JP3118241B2 - フェノール樹脂組成物 - Google Patents

フェノール樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフェノール樹脂に関する。さらに詳細には、
本発明は、エステル化されたフェノール系化合物をアル
カリ性物質で処理してフェノール樹脂組成物を製造する
方法に関する。アルカリ性条件下にてこれらのエステル
化フェノール系化合物から得られるフェノール樹脂組成
物は、未反応副生物の含有量が少ない。
(従来の技術) よく知られているように、アルカリ性フェノール樹脂
は、アルカリ性条件下にてラクトンや有機カーボネート
も含めた有機エステルとの反応によって硬化させること
ができる。アルカリ性フェノールレゾール樹脂に対する
こうしたエステル硬化法については、DE−C−1,065,60
5;DE−C−1,171,606;JP−A−49−16793;JP−A−50−
130627;GB−A−2059975;EP−A−0085512;及びEP−A
−0086615等に説明されている。これらの文献によれ
ば、水溶液中における強アルカリ性のフェノールレゾー
ル樹脂は、有機エステル(ラクトンやカーボネートも含
む)との反応により、該樹脂を液体又はガスの形のエス
テルと接触させることによって室温で硬化させることが
できる。
このような樹脂は、耐熱材料(例えば、鋳型や鋳物用
中子の製造における砂)の接着や、地下形成物の処理等
の用途に特に使用されている。該樹脂に対しては他の用
途(例えば木材の接着等)も提案されている。
エステルを使用しての強アルカリ性フェノール樹脂の
硬化はエステルのケン化工程を含むが、従来製造されて
いる物品の場合、ケン化反応によるある種の生成物が最
終的な樹脂構造物中に入り込むことはないけれども、そ
の硬化物中に、遊離アルコールの形で、またエステルに
対する酸成分の塩の形で残存する、という欠点がある。
このことは、該物品を適用する用途によっては重大な欠
点とはならないけれども、硬化組成物中に遊離アルコー
ルや塩が存在することは、エステル硬化フェノール樹脂
が使用される他の用途(特に、高い電気抵抗及び/又は
耐水性が必要とされる場合)にとっては欠点になると考
えられる。
こうした欠点の少なくとも一部を改良するための試み
がなされており、GB−A−2,140,017においては、アル
カリ性フェノールレゾール樹脂を硬化させるために、ホ
ルムアルデヒドに対して反応性のある一価フェノール類
又は多価フェノール類のギ酸エステル又は酢酸エステル
をエステル硬化剤として使用することを提案している。
この場合、一価又は多価フェノール類のフェノール性−
OH基をエステル化することによってエステルが得られ
る。このエステルをアルカリ性フェノールレゾール樹脂
と混合すると、樹脂組成物中のアルカリの作用によって
エステルがケン化される。エステルがケン化されると、
エステルのアルコール成分を形成していた最初のフェノ
ール系化合物が遊離し、これによってこの遊離フェノー
ル系化合物が反応を起こして樹脂構造物中に組み込まれ
る。フェノール類はホルムアルデヒドと反応性があるの
で、樹脂中に未結合のまま存在しているか、あるいはそ
の後に生成されるようないかなるホルムアルデヒドとも
結合するよう作用する。この場合においては、エステル
の酸成分の塩は、硬化組成物中に非樹脂状副生物として
残存する。
さらに従来のエステル硬化フェノールレゾール樹脂シ
ステムの特徴は、強アルカリを使用した場合にのみ効果
的であるという点にある。ほとんどの実際的用途におい
ては、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを使用したと
きにのみ良好な組成物が得られる。弱塩基を使用してフ
ェノール樹脂を作製すると、通常の時間では硬化しない
か、あるいはさらに高温に加熱することによってのみ硬
化しうる。
硬化フェノール樹脂組成物の作製において、塩基及び
極性溶媒の存在下にて、エステル化メチロールフェノー
ル環状置換基を有するフェノール系化合物を使用するこ
とによって、これらの欠点及び他の欠点を解消又は少な
くとも実質的になくすことができることを発明者らは見
出した。これらのエステル化フェノール系化合物を使用
することによって、ケン化工程時におけるアルコールの
生成が防止される。
ある1つの態様においては、本発明は (1) 1つ以上のフェノール性ヒドロキシル基及び/
又は1つ以上のエステル化フェノール性ヒドロキシル基
を含有した、そしてさらにフェノール性ヒドロキシル基
又はエステル化フェノール性ヒドロキシル基に対してオ
ルト位及び/又はパラ位の1つ以上のエステル化メチロ
ール基を含有したエステル化フェノール系化合物; (2) エステル化していないフェノールレゾール樹脂
組成物;及び (3) 塩基; を水及び/又は他の極性溶媒の存在下にて反応させるこ
とを含む、硬化フェノール樹脂組成物の製造法を提供す
る。
本発明において使用されるエステル化フェノール系化
合物は、1つ以上のフェノール性ヒドロキシル基及び/
又は1つ以上のエステル化フェノール性ヒドロキシル基
を含有した、そしてさらに少なくとも1つのフェノール
性ヒドロキシル基に対して又はエステル化フェノール性
ヒドロキシル基に対してオルト位及び/又はパラ位のフ
ェノール環炭素原子に結合した1つ以上のエステル化メ
チロール基を含有したフェノール類又はフェノール誘導
体類である。従って、使用されるエステル化フェノール
系化合物は、モノ−,ジ−,又はポリエステル化された
メチロール化単核,二核,又は多核フェノール類のいず
れであってもよい(このとき少なくとも1つのエステル
化メチロール基が、フェノール性ヒドロキシル基又はエ
ステル化フェノール性ヒドロキシル基に対してオルト位
もしくはバラ位の芳香環炭素原子に結合している)。
“単核フェノール類”とは、少なくとも1つのヒドロ
キシル基が直接結合している1つの芳香核を有する非ポ
リマー化合物を意味する。単核フェノール類の例として
は、フェノール;o−,m−,又はp−クレゾール、3,5−
キシレン−1−オール、t−ブチルフェノール、オクチ
ルフェノール、n−ノニルフェノール、及びo−又はp
−フェニルフェノール等のフェノール同族体;並びに、
レゾルシノール、フロログルシノール、ピロガロール、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルエーテル、及び4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルチオエーテル等のフェノール誘導体がある(但し、
これらに限定されない)。“二核フェノール類”及び
“多核フェノール類”とは、単核フェノール類の2つ以
上の分子とフェノール反応性のアルデヒド又はケトンの
1つ以上の分子との縮合反応によって形成される化合物
を意味する。例としては、フェノール、フェノールの同
族体、又はフェノールの誘導体(例えば、o−,m−,又
はp−クレゾール、3,5−キシレン−1−オール、エチ
ルフェノール、o−又はp−フェニルフェノール、レゾ
ルシノール、フロログルシノール、ピロガロール、4,
4′−ジヒドロキシジフェニル、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、及び4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルチオエーテル等)とアルデヒド(例えば、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、フルフラール、ベンズアル
デヒド、及びこれらの混合物等)との、又はケトン(例
えば、アセトンやシクロヘキサノン等)との樹脂状反応
生成物がある(但し、これらに限定されない)。さら
に、アルデヒド反応性のフェノール類混合物(例えば、
クレゾール異性体混合物やキシレノール異性体混合物)
及びフェノール系誘導体ブレンド物(例えば、コールタ
ール分留物やカシューナット油から得られるもの)も、
フェノール成分の全て又は一部として使用することがで
きる。
本発明においては、水及び/又は他の極性溶媒の存在
下にて塩基と反応させると硬化樹脂組成物を形成する能
力があることから、オルト位及び/又はパラ位にエステ
ル化メチロール基を有する上記の二核及び多核フェノー
ル系化合物が特に有用である。従って本発明の他の態様
によれば、本発明は、フェノール系化合物とフェノール
反応性のアルデヒドもしくはケトンとの二核又は多核縮
合生成物のエステル化メチロール基含有誘導体を含んだ
エステル化フェノール系化合物を、硬化フェノール樹脂
組成物に対する化学的前駆体として使用することを提供
し、このとき前記誘導体は、1つ以上のフェノール性ヒ
ドロキシル基及び/又は1つ以上のエステル化フェノー
ル性ヒドロキシル基を含有し、そしてまたフェノール性
ヒドロキシル基又はエステル化フェノール性ヒドロキシ
ル基に対してオルト位及び/又はパラ位に1つ以上のエ
ステル化メチロール基を含有しており、前記エステル化
フェノール系化合物は、水及び/又は他の極性溶媒の存
在下にて塩基と反応させると硬化フェノール樹脂組成物
を形成する。このようなエステル化フェノール系化合物
は、水及び/又は他の極性溶媒の存在下にてエステル化
フェノール系化合物を塩基と反応させることを含む、硬
化フェノール樹脂組成物の製造法に使用することができ
る。
前述したように、本発明によれば、フェノール樹脂組
成物の製造に使用されるフェノール系化合物は、フェノ
ール性ヒドロキシル基又はエステル化フェノール性ヒド
ロキシル基に対してオルト位及び/又はパラ位に1つ以
上のエステル化メチロール基を含有する。本明細書にて
使用している“エステル化メチロール基”とは、有機カ
ルボニルオキシメチレン基又はその置換誘導基を意味す
る。“メチロール基”とは、一般式 (式中、RはH、脂肪族もしくは芳香族ヒドロカルビル
基、又は複素環基である)で表わされる基である。
通常、本発明の種々の実施態様にて使用されるフェノ
ール系化合物は、適切なメチロール含有フェノール系化
合物又はそのフェノール系誘導体をエステル化試剤と反
応させることによって作製することができる。メチロー
ル含有フェノール系化合物又はそのフェノール系誘導体
は、ホルムアルデヒド又は他のアルデヒド(例えばアセ
トアルデヒド、ブチルアルデヒド、及びフルフラール
等)と適切なフェノール系化合物又はそのフェノール系
誘導体とを反応させることによって作製することができ
る。
入手しやすいこと、コストが適切であること、再現性
がよいこと、そして不快な臭いがしないことなどから、
好ましいタイプのフェノール系化合物は、フェノールと
ホルムアルデヒドとの縮合生成物をベースとした化合物
である。このような縮合生成物は、酸触媒又は塩基触媒
の存在下にてフェノールとホルムアルデヒドを反応させ
ることにより公知の方法で作製することができるが、こ
のような生成物の作製は本発明の一部を構成していな
い。塩基触媒を使用した場合、得られたフェノールホル
ムアルデヒド縮合生成物(レゾール樹脂)は、主として
ホルムアルデヒドとフェノールとの比によって決まる割
合で遊離のメチロール基を有する。これらの基は、フェ
ノール性ヒドロキシル基に対してオルト位及び/又はパ
ラ位のフェノール環炭素原子に結合している。しかしな
がら、酸触媒を使用した場合、得られたフェノールホル
ムアルデヒド縮合生成物は通常はメチロール基を含有し
ない。しかしながら、酸触媒縮合生成物の製造後で且つ
エステル化前に、中性又はアルカリ性条件下でホルムア
ルデヒドを使用してメチロール化工程を行うならば、こ
のような生成物は適切な出発物質となりうる。
同様に、フェノール系化合物がフェノール類とフェノ
ール反応性のケトンとの縮合反応生成物である場合は、
エステル化の前にメチロール化を行う必要がある。この
ようなメチロール化は、中性又はアルカリ性条件下にて
