JP3071669B2 - 抗アレルギー物質、その製造方法、抗アレルギー剤及び機能性食品 - Google Patents

抗アレルギー物質、その製造方法、抗アレルギー剤及び機能性食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シソ沸騰水抽出物から
得られる肥満細胞脱顆粒阻害活性を有する抗アレルギー
物質、及びシソ熱水抽出物からの抗アレルギー物質の製
造方法、並びに抗アレルギー物質を含む抗アレルギー
剤、及び機能性食品に関し、本発明の抗アレルギー物質
は、アレルギーの治療、予防に有用である。
【0002】
【従来の技術】アレルギー性疾患は抗原抗体反応の形式
によりI型〜IV型の4つの型に分類されている。しかし
現在では通常アレルギー性疾患といえば、I型アレルギ
ーであるアレルギー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、
花粉症、アトピー性皮膚炎などを指すことが多い。
【0003】アレルギーの発生機序としては3つの段階
に分けられる。第一段階として花粉・ハウスダスト等の
抗原が器官粘膜に付着してIgE抗体の産生を起こす。
第二段階として抗原に感作された肥満細胞からヒスタミ
ン等の化学伝達物質が脱顆粒により遊離される。第三段
階として前記第二段階で遊離されたヒスタミン等の化学
物質が器官に作用してアレルギー症状を惹起する。
【0004】前記アレルギー疾患の治療においては抗ヒ
スタミン剤、ステロイド剤、脱顆粒阻害剤などが用いら
れている。これらの治療剤の作用機序の概略としては、
抗ヒスタミン剤は第三段階であるヒスタミンの作用の阻
害、ステロイド剤は主に第一段階である抗体産生の抑
制、また脱顆粒阻害剤は第二段階である肥満細胞からの
脱顆粒を阻害することが知られている。
【0005】ところで、ヒアルロニダーゼ阻害活性は、
肥満細胞からのヒスタミン遊離に対する阻害効果を示す
機構の一つであることが掛川らの「J.Pharm.Dyn., 7,S-
96(1984)」で示されている。また、ヒアルロニダーゼ阻
害活性と肥満細胞からの脱顆粒阻害について相関関係が
あるということが掛川らの「Chem.Pharm.Bull.33(11)50
79-5082(1985) 」においてタンニンを用いた試験で明ら
かにされている。
【0006】前記従来の抗アレルギー剤は、常用する場
合も多くなること、また幼児に投与するケースも多いこ
とから、副作用が少なく安全な治療薬が従来から求めら
れている。そこでこれまでさまざまな植物において抗ア
レルギー作用成分の探索が行われ、なかでもシソ科植物
に含まれる成分に抗アレルギー効果があることが既に確
認されている。
【0007】例えば、特開平6−293652号公報
は、シソ茎葉部を有機溶剤を用いて抽出したものがI型
アレルギー抑制効果を有することを開示している。特開
平1−102027号公報は、シソ葉からのカルスを誘
導し、組織培養して得たカルスを乾燥したものを10℃
で50%エタノール水を用いて抽出し、濃縮乾固した抽
出物を得、この抽出物には肥満細胞脱顆粒抑制活性があ
ることを開示している。特開平6−62795号公報
は、シソ葉を水、アルコール等の溶剤で抽出して溶剤を
蒸発乾固して得たシソ葉抽出物と、α−リノレン酸、エ
イコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸から選ばれる
脂肪酸を構成脂肪酸として含む油脂とを食品に含有させ
た抗アレルギー食品を開示している。特開平4−798
52号公報は、シソ科植物の茎葉を摩砕し、有機溶剤に
て抽出した後、溶剤を除去したものをアレルギー改善食
品とすることを開示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記各
従来技術に示されている抗アレルギー作用を有するシソ
抽出物は、シソ植物を溶剤で抽出し、溶剤を蒸発乾固し
たものであり、シソ植物中のどのような成分が抗アレル
ギー作用を有するのか、その特定には至っていない。そ
こで、本発明は、シソ植物中に含まれる抗アレルギー作
用を有する物質を精製し、その成分を特定化し、その特
定化された抗アレルギー物質及びその製造方法を提供す
ること、その抗アレルギー物質を含む抗アレルギー剤、
並びにその抗アレルギー物質を添加した機能性食品を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記したように、肥満細
