JP7251896B2 - 電子レンジ調理用液状調味料、及び該液状調味料を使用した加熱料理の製造方法 - Google Patents

電子レンジ調理用液状調味料、及び該液状調味料を使用した加熱料理の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、煮物等の加熱料理を、電子レンジを利用して手軽に調理できる電子レンジ調理用の液状調味料、及び該液状調味料を使用した加熱料理の製造方法に関する。
電子レンジの普及により、電子レンジ用のレシピが多く考案され、手軽に調理できる調理器具として電子レンジを利用する人が増えている。そして、より電子レンジで上手に調理ができる電子レンジ用の調理器具や調理道具、最初から特殊な包装パック等の専用の容器に食材が包装され、レンジアップするだけで調理が完了する電子レンジ用加工食品も多く販売され、利用されている。
煮物等の加熱料理についても、調味液と具材とが加熱可能な容器に一体に包装され、レンジアップするだけで調理が完了する商品や、電子レンジ調理用の専用容器が販売されているが、具材を自由に選択できないことや、一度に調理できる量が制限されたり、容器が再利用できなかったり、具材への味の回りや、柔らかさが通常の料理方法のものと比べて劣るなどの問題があった。
これまで、煮込み料理を、ふきこぼれなく、素材の結着もなく、柔らかく仕上げる容器入り調味料として、酵素、キレート剤、消泡効果を有する物質のうちから選ばれた2種以上を添加したことを特徴とする粉末調味料が報告されている(特許文献1)。また、加熱調理時に噴きこぼれ・突沸を起こし難く、だしの風味が十分に効いていて肉類が十分に柔らかいスタンディングパウチ入り液状調味料として、だしの含有量が固形分量として0.1質量%以上3.0質量%以下であり、20℃における粘度が400mPa・s以上8000mPa・s以下であることを特徴とする液状調味料が報告されている(特許文献2)。しかし、電子レンジ調理用の調味料として、具材への味の回りや、柔らかさをより優れたものにするには、改善の余地があった。
特開2002-112731号公報 特開2015-130811号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、煮物等の加熱料理を、電子レンジを利用して手軽に調理できる電子レンジ調理用の液状調味料、及び該液状調味料を使用した加熱料理の製造方法の提供を目的とする。具体的には、煮物等の加熱料理を、電子レンジを利用して手軽に調理することができ、具材に味が均一に回り、均一に柔らかい食感の加熱料理が得られる、電子レンジ調理用液状調味料の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、水相と油相とを含有し、該油相を特定量含有する液状調味料が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1)水相と油相とを含有し、該油相を5~40質量%含有する電子レンジ調理用液状調味料。
(2)HLB5.0~9.0の乳化剤を0.1~3.0質量%含有する(1)に記載の電子レンジ調理用液状調味料。
(3)前記乳化剤が、モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、及びポリグリセリンエステルから選ばれる1種、又は2種以上である(1)又は(2)に記載の電子レンジ調理用液状調味料。
(4)(1)~(3)のいずれか1つに記載の電子レンジ調理用液状調味料と具材とを容器に入れ、電子レンジで加熱する加熱料理の製造方法。
本発明によれば、煮物等の加熱料理を、電子レンジを利用して手軽に調理することができ、素材に味が均一に回り、均一に柔らかい食感の加熱料理が得られる、電子レンジ調理用液状調味料、及び該液状調味料を使用した加熱料理の製造方法を提供することができる。
〔電子レンジ調理用液状調味料〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、水相と油相とを含有し、該油相を特定量含有する。本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、調理時に、水相と油相とが均一に混ざり合った状態で使用される。具体的には、本発明の電子レンジ調理用液状調味料が、水相と油相とが分離した状態の場合は、撹拌や、調味料の容器を振盪することで均一な状態にした後、使用される。本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、水中油型乳化物の態様が好ましい。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、電子レンジを使用して調理する加熱料理に使用することができる。本発明における加熱料理とは、煮物、風呂吹き、煮びたし、煮つけ、煮しめ、その他これらに類する料理を指す。
