JP2020000220A - 炒め物用調味料 - Google Patents

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Abstract

【課題】全ての食品素材を同時にフライパン等に入れて加熱しながら混ぜるだけの簡略化された工程で、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、ドリップが抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる、炒め物用調味料を提供すること。【解決手段】連続相が水相であり、HLB5以上の乳化剤を含まない、又はHLB5以上の乳化剤を0.03質量%未満含有し、油脂を5〜65質量%、及び、糖類を固形分換算で5〜50質量%含有し、且つ、20℃における粘度が3000〜15000mPa・sである、炒め物用調味料。【選択図】なし

Description

本発明は、炒め物調理に好適な調味料に関するものである。より詳しくは、全ての食品素材と共にフライパン等に同時に入れて、加熱しながら混ぜるだけの簡略化された工程で、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、ドリップ(食品素材からの水分の漏出)が抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる、炒め物用調味料を提供する。
炒め物料理は世界中で広く好まれて食される料理レシピのひとつであり、調理される機会も非常に多い。一般の家庭の炒め物は、ガスコンロ等でフライパンや中華鍋等を十分に熱し、食用油をフライパンまたは中華鍋等に十分馴染ませ、強火で種々の食品素材を手早く炒め、各種の調味料を加えて手早く風味を整えて調理されるが、実際の調理操作および程度には一定の基準がなく煩雑であり、ある程度の熟練した調理技術を要する。しかも調理中に油や水分が飛び跳ねる、素材や調味料が焦げつくという問題や、素材からの水分の滲出(ドリップ)が起こることにより、素材自体がパサついたり、硬くなる一方、料理の仕上がりは水っぽくなるという問題があった。
また、中華料理店などの専門店で食べる炒め物は、調理している音を聞くと、おいしい肉や野菜の味が思い浮かび、食事の楽しさを広げてくれる。しかし、家庭で炒め物を調理する際は、ガスコンロやIHコンロでは、専門店のような火力が出ないため、炒める音がおとなしく、本格的な炒め物を調理している感覚に乏しいものであった。
従来から市販されている炒め物用調味料は、通常の炒め物調理の途中または終了直前に、該炒め物用調味料を絡めて味付けに用いるものであり、簡便に風味を整えることを目的としている。そして、実際の調理は、通常の炒め物調理の工程が油脂を用いて食品素材を炒める工程と、前記調味料で味付けを行う工程との二つの工程からなるため、より簡便に炒め物を調理できる炒め物用調味料が望まれていた。
炒め物調理の工程を簡略化でき、調理時の作業性を改善し、良好な品質の炒め物料理を与える調味料として、特定量の油脂、及び特定の乳化剤とを含み、粘度が2000〜7000センチポイズ、乳化粒子径が30μm以下であるO/W型乳化組成物(特許文献1〜3)が提案されているが、これらの技術は、炒め物調理時の音(本格的な炒め物を調理している感覚が得られる音)について検討はされておらず、また、油ハネやドリップの抑制にも改善の余地があった。
特開平9−163952号公報 特開平9−234015号公報 特開平10−113145号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、簡単・短時間で美味しい炒め物が調理できる調味料を提供することを目的とする。具体的には、全ての食品素材を、同時にフライパン等に入れて加熱しながら混ぜるだけの簡略化された工程で、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、ドリップ(食品素材からの水分の漏出)が抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる、炒め物用調味料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、連続相が水相であり、特定量の油脂及び糖類を含有し、且つ、特定範囲の粘度を有する調味料が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1)連続相が水相であり、HLB5以上の乳化剤を含まない、又はHLB5以上の乳化剤を0.03質量%未満含有し、油脂を5〜65質量%、及び、糖類を固形分換算で5〜50質量%含有し、且つ、20℃における粘度が3000〜15000mPa・sである、炒め物用調味料。