胞脱顆粒阻害活性とヒアルロニダーゼ阻害活性とは関連
があることが知られているので、ヒアルロニダーゼ阻害
活性を測定することは肥満細胞脱顆粒阻害活性物質の検
索に有用である。そこで本発明者らは、ヒアルロニダー
ゼ阻害活性を指標として検索した結果、肥満細胞からの
脱顆粒に対する阻害活性を示す成分をシソ葉の沸騰水抽
出物より決定し、本発明を完成させた。
【0010】すなわち、本発明の一番目の抗アレルギー
物質は、シソ沸騰水抽出物から得られ、肥満細胞脱顆粒
阻害活性を有し、糖及びアミノ酸を構成要素として含む
分子量13,500、比旋光度〔α〕 D (0.25、H
2 O)=−0.4、褐色物質(抗アレルギー物質Iとい
う)であることを特徴とする。
【0011】本発明の上記抗アレルギー物質Iとは別の
抗アレルギー物質は、シソ沸騰水抽出物から得られ、肥
満細胞脱顆粒阻害活性を有するポリフェノール類であ
て、次の2種類に分別することができ、一方は、DEA
E陰イオンカラムを用いたカラムクロマトグラフィーに
より50%アセトンで溶出することができ(本方法によ
り溶出された物質を抗アレルギー物質IIという)、他方
は、DEAE陰イオンカラムを用いたカラムクロマトグ
ラフィーにより0.1N HClを含む50%アセトン
で溶出することができる(本方法により溶出された物質
を抗アレルギー物質III という)。
【0012】本発明の抗アレルギー物質の製造方法は、
シソ葉を沸騰水で抽出し、固液を分離し、得られた水溶
液を沈澱剤により沈澱させ、得られた沈澱物より水溶性
成分を溶出させ、さらに得られた溶出成分を1種又は2
種以上のカラムクロマトグラフィーにより分別・精製し
て肥満細胞脱顆粒阻害活性を有する物質を得ることを特
徴とする。
【0013】本発明の抗アレルギー剤は、前記各精製段
階で分別される抗アレルギー物質を製剤化したことを特
徴とする。
【0014】本発明の機能性食品は、前記各精製段階で
分別される抗アレルギー物質を食品に添加して抗アレル
ギー機能を食品に付与したことを特徴とする。
【0015】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0016】本発明の抗アレルギー物質の製造原料とな
るシソは、シソ科の植物及びその近縁植物であり、例え
ば、青チリメンシソ、赤チリメンシソ、シソ科近縁植物
については、カキオドシ、キダンソウ、ウツボグサ、ハ
ッカ、メハジキ、エゴマ、カタメンジソ、ナギナタコウ
ジュ、ヒキオコシ、コガネバナ、セージ、タイム、バジ
ル、ミント、ラベンダー、オレガノ、セボリ、レモンパ
ーム、ローズマリー、キャットニップ、ヒソップ、ベル
ガモット等を挙げることができる。これらの原料の葉、
茎、種子が使用され、生の植物でも乾燥された植物でも
利用できるが、乾燥されたものは保存性に富む点におい
て、便利な原料である。
【0017】これらのシソから、有効成分を取得する方
法において、最初にシソ葉に対して沸騰水で抽出するこ
とが抽出効率を上げるために必須である。本発明におい
沸騰水抽出する方法は、適宜の条件下で行うことがで
きるが、一般的には、例えば、乾燥したシソ葉に水を加
え、15分間程度煮沸処理することによって行われる。
【0018】上記の煮沸処理で得られた沸騰水抽出液か
らのさらなる有効成分の分離、精製は、通常の天然物か
らの分離・精製手段に準じて行うことができる。例え
ば、沸騰水抽出終了後、濾過、遠心分離等により固、液
を分離し、得られる水溶液をセチルピリジニウムクロラ
イドなどの沈澱剤を用いることによって沈澱させ、その
沈澱物中より水溶性成分を溶出させ、カラムクロマトグ
ラフィー〔例えば、DEAEイオン交換樹脂(東ソー
製)を用いたカラムクロマトグラフィー等〕を用いるこ
とができる。このカラムクロマトグラフィーにより前記
した溶出方法により抗アレルギー物質I、II、III を得
ることができる。
【0019】本発明の抗アレルギー物質I、II、III を
さらに精製するには、ヒアルロニダーゼを固定化した担
体を作成し、この担体を使用したアフィニテークロマト
グラフィーにより効率よく精製することができることを
本発明者は見いだした。
【0020】本発明によって得られた抗アレルギー物質
I、II、IIIは、肥満細胞脱顆粒阻害作用を有して
おり、医薬品、或いは食品に添加した機能性食品として
