JP2010099969A - 転写箔の製造方法 - Google Patents

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優弘 杉本
Hideyuki Sawada
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Abstract

【課題】半硬化状態のハードコート層を形成する場合であっても不良を発生することなく生産量を容易に調整することができ、且つハードコート層と加飾層との間の密着性を向上することができる転写箔の製造方法を提供する。
【解決手段】支持シート1の一面に離型層2、ハードコート層3、加飾層4、接着層5がこの順に積層して転写箔を製造する際、支持シート1の一面に離型層2が形成された基体シート6を搬送しながら、この基体シート6の一面にハードコート層3、加飾層4、接着層5を順次積層して形成する。このため、転写箔を製造する際、ハードコート層3の形成後、速やかに加飾層4、接着層5を形成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形品を成形する際、インモールド成形により前記樹脂成形品にハードコート層及び加飾層を転写するため使用される転写箔の製造方法に関する。
樹脂成形品の表面に装飾を施すための加飾層4を形成すると共に更にその外面に耐久性向上(傷付き防止、耐薬品性向上等)のためのハードコート層3を形成するにあたり、転写箔が用いられている。転写箔は、例えば図4に示すように支持シート1の一面に離型層2、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を、この順に積層成形して構成される。
この転写箔を樹脂成形品の成型時に金型内のキャビティ内面の所定位置に配置しておき、インモールド成型により樹脂成形品の表面に一体的に密着させる。この転写箔から支持シート1を離型層2ごと引き剥がすことにより、樹脂成形品の表面に接着層5を介して加飾層4が設けられ、更にその外面にハードコート層3が形成される。
このような転写箔を使用して樹脂成形品のインモールド成型を行うに際し、転写箔は樹脂成形品の表面形状に容易に追随する必要があり、このため転写箔には一定の柔軟性が要求される。しかし、ハードコート層3は硬度が高いことから転写箔全体の剛性が高くなり、このため転写箔は柔軟性に劣り、成型時にひび割れが生じたり、樹脂成形品の表面の凹凸に追従できなくなってしまう。このため、例えばハードコート層3を紫外線硬化性樹脂で形成すると共に、転写箔におけるハードコート層3では紫外線硬化性樹脂の硬化反応を完全には進行させずに半硬化状態としておくことで転写箔の柔軟性を確保しておき、樹脂成形品のインモールド成型後、この樹脂成形品の外面に設けられたハードコート層3に紫外線を照射することでハードコート層3を完全に硬化させてこのハードコート層3の硬度を向上することが行われている。
このような転写箔の製造にあたり、通常は予め支持シート1の一面に離型層2、ハードコート層3が順次形成された基体シート6’を用意し、この基体シート6’の一面に更に加飾層4、接着層5を順次積層して形成している。
しかし、上記方法で転写箔を製造すると、基体シート6’におけるハードコート層3は上記のように半硬化状態であるので保存安定性が悪く、このため、基体シート6’を長期間放置しているとハードコート層3が白濁する等の不良や、ハードコート層3の上に加飾層4を設ける場合のハードコート層3と加飾層4との間の密着性が低下するなどの不良が発生してしまう。このような不良を避けるためには、基体シート6’を長期間放置することなく速やかに転写箔の製造に供する必要があるが、この場合は転写箔の生産量の調整に支障をきたすという問題がある。また基体シート6’において、ハードコート層3の上にアンカー層7を形成することでハードコート層3を保護し、保存安定性や加飾層4との密着性を確保することもなされているが、この場合は製造工程の煩雑化や生産コストの増大を招くという問題がある。
特許第2779590号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半硬化状態のハードコート層を形成する場合であっても不良を発生することなく生産量を容易に調整することで生産コストの低減を図ることができ、且つハードコート層と加飾層との間の密着性を向上することができる転写箔の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る転写箔の製造方法は、支持シート1の一面に離型層2、ハードコート層3、加飾層4、接着層5がこの順に積層して形成された転写箔の製造方法であって、支持シート1の一面に離型層2が形成された基体シート6を搬送しながら、この基体シート6の一面にハードコート層3、加飾層4、接着層5を連続的に順次積層して形成することを特徴とする。このため、転写箔を製造する際、ハードコート層3の形成後、速やかに加飾層4、接着層5を形成することができる。
