JPH07314995A - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JPH07314995A
JPH07314995A JP13369494A JP13369494A JPH07314995A JP H07314995 A JPH07314995 A JP H07314995A JP 13369494 A JP13369494 A JP 13369494A JP 13369494 A JP13369494 A JP 13369494A JP H07314995 A JPH07314995 A JP H07314995A
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精志 池本
Takashi Matano
剛史 俣野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写シート製造工程中および転写シートの使
用中において、可撓性に優れ、かつ転写後の表面の耐擦
傷性に優れた転写シートを提供する。 【構成】離型性基体シート上に転写層として少なくと
も、電離放射線硬化型樹脂保護層を有する転写シートに
おいて、電離放射線硬化型樹脂保護層が、平均分子量5
0000〜600000、硝子転移温度50〜130℃
である非架橋型熱可塑性アクリル樹脂と、1分子中に2
個以上のアクリロイル基又はメタアクリロイル基を有す
るプレポリマーとを含有する転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電機器および家具・
建築用内装材、自動車等車輌内装材等の表面保護や表面
化粧を目的に使用されるハードコート(硬質塗膜)転写
シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、斯かる転写シートにおいては、離
型性基体シート上の保護層として、各種の架橋硬化材料
を使用することが提案されている。その中の1つとし
て、特公昭59−20464号公報には、ヒドロキシル
基をもつ高分子材料とブロックされたイソシアネート基
をもつ架橋結合剤とからなる、いわゆる、熱硬化型の転
写層について記載されており。これは、ラッカー層/少
なくとも一種の図案印刷層/加熱により活性化できる接
着層からなる加熱転写装飾材料であり、これらの層の少
なくとも一層に反応してその間で架橋結合する物質を含
む転写レッテルであり、転写された表面は熱に抵抗性を
もち、薬品、摩耗及び摩擦に対しても抵抗性をもつ。
又、特公昭61−3272号公報に記載されたキャリア
シート/デザイン層からなる乾式レリーストランスファ
ーでは、そのデザイン層が、液状インクの光重合よりな
る固体状架橋重合体であり、光重合前の該インクは側基
として又は末端基として、アクリロイル基又はメタクリ
ロイル基を有する1種またはそれ以上のエチレン性不飽
和モノマー及びプレポリマーを含み、光重合は液状イン
ク層の全体を活性光線照射又は電子線照射により行われ
る。この乾式レリーストランスファーのキャリアシート
面からボールペン、鉛筆または鉄筆により50〜500
gの圧力で、デザイン層を剥離して非転写体の紙などに
転写する。デザイン層なる転写層は、脆くはなく、破断
点の最小伸び率が0.5%である。更に、特公平5−4
9480号公報に記載された離型性シート/保護層から
なる転写シートでは、転写層である保護層のベヒクル
が、ガラス転移点が0〜250℃ポリマー中にラジカ
ル重合性不飽和基を有するもの、融点が0〜250℃
でありラジカル重合性不飽和基を有する化合物、上記
の及び/又はに2官能以上のアクリレートモノマー
を加えたものからなり、具体的には架橋性ポリメチルメ
タクリレートとヘキサンジオールアクリレート(モノマ
ー)からなり、転写された模様層は、物理的性状及び化
学的性状に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭59−2046
4号に記載のように、ヒドロキシル基をもつ高分子材料
とブロックされたイソシアネートの架橋結合剤とを使用
する熱硬化型の転写層の場合には、転写後の被転写体表
面は耐熱性、耐薬品性及び耐摩耗性を持つが、製造時に
架橋硬化のための加熱工程が必要である。その結果、転
写シート自体の変形が生じるため、被転写体への転写が
良好に行えないという問題、及びこのような加熱硬化は
40〜60℃で、3〜5日程度の時間を要し、生産性が
悪い問題があった。
【0004】また、特公昭61−3272号に記載のよ
うに、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する1
種またはそれ以上のエチレン性不飽和モノマー及びプレ
ポリマーを含む液状インクの光重合が、活性光線照射ま
たは電子線照射によって行われて形成されたデザイン層
なる転写層の場合には、活性光線照射または電子線照射
による硬化のため、加熱硬化に比べて製造工程中の熱に
よる損傷はなく、また硬化に要する時間も数秒以内と短
いが、用途として鉄筆などによる部分的な転写を目的と
したものであるため、凹凸のある被転写体の広い面積を
被覆するように転写を行う場合には、緻密に架橋された
転写層自体に伸びの物性の不足のために転写時に龜裂、
破損を生じることとなり、良好な転写が行えないという
問題があった。
【0005】さらに、特公平5−49480号記載のよ
うに、保護層のベヒクルの一実施例として、ラジカル重
合性不飽和基を有する架橋性ポリメチルメタクリレート
ポリマーと2官能以上のアクリレートモノマーからなる
転写層を使用した場合には、未硬化状態では常温で固体