(2)前記油脂が、20℃で液状の油脂である(1)に記載の炒め物用調味料。
(3)前記炒め物用調味料中の水分が10〜80質量%である(1)又は(2)に記載の炒め物用調味料。
本発明によれば、全ての食品素材を同時にフライパン等に入れて加熱しながら混ぜるだけの簡略化された工程で、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、ドリップ(食品素材からの水分の漏出)が抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる、炒め物用調味料を提供することができる。
〔炒め物用調味料〕
本発明の炒め物用調味料は、連続相が水相であり、特定量の油脂及び糖類を含有し、且つ、特定の粘度を有する。具体的には、本発明の炒め物用調味料は、糖類が溶解した水相中に、油脂が乳化又は分散した状態にあり、好ましくは水中油型乳化物である。
本発明の炒め物用調味料は、具材を炒める時だけでなく、炒め終了直前に味付けする目的でも使用することができる。本発明における炒め物とは、一般的な肉類、野菜類、及び魚介類の炒め物、チンジャオロース、ホイコウロウ、八宝菜等の中華料理、ソテー、焼肉、その他これらに類する料理を指す。また、本発明における炒め物は、調理前の具材に占める野菜の割合が50質量%より多い炒め物を「野菜炒め物」、及び、具材に占める肉の割合が50質量%より多い炒め物を「肉炒め物」とする。
本発明の炒め物用調味料は、HLB5以上の乳化剤を含まない、又はHLB5以上の乳化剤を0.03質量%未満含有する。乳化剤の含有量が上記の範囲にあると、炒め物調理時の油ハネの抑制効果、及びドリップ抑制効果に優れる。他方、前記乳化剤を0.03質量%以上含有すると、炒め物の味が悪くなり、また、炒め物調理時の音が、専門店や家庭で炒め物を調理する音と、異なる音になるため、好ましくない。さらに、肉炒め物の場合は、肉の食感が硬くなり、好ましくない。前記乳化剤は、具体的には、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル、及び有機酸モノグリセリドから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
〔水相〕
本発明の炒め物用調味料は、水相を含有する。本発明における水相とは、水及び親水性原料の混合物を指す。前記親水性原料としては、水溶性又は水分散性で食用のものであれば特に限定されない。例えば、各種だし汁、食酢、醤油、食塩等の調味料、呈味料、エキス類、香料、増粘多糖類、加工澱粉、食品素材の粉砕物、本発明の糖類等が挙げられる。また、水は、食酢、醤油等の液体原料に含有されるものや、清水等で加水されるものが挙げられる。本発明の炒め物用調味料の水相の含有量は、該水相が連続相となる量であれば特に限定されない。なお、本発明の炒め物用調味料の水分は、各原料に含まれる水分(清水等で加水されるものを含む)を合算して求める。本発明の炒め物用調味料中の水分は、10〜80質量%が好ましく、12〜60質量%がより好ましく、15〜40質量%が最も好ましい。本発明の炒め物用調味料が、野菜炒め用の調味料の場合、前記水分は、10〜65質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。また、本発明の炒め物用調味料が、肉炒め用の調味料の場合、前記水分は、10〜55質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましい。
〔油脂〕
本発明の炒め物用調味料は、油脂を5〜65質量%含有する。前記油脂の含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましく、25〜45質量%が最も好ましい。前記油脂の含有量が上記の範囲にあると、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、かつ、ドリップが抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる。
本発明の炒め物用調味料中に含まれる油脂は、食用油であれば特に限定されないが、大豆油、菜種油、コーン油、ヤシ油、パーム油、中鎖脂肪酸油、米油、ゴマ油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、米糠油、小麦胚芽油、アボカド油、及び香味オイル(ハーブオイル、ガーリックオイル等)等から選択される1種の油脂又はこれらのうち2種以上を組み合わせた混合油脂が挙げられる。また、これらの油脂の分別油、硬化油、エステル交換油等を用いることもできる。また、前記油脂は、20℃で液状の油脂が好ましい。20℃で液状の油脂は、具体的には、大豆油、菜種油、コーン油、中鎖脂肪酸油、米油、ゴマ油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、アボカド油等が挙られ、好ましくは、大豆油、菜種油、及びゴマ油から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