ホルムアルデヒドと反応させることによって容易に実施
することができる。
メチロール含有フェノール系化合物又はその誘導体を
作製する方法は種々あるが、発明者らは、塩基触媒の存
在下にてフェノールホルムアルデヒド縮合生成物(すな
わちレゾール樹脂)を製造する方法が好ましいと考え
る。なぜなら、この方法を使用すれば、さらにメチロー
ル化工程を施す必要がなくなるからである。このような
縮合生成物においては、フェノール:ホルムアルデヒド
のモル比は、通常1:1.2〜1:3.0(好ましくは1:1.5〜1:
3.0)の範囲である。縮合反応触媒として使用されるア
ルカリの量は、フェノールの重量を基準として約1〜2
重量%(pHを少なくとも8に保つのに充分な量)である
が、さらに多くの量を使用してもよい。このようなレゾ
ール樹脂の縮合度は、便宜上2つのバラメーター−100
℃で一定重量となるまで加熱したときの残留固体重量;
及びレゾール樹脂溶液の粘度−に関して記載することが
できる。エステル化フェノール系化合物を得るためにエ
ステル化すべきメチロール含有フェノール系誘導体とし
て使用されるレゾール樹脂は、30〜95重量%(好ましく
は50〜85重量%)の固形分、及び25℃において0.1〜100
ポアズ(好ましくは1〜25ポアズ)の粘度を有する。縮
合反応触媒の代表的な例としては、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム、バリウム、及びマグネシウムの酸化物と
水酸化物;アミン類;並びにアンモニア等がある。
次いで、このようにして作製されたメチロール含有フ
ェノール系化合物又はその誘導体をエステル化して、フ
ェノール性ヒドロキシル基又はエステル化フェノール性
ヒドロキシル基に対してオルト位及び/又はパラ位に1
つ以上のエステル化メチロール基を有する所望のエステ
ル化フェノール系化合物を得ることができる。メチロー
ル含有フェノール系化合物又はその誘導体のエステルは
有機カルボン酸エステルである。これらのエステルは、
メチロール基とエステルを形成することのできる、脂肪
族,脂環式,又は芳香族の一塩基酸、二塩基酸、又は多
塩基酸から誘導することができる。エステル化メチロー
ル含有フェノール系化合物に、これらの酸の2種以上か
ら得られるエステル基を含有させることも可能である。
しかしながら殆どの目的に対しては、エステルは低級カ
ルボン酸(特に、ギ酸や酢酸)から形成されるエステル
である。エステル基の酸成分に言及する場合、メチロー
ルエステルの作製に対して酸を使用する必要があるとい
うことを詳しく述べるつもりはない。実際上、エステル
はいかなる公知の方法によっても作製することができ、
作製すべき化合物の種類に適合するよう、当技術者によ
く知られているように作製手順を変更することもでき
る。使用することのできるエステル化法の例としては: (1) 通常は適切な触媒の存在下にて、メチロール化
合物と酸無水物、酸無水物の混合物、又は酸塩化物とを
反応させる方法; (2) 適切な触媒の存在下にて、メチロール化合物と
適切なカルボン酸エステルとの間でエステル交換を起こ
させる方法、あるいは酸交換による方法(例えば米国特
許第2,544,365号明細書に開示);及び (3) メチロール化合物をケテン、ジケテン、又はそ
れらの誘導体で処理する方法; 等がある。
モノ−,ジ−,又はトリ−ジアルキルアミノメチル置
換フェノール又はその誘導体に対する酸無水物の作用に
よって所望のフェノール系化合物を作製することもでき
る。
従って場合によっては、カルボン酸の代わりにカルボ
ン酸無水物を使用してフェノール系化合物をエステル化
することができる。これとは別に、対応する酸塩化物か
らエステルを形成することもできる。前述したように、
本発明において使用される好ましいフェノール系化合物
は、エステル化メチロール基を含有したフェノール樹脂
である。このような場合、エステル化されるのはメチロ
ール含有フェノール樹脂である。しかしながら一般に
は、フェノールレゾール樹脂は酸による影響を受けやす
く、樹脂がゲル化するのを防ぐために、フェノール樹脂
上のメチロール基及び必要に応じてフェノール性ヒドロ
キシル基を間接的なルートによってエステル化する必要
のあることが多い。フェノール性−OH基をエステル化又
はエーテル化して(例えば、DE−C−474,561に開示の
方法)ブロックすることによって、ゲル化する傾向を弱
めたり又は完全になくしたりすることができる。言うま
でもないことであるが、エステル化反応を促進するため
に使用される触媒は、使用される反応条件下において、
エステル化反応生成物のエステル化メチロール基とのさ
らなる反応に対して触媒作用を及ぼすようなものであっ
てはならない。適切なエステル化触媒の例はピリジンで
ある。
好ましい方法は、メチロール含有フェノール系化合物
の溶液にケテンを導入することによってメチロール含有
フェノール系化合物の酢酸エステルを形成させる方法で
ある。この場合、ケテンは通常米国特許第2,541,471又
は3,259,469号明細書に記載の装置により使用直前に生
成させるのが好ましい。類似の方法でフェノール系化合
物をジケテンと反応させることによって、フェノール系
化合物のアセト酢酸エステルが得られる。エステル交換
によって他のエステルを形成させることもできる。
好適なエステル群としては、ホルメート、アセテー
ト、アセトアセテート、アクリレート、プロピオネー
ト、ラクテート、クロトネート、メタクリレート、ブチ
レート、イソブチレート、カプロエート、カプリレー
ト、ベンゾエート、トルエート、p−アミノベンゾエー
ト、p−ヒドロキシベンゾエート、サリチレート、シン
ナメート、ラウレート、ミリステート、パルミテート、
オレエート、リシノレエート、ステアレート、オキサレ
ート、スクシネート、フマレート、マレエート、アジペ
ート、フタレート、アゼレート、及びセバケート等があ
る(但し、これらに限定されない)。アセテートエステ
ルは、本発明に従った特に好ましい種類の化合物を形成
する。
特に有用な特定の種類のメチロールエステルはメチロ
ールヒドロキシベンゾエート類である。なぜなら、塩基
の存在下で該エステルをケン化すると、ヒドロキシベン
ゾエート部分は、そのフェノール性ヒドロキシル基によ
ってフェノール樹脂構造体に結合することができ、また
そのカルボキシレート基によって塩基性金属イオンを結
合して架橋分子とすることができるからである。従っ
て、塩基の存在下にて、メチロール含有フェノール系化
合物のヒドロキシベンゾエートエステルをケン化する
と、アルカリ性フェノール樹脂に対する従来技術のエス
テル硬化システムの場合とは異なり、アルコール成分の
生成もないし、また塩の生成も起こらない。ヒドロキシ
ベンゾエート類に類似した能力を有する他の種類の化合
物としては、ヒドロキシベンゾエート類と同じ効果を有
するヒドロキシフェニルアルキルカルボキシレートがあ
るが、ヒドロキシフェニルアルキルカルボン酸はメチロ
ール化フェノール樹脂と容易にエステルを形成すること
がある。
これらのヒドロキシベンゾエートエステル及びヒドロ
キシフェニルアルキルカルボキシレートエステルは、本
発明のさらに他の態様を形成する。従って本発明は、1
つ以上のフェノール性ヒドロキシル基及び/又は1つ以
上のエステル化フェノール性ヒドロキシル基を有し、且
つフェノール環においてフェノール性ヒドロキシル基又
はエステル化フェノール性ヒドロキシル基に対してオル
ト位及び/又はパラ位に、一般式(I) (式中、Rは直鎖状又は枝分かれ鎖状の飽和低級ヒドロ
カルビル基であり、x=0又は1であり、y=1〜3で
あり、z=1又は2であり、そしてx=0のときz=1
である)で表わされる1つ以上の基を有するフェノール
系化合物を提供する。本発明の態様に従った好ましい種
類のフェノール系化合物としては、フェノール性ヒドロ
キシル基又はエステル化フェノール性ヒドロキシル基に
対してオルト位及び/又はパラ位に上記式(I)の2つ
以上の置換基を分子中に含有した樹脂状のフェノールホ
ルムアルデヒド縮合生成物がある。ヒドロキシベンゾエ
ートエステル及びヒドロキシフェニルアルキルカルボキ
シレートエステルの例としては、3,5−ジヒドロキシ安
息香酸、4−ヒドロキシフェニル酢酸、2,4,6−トリヒ
ドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、4,4−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)バレリアン酸、没食子
酸、及びサリチル酸等から誘導されるエステル類があ
る。
上記した好適なエステル群には、それ自体重合を起こ
しうるような酸から誘導されるエステル群(例えば、ア
クリレートやメタクリレート)も含まれる。従って、こ
のような酸のメチロールエステルを含有するフェノール
系化合物を硬化フェノール樹脂に対する前駆体として使
用することもできる。塩基の存在下でケン化すると重合
可能な塩が生成し、これを重合させて高分子量の物質を
形成することができる。
フェノールホルムアルデヒドレゾール樹脂は非常に不
安定であり、室温においてさえも縮合重合を起こして高
分子物質を形成しやすいので、エステル化のための反応
条件は重要なポイントとなる。従って、上記のことから
わかるように、カルボン酸と安定なアルコール(例え
ば、メチルアルコールやエチルアルコール)からエステ
ルを作製する際に従来使用されている反応条件は、フェ
ノールホルムアルデヒドレゾール樹脂の芳香核に結合し
たメチロール基のエステル化に対しては必ずしも適切と
は限らない。さらに、カルボン酸が存在すると、レゾー
ル樹脂中に存在する低分子量フェノールアルコールの重
合を引き起こすことがある。従って、エステル化反応中
に温和な酸性条件が得られるよう、レゾールに徐々にカ
ルボン酸を加えるのが好ましい。
特に高分子量レゾールの場合は、レゾールを溶解する
ために、また均一な反応を起こし易くするために、エー
テルやケトン等の溶媒を使用してもよい。
エステル化反応は水を生成するので、非水条件を適用
することによって、また水との共沸混合物を形成するこ
とのできる低沸点溶媒を使用することによって、エステ
ル化反応を促進することができる。
本発明のエステル類は、−CH2OH基を優先的にエステ
ル化し、フェノール性−OH基をエステル化しないような
条件を選択することによって作製するのが好ましい。し
かしながら、前述したことから明らかなように、エステ
ル化メチロール含有フェノール系誘導体(このとき、フ
ェノール性ヒドロキシル基の一部又は全てがエステル化
されている)を使用することは、本発明の種々の態様の
範囲内である。後者は、フェノール性、−OH基が不活性
化されているために、一般には反応が遅いが、貯蔵安定
性は高くなる。
通常、酸を使用してフェノール系化合物をエステル化
する場合、酸の好ましい使用量は、モル基準にて遊離メ
チロール基の含量に等しい量である。しかしながら、メ
チロール基が多く存在する場合、メチロール基の一部だ
けをエステル化することが可能であり、従って残存した
非エステル化メチロール基を使用して、あとの工程にお
いて熱的に重合させることができる。このことは、例え
ば、生成物にある程度の熱可塑性を保持させるための良
い手段となりうる。
一方、低温にてエステル化を起こさせるために過剰の
酸が必要とされることがある。理想的には、エステル化
メチロール含有フェノール系化合物を水又は他の極性溶
媒の存在下で塩基と反応させてフェノール樹脂組成物を
得る前に、残留しているいかなる遊離酸もエステル化メ
チロール含有フェノール系化合物から除去しておくべき
である。なぜなら、エステル化フェノール系化合物中に
存在する残留遊離酸は、エステル化フェノール系化合物
に対し、塩基との反応に関して競争反応を起こすからで
ある。
上記したように、エステル化フェノール系化合物は、