でありかつ熱可塑性であり、転写後に電離放射線により
硬化する特徴がある。その為、射出成形同時転写法のよ
うな転写時に転写層が大きく変形を受けるような用途に
用いても、転写層に龜裂の入ることもない。しかし、架
橋密度が低く転写後の表面硬度が充分でないという問題
点があった。
【0006】そこで本発明は、硬質塗膜の硬化が短時間
で行えて、転写シート製造工程中および該転写シートの
使用中において、可撓性に優れ、かつ転写後の表面の耐
擦傷性に優れた転写シートを提供することにある。
【0007】さらに、本発明において、転写層の電離放
射線硬化型樹脂層は、未硬化状態では常温で非粘着性で
あり、転写シート製造時において架橋や硬化などの工程
を経ないで直接連続的に絵柄層、接着剤層等の上層を塗
布できることや、転写シートの使用時に電離線照射を行
う場合には、転写前でも転写後でも行うことが可能とな
る転写シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために、本発明の転写シートでは、離型性
基体シート上に、転写層として少なくとも、電離放射線
硬化型樹脂保護層を有する転写シートに於いて、該電離
放射線硬化型保護層が、平均分子量50000〜600
000、硝子転移温度50〜130℃である非架橋型熱
可塑性アクリル樹脂に対して、1分子中に2個以上のア
クリロイル基又はメタクリロイル基を有するプレポリマ
ーを含有することを特徴とする転写シートを形成する。
【0009】基体シートの材料は、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレ
フタレート・イソフタレート共重合体や、などのポリエ
ステル樹脂フィルムや、ポリエチレン、ポリプロピレン
などのポリオレフィン、シリコン樹脂などの離型性樹脂
を塗布した塗工紙などが使用され、厚さは10μm〜2
00μ程度のものが使用できる。また、必要に応じて、
前記樹脂フィルム上に、さらに、シリコン樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリオレフィンなどを用いて離型層を形成して
もよい。尚、本発明でいう離型層とは、転写時に保護層
との界面で離型し、離型性基体シート側に密着した儘、
離型性基体シートとともに除去される層を云う。
【0010】さらに、転写後の保護層表面に所望の艶消
しや凹凸模様を付与したい場合は、該基材シート、また
は、離型層の表面に所望の凹凸と同形状逆凹凸の凹凸模
様を形成してもよい。かかる凹凸模様としては、艶消し
(マット)、ヘアライン、木目導管、万線状溝、回折格
子、ホログラム等がある。
【0011】電離放射線硬化型樹脂保護層の構成成分で
ある非架橋型熱可塑性アクリル樹脂としては、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n
−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)ア
クリル酸−n−アミル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキ
シル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)ア
クリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル、(メタ)アクリル酸−2−クロルエチル、(メ
タ)アクリル酸−3−クロルプロピルなどの(メタ)ア
クリル酸ハロゲン化アルキル、(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロ
キシプロピルなどのOH基を持つ(メタ)アクリル酸エ
ステル、α−クロル(メタ)アクリル酸メチル、α−ク
ロル(メタ)アクリル酸エチルなどのハロゲン化(メ
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸−1−ク
ロル−2−ヒドロキシエチルなどのOH基を持つα−ア
ルキル(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アク
リル酸グリシジル等の(メタ)アクリル系モノマーの1
種又は2種以上からなる単独重合体又は共重合体であ
り、且つ、平均分子量50000〜600000、硝子
転移温度50〜130℃、好ましくは、ガラス転移温度
80〜110℃であるものが使用できる。なお本明細書
で、(メタ)アクリレートなる語はアクリレート又はメ
タアクリレートの意味で使用する。
【0012】ここで平均分子量50000以下の場合に
は、電離放射線硬化型樹脂保護層の硬化後の耐擦傷性が
極度に低下する。一方、平均分子量600000以上の
場合には、転写時の電離放射線硬化型樹脂保護層の伸び
が減少し、そのため転写時の変形により、保護層の龜裂
が発生する。また、硝子転移温度50℃以下の場合に
は、電離放射線硬化型樹脂保護層の硬化後の耐擦傷性が
極度に低下し、また溶剤乾燥後、未硬化状態での非粘着
性(指触乾燥性)が不十分となる。一方、硝子転移温度
130℃以上の場合には、転写時の電離放射線硬化型樹
脂保護層の伸びが減少する。
【0013】電離放射線硬化型樹脂保護層の構成成分で
あるプレポリマーとしては、電離放射線で架橋し得るプ
レポリマーであり、一分子中に2個以上のアクリロイル
基又はメタクリロイル基を有する分子量100〜100
00、より好ましくは100〜5000のものである。
具体的には、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレ
タン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレ
ート、メラミン(メタ)アクリレート、シリコン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレートが使用でき
る。分子量が上記下限値未満の場合は、硬化した保護層
の伸び、可撓性が不足し、又分子量が上記上限値超過の
場合は、硬化した保護層の耐擦傷性が不足する。これら
のなかで、転写時の伸びと転写後の表面の耐擦傷性の両
性質を併せ持つウレタン(メタ)アクリレートが好まし
い。アクリレート、メタアクリレート共に使用し得る
が、電離放射線での架橋硬化速度の点ではアクリレート
の方が早い為、高速度、短時間で能率良く硬質塗膜を形
成すると云う目的ではアクリレートの方が有利である。
【0014】本発明の該電離放射線硬化型樹脂中のプレ
ポリマーの含有量としては、アクリル樹脂100重量部
に対して、プレポリマー30〜90重量部が好ましい。
ここで、プレポリマーが30重量部以下であれば、電離
放射線硬化型樹脂保護層の電離放射線による架橋密度が
極度に粗になり、保護層自体の強度が不十分で耐擦傷性
が低下する。一方、プレポリマーが90重量部以上であ
れば、溶剤乾燥後、未硬化状態での塗膜の非粘着性が不
十分となる。又、電離放射線硬化型樹脂保護層の電離放
射線による架橋密度が密となり過ぎるため、保護層自体
の伸び率が減少し、転写時に変形、破損、龜裂等が生じ
る。
【0015】又、電離放射線硬化型樹脂保護層中には、
紫外線にて硬化させる場合には、光重合開始剤として、
アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾ
イルベンゾエート、チオキサントン類などを混合して用
いることができる。また、必要に応じて、蝋、ポリエチ
レンンワックス、モンタンワックス等のワックス類、炭
酸カルシウム、アルミナ、シリカ、硫酸バリウム等の無
機質微粉末、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、ポリカ
ーボネートビーズなどの樹脂ビース等からなる重填剤、
有機溶剤等の揮発性希釈溶剤、および、染料、顔料など
の着色剤を添加してもよい。また、反応性希釈剤とし
て、1分子中に1個以上のアクリロイル基またはメタク
リロイル基を有する(メタ)アクリルモノマーを添加し
てもよい。此の様なモノマー(単量体)の例としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が
ある。但し、特に該保護層の伸び率、可撓性を高くする
場合、或いは塗膜の溶剤乾燥時且つ未硬化時の非粘着性
を特に重視する場合には、反応性希釈剤は添加しない方
が好ましい。
【0016】電離放射線硬化型樹脂組成物を塗工するに
は、公知の各種方法、例えば、グラビアコート、グラビ
アリバースコート、グラビアオフセットコート、ロール
コート、リバースロールコート、ナイフコート、ワイヤ
ーバーコート、フローコート、コンマコート、ディップ
コート、ホイラーコート、スピンナーコート、スプレー
コート、シルクスクリーン、かけ流しコート、刷毛塗り
等が適用され、塗工厚は乾燥時で0.1〜100μm程
度である。
【0017】電離放射線は、電磁波または荷電粒子線の
うち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するも
のを意味し、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線
等)、X線、電子線等がある。通常は紫外線や電子線が
用いられる。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水
銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトラ
ンプ、メタルハライドランプなどの光源が使用できる。
紫外線の波長としては、通常1900〜3800Åの波
長域が主として用いられる。電子線源としては、コック
ロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、
絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン
型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100〜1
000KeV、好ましくは、100〜300KeVのエ
ネルギーをもつ電子を照射するものを使用できる。電離
放射線の照射により、電離放射線硬化型樹脂は、架橋重
合反応を起こし3次元の高分子構造に変化する。この様
な変化を硬化と呼称する。電離放射線の照射時期は、被
転写体への転写前である転写シート製造時などに照射し
ても、転写後に照射してもよい。該保護層が非粘着性の
未硬化状態の儘転写し、而る後照射、硬化させる方法で
は、該保護層がまだ大きな可撓性と熱可塑性とを有して
いる状態で転写される。よって此の様な方法は、特に後
述のような射出成形同時転写法、真空成形同時転写法、
或いはラッピング同時転写法等の転写時に転写シートが
3次元形状に変形を受ける転写法に適用するのに好適で
ある。
【0018】本発明の構成に於いて、転写層即ち、転写
時に離型性基体シートから被転写体への移行する層は、
最低限保護層である。しかし通常はこれに加えて、装飾
層、、帯電防止層、接着剤層等を積層することができ
る。装飾層としては、絵柄層、金属薄膜層等である。絵
柄層は、インキ(或いは塗料)を印刷や塗装によって形
