JP2003144085A - 炒め物用調味料及びその製造方法 - Google Patents
炒め物用調味料及びその製造方法Info
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Abstract
簡単に調理することができる乳化安定性の優れたW/O
型乳化組生物からなる炒め物用調味料及びその製造方法
を提供すること。 【構成】風味成分を含有するW/O型乳化組生物であっ
て、HLB値が2以下で且つ融点の低い乳化剤と、HL
B値が2を超え且つ融点の高い乳化剤とを含有すること
を特徴とする炒め物用調味料。上記の炒め物用調味料を
製造する方法であって、25℃のときに液状の油脂と固
形状の油脂とを加熱混合して得られた油相を、HLB値
が2を超え且つ融点の高い乳化剤の融点よりも低い温度
に冷却した後、当該油相に、HLB値が2以下で且つ融
点の低い乳化剤と、HLB値が2を超え且つ融点の高い
乳化剤とを添加混合し、その後、風味成分を含有する水
相を添加混合してW/O型乳化組生物とすることを特徴
とする炒め物用調味料の製造方法。
Description
するのに好適なW/O型乳化組生物からなる調味料及び
その製造方法に関する。
理専門店のメニューとして、あるいは家庭料理として広
く食されている。一般に、炒飯は中華鍋やフライパン等
に油脂を入れて熱し、これに溶き卵を入れ、この溶き卵
が固まるか又は固まらないうちに米飯、具材その他調味
料を加え、これらを炒めながら混合して調理されるが、
この際、手早く上手に混合して米粒の表面に速やかに油
膜を形成すると、米飯がべとつかず、ぱらりとした舌触
り・食感を有する炒飯に仕上げることができる。しかし
ながら、この調理操作には熟練した調理技術を要し、通
常の一般家庭では、このように手早く上手に混合するこ
とができないことから、米粒の表面に油膜が形成される
前に、米粒同士が糊化してくっつき、べとついた舌触り
・食感の炒飯となり易く、また焦げを生じさせてしまう
場合もある。
かず、ぱらりとした舌触り・食感の炒飯を簡単に調理す
るための調味料として、HLB値が4〜10程度の乳化
剤を含ませた粉体調味料が提案され、上市されている。
この粉体調味料を用いると、比較的速やかに米粒の表面
に油膜を形成することができ、ぱらりとした舌触り・食
感の炒飯を調理し易くなる。しかしながら、この粉体調
味料は、別途油脂を準備する必要があるとともに、油脂
と上記HLB値の乳化剤とを別々に添加するため、実際
の調理においては、依然としてある程度の調理技術を要
し、べとついた舌触り・食感の炒飯となる場合が多いの
が実情であった。これに対して、このような調味料を、
上記HLB値の乳化剤を含ませたW/O型乳化組生物の
形態とすれば、油脂を別途準備する必要がなくなり、ま
た、油脂に予め上記HLB値の乳化剤が含まれているた
め、求める炒飯を一層簡単に調理することが可能にな
る。しかしながら、W/O型乳化組生物には、上記HL
B値の乳化剤を含ませると乳化状態が直ぐに壊れるとい
う別の問題がある。
り・食感を有する炒飯等の炒め物を簡単に調理すること
ができる乳化安定性の優れたW/O型乳化組生物からな
る炒め物用調味料を提供することを目的とする。また、
本発明は、当該調味料を用いて調理された炒め物を提供
することを目的とする。更に、本発明は、当該調味料の
製造方法を提供することを目的とする。
有するW/O型乳化組生物に、HLB値が2以下で且つ
融点の低い乳化剤と、HLB値が2を超え且つ融点の高
い乳化剤とを含有させることにより、上記課題を解決す
ることができるとの知見に基づくものである。更に、本
発明は、上記知見に基づき得られた炒め物用調味料が、
上記課題を解決できることに加えて、電子レンジ又はオ
ーブンを用いて炒め物を調理する場合にも有用であった