水又は他の極性溶媒の存在下にて塩基と反応する。本発
明において水の代わりに使用することのできる極性溶媒
の例としては、メタノール、エタノール、工業用メチル
化スピリット(IMS)、ホルムアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、トリエタノールア
ミン、及びグリセロール等がある。
本発明を鋳物用中子や鋳型の製造に適用する場合、使
用する極性溶媒の一部又は全てが、グリコール(例え
ば、エチレングリコールやジエチレングリコール等)、
エーテルアルコール〔例えば、メトキシエタノール、エ
トキシエタノール、フェノキシエタノール、及びエチル
ジゴール(ethyl digol)(すなわち、ジエチレングリ
コールのエチルエーテル)等〕、又はケトアルコール
(例えばジアセトンアルコール等)であれば、サンドコ
アー(sand core)の強度が改良されることを、発明者
は見出した。溶媒のトータルの使用量は、組成物の他の
成分も含めた全重量を基準として通常は1〜50重量%、
好ましくは1〜30重量%である。本発明の用途において
は非水極性溶媒を使用するのが好ましい(水が存在する
と、最終生成物の特性に対して悪影響を及ぼす)。
本発明において使用される塩基は、1つ以上のエステ
ル化メチロール基を有するエステル化フェノール系化合
物を含んだ組成物に適切な量にて加えたときに、組成物
をアルカリ性にするような物質又はこれらの物質の混合
物でよく、このことは、水系の場合においては、該塩基
が組成物のpHを7より高い値に上昇させることのできる
塩基であることを意味している。組成物に対してこの所
望ののアルカリ性度を達成するのに必要な塩基の量は、
使用する塩基の種類、及び塩基が加えられる組成物が塩
基と反応しやすい化学種を含んでいるかどうかによる。
例えば、エステル化フェノール系化合物が塩基に対し
て反応性の化学種を含有している場合、及び/又はエス
テル化フェノール系化合物を含んだ組成物が塩基に対し
て反応性の化合物を含有している場合(これらの化学種
又は化合物は塩基を中和する作用を果たす)、当然のこ
とながら塩基は、このような塩基反応性の化学種及び/
又はこのような塩基反応性の化合物を中和するのに必要
な量より多い量にて使用しなければならない。殆どの無
機塩基及び多くの有機アミンがエステル化フェノール系
化合物との反応に対して適切である。これらの無機塩基
及び有機アミンがレゾールエステルをケン化する容易さ
によって、ゲル化の速度及びゲル化が起こる最低温度が
決まる。
エステル化メチロール含有フェノール系化合物をケン
化して本発明によるフェノール樹脂組成物を形成するた
めに使用される塩基は、ガス、低沸点液体もしくはその
蒸気、液体、又はアルカリ固体物質の溶液等いずれの形
態であってもよい。好適な物質としては、 (i) アルカリ金属とアルカリ土類金属(例えば、ナ
トリウム、カリウム、リチウム、バリウム、カルシウ
ム、及びマグネシウム)の酸化物及び水酸化物; (ii) アルカリ性又は両性を示す他の金属の酸化物
(例えば酸化亜鉛)及び水酸化物; (iii) アンモニア、第四水酸化アンモニウム、脂肪
族,脂環式,又は芳香族の、第二及び第三アミン、並び
にマンニッヒ塩基〔例えば、ジメチルアミン、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエチルア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
及び2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル〕 等がある。
塩基は全て、フェノールホルムアルデヒドレゾールの
熱ゲル化速度を促進する傾向があるが、エステル化樹脂
の場合にはその影響はさらに大きくなる。エネルギー節
減の観点から、熱硬化の促進及び室温でのゲル化の生起
は、本発明の物質の重要な特性である。
エステル化メチロール含有フェノール系化合物と塩基
との間の反応速度は、塩基の溶解度によって、塩基の官
能価によって、そして該塩基が無機アルカリ物質の場合
は電気化学的系列における該カチオンの位置によって影
響を受ける。発明者らの知見によれば、一般に、該塩基
が第二アミンであるときのエステル化メチロール含有フ
ェノール系化合物と塩基との間の反応速度は、該塩基が
第三アミンであるときの反応速度より遅く、該塩基が第
三アミンであるときの反応速度は、該塩基がアルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物であ
るときの速度より遅い。アルカリ金属もしくはアルカリ
土類金属の酸化物又は水酸化物を使用すると、室温にて
エステル化メチロール含有フェノールレゾール樹脂の極
めて速い硬化を引き起こすことを発明者らは見出した。
しかしながら、エステル化メチロール含有フェノール系
化合物に徐々に硬化を起こさせるような用途もあり、こ
のような用途においては、反応の遅い第二アミンや第三
アミンが使用される。
本発明においては、マンニッヒ塩基を塩基性物質とし
て使用するとある特定の利点が得られる、というような
用途がある。このようなことは、無機イオン(特に金属
イオン)の含量を少なくした、従ってより電気絶縁性を
付与した硬化フェノール樹脂の製造において見られる。
さらに、使用する塩基がマンニッヒ塩基である場合、反
応を進行させるのに水又は他の極性溶媒は必要とされな
いことを発明者らは見出した。従って、さらに他の態様
において本発明は、 (1) 2分子以上の単核フェノール類と1分子以上の
フェノール反応性のアルデヒド又はケトンとを反応させ
ることによって得られる縮合反応生成物のエステル化メ
チロール含有誘導体を含んだエステル化フェノール系化
合物(このとき前記誘導体は、1つ以上のフェノール性
ヒドロキシル基及び/又は1つ以上のエステル化フェノ
ール性ヒドロキシル基を含有し、且つフェノール性ヒド
ロキシル基又はエステル化フェノール性ヒドロキシル基
に対してオルト位及び/又はパラ位に1つ以上のエステ
ル化メチロール基を含有している) 及び (2) マンニッヒ塩基 を反応させることからなる、無機イオンの含量を少なく
した硬化フェノール樹脂の製造法を提供する。好ましい
マンニッヒ塩基は、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノールである。
塩基性のアルカリ土類金属化合物(特にマグネシウム
又はカルシウムの酸化物もしくは水酸化物)を使用して
(水又は他の極性溶媒の存在下で)エステル化フェノー
ル系化合物をケン化すると、良好なゲル強度を有するゲ
ル化フェノール樹脂が得られる。従って好ましい実施態
様においては、本発明に使用される塩基はマグネシウム
又はカルシウムの酸化物もしくは水酸化物である。特定
の理論付けを行うつもりはないけれども、塩基性アルカ
リ土類金属化合物を使用することによって得られた高い
ゲル強度は、少なくとも部分的には、二価のアルカリ土
類金属イオンとフェノール系物質のヒドロキシル基との
間の電子的“橋架け”によるものである、と考えられ
る。フェノール樹脂の分子間に余分の結合を引き起こ
し、これによってゲルはより硬めになる。驚くべきこと
に、こうした結果は、多数のエステル化メチロール基を
有する二核又は多核フェノール類を含んだエステル化フ
ェノール系化合物だけでなく、エステル化フェノール系
化合物が1つ以上のエステル化メチロール基を有する単
核フェノール類であるときにも認められる。従ってさら
なる態様においては、本発明は、1つ以上のフェノール
性ヒドロキシル基及び/又は1つ以上のエステル化フェ
ノール性ヒドロキシル基を有し、且つフェノール性ヒド
ロキシル基又はエステル化フェノール性ヒドロキシル基
に対してオルト位及び/又はパラ位において芳香環に結
合した1つ以上のエステル化メチロール基を有するエス
テル化単核フェノール類を含んだフェノール系化合物
と、塩基性アルカリ土類金属化合物とを、水及び/又は
他の極性溶媒の存在下で反応させることからなる、フェ
ノール樹脂組成物の製造法を提供する。本発明はさら
に、1つ以上のフェノール性ヒドロキシル基及び/又は
1つ以上のエステル化フェノール性ヒドロキシル基を有
し、且つフェノール性ヒドロキシル基又はエステル化フ
ェノール性ヒドロキシル基に対してオルト位及び/又は
パラ位において芳香環に結合した1つ以上のエステル化
メチロール基を有するエステル化単核フェノール類をゲ
ル化フェノール樹脂に対する化学的前駆体として使用す
ることを提供し、このとき前記のエステル化単核フェノ
ール類は、水及び/又は他の極性溶媒の存在下にて塩基
性アルカリ土類金属化合物と反応してゲル化フェノール
樹脂を形成する。
一般には塩基性は、フェノール系化合物のエステル基
含量に対して(化学量論的に)当量であるような量にて
使用される。しかしながら、ある用途によっては遊離の
エステルを存在させるのに必要であるか又は望ましいこ
とがあり、また他の用途によっては過剰の塩基を存在さ
せることもある。本発明において使用される塩基がアル
カリ金属化合物である場合、組成物中における全フェノ
ール系化合物:全アルカリ金属化合物のモル比は、通常
1:0.3〜1:1.4である。より高いモル比を使用すると反応
が速すぎ、一方フェノール系化合物1モル当たり0.3モ
ル未満のアルカリ金属化合物を使用すると未反応のエス
テルが残存し、従って最終強度は低くなる。組成物中に
おける全フェノール系化合物:全アルカリ金属化合物の
モル比は、1:0.5〜1:1.1の範囲が好ましい。
上記のことからわかるように、比較的温和な塩基(例
えば、水酸化カルシウムや水酸化マグネシウム)を使用
してエステル化メチロール含有フェノール樹脂をケン化
することができ、室温でケン化すると硬化フェノール樹
脂組成物が形成される。前述したように、このような比
較的弱い塩基は、従来技術によるアルカリ性フェノール
樹脂のエステル硬化法にて使用した場合、室温において
は満足できるような組成物を与えない。これらの比較的
温和な塩基は、エステル化メチロール含有フェノール系
化合物のケン化により生成するエステルの酸成分と塩
(この塩は、対応するナトリウム塩やカリウム塩より溶
解性が低い)を形成するので、本発明において比較的温
和な塩基を使用すると、水抽出性の低いフェノール樹脂
組成物を形成させることが可能となる。
前述した本発明の第1の態様においては、水及び/又
は他の極性溶媒の存在下にて、エステル化フェノール系
化合物を非エステル化フェノールレゾール樹脂組成物及
び塩基と反応させる。本発明の第1の態様の実施に際し
ては、エステル化フェノール系化合物は、非エステル化
フェノールレゾール樹脂の重量を基準として通常10〜12
0重量%の量にて使用される。使用するエステル化フェ
ノール系化合物の量は、非エステル化フェノールレゾー
ル樹脂の重量を基準として30〜80重量%が好ましい。
レゾール樹脂は、通常はアルカリ金属化合物又はアリ
カリ土類金属化合物を触媒として存在させて、フェノー
ル類と過剰のモル数のフェノール反応性アルデヒドとを
反応させることによって作製される。フェノールレゾー
ル樹脂を作製する方法はよく知られており、本明細書に
て詳細に説明を加える必要はない。一般には、レゾール
樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドを1:1〜1:3のモ
ル比で反応させることによって得られるフェノールホル
ムアルデヒド樹脂である。非エステル化フェノールレゾ
ール樹脂は通常は溶液の形で、特にフェノールホルムア
ルデヒドレゾール樹脂のアルカリ金属塩の水溶液として
使用される。
本発明の種々の実施態様によれば、エステル化フェノ
ール系化合物、塩基性物質、及び/又は水性もしくは極
性溶媒に、他の添加物を組み込むこともできる。特に有
用なのは、エステル化メチロール含有フェノール系化合
物と、又は該エステルのケン化により生成するフェノー
