JPH0889186A - 調理用油脂 - Google Patents

調理用油脂

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JPH0889186A
JPH0889186A JP6251220A JP25122094A JPH0889186A JP H0889186 A JPH0889186 A JP H0889186A JP 6251220 A JP6251220 A JP 6251220A JP 25122094 A JP25122094 A JP 25122094A JP H0889186 A JPH0889186 A JP H0889186A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】米飯の炊飯時または炊飯後に加え、それを冷凍
後に調理した時にバラケ性、食感、離型性及び焦げつき
防止性を改善する調理用油脂を提供する。また麺類の製
造に際し加えて、茹で麺並びに冷凍後の麺のほぐれ性、
離型性及び焦げつきの防止の改良に役立つ調理用油脂を
提供する。 【構成】食用油脂、グリセリン脂肪酸エステル又は及び
ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチンと動植物性ワ
ックスとより成る油脂組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理用油脂に関するも
のである。さらに詳しくは油脂に乳化剤として、レシチ
ン、グリセリン脂肪酸エステル及び又はポリグリセリン
脂肪酸エステルと動植物性ワックスを特定比率で含む調
理用油脂に関するものであり、凍結用に用いる炊飯米の
凍結時のバラケ性及び解凍後炒めた時の離型性、焦げつ
き並びに麺類のほぐれ性及び炒め時の離型性と冷凍後の
ほぐれ性を改善し、更に食したときに脂っこさを感じな
い、いわゆる油脂感を軽減することを目的とするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来家庭用並びに機械的な連続炊飯ライ
ン等の炊飯に際し、米飯の風味、食感、艶、ベトツキ及
び炊飯米のほぐれ等の改良を目的として、洗米後又は加
熱時に油脂又はそれと乳化剤、有機酸、アミノ酸等を加
える方法が報告されている。乳化剤を加えた油脂又はそ
れを乳化したエマルジョンとして加えて炊飯する例とし
て、(A)特開平1−262762、(B)同3−17
5940、(C)同3−175937等があり、(D)
油脂と乳化剤にアミノ酸や有機酸を加えて油中水型エマ
ルジョンとして米炊飯用、炒めご飯用及び麺製造用に用
いる油脂(特開平4−179451)が知られている。
また最近連続炊飯ラインで蒸気により加熱してα化した
米飯を冷凍処理して保存後、解凍して用いることが多く
なり、それに伴う米飯の性状の低下を防止する技術が望
まれており、解凍後のほぐれ性、食感、艶、風味を保持
するために、種々の方法(E)特開平4−117248
等が考えられている。さらに肉等の蛋白質を主とする食
品や野菜を炒めたり、焼いたりする際の焦げつきや油の
飛び跳ね(スパッタリング)を防止するために、油脂に
レシチンと他の乳化剤を加えて成る油脂組成物(F)特
開平4−271748も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の調
理用油脂は、それぞれ問題がある。すなわち(A)は、
O/W型乳化物として油脂を加えているので、米飯の内
部に浸透していくために、艶が悪くなり、米飯に必要と
される乳化剤の他に乳化させるための界面活性剤が多く
加えられるために、食味が低下する欠点がある。また乳
化物であることからその保存において温度により乳化破
壊が起こり、細菌や黴の発生の恐れもあり、そのため冷
蔵保存の必要があると共に味が油っぽくなるという欠点
がある。(B)は乳化剤としてポリグリセリン縮合リシ
ノレイン酸エステルと他の乳化剤とを油脂に加えてなる
米飯類用油脂であるが、乳化剤の組み合わせから米飯の