利用される。本発明の抗アレルギー物質I、II、II
Iを医薬品、或いは機能性食品に利用するには、抗アレ
ルギー物質I、II、IIIの分別された、どのような
精製段階のものも使用することが可能である。例えば、
機能性食品においては、抗アレルギー物質I、II、I
IIの各種精製段階の1種又は2種以上を各種食品、例
えば、紅茶、清涼飲料水、ジュース、あめ、澱粉質食
品、各種加工食品等に添加することによって肥満細胞脱
顆粒阻害作用が付加された機能性食品を得ることができ
る。本発明による抗アレルギー物質は、アレルギー性気
管支喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚
炎等のI型アレルギーを予防、又は治療することを目的
とした抗アレルギー剤として用いることができる。本発
明の抗アレルギー剤には、各種精製段階の抗アレルギー
物質I、II、III自体を有効成分として製剤化して
もよいし、これらの抗アレルギー物質と両立する他の抗
アレルギー剤またはその他の医薬と共存させた形態で製
剤化して用いることができる。
【0021】投与する方法は、経口又は非経口投与によ
る製剤のいずれをも選ぶことができる。具体的な製剤と
しては、注射(例えば、静脈注射、筋肉注射、皮下注
射、点滴等)剤、座薬、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤、クリーム剤、パップ剤等を挙げることができる。ま
た、これら製剤に用いられる担体としては、経口、非経
口に適した有機又は無機の不活性な担体が用いられる。
具体的には、例えば乳糖、でんぷん、植物性又は動物性
の脂肪及び油脂等が挙げられる。製剤中の担体に対する
本発明の抗アレルギー物質の割合は、0.1〜100%
の間で変化させることができる。また、この組成物中に
は、製剤上一般に使用される結合剤、賦形剤、滑沢剤、
崩壊剤、湿潤剤等の添加剤を含有させることができる。
【0022】経口用液体製剤としては、内用水剤、懸濁
剤、乳剤、シロップ剤等のいずれの形態であってもよ
く、またその組成物中には添加剤、保存剤を含有するこ
とができる。
【0023】本発明の抗アレルギー剤の投与量は、年
令、投与経路、投与回数により異なり、広範囲に変える
ことができる。この場合、肥満細胞脱顆粒阻害物質の有
効量と適切な希釈剤、及び薬理学的に使用できる担体の
組成物として投与される。投与される有効量は、0.5
μg〜50mg/kg体重/日であり、一日一回から数
回に分けて投与される。
【0024】分子量:抗アレルギー物質I、II及びIII
の各々を限外濾過膜法(アミコン社製セントリプレッ
プ)により分子量を測定すると、それぞれ分子量10万
のフィルターを通過するが、分子量1万のフィルターは
通過しないので、抗アレルギー物質I、II及びIII は、
それぞれ1万以上10万以下の分子量であると確認され
る。さらに、抗アレルギー物質Iについて、ポリアクリ
ルアミドゲルによる電気泳動法(SDS−PAGA)で
分子量を測定すると、13,500に単一のバンド観察
される。よって、抗アレルギー物質Iの分子量は、1
3,500とされる。
【0025】前記SDS−PAGAによる分子量の決定
は、還元条件下で以下のように行う。サンプルを95
℃、5分間熱処理することによって変性させ、サンプル
バッファーとして、0.06Mトリス・塩酸緩衝液(p
H6.8)、1.71%SDS、6%グリセロール、
0.1Mジチオスライトール、0.002%BPB(ブ
ロモフェノールブルーの略語)の組成からなるバッファ
ーを用い、5mAで60分間通電した後、8−10mA
で150分間泳動する。泳動後は、銀染色によりタンパ
ク質を、またPAS染色により多糖類を染色し、タンパ
ク質の標準分子量マーカーを同時に泳動することによっ
て、分子量を求める。
【0026】溶解性:抗アレルギー物質Iは水及びメタ
ノールに易溶である。
【0027】抗アレルギー物質II及びIII は、何れも水
にわずかに溶ける。
【0028】抗アレルギー物質I、II及びIII は、何れ
も中性酢酸エチルで抽出されない。抗アレルギー物質
I、II及びIII は、何れも中性n−ブタノールでは抽出
されない。
【0029】各種イオン交換クロマトグラフィーにおけ
る吸着特性:抗アレルギー物質I、II及びIII は、何れ
もDEAE陰イオン交換カラムに吸着する。抗アレルギ
ー物質I、II及びIII は、何れもカルボキシメチルセル