ル系物質と共反応しうる物質の溶液である。前述したフ
ェノールレゾール樹脂のアルカリ金属塩の水溶液の他
に、他の成分(例えば、ポリビニルアルコール、セルロ
ース、及びカゼイン等の高分子物質)を組み込んでもよ
い。さらに、特に鋳型及び鋳物用中子の製造のような用
途(粒状耐熱材料に対するバインダーとしてフェノール
樹脂が使用される)においては、接着性を促進するため
にγ−アミノプロピルトリエチルオキシシラン等のシラ
ン化合物を組み込むこともできる。
本発明のさらに他の実施態様においては、非エステル
化フェノールレゾール樹脂をアルカリや水と混合しても
よく、また使用するときにエステル化メチロール含有フ
ェノール樹脂と混合してもよい。この方法では、室温に
おいてさえも殆ど瞬間的にゲル化が起こる。従って、本
方法は、表面を結合させるためのいわゆる“個別塗布プ
ロセス”のようなプロセスに使用することができる。本
プロセスでは、相互に反応性を有する成分を含んだ系の
第1の成分が薄いフィルムの結合すべき一方の表面に塗
布され、第2の成分が前記表面と合わさる面に塗布され
る。2つの表面を速やかに合わせて圧力を加えることに
より結合が行われる。本プロセスは、低温にて短い硬化
時間を保持しつつ、可使時間の制約の問題が解消され
る、という利点を有する。本発明に従った上記実施態様
においては、第2の成分がフェノールホルムアルデヒド
レゾール樹脂のアリカリ性水溶液であり、好ましくは水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液の形であ
る。
フェノール樹脂関係の業界においてはよく知られてい
るように、フェノール樹脂の急速な硬化は好ましくな
く、フェノール樹脂の硬化速度を抑制するために種々の
対策が採られている。例えば、樹脂バインダー及び樹脂
のための硬化剤を含有した鋳物用砂組成物から鋳型や鋳
物用中子を製造する場合、該砂組成物は充分に長い可使
時間を有していなければならない(すなわち、鋳型や中
子を製造しうるだけの充分に長い時間にわたって作業可
能でなければならない)。しかしながら、エステル化メ
チロール含有フェノールレゾール樹脂は、塩基及び水も
しくは他の極性溶媒が存在するとあまりにも急速に硬化
するので、このような用途に対しては充分に長い時間に
わたって作業できない場合がある。この問題点は、アル
カリ性条件下にて非エステル化フェノールホルムアルデ
ヒドレゾール樹脂を硬化させるための従来のエステル硬
化剤とエステル化メチロール含有フェノールレゾール樹
脂とを組み合わせることによって解消することができ
る。フェノール系エステルによる非エステル化レゾール
樹脂の硬化速度は、従来のエステル硬化剤(例えば、ジ
アセチン、トリアセチン、エチレングリコールジアセテ
ート、プロピレングリコールジアセテート、ブチレング
リコールアセテート、有機カーボネート類(例えばプロ
ピレンカーボネート)、及びラクトン類(例えばプロピ
オラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、及びカ
プロラクトン)〕を併用することによって制御すること
ができる、と考えられる。反応混合物の均質性を確実に
得るために、エステル化メチロール含有フェノール樹脂
を、従来のエステル硬化剤中に溶解した形の溶液として
混合物に加えることがある。
エステル化メチロール含有フェノール樹脂を使用して
得られる高い反応速度、及び従来技術の別個のエステル
で硬化されるフェノールレゾールの場合に必要とされる
塩基より弱い塩基の存在下にて室温でゲル化を起こす能
力に加えて、本発明による組成物は、従来の組成物とは
明らかに異なる多くの特性を有する。
別個のエステルを使用してアルカリ性フェノールレゾ
ールを硬化することによって得られる公知の生成物は、
暗赤色を有している。本発明を使用すれば、殆ど無色又
は白色もしくは淡色の生成物を得ることができる。この
ことは、物品が美的外観を求められるような本発明のあ
る用途(例えば、多くの表面塗料、化粧塗料、ラミネー
ト用接着剤、及びビラ貼り用接着剤等)に対しては極め
て重要なことである。以前より淡色の酸性フェノール樹
脂(数々の問題点を有している)が製造されてはいるも
のの、こうした特性は従来のアルカリ性フェノール樹脂
に対しては得られていなかったものである、と発明者ら
は考えている。
メチロール化フェノール樹脂のエステルは一般には水
不溶性である。しかしながら、初期のケン化工程に必要
な水又は他の極性溶媒が存在しない場合、塩基との硬化
反応は、全く起こらないか、やや遅い速度で起こるか、
あるいはかなり遅い速度で起こる、ということを発明者
らは見出した。従って本発明の他の実施態様によれば、
本発明は、本質的に無水の状態のエステル化メチロール
含有フェノール樹脂及び本質的に無水の塩基(例えば酸
化カルシウムや酸化マグネシウム)を含んだ組成物を提
供し、このとき前記組成物は、水と接触すると硬化を起
こすようなフェノール樹脂組成物を形成することができ
る。無水の混合物を水と接触させることによって、急速
に反応を開始させることができる。こうした水との接触
は、湿り空気や蒸気を使用することによって行うことが
できる。従って、この手順は、フェノール樹脂組成物を
硬化させるためのガス硬化法又は蒸気硬化法を形成して
いることがわかる。本実施態様は、湿分硬化可能な表面
塗料の作製に対する実際的な用途となる。
無水状態のエステル化メチロール含有フェノール樹脂
と無水塩基との混合物を含んだ組成物が水蒸気と接触す
ると硬化フェノール樹脂を形成する、という能力を利用
する本発明のさらに他の用途は、鋳型や鋳物中子の製造
にある。従って本発明のさらに他の実施態様によれば、
本発明は、実質的に湿気を含まない粒状耐熱材料を、前
記粒状耐熱材料を結合するのに有効な量の無水のエステ
ル化メチロール含有フェノール樹脂と、次いで前記のエ
ステル化メチロール含有フェノール樹脂をケン化するの
に有効な量の無水塩基と混合する工程;前記混合物を所
望の形状に造形する工程;及び水蒸気及び/又はスチー
ムを前記造形混合物に通す工程(これによって塩基とエ
ステル化メチロール含有フェノール樹脂とが湿気の存在
下で反応して硬化フェノール樹脂が形成され、これが前
記の粒状耐熱材料を結合する);の各工程を含む、鋳型
又は鋳物用中子の製造法を提供する。本実施態様におい
ては、前記の粒状耐熱材料は通常、他の成分と混合され
る前に実質的に脱水された鋳物用サンド(sand)であ
る。鋳型や鋳物用中子の製造に従来使用されている多く
のタイプのサンドはそれ自体塩基性であり、上記した本
発明の実施態様においてこうしたアルカリ性サンドを使
用する場合、鋳型や鋳物用中子を作製するのに使用され
る前記混合物中に無水塩基を加えなくてもよいことがあ
る。上記したように、フェノール樹脂の硬化を起こさせ
るためには、本混合物を水蒸気及び/又はスチームでガ
ス処理すればよい。一般にはガス処理は、コアーボック
ス(core box)(多孔板の一方にかけられた減圧によっ
て該多孔板が取りつけられている)中において、スチー
ム発生器から得られるスチーム及び/又は水蒸気を、サ
ンド、エステル化樹脂、及び塩基を含んだ混合物を通し
て吸引することによって行われる。鋳型や鋳物用中子の
製造に使用されている他のガス硬化法とは異なり、上記
した本発明の実施態様では、フェノール樹脂バインダー
の硬化を起こさせるのに、有毒かつ可燃性で比較的高価
なガス処理用触媒を使用しない。
前述したように、本発明の組成物は、塗料、鋳物、鋳
物造形用バインダー、耐熱バインダー、並びに木材や金
属成分に対する接着剤等も含めて、多くの用途を有す
る。さらに、当業界に公知の方法に従って組成物を発泡
処理することもできる。
鋳型や鋳物用中子の製造においては、塩基並びに水及
び/又は他の極性溶媒の存在下にて、主要量の粒状耐熱
材料(例えばサンド)を少量の非エステル化フェノール
レゾール樹脂及びエステル化フェノール系化合物と混合
し、これによって非エステル化フェノールレゾール樹脂
とエステル化フェノール系化合物が反応して硬化フェノ
ール樹脂組成物が形成され、これが粒状耐熱材料を結合
する。通常、非エステル化フェノールレゾール樹脂の使
用量は、粒状耐熱材料の重量を基準として0.1〜10重量
%であり、またエステル化フェノール系化合物の使用量
は、フェノールレゾール樹脂の重量を基準として10〜12
0重量%である。エステル化フェノール系化合物が、フ
ェノール類とフェノール反応性のアルデヒド又はケトン
との二核もしくは多核縮合生成物のエステル化メチロー
ル基含有誘導体である場合、非エステル化フェノールレ
ゾール樹脂を必要とすることなく、上記手順に従って鋳
型や鋳物用中子を製造することができる。このような場
合、エステル化フェノール系化合物の使用量は、粒状耐
熱材料の重量を基準として0.1〜10重量%である。粒状
耐熱材料に加えるのに必要なフェノール樹脂の実際の量
(非エステル化フェノール樹脂の場合も、エステル化メ
チロール基含有フェノール樹脂の場合も)は、樹脂の分
子量、エステル化フェノール系化合物の性質、及び塩基
の種類と量等を含めた多くのファクターによって変わ
る。
本発明を例証するために、以下のエステルを作製し
た: 生成物A〜Eは、フェノール−ホルムアルデヒド化合
物及びメチロール基を含有した樹脂である。
生成物I〜XIは、種々の試薬と手順を使用してメチロ
ール化化合物から製造されたエステルの例である。
実施例1〜12及び応用例1〜8は、アルカリ性物質の
存在下におけるフェノール系エステルの重合を説明して
いる。
エステル化のためのメチロール化生成物の作製生成物A
−サリゲニン サリゲニン〔オルトメチロールフェノール,2−(ヒドロ
キシメチル)フェノール〕 本生成物は、アルドリッチ・ケミカル・カンパニーか
ら購入したものをそのまま使用した。
生成物B−フェノールホルムアルデヒドレゾール(モル
比F:P=1.6:1:固形分=70%) フェノール(1モル)と50%ホルマリン(0.6モル)
を反応容器に仕込み、温度を40℃以下に保持しながら、
水酸化ナトリウム(0.004モル)を加えた。次いで温度
を80℃に上げた。温度を80℃に保持しながら、50%ホル
マリンの第2の仕込み物(1.0モル)を30分かけて徐々
に加え、さらに15分間、温度を80℃に保持した。次いで
本混合物を70℃でさらに30分保持した。p−トルエンス
ルホン酸溶液を使用してpHを4.0±0.2に調節し、減圧下
70℃にて揮発性分を留去して、25℃における粘度が80セ
ンチストークスとなるようにした。樹脂を60℃に冷却
し、水酸化ナトリウムを使用してpHを6.2±0.2に調節
し、0.027モルの尿素を加え、生成物を濃縮して25℃に
おける粘度が500cPとなるようにし、冷却してから取り
出した。
生成物C−フェノールホルムアルデヒドレゾール(モル
比F:P=2.5:1;固形分=77%) フェノール(1モル)と50%ホルムアルデヒド(0.6
モル)を反応容器に仕込み、温度を40℃以下に保持しな
がら、酸化マグネシウム(0.003モル)を加えて充分に
分散させた。30分かけて温度を70℃に上げ、温度を70℃
に保持しながら60%ホルムアルデヒドの第2の仕込み物
(1.9モル)を1時間かけて徐々に加え、さらに30分
間、温度を70℃に保持した。温度を55℃に下げ、25℃に
おいて85cStの粘度が得られるまで減圧蒸留を行い、次
いで温度を再び80℃に上げて1時間保持し、樹脂を65℃
に冷却し、水希釈性が25℃において1:4に達するまで保
持した。次いで生成物を室温に冷却してから取り出し
た。
生成物D−フェノールホルムアルデヒドレゾール(モル
比F:P=2.0:1;固形分=65%) フェノール(1モル)と50%ホルムアルデヒド溶液
(0.6モル)を反応容器に仕込み、温度を44℃に保持し
ながら50%水酸化ナトリウム(0.04モル)を加えた。本
混合物を80℃に加熱し、50%ホルムアルデヒド溶液(1.