表面への均一な被膜が形成され難く、かつ乳化剤の添加
量が少ないため、炊飯時の油脂の分散性が低く、従って
均一な効果が得られ難いという欠点がある。(C)は油
脂にレシチンと他の食品用界面活性剤を加えた炊飯油で
あり、米飯に均一に分散吸着することで一定の効果が得
られるが、レシチンと組み合わせる界面活性剤から水へ
の分散性が十分ではなく、米飯粒への被膜形成の均一性
が劣るため水分蒸発性が高くなるという問題がある。
(D)はW/O型の乳化形態を取り、乳化剤にポリグリ
セリン縮合リシノレイン酸エステルを使用し、水相にア
ミノ酸や有機酸を加えて乳化しており、製造が煩雑にな
り、乳化破壊が起こったり、保存性が低下する等の欠点
がある。(E)は冷凍炊飯の製造における炊飯時に油
脂、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等よりなる乳
化剤、糖アルコールと小麦蛋白よりなる組成物を用い
て、冷凍後のバラケ性を増し、解凍後の食味及び食感を
良くすることを目的としているが、糖アルコールと小麦
蛋白を用いているために、焦げつき易く、離型性も劣る
等の問題がある。また(F)の油脂組成物は、油脂にレ
シチン、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルと
脂肪酸モノグリセリドを溶解しているため、乳化分散性
は優れているが、被膜の強度が弱く、従って離型性が劣
り、乳化剤の風味が強いと言う欠点がある。以上の様な
従来技術の問題点を解決すべく検討を行った結果、本発
明に到達したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、油脂
中にレシチン、グリセリン脂肪酸エステル及び又はポリ
グリセリン脂肪酸エステル、動植物性ワックスを各々
0.1〜8重量%、0.1〜5重量%、0.1〜5重量
%を含有する調理用油脂である。
【0005】本発明で用いる油脂は、動植物油脂類が主
成分であり、それらには大豆油、綿実油、菜種油、米糠
油、サフラワ−油、カポック油、落花生油、胡麻油等が
挙げられ、また椰子油、パ−ム油、牛脂、ラ−ド及び上
記動植物油脂の硬化油等の常温で固体又は半固体の油脂
をそのまま又は分別を行って得られる油脂も用いること
が出来る。また油脂どうしでエステル交換を行って得ら
れる油脂をそのまままたは分別して得られる油脂も用い
ることが出来る。またさらに炭素数4〜10の脂肪酸を
トリグリセリド中にエステル交換等の反応により取り入
れた中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)も用いること
が出来る。これらの油脂は単独又は二種以上を混合して
用いることが出来る。油脂は常温で液体の方が好まし
い。
【0006】レシチンには大豆レシチン、卵黄レシチン
が用いられ、粗製レシチン及び精製レシチンのいずれも
用いることが出来るが、高純度レシチンが好ましい。
【0007】グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリ
セリンと炭素数10〜22の脂肪酸とのエステルであ
り、グリセリンと脂肪酸との間のエステル化反応により
得られる、又は油脂(トリグリセリド)とグリセリンと
のエステル交換反応によって得られ、その組成はモノエ
ステルを主成分とするが、ジエステルを含有していても
良く、モノエステルを65〜95%、ジエステルを5〜
30%の範囲で含有しているものが挙げられ、トリエス
テルは殆ど含まないものが好ましい。脂肪酸は炭素数1
0〜22の飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又はその両
者を含んでいて良く、原料として天然油脂を原料として
得られる蒸留脂肪酸、または多くの炭素数の脂肪酸を含
む混合脂肪酸がそのまま用いられる。単体脂肪酸とし
て、例えばラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ス
テアリン酸等が挙げられ、天然油脂を原料として得られ