成する。インキ或いは塗料としては、ベヒクルに必要に
応じて、顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤など
を適宜混合したものを用いることができる。ベヒクルと
しては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化
型樹脂などの中から用途、必要な物性、印刷適性などに
応じて適宜選択する。
【0019】たとえば、絵柄層中に、本発明の該電離放
射線硬化型樹脂保護層中に含有する平均分子量5000
0〜600000、ガラス転移温度50〜130℃であ
るアルリル樹脂の中から1種または2種以上を、20重
量%以上含有することによって、該電離放射線硬化型樹
脂保護層との密着性、転写時の伸度、転写後の転写層強
度を向上することができる。絵柄としては、木目柄、石
目柄、文字、図形、全面ベタ層、或いはこれらの組合せ
等任意である。また単に表面保護層の付与のみが目的の
場合は、絵柄層を省略できる。
【0020】金属薄膜層を構成する金属としては、アル
ミニウム、クロム、金、銀、銅等が用いられる。膜厚も
所望の金属光沢、物性に応じて選択すれば良く、通常1
00Å〜10000Å程度である。金属薄膜層の形成方
法は、真空蒸着、スパッタリング、無電解メッキ等公知
の手法が適用される。金属薄膜層は全面でも部分的なパ
ターン状でもどちらでも良い。部分的パターンを形成す
るには公知の手法が用いられる。例えば、全面金属薄
膜の上の金属層を残したい部分にレジストインキを印刷
し、而る後にアルカリ、酸等でレジストで被覆されてい
ないぶっの金属薄膜層を腐蝕し、除去する方法、実公
昭53−21124号公報等に開示されるように、金属
薄膜層を除去したい部分に、予め水溶性インキを印刷
し、その上に全面金属薄膜を形成し、而る後に水、アル
コール水溶液等で洗浄し、水溶性インキ直上の金属薄膜
のみを剥離除去する。等の方法が挙げられる。
【0021】本発明の構成において、接着剤を該電離放
射線硬化型樹脂保護層の上、または、前記絵柄層の上に
設けることができ、転写層を被転写体に転移、接着させ
るための層として、感熱接着剤、粘着剤、溶剤活性型接
着剤、電離放射線硬化性接着剤などの中から用途に応じ
て選定できる。なお、絵柄層、剥離層など接着剤層以外
の転写層自身が充分な接着性を有する時、或いは被転写
体側に接着剤層を設ける時は接着剤層を省略することも
できる。
【0022】感熱接着剤は加熱によって接着性が発現す
るものであり、通常、熱で熔融して接着力を発現する熱
可塑性樹脂、アイオノマーなどが用いられる。熱可塑性
樹脂としては、例えば、硝酸セルロース、酢酸セルロー
スなどのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メ
チルスチレンなどのスチレン樹脂またはスチレン共重合
体、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アク
リル酸エチルなどのアクリル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体などの
ビニル重合体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂など
のロジンエステル樹脂、ポリイソプレンゴム、スチレン
ブタジエンゴムなどの天然、または、合成ゴム類、およ
び、各種アイオノマーなどが使用される。その他、熱に
より架橋重合、付加重合等を起こし硬化して接着力を発
現する熱硬化性樹脂も感熱接着剤として使用される。熱
硬化性樹脂としては例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂等が使用される。
【0023】粘着剤としては、従来公知の粘着テープや
シール類に使用されている粘着剤がいずれも使用でき、
例えば、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチルゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴ
ムなどのゴム系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリ
ビニルブチラール系樹脂などの一種または2種以上の混
合体を主成分とした任意の樹脂系に、適当な粘着付与
剤、クマロン−インデン系樹脂などを適当量添加したも
のであり、さらに、必要に応じて、軟化剤、充填剤、老
化防止剤、架橋剤などを添加する。
【0024】被転写体としては、アクリル樹脂、ポリカ
ーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重
合体(ABS)、フエノール樹脂等の樹脂、鉄、銅、ア
ルミニウム等の金属、硝子、土器、陶磁器、セメント、
珪酸カルシウム等のセラミクス、木材単体、合板、パー
チクルード等の木材等各種のものが対象となり得る。被
転写体の形態としては、平板、曲面板、柱状体、シー
ト、各種3次元形状成形品等である。
【0025】帯電防止層は、独立層として設ける場合
は、保護層と接着剤層との間、保護層と装飾層との間、
装飾層と接着層との間等保護層の最表面以外に設ける。
此れは保護層の持つ耐擦傷性、耐薬品性等の表面物性を
阻害しない為である。独立層として設ける帯電防止層
は、絵柄層と同様なベヒクルに帯電防止剤を添加して構
成する。帯電防止剤としては、アルミニウム、金、銀、
銅、ニッケル等の金属、酸化錫、酸化インジウム、酸化
錫ドープ酸化インジウム(ITO)等の金属酸化物、黒
鉛、等からなる導電性物質の粉末又は微薄片、界面活性