ロース陽イオン交換樹脂(以下、CM陽イオン交換樹脂
という)に吸着しないことから、酸性物質である。前記
DEAE陰イオン交換カラムに吸着されている抗アレル
ギー物質Iは1M NaCl溶液で溶出され、また前記
DEAE陰イオン交換カラムに吸着されている抗アレル
ギー物質IIは50%アセトン溶液で溶出され、また前記D
EAE陰イオン交換カラムに吸着されている抗アレルギ
ー物質III は0.1N HCl含有50%アセトン溶液
により溶出される。
【0030】熱安定性:抗アレルギー物質I、II及びII
I は、何れも100℃30分間の熱処理で安定であり、
この熱処理で肥満細胞脱顆粒阻害活性は失活しない。
【0031】酵素処理安定性:抗アレルギー物質I、II
及びIII は、何れも30℃、15分間のトリプシン処理
で肥満細胞脱顆粒阻害活性は失活しない。
【0032】呈色反応:抗アレルギー物質Iは、フェノ
ール−硫酸法による呈色反応が陽性であるので、糖を含
むことが示される。
【0033】抗アレルギー物質Iは、カルバゾール−硫
酸法により陽性を示すので、上記各性質を考慮すると抗
アレルギー物質Iに含まれる糖はウロン酸を含む糖であ
ることが分かる。
【0034】抗アレルギー物質II及びIII は、ポリクラ
ールATで処理すると、沈澱するので、上記各性質を考
慮するとポリフェノール類であることが分かる。
【0035】物質の色:精製抗アレルギー物質I(下記
の実施例5で得られたもの)は褐色である。
【0036】比旋光度:精製抗アレルギー物質I(下記
の実施例5で得られたもの)について〔α〕D=−0.
4(0.25,H2 O)紫外線吸収スペクトル :精製抗アレルギー物質I(下記
の実施例5で得られたもの)の紫外線吸収スペクトルの
チャートを図1に示す。
【0037】赤外線吸収スペクトル:精製抗アレルギー
物質I(下記の実施例5で得られたもの)の赤外線吸収
スペクトルのチャートを図2に示す。
【0038】アミノ酸組成:抗アレルギー物質Iを6N
−HCl、110℃、24時間加水分解した後のアミノ
酸分析の結果を下記の表1に示す。なお、本分析ではト
リプトファンは検出できない。
【0039】
【表1】
【0040】糖組成:抗アレルギー物質Iを2N−HC
l、100℃、4時間加水分解した後の糖組成分析の結
果を下記の表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】LD50 :精製抗アレルギー物質I(下記の
実施例5で得られたもの)、抗アレルギー物質II(下記
の実施例1で得られたもの)、 抗アレルギー物質III
(下記の実施例1で得られたもの)のLD50はそれぞれ
2g/Kg以上である。
【0043】
【実施例】〔実施例1〕シソ葉からの抗アレルギー物質I(DEAE画分I)、
抗アレルギー物質II(DEAE画分II)、及び抗アレル
ギー物質III (DEAE画分III)の製造 乾燥したシソ葉100gに水1リットルを加え、15分
間煮沸した。次に、この沸騰水抽出液を冷却後、減圧下
で吸引濾過し、固・液を分離した。得られた水溶液50
0mlにセチルピリジニウムクロライドを添加し、30
℃12時間放置することによって沈澱が形成した。得ら
れた沈澱物を、15%エタノール100mlで洗浄し、
10,000回転、20分間の遠心分離により試薬を除
去した後、沈澱物に50mlの水を添加し、水溶性有効
成分を溶出させた。
【0044】得られた溶出液を50mMホウ酸緩衝液
(pH7.4)で平衡化したDEAE−Toyopearl カラ
ム(東ソー株式会社製)に充填し、同緩衝液で洗浄した
後、溶出液として1M NaCl溶液、0.1N HC
l溶液、50%アセトン溶液、0.1N HCl含有5
0%アセトン溶液により順次溶出した。回収したそれぞ
れの画分(DEAE画分I、DEAE画分II、DEAE
画分III )を減圧乾固し、粗抗アレルギー物質I、抗ア
レルギー物質II、抗アレルギー物質III とした。
【0045】〔実施例2〕ヒアルロニダーゼ阻害活性の測定 : 前記実施例1で得られたシソ沸騰水抽出液、DEAE画
分I、DEAE画分II、DEAE画分III の各ヒアルロ
ニダーゼ阻害活性を、沢辺らの「衛生化学、36(4) 、31
4-319(1990) 」に記載の方法に準じて、以下に示す方法
で測定した。
【0046】ウシ睾丸由来ヒアルロニダーゼ(シグマ社
製)2.83mgを緩衝液(0.1M酢酸、pH4.