本発明においては、ハードコート層3をスクリーン印刷法で形成することが好ましい。この場合、充分な厚みを有するハードコート層3を効率よく形成することができ、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を順次形成することが容易となる。
本発明によれば、転写箔を製造する際、ハードコート層3のみが形成されて加飾層4、接着層5が形成されない状態が長期間放置されることを防止して、ハードコート層3が白濁する等の不良や、ハードコート層3と加飾層4との間の密着性が低下するなどの不良の発生を抑制することができると共に、転写箔にアンカー層7を形成する必要をなくすことができ、不良の発生を防止しながら生産量の調整を行うことが容易なものとなる。また、このような不良発生を防止しつつ、ハードコート層3の形成位置、厚み等の仕様変更を容易に行うことができるようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
転写箔は、図3に示すように、支持シート1の一面に離型層2、ハードコート層3、加飾層4、接着層5がこの順に積層した構造を有する。支持シート1は、樹脂成形品に転写されるハードコート層3及び加飾層4を支持する機能を有し、ハードコート層3及び加飾層4がインモールド成型により樹脂成形品に転写された後は、ハードコート層3から剥離される。離型層2はハードコート層3と支持シート1との間の密着性を調整してハードコート層3からの支持シート1の剥離性を確保するために設けられる。ハードコート層3及び加飾層4は前記の通りインモールド成型により樹脂成形品に転写されるものであり、加飾層4は樹脂成形品の表面を装飾するために設けられ、ハードコート層3は樹脂成形品の外面を覆うことで樹脂成形品の耐久性向上(傷付き防止、耐薬品性向上等)を図るために設けられる。接着層5は、樹脂成形品と、この樹脂成形品にインモールド成型により転写された加飾層4との間の密着性を維持するために設けられる。
図1に、転写箔の製造工程を示す。この製造工程には、基体シート6の搬送方向に沿って始端側から順に繰出機8、ハードコート層形成部9、加飾層形成部10、接着層形成部11、巻取機13が設けられている。以下、単に始端側、及び終端側と表記する場合は、基体シート6の搬送方向に沿った製造工程の始端側、及び終端側を意味するものとする。
繰出機8には長尺な基体シート6がロール状に巻回されており、この基体シート6のロールが回転すると、繰出機8から基体シート6が繰り出されて、この基体シート6の長手方向に沿って搬送される。
ハードコート層形成部9、加飾層形成部10、接着層形成部11は、それぞれ基体シート6の一面にハードコート層3、加飾層4、接着層5を形成するために設けられている。
巻取機13は、基体シート6が前記ハードコート層形成部9、加飾層形成部10、接着層形成部11を順次通過することで作製された転写箔を、ロール状に巻き取る。
ハードコート層形成部9としては、基体シート6の一面にスクリーン印刷法によりハードコート層3を形成する装置が設けられる。ハードコート層形成部9には、図2にも示すように、基体シート6の搬送方向に沿って、印刷部14、加熱部15、硬化部16が順次設けられている。
印刷部14は印刷台18とその上方に配されたスクリーン版17とで構成される。基体シート6が印刷部14を通過する際、この基体シート6は前記印刷台18とスクリーン版17との間を通過するように搬送される。
加熱部15は印刷部14の終端側に設けられている。この加熱部15はヒータを備える加熱炉で構成される。この加熱部15の始端側には印刷部14を通過した基体シート6が上方から下方に向けて導入される。加熱部15内には複数の支持ローラ22が設けられており、加熱部15内に導入された基体シート6が前記複数の支持ローラ22で順次支持されることで、この基体シート6の搬送方向が加熱部15内を上下に蛇行するように制御されている。この複数の支持ローラ22のうち、少なくとも始端側の1又は2個の支持ローラ22として、外面から気流を噴出するエアローラを設けることで、基体シート6における未乾燥の塗膜が直接支持ローラ22と接触することを防止することが好ましい。基体シート6は前記加熱部15内を通過した後、加熱部15の終端側から上方に向けて引き出されるようになっている。