〔水相〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、水相を含有する。本発明における水相とは、水及び親水性原料の混合物を指す。前記親水性原料としては、水溶性又は水分散性で食用のものであれば特に限定されない。例えば、各種だし汁、食酢、醤油、食塩等の調味料、呈味料、エキス類、香料、増粘多糖類、加工澱粉、食品素材の粉砕物、糖類、本発明の乳化剤等が挙げられる。また、水は、食酢、醤油等の液体原料に含有されるものや、清水等で加水されるものが挙げられる。前記水相の含有量は、60~95質量%が好ましく、60~90質量%がより好ましく、62~85質量%がさらにより好ましく、65~75質量%が最も好ましい。
〔油相〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、油相を5~40質量%含有する。本発明における油相とは、油脂又は油脂と親油性原料の混合物を指す。前記親油性原料としては、油溶性又は油分散性で食用のものであれば特に限定されない。例えば、油溶性の色素、抗酸化剤、香料、本発明の乳化剤等が挙げられる。また、前記油相の含有量は、10~40質量%が好ましく、15~38質量%がより好ましく、25~35質量%が最も好ましい。前記油相の含有量が上記の範囲にあると、煮物等の加熱料理の具材が均一に柔らかく仕上がる。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料の油相中に含まれる油脂は、食用油であれば特に限定されないが、大豆油、菜種油、コーン油、ヤシ油、パーム油、中鎖脂肪酸油、米油、ゴマ油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、米糠油、小麦胚芽油、アボカド油、及び香味オイル(ハーブオイル、ガーリックオイル等)等から選択される1種の油脂又はこれらのうち2種以上を組み合わせた混合油脂が挙げられる。また、これらの油脂の分別油、硬化油、エステル交換油等を用いることもできる。また、前記油脂は、20℃で液状の油脂が好ましい。20℃で液状の油脂は、具体的には、大豆油、菜種油、コーン油、中鎖脂肪酸油、米油、ゴマ油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、アボカド油等が挙られ、好ましくは、大豆油、菜種油、オリーブ油、及びゴマ油から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
〔HLB5.0~9.0の乳化剤〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、HLB5.0~9.0の乳化剤を含有することが好ましい。前記乳化剤の含有量は、好ましくは0.1~3.0質量%、より好ましくは0.2~2.0質量%、さらにより好ましくは0.3~1.5質量%、最も好ましくは0.5~1.0質量%である。また、前記HLBは、5.5~8.5が好ましく、6.0~8.0がより好ましく、6.5~7.5が最も好ましい。前記乳化剤の含有量、及びHLBが上記の範囲にあると、煮物等の加熱料理の具材に味が均一に回り、且つ、均一に柔らかく仕上がる。本発明におけるHLB5.0~9.0の乳化剤は、食品に使用される乳化剤であれば特に限定されないが、モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、及びポリグリセリンエステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
なお、乳化剤のHLBは、界面活性剤における親水性と疎水性のバランスを表す数値であり、例えば、「改訂三版 油脂化学便覧」(日本油化学協会編、丸善(株)社発行)に記載された方法により測定することができる。
上記モノグリセリドは、グリセリンに一つの脂肪酸がエステル結合したものであり、市販のモノグリセリドを用いてもよいし、従来公知の方法により製造したモノグリセリドを用いてもよい。上記モノグリセリドの市販品としては、例えば、太陽化学社製の「サンソフトNo.700P-2」、「サンソフトNo.750」等が挙げられる。
上記有機酸モノグリセリドは、上記モノグリセリドに有機酸がエステル結合したものであり、市販の有機酸モノグリセリドを用いてもよいし、従来公知の方法により製造した有機酸モノグリセリドを用いてもよい。上記有機酸モノグリセリドの市販品としては、例えば、太陽化学社製の「サンソフト623M」等が挙げられる。
上記ポリグリセリンエステルは、グリセリンの脱水縮合物に脂肪酸がエステル結合したものであり、市販のポリグリセリンエステルを用いてもよいし、従来公知の方法により製造したポリグリセリンエステルを用いてもよい。上記ポリグリセリンエステルの市販品としては、例えば、太陽化学社製の「サンソフトQ-17B」、「サンソフトA-173E」等が挙げられる。
