JP3115234B2 - 電子レンジ調理用ルウ食品及び該ルウ食品を用いた食品の調理方法 - Google Patents
電子レンジ調理用ルウ食品及び該ルウ食品を用いた食品の調理方法Info
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Description
等の生の原料食材とともに用いて、カレーやシチュー等
を電子レンジで加熱調理するためのルウ食品、及びこの
ルウ食品を用いた食品の調理方法に関するものである。
のルウ(いわゆる固形ルウ等)は、家庭で、鍋に肉や野
菜等の食材と水とを加えて煮込むことによって、カレー
やシチューをつくるのに用いられている。従って、鍋に
ルウと食材と水とを加えて、直火で煮込んだ時に、好ま
しい香味が発現するようにルウの組成などが調製されて
おり、この目的に沿うように、ルウは、通常、油脂、小
麦粉及び香辛料等を加熱混合して製造されている。従っ
て、上記方法によると非常に美味なカレーやシチューが
調理できるものの、鍋を用意し、かつ直火で長時間煮込
こまなければならないため、煩雑でありもっと簡単に美
味なカレーやシチューを調理できる方法が求められてい
る。
各種食品を加熱したり、又は調理するのに広く用いられ
てきている。そして、ルウに肉や野菜等と水を加えて電
子レンジで加熱調理することも一部料理書等で提案され
ているが、実際には、これまでに販売されている従来の
ルウを用いて電子レンジで調理したカレー等は香味に乏
しく、淡泊な風味のものとなるとの問題がある。これ
は、確証は得られていないが、従来の鍋を用いる直火法
と電子レンジでの調理との間の次に示す差異: 従来の鍋を用いる直火法では、生や茹でた肉や野菜等
の食材とルウがじっくりと煮込まれることで、両者の香
味が融合されて好ましい香味が発現するが、電子レンジ
調理では加熱時間が短く、食品内部で対流が起こらない
ため、食材とルウの香味が融合されにくいこと、 従来の鍋を用いる直火法では、直火型の加熱で食品が
高温となるため、メーラード反応や褐変反応等によって
加熱による香味が得られるが、電子レンジ調理ではこれ
が期待できないこと、及び 局部的に高温加熱される電子レンジ加熱の特性から、
香味成分が逸散しやすいこと によると考えられる。
は茹でた具材と一緒に用いて電子レンジで加熱調理する
場合に、香味の優れた食品をつくることができる電子レ
ンジ調理用ルウ食品を提供することを目的とする。本発
明は、又、香味の優れた食品を電子レンジで調理できる
調理方法を提供することを目的とする。
解した油脂相中に調味料と増粘剤が分散している形態、
油脂相中に香味成分の包摂体及び/又はカプセル、調味
料と増粘剤とが分散している形態、又は調味料と増粘剤
とを溶解してなる水性相が、香味成分を溶解した油脂相
中に乳化分散している形態のルウを用いると、電子レン
ジで加熱調理することによる香味の発現が強化され、上
記課題を効率的に達成できるとの知見に基づいてなされ
たのである。すなわち、本発明は、生及び/又は茹でた
具材と一緒に用いて電子レンジで加熱調理するためのル
ウ食品であって、香味成分を溶解した油脂相中に、調味
料と増粘剤が分散していることを特徴とする電子レンジ
調理用ルウ食品を提供する。
一緒に用いて電子レンジで加熱調理するためのルウ食品
であって、油脂相中に、香味成分の包摂体及び/又はカ
プセル、調味料と増粘剤とが分散していることを特徴と
する電子レンジ調理用ルウ食品を提供する。本発明は、
又、生及び/又は茹でた具材と一緒に用いて電子レンジ
で加熱調理するためのルウ食品であって、調味料と増粘
剤とを溶解してなる水性相が、香味成分を溶解した油脂
相中に乳化分散していることを特徴とする電子レンジ調
理用ルウ食品を提供する。本発明は、さらに、上記ルウ
食品に生及び/又は茹でた具材を加え、必要に応じて加
水して電子レンジで加熱調理することにより、所望の喫
食可能な食品を得ることを特徴とする食品の調理方法を
提供する。
品は、必要に応じて、生の肉や野菜、茹でた肉や野菜等
の食材を加え、あるいは加水して電子レンジで加熱調理
することにより、求める食品を調理するための食品基材
である。従って、このルウ食品には、予め調理済の肉や
野菜等の食材が含まれていてもよい。本発明の電子レン
ジ調理用ルウ食品は、何れの食品を調理するためのもの
