JPH08149950A - 食品用乳化油脂組成物 - Google Patents

食品用乳化油脂組成物

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JPH08149950A
JPH08149950A JP6335966A JP33596694A JPH08149950A JP H08149950 A JPH08149950 A JP H08149950A JP 6335966 A JP6335966 A JP 6335966A JP 33596694 A JP33596694 A JP 33596694A JP H08149950 A JPH08149950 A JP H08149950A
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oil
fat composition
fatty acid
fat
food
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JP6335966A
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Tomoaki Ito
知明 伊藤
Shinichiro Kashiwazaki
紳一郎 柏崎
Kanako Nemoto
香奈子 根本
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Riken Vitamin Co Ltd
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Riken Vitamin Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品製造において、味、匂い(風味)、食
感、外観等を改良する目的より添加される油脂の性質を
改質し、当該油脂に均質化機能を付与する自己乳化型油
脂組成物を提供する。 【構成】 不飽和グリセリン脂肪酸エステルを 0.2重量
%以上含むことを特徴とする自己乳化型油脂組成物であ
る。 【効果】 本発明の自己乳化油脂組成物は単独もしくは
他の油脂に混合し、水中に滴下させることにより自然乳
化あるいは、食品に添加した場合に油脂が均質化し易い
機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品の製造において、
味、匂い(風味)、食感、外観等を改良する目的で添加
される油脂の性質を改質し、当該油脂に均質化機能を付
与する食品用乳化油脂組成物に関し、更に詳しくは不飽
和ジグリセリン脂肪酸エステルを 0.2重量%以上含むこ
とを特徴とする食品用乳化油脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】水と油といえば、仲の悪い代表である
が、これら混ざり合わない一方を、他方分散させたのが
乳化物であり、通常水中油型(O/W型)と油中水型
(W/O型)とがある。一般的には、量の多い方が外相
になりやすく、食品に対して油脂を添加する場合にはO
/W乳化となると考えられる。O/W乳化を例として説
明すると、油を微細な粒子とし、油滴の粒度分布をでき
るだけ狭い範囲とする必要があり、乳化剤には油脂の界
面張力を低下させて油脂を乳化しやすくする作用があ
る。乳化方法には色々あるが、単純乳化法といわれる方
法が大量生産される乳製品(粉末油脂)などで行われ
る。
【0003】即ち、乳化剤を油脂か水、又は両者に融解
しておき、加温した水相中に攪拌しながら油脂を滴下し
て予備乳化し、ついで加圧ノズル式乳化機とかコロイド
ミルを用い、機械力で乳化する。その際に安定な乳化を
作りやすくするために水側には脱脂粉乳、カゼインとい
ったタンパク質、アラビアガム、キサンタンガムなどの
増粘多糖類などを用い、噴霧乾燥して粉末油脂が作られ
る。
【0004】又、乳化剤の選択をあまり必要としない方
法として界面活性剤相乳化法があり、水の代わりに水溶
性多価アルコールを使う方法がある。乳化剤を加熱溶解
した多価アルコール、油脂を用いて濃厚な油相/乳化剤
相の乳化液を作る方法である。これらは乳化油脂と言わ
れており、水に溶解すると微細なO/W乳化となる。い
ずれにせよ、乳化はあらかじめ乳化剤を融解し、油相、
水相を加温して、その後これらをホモミキサー、ホモジ
ナイザー、コロイドミルその他各種の乳化機に頼るとこ
ろが大きい。
【0005】これに対して、自己乳化法といわれる方法