硬化部16は加熱部15の終端側に設けられる。硬化部16の始端側部分には加熱部15よりも上方の同一高さ位置に基体シート6の搬送方向に沿って並ぶ第一支持ローラ23及び第二支持ローラ24が設けられており、更に第二支持ローラ24の終端側の下方に第三支持ローラ25が設けられている。加熱部15から上方に引き出された基体シート6が前記三つの支持ローラで支持されることで、この基体シート6の搬送方向が逆U字状に制御されている。この逆U字状の基体シート6の搬路の内側には、検視盤20が立設され、基体シート6は検視盤20を跨るようにその外面に沿って搬送されるようになっている。また、第二支持ローラ24と第三支持ローラ25の間における上方から下方に向かう基体シート6の搬送経路と対向するように、紫外線光源21が設けられている。紫外線光源21は適宜の紫外線ランプで構成される。この紫外線光源21により、第二支持ローラ24と第三支持ローラ25の間の搬路において基体シート6の一面に紫外線が照射される。
また、第三支持ローラ25の終端側には支持ローラ26が設けられ、この支持ローラ26に支持されて基体シート6は更に搬送される。
加飾層形成部10及び接着層形成部11としても、それぞれ加飾層4と接着層5とを、基体シート6の一面にスクリーン印刷法により形成する装置が設けられる。加飾層形成部10及び接着層形成部11には、ハードコート層形成部9の場合と同様の構造を有する印刷部14及び加熱部15が設けられている。また硬化部16に代えて、紫外線光源21を有しない以外は硬化部16と同様の構成を有する検視部28が設けられている。
また、本実施形態では、接着層形成部11と巻取機13との間に、ヒータを備える乾燥炉12が設けられている。乾燥炉12内には複数の支持ローラ28が設けられ、この支持ローラ28で基体シート6が支持されることで、基体シート6の搬送方向が乾燥炉12内で上下に蛇行するように制御されている。
図1に示す形態では一つの加飾層形成部10が設けられているが、複数の加飾層形成部10が基体シート6の搬送経路に沿って順次設けられていてもよい。この場合、多色印刷によって多彩な色彩を有する加飾層4を形成することができる。
このような製造工程によって転写箔を製造する方法について説明する。
まず、支持シート1の一面に離型層2が形成されることで構成される基体シート6を用意する。支持シート1は、適度な柔軟性、機械的強度、耐熱性、耐薬品性等を有する適宜のシート材で形成されることが好ましい。具体的には例えばポリエチレンテレフタレート製フィルム、ポリブチレンテレフタレート製フィルム等で支持シート1を形成することができる。支持シート1としては長尺なシートが使用される。支持シート1の厚みは、充分な柔軟性等が維持されるように適宜設定されるが、25〜100μmの範囲が好ましく、例えばこの厚みを50μmとすることができる。
離型層2は、支持シート1とハードコート層3との間の離型性を向上するために形成される。離型層2は、ハードコート層3との密着性の低い適宜の材質で形成することができるが、例えばメラミン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエチレンワックス等の離型性の高い樹脂で形成することができる。このような樹脂を支持シート1の一面に塗布成膜することで離型層2を形成することができる。この離型層2の厚みは特に制限されないが、0.5〜5μmの範囲であることが望ましく、例えばこの厚みを1μmとすることができる。
このように構成される基体シート6を、上記製造工程における繰出機8にロール状に巻回し、この基体シート6のロールを回転すると共に繰出機8から基体シート6をその長手方向に沿って搬送する。
繰出機8から繰り出された基体シート6は、まずハードコート層形成部9の印刷台18とスクリーン版17の間に配置される。この状態で、スクリーン版17にハードコート層3形成用の紫外線硬化性の塗料(ハードコート用塗料)を供給すると共にスキージ19をスクリーン版17に押し付けて適度な圧力を加えながらスクリーン版17上を移動させることで、基体シート6における離型層2の上にハードコート用塗料を印刷塗布する。
次に基体シート6は加熱部15へ送られ、この加熱部15内で前記ハードコート用塗料が加熱乾燥される。
次に基体シート6は硬化部16へ送られ、まず基体シート6が検視盤20の外面に沿って搬送される。この様子を作業者が観察することで、基体シート6におけるハードコート用塗料の塗布状態を監視することができる。次いで、基体シート6はハードコート用塗料の塗膜が紫外線光源21と対向する位置に配置され、この塗膜に紫外線光源21から紫外線が照射されることでハードコート用塗料が硬化されて、ハードコート層3が形成される。