であってもよいが、油脂、増粘剤及び香辛料等を加熱混
合して製造され、加熱調理により、食材とルウの香味が
融合されて好ましい香味が発現する形態の食品を調理す
るためのものであることが望ましく、特にカレー、シチ
ュー、ソース類、スープ類やこれらの類似品等の食品を
調理するためのものであることが望ましい。つまり、こ
れらの食品では、本来加熱調理による香味の発現を要望
するものであり、本発明のルウ食品により好適に香味が
発現するからである。尚、一部レトルト食品等に、電子
レンジで加熱する形態のものもあるが、これらは調理済
の食品として提供され、電子レンジで温めるだけのもの
であるから本発明の対象ではない。
ては、融点が5℃以下、好ましくは−10℃以下の油脂
があげられる。このうち、植物油脂を用いるのが好まし
い。具体的には、パーム油、綿実油、大豆油、コーン油
等の植物油脂を用いるのが好ましい。上記の油脂を用い
ることで加水して調理する際に溶解性、分散性が向上す
る。油脂の量は、油脂を主原料とする従来型のルウ食品
を得る場合には、ルウ食品中25〜40重量%(以下、
%と略称する)とするのが好ましく、より好ましくは3
0〜35%であり、低脂肪でサラリとした呈味のルウ食
品を得る場合には、2〜10%、好ましくは5〜8%が
適当である。本発明で用いる香味成分としては、カレ
ー、シチュー、ソース又はスープ用香辛料の油溶性成分
があげられる。具体的には、カレー等のルウの場合、特
に芳香性の香辛料、例えばコリアンダー、フェンネル、
カルダモン、フェヌグリーク、クミン、ジル、クロー
ブ、キャラウエー、ナツメグ、メース、アニス、セロリ
ー、ローレル、タイム等の油溶性成分の一種又は二種以
上の混合物があげられる。上記の香味成分は、香辛料を
直接用いるか、好ましくは香辛料のエキス、ブイヨン、
フレーバー、オイル等の形態で用いることができる。
る香味の程度応じて適宜決定すればよいが、例えば、食
品基材が前記のルウであれば、香味成分のエキス、ブイ
ヨン等を0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%用いるの
がよく、香味成分のフレーバー、オイル等を0.001〜
2%、好ましくは0.01〜1%用いるのがよい。つま
り、香味成分が食品基材中に0.0001〜0.02%、好
ましくは0.001〜0.01%含まれるようにするのがよ
い。本発明の第1の態様では、上記香味成分を油脂相に
溶解する。本発明では、上記のように香味成分をそのま
ま用いることができるが、さらに香味成分の包摂体及び
/又はカプセルを用いることもできる(本発明の第2の
態様)。ここで、香味成分の包摂体としては、サイクロ
デキストリン、ソーマチン等の包摂性物質によって香味
成分を包摂したものがあげられる。又、カプセルとして
は、香味成分を食品用や医薬用のカプセルを用いてカプ
セル化したものがあげられる。このように香味成分の包
摂体及び/又はカプセルを用いることにより、食品を電
子レンジで加熱調理する際の香味成分の逸散を一層良好
に防ぐことができる。
一部を乳化系として、香味成分を乳化系に取り込んだ状
態でルウ基材に含む方法があげられる(本発明の第3の
態様)。このようにして香味成分をルウ基材に含有させ
ることにより、電子レンジで加熱調理する際の香味成分
の逸散を防ぎ、喫食時に求める食品の香味を達成するこ
とができる。第3の態様で、香味成分を乳化系に取り込
む場合は、香味成分を溶解した油脂相と乳化剤としてグ
リセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシ
チン等の1種以上を用いた乳化系に調味料と増粘剤とを
溶解してなる水性相を混合分散すればよい。香味成分を
乳化系に取り込んだ状態で含む食品基材によれば、これ
を他の食材、水等と混合して電子レンジで加熱調理する
場合に、基材の食品中への分散性を高め、加熱時の香味
成分の逸散を防いで、食材と基材の香味の融合を好適に
達成することができる。
糖、各種調味料(グルタミン酸ソーダなど)などの一種
又は二種以上の混合物があげられる。又、調味料とし
て、香辛野菜及び/又はその加工品、肉エキス、果物、
野菜及び/又はその加工品、糖類の1種又は2種以上を
90℃〜150℃で1〜30分間加熱処理したものも用