がある。あらかじめ油脂又は水に乳化剤を溶解してお
き、水中に油を滴下させるだけで自然乳化させる方法で
あるが、これには強力な親水性乳化剤が必要とされ、こ
の方法は農薬などに応用されているが、わが国では食品
に許可されていない乳化剤であり、この方法は食品に使
えないとされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き問題点を解決するため、食品の製造において添加され
る油脂の性質を改質し、当該油脂に均質化機能を付与す
る本発明の食品用乳化油脂即ち自己乳化型油脂組成物を
提案することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、不飽和ジ
グリセリン脂肪酸エステルに油脂改質効果があることを
見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、不飽和ジグリセリン脂肪酸エステルと大豆油、菜種
油、綿実油、コーン油等の油脂とを配合してなる自己乳
化型油脂組成物に関するものである。
【0008】本発明の自己乳化型油脂組成物における不
飽和ジグリセリン脂肪酸エステルとはジグリセリンと脂
肪酸のエステル化反応、或いは、ジグリセリンとトリグ
リセライドとのエステル交換反応によるもの及び、分子
蒸留等の方法によって精製濃縮し、モノエステル純度を
50%以上に高めたものである。構成脂肪酸は炭素数8〜
22の不飽和脂肪酸の単独又は混合物、好ましくは、炭素
数16〜22の不飽和脂肪酸である。この不飽和ジグリセリ
ン脂肪酸エステルを 0.2重量%以上含む油脂組成物であ
って、食品に対して添加する油脂に対して内割 0.2〜10
0 重量%使用する。最終的に食品に対して添加する油脂
に対してこれらの乳化剤が 0.2〜2.0 重量%含有される
ように調整することが好ましい。 0.2重量%未満である
と効果が十分ではない。
【0009】本発明における油脂としては、大豆油、菜
種油、綿実油、パーム油、ヤシ油、コーン油、パーム核
油、魚油、牛脂、乳脂等の動植物性油脂、及びこれらの
硬化油、分別油、エステル交換油等を1種又は2種以上
混合したものが使用できる。好ましくは、常温液状の油
脂が好ましいが固体脂でも差しつかえはない。
【0010】
【実施例】
(実施例1)綿実油90重量%にジグリセリンモノオレー
ト(理研ビタミン株式会社製:リケマールDO−10
0)10重量%添加して融解混合し、油脂組成物を調製し
た。得られた油脂組成物2重量%を水に分散し、 COULT
ERR LS粒子アナライザーにより油滴粒度を分析した
(結果を図1に示した)。供試油脂組成物は、水中に滴
下させるだけで均質化(乳化)する性質(自己乳化)を
有し、その油滴粒度は上記の粒度分布となる。
【0011】(実施例2)下記表1の配合に従って、ハ
ンバーグを調製した。本発明例の供試油脂組成物として
は、コーン油99重量%に不飽和ジグリセリン脂肪酸エス
テル(理研ビタミン株式会社製:ポエムDO−100)
を1重量%添加して融解混合したものを使用した。
【0012】
【表1】
【0013】(調製法)牛肉、豚肉、鶏肉、食塩をケン
ウッドミキサーにて混練(低速1分間)し、玉ネギ、パ
ン粉、粉末植物性蛋白、香辛料、水、コーン油あるいは
油脂組成物を添加して混練(低速2分間)した。得られ
たハンバーグ生地を60gに分割成型して、スチーマボッ
クスにて10分間蒸煮し、放冷、重量(歩留)を測定。ま
た、固形分量を常圧乾燥法(105℃、2時間)、油分含量
をクロロホルム/メタノール(=1/2)抽出法にて測
定した。更にホットプレートにて、 180℃焙焼して焼ハ
ンバーグとして官能評価した。
【0014】(評価)表2に示した様に本発明の油脂組
成物では添加油脂のドリップが少なく歩留が比較例より
も良く、柔らかくジューシーなハンバーグが得られる。
【0015】
【表2】
【0016】(実施例3)揚げ物には衣材を使用する衣
揚げがあり、これは唐揚げ、天ぷら、パン粉揚げに分類
される。これら衣揚げの中からパン粉揚げを作製する。
下記表3の配合に従って小麦粉バッター液(油脂添加バ
ッター)を調製し、バッター中での油滴粒度について試
験した。バッターとは、種物の種類や目的に合わせて、
各種の材料を配分した、フライ衣用プレミックスのこと
である。本発明例の油脂組成物としては、不飽和ジグリ
セリン脂肪酸エステル反応品(理研ビタミン株式会社
製:ポエムJ−2681)を菜種油に内割 0.2〜1重量