剤等である。又該帯電防止剤を保護層、接着剤層、装飾
層等、又は離型層等に添加する事も可能である。但し、
転写層の表面物性を低減させない為、保護層には添加し
ない方が好ましい。帯電防止層は転写シートの転写時、
或いは転写後の転写層を有する製品の使用時に塵埃を吸
引・付着したり、電撃や火花放電を生じることを防止す
ることが目的である。転写時の帯電を防止するのみであ
れば、離型層、又は基体シートに帯電防止剤を添加して
も良い。しかし、転写後の被転写体の帯電までも防止す
るためには、転写層のいづれかに帯電防止剤を添加する
必要がある。
【0026】尚、此処で『常温』とは、通常我々が生活
する地上の自然環境温度であり、特別冷却や加熱はしな
い状態を意味する。特に本発明に於いて、想定する常温
は大体、5〜40℃程度である。
【0027】転写法として、特に本発明の転写シートの
特徴が十分生かし得るのは以下の方法である。 特公平2−42080号公報、特公平4−19924
号公報等に開示されるような射出成形同時転写法。これ
は先ず雌型、雄型の間に転写シートを、転写層が射出孔
を有する雄型側を向くように挿入する。必要に応じ、雌
型の表面に転写シートを予備成形した後、両型を閉じ、
射出孔から両型間のキャビティ(成形窩洞)内に熔融樹
脂を射出し、射出樹脂を冷却固化させた後、両型を開
き、成形品とこれに密着した転写シートとを型から取出
し、離型性基体シートのみを剥離して転写層のみ成形側
に残すというものである。 特開平4−288214号公報、特開平5−5778
6号公報等に開示されるような真空成形同時転写法。こ
れは、被転写体の上方に転写シートを、転写層が被転写
体側に向くよう載置する。そして、被転写体側から真空
吸引して転写シートを被転写体表面に被覆する。必要に
応じ、基体シート側から、空気圧で加圧したり、ゴム等
の弾性体膜で加圧して被転写体側への転写シートの成形
を助けるものである。接着剤として、感熱型のものを用
いる場合は、被転写体表面に転写シートを被覆する前、
被覆すると同時、又は被覆して後、転写シートをヒータ
ーで加熱し接着剤を発現させる。 ラッピング同時転写法。これは、ラッピング加工法、
即ち特公昭59−51900号公報、特公昭61−58
95号公報、特公平3−2666号公報等に開示される
ように、柱状体にシートを貼り合わせるに際して、柱状
体の各側面に押圧ローラーを用いて、シートを順次貼り
合わせていく(例えば、四角柱への貼着の場合には、シ
ートを順次、上側面、左右両側面、下側と貼着して最終
的に4側面に貼り合わせる)方法を用いる。転写シート
の接着剤層側を被転写体に向けて、ラッピング加工によ
り、順次、各側面に転写シートを貼り合わせ、接着剤層
を加熱等により接着させ、しかるのちに基材シートのみ
を剥離する。以上のように、転写時に転写シートに伸
び、変形が加わる立体形状への成形転写方法で、硬質塗
膜を転写する場合に、本発明の転写シートは有効であ
る。ただし、ホットスタンプ等、転写シートに伸び、変
形の加わらない転写法に本発明の転写シートを用いても
よい。
【0028】
【作用】上記本発明の転写シートは、保護層が平均分子
量50000〜600000、硝子転移温度50〜13
0℃である非架橋型熱可塑性アクリル樹脂と1分子中に
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するプレポリマ
ーとが相溶した電離放射線硬化型樹脂組成物から形成さ
れたものであり、転写前または転写後に電離放射線照射
により架橋硬化するものである。該アクリル樹脂は、基
体シート上に塗布し稀釈溶剤を乾燥揮発させた状態に於
いて、該プレポリマーと相溶して未硬化の電離放射線硬
化型樹脂保護層を形成する。此の相溶状態では、該アク
リル樹脂分子単体対該プレポリマー分子単体で絡み合っ
ている部分、該アクリル樹脂分子集団対該プレポリマー
分子集団とが絡み合っている部分、該アクリル樹脂分子
集団中に該プレポリマー分子単体が侵入している部分、
及び該プレポリマー分子集団中に該アクリル樹脂分子単
体が侵入している部分と混成から成り立っていると推測
される。
【0029】此の段階の保護層は、常温に於いて適度の
弾性限度と十分な塑性変形性(即ち可撓性)、柔軟性を
有する固体膜として挙動する。又該保護層は熱可塑性を
有する。これは、該アクリル樹脂分子乃至は分子集団と
該プレポリマー分子同士は、互いに接近して絡み合い分
子間力で固定されている為に流動性が抑えられ、非粘着
固体になっているが、相互に化学結合は無いからであ
る。その為、保護層に応力が加わった場合、各分子間に
分子間力を超過しない範囲の力が加ってるうちは、弾性
変形によって保護層は容易に撓み、変形し、応力が消失
すれば再び元の形状に復元する。又、各分子間に分子間
力を超過する力が加わった場合は、分子或いは分子集団
同志に滑りが生じ、塑性変形を生じると考えられる。よ
って、該保護層は未硬化状態に於いて、外部応力により
十分な可撓性を有する。
【0030】更に該保護層が高温に加熱されると、分子
の熱運動エネルギーにより、各分子は分子間力のポテン
シャルエネルギーの束縛から次第に開放されて、分子同
志の弾性復元力が低下してくる。その為、より一層塑性
変形性の方が強まり、更に高温になり、完全に分子の熱
運動エネルギーが分子間力のポテンシャルエネルギーに
打ち勝つと保護層は流動性を生じる。よって該保護層は
熱可塑性を有する。
【0031】此の可撓性、塑性変形性、及び熱可塑性の
為、未硬化状態の該保護層は十分な成型性を有するもの
である。
【0032】また、本発明の電離放射線硬化型樹脂組成
物は塗布後、未硬化状態でも、溶剤を揮発、乾燥させれ