いることができる。又、加熱処理としては、飽和水蒸気
による処理、加圧加熱処理、常圧による加熱処理(焙煎
処理、油を用いた焙煎処理を含む)等、いずれの方法に
より行ってもよいが、なかでも煮込み感を十分に付与す
ることができる点で、飽和水蒸気による処理及び油を用
いた焙煎処理が好ましい。なお、上記の油を用いた焙煎
処理及び/又は調味料、香辛料などを油中で加熱処理し
て油中に香味成分を抽出することにより、香味成分を溶
解した油脂相を好適に得、これにより好適に基材の香味
強化を図ることができる。この場合、焙煎処理を90〜
120℃で1〜30分間、油抽出を100〜150℃で
1〜30分間行うことが上記の作用を得る上で好まし
い。使用する調味料の量は、所望のカレーの香り、味覚
に応じて適宜決定すればよいが、25〜75%とするの
が好ましい。
場合に食品に適正な粘性(とろみ)を付与するための増
粘剤としては、各種澱粉や小麦粉、アラビアガム、キサ
ンタンガム、グアガム、ローカストビーンガム等のガム
質、乳タンパク(乳カゼイン)、ゼラチン、グルテン、
ペクチン、デキストリン等の蛋白質や糖類、及び繊維質
などがあげられる。これらは一種又は二種以上の混合物
として用いることができる。各種澱粉としては、小麦粉
各種起源(ジャガイモや小麦粉など)の天然澱粉をα化
したものや加工澱粉があげられる。ここで加工澱粉とし
ては、架橋澱粉、酸処理澱粉、熱処理澱粉、酸化澱粉、
エステル化澱粉、エーテル化澱粉などがあげられる。こ
れらのうち、α化澱粉が好ましい。小麦粉としては、加
熱処理した小麦粉、特に油脂の不存在下又は若干の油脂
の存在下で、100℃〜140℃、10〜180分間の
条件で乾熱状態で加熱処理した小麦粉を用いるのが好ま
しい。この処理により、電子レンジ加熱の際比較的短時
間で所望の粘性(とろみ)を食品に付与でき、小麦粉の
生っぽさを消失させ、ロースト風味を付与でき、カレー
などの風味を向上させることができる。なお、焙焼処理
を行ったものを用いることもできる。
スト等(タマネギを油で焙煎したものを含む))を用い
るとよい。上記原料ではペースト状態で既に組織が膨滑
して粘性が出ており、これをそのまま求める食品の粘性
(とろみ)として活かすことができる。また、上記繊維
質を用いた基材により調製したルウ食品は、cpとして
500〜800cp程度だが、好ましいサラッとした粘
性(とろみ)を有し、また、基材調製時の加工適性(混
合等)を損なうこともない。なお、通常の澱粉、小麦粉
のみを用いて調製した基材によって食品を加熱調理する
場合、調理時序々に粘性が出て、品温70〜80℃程度
で急激に粘性が高まってダマができやすいが、上記繊維
質ではこのような問題がない。また、澱粉、小麦粉と繊
維質とを併用し、予め繊維質で一定の粘性を得、加熱調
理時に小麦粉等で所望の粘性(600〜2500cp程
度)を達成すれば、短時間で所望の粘性が得られ、上記
のダマ発生の問題もないといった効果が得られる。
は、10〜40%、好ましくは20〜35%、ガム質等
の増粘性物質を使用する場合には0.1〜10%、好まし
くは0.3〜5%、繊維質等を使用する場合には40〜7
5%、好ましくは45〜65%の量が好ましい。又、小
麦粉等とガム質等を併用する場合には、前者15〜40
%及び後者0.1〜20%の量で使用するのが好ましく、
より好ましくは、前者25〜30%及び後者0.2〜1.0
%である。又、小麦粉等と繊維質等を併用する場合には
前者1〜10%及び後者15〜60%、より好ましくは
前者3〜6及び後者20〜45%である。本発明で用い
る酸化防止剤としては、油溶性酸化防止剤及び/又は水
溶性酸化防止剤があげられる。具体的には、トコフェロ
ール、ポリフェノール、クエン酸やビタミンCなどの一
種又は二種以上の混合物があげられる。これらの酸化防
止剤は、ルウ食品中0.001〜1.0%とするのが好まし
く、より好ましくは0.001〜0.3%である。
ン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンが
あげられる。具体的には、モノグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステルや酵素処理レシチン
などの一種又は二種以上の混合物があげられる。これら
の乳化剤は、ルウ食品中0.1〜1.0%とするのが好まし