0)1mlに溶解した液0.15mlと緩衝液(0.1
M酢酸、pH4.0)に溶解した0.3M NaCl溶
液0.2mlとを混合し、37℃、20分間保温した。
その反応液に各種被検液0.1mlを加え、37℃、2
0分間保温した。さらに雄鶏のとさか由来ヒアルロン酸
カリウム塩(シグマ社製)1.83mgを緩衝液(0.
1M酢酸、pH4.0)1mlに溶解した液0.2ml
を加え、37℃、20分間保温した。続いて0.4N
NaOH1.83mgを緩衝液(0.1M酢酸、pH
4.0)1mlに溶解した液0.2mlを加え、37
℃、20分間保温した後、585nmにおける吸光度を
測定した。
【0047】前記実施例1で得られたシソ沸騰水抽出
液、DEAE画分I、DEAE画分II、DEAE画分II
I 、を用いてヒアルロニダーゼ阻害活性を測定した結果
を、縦軸にヒアルロニダーゼ阻害率、横軸に各画分をと
って、図3に示した。図3中、(1)の矢印は1M N
aCl溶液の注入時期、(2)の矢印は0.1N HC
l溶液の注入時期、(3)の矢印は50%アセトン溶液
の注入時期、(4)の矢印は0.1N HCl含有50
%アセトン溶液の注入時期を示す。
【0048】〔実施例3〕肥満細胞脱顆粒阻害活性の測定 前記実施例1における、シソ沸騰水抽出液、並びにDE
AE−Toyopearl カラム(東ソー株式会社製)から溶出
されるDEAE画分I、DEAE画分II、及びDEAE
画分III の各肥満細胞脱顆粒阻害活性を、以下に示す方
法で測定した。
【0049】最初に、ラット腹腔肥満細胞の調製を、中
込らの方法〔中込和哉他、Journalof Antibiolics43
巻、5号、462−469頁、1990年)に準じて次
のように行った。即ち、ウイスター系ラット腹腔内に、
Tyrode液20mlを注入し、ピペットで腹水を取り出し
た。採取した腹水は4℃、100xg、12分間遠心分
離し、沈澱した細胞を集めた。この細胞をTyrode液2m
lに懸濁させ、比重1.068に調整した牛血清アルブ
ミン(略語:BSA)生理食塩水4mlに重層し、4
℃、100xg、12分間遠心分離した後、沈澱した肥
満細胞を集めた。抗DNPマウスモノクローナルIgE
抗体を37℃、1時間反応することにより、IgEを肥
満細胞に結合させ、感作状態とした。Tyrode液で数回洗
浄した後、0.2%BSAを含むTyrode液に肥満細胞が
1×106 cells/mlとなるように懸濁させて調
製し、IgE感作肥満細胞懸濁液を得た。
【0050】前記工程で得られたIgE感作肥満細胞懸
濁液に、前記実施例1における、シソ沸騰水抽出液、及
びDEAE−Toyopearl カラム(東ソー株式会社製)か
ら溶出されるDEAE画分I、DEAE画分II、及びD
EAE画分III を被験液として加え、37℃、5分間イ
ンキュベートした後、脱顆粒誘発剤とし抗原(DNP−
BSA)(200ng/ml)+フォスファチジルセリ
ン(10μg/ml)PBS(−)溶液を添加し、再度
37℃、10分間インキュベートした。1500xg、
5分間の遠心での上清中に含まれるヒスタミン量を、オ
ルトフタルアルデヒド(略語:OPA)でポストカラム
ラベルすることにより、HPLCで定量した。ヒスタミ
ン遊離阻害活性は、脱顆粒誘発剤により遊離されるヒス
タミン量に対する阻害率として表し、下記の式(1)に
より求めた。
【0051】 ヒスタミン遊離阻害率(%)= 〔1−(Hs−Hb)/(Hi−Hb)〕×100 式(1) Hb:細胞をPBSとのみインキュベートした時に遊離
されるヒスタミン量 Hi:細胞を被検液の非存在下に脱顆粒誘発剤とインキ
ュベートした時に遊離されるヒスタミン量 Hs:細胞を被検液の存在下に脱顆粒誘発剤とインキュ
ベートした時に遊離されるヒスタミン量
【0052】得られた結果について、DEAE−Toyope
arl カラム(東ソー株式会社製)から順次排出されるフ
ラクションナンバーを横軸にとり、各フラクションの肥
満細胞脱顆粒阻害率を縦軸にとったグラフを図4に示
す。なお、図4中、Fr.1はDEAE画分I、Fr.