%混合したものを使用した。
【0017】
【表3】
【0018】(調製法)小麦粉、水をT.K.HOMO
MIXER(特殊機械工業株式会社:タービン使用)
にて混合溶解し、油脂あるいは油脂組成物を添加混合し
た(1,500rpm、5分間)。得られたバッター液2%水溶
液の油滴粒度について分析した。
【0019】(評価)ポエムJ−2681を 0.2〜1.0
%溶解した油脂組成物を使用することにより、バッター
液中の油滴粒度は、細かくなり、バッター液中の油脂の
乳化状態が向上する。 又、バッター液の粘度も上昇す
る。常法によりコロッケ中種をバッター付け、パン粉付
けして、 180℃、5分間フライしたコロッケの食感を評
価した結果では、油脂組成物を使用することにより、食
感が軽くなる(サクサク感)効果がある。
【0020】(実施例4)下記表4の配合に従って、ア
メリカンドッグを調製した。本発明例の供試油脂組成物
として大豆油に不飽和ジグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン株式会社製:ポエムDO−100)を添加し
て融解混合したものを使用した。
【0021】
【表4】
【0022】(調製法)材料を縦型5コートミキサーに
て混合(低速2分)し、バッター液を調製し、ウインナ
ーソーセージを常法によりバッタリングし、フライ(180
℃、5分)後、冷凍(−28℃)した。冷凍保存(5日
間、25日間)したアメリカンドッグを電子レンジ加熱(6
50W、2分/8本)して食感を官能評価した。
【0023】(評価)本発明における油脂組成物は、冷
凍保存後、電子レンジ加熱してもフライ直後のサクサク
した食感が維持される効果がある。
【0024】(実施例5)香味を有する油脂(香味油)
には、ゴマ油、オリーブ油、豚脂、牛脂、鶏油等があ
る。それらの中から表5の配合に従って、ゴマ油を使用
した乳化油脂及び油脂組成物を調製し、油脂換算2重量
%の水溶液(熱湯使用)について風味を官能評価した。
本発明例の油脂組成物としては不飽和ジグリセリン脂肪
酸エステル(理研ビタミン株式会社製:ポエムDO−1
00)をゴマ油に 0.4〜1.0 重量%融解混合したものを
使用した。
【0025】
【表5】
【0026】ゴマ油乳化油脂では非常に微細なO/W乳
化となり、ゴマ風味が弱い。比較して本発明例の油脂組
成物はゴマ風味が強く感じられ、且つ水にO/W乳化し
ている。
【0027】(実施例6)下記表6の配合に従って、シ
ュー皮(シューケース)を調製した。本発明例の供試油
脂組成物として、不飽和ジグリセリン脂肪酸エステル
(理研ビタミン株式会社製:ポエムJ−2681)をラ
ード(横関油脂株式会社製:純正ラード)に加熱融解
後、急冷混捏したものを使用した。
【0028】
【表6】
【0029】(調製法)水、ラード、食塩を加熱溶解
(沸騰状態)した後、小麦粉を加え、加熱混合し、次い
で炭酸アンモニウム、全卵の順に混練して、シュー生地
を得た。天板にシュー生地を絞り(生地重量20g)、オ
ーブンで 200℃、5分間焼成してシュー皮を得た。
【0030】(評価)本発明における油脂組成物(ラー
ド)は、表6に示した様に水、食塩とともに加熱溶解し
た状態で、乳化あるいは分散する。シュー生地は、柔ら
かく良好な物性となり、シュー皮の膨化状態が均一でボ
リュームがあり、品質が良くなる効果がある。
【0031】(実施例7)下記表7の配合に従って、バ
タークリームを調製した。本発明例の供試油脂組成物と
して、不飽和ジグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミ
ン株式会社製:ポエムDO−100)をコーン油に融解
混合し、ショートニング(日本リーバ株式会社製:BC
ショートニング)に混合したものを使用した。
【0032】
【表7】
【0033】(調製法)ケンウッドミキサー(高速)に
て常法によりホイップした。得られたバタークリームに
ついて官能評価した。
【0034】(評価)本発明における油脂組成物(ショ
ートニング)では、バタークリームが水に分散する性質
があり(生クリームと同様の性質)、表7に示したよう
に口溶けが良好となる効果がある。
【0035】(実施例8)下記表8の配合に従って、中
種法にて食パンを調製した。供試油脂組成物として、不
飽和ジグリセリン脂肪酸エステル反応品(理研ビタミン
株式会社製:ポエムJ−2681)を使用し、ショート
ニング(日本リーバ株式会社製:SuperAtlanta)に混合
して添加した。
【0036】