との知見に基づくものである。
W/O型乳化組生物であって、HLB値が2以下で且つ
融点の低い乳化剤と、HLB値が2を超え且つ融点の高
い乳化剤とを含有することを特徴とする炒め物用調味料
を提供する。また、本発明は、上記炒め物用調味料を用
いて調理された炒め物を提供する。更に、本発明は、上
記炒め物用調味料を製造する方法であって、25℃のと
きに液状の油脂と固形状の油脂とを加熱混合して得られ
た油相を、HLB値が2を超え且つ融点の高い乳化剤の
融点よりも低い温度に冷却した後、当該油相に、HLB
値が2以下で且つ融点の低い乳化剤と、HLB値が2を
超え且つ融点の高い乳化剤とを添加混合し、その後、風
味成分を含有する水相を添加混合してW/O型乳化組生
物とすることを特徴とする炒め物用調味料の製造方法を
提供する。更に、本発明は、風味成分を含有するW/O
型乳化組生物であって、HLB値が2以下で且つ融点の
低い乳化剤と、HLB値が2を超え且つ融点の高い乳化
剤とを含有することを特徴とする、電子レンジ又はオー
ブンにより加熱調理して炒め物を得るための炒め物用調
味料を提供する。更に、本発明は、風味成分並びに、H
LB値が2以下で且つ融点の低い乳化剤及びHLB値が
2を超え且つ融点の高い乳化剤を含有するW/O型乳化
組生物と、乾燥食材とからなることを特徴とする、電子
レンジ又はオーブンにより加熱調理して炒め物を得るた
めの炒め物用素材を提供する。
する。本発明の炒め物用調味料は、上述の炒飯に限ら
ず、種々の炒め物に適用することができる。このような
炒め物としては、例えば、ピラフ、ドリヤ、焼飯、蕎麦
飯等の米飯の炒め物、チンジャオロース、ホイコウロ
ウ、野菜炒め等の肉類、野菜類、魚介類の炒め物、スパ
ゲッティ、パスタ等が挙げられる。特に、これらのうち
でも、米飯の炒め物に有用である。尚、本発明において
「炒め物」とは、中華鍋等を用い直火で炒めて調理され
るものに限らず、電子レンジ又はオーブンにより加熱調
理して得られるものをも包含するものとする。
有するW/O型乳化組生物である。ここで、風味成分と
しては、通常の炒め物の味付けに用いられているもので
あればよく、例えば、食塩、醤油、味噌、食酢、酒、砂
糖、オイスターソース、グルタミン酸ナトリウム等の化
学調味料、各種エキス類、各種ブイヨン類、胡椒等の香
辛料、チャツネ、乳製品等が挙げられる。W/O型乳化
組生物の水相を構成する水性成分としては、ブイヨン等
の水分の多い風味成分や水を用いることができる。
る油性成分としては、食用油脂を用いることができる。
食用油脂としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン
油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、サフラワー油、牛
脂、豚脂、バター、及びこれらの分別油脂、水素添加油
脂、エステル交換油脂等の加工油脂、マーガリン、ショ
ートニング等が挙げられる。これらの油脂は単独で又は
2種以上の混合物として用いることができる。特に、本
発明では、25℃のときに液状の油脂と固形状の油脂と
を例えば60〜100℃程度で加熱混合することによ
り、常温下では高粘度で且つ高温下では低粘度となる油
脂混合物を調製し、当該油脂混合物をW/O型乳化組生
物の油相として用いることにより、後述する好適な粘度
の炒め物用調味料を得ることができる。上記油脂は、炒
め物用調味料中に好ましくは30〜90質量%(以下、
%という)、より好ましくは40〜60%含有させるの
がよい。
食用油脂に香味成分を含ませた香味油を使用することも
できる。この香味油は、例えば、上記食用油脂に香味成
分を含む原料を添加して加熱処理を施し、該原料中の香
味成分を油脂に移行させた後、残渣をとり除き、油相を
採取することにより得ることができる。上記香味成分を