2はDEAE画分II、Fr.3はDEAE画分III を示
し、(1)の矢印は1M NaCl溶液の注入時期、
(2)の矢印は0.1NHCl溶液の注入時期、(3)
の矢印は50%アセトン溶液の注入時期、(4)の矢印
は0.1N HCl含有50%アセトン溶液の注入時期
を示す。図4によれば、DEAE画分I、DEAE画分
II、DEAE画分III は、シソ沸騰水抽出液に比べて遊
離ヒスタミン量が少なく、即ち高い肥満細胞脱顆粒阻害
活性があることがわかる。
【0053】前記実施例1における沸騰水抽出物、DE
AE−Toyopearl カラム(東ソー株式会社製)から溶出
されるDEAE画分I、DEAE画分II及びDEAE画
分III について、前記実施例2に基づきヒアルロニダー
ゼ阻害活性を、また本実施例に3基づき肥満細胞脱顆粒
阻害活性を測定し、その結果を下記の表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】また、物質精製の度合いを示すものとし
て、上記画分の体積当りのヒアルロニダーゼ阻害率を下
記の表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】表3及び表4によれば、本発明のシソから
得られた肥満細胞脱顆粒阻害活性を有する物質は、その
ヒアルロニダーゼ阻害率及び肥満細胞脱顆粒阻害率が従
来報告されているように、ほぼ相関していることがわか
る。また、本発明の精製法により、肥満細胞脱顆粒阻害
活性が高まることが理解される。
【0058】〔実施例4〕水抽出と沸騰水抽出との比較 乾燥したシソ葉を4℃の水で18時間撹拌し、減圧下で
吸引濾過し、固・液を分離した。得られた水溶液500
mlにセチルピリジニウムクロライドを添加し、30℃
12時間放置することによって沈澱物が生じた。その沈
澱物を、15%エタノール100mlで洗浄し、10,
000回転、20分間の遠心分離により試薬を除去した
後、沈澱物に50mlの水を添加し、水溶性有効成分を
溶出させて水抽出濾液とした。
【0059】一方、乾燥したシソ葉を100℃の水で3
0分間煮沸した後、得られた沸騰水抽出液を冷却し、次
いで減圧下で吸引濾過し、固・液を分離した。以下の工
程は前記水抽出の場合と同様にして水溶性有効成分を溶
出して沸騰水抽出濾液とした。
【0060】前記工程で得られた水抽出濾液及び沸騰
抽出濾液について各々ヒアルロニダーゼ阻害活性を、沢
辺らの「衛生化学、36(4)、314−319(19
90)」に記載の方法に準じて、以下に示す方法で測定
した。
【0061】ウシ睾丸由来ヒアルロニダーゼ(シグマ社
製)2.83mgを緩衝液(0.1M酢酸、pH4.
0)1mlに溶解した液0.15mlと、緩衝液(0.