4モル)の第2の仕込み物25分かけて徐々に加えた。粘
度が550cPに達するまで(約6時間)、本混合物を80℃
に保持した。次いで本生成物を室温に冷却してから取り
出した。
生成物E−フェノールホルムアルデヒドレゾール(モル
比F:P=1.81:1;固形分=60.5%) 1061.9g(11.30モル)のフェノール及び95.55g(0.76
8モル)の45%水酸化カリウム水溶液を反応容器に仕込
んだ。本混合物を60℃に加熱し、次いで1225.7g(20.43
モル)の加温した50%ホルムアルデヒド水溶液を30分か
けて加え、反応混合物のの温度を105℃に上げた。反応
混合物を冷却し、T−U(約600センチストークス)の
ガードナー粘度(25℃)が得られるまで、温度を75〜80
℃に保持した。
次いで樹脂溶液を速やかに室温に冷却した。樹脂溶液
の収量は2263gであった。カールフィッシャー滴定によ
る水分含量は32.1%であった。遊離フェノールの含量は
2.3%であった。135℃でのオーブン乾燥による固形分は
60.5%であった。本生成物は、1.81:1のF:Pモル比及び
0.068:1のカリウム:フェノール(K:P)モル比を有する
反応混合物から得られたレゾールである。
メチロールフェノール系化合物のエステル化 生成物I−サリゲニンモノアセテート 無水酢酸(59g,0.58モル)とピリジン(50g)を混合
し、温度が50℃を越えないよう撹拌・冷却しながら、生
成物A(72g,0.58モル)を徐々に加えた。本混合物を室
温で一晩放置し、大過剰の冷水中に注ぎ込んだ。ジエチ
ルエーテルを加えて反応生成物を抽出し、水、1%塩
酸、そして再び水で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧下
にてエーテルを除去すると淡黄色のオイルが得られた。
生成物II−サリゲニンメタクリレート 生成物A(13.5g,0.11モル)をピリジン(8.6g)及び
ジクロロメタン(200ml)に溶解した。塩化メタアクリ
ロイル(11.4g,0.11モル)をジクロロメタン(50ml)中
に溶解して得た溶液を撹拌しながら徐々に加え、このと
き温度を40℃以下に保持した。本混合物をさらに1時間
40℃に保持し、次いで20分還流した。生成物を冷却し、
水、希酸、そして再び水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧下で溶媒を蒸発除去した。
生成物III−ホルミル化生成物 温度を45℃以下に保持しながら、ギ酸(46g)と無水
酢酸(102g)を徐々に混合した。本混合物を45℃で1時
間放置し、温度を20℃以下に保持するために氷水浴中に
浸漬しながら、生成物B(100g)とピリジン(7.9g)の
混合物に慎重に加えた。次いで本混合物を室温で一晩放
置した。本混合物に酢酸エチルを加え、水で数回洗浄
し、次いで希酸で、そして最後に再び水で洗浄し、有機
相を乾燥、濾過してから溶媒を蒸発除去した。高粘度の
淡黄色液体(生成物Bのホルメート)が得られた。
生成物IV a−部分アセチル化生成物C 生成物C(50g)とピリジン(75g)を混合し、撹拌し
ながら本混合物に無水酢酸(25g)を慎重に加えた。こ
のとき温度は40℃以下に保持した。本混合物を一晩放置
した後、大過剰の氷水中に注ぎ込んだ。酢酸エチルを加
えて生成物を抽出し、水で数回洗浄し、次いで希酸で、
そして最後に再び水で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧
下で溶媒を蒸発除去した。
生成物IV b−高度アセチル化生成物 生成物C(50g)、ピリジン(75g)、及び無水酢酸
(50g)を使用すること以外は、生成物IV aの作製に関
して記載した手順を繰り返した。
生成物IV c−アセチル化生成物C(ケテンを使用) 生成物C(F:Pモル比が2.5:1のフェノールホルムアル
デヒドレゾール)(400g)をアセトン(100ml)中に溶
解し、ケテンランプ(ketene lamp)を使用してその場
で生成させたケテンを、1時間当たり0.5モルの割合で
6時間通しながら連続的に撹拌した。生成物を酢酸エチ
ル中に抽出し、水で数回洗浄し、次いで希酸で、そして
最後に再び水で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧下で溶
媒を蒸発除去した。6.3×10-3モル/gのケン化価が得ら
れた。
生成物V−ホルミル化生成物C 生成物Bの代わりに生成物C(200g)を使用した以外
は、生成物IIIに関して記載した手順を繰り返した。
生成物VI−アセチル化生成物(ケテンを使用) 生成物D(90g)をアセトン(100ml)中に溶解し、ケ
テンランプを使用してその場で生成させたケテンを、1
時間当たり0.5モルの割合で2時間通しながら連続的に
撹拌した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、水で数回洗
浄し、次いで希酸で、そして最後に再び水で洗浄した。
有機相を乾燥し、減圧下で溶媒を蒸発除去した。
生成物VII−サリゲニンサリチレート サリチル酸ナトリウム(1モル)をジクロロメタン
(800ml)中に混合して得た分散中に、塩化チオニル
(1モル)をジクロロメタン(400ml)中に溶解して得
た溶液を、一定の撹拌を行いながら滴下した。本混合物
をさらに1時間撹拌した後、室温に放置冷却し、このと
き大気中の水分を吸収させないよう注意した。次いで、
生成物A(1モル)とピリジン(2モル)をジクロロメ
タン(1200ml)中に溶解して得た溶液中に、激しく撹拌
しながら本溶液を滴下した。滴下が終了した後、本混合
物を40℃に加熱し、この温度で10分間保持してから放置
冷却した。次いでピリジンがなくなるまで、反応混合物
を水で数回及び希酸で洗浄した。有機相を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、濾過してから溶媒を蒸発除去すると、
サリゲニンサリチレートが60%の収率で得られた。
生成物VIII−サリゲニンジアセテート 無水酢酸(82.3g,0.806モル)とピリジン(130g)を
混合し、温度が50℃を越えないよう撹拌・冷却しなが
ら、生成物A(50g,0.403モル)を徐々に加えた。本混
合物を室温で一晩放置冷却し、大過剰の冷水中に注ぎ込
んだ。ジエチルエーテルを加えて反応生成物を抽出し、
水、1%塩酸、そして再び水で洗浄した。有機相を乾燥
し、減圧下でエーテルを蒸発除去すると、淡黄色のオイ
ルが得られた。
生成物IX−2,6−ジメチロール−p−クレゾールのジア
セテート 7.8gのテトラヒドロフランの存在下にて、3.4gのジメ
チロールクレゾールと4.8gの無水酢酸とを反応させるこ
とによって2,6−ジメチロール−p−クレゾールのジア
セテート(DMPC)を作製した。
室温にて66時間後、反応溶液を5gの塩化メチレンで希
釈し、次いで15mlの冷水で数回洗浄した。約10gの有機
相を2gの無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
生成物X−2,6−ジメチロール−p−クレゾール(DMP
C)のジアセトアセテート(ジケテンを使用) 3.45g(0.02モル)のDMPCを5gのテトラヒドロフラン
に溶解して得た溶液と0.1gの無水酢酸ナトリウムを反応
容器に仕込んだ。これらの成分を反応容器に仕込んだ
後、3.4g(0.04モル)のジケテンを加えた。水浴により
反応混合物を25〜35℃に保持しながら、反応混合物を約
4時間撹拌した。約4時間経過後、反応混合物は本質的
に均質となった。得られた生成物はDMPCのジアセトアセ
テートであった。
生成物XI−サリゲニンホルメート サリゲニンとメチルホルメートとの反応によりサリゲ
ニンホルメートを作製した。撹拌棒を取りつけたフラス
コ反応器中に、5.0gのサリゲニン、20gのメチルホルメ
ート、及び0.1gのイミダゾールを仕込んだ。本混合物を
室温にて2日間放置した。
反応混合物を撹拌しながら反応混合物を室温で弱い減
圧にして、揮発性物質を除去した。不揮発性物質の収量
は6.3gであった。回収したメチルホルメートをフラスコ
に戻し、フラスコ内容物を室温で3日間放置した。フラ
スコの重量が一定になるまで、揮発性物質を蒸発除去し
た。不揮発性物質(湿潤固体状生成物)の収量は6.8gで
あった。副反応が起こっていないと仮定すれば、この値
は約70%の転化率を表わす。
N,N−ジメチルアセトアミド中に苛性ソーダを20%混
合して得た混合物でサンプルを処理すると、生成物サン
プルは不均質となり、最終的には2つの層に分離した。
上層は淡い琥珀色をしており、その容積は下層の約2倍
であった。下層は殆ど無色であった。上層は、ミディア
ムのパンケーキ用シロップに類似のコンシステンシーを
有した。
本発明による組成物の実施例 以下の実施例においてショアーDゲル硬度を記載して
いる場合、この硬度値は、DIN 53 505(ISO規格 R 86
8)に記載の手順に従ってバレイスショアーD硬度計(B
areiss Shore D hardness meter)(バレイス AG,7938
オーベルディスディンゲン,ドイツ)を使用して測定
した値である。4.0gのエステル化フェノール系化合物を
適当量のアルカリ性物質及び水(使用する場合)と混合
し、ゲルを形成するのに要した時間を観察することによ
って、凡そのゲル化時間を測定した。特に明記しない限
り、約20%の周囲温度にて観察を行った。
実施例1 約10gの生成物IV a(アセチル化生成物C)を5mlの45
%水酸化カリウム水溶液と混合した。ゲル化時間は30
秒、そして20℃,20時間後の硬度は45〜50であった。
比較のため、1.8gの水を含有した10.0gの生成物C
を、3.2mlの70%水酸化カリウム水溶液及び3gのトリア
セチンと混合した。ゲル化時間は約24時間、そして70時
間後の硬度は10未満であった。
生成物Cのアセテートエステルは、個別のエステルを
使用した場合の生成物Cに比べて、ゲル化時間が短くて
硬度が増大している。このことは、本発明による生成物
が従来技術による生成物を凌いでいることを示してい
る。
実施例2 約4.0gの生成物Cアセテートエステル(生成物IV a)
を1.04gの酸化カルシウム及び1gの水と混合すると、ゲ
ル化時間は30秒、そして20℃で170時間後の硬度は75で
あった。
生成物Cとトリアセチンの混合物中に酸化カルシウム
を撹拌して混ぜ込むのは困難であった。小さな塊が生成
したからである。液状樹脂中にゲルの塊を含有した不均
質の生成物が得られた。
本発明は、アルカリ土類金属化合物を使用して有用な
生成物を得ることができる、という利点を有している。
実際、本実施例において得られたゲル化物質は実施例1
において得られたものより高い硬度を示しており、この
ことは、ある程度は、二価金属とフェノール系化合物中
のヒドロキシル基とのある種の電子的相互作用によるも
のであると考えられる。こうした電子的相互作用はフェ
ノール樹脂の分子間に余分の結合を引き起こし、これに
よってより硬いゲルが得られるものと思われる。
実施例3 約4gのサリゲニンモノアセテート(生成物I)と0.67
gの酸化カルシウムを混合し、0.5gの水を加えた。ゲル
化時間は60秒、144時間後の硬度は34であった。
このモデル化合物は、F:P比が小さく且つ分子量が比
較的低いので、メチロール基単独との反応によってゲル
化生成物を形成するとは考えられない。アルカリ性硬化
剤として酸化カルシウムを使用することによって高いゲ
ル強度が得られ、このことは二価の金属アルカリ物質を
使用することの利点を示している。
実施例4 約4.0gの生成物Cアセテートエステル(生成物IV a)
を0.77gの酸化マグネシウム及び1gの水と混合すると、
ゲル化時間は10〜12時間、20℃,170時間後の硬度は65〜
70であった。
この場合も、本生成物が高い強度を有することは、二
価金属とフェノール系物質のヒドロキシル基との電子的
相互作用による寄与があることを示している。実施例2
と4は、硬化剤として異なるアルカリ物質を使用するこ
とによって系の反応性を調節できる(このとき生成物の
硬度は維持される)、という本発明の重要な特徴を示し
ている。
実施例5 約4gの生成物Cホルメートエステル(生成物V)を0.