【表8】
【0037】(調製法)中種原料を縦型20コートミキ
サーにて混捏(低速3分、中速 1.5分)し第一発酵(4
時間)を取った後、本捏(低速3分、中速2分、高速1
分)し、ショートニングを混捏(低速2分、高速5
分)、フロア(20分)、分割、ベンチ(20分)、ホイロ
(38℃、85%RH)を行い焼成した。得られた食パンに
ついて、ボリュームを薬種置換法により測定し、外観、
内相を官能評価した。
【0038】(評価)本発明における油脂組成物(不飽
和ジグリセリンエステル反応品)は、ショートニングの
パン生地への分散性を改良し、表8に示したように品質
の良いパンが得られる効果がある。
【0039】(実施例9)揚げ麺類には、即席油揚げ
麺、即席ワンタン等がある。その中から下記表9の配合
に従って、即席ワンタンを調製した。供試油脂組成物と
して、不飽和ジグリセリンエステル反応品(理研ビタミ
ン株式会社製:ポエムJ−2681)を使用し、コーン
サラダ油に混合し、仕込み水に添加した。
【0040】
【表9】
【0041】(調製法)原料を横型ミキサーにて混合
し、製麺機にて圧延成型(4mm)、ねかし(30分)を取
った後、更に圧延成型(0.7mm)して型抜き(φ7cm)
し、蒸し(2.5分)、フライ(140℃、30秒)して即席ワン
タンを調製した。
【0042】(評価)本発明における油脂組成物(不飽
和ジグリセリンエステル反応品)は、コーンサラダ油を
仕込みに乳化することができ、製麺機での圧延成型性に
著しい効果がある。またフライ時のワンタンの火ぶくれ
を防止する効果があり、熱湯を注いだ時のもどりも良好
である。
【0043】(実施例10)下記表10の配合に従って、炊
き込みチャーハンを調製した。供試油脂組成物として、
米油90重量%に不飽和ジグリセリン脂肪酸エステル(理
研ビタミン株式会社製:ポエムDO−100)10重量%
添加して融解混合したものを使用した。
【0044】
【表10】
【0045】(調製法)生米を常法通り洗米後、加水を
し、調味料(理研ビタミン株式会社製炊き込み用チャー
ハン調味料)、油脂を加えて 1.5時間浸漬した後、その
まま電気釜にて炊飯した。その後、30分むらし、炊き込
み型チャーハンを得た。ただし、炊き込みチャーハン
は、これとは別に調製した具を加えて出来上がりである
が、評価のため具を加える前の御飯を評価した。評価
は、炊飯後及び冷凍保存ののち、電子レンジ調理後のバ
ラケを官能評価した。
【0046】(評価)本発明における油脂組成物(不飽
和ジグリセリン脂肪酸エステル含有油)は、炒飯歩留を
良くする上に炊き込みチャーハンのバラケを促進し、フ
ライパンで作製したように製造することができた。また
電子レンジ調理にても、バラケ良好なチャーハンを得る
ことができた。
【0047】(実施例11)生麺類には生うどん、生中華
麺、餃子生皮等がある。それらの中から下表11の配合に
従って生中華麺を調製した。供試油脂組成物として不飽
和ジグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製:ポ
エムDO−100)を菜種油に 0.3%融解混合したもの
を使用した。
【0048】
【表11】
【0049】(調製法)小麦粉を横型ミキサーに入れ、
その他の材料を溶かした水を加え混合した。その後製麺
機にて圧延成型(4mm)ねかし(30分)取った後更に圧
延成型(1mm)して製麺(切り歯#22)した。製麺した
麺は小分けし、ビニール包装した後冷蔵3日保存した。
開封時のほぐれを比較し、茹でた時の食感を比べた。
【0050】(評価)本発明品の乳化油脂組成物は、油
浮きすることなく、容易に仕込水に分散し、製麺性、ほ
ぐれ、および食感の改良に効果がある。
【0051】(実施例12)下記表12の配合の米菓サラダ
がけ用タレを用いて、米菓を調製した。供試油脂組成物
として、サラダ油96重量%に不飽和ジグリセリン脂肪酸
エステル反応品(理研ビタミン株式会社製:ポエムJ−
2681)を4重量%混合したものを使用した。
【0052】
【表12】
【0053】(調製法)醤油タレ原料を加熱溶解(50〜
60℃)し、サラダ油を混合し、タレを調製した。常法に
より焼成した糯米菓を上記タレに浸漬し、乾燥した。得
られた糯米菓製品のタレのコーティング状態(つや、色
むら)を官能評価した。
【0054】(評価)本発明における油脂組成物では、
醤油タレに均一に乳化することから、コーティング状態
の良好な糯米菓製品が得られる効果がある。