含む原料としては、例えば、ジンジャー、ガーリック、
オニオン、ネギ、モヤシ、トウバンジャンなどが挙げら
れる。尚、香味油は、電子レンジより加熱調理して炒め
物を得る場合に、特に有用である。この場合、中華鍋等
を用いて直火で炒めるのと同様の香味を好適に付与でき
るからである。
2以下で且つ融点の低い乳化剤(以下、低融点乳化剤と
いう)を含有させる。本発明において、HLB値が2以
下の低融点乳化剤を含有させるのは、W/O型乳化組生
物の乳化を促進し、安定に保持するためである。尚、低
融点乳化剤の最も好ましいHLB値は1である。低融点
乳化剤の融点は、50℃未満、より好ましくは47℃以
下、更に好ましくは45℃以下であるのがよい。このよ
うな低融点乳化剤としては、例えば、不飽和脂肪酸又は
炭素数が14未満の飽和脂肪酸のエステル等が挙げられ
る。当該脂肪酸の中では、オレイン酸が好ましい。
例えば、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が
挙げられる。これらは単独で又は2種以上を併用しても
よい。低融点乳化剤は、炒め物用調味料中に好ましくは
1〜10%、より好ましくは2〜8%含有させるのがよ
い。尚、本明細書において「融点」とは、示唆走査熱量
計等によって測定した融点(ピークトップ温度)をい
う。
2を超え且つ融点の高い乳化剤(以下、高融点乳化剤と
いう)を含有させる。これにより、W/O型乳化組生物
の乳化状態を保持し、かつ、炒飯等の炒め物を簡単に調
理することができる炒め物用調味料を得ることができ
る。その原理は定かでないが、次のように考えられる。
すなわち、保存時等の常温下では、高融点乳化剤は実質
的に溶解していないか又は低融点油脂と比較して溶解の
不充分な状態にあるためにW/O型乳化組生物の乳化破
壊の作用が抑えられ、一方、調理時の高温下では、高融
点乳化剤は充分に溶解して、米飯等の食材表面への油膜
の形成を促進し、良好な舌触り・食感を有する炒め物を
簡単に調理することができると考えられる。尚、高融点
乳化剤のHLB値は、好ましくは4〜10であり、より
好ましくは5〜7である。
好ましくは50〜70℃、更に好ましくは55〜65℃
であるのがよい。このような高融点乳化剤としては、例
えば、炭素数が14以上の飽和脂肪酸のエステル等が挙
げられる。当該飽和脂肪酸としては、ステアリン酸、パ
ルチミン酸、ベヘリン酸等が挙げられる。また、具体的
には、例えば、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。こ
れらは単独で又は2種以上を併用してもよい。高融点乳
化剤は、炒め物用調味料中に好ましくは0.1〜2.0
%、より好ましくは0.2〜1.0%含有させるのがよ
い。また、低融点乳化剤と高融点乳化剤の割合は、5:
1〜40:1とするのが好ましく、より好ましくは1
0:1〜30:1である。
おける粘度が8000〜50000mPa・s、より好
ましくは10000〜35000mPa・sであり、品
温90℃における粘度が200〜4000mPa・s、
より好ましくは1000〜3000mPa・sであるの
がよい。この場合、保存時等の常温下では高粘度で乳化
安定性を向上させ、一方、調理時の高温下では低粘度で
米飯等の食材への混合が容易になる。
例えば、油性成分を混合して油相とし、風味成分及び水
性成分を混合して水相とし、ホモジナイザーやホモミキ
サー等の乳化装置を用いて、油相に低融点乳化剤と高融
点乳化剤とを添加混合してから油相と水相を混合してW
/O型に乳化させればよい。但し、高融点乳化剤は、W
/O型乳化組生物の乳化破壊の作用を抑える上で、その
融点よりも低い温度条件下で混合するのがよい。そのた
め、前述のように、25℃のときに液状の油脂と固形状