る混合脂肪酸として、牛脂脂肪酸、豚脂脂肪酸、パーム
油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸等及び上記の天
然油脂、魚油等を水素添加して得られる硬化油脂より得
られる脂肪酸等が挙げられる。またエステル交換反応に
用いる油脂としては、上記天然油脂脂肪酸の原料である
油脂及びそれらの硬化油脂が、挙げられる。
【0008】またポリグリセリン脂肪酸エステルとして
は、グリセリンの重合度が2〜15のポリグリセリン
と、炭素数12〜24の飽和又は及び不飽和脂肪酸の2
〜10エステルが用いられ、さらにポリグリセリンの縮
合リシノレイン酸エステルも用いることが出来る。リシ
ノレイン酸の縮合度は、2〜7が好ましい。
【0009】動植物性ワックスには、植物性としてキャ
ンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワック
ス、ホホバ油等が、動物性として蜜蝋、鯨蝋等が挙げら
れる。これらより1種又は2種以上を組合わせて使用す
ることが出来る。
【0010】本発明の調理用油脂の組成は、油脂中に乳
化剤として、レシチンを0.1〜8重量%、グリセリン
脂肪酸エステル又は及びポリグリセリン脂肪酸エステル
を0.1〜5重量%と動植物性ワックスを0.1〜5重
量%を含むものであるが、レシチンは0.2〜5.0重
量%、グリセリン脂肪酸エステル又は及びポリグリセリ
ン脂肪酸エステルは0.1〜3.0重量%、動植物性ワ
ックスは0.5〜3.5重量%を含有するのがより好ま
しい。レシチンが0.1重量%未満であると、均一な被
膜性が得られず、また8重量%を越えると、焦げつきが
大きくなり、風味が低下し、さらにコストが高くなると
いう問題が生じ好ましくない。またグリセリン脂肪酸エ
ステル又は及びポリグリセリン脂肪酸エステルが0.1
重量%未満であると、分散性が不足し、均一に乳化しな
いためバラケ性やほぐれ性が十分でないと言う欠点があ
る。また5重量%を超えると、乳化剤の風味が強く出る
ために、油脂の風味が著しく阻害されると言う欠点があ
る。更に動植物性ワックスが0.1重量%未満である
と、強固な被膜が得られず、従って離型性が十分でな
く、バラケ性やほぐれ性も劣ると言う欠点があり、5重
量%を超えると油脂の粘度が上昇し、乳化分散性が低下
し、効果の均一性が失われ、さらにコストが上昇する等
の問題が生じるため好ましくない。
【0011】本発明の調理用油脂の製造方法は、特に限
定はされないが、油脂にレシチン、グリセリン脂肪酸エ
ステル又は及びポリグリセリン脂肪酸エステル、ワック
スを順次加えて溶解するか、乳化剤とワックスを加熱溶
解または混合した上から油脂を加えて攪拌することによ
っても得られるが、溶解に際し加熱する方が好ましく、
温度は40〜80℃程度に加熱するのが良い。また上記
以外の乳化剤も併用することが出来る。他の乳化剤とし
てしょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等
が挙げられる。
【0012】本発明の調理用油脂の用い方は、洗米に加
える場合には、油脂を洗米に混合するか、炊飯器等に米
と規定の水を入れた上から必要量の油脂を加えるか、先
に油脂を入れてから洗米を加えて用いる。均一で高い効
果を得ようとするならば、油脂を加えた後分散する程度
に軽く混合するのが好ましい。連続炊飯ラインの洗米に
適用する場合にも、同様に洗米に加えて混合して用いる
か、上から散布して混合して用いる。また連続炊飯ライ
ンの蒸気加熱後の米飯に加える場合には、加熱して熱い
うちに、または冷却後に噴霧して攪拌し、均一に油脂が
米飯粒を覆うようにする。その場合に油脂はそのまま用
いることも出来るが、乳化液として噴霧する方が少ない
油脂で均一に米飯粒を覆うことが出来る。乳化液には、
水の代りにピラフ用、炊き込み用の調味液を用いて米飯
に味を付けて、後の調理に利用しやすくすることが出来
る。炊飯に用いる場合の調理用油脂の添加量は、米に対
して油脂として0.2〜7.0重量%であるのが好まし