【0055】(実施例13)下記表13の配合に従って、ス
ポンジケーキを調製した。供試油脂組成物として、不飽
和ジグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社
製:ポエムDO−100)をマーガリン(Meister Gold
Super:日本リーズ)に融解混合したものを使用した。
【0056】
【表13】
【0057】(調製法)縦型5コートミキサーにて全
部、砂糖をホイップ(比重0.25〜0.26)し、薄力粉を手
合わせ、次いで60〜80℃に加熱溶解したマーガリンを手
合わせして混合してケーキ生地を得た。常法によりオー
ブンにて焼成(160〜 170℃、30分間)に、得られたスポ
ンジケーキについてボリューム及び内相を官能評価し
た。
【0058】(評価)本発明における油脂組成物(マー
ガリン)では、ケーキ生地への分散性が良く、ボリュー
ムが良く出て、内相の均一なスポンジケーキが得られる
効果がある。
【0059】(実施例14)下記表14の配合に従って、絹
ごし豆腐を調製した。供試油脂組成物として、不飽和ジ
グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社:ポ
エムDO−100)を大豆油に融解混合したものを評価
した。
【0060】
【表14】
【0061】(調製法)常法により、丸大豆よりの絹ご
し用豆乳(Brix10)を用いて、これに油脂組成物を添加
(2.3%)し、グルコノデルタラクトンにより凝固して、
絹ごし豆腐を調製した。得られた絹ごし豆腐について呈
味性を官能評価した。
【0062】(評価)本発明における油脂組成物は、豆
乳に対して、容易に乳化し、得られた豆腐は、凝固剤に
起因する酸味を低減し、コク味のある豆腐が得られる効
果がある。
【0063】(実施例15)下記表15の配合のピックル液
を用いて、ロースハムを調製した。供試油脂組成物とし
て、不飽和ジグリセリン脂肪酸エステル反応品(理研ビ
タミン株式会社製:ポエムJ−2681)4重量%を菜
種油96重量%に混合したものを使用した。
【0064】
【表15】
【0065】(調製法)冷水に対して、ピックル液用原
料を溶解し、油脂組成物を混合してピックル液を調製し
た。豚ロース生肉(中間部)に対して、上記ピックル液
を注入(30%)、同ピックル液に浸漬(0℃、3日間)
した後、常法により整形(ケーシング詰め)、ねかし
(0℃、1日間)、乾燥(70〜80℃、2時間)、燻煙
(70〜80℃、1時間)、ボイル(75℃、2時間)、冷却
(5℃、2日間)した。得られたロースハムについて、
断面の肉色、食感及び風味について官能評価した。
【0066】(評価)本発明における油脂組成物では、
油脂(乳化物)添加による肉色及び食感の影響がなく、
風味的にはポーク臭がマスキングされ、コク味のあるロ
ースハムが得られる効果がある。
【0067】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の自己乳化
型油脂組成物は単独もしくは、他の油脂に混合し、水中
に滴下させることにより自然乳化、あるいは食品に添加
した場合に油脂が均質化しやすい機能を有する。その効
果として、食品の味、匂い(風味)、食感、外観等を改
良することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた油脂組成物を水分散した際
の油滴粒度分布を示す図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23B 4/02 A23G 3/00 104 A23L 1/10 B 1/16 A 1/162 1/176 1/19 B01F 17/44 B01J 13/00 A // A23L 1/20 104 Z 1/317 Z A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ジグリセリン脂肪酸エステルを
    0.2重量%以上含むことを特徴とする食品用乳化油脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の食品用乳化油脂組成物を有効
    成分とする食品の改良剤。
JP6335966A 1994-09-28 1994-12-22 食品用乳化油脂組成物 Withdrawn JPH08149950A (ja)

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