75gの酸化カルシウム及び0.5gの水と混合すると、ゲル
化時間は1分、20℃,96時間後の硬度は75〜80であっ
た。
実施例2と比較するとわかるように、得られたゲルの
硬度を低下させることなくエステルの酸成分を変えるこ
とができる。
実施例6 約4gの生成物Cアセテートエステル(生成物IV c)を
1.5gの酸化カルシウム及び種々の量の水と混合した。加えた水の量 ゲル化時間 0.28g 30秒 0.036g 45分 本発明では、水又は他の適切な極性溶媒を加えることに
よって系の反応性を変えることができる。
実施例7 約4gの生成物Bホルメートエステル(生成物III)を
1.5gの2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノ
ールと混合すると、ゲル化時間は2〜3分、72時間後の
硬度は60であった。
別の実験において、4gの生成物IIIを1.5mlの35%アン
モニア水と混合した。反応混合物は、20℃にて1分で硬
化を始め、やや発熱を伴って軟らかめのゲルを形成し
た。
実施例8 4gのサリゲニンメタアクリレート(生成物II)を0.58
gの酸化カルシウムと、次いで0.5gの水と混合すると、
ゲル化時間は1分、24時間後の硬度は50〜60であった。
別の実験において、4gの生成物IIIを1.5mlの35%アン
モニア水と混合した。反応混合物は、20℃にて1分で硬
化を始め、やや発熱を伴って軟らかめのゲルを形成し
た。
実施例9 生成物Cに対する異なるアセチル化度の生成物(生成
物IV aとIV b)の約4gを、0.75gの酸化カルシウム及び
0.5gの水と混合すると、ゲル化時間はそれぞれ30秒及び
3分であった。
種々のエステル化度を使用して、必要とされる系の性
質を変えることができる。
実施例10 第1表には、従来のエステルを使用した通常の方法で
硬化された、従来技術によるアルカリ性フェノールホル
ムアルデヒド樹脂と比較した形で、本発明の組成物を使
用することによって得られたゲル化樹脂に関する耐水抽
出性の改良が示されている。
試験の実施に際しては、試験すべき物質のサンプルを
ゲル化させ、20℃で10日間硬化させた。その後、硬化サ
ンプルを粉砕し、篩分けして300〜600ミクロンの範囲の
粉末を得た。本粉末を100mlの脱イオン水中にて撹拌し
ながら3時間還流した。次いで、粉末物質を濾過し、風
袋を計量済みのガラス濾過器るつぼ中に計り込み、100
℃にて一定重量となるまで乾燥した。次いで、水の代わ
りにアセトンを使用して、同様の方法にてサンプルをさ
らに抽出した。
樹脂1は、2.0:1のF:Pモル比,0.745:1のK:Pモル比,
及び63.5重量%の固形分を有する、KOH−触媒によるフ
ェノールホルムアルデヒドレゾールである。第1表にお
ける第1番目の記載は比較のためだけであり、硬化剤と
してトリアセチン(樹脂100gに対して30g)を使用して
いる。第2番目の記載は、硬化剤としてトリアセチンの
代わりにサリゲニンジアセテートを使用して、本発明に
従って同じ樹脂を使用することによって得られた改良を
示している。
実施例11 本実施例においては、ジエステル(生成物IX)を、ア
ルカリ性フェノールレゾールに対する架橋剤として評価
した。本物質は極めて有効であることが判明した。
3.4gの樹脂生成物Eを1.0gの水及び0.6gの45%KOH水
溶液と混合し、室温に冷却した後、1.0gの生成物IXと速
やかに混合した。混合物は、周囲温度にて約30秒で硬化
した。
実施例12 米国特許第4,474,904号明細書の開示内容に従って、
アルカリ性フェノールホルムアルデヒド樹脂を作製し
た。本樹脂は、ホルムアルデヒド/フェノールのモル比
が1.8,カリウム/フェノールのモル比が0.63,そして固
形分が50重量%であることを特徴とする。
約50%の濃度を有する生成物IXにおいて得られた2,6
−ジメチロール−p−クレゾールジアセテートの溶液約
0.6gをエアスチームにより蒸発除去して、0.3gの油状残
留物を得た。この残留物中に、1.2gの上記アルカリ性フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂を加えた。樹脂は直ちに
ゲル化した。
応用例 応用例1−二成分型表面塗料 約4.0gの生成物Cアセテートエステル(生成物IV c)
を0.77gの酸化マグネシウム及び1mlの水と混合し、本混
合物を直ちに木材及び軟鋼の表面に塗布した。残留物質
は20℃,10時間にてゲル化しなかったが、得られた塗膜
は、20℃にて24時間後に2Bの鉛筆硬度、そして1週間後
にHBの鉛筆硬度に達した。
応用例2−湿分硬化型表面塗料 約4.0gの生成物Cアセテートエステル(生成物IV c)
(実質的に脱水しておく)を0.75gの酸化カルシウムと
混合し、木材と軟鋼の表面に塗布し、室温かつ高湿度の
雰囲気にて放置した。本物質はバルク状においては3日
後でも液状であったが、塗膜は20℃にて10時間後に硬化
し、光沢のある不透明な仕上がり表面が得られた。軟鋼
表面上においては、塗膜の鉛筆硬度は、20℃にて24時間
後にHBとなり、そして1週間後においてはHを越えた。
応用例3−湿分硬化型鋳物用中子 約15gの生成物Dアセテートエステル(生成物VI)
(実質的に脱水しておく;但し18%のアセトンを含有)
を、リドスデール・ラボラトリー・コアー・サンドミキ
サー(Ridsdale laboratory core sand mixer)中にて
約30分、1kgのケルフォード(Chelford)50ケイ砂と混
合した。4.5gの酸化カルシウムを加え、1分混合した。
多孔板を取りつけたAFSグリーン・コンプレッション・
コアー・ボックス(AFS green compression core box)
中に、本混合物を詰め込んだ。
スチーム発生器を使用し、ボトムプレートに減圧をか
けた状態でコアーを通して水蒸気を吸引した。スチーム
を30秒通した後、コアーは充分に硬化して、金型から取
り出せるようになった。コアーは触れると熱かったの
で、加熱によりさらに硬化を促進させた。20℃にて2時
間放置後、コアーの圧縮強度は250kN/m2となった。
この強度は従来の基準からみれば充分とは言えないけ
れども、実施例6及び実施例2の表面塗料によって、水
硬化法の原理が確認されたことを示している。本混合物
は硬くなり、20℃にて30分後に乾燥し、従ってアセトン
の蒸発により使用不能となった。本方法によって得られ
たコアーを冷水中に1時間浸漬した。やや軟らかくなっ
たけれども、コアーはその形状を保持した。このこと
は、相当程度の硬化が行われたことを示している。
応用例4−耐熱結合 ゲル化物質の以下のサンプルに対し、空気雰囲気下及
び窒素雰囲気下において750℃にて熱重量分析を行っ
た。その結果を次の表に示す。
ギ酸エステルを、空気中で熱分解すると、予期したよ
うに、主としてMgCO3及びCaOを灰分残渣として生成し
た。酢酸エステルとCaOとは、空気中及び窒素中におい
て同様の炭素収率を与え、酸化に対してより坑性が良好
であることが示された。このファクターは、本発明を、
耐火材料、結合した炭素電極等の製造に適用する場合に
非常に重要である。
マグネシア85g、グラファイト15g及び生成物VI b(酢
酸エステル)を用いて混合物を調製し、2t/インチ
円筒形のレンガの形状に圧縮した。得られた成形体を、
室温で24時間硬化させた後、オブン中、100℃で66時
間、次に150℃で24時間、後硬化を行った。次に、試料
を、マッフル炉中、850℃で5時間加熱して耐火材料を
得た。
試料は、外見上、ヘキサミン(ヘキサメチレンテトラ
ミン)と混合したエチレングリコール中のノボラック樹
脂の溶液から製造し、熱硬化させたレンガと同様であっ
た。
本発明のフェノール系レゾールエステルの有利性は、
かかるレンガが、火にかかっていない状態で、ノボラッ
ク/グリコール系に基づくものよりも、より安定でより
強靭であるということである。
応用例5:発泡体 生成物Cのギ酸エステル約4.0gを、酸化マグネシウム
0.5g、界面活性剤DC193(シリコーングリコールポリマ
ーを含むと考えられるDow Corning Corporationの市販
生成物)0.1g、Arcton II(Arctonは登録商標である:IC
I Chemicals & Polymers Ltd.の市販クロロフルオロカ
ーボン発泡剤)1gと混合した。最後に、水0.5gを加え
た。約30秒後に発熱反応が起こり、混合物がクリーム状
になり、発泡し、すぐ後にゲル化した。放置した後、発
泡体は200kg/m3の密度を有しており、強靭で、複数の密
閉セルを有していることが分かった。
応用例6:自己硬化 実施例4の組成物から小さな円筒形注型物を製造し、
15〜20℃で6週間放置して硬化させた。これをMonsato
製の張力計で試験すると、9900psiの圧縮強度を与え
た。生成物は、良好な寸法安定性を示し、従来の酸硬化
性フェノール系物質が通常用いられる注型に適用するの
に有用である。
応用例7:鋳物用コアミックス 樹脂1(上記の実施例10を参照)約30gを、高速Kenwo
od Chefミキサー内で、18℃で60秒間、乾燥Chelford 50
シリカサンド(50はAFS粉末度値である)2000gと混合し
た。高度にアセチル化された生成物B(用いた反応物質
が、生成物B(135g)、ピリジン(22ml)及び無水酢酸
(270g)であった外は生成物IV bに関して示した手順に
従って調製した)9gを、砂/樹脂1混合物に加え、45秒
間混合した。次に、混合物を取り出し、標準ラマー及び
精密管を用いて速やかにAFS圧縮試験検体に成形した
(試験検体は直径2インチ、高さ2インチの円筒形であ
り、2インチの高さから14ポンドの重量物を3回落下さ
せて成形したものである)。次に、これらを20℃/相対
湿度50%で保存し、1時間後及び24時間後に、試験検体
の圧縮強度を測定すると、それぞれ、1085kN/m2及び394
5kN/m2であった。
応用例8:プロッパント(PROPPANT)コーティングとして
の使用 生成物Cの製造のための一般的な手順に続いて、硬化
した際に220F〜240F(104〜116℃)の範囲の融点を有す
る樹脂を生成させる目的で、生成物Cのものよりも高い
粘度を有する樹脂を調製した。次に、この樹脂を酢酸エ
ステルに転化させ、実質的に脱水した。次に、樹脂エス
テルを、砂に対する樹脂の割合約2重量%で砂と混合し
た。
生成物はバインダーによって砂が被覆されており、こ
れはアルカリ溶液と接触させることによって活性化させ
ることができた。これは、例えば、その透過性を向上さ
せ、従って地下に形成されて配置している井戸の生産性
を向上させる目的で地下形成物の特性を向上させるのに
有用である。
使用においては、被覆する砂を形成物の内部又はそれ
に隣接して配置し、硬化させる。硬化は、被覆する砂
を、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなどの
ような適当な塩基性物質の溶液と接触させることによっ
て行う。砂粒子に代えて、プロッパントのコアは、特に
この目的で製造されたガラスビーズのような高圧縮材料
であってもよい。
本発明の態様は次の通りである。
1. (1)1以上のフェノール系ヒドロキシル基及び/
又は1以上のエステル化されたフェノール系ヒドロキシ
ル基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基又はエ
ステル化されたフェノール系ヒドロキシル基に対してオ
ルト及び/又はパラ位に位置する1以上のエステル化さ
れたメチロール基を有するエステル化されたフェノール
系化合物; (2)エステル化されていないフェノール系レゾール
樹脂組成物;及び (3)塩基 を水及び/又は他の極性溶媒の存在下で反応させること
を含む硬化フェノール樹脂組成物の製造方法。
2. エステル化されたフェノール系化合物が、少なくと
も一つのフェノール系ヒドロキシル基が結合している芳
香環又は少なくとも一つのエステル化されたフェノール
系ヒドロキシル基を有するフェノール系ヒドロキシル基
のエステルを有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基
又はエステル化されたフェノール系ヒドロキシル基に対