〔糖類〕
本発明の炒め物用調味料は、糖類を固形分換算で5〜50質量%含有する。前記糖類の含有量は、固形分換算で7〜45質量%が好ましく、10〜40がより好ましく、15〜35質量%が最も好ましい。なお、本発明の炒め物用調味料が、野菜炒め用の調味料の場合は、前記糖類の含有量は、5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%がより好ましく、15〜20質量%が最も好ましい。また、本発明の炒め物用調味料が、肉炒め用の調味料の場合は、前記糖類の含有量は、5〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、30〜40質量%が最も好ましい。前記糖類の含有量が上記の範囲にあると、ドリップが抑制され、野菜は歯ごたえが残り、肉は硬くなり過ぎない炒め物が得られる。
本発明の炒め物用調味料中に含まれる糖類は、特に限定されないが、砂糖、ショ糖、異性化液糖、果糖、ぶどう糖、麦芽糖、水飴、蜂蜜等、転化糖、乳糖、シロップ、オリゴ糖、糖アルコール類等から選択される、1種又は2種以上の組み合わせが挙げられる。ここで、砂糖は、黒糖等の含蜜糖、並びに、上白糖、グラニュー糖、及び三温糖の分蜜糖等を、異性化液糖は、高果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖等を、及び、糖アルコール類はソルビトール、ラクチトール、還元パラチノース、マンニトール、還元澱粉糖化物等を含む。これらのうち、砂糖、ショ糖、異性化液糖、果糖、ぶどう糖、水飴、及び還元澱粉糖化物が好ましく、砂糖、異性化液糖、及び還元澱粉糖化物から選ばれる1種又は2種以上が特に好ましく用いられる。
本発明の炒め物用調味料中に含まれる糖類が液体状の糖類を含む場合は、液体状の糖類から水分を除いたものが、糖類の固形分に相当する。したがって、炒め物用調味料中に含まれる糖類が、液体状の糖類と固体状の糖類とを含む場合は、液体状の糖類中の固形分と固体状の糖類との合計量を、糖類の固形分換算の値として用いる。なお、液体状の糖類の固形分は、常法の乾燥減量法(105℃,4時間)により求めることができる。
〔粘度〕
本発明の炒め物用調味料は、品温20℃における粘度が3000〜15000mPa・sである。前記粘度は、4000〜12000mPa・sが好ましく、4500〜10000mPa・sがより好ましく、5000〜9000mPa・sが最も好ましい。粘度が上記の範囲にあると、短時間で炒め物調理を仕上げることができ、調理時に油ハネが少なく、ドリップの抑制に優れる。炒め物用調味料の粘度は、BM型粘度計(ローターNo.3,12rpm,品温:20℃)を用いて求めることができる。
本発明では、炒め物用調味料の粘度を上記範囲内に設定するために増粘多糖類を配合することができる。前記増粘多糖類は、特に限定されないが、カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、タマリンドシードガム、グアーガム等が使用でき、それらから選ばれる1種または2種以上を配合することができる。また、これらの増粘多糖類の配合量は、他の配合成分との兼ね合いで一概には範囲を規定しがたいが、おおむね0〜3質量%でよい。
また、本発明では、炒め物用調味料の粘度を上記範囲内に設定するために加工デンプンを配合することができる。前記加工デンプンは、増粘効果を有する加工デンプンであれは特に限定されないが、オクテニルコハク酸デンプン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン等が使用でき、それらから選ばれる1種または2種以上を配合することができる。また、これらの加工デンプンの配合量は、他の配合成分との兼ね合いで一概には範囲を規定しがたいが、おおむね0〜3質量%でよい。
〔その他の原料〕
本発明の炒め物用調味料は、本発明の効果を損なわない範囲で、各種だし汁、食酢、醤油、食塩等の調味料、呈味料、エキス類、香料、増粘多糖類、加工澱粉、食品素材の粉砕物等を含有することができる。
本発明の炒め物用調味料は、前記乳化剤、油脂、及び糖類(固形分換算)の含有量が上記の範囲であり、且つ、20℃における粘度も上記の範囲であると、さらに、
1)調理時に油ハネが少ない、