〔その他の原料〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の親水性原料や親油性原料を使用してもよいし、各種だし汁、食酢、醤油、砂糖、食塩等の調味料、呈味料、エキス類、香料、増粘多糖類、加工澱粉、食品素材の粉砕物等を含有することができる。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料が食塩を含有する場合、電子レンジ調理用液状調味料中の食塩の含有量は、好ましくは0.1~25質量%、より好ましくは1~20質量%、さらにより好ましくは3~15質量%、最も好ましくは5~10質量%である。なお、前記食塩の含有量は、食塩として配合されるものの他に、醤油等の他の原料に含まれる食塩(食塩相当量)を合算した含有量である。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料が糖類を含有する場合、他の配合原料との風味との兼ね合いで一概には範囲を規定しがたいが、固形分換算で概ね0~30質量%でよい。本発明の電子レンジ調理用液状調味料中に含まれる糖類は、特に限定されないが、砂糖、ショ糖、異性化液糖、果糖、ぶどう糖、麦芽糖、水飴、蜂蜜等、転化糖、乳糖、シロップ、オリゴ糖、糖アルコール類等から選択される、1種又は2種以上の組み合わせが挙げられる。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料中に含まれる糖類が液体状の糖類を含む場合は、液体状の糖類から水分を除いたものが、糖類の固形分に相当する。したがって、電子レンジ調理用液状調味料中に含まれる糖類が、液体状の糖類と固体状の糖類とを含む場合は、液体状の糖類中の固形分と固体状の糖類との合計量を、糖類の固形分換算の値として用いる。なお、液体状の糖類の固形分は、常法の乾燥減量法(105℃,4時間)により求めることができる。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、前記水相と前記油相とを含み、該油相の含有量が上記の範囲であると、さらに、
1)電子レンジで加熱する際に、容器からの吹きこぼれが起こりにくい、
2)具材に由来する、えぐみや臭み等の異味がなく、風味が良好である、
3)本発明の電子レンジ調理用液状調味料中の油脂に由来する油性感を感じにくい、
などの副次的な効果を有する。
〔電子レンジ調理用液状調味料の製造方法〕
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、通常の調味料の製造方法に従って製造できる。以下、本発明の電子レンジ調理用液状調味料の製造方法の一例を説明する。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料の製造は、水相の原料(糖類、醤油、食塩、水等)を加熱撹拌して原料を均一に溶解・分散させる。加熱攪拌は加圧、減圧又は常圧下で可能であり、通常は常圧下で行われる。加熱温度に特に制限はなく、原材料が溶解、殺菌がなされる温度であればよく、通常は40~95℃の温度で、好ましくは60~95℃の温度で行われる。攪拌は原料の均一な分散等がなされるものであればどのようなものでも実施することができ、例えば、プロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー、超音波等の攪拌機又は方法を用いることができる。その後、60℃以下まで冷却し、得られたものに油相を加え、混合して乳化、分散、又は重層することによって、電子レンジ調理用液状調味料を得る。
本発明の電子レンジ調理用液状調味料は、ホットパック殺菌又はレトルト殺菌されていてもよい。電子レンジ調理用液状調味料をホットパック殺菌する方法及びホットパックの材質等に特に制限はなく、従来公知の方法及び材質のものを用いることができる。ホットパック充填条件についても特に制限はなく、従来公知の条件でよく、例えば45℃以上の温度、好ましくは60℃以上の温度で行うことができる。また、電子レンジ調理用液状調味料をレトルト殺菌する方法及びレトルト殺菌に用いる容器に特に制限はなく、従来公知の方法等を用いることができる。レトルト殺菌の方法としては、例えば120℃、30~60分等でよい。また、105~115℃の温度でのセミレトルト、130℃以上の温度のハイレトルト等であってもよい。
〔電子レンジで加熱する加熱料理の製造方法〕
本発明の電子レンジで加熱する加熱料理の製造方法は、本発明の電子レンジ調理用液状調味料を使用し、電子レンジを用いて加熱料理をするにあたり、具材がはみ出さない程度の深さがある耐熱性容器に、本発明の電子レンジ調理用液状調味料を具材と共に入れ、該容器をラップ等でかるく覆い、電子レンジで加熱するだけの操作でよい。通常の調理方法では、具材に味を均一に回すために、具材を反転させる作業が必要であるが、前記加熱料理の製造方法は、具材を反転させることなく、具材に味が均一に回る効果が得られる。なお、電子レンジ調理用液状調味料の添加量や、電子レンジの加熱時間は、具材の種類や量によって適宜調整できる。