1M酢酸、pH4.0)に溶解した0.3M NaCl
溶液0.2mlとを混合し、37℃、20分間保温し
た。その反応液を2つの容器中に用意し、各々の反応液
に対して前記水抽出濾液及び沸騰水抽出濾液の1種のみ
加え、37℃、20分間保温した。さらに雄鶏のとさか
由来のヒアルロン酸カリウム塩(シグマ社製)1.83
mgを緩衝液(0.1M酢酸、pH4.0)1mlに溶
解した液0.2mlを加え、37℃、20分間保温し
た。
【0062】続いて、0.4N NaOH0.1ml及
びpH9.1に調整した0.8Nほう酸溶液0.1ml
を加え、3分間沸騰湯浴中で反応させた。これにp−D
BA溶液(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド1g、
10N塩酸1.25ml、酢酸98.75mlを混合し
た溶液)3mlを加え混合し、37℃、20分間保温し
た後、585nmにおける吸光度を測定した。
【0063】得られた各吸光度からヒアルロニダーゼの
阻害率を計算した結果、水抽出濾液のヒアルロニダーゼ
阻害率は42.3%であるのに対して、沸騰水抽出濾液
のヒアルロニダーゼ阻害率は73.7%であった。とこ
ろで、シソに含まれている肥満細胞脱顆粒阻害成分のヒ
アルロニダーゼ阻害活性と肥満細胞脱顆粒阻害活性は相
関しているので、沸騰水抽出の方が水抽出よりも、肥満
細胞脱顆粒阻害成分の抽出に有利であることが分かる。
【0064】〔実施例5〕抗アレルギー物質I(DEAE画分I)の精製 精製工程1:前記実施例1におけるDEAE画分Iをセ
ントリプレップ(アミコン社製)で濃縮した後、等量の
メタノールを添加して50%メタノール溶液に溶解した
抗アレルギー物質I溶液を作製した。得られた溶液をシ
リカゲルカラムにかけ、次いで50%メタノール溶液で
展開すると、肥満細胞脱顆粒阻害活性を有する活性物質
が溶離した。
【0065】精製工程2:前記精製工程1で精製された
活性物質を、エバポレータで減圧下に濃縮し、0.01
%の3−〔(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモ
ニオール〕−1−プロパンスルフォネート(略語:CH
APS)水溶液を溶出液とする、セルロファインGC−
700(チッソ株式会社製)を用いたゲルろ過カラムク
ロマトグラフィーを行った。CHAPS水溶液で溶出す
ると、精製された活性物質が溶離された。
【0066】精製工程3:前記精製工程2で得られた活
性物質について、さらに、肥満細胞脱顆粒阻害活性を高
めるために、次のようにしてアフィニティークロマトグ
ラフィーにより精製した。
【0067】このアフィニティークロマトグラフィーに
用いた担体は次のようにして製造した。AF−トレシル
トヨパール〔東ソー株式会社製の親水性ビニルポリマー
を基材としたゲル濾過用充填剤であるトヨパールHW6
5(商品名)にトレシルクロライドを導入した活性担
体〕2gを、0.1M NaHCO3 含有0.5M N
aCl(pH7.8)溶液(A溶液という)20mlに
懸濁し、同溶液で洗浄した後、ヒアルロニダーゼ194
mgを5mlのA溶液に溶解した溶液を添加し、4℃で
24時間穏やかに振とうさせた。次いで、0.5M N
aCl溶液100mlで洗浄し、続いて0.1Mトリス
・塩酸緩衝液(0.5M NaCl含有)(pH8.