2)強火でなくても、強火で炒める音と同等の音が感じられるため、本格的な炒め物を調理している感覚が得られる、
などの副次的な効果を有する。
〔製造方法〕
本発明の炒め物用調味料は、通常の調味料の製造方法に従って製造できる。以下、本発明の炒め物用調味料の製造方法の一例を説明する。
本発明の炒め物用調味料の製造は、油脂以外の原料(糖類、増粘多糖類、醤油、食塩、水等)を加熱撹拌して原料を均一に分散させる。加熱攪拌は加圧、減圧又は常圧下で可能であり、通常は常圧下で行われる。加熱温度に特に制限はなく、原材料が溶解、殺菌がなされる温度であればよく、通常は40〜95℃の温度で、好ましくは60〜95℃の温度で行われる。攪拌は原料の均一な分散等がなされるものであればどのようなものでも実施することができ、例えば、プロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー、超音波等の攪拌機又は方法を用いることができる。その後、60℃以下まで冷却し、得られたものに油脂を加え、混合して乳化又は分散することによって、炒め物用調味料を得る。
本発明の炒め物用調味料は、ホットパック殺菌又はレトルト殺菌されていてもよい。炒め物用調味料をホットパック殺菌する方法及びホットパックの材質等に特に制限はなく、従来公知の方法及び材質のものを用いることができる。ホットパック充填条件についても特に制限はなく、従来公知の条件でよく、例えば45℃以上の温度、好ましくは60℃以上の温度で行うことができる。また、炒め物用調味料をレトルト殺菌する方法及びレトルト殺菌に用いる容器に特に制限はなく、従来公知の方法等を用いることができる。レトルト殺菌の方法としては、例えば120℃、30〜60分等でよい。また、105〜115℃の温度でのセミレトルト、130℃以上の温度のハイレトルト等であってもよい。
〔炒め物用調味料の使用方法〕
本発明の調味料の使用方法は、炒め物を調理するにあたり、フライパンや中華鍋等の調理器具に本発明の炒め物用調味料を、具材と共に入れ、従来の炒め物調理時と同様に加熱しながら混合するだけの操作でよい。また、具材を炒める時だけでなく、炒め終了直前に味付けする目的でも使用することができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に何ら限定されるものではない。
〔野菜炒め物用調味料の製造−1〕
表1及び2に示した配合に従い、油脂(キャノーラオイル)以外の原料を撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、撹拌混合しながら品温が90℃になるまで加熱保持して均一に混合した。次に、品温が50℃になるまで冷却後、混合液に油脂を投入して、攪拌混合し、野菜炒め物用調味料(実施例1〜5、比較例1〜5)を製造した。また、通常の炒め物調理で使用される油脂として、キャノーラオイルを対照例とし、ドリップの評価の条件を揃えるために、食塩相当量が実施例及び比較例と同等となるように、食塩を配合した。
製造した炒め物用調味料の粘度は、BM型粘度計(ローターNo.3,12rpm,品温:20℃(10000mPa・sを超える場合は、6rpm))で測定した。また、粘度が100000mPa・sを超える場合は、BH型粘度計(ローターNo.7,2rpm,品温:20℃)で測定した。測定結果を表1及び2に示す。表中の「糖類の固形分換算値(質量%)」は、果糖ブドウ糖液糖から水分を除いた固形分を算出した数値、又は上白糖の配合量である。また、表中の「水分(質量%)」は、果糖ブドウ糖液糖、及び醤油の水分を算出し、加水した水の含量と合計した数値である。
Figure 2020000220
Figure 2020000220
〔野菜炒め物用調味料の評価−1〕
1.野菜炒めの調理方法
熱したフライパンに、調味料30g、角切りキャベツ100g、短冊切りニンジン40g、薄切りタマネギ60g、及び豚バラ肉100gを同時に入れ、調味料を絡めながら炒め、火が通るまで炒めた。対照例1については、フライパンを熱して、対照例1を30g入れ、フライパンに馴染ませた後、角切りキャベツ100g、短冊切りニンジン40g、薄切りタマネギ60g、及び豚バラ肉100gを同時に入れ、火が通るまで炒めた。また、調理の容易さ、調理時間、及び炒める音の評価の比較対照として、通常の炒め物調理の方法に準拠して、熱したフライパンに、キャノーラオイル28g(大さじ2杯)を馴染ませた後、豚バラ肉100gを先に炒め、次に、角切りキャベツ100g、短冊切りニンジン40g、薄切りタマネギ60gを同時に入れ、火が通るまで炒めて、火を止める直前に、塩・醤油・砂糖で味を整えた。
2.調理の容易さの評価