してオルト及び又はパラ位に位置する、芳香環に結合し
ている1以上のエステル化されているフェノール系メチ
ロール基を有する単核フェノール類である上記1の方
法。
3. エステル化されているフェノール系化合物が、エス
テル化されているメチロール置換フェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシ
レン−1−オール、レゾルシノール、フロログルシノー
ル、ビスフェノール−A、ピロガロール及びこれらの混
合物、並びにフェノール系ヒドロキシル基又は少なくと
も一つのフェノール系ヒドロキシル基がエステル化され
ているこれらのエステルからなる群より選択されるもの
である上記2の方法。
4. エステル化されているフェノール系化合物が、2−
アセチルオキシメチルフェノール、2−メタクリロイル
オキシメチルフェノール、2−サリチロイルオキシメチ
ルフェノール、2−アセチルオキシメチルフェノールア
セテート、2,6−ジアセチルオキシメチル−p−クレゾ
ール、2,6−ジアセチルオキシメチル−p−クレゾール
アセテート、2,4,6−トリアセチルオキシメチルフェノ
ール、2,4,6−トリアセチルオキシメチルフェノールア
セテート、2,6−ジアセチルオキシメチルフェノールア
セテート、2,2′,6,6′−テトラアセチルオキシメチル
ビスフェノール−A及び2,2′,6,6′−テトラアセチル
オキシメチルビスフェノール−A−ジアセテートからな
る群より選択されるものである上記3の方法。
5. エステル化されているフェノール系化合物が、2分
子以上の単核フェノール類と1分子以上のフェノール反
応性アルデヒド又はケトンとを反応させることによって
得られる縮合反応生成物のエステル化メチロール基含有
誘導体であって、1以上のフェノール系ヒドロキシル基
及び/又はフェノール系ヒドロキシル基又はエステル化
されたフェノール系ヒドロキシル基に対してオルト及び
/又はパラ位に位置している1以上のエステル化された
メチロール基を有する上記誘導体を含む1の方法。
6. エステル化されたフェノール系化合物が、ホルムア
ルデヒドと、フェノール、o−、m−又はp−クレゾー
ル、3,5−キシレノール、レゾルシノール、フロログル
シノール、ピロガロール及びこれらの混合物から選択さ
れる単核フェノール類とを反応させることによって得ら
れる縮合生成物のエステル化メチロール基含有誘導体で
あって、1以上のフェノール系ヒドロキシル基及び/又
は1以上のエステル化されたフェノール系ヒドロキシル
基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基又はエス
テル化フェノール系ヒドロキシル基に対してオルト及び
/又はパラ位に位置している1以上のエステル化された
メチロール基を有する上記誘導体を含むものである上記
5の方法。
7. エステル化されたフェノール系化合物が、エステル
化されているか又は部分的にエステル化されているフェ
ノール−ホルムアルデヒドレゾール樹脂である上記6の
方法。
8. エステル化されたフェノール系化合物が、フェノー
ル系ヒドロキシル基又はエステル化されているフェノー
ル系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位に
位置している1以上のアセチルオキシメチル基又はホル
ミルオキシエチル基を有している上記7の方法。
9. 塩基が、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム及びマグネシウムの酸化物及び水酸化物から選択さ
れるアルカリである上記1の方法。
10. (1)2分子以上の単核フェノール類と1分子以
上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンとを反応さ
せることによって得られる縮合反応生成物のエステル化
メチロール基含有誘導体であって、1以上のフェノール
系ヒドロキシル基及び/又は1以上のエステル化された
フェノール系ヒドロキシル基を有し、フェノール系ヒド
ロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒドロキ
シル基に対してオルト及び/又はパラ位に位置している
1以上のエステル化されたメチロール基を有する上記誘
導体を含むエステル化されたフェノール系化合物と、 (2)塩基とを、水及び/又は他の極性溶媒の存在下
で反応させることを含む硬化フェノール樹脂組成物の製
造方法。
11. エステル化されたフェノール系化合物が、ホルム
アルデヒドと、フェノール、o−、m−又はp−クレゾ
ール、3,5−キシレン−1−オール、レゾルシノール、
フロログルシノール及びピロガロールから選択される単
核フェノール類とを反応させることによって得られる縮
合生成物のエステル化メチロール基含有誘導体であっ
て、1以上のフェノール系ヒドロキシル基及び/又は1
以上のエステル化されたフェノール系ヒドロキシル基を
有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基又はエステル
化されたフェノール系ヒドロキシル基に対してオルト及
び/又はパラ位に位置している1以上のエステル化され
たメチロール基を有する上記誘導体を含むものである上
記10の方法。
12. エステル化されたフェノール系化合物が、エステ
ル化されているか又は部分的にエステル化されているフ
ェノール−ホルムアルデヒドレゾール樹脂である上記11
の方法。
13. エステル化されたフェノール系化合物が、フェノ
ール系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェノール
系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位に位
置している1以上のアセチルオキシメチル基又はホルミ
ルオキシエチル基を有している上記10の方法。
14. 塩基が、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸
化マグネシウム及び水酸化マグネシウムからなる群より
選択されるものである上記10の方法。
15. 実質的に無水状態の塩基と実質的に無水状態のエ
ステル化されたフェノール系化合物とを共に混合して混
合物を形成し、これを、硬化フェノール樹脂組成物を生
成させるための水分による更なる処理に基づく反応にか
ける上記10の方法。
16. 粒状耐火材料、塩基及びエステル化されたフェノ
ール系化合物の実質的に無水状態の均一混合物を調製
し、これを通気成形型又はコアボックス内で成形した
後、蒸気又は水蒸気を成形されたエステル化フェノール
系化合物内に通して混合物の成分を反応させて、粒状耐
火材料に結合した硬化フェノール樹脂を生成させる上記
15の方法。
17. 塩基及びエステル化されたフェノール系化合物の
実質的に無水状態の均一混合物を、基材上に被覆として
塗布し、水分の存在下で塩基とエステル化されたフェノ
ール系化合物とを反応させて硬化フェノール樹脂組成物
を製造しうるのに十分な時間、被覆された基材を湿り雰
囲気中に放置する上記15の方法。
18. 塩基、エステル化されたフェノール系化合物及び
発泡剤の混合物を調製し、水を混合物に加え、次に、混
合物を成形して硬化フェノール系発泡体を製造する上記
15の方法。
19. 実質的に無水状態のエステル化されたフェノール
系化合物を粒状耐火材料と混合し、得られた混合物を塩
基の水溶液で処理することによって、エステル化された
フェノール系化合物と塩基とを共に反応させて、粒状耐
火材料に結合した硬化フェノール樹脂組成物を生成させ
る上記10の方法。
20. 1以上のフェノール系ヒドロキシル基又はエステ
ル化されたフェノール系ヒドロキシル基を有し、更に、
フェノール系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェ
ノール系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ
位に位置している1以上のエステル化されたメチロール
基を有する、水及び/又は他の極性溶媒の存在下での塩
基性アルカリ土類金属化合物との反応によってフェノー
ル樹脂を生成するエステル化された単核フェノール類又
はフェノールエステルを含む化学的前駆物質を、フェノ
ール樹脂を生成させるために使用する方法。
21. 塩基性アルカリ土類金属化合物が、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム及び水酸化マ
グネシウムからなる群より選択されるものである上記20
の使用。
22. (1)2分子以上の単核フェノール類と1分子以
上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンとを反応さ
せることによって得られる縮合反応生成物のエステル化
メチロール基含有誘導体であって、1以上のフェノール
系ヒドロキシル基及び/又は1以上のエステル化された
フェノール系ヒドロキシル基を有し、更に、フェノール
系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒ
ドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位に位置し
ている1以上のエステル化されたメチロール基を有する
上記誘導体を含むエステル化されたフェノール系化合物
と、 (2)マンニッヒ塩基とを反応させることを含む、還
元された無機イオン含有物を含む硬化フェノール樹脂組
成物の製造方法。
23. マンニッヒ塩基が2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
エチル)フェノールである上記22の方法。
24. エステル化されたフェノール系化合物が、少なく
とも部分的にアセチル化されているか、又は、少なくと
も部分的に配合されているフェノール−ホルムアルデヒ
ドレゾール樹脂である上記22の方法。
25. フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、
p−クレゾーレ、3,5−キシレン−1−オール、レゾル
シノール、フロログルシノール及びピロガロールからな
る群より選択される2分子以上の単核フェノール類と、
1分子以上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンと
を反応させることによって得られる縮合反応生成物の誘
導体であって、フェノール系ヒドロキシル基又はエステ
ル化されたヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパ
ラ位に結合しており、1以上の基が、ギ酸塩、酢酸塩、
アセト酢酸塩、アクリル酸塩、プロピオン酸塩、乳酸
塩、クロトン酸塩、メタクリル酸塩、酪酸塩、イソ酪酸
塩、カプロン酸塩、カプリル酸塩、安息香酸塩、トレイ
ル酸塩、p−アミノ安息香酸塩、ケイ皮酸塩、ラウリン
酸塩、ミリスチン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、フマ
ール酸塩、マレイン酸塩、アジピン酸塩、アゼライン酸
塩、セバシン酸塩、及び次式: [式中、Rは飽和の直鎖又は分岐鎖低級炭化水素基であ
り、xは0又は1であり、yは1〜3であり、zは1又
は2である(但し、xが0の場合にはzは1である)] の基からなる群より選択されるカルボン酸エステル基を
有する1以上のエステル化されたメチロール基を有し、
水及び/又は他の極性溶媒の存在下での塩基との反応に
よって架橋する上記誘導体。
26. (1)1以上のフェノール系ヒドロキシル基及び
/又は1以上のエステル化されたフェノール系ヒドロキ
シル基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基又は
エステル化されたフェノール系ヒドロキシル基に対して
オルト及び/又はパラ位に位置している1以上のエステ
ル化されたメチロール基を有するエステル化されたフェ
ノール系化合物; (2)エステル化されていないフェノール系レゾール
樹脂組成物;及び (3)塩基; を含み、水及び/又は他の極性溶媒の存在下で反応して