の油脂とを加熱混合して油脂混合物を調製して油相とす
る場合には、次のようにして製造するのがよい。
形状の油脂とを例えば60〜100℃程度で加熱混合し
て得られた油相を、高融点乳化剤の融点よりも低い温度
に冷却した後、当該油相に、低融点乳化剤及び高融点乳
化剤を添加混合し、その後、風味成分を含有する水相を
添加混合してW/O型乳化組生物を製造する。また、W
/O型乳化組生物を製造するに当たり、水性成分にゼラ
チンとグルタミン酸ナトリウム等のナトリウムを含む成
分とを添加混合すると、ゼラチンとナトリウムイオンと
の反応により難水溶性かつ難油溶性の物質が形成され、
この物質をW/O型乳化組生物中に分散させると更に乳
化安定性を向上させることができる。
は、容器に充填密封するなどして製品に供することがで
きる。容器としては、柔軟性で炒め物用調味料を絞り出
し可能なものが好ましく、例えば、チューブ状容器、パ
ウチ等が挙げられる。本発明の炒め物用調味料の使用方
法は任意であるが、例えば、中華鍋やフライパン等の調
理器具に、炒め物用調味料とともに米飯等の食材、適当
な大きさに刻んだ野菜・肉等の具材、溶き卵等を入れて
炒めながら混合することにより、良好な風味、舌触り・
食感を有する炒飯等の炒め物を簡単に調理することがで
きる。尚、従来一般的な炒め物の調理では、米飯等の食
材や具材、溶き卵等の添加順序や調理時間等の差異によ
って得られる炒め物の品質が大きく異っていたのである
が、本発明の炒め物用調味料を用いると、上記差異に拘
らず略一様な品質の炒め物を調理することができる。ま
た、本発明の炒め物用調味料によれば、後述する実施例
のように別途油脂を準備する必要がないという利点もあ
る。但し、本発明は、別途油脂を使用することを排除す
るものではない。
電子レンジ又はオーブンを用いて、良好な風味、舌触り
・食感を有する炒飯等の炒め物を簡単に調理することも
できる。ここで、本発明の炒め物用調味料について、電
子レンジを用いて炒め物を得る場合の好ましい使用方法
の一例について説明する。すなわち、料理皿等の食器
に米飯等の食材と炒め物用調味料を入れ、これらを混合
することなく、そのまま電子レンジに入れて2〜3分間
程度加熱調理する。そして、電子レンジによる加熱調理
後に、米飯等の食材と炒め物用調味料を箸やスプーン等
を用いて混合すればよい。この方法によれば、電子レン
ジによる加熱により炒め物用調味料中の高融点乳化剤が
充分に溶解しているため、米飯等の食材に対し、炒め物
用調味料を簡単かつ均一に混合することができ、しか
も、中華鍋等を用いて直火で加熱調理したものと同等の
良好な風味、舌触り・食感を有する炒飯等の炒め物を得
ることができる。また、オーブンを用いる場合も、上記
方法と同様にして、炒め物を得ることができる。但し、
電子レンジ又はオーブンを用いる場合の使用方法は、上
記方法に制限される訳ではない。
ブンを用いて炒め物を得る場合に、野菜、肉等の具材や
卵等として生のものを用いてもよいが、これらの乾燥物
(以下、乾燥食材という)を用いてもよい。すなわち、
米飯等の食材に対し、上記乾燥食材を炒め物用調味料と
ともに加えて電子レンジ又はオーブンにより加熱調理す
れば、この乾燥食材は米飯等の水分によって復元させる
ことができる。したがって、この場合は、野菜・肉等の
具材の下ごしらえ(適当な大きさに刻んだり、中華鍋等
で炒める等)や卵を溶いたりする手間が省け、それにと
もなって、中華鍋等の調理器具が不要となり洗浄作業の
手間なども大きく軽減される。
ることができる。具体的には、例えば、ネギやキャベ
ツ、ニンジン、タマネギ、ガーリック、シイタケ、ピー
マン、ハクサイ等の野菜の乾燥物、豚肉や牛肉、鶏肉等
の肉の乾燥物、卵の乾燥物、エビやイカ、タコ、カニ、
ホタテ等の魚介の乾燥物、コンブやワカメ等の海藻の乾
燥物が挙げられる。これらの乾燥食材は、生の食材を水