調理の容易さ(調理の簡略化)は、家庭で炒め物をする頻度の高い5名の女性社員が、上記の調理方法でそれぞれの野菜炒めを調理し、調理の容易さについて下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。
(採点基準)
1点:通常の炒め物調理の方法と比べて、簡略化されて容易である
0点:通常の炒め物調理の方法と比べて、差がない
(評価基準)
4以上5以下 :◎(良好)
0以上3以下 :×(不良)
3.調理時間の評価
上記の調理の容易さの評価を行うと同時に、調理時間について下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。
(採点基準)
2点:通常の炒め物調理の方法と比べて、調理時間がかなり短縮した
1点:通常の炒め物調理の方法と比べて、調理時間が短縮した
0点:通常の炒め物調理の方法と比べて、差がない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
7以上8以下 :○(良好)
0以上6以下 :×(不良)
4.油ハネの評価
上記の調理の容易さの評価を行うと同時に、油ハネについて下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。
(採点基準)
2点:対照例1を使用した調理と比べて、油ハネがかなり少ない
1点:対照例1を使用した調理と比べて、油ハネが少ない
0点:対照例1を使用した調理と比べて、油ハネが同等、又は多い
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
7以上8以下 :○(良好)
0以上6以下 :×(不良)
5.炒める音の評価
上記の調理の容易さの評価を行うと同時に、炒める音について下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。
(採点基準)
2点:通常の炒め物調理の音より大きく、強火で炒め物を炒める音と同質の音を感じる
1点:通常の炒め物調理の音より若干大きく、強火で炒め物を炒める音と同質の音を感じる
0点:通常の炒め物調理の音と同等か小さい音、又は通常の炒め物調理の音と異質な音を感じる
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
7以上8以下 :○(良好)
0以上6以下 :×(不良)
6.ドリップの評価
上記で調理した野菜炒めについて、ドリップ(素材から漏出した水分)の重量を測定し、対照例1を使用した野菜炒めのドリップに対する、実施例又は比較例を使用した野菜炒めのドリップの比(=実施例又は比較例のドリップ量÷対照例1のドリップ量)を求め、下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。なお、対照例1を使用した野菜炒めのドリップの重量は、13.5gであった。
(評価基準)
0.5未満 :◎
0.5以上0.75未満 :○
0.75以上 :×
7.食感の評価
上記で調理した野菜炒めについて、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表3に示す。
(採点基準)
2点:野菜が適度な固さで、歯ごたえが感じられる
1点:野菜が若干軟らかく、歯ごたえが感じられるが、2点の評価よりは劣る
0点:野菜が軟らかく、歯ごたえが感じられない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
7以上8以下 :○(良好)
0以上6以下 :×(不良)
8.総合評価
上記のそれぞれの評価結果から、下記の基準に従って総合評価した。評価結果を表3に示す。
(評価基準)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が5つ以上である:◎(非常に良好)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が5つ未満である:○(良好)
評価結果のいずれかに“×”がある :×(不良)
Figure 2020000220
〔肉炒め物用調味料の製造〕
表4及び5に示した配合に従い、上記の野菜炒め物用調味料の製造と同様にして炒め物用調味料(対照例2、実施例6〜10、比較例6〜10)を製造した。
製造した炒め物用調味料の粘度は、上記の野菜炒め物用調味料の製造に記載の方法で測定した。測定結果を表4及び5に示す。表中の「糖類の固形分換算値(質量%)」は、果糖ブドウ糖液糖から水分を除いた固形分を算出し、上白糖の含量と合計した数値である。また、表中の「水分(質量%)」は、果糖ブドウ糖液糖及び醤油から水分を算出し、加水した水の含量と合計した数値である。
Figure 2020000220
Figure 2020000220