上記ハードコート用塗料は、例えば紫外線硬化性アクリル系樹脂等の紫外線硬化性樹脂を適宜の溶剤に分散・溶解させて調製される。またこのハードコート用塗料中には、塗布時の弾き防止のために消泡剤を含有させることが好ましい。このハードコート用塗料は、スクリーン印刷により塗布可能な程度の適宜の粘度に調製される。また、繰り返しスクリーン印刷を行う際にスクリーン版17上でハードコート用塗料が乾燥して目詰りが生じると塗装不良が発生するため、ハードコート用塗料中の溶剤組成を適宜調整することによりこのハードコート用塗料の乾燥性を適度に抑えることが望ましい。
基体シート6に対するハードコート用塗料の塗布量は適宜調整されるが、ハードコート層3が充分な硬度と耐溶剤性とを発揮するためにはこのハードコート層3の厚みが3〜10μmの範囲であることが好ましく、この厚みが5〜10μmの範囲であれば更に好ましいものであり、そのためには湿潤膜厚が10〜30μmの範囲となるようにハードコート用塗料を塗布することが好ましい。この湿潤膜厚の調整は、スクリーン版17の目開き量とハードコート用塗料の粘度を調整することで、調整可能である。本実施形態のようにスクリーン印刷法によりハードコート用塗料を塗布すると、スクリーン印刷法では一回塗りで5〜50μm程度の膜厚の平滑な塗膜を形成することが可能であるため、ハードコート層3に必要とされる厚膜の塗膜を一回塗りで平滑に形成することが容易となる。その結果、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を本実施形態のようなインラインの工程で効率良く形成することができるようになる。一方、従来のようにハードコート用塗料をリバースコータ、ロールコータ、ダイコータ、ナイフコータ等で塗布すると、厚膜の塗膜を一回塗りで形成することは可能であるが、一般的な印刷機ではなくコーティング専用の設備が必要となるため、塗膜を形成する度に基体シート6の乾燥・巻取を行う必要があり、ハードコート層3、加飾層4、接着層5をインラインの工程で連続的に形成することが困難となる。また、グラビア印刷機のような通常の印刷機では、厚膜の塗膜を一回塗りで形成することが難しくなり、多層塗りすると塗膜の透明性、平滑性を確保することが困難になる。
また、加熱部15におけるハードコート用塗料の塗膜の加熱条件は、このハードコート用塗料中の溶剤が充分に揮発するように適宜設定されるが、例えば加熱温度を60〜100℃、加熱時間を0.5〜1.0分間とすることができる。
また、硬化部16における紫外線照射条件も、ハードコート用塗料中の紫外線硬化性樹脂の硬化反応が進行する適宜の条件とすることができる。但し、紫外線硬化性樹脂の硬化反応を完全には進行させずに、半硬化状態のハードコート層3を形成することが好ましい。この紫外線照射条件は適宜設定されるが、照射される紫外線の波長域は150〜350nmの範囲であることが好ましく、この場合、ハードコート層3と、その後に形成される加飾層4との間の密着性が特に向上する。
次に、ハードコート層3が形成された基体シート6は、加飾層形成部10に送られ、加飾層4が形成される。加飾層形成部10では基体シート6はまず印刷台18とスクリーン版17の間に配置される。この状態で、スクリーン版17に加飾層4形成用の塗料(加飾用塗料)を供給すると共にスキージ19をスクリーン版17に押し付けて適度な圧力を加えながらスクリーン版17上を移動させることで、基体シート6におけるハードコート層3の上に加飾用塗料を印刷塗布する。次に基体シート6は加熱部15へ送られ、この加熱部15内で前記加飾用塗料が加熱成膜されて、加飾層4が形成される。次に、基体シート6は検視部28へ送られ、この基体シート6が検視盤20の外面に沿って搬送される。この様子を作業者が観察することで、基体シート6における加飾層4の状態を監視することができる。
上記加飾用塗料としては、例えばビニルウレタン系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料、アクリルウレタン系樹脂塗料、塩化酢酸ビニル系樹脂塗料、ポリエステル系樹脂塗料等が挙げられる。この加飾用塗料には、必要に応じて適宜の顔料や染料が含有される。
また、加熱部15における加飾用塗料の塗膜の加熱条件は、加飾用塗料が充分に硬化成膜されるように適宜設定されるが、例えば加熱温度を60〜100℃、加熱時間を0.5〜1.0分間とすることができる。
このように形成される加飾層4の厚みは適宜設定されるが、2〜5μmの範囲であることが好ましい。