本発明における加熱料理は、例えば煮物料理の場合、肉類や野菜類の具材を通常の煮物と同様の大きさに下ごしらえし、具材がはみ出さない程度の深さがある耐熱性容器に入れ、本発明の電子レンジ調理用液状調味料を、具材の重量(100質量%)に対して、5~50質量%を目安に添加する。次に、600Wの電子レンジで1~5分間加熱することで、煮物が得られる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に何ら限定されるものではない。
〔電子レンジ調理用液状調味料の製造〕
表1~3に示した配合に従い、油相以外の原料を撹拌機付きの加温可能な容器に投入し、撹拌混合しながら品温が90℃になるまで加熱保持して均一に混合して水相を調製した。次に、品温が50℃になるまで冷却後、混合液に油相(ただし、比較例1を除く)を投入して、攪拌混合し、電子レンジ調理用液状調味料(実施例1~8、比較例1~5)を製造した。なお、HLB9未満の乳化剤は菜種油に溶解し、HLB9以上の乳化剤は水相に溶解した。また、実施例1は油相と水相とが分離している態様であった。
表1~3中の乳化剤A~Hは以下のものを使用した。
乳化剤A:HLB2.8のモノグリセリド、商品名「サンソフトO-30V」、太陽化学(株)社製
乳化剤B:HLB3.0のポリグリセリンエステル、商品名「サンソフトQ-1710S」、太陽化学(株)社製
乳化剤C:HLB4.5のポリグリセリンエステル、商品名「サンソフトQ-175S」、太陽化学(株)社製
乳化剤D:HLB6.5のポリグリセリンエステル、商品名「サンソフトQ-17B」、太陽化学(株)社製
乳化剤E:HLB7.0の有機酸モノグリセリド、商品名「サンソフト623M」、太陽化学(株)社製
乳化剤F:HLB7.0のポリグリセリンエステル、商品名「サンソフトA-173E」、太陽化学(株)社製
乳化剤G:HLB7.2のモノグリセリド、商品名「サンソフト700P-2」、太陽化学(株)社製
乳化剤H:HLB15.5のポリグリセリンエステル、商品名「サンソフトM-12J」、太陽化学(株)社製
Figure 0007251896000001
Figure 0007251896000002
Figure 0007251896000003
〔電子レンジ調理用液状調味料の評価〕
(煮物の調理)
上記で製造した各種の電子レンジ調理用液状調味料を用い、下記の手順で、大根、じゃがいも、及び鶏肉のそれぞれの煮物を調理した。
1.大根は直径6cm×高さ3cmの円柱状、じゃがいもは直径4cm×高さ3cmの円柱状、鶏肉(ササミ)は長さ2cmの大きさに揃えた。
2.直径12cm、深さ6cmの耐熱性容器に1.で準備した具材と電子レンジ調理用液状調味料とを、大根1個(約150g)に対し該調味料15g、じゃがいも1個(約40g)に対し該調味料15g、鶏肉100gに対し該調味料15gをそれぞれ入れた。(但し、実施例1は使用直前に調味料を撹拌混合して水相と油相とが均一に混ざり合った状態のものを使用した)
3.耐熱性容器をラップで軽く覆い、600Wの電子レンジで、大根は3分間、じゃがいもは2分間、鶏肉は2分間加熱して、各種の煮物を調理した。
(大根の煮物の評価)
上記で調理した大根の煮物について、i)調理時の吹きこぼれの有無、ii)調理品の味染み(上部)、iii)調理品の味染み(下部)、iv)調理品の柔らかさ(上部)、v)調理品の柔らかさ(下部)、vi)調理品の風味、及び、vii)調理品の油性感を評価した。
i)調理時の吹きこぼれの有無の評価
調理時の吹きこぼれの有無は、上記の煮物の調理において、電子レンジで加熱する間の耐熱性容器からの吹きこぼれの有無を目視で確認し、下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(評価基準)
○:吹きこぼれが認められない
×:吹きこぼれが認められる
ii)調理品の味染み(上部)の評価
上記で調理した大根の煮物を、水平に二等分した上部について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材に味がよく染みている
1点:具材に味は染みているが、2点の評価よりは劣る
0点:具材に味がほとんど染みていない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
iii)調理品の味染み(下部)の評価
上記で調理した大根の煮物を、水平に二等分した下部について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材に味がよく染みている
1点:具材に味は染みているが、2点の評価よりは劣る
0点:具材に味がほとんど染みていない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