ば、非粘着性の固体となる。その理由は前記した分子間
力による該アクリル樹脂分子、及び該プレポリマー分子
同志の絡み合い、束縛によるものである。
【0033】本発明の保護層はまた、電離放射線で架橋
硬化した後もなお従来技術の電離放射線硬化型樹脂の硬
化層に比べて、より大きな可撓性、弾性、及び塑性を有
している。その上従来の電離放射線硬化型樹脂の硬化層
に比べて、同等程度の耐熱性、耐薬品性及び耐摩耗性を
有する。これは、架橋硬化後の保護層が、該非架橋型熱
可塑性アクリル樹脂分子と該プレポリマー分子の3次元
架橋構造とが相互に入り込み、絡み合った構造部分(所
謂インターポリマーネットワーク)と、該プレポリマー
分子の3次元架橋構造のみからなる部分と、及び該非架
橋型熱可塑性アクリル樹脂分子集団のみからなる部分と
の混成体から構成される為と考えられる。該プレポリマ
ー分子の3次元架橋構造体の持つ力学的強度と、該アク
リル樹脂分子集団の持つ変形性、滑り性、衝撃吸収性と
の協同効果により磨耗時の外部応力に対抗し、且つその
一部を吸収、緩和することにより十分な耐摩耗性を生じ
ると考えられる。又、成型時の外部応力に対して、該ア
クリル樹脂分子集団、該アクリル樹脂分子と該プレポリ
マー分子の3次元架橋構造とが相互に入り込み、絡み合
った構造部分が変形追従する事により、従来技術の電離
放射線硬化型樹脂の硬化層に比べて、より大きな成型性
を発現することができると考えられる。
【0034】
【効果】本発明の転写シートは、以下の効果を兼ね備え
るものである。 熱硬化型樹脂の保護層を用いた転写シートに比べ、本
発明の転写シートは電離放射線で硬化する為、数秒以内
の短時間で保護層を硬化させることが出来る。又転写層
に熱による変形を生じない。 液状のモノマー及びプレポリマーを電離放射線硬化さ
せる転写シートに比べ、本発明の転写シートは、塗布さ
れた保護層が、稀釈溶剤の乾燥の後には、未硬化状態に
於いても非粘着性の固体塗膜となる点に特徴がある。そ
の為、本発明の転写シートを、保護層が未硬化状態で可
撓性、熱可塑性がある状態の儘転写し、而る後電離放射
線で硬化させる態様で利用することができる。 よって、本発明の転写シートは、液状のモノマー及びプ
レポリマーを電離放射線硬化させる転写シートに比べ、
凹凸形状を有する被転写体に対して、龜裂等を生ずるこ
となしに、凹凸形状に追従して転写を行うことが可能で
ある。又その場合未硬化状態の保護層は非粘着性の固体
塗膜の為、インライン多色刷りで保護層上に絵柄層、接
着剤層等を重刷りすることが出来る。又保護層が未硬化
状態の儘、ロールに巻き取って転写シートを保管、搬送
することが出来る。これは液状のモノマー及びプレポリ
マーを用いた転写シートでは不可能な事であった。 本発明の転写シートは、保護層が特許請求の範囲の通
りの組成の為、転写シート上で保護層を硬化させ、而る
後に転写する態様で用いた場合であても、液状のモノマ
ー及びプレポリマーを電離放射線硬化させる転写シート
に比べ、保護層の可撓性は高く(熱可塑性は失われてい
るが)、凹凸形状を有する被転写体に対して転写した際
に、より龜裂、損傷の発生が少なく、又凹凸形状への追
従性も良好である。 保護層が、未硬化状態では常温で固体でありかつ熱可
塑性であるラジカル重合性不飽和基を有する架橋性ポリ
マーから構成される転写シートに比べ、本発明の転写シ
ートは、保護層が特許請求の範囲の通りの組成の為、硬
化した保護層の耐擦傷性、耐熱性、耐薬品性がより良好
である。 本発明の転写シートは、従来の各種保護層の転写シー
トに比べ、本来矛盾しがちな保護層の耐熱性、耐薬品性
及び耐摩耗性と、凹凸形状成型性とを両立させることが
できる。
【0035】
【実施例】次に本発明における転写シートの実施例につ
いて具体的に説明する。
【0036】(実施例1)基体フィルムとして、2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製T−6
0#25、厚さ25μm)の表面にメラミン樹脂系イン
キ(ザインクテック製)を0.3g/m2 塗布し、17
0℃、20秒間で焼付けして離型層とし、離型性基材フ
ィルムを作製した。次に以下の電離放射線硬化型樹脂組
成物(A)をメチルエチルケトンとトルエンの混合溶剤
に溶解希釈してから、該離型性基材フィル上に塗布し、
60℃、1分間の乾燥で混合溶剤を揮発、除去し、塗布
量3g/m2 の電離放射線硬化型樹脂保護層を得た。次
に、絵柄層組成物(X)を(A)と同じ混合溶剤に希釈
して、該電離放射線硬化型樹脂保護層上に塗布乾燥して
塗布量1g/m2 の絵柄層を得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(A) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80、 平均分子量95000、ガラス転移温度105℃) 70重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030、 15重量部 一分子中の平均アクリロイル基数4) ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B、 15重量部 一分子中の平均アクリロイル基数2.5) 絵柄層組成物(X) アクリル樹脂(三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 50重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイド製 ビニライトVYHH) 50重量部 顔料 5重量部 次に、絵柄層側から、電子線を165keV、5Mra