分15%以下、好ましくは2〜10%に乾燥したものを
用いるのがよい。乾燥方法としては、熱風乾燥、凍結乾
燥、真空凍結乾燥、マイクロウェーブドライヤー、フラ
イ等の任意の方法を採用することができる。上記乾燥食
材は、適当な大きさに加工し、W/O型乳化組生物の炒
め物用調味料とは別の容器に包装するなどして、当該炒
め物用調味料とともに、電子レンジにより加熱調理して
炒め物を得るための炒め物用素材として製品に供するこ
とができる。
食感を有する炒飯等の炒め物を簡単に調理することがで
きる乳化安定性の優れたW/O型乳化組生物からなる炒
め物用調味料が提供される。また、本発明によれば、当
該調味料を用いて調理された良好な風味、舌触り・食感
を有する炒め物が提供される。更に、本発明によれば、
電子レンジ又はオーブンにより加熱調理して、良好な風
味、舌触り・食感を有する炒飯等の炒め物を簡単に得る
ことができる炒め物用調味料及び炒め物用素材が提供さ
れる。
25部、食塩105部、胡椒5部、グルタミン酸ナトリ
ウム120部、ゼラチン25部、及びブイヨン210部
をミキサーで5分間攪拌混合して水相部を調製した。 サラダ油(液状)400部及び菜種極度硬化油(固
形状)35部をミキサーで70℃で加熱しながら5分間
攪拌混合して油相部を調製した。 この油相部を品温30℃に冷却した後、融点が30
℃のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)製、
商品名:リョウトウエステルO−170、HLB値:
1)60部、及び融点が55℃のショ糖脂肪酸エステル
(三菱化学フーズ(株)製、商品名:リョウトウエステ
ルS−570、HLB値:5)5部を添加し、ホモジナ
イザーを用いて、1000rpmで5分間攪拌混合し
た。 次に、この油相部に、上記で得られた水相部を加
え、ホモジナイザーにより、1000rpmで10分間
攪拌混合して、W/O型乳化組生物の炒飯用調味料を製
造した。そして、この炒飯用調味料を23gずつパウチ
に充填密封して、パウチ入りの炒飯用調味料を得た。
尚、この炒飯用調味料は、品温25℃における粘度が2
5000mPa・sであり、品温90℃における粘度が
1700mPa・sのものであった(B型粘度計)。
調理した。 フライパンに、パウチを開封して炒飯用調味料を絞
り出すとともに米飯250gを入れ、弱火で2分間炒め
ながらフライ返しを用いてかき混ぜる。 次に、刻んだハム10gと長ネギ5gを加え、中火
で30秒間炒めながらかき混ぜる。 次に、溶き卵(1個分)を加え、中火で更に2分3
0秒間炒めながらかき混ぜる。
りとした舌触り・食感に仕上がっている、(2)ぱらり
とした舌触り・食感に仕上がっていない、(3)どちら
ともいえない、の基準により評価を行った。その結果
は、次のとおりであった。 (評価結果) (1) ぱらりとした舌触り・食感に仕上がっている:
23名 (2) ぱらりとした舌触り・食感に仕上がっていな
い: 2名 (3) どちらともいえない: 0名 4)乳化安定性 前記のパウチ入り炒飯用調味料は、25℃で30日間保
存後も、水性成分の分離が認められず良好な乳化状態を
保持していた。
攪拌混合しながら20分間で120℃にまで昇温させ、
当該温度を20分間保持した後、残渣をとり除き、油相
を採取して香味油を得た。この香味油200部、サラダ
油(液状)200部及び菜種極度硬化油(固形状)35
部をミキサーで70℃で加熱しながら5分間攪拌混合し
て油相部を調製した。 この油相部を品温30℃に冷却した後、融点が30
℃のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ(株)製、
商品名:リョウトウエステルO−170、HLB値:
1)60部、及び融点が55℃のショ糖脂肪酸エステル