次に、ハードコート層3及び加飾層4が形成された基体シート6は、接着層形成部11に送られ、接着層5が形成される。接着層形成部11では基体シート6はまず印刷台18とスクリーン版17の間に配置される。この状態で、スクリーン版17に接着剤を供給すると共にスキージ19をスクリーン版17に押し付けて適度な圧力を加えながらスクリーン版17上を移動させることで、基体シート6における加飾層4の上に接着剤を印刷塗布する。次に基体シート6は加熱部15へ送られ、この加熱部15内で前記接着剤が加熱成膜されて、接着層5が形成される。次に、基体シート6は検視部28へ送られ、この基体シート6が検視盤20の外面に沿って搬送される。この様子を作業者が観察することで、基体シート6における接着層5の状態を監視することができる。
上記接着剤としては、例えばアクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂を含有する感熱接着剤が挙げられる。
また、加熱部15における接着剤の塗膜の加熱条件は、接着剤が充分に乾燥成膜されるように適宜設定されるが、例えば加熱温度を60〜100℃、加熱時間を0.5〜1.0分間とすることができる。
このように形成される接着層5の厚みは適宜設定されるが、2〜3μmの範囲であることが好ましい。
次に、ハードコート層3、加飾層4及び接着層5が形成された基体シート6(転写箔)は乾燥炉12内に送られ、この乾燥炉12内で加熱・乾燥されることで最終仕上げがされる。乾燥炉12による加熱処理は必要に応じて施され、最終仕上げが不要であれば加熱処理を施す必要はない。乾燥炉12内における基体シート6の加熱条件は適宜設定されるが、例えば加熱温度を60〜120℃、加熱時間を1.0〜3.0分間とすることができる。
その後、転写箔は支持ローラ29によって支持されながら搬送され、巻取機13でロール状に巻き取られる。このようにして得られた転写箔を更に40〜60℃の雰囲気中に24〜72時間放置することで転写箔にエージング処理を施してもよい。
上記のようにして転写箔を製造する際、基体シート6を間欠的に搬送しながらこの基体シート6に対する処理を行うことができる。すなわち、基体シート6の搬送を停止してる間に、ハードコート層形成部9、加飾層形成部10、及び接着層形成部11の各印刷部14において、それぞれハードコート塗料、加飾用塗料、接着剤をスクリーン印刷法により塗布すると共に、ハードコート層形成部9の硬化部16においてハードコート塗料の塗膜に対して紫外線を照射する。各印刷部14において塗装が完了すると共に硬化部16において紫外線照射が完了すると、基体シート6を搬送して、基体シート6における未塗装部分を各印刷部14に配置すると共に、ハードコート塗料の塗膜における紫外線未照射部分を硬化部16に配置し、この状態で搬送を停止して、前記と同様の塗料等の塗布並びに紫外線照射を行う。このような動作を繰り返すことで、基体シート6を間欠的に搬送しながら、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を順次形成することができる。
また、各印刷部14における印刷塗布を、ロータリースクリーン印刷法により行えば、基体シート6を停止することなく搬送しながら、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を順次形成することもできる。
また、このようにして転写箔を製造する際、基体シート6の一面の全体に亘ってハードコート層3、加飾層4、接着層5を形成してもよいが、この基体シート6の一面に長尺方向に沿って並ぶ複数の特定領域に、それぞれハードコート層3、加飾層4、接着層5を形成してもよい。この場合、上記のように間欠的に基体シート6を搬送するにあたり、基体シート6の搬送停止時にこの基体シート6における前記特定領域が、ハードコート層形成部9、加飾層形成部10、及び接着層形成部11における各印刷部14、並びにハードコート層形成部9における硬化部16に順次配置されるように、製造工程上における各印刷部14及び硬化部16の設置位置を調整しておくことが好ましい。
このように基体シート6の一面の特定位置にハードコート層3、加飾層4、接着層5を形成する場合には、これらのハードコート層3、加飾層4、接着層5の形成位置を自由に設定することができる。例えば転写箔の全面又はほぼ全面にハードコート層3、加飾層4、接着層5が形成されるようにしたり、転写箔に部分的にハードコート層3、加飾層4、接着層5が形成されるようにしたり、転写箔の全面又はほぼ全面にハードコート層3、接着層5が形成されると共に部分的に加飾層4が形成されるようにすることができる。このため、樹脂成形品における所望の位置に部分的にハードコート層3及び加飾層4を転写可能な転写箔を得ることができる。
また、ハードコート層3を形成する際にこのハードコート層3の厚みを部分的に異ならせると、凹凸状のハードコート層3や、マット加工されたハードコート層3や、シボ模様が形成されたハードコート層3を形成することができる。特にスクリーン印刷法でハードコート層3を形成する場合には、スクリーン版17の目開きを部分的に変化させることにより、このような部分的に厚みの異なるハードコート層3を容易に形成することができる。