dの条件で照射して、転写シートを得た。この転写シー
トを用いて、被転写体としてABS樹脂(旭化成製スタ
イラックABS767)の表面に転写シートの絵柄層を
向かい合わせて重ね、200℃、10kg/cm2 のロ
ール間を2m/minで通過させて転写した。
【0037】(実施例2)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂組成物(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂組成物(B)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(B) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 70重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 10重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 15重量部 ウレタンアクリレート (日本合成製UV−3000B) 5重量部
【0038】(実施例3)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂組成物(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂組成物(C)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(C) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 65重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 15重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 15重量部 シリカ粉末(日本アエロジル製アエロジル#200) 5重量部
【0039】(実施例4)基体フィルムとして、2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製T−6
0#25、厚さ25μm)の表面にメラミン樹脂系イン
キ(ザインクテック製)を0.3g/m2 塗布し、17
0℃、20秒間で焼付けして離型層として、離型性基材
フィルムを作製した。次に以下の電離放射線硬化型樹脂
組成物(D)をメチルエチルケトンとトルエンの混合溶
剤に溶解希釈してから、該離型性基材フィル上に塗布
し、60℃、1分間の乾燥で該混合溶剤を揮発、除去
し、塗布量3g/m2 の電離放射線硬化型樹脂保護層を
得た。次に、絵柄層組成物(Y)を混合溶剤に希釈し
て、該電離放射線硬化型樹脂保護層上に塗布乾燥して塗
布量2g/m2 の絵柄層を得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(D) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 70重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 10重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 15重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートモノマー (東亜合成製M−400) 5重量部 絵柄層組成物(Y) アクリル樹脂(三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 35重量部 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイド製 ビニライトVYHH) 35重量部 カーボンブラック粉末 30重量部 次に、絵柄層側から、電子線を165keV、5Mra
dの条件で照射して、転写シートを得た。この転写シー
トを用いて、被転写体としてABS樹脂(旭化成製スタ
イラックABS767)の表面に転写シートの絵柄層を
向かい合わせて重ね、200℃、10kg/cm2 のロ
ール間を2m/minで通過させて転写した。
【0040】(実施例5)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂組成物(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂組成物(E)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(E) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 70重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 10重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 15重量部 トリプロピレングリコールジアクリレートモノマー (日本化薬製) 5重量部
【0041】(実施例6)基体フィルムとして、2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製T−6
0#25、厚さ25μm)の表面に、下記の電離放射線
硬化型樹脂組成物(F)を塗布量固形分で6g/m2
