬化され得る。而して、本発明の転写シートは、通常の
状態で長期間保管しておくことができるので、大量のス
トックが行なえ、需要の要求への迅速な対応を可能とで
きる効果を奏する。
【0068】しかも、活性光線を照射されて硬化させら
れる迄は、表面保護層は未硬化状態であり、可撓性に富
んでいるため、成形の際に皮膜が延ばされても表面保護
層にクラックが生じることがない。従って、成形品形状
に制約されることなく、外観良好な転写成形品を得るこ
とができるという効果を奏する。また、別途、インキ層
等の活性光線隠蔽層を設ける必要がないので、透明性を
要求される成形品にも適用でき、汎用性に富むという効
果を奏する。
れる迄は、表面保護層は未硬化状態であり、可撓性に富
んでいるため、成形の際に皮膜が延ばされても表面保護
層にクラックが生じることがない。従って、成形品形状
に制約されることなく、外観良好な転写成形品を得るこ
とができるという効果を奏する。また、別途、インキ層
等の活性光線隠蔽層を設ける必要がないので、透明性を
要求される成形品にも適用でき、汎用性に富むという効
果を奏する。
【0069】また、本発明の転写シートとして、離型性
支持体シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体
であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる
未硬化状態の表面保護層、活性光線吸収剤とバインダー
樹脂からなる活性光線遮蔽層、及び接着剤層をこの順に
有して構成された転写層が、該転写層の前記表面保護層
側が離型性支持体シートの離型面側にくるように該離型
性支持体シート上に直接又は間接的に設けられて構成さ
れたものである場合も、前記と同様の効果を奏する。
支持体シートの離型面側に、未硬化状態では常温で固体
であり且つ熱可塑性である活性光線硬化性樹脂からなる
未硬化状態の表面保護層、活性光線吸収剤とバインダー
樹脂からなる活性光線遮蔽層、及び接着剤層をこの順に
有して構成された転写層が、該転写層の前記表面保護層
側が離型性支持体シートの離型面側にくるように該離型
性支持体シート上に直接又は間接的に設けられて構成さ
れたものである場合も、前記と同様の効果を奏する。
【0070】また、上記いずれかの転写シートにおい
て、離型性支持体シートの離型面とは反対側の面に、更
に、活性光線吸収剤とバインダー樹脂からなる活性光線
遮蔽層を設けた場合は、支持体シート側からの活性光線
を表面保護層へ到達させない遮蔽効果がある。この効果
は支持体シートの厚みが薄い場合に特に有効に作用す
る。
て、離型性支持体シートの離型面とは反対側の面に、更
に、活性光線吸収剤とバインダー樹脂からなる活性光線
遮蔽層を設けた場合は、支持体シート側からの活性光線
を表面保護層へ到達させない遮蔽効果がある。この効果
は支持体シートの厚みが薄い場合に特に有効に作用す
る。
【図1】本発明転写シートの例を示す厚み方向断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明転写シートの別の実施例を示す厚み方向
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明転写シートの更に別の実施例を示す厚み
方向断面図である。
方向断面図である。
【図4】本発明転写シートの更に別の実施例を示す厚み
方向断面図である。
方向断面図である。
【符号の説明】 1 転写シート 2 離型性支持体シート 3 表面保護層 4 接着剤層 5 転写層 6 装飾層 7、8活性光線遮蔽層
Claims (3)
- 【請求項1】 離型性支持体シートの離型面側に、未硬
化状態では常温で固体であり且つ熱可塑性である活性光
線硬化性樹脂からなる未硬化状態の表面保護層及び接着
剤層を少なくとも有して構成された転写層が、直接又は
間接的に設けられた転写シートにおいて、前記接着剤層
が活性光線吸収剤を含有することを特徴とする転写シー
ト。 - 【請求項2】 離型性支持体シートの離型面側に、未硬
化状態では常温で固体であり且つ熱可塑性である活性光
線硬化性樹脂からなる未硬化状態の表面保護層、活性光
線吸収剤とバインダー樹脂からなる活性光線遮蔽層、及
び接着剤層をこの順に有して構成された転写層が、該転
写層の前記表面保護層側が離型性支持体シートの離型面
側にくるように該離型性支持体シート上に直接又は間接
的に設けられていることを特徴とする転写シート。 - 【請求項3】 離型性支持体シートの離型面とは反対側
の面に、活性光線吸収剤とバインダー樹脂からなる活性
光線遮蔽層を設けてなる請求項1又は2記載の転写シー
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7121296A JPH09234995A (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7121296A JPH09234995A (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09234995A true JPH09234995A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=13454159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7121296A Pending JPH09234995A (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09234995A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002107501A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコート層を有するフィルム、反射防止フィルム、およびそれらの製造方法 |
JP2002156505A (ja) * | 2000-11-21 | 2002-05-31 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコート層を有するフィルムおよびその製造方法 |
JP2006010735A (ja) * | 2004-06-22 | 2006-01-12 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 表示ディスプレイ用もしくはスクリーン用シート |
JP2013230575A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Toppan Printing Co Ltd | 転写箔、加飾成形品製造方法および加飾成形品 |
-
1996
- 1996-03-01 JP JP7121296A patent/JPH09234995A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002107501A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-10 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコート層を有するフィルム、反射防止フィルム、およびそれらの製造方法 |
JP2002156505A (ja) * | 2000-11-21 | 2002-05-31 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコート層を有するフィルムおよびその製造方法 |
JP2006010735A (ja) * | 2004-06-22 | 2006-01-12 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 表示ディスプレイ用もしくはスクリーン用シート |
JP4630009B2 (ja) * | 2004-06-22 | 2011-02-09 | 古河電気工業株式会社 | 表示ディスプレイ用もしくはスクリーン用シート |
JP2013230575A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Toppan Printing Co Ltd | 転写箔、加飾成形品製造方法および加飾成形品 |
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