〔肉炒め物用調味料の評価〕
9.肉炒めの調理方法
熱したフライパンに、調味料30g、豚ロース肉200gを入れ、調味料を絡めながら炒め、火が通るまで炒めた。対照例2については、フライパンを熱して、対照例2を30g入れ、フライパンに馴染ませた後、豚ロース肉200gを入れ、火が通るまで炒めた。また、調理の容易さ、調理時間、及び炒める音の評価の比較対照として、通常の炒め物調理の方法に準拠して、熱したフライパンに、キャノーラオイル14g(大さじ1杯)を馴染ませた後、豚ロース肉200gを入れ、火が通るまで炒めて、火を止める直前に、塩・醤油・砂糖で味を整えた。
10.調理の容易さ、調理時間、油ハネ、及び、炒める音の評価
肉炒めの調理の容易さ、調理時間、油ハネ、及び、炒める音の評価は、上記の野菜炒め物用調味料の評価(採点基準・評価基準)と同様にして行った。評価結果を表6に示す。
11.食感の評価
上記で調理した肉炒めについて、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表6に示す。
(採点基準)
2点:肉が軟らかく、しっとりした食感である
1点:肉が若干軟らかく、しっとりした食感であるが、2点の評価よりは劣る
0点:肉が固く、パサついた食感である
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
7以上8以下 :○(良好)
0以上6以下 :×(不良)
12.総合評価
上記のそれぞれの評価結果から、下記の基準に従って総合評価した。評価結果を表6に示す。
(評価基準)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が4つ以上である:◎(非常に良好)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が4つ未満である:○(良好)
評価結果のいずれかに“×”がある :×(不良)
Figure 2020000220
〔野菜炒め物用調味料の製造−2〕
表7に示した配合に従い、油脂(キャノーラオイル)以外の原料を撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、撹拌混合しながら品温が90℃になるまで加熱保持して均一に混合した。次に、品温が50℃になるまで冷却後、混合液に油脂を投入して、攪拌混合し、野菜炒め物用調味料(比較例11)を製造した。なお、表中のポリグリセリン脂肪酸エステルは、太陽化学(株)製、サンソフトQ−14S(HLB14.5)を使用した。
Figure 2020000220
〔野菜炒め物用調味料の評価−2〕
野菜炒め物用調味料(比較例11)の評価は、上記の野菜炒め物用調味料の評価−1(採点基準・評価基準)と同様にして行った。評価結果を表8に示す。
Figure 2020000220
〔野菜炒め物用調味料の製造−3〕
表9に示した配合に従い、油脂(キャノーラオイル)以外の原料を撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、撹拌混合しながら品温が90℃になるまで加熱保持して均一に混合した。次に、品温が50℃になるまで冷却後、混合液に油脂を投入して、攪拌混合し、野菜炒め物用調味料(対照例3、比較例12〜15)を製造した。なお、表中のレシチンは、太陽化学(株)製、サンレシチンA−1(HLB:12.0)、ショ糖脂肪酸エステルは、第一工業製薬(株)製、DKエステルF140(HLB:13.0)、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、太陽化学(株)製、サンソフトQ−17B(HLB6.5)、有機酸モノグリセリドは、太陽化学(株)製サンソフトNo.683CB(H LB:8.5)を使用した。
Figure 2020000220
〔野菜炒め物用調味料の評価−3〕
野菜炒め物用調味料(比較例12〜15)の評価は、上記の野菜炒め物用調味料の評価−1(採点基準・評価基準)と同様にして行った。評価結果を表10に示す。
Figure 2020000220

Claims (3)

  1. 連続相が水相であり、HLB5以上の乳化剤を含まない、又はHLB5以上の乳化剤を0.03質量%未満含有し、油脂を5〜65質量%、及び、糖類を固形分換算で5〜50質量%含有し、且つ、20℃における粘度が3000〜15000mPa・sである、炒め物用調味料。
  2. 前記油脂が、20℃で液状の油脂である請求項1に記載の炒め物用調味料。
  3. 前記炒め物用調味料中の水分が10〜80質量%である請求項1又は2に記載の炒め物用調味料。
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