く、より好ましくは0.3〜0.7%である。本発明では、
上記成分の外に、着香料や着色料などを用いることがで
きる。本発明の電子レンジ調理用ルウ食品は、上記成分
を用い常法により、香味成分を溶解した油脂相中に、調
味料と増粘剤が分散している形態(第1の形態)、油脂
相中に、香味成分の包摂体及び/又はカプセル、調味料
と増粘剤とが分散している形態(第2の形態)、及び調
味料と増粘剤とを溶解してなる水性相が、香味成分を溶
解した油脂相中に乳化分散している形態(第3の形態)
とすることができる。ここで、第2の形態では、さらに
香味成分が油脂相に溶解してなるのが好ましい。第1〜
第3の形態では、さらに酸化防止剤が油脂中に溶解して
なるのが好ましい。第3の形態では、さらに酸化防止剤
が水性相中に溶解してなるのが好ましい。又、第3の形
態では、さらに乳化剤を含有するのが好ましい。第1〜
第3の形態では、液状、ペースト状、粉末又は顆粒の形
状であるのが好ましい。
場合は、油脂と小麦粉とを100〜140°C程度に加
熱混合して小麦粉ルウを作った後に、上記各種原料等を
加えて製造することができる。本発明の電子レンジ調理
用ルウ食品としては、電子レンジで用いるときに、食品
の粘度(B型粘度計で測定)を、加熱中に約2000c
p未満とし、喫食時に約500〜1000cp、特に増
粘剤として繊維質を用いたものでは、約500〜800
cpとできるものが好ましい。本発明の電子レンジ調理
用ルウ食品は予め食材を含むものとすることができる。
この場合には、電子レンジで単に加熱するだけで調理済
の食品を得ることができるので、調理操作が簡便で望ま
しい。本発明の食品基材を柔軟性のあるチューブ状、袋
状等の容器に入れた形態とすれば、容易に押し出して他
の食材等と混合し、前記の調理操作を行い得る。勿論、
市販品とする場合に、保存性をもたせるための適宜処理
を施し得ることはいうまでもない。
び/又は茹でた具材を加え、必要に応じて加水して電子
レンジで加熱調理することにより、所望の喫食可能な食
品、例えば、カレーやシチューなどを簡易に調理するこ
とができる。この際、電子レンジ調理用ポットに、先ず
水、好ましくはお湯と野菜類を入れ、これを電子レンジ
で予備加熱調理し、ここに肉類と本発明の電子レンジ調
理用ルウ食品を入れて電子レンジで加熱調理すると食味
が一層良好な調理食品を得ることができる。
ウ等の食品を電子レンジで加熱調理することができる電
子レンジ調理用ルウ食品が提供される。また、このルウ
食品を用いた食品の調理方法によれば、調理操作が簡便
であり、電子レンジの加熱特性を活かして、香味及び野
菜等の食感の優れた食品を調理することができる。次
に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本
発明は当該実施例によって何ら限定されるものではな
い。
0部、生姜5部、にんにく10部を、約100℃で油分
約30%の焙煎物を得た後に、カレー粉7部を加えて焙
煎し、油相に香味成分をとり込んだ。さらにトマトピュ
ーレ70部、食塩3部、チキンエキス20部、野菜ブイ
ヨン4部、チャツネ20部、香辛料1部を加え、撹拌し
ながら品温約90℃で5分間加熱混合して、カレールウ
を得た。このルウを冷却し、レトルトパウチに220g
充填密封して、加圧加熱殺菌しレトルトパウチ入りの電
子レンジ調理用カレールウを製造した。このカレールウ
はレトルトパウチから容易に押し出せるペースト状のも
のであった。
部、かぼちゃ60部、いんげん40部、赤ピーマン30
部を加え、電子レンジ(出力500W)で約10分加熱
し、実施例1で調製したカレールウ220部を加えて混
合したものを、電子レンジ(出力500W)で約10分
加熱してカレーを調理した。上記のカレーを喫食したと
ころ、豊かな香味と旨味を有し、野菜の食感、彩りが活
かされた高品質のものであった。上記カレーの粘度は、
加熱時約400〜800cp(品温約80℃)、喫食時
約600〜1000cp(品温約60℃)であった。
0部を、約100℃で油分約30%の焙煎物を得た。ま
た、ラード4部と小麦粉6部を、約120℃で約30分
間加熱混合して小麦粉ルウを製造した。前記の焙煎野菜
30部に、香辛料5部を加え焙煎し、香味成分を取り込
んだところにさらに、前記で得た小麦粉ルウ10部、ほ