く、さらに0.5〜5重量%であるのがより好ましい。
以上の様にして炊飯した米飯を冷凍保存し、その後その
まま又は解凍して調理に用いるが、炊飯後並びに冷凍後
の米飯のバラケ性及び調理後、特に炒めたりした時に、
焦げつきがなく、同時に離型性に優れた米飯が得られ
る。
【0013】また本発明の調理用油脂は、小麦粉に食塩
等と共に加えて、うどんやラーメン、スパゲッテイー、
マカロニ等の製造に用いて、生麺並びに茹で麺のほぐれ
性が良く、かつそれらを炒めた時に、焦げつきが起こり
難く、離型性が良く、ほぐれ性の優れた麺類が得られ
る。さらにそれらの茹で麺を冷凍保存した時に、冷凍保
存後及び解凍後においても、ほぐれ性が良く、取扱易い
麺類が得られる。また本発明の調理用油脂は、それを加
えていない茹で麺に、焼きうどんや焼きそばを作る時に
加えることによっても、炒めた時に焦げつきが少なく、
離型性に優れ、ほぐれ性にも優れた麺類が得られる。
【0014】以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明
する。
【0015】実施例1〜8、比較例2〜10 表1に示すように単体または混合した油脂に、グリセリ
ン脂肪酸エステル又は及びポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、レシチン(高純度レシチン)と動植物性ワックスを
加えて、70〜80℃にて加熱溶解し、実施例の調理用
油脂(1〜8)及び比較例2〜10の調理用油脂を得
た。比較例1は何も加えない例である。
【0016】
【表1】
【0017】測定例1 精白米1キログラムを水でといで、全体が2.5キログ
ラムに成るようにし、120分間静置した後、表1に示
す実施例1〜8と比較例2〜10の調理用油脂を、精白
米重量に対し0.3〜5.0重量%の範囲で加えて、常
圧で電気炊飯器を用いて炊飯した。比較例1は油脂を加
えないで炊飯を行った。次いでそれらを−40℃にて3
0分間急速冷凍後、−10℃にて保存後それを室内(2
3℃)に取り出してすぐ、バラケ性をチェックした。次
にこれらの米飯を何も加えずに、半解凍後フライパンで
150〜200℃にて3分間炒めた後、食感、焦げ付き
及び離型性をチェックした。これらの試験方法及び判定
基準は次の通りである。その結果を表2に示す。
【0018】試験方法 (1)バラケ性:フライパンに米飯を500g取り、竹
製のへらにて切り返しを行い、その際のバラケ性を次の
基準により判定した。 ◎:米飯粒間の付着も殆どなく、バラケ性が極めて良
い。 ○:米飯粒間に少し付着があるが、バラケ性は良好であ
る。 △:米飯粒がかなり付着し、塊が生じバラケ性は良くな
い。 ×:米飯粒の付着が多く、大きな塊を生じバラケ性は極
めて悪い。 (2)食感:10人のパネラーにより食感を「良」のみ
で判定し、その人数より次の基準により判定した。 ◎:10人中10〜9人が「良」と判定した。 ○:10人中6〜8人が「良」と判定した。 △:10人中2〜5人が「良」と判定した。 ×:10人中0〜1人が「良」と判定した。 (3)離型性:フライパン(容器)500gの米飯を取
り、150〜200℃にて3分間炒めた時の米飯の容器
との離型性を次の基準により判定した。 ◎:容器に米飯の付着が全くなく離型性は極めて良好。 ○:容器に米飯の付着が僅かにあるが離型性は良好。 △:容器に米飯の付着がかなりあり、離型性は良くな
い。 ×:容器に米飯の付着が著しく、離型性は極めて悪い。 (4)焦げつき:離型性の判定後の米飯の焦げ色より、
次の基準により判定した。 ○:殆ど焦げ色がないか、僅かにきつね色が着いてい
る。 △:きつね色か、薄い焦げ茶色に焦げ色が着いている。 ×:焦げ茶色から黒色に焦げ色が着いている。
【0019】
【表2】
【0020】測定例2 実施例1〜3と比較例2〜7で得られた調理用油脂をス
チ−ム加熱によるコンベア−式炊飯機にて、加熱後の米
飯の上から米重量当たり1〜3重量%の範囲で散布し良
く混合し、さらに炊飯後−40℃にて冷凍した後、−1
0℃に貯蔵しておき、冷凍時のバラケ性及び半解凍後の