上記のような種々の仕様のハードコート層3を有する転写箔を製造する場合、予めハードコート層3が基体シート6に形成されていると、ハードコート層3の形成後、加飾層4及び接着層5を形成するまでの間に長期間が経過するとハードコート層3に不良が発生するおそれがある。しかし、本実施形態では、ハードコート層3、加飾層4、接着層5をインラインで連続的に形成するため、種々の仕様のハードコート層3を有する転写箔を製造する毎に、ハードコート層3、加飾層4、接着層5を連続的に一括して形成することができ、ハードコート層3の不良が抑制される。
以下、本発明を実施例により更に詳述する。
[実施例]
図1に示すインラインの工程により、支持シート1の一面に離型層2を形成して構成される基体シート6に、ハードコート層3、加飾層4、接着層5をこの順に積層して形成し、転写箔を作製した。
支持シート1としては厚み50μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムを用い離型層2はメラミン系樹脂により厚み1μmに形成し、ハードコート層3は紫外線硬化性アクリル系樹脂により厚み5〜10μmの範囲に形成し、加飾層4は二液硬化型ビニルウレタン系塗料で厚み2〜5μmの範囲となるように形成し、接着層5は酢酸ビニル系樹脂接着剤により厚み2〜3μmの範囲となるように形成した。
このようにして作製した転写箔を用い、アクリル樹脂製の樹脂成形品をインモールド成型にて形成した後、樹脂成形品に転写されたハードコート層3に紫外線を照射してこのハードコート層3を完全硬化させた。
[比較例]
上記実施例における基体シート6の一面に、ハードコート層3のみを形成し、これを50℃、80%RHの条件下で72時間放置した。
次に、このハードコート層3が形成された基体シート6に対し、図1に示すインラインの工程により、ハードコート層3の形成を行わなかった以外は上記実施例と同様にして、加飾層4、接着層5をこの順に積層して形成し、転写箔を作製した。
このようにして作製した転写箔を用い、上記実施例の場合と同様にアクリル樹脂製の樹脂成形品をインモールド成型にて形成した後、樹脂成形品に転写されたハードコート層3に紫外線を照射してこのハードコート層3を完全硬化させた。
[評価]
(外観評価)
上記実施例及び比較例で作製された樹脂成形品の表面のハードコート層3を目視で観察し、その外観を評価した。
(密着性評価)
上記実施例及び比較例で作製された樹脂成形品の表面のハードコート層3の表面にセロファン粘着テープ(ニチバン株式会社製、セロテープ(登録商標))を貼着した後、これを剥離する剥離試験を行った。セロファン粘着テープを剥離した後のハードコート層3の外観を観察し、ハードコート層3の剥離の有無を確認した。
(鉛筆硬度評価)
上記実施例及び比較例で作製された樹脂成形品の表面のハードコート層3の鉛筆硬度を、JIS 5600 5−2に従って測定した。
(耐溶剤性評価)
上記実施例及び比較例で作製された樹脂成形品の表面のハードコート層3をメチルエチルケトンを浸した布で20回擦った後、このハードコート層3の外観を目視で観察して、白化の有無を確認した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2010099969
本発明の実施の形態の一例を示す工程図である。 同上の実施の形態におけるハードコート層形成部の構成を示すものであり、(a)は側面図、(b)は紫外線光源部分を示す一部の正面図である。 本発明で製造される転写箔の構成の一例を示す断面図である。 従来の転写箔の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 支持シート
2 離型層
3 ハードコート層
4 加飾層
5 接着層
6 基体シート

Claims (2)

  1. 支持シートの一面に離型層、ハードコート層、加飾層、接着層がこの順に積層して形成された転写箔の製造方法であって、
    支持シートの一面に離型層が形成された基体シートを搬送しながら、この基体シートの一面にハードコート層、加飾層、接着層を連続的に順次積層して形成することを特徴とする転写箔の製造方法。
  2. ハードコート層をスクリーン印刷法で形成することを特徴とする請求項1に記載の転写箔の製造方法。
JP2008274643A 2008-10-24 2008-10-24 転写箔の製造方法 Pending JP2010099969A (ja)

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