布して電離放射線硬化型保護層を得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(F) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 15重量部 トリアジン系プレポリマー (三菱油化製LZ−075) 85重量部 次に、アクリル樹脂系絵柄層インキ(昭和インク工業所
製柄インキGG)を該電離放射線硬化型樹脂保護層上に
塗布乾燥して塗布量固形分で1g/m2 の絵柄層を得
た。さらに、アクリル樹脂系接着剤(昭和インク工業所
製HS−32)を塗布乾燥して塗布量固形分で1g/m
2 の接着剤層を設けて転写シートを得た。この転写シー
トを用いて、被転写体としてアクリル樹脂(三菱レイヨ
ン製アクリライト)の表面に転写シートの絵柄層を向か
い合わせて重ね、200℃、10kg/cm2 のロール
間を2m/minで通過させて転写した。その後、紫外
線照射装置160W/cmランプ下を2m/minで2
回通過の条件で紫外線照射を行って、電離放射線硬化型
樹脂保護層を硬化させた。
【0042】(実施例7)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂組成物(A)を以下の電離放射線硬化化型
樹脂組成物(G)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(G) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80、 平均分子量430000、ガラス転移温度105℃) 60重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 15重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 20重量部 シリカ粉末(日本アエロジル製アエロジル#200) 5重量部
【0043】(比較例1)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂保護層(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂保護層(a)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(a) ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 90重量部 1,6ヘキサンジオールジアクリレートモノマー (日本化薬製) 10重量部
【0044】(比較例2)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂保護層(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂保護層(b)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(b) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−80) 90重量部 1,6ヘキサンジオールジアクリレートモノマー (日本化薬製) 10重量部
【0045】(比較例3)実施例1において、電離放射
線硬化型樹脂保護層(A)を、以下の電離放射線硬化型
樹脂保護層(c)に代え、以下の工程を同様に行い転写
シートを得た。 電離放射線硬化型樹脂組成物(c) 非架橋型熱可塑性アクリル樹脂 (三菱レーヨン製ダイヤナールBR−87、 平均分子量25000、ガラス転移温度105℃) 60重量部 ポリエステルアクリレートプレポリマー (東亜合成製M−8030) 15重量部 ウレタンアクリレートプレポリマー (日本合成製UV−7210B) 20重量部 シリカ粉末(日本アエロジル製アエロジル#200) 5重量部
【0046】(測定・評価方法)以下に測定・評価方法
を記載する。
【0047】(指触乾燥性)塗工面とポリエチレンテレ
フタエートフィルム表面とを重ね合わせ、荷重100g
/cm2で、1分間放置した後に、塗工面に外観変化が
生じるか否かを判断した。
【0048】(転写層の密着性)被転写体に転写された
表面を、セロテープにて密着試験を行い、被転写体と転
写層との間に剥離が生じるか否かを判断した。
【0049】(スチールウール性)被転写体に転写され
た表面を、スチールウール#0000を用いて往復10
回手で軽く擦り、表面に傷などの外観変化が生じるか否
かを判断した。
【0050】(鉛筆硬度)JIS K5400に準拠し
て測定を行った。
【0051】(伸 度)易接着処理ポリエステルフィル
ム(帝人製HP−7、厚み188μm)の上に保護層を
設けたものを、引張り強度試験機テンシロンを用いて、
速度200mm/minで引張り、伸度10%と30%
場合の保護層に龜裂などの外観変化が生じるか否かを判
断した。
【0052】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離型性基体シート上に転写層として少なく
    とも、電離放射線硬化型樹脂保護層を有する転写シート
    に於いて、該電離放射線硬化型樹脂保護層が、平均分子
    量50000〜600000、硝子転移温度50〜13
    0℃である非架橋型熱可塑性アクリル樹脂と、1分子中
    に2個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有
    するプレポリマーを含有することを特徴とする転写シー
    ト。
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