米飯を上記と同様に炒めた時の食感、離型性及び焦げつ
きについて測定例1と同様に測定した。比較例1は調理
用油脂を散布しない例として加えた。それらの結果を表
3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】測定例3 実施例4〜6で得られた調理用油脂を炊き込み用調味液
に10重量%加えて乳化させた乳化液を、冷却しながら
加熱終了後の米飯の上から、米重量当たり1〜4.5重
量%散布し、次いで混合した後、密封状態で−18℃で
冷凍保存した。それを7日後解凍してバラケ性を、また
半解凍後の米飯を上記と同様に調理した時の食感、離型
性及び焦げつきについて測定例1と同様に測定した。比
較例2〜4についても上記と同様に、米飯に加え、試験
を行った。比較例1は乳化液を散布しない例である。そ
れらの結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】測定例4 薄力粉1000g、食塩30gと実施例7、8で得られ
た調理用油脂の各々10g,20gを水400gに混合
して得られる乳化液を、ミキサーを用いて10分間混練
し、次いで1時間熟成させた後、製麺機にて厚さ3mm
に延伸し、3mm巾に切断して生うどんを得た。これを
茹でて流水で冷却した後、ざるに取って水を切り、20
℃に1時間放置後のほぐれ性とうどんを炒めて焼きうど
んにした時の離型性を次の基準にて、又焦げつきは米飯
と同様の基準にて判定した。比較例2〜4についても上
記と同様にして処理し、試験を行った。比較例1は何も
加えない例である。これらの結果を表5に示す。
【0025】試験方法 (1)ほぐれ性:20℃で1時間放置後のうどんを、丸
竹箸を用いて、次の基準により、ほぐれ性を判定した。 ○:うどん同士の付着もなく、極めてほぐれ性は良好。 △:うどん同士に若干付着があるが、ほぐれ性は良好。 ×:うどん同士にかなりの付着があり、ほぐれ性は不
良。 (2)離型性:フライパン(容器)に500gの茹でう
どんを取り、炒めた時の容器との離型性を次の基準によ
り判定した。 ○:容器に付着はなく、離型性は良好。 △:容器に若干付着があり、離型性はやや劣る。 ×:容器への付着がかなりあり、離型性は不良。
【0026】
【表5】
【0027】
【発明の効果】以上説明した様に本発明の調理用油脂
は、油脂中に特定の乳化剤と動植物性ワックスを特定の
比率で含むものであり、それを炊飯時に洗米に加えて炊
飯する、又は炊飯後の米飯に加えて均一に攪拌すること
により、炊飯後及び炊飯冷凍後の米飯のほぐれ性、食感
を改善し、かつ炒め等の調理を行った時に、焦げつきが
少なく、離型性に優れた米飯が得られるという効果が得
られる。またうどん、中華麺の製造に際し小麦粉等に加
える又は茹で麺を炒める時に加えることにより、茹で麺
のほぐれ性に優れ、かつこれらを炒めて焼きうどんや焼
きそばに調理した時に、焦げつきが少なく、離型性に優
れた麺類が得られるという効果が得られる。さらに茹で
麺を冷凍保存した場合においても、ほぐれ性の優れた麺
類が得られるという効果が得られる。本発明の調理用油
脂を米飯や麺類の製造に用いて、ほぐれ性、食感、焦げ
つき防止、離型性が改善されることにより、連続炊飯機
等で炊飯後、冷凍して長期に保存し解凍した後において
も、改善された性状が維持され、米飯及び麺類の業務用
における食性及び保存性に役立ち、さらに店頭での商品
性を高めると同時に機械的製造において機械への付着が
少なく、製造工程の合理化及び収量のアップが行われる
等の効果も有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂中にレシチン、グリセリン脂肪酸エス
    テル及び又はポリグリセリン脂肪酸エステル、動植物性
    ワックスを、各々0.1〜8重量%、0.1〜5重量
    %、0.1〜5重量%含有することを特徴とする調理用
    油脂。
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