うれんそうペースト100部、トマトピューレ30部、
食塩3部、チキンエキス20部、チャツネ5部を加え、
撹拌しながら品温約90℃で5分間加熱混合し、カレー
ルウを得た。このルウを冷却し、レトルトパウチに22
0g充填密封して、加圧加熱殺菌し、レトルトパウチ入
りの電子レンジ調理用カレールウを製造した。このカレ
ールウはレトルトパウチから容易に押し出せるペースト
状のもので、上記カレールウを用いて実施例2と同様に
電子レンジを用いてカレーを調理したところ豊かな香味
と旨味を有する高品質のものであった。上記カレーの粘
度は、加熱時約100〜500cp(品温約60℃)、
喫食時約400〜700cp(品温約80℃)であっ
た。
分間加熱混合して小麦粉ルウを製造した。又、カレーオ
イル1部及びβ−サイクロデキストリン10部を加えて
混合し、香味成分を包摂した組成物を製造した。前記の
小麦粉ルウに、食塩12部、砂糖12部、カレー粉5
部、調味料6部、香味成分を包摂した組成物5部を加え
て約95℃で約30分間加熱混合し、これを押し出し造
粒機にかけて造粒した後、熱風乾燥して顆粒状の電子レ
ンジ調理用のカレールウを製造した。上記カレールウを
用いて実施例2と同様に電子レンジを用いてカレーを調
理したところ豊かな香味と旨味を有する高品質のもので
あった。
加工澱粉7部、カレー粉5部、香辛料1部、食塩10
部、及び砂糖10部を約120℃で約20分加熱混合し
た(基本原料)。これとは別に、サラダ油(融点−10
℃)5部、オニオンエキス5部、モノグリセリン脂肪酸
エステル0.1部及び大豆レシチン0.2部を加え、2分間
均質器にかけW/O型エマルジョンを得た。このエマル
ジョンを、前記基本原料に加えて掻き取り式熱交換器で
品温約85℃で約30分間加熱混合してカレールウベー
スを得た。上記ベースを冷却し、ポリエチレン製の柔軟
チューブ容器に100g充填密封して、チューブ容器入
りのカレールウベースを製造した。ルウベースはチュー
ブ容器から容易に押し出せるものであった。上記カレー
ルウを用いて実施例2と同様に電子レンズを用いてカレ
ーを調理したところ豊かな香味と旨味を有する高品質の
ものであった。
Claims (11)
- 【請求項1】 生及び/又は茹でた具材と一緒に用いて
電子レンジで加熱調理するためのルウ食品であって、香
味成分を溶解した油脂相中に、調味料と増粘剤が分散し
ており、かつ、油分が25〜40重量%であることを特
徴とする電子レンジ調理用ペーストルウ食品。 - 【請求項2】 生及び/又は茹でた具材と一緒に用いて
電子レンジで加熱調理するためのルウ食品であって、油
脂相中に、香味成分の包摂体及び/又はカプセル、調味
料と増粘剤とが分散していることを特徴とする電子レン
ジ調理用ルウ食品。 - 【請求項3】 生及び/又は茹でた具材と一緒に用いて
電子レンジで加熱調理するためのルウ食品であって、調
味料と増粘剤とを溶解してなる水性相が、香味成分を溶
解した油脂相中に乳化分散しており、かつ、油分が25
〜40重量%であることを特徴とする電子レンジ調理用
ペーストルウ食品。 - 【請求項4】 さらに香味成分が油脂相に溶解してなる
請求項2又は3記載のルウ食品。 - 【請求項5】 酸化防止剤が油脂中に溶解してなる請求
項1〜3のいずれか1項記載のルウ食品。 - 【請求項6】 酸化防止剤が水性相中に溶解してなる請
求項3記載のルウ食品。 - 【請求項7】 香味成分が、カレー、シチュー、ソース
又はスープ用香味成分である請求項1〜6のいずれか1
項記載のルウ食品。 - 【請求項8】 乳化剤を含有する請求項3記載のルウ食
品。 - 【請求項9】 液状、ペースト状、粉末又は顆粒の形態
にある請求項1〜8のいずれか1項記載のルウ食品。 - 【請求項10】 香味成分の汁液、エキス、フレーバ
ー、オイル、ブイヨンから選ばれる少なくとも1つが含
まれる請求項1〜9のいずれか1項記載のルウ食品。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
ルウ食品に生及び/又は茹でた具材を加え、必要に応じ
て加水して電子レンジで加熱調理することにより、所望
の喫食可能な食品を得ることを特徴とする食品の調理方
法。
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