iv)調理品の柔らかさ(上部)の評価
上記で調理した大根の煮物を、水平に二等分した上部について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材の食感がとても柔らかい
1点:具材の食感は柔らかいが、2点の評価よりは劣る
0点:具材の食感が柔らかくない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
v)調理品の柔らかさ(下部)の評価
上記で調理した大根の煮物を、水平に二等分した下部について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材の食感がとても柔らかい
1点:具材の食感は柔らかいが、2点の評価よりは劣る
0点:具材の食感が柔らかくない
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
vi)調理品の風味の評価
上記で調理した大根の煮物について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材の風味が、えぐみ・臭み等の異味が無く、とても良好
1点:具材の風味は良好であるが、2点の評価よりは劣る
0点:具材の風味が、えぐみ・臭み等の異味があり、不良
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
vii)調理品の油性感の評価
上記で調理した大根の煮物について、5人の専門パネルが官能試験を行い、下記の採点基準に従って採点をし、5人の合計点から下記の評価基準に従って評価した。評価結果を表4~6に示す。
(採点基準)
2点:具材に油性感(油っぽさ)がない
1点:具材に若干油性感(油っぽさ)がある
0点:具材に油性感(油っぽさ)がある
(評価基準)
9以上10以下:◎(非常に良好)
6以上8以下 :○(良好)
0以上5以下 :×(不良)
(じゃがいもの煮物の評価)
上記で調理したじゃがいもの煮物について、上記大根の煮物の評価と同様に、調理時の吹きこぼれの有無、調理品の味染み(上下部)、調理品の柔らかさ(上下部)、調理品の風味、調理品の油性感を評価した。評価結果を表4~6に示す。
(鶏肉の煮物の評価)
上記で調理した鶏肉の煮物について、調理時の吹きこぼれの有無、調理品の風味、調理品の油性感を、上記大根の煮物の評価と同様に評価した。また、調理品の味染み、及び調理品の柔らかさの評価は、具材を上下部に分けずに、具材全体の評価を行った。採点基準と評価基準は、上記大根の煮物の評価と同様の基準を用いた。評価結果を表4~6に示す。
(総合評価)
上記の大根、じゃがいも、及び鶏肉のそれぞれの煮物の評価結果から、下記の基準に従って総合評価した。評価結果を表4~6に示す。
(評価基準)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が14~16個:◎◎(非常に良好)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が11~13個:◎(さらに良好)
評価結果に“×”を含まず、“◎”が10個以下 :○(良好)
評価結果のいずれかに“×”がある :×(不良)
Figure 0007251896000004
Figure 0007251896000005
Figure 0007251896000006
上記の結果から、水相と油相とを含有し、該油相を5~40質量%含有する電子レンジ調理用液状調味料を使用して調理した各種の煮物は、調理時に吹きこぼれが起きず、素材の上部と下部で味染みが同等かつ良好(すなわち、素材に味が均一に回っている)であり、また、素材の上部と下部で柔らかさが同等かつ良好(すなわち、均一に柔らかい)で、油性感も無く風味に優れたものであった。また、HLB5.0~9.0の乳化剤を特定量含有すると、上記の効果がさらに優れたものになった。

Claims (2)

  1. 水相と油相とを含有し、該油相を15~40質量%含有し、さらにモノグリセリド、有機酸モノグリセリド、及びポリグリセリンエステルから選ばれる1種、又は2種以上であるHLB5.0~9.0の乳化剤を0.1~3.0質量%含有する、電子レンジ調理用液状調味料(ただし、前記乳化剤はHLB3~7のソルビタン脂肪酸エステル及びHLB3~7のショ糖脂肪酸エステルの少なくともいずれかを除く)。
  2. 請求項1に記載の電子レンジ調理用液状調味料と具材とを容器に入れ、電子レンジで加熱する加熱料理の製造方法。
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ままごん,レンジde煮物,cookpad,2006年03月24日,https://cookpad.com/recipe/245421,レシピID:245421

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