(三菱化学フーズ(株)製、商品名:リョウトウエステ
ルS−570、HLB値:5)5部を添加し、ホモジナ
イザーを用いて、1000rpmで5分間攪拌混合し
た。 次に、この油相部に、上記で得られた水相部を加
え、ホモジナイザーにより、1000rpmで10分間
攪拌混合して、W/O型乳化組生物の炒飯用調味料を製
造した。そして、この炒飯用調味料を23gずつパウチ
に充填密封して、パウチ入りの炒飯用調味料を得た。
尚、この炒飯用調味料は、品温25℃における粘度が2
5000mPa・sであり、品温90℃における粘度が
1700mPa・sのものであった(B型粘度計)。 2)乾燥食材の製造 溶き卵をマイクロウェーブドライヤーにより乾燥
し、乾燥卵(水分7.5%)を得た。また、生のエビ、
ネギをそれぞれ熱風乾燥し、乾燥エビ(水分6.0
%)、乾燥ネギ(水分6.0%)を得た。 上記乾燥卵6.0g、上記乾燥エビ1.0g及び上
記乾燥ネギ2.0gずつパウチに充填密封して、パウチ
入り乾燥食材を得た。
開封して炒飯用調味料を絞り出すとともに乾燥食材を振
り掛け、この皿をそのまま電子レンジに入れて2分間加
熱調理した。次に、電子レンジから皿を取り出し、スプ
ーンを用いて米飯、炒飯用調味料及び乾燥食材を混ぜ合
わせた。
例1と同様に、ぱらりとした舌触り・食感に仕上がって
いた。又、卵、エビ及びネギが復元されており、良好な
食味・食感を有するものであった。
Claims (6)
- 【請求項1】 風味成分を含有するW/O型乳化組生物
であって、HLB値が2以下で且つ融点の低い乳化剤
と、HLB値が2を超え且つ融点の高い乳化剤とを含有
することを特徴とする炒め物用調味料。 - 【請求項2】 品温25℃における粘度が8000〜5
0000mPa・sであり、品温90℃における粘度が
200〜4000mPa・sである請求項1に記載の炒
め物用調味料。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の調味料を用いて
調理された炒め物。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の炒め物用調味料
を製造する方法であって、25℃のときに液状の油脂と
固形状の油脂とを加熱混合して得られた油相を、HLB
値が2を超え且つ融点の高い乳化剤の融点よりも低い温
度に冷却した後、当該油相に、HLB値が2以下で且つ
融点の低い乳化剤と、HLB値が2を超え且つ融点の高
い乳化剤とを添加混合し、その後、風味成分を含有する
水相を添加混合してW/O型乳化組生物とすることを特
徴とする炒め物用調味料の製造方法。 - 【請求項5】 風味成分を含有するW/O型乳化組生物
であって、HLB値が2以下で且つ融点の低い乳化剤
と、HLB値が2を超え且つ融点の高い乳化剤とを含有
することを特徴とする、電子レンジ又はオーブンにより
加熱調理して炒め物を得るための炒め物用調味料。 - 【請求項6】 風味成分並びに、HLB値が2以下で且
つ融点の低い乳化剤及びHLB値が2を超え且つ融点の
高い乳化剤を含有するW/O型乳化組生物と、乾燥食材
とからなることを特徴とする、電子レンジ又はオーブン
により加熱調理して炒め物を得るための炒め物用素材。
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JP2002088006A JP3769239B2 (ja) | 2001-08-31 | 2002-03-27 | 炒め物用調味料及びその製造方法 |
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JP2001-262612 | 2001-08-31 | ||
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