硬化フェノール樹脂組成物を生成するフェノール系組成
物。
27. エステル化されたフェノール系化合物が、少なく
とも一つのフェノール系ヒドロキシル基が結合している
芳香環を有し、少なくとも一つのエステル化されたフェ
ノール系ヒドロキシル基を有し、更に、フェノール系ヒ
ドロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒドロ
キシル基に対してオルト及び/又はパラ位に位置してい
る芳香環に結合した1以上のエステル化されたメチロー
ル基を有している単核フェノール類である上記26の組成
物。
28. エステル化されているフェノール系化合物が、エ
ステル化されているメチロール置換フェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キ
シレン−1−オール、レゾルシノール、フロログルシノ
ール、ビスフェノール−A、ピロガロール及びこれらの
混合物、並びにフェノール系ヒドロキシル基又は少なく
とも一つのフェノール系ヒドロキシル基がエステル化さ
れているこれらのエステルからなる群より選択されるも
のである上記27の組成物。
29. エステル化されているフェノール系化合物が、2
−アセチルオキシメチルフェノール、2−メタクリロイ
ルオキシメチルフェノール、2−サリチロイルオキシメ
チルフェノール、2−アセチルオキシメチルフェノール
アセテート、2,6−ジアセチルオキシメチル−p−クレ
ゾール、2,6−ジアセチルオキシメチル−p−クレゾー
ルアセテート、2,6−ジアセトアセチルオキシメチル−
p−クレゾール、2,4,6−トリアセチルオキシメチルフ
ェノール、2,4,6−トリアセチルオキシメチルフェノー
ルアセテート、2,6−ジアセチルオキシメチルフェノー
ルアセテート、2,2′,6,6′−テトラアセチルオキシメ
チルビスフェノール−A及び2,2′,6,6′−テトラアセ
チルオキシメチルビスフェノール−A−ジアセテートか
らなる群より選択されるものである上記28の組成物。
30. エステル化されているフェノール系化合物が、2
分子以上の単核フェノール類と1分子以上のフェノール
反応性アルデヒド又はケトンとを反応させることによっ
て得られる縮合反応生成物のエステル化メチロール基含
有誘導体であって、1以上のフェノール系ヒドロキシル
基、及び/又は、フェノール系ヒドロキシル基又はエス
テル化されたフェノール系ヒドロキシル基に対してオル
ト及び/又はパラ位に位置している1以上のエステル化
されたメチロール基を有する上記誘導体を含む上記26の
方法。
31. エステル化されたフェノール系化合物が、ホルム
アルデヒドと、フェノール、o−、m−又はp−クレゾ
ール、3,5−キシレン−1−オール、レゾルシノール、
フロログルシノール、ピロガロール及びこれらの混合物
から選択される単核フェノール類とを反応させることに
よって得られる縮合反応生成物のメチロール基含有誘導
体であって、1以上のフェノール系ヒドロキシル基及び
/又は1以上のエステル化されたフェノール系ヒドロキ
シル基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基又は
エステル化フェノール系ヒドロキシル基に対してオルト
及び/又はパラ位に位置している1以上のエステル化さ
れたメチロール基を有する上記誘導体を含むものである
上記30の組成物。
32. エステル化されたフェノール系化合物が、エステ
ル化されているか又は部分的にエステル化されているフ
ェノール−ホルムアルデヒドレゾール樹脂である上記31
の組成物。
33. エステル化されたフェノール系化合物が、フェノ
ール系ヒドロキシル基又はエステル化されているフェノ
ール系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位
に位置している1以上のアセチルオキシメチル基又はホ
ルミルオキシエチル基を有している上記30の組成物。
34. 塩基が、リチウム、ナトリウム、カリウム、カル
シウム及びマグネシウムの酸化物及び水酸化物から選択
されるアルカリである上記26の組成物。
35. (1)2分子以上の単核フェノール類と1分子以
上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンとを反応さ
せることによって得られる縮合反応生成物のエステル化
メチロール基含有誘導体であって、1以上のフェノール
系ヒドロキシル基及び/又は1以上のエステル化された
フェノール系ヒドロキシル基を有し、フェノール系ヒド
ロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒドロキ
シル基に対してオルト及び/又はパラ位に位置している
1以上のエステル化されたメチロール基を有する上記誘
導体を含むエステル化されたフェノール系化合物と、 (2)塩基とを含む、水及び/又は他の極性溶媒の存
在下で反応して硬化フェノール樹脂組成物を生成するフ
ェノール樹脂組成物。
36. エステル化されたフェノール系化合物が、ホルム
アルデヒドと、フェノール、o−、m−又はp−クレゾ
ール、3,5−キシレン−1−オール、レゾルシノール、
フロログルシノール、ピロガロール又はこれらの混合物
からなる群より選択される単核フェノール類とを反応さ
せることによって得られる縮合生成物のエステル化メチ
ロール基含有誘導体であって、1以上のフェノール系ヒ
ドロキシル基及び/又は1以上のエステル化されたフェ
ノール系ヒドロキシル基を有し、更に、フェノール系ヒ
ドロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒドロ
キシル基に対してオルト及び/又はパラ位に位置してい
る1以上のエステル化されたメチロール基を有する上記
誘導体を含むものである上記35の組成物。
37. エステル化されたフェノール系化合物が、エステ
ル化されているか又は部分的にエステル化されているフ
ェノール−ホルムアルデヒドレゾール樹脂である上記36
の組成物。
38. エステル化されたフェノール系化合物が、フェノ
ール系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェノール
系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位に位
置している1以上のアセチルオキシメチル基又はホルミ
ルオキシエチル基を有している上記37の方法。
39. 塩基が、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸
化マグネシウム及び水酸化マグネシウムからなる群より
選択されるものである上記35の組成物。
40. 更に発泡剤又は起泡剤を含む上記26の組成物。
41. 更に発泡剤又は起泡剤を含む上記35の組成物。
42. 大部分が粒状耐火材料からなり、粒状耐火材料を
結合させるのに有効な少量の上記6のフェノール樹脂組
成物を含む混合物を含む鋳物成形組成物。
43. 大部分が粒状耐火材料からなり、粒状耐火材料を
結合させるのに有効な少量の上記35のフェノール系樹脂
組成物を含む鋳物成形組成物。
44. 更にシランカップリング剤を含む上記42の組成
物。
45. 更にシランカップリング剤を含む上記43の組成
物。
フロントページの続き (72)発明者 ジェームズ・ゴッドフレー・キング イギリス国ハンプシャー州サザンプト ン,ショリング,ニュートン・ロード 90 (72)発明者 グラハム・マーレー イギリス国スコットランド,エジンバ ラ,アッピン・テラス 3 (72)発明者 ヘンリー・レオニ イギリス国ハンプシャー州サザンプト ン,ビターン・パーク,ディモンド・ロ ード 36 (72)発明者 アーサー・エイチ・ガーバー アメリカ合衆国ケンタッキー州40223, ルイスヴィル,ウェイクフィールド・ト レース 206 (56)参考文献 特開 昭58−154433(JP,A) 特開 昭58−154434(JP,A) 特開 平2−263815(JP,A) 特開 昭63−68624(JP,A) 特開 昭62−130740(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 8/00 - 8/38 C09D 161/04 - 161/16 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)1以上のフェノール系ヒドロキシル
    基及び/又は1以上のエステル化されたフェノール系ヒ
    ドロキシル基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル
    基又はエステル化されたフェノール系ヒドロキシル基に
    対してオルト及び/又はパラ位に位置する1以上のエス
    テル化されたメチロール基を有するエステル化されたフ
    ェノール系化合物; (2)エステル化されていないフェノール系レゾール樹
    脂組成物;及び (3)塩基 を水及び/又は他の極性溶媒の存在下で反応させること
    を含む硬化フェノール樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】(1)2分子以上の単核フェノール類と1
    分子以上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンとを
    反応させることによって得られる縮合反応生成物のエス
    テル化メチロール基含有誘導体であって、1以上のフェ
    ノール系ヒドロキシル基及び/又は1以上のエステル化
    されたフェノール系ヒドロキシル基を有し、更に、フェ
    ノール系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェノー
    ル系ヒドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位に
    位置する1以上のエステル化されたメチロール基を有す
    るエステル化されたフェノール系化合物;及び (2)塩基とを、水及び/又は他の極性溶媒の存在下で
    反応させることを含む硬化フェノール樹脂組成物の製造
    方法。
  3. 【請求項3】(1)以上のフェノール系ヒドロキシル基
    及び/又は1以上のエステル化されたフェノール系ヒド
    ロキシル基を有し、更に、フェノール系ヒドロキシル基
    又はエステル化されたフェノール系ヒドロキシル基に対
    してオルト及び/又はパラ位に位置している1以上のエ
    ステル化されたメチロール基を有するエステル化された
    フェノール系化合物; (2)エステル化されていないフェノール系レゾール樹
    脂組成物;及び (3)塩基; を含み、水及び/又は他の極性溶媒の存在下で反応して
    硬化フェノール樹脂組成物を生成するフェノール樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】(1)2分子以上の単核フェノール類と1
    分子以上のフェノール反応性アルデヒド又はケトンとを
    反応させることによって得られる縮合反応生成物のエス
    テル化メチロール基含有誘導体であって、1以上のフェ
    ノール系ヒドロキシル基及び/又は1以上のエステル化
    されたフェノール系ヒドロキシル基を有し、フェノール
    系ヒドロキシル基又はエステル化されたフェノール系ヒ
    ドロキシル基に対してオルト及び/又はパラ位の位置し
    ている1以上のエステル化されたメチロール基を有する
    上記誘導体を含むエステル化されたフェノール系化合物
    と、 (2)塩基とを含む、水及び/又は他の極性溶媒の存在
    下で反応して硬化フェノール樹脂組成物を生成するフェ
    ノール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(1)大部分が粒状耐火材料からなり、粒
    状耐火材料を結合させるのに有効な少量の請求項3記載
    のフェノール樹脂組成物を含む混合物を含む鋳物成形組
    成物。
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