0)でさらに洗浄し、続いて0.1Mトリス・塩酸緩衝
液(0.5MNaCl含有)(pH8.0)で更に洗浄
し、同溶液40mlを添加し、4℃で4時間穏やかに振
とうさせることによって、ヒアルロニダーゼ固定化−ト
レシルトヨパール担体を製造した。
【0068】得られたヒアルロニダーゼ固定化−トレシ
ルトヨパール担体を、0.1M NaCl含有0.1M
酢酸緩衝液(pH4.0)で緩衝化した後、この固定化
担体に前記精製工程2のセルロファインGC−700
(チッソ株式会社製)を用いたゲルろ過カラムクロマト
グラフィーにより得られた活性物質を添加し、次いで同
緩衝液で洗浄した後、0.5M NaCl含有0.1M
トリス・塩酸緩衝液(pH8.0)で活性物質を溶出し
た。得られた活性物質を水に対して十分透析した後、エ
バポレータで減圧下に濃縮乾固することにより、精製抗
アレルギー物質Iを得た。
【0069】得られた精製抗アレルギー物質Iの濃度に
対する肥満細胞脱顆粒阻害効果を図5に示す。図5中の
縦軸の阻害率は前記実施例4において定義されるもので
ある。
【0070】〔実施例6〕ティーバックの製造 市販の紅茶葉を粉砕し、この粉砕物に対して前記実施例
5で得られた精製抗アレルギー物質Iを3重量%になる
ように添加してよく混合した。これらの3種類の混合物
をティーバックに詰め、精製抗アレルギー物質Iが添加
されたティーバックを得た。このティーバックを熱湯で
滲出することによって、精製抗アレルギー物質Iが紅茶
に溶出混合し、肥満細胞脱顆粒阻害活性が付与された紅
茶を得ることができた。
【0071】〔実施例7〕オレンジジュースの製造 市販のオレンジジュース1Kgを3つ用意した。各々の
オレンジジュースに対して前記実施例5で得られた精製
抗アレルギー物質I、並びに前記実施例1で得られた抗
アレルギー物質II、抗アレルギー物質III の1種を3重
量%になるよう添加してよく混合し、肥満細胞脱顆粒阻
害活性が付与された3種のオレンジジュースを得た。
【0072】
【発明の効果】本発明によるシソ沸騰水抽出物から得ら
れた抗アレルギー物質(抗アレルギー物質I、抗アレル
ギー物質II、抗アレルギー物質III )は、本明細書記載
の優れた肥満細胞脱顆粒阻害活性を示す。これらの物質
は、摂取許容量が高く、医薬品、もしくは前記物質が添
加された機能性食品として有用である。
【0073】本発明による抗アレルギー物質の製造方法
は、シソ葉を沸騰水で抽出し、さらに有効成分を1種ま
たは2種以上のカラムクロマトグラフィーにより分別・
精製しているので、肥満細胞脱顆粒阻害活性を高めるこ
とができる。
【0074】本発明による抗アレルギー物質の製造方法
は、前記製造方法に加えてヒアルロニダーゼ固定化担体
を使用したアフィニティークロマトグラフィーにより精
製しているので、肥満細胞脱顆粒阻害活性を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】精製抗アレルギー物質Iの紫外線吸収スペクト
ルのチャートを示す。
【図2】精製抗アレルギー物質Iの赤外線吸収スペクト
ルのチャートを示す。
【図3】実施例1で得られたシソ沸騰水抽出液、DEA
EI、DEAE画分II、DEAE画分III、を用いてヒ
アルロニダーゼ阻害活性を測定した結果を示すグラフ。
【図4】DEAE−Toyopearl カラム(東ソー株式会社
製)から順次排出されるフラクションナンバー〔DEA
E画分I(抗アレルギー物質I)、DEAE画分II(抗
アレルギー物質II)、DEAE画分III (抗アレルギー
物質III )〕を横軸にし、各フラクションの肥満細胞脱
顆粒阻害率を縦軸にした結果を示すグラフ。
【図5】実施例5で得られた精製抗アレルギー物質Iの
濃度に対する肥満細胞脱顆粒阻害効果を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07G 17/00 C07G 17/00 Z (72)発明者 中込 和哉 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 浅田 真弘 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 杉江 牧子 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 冨塚 登 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技 術院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 福森 保則 北海道札幌市中央区北4条西1丁目3番 地 ホクレン農業協同組合連合会内 審査官 榎本 佳予子 (56)参考文献 特開 平6−62795(JP,A) 特開 平1−128933(JP,A) 特開 昭61−161219(JP,A) 特開 平8−73365(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 35/78 A23L 1/30 B01D 15/08 C07G 17/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シソ沸騰水抽出物から得られ、肥満細胞
    脱顆粒阻害活性を有し、糖及びアミノ酸を構成要素とし
    て含む分子量13,500、比旋光度〔α〕 D (0.2
    5、H 2 O)=−0.4、褐色の物質であることを特徴
    とする抗アレルギー物質。
  2. 【請求項2】 シソ沸騰水抽出物から得られ、肥満細胞
    脱顆粒阻害活性を有するポリフェノール類であって、該
    ポリフェノール類がDEAE陰イオンカラムクロマトグ
    ラフィーにより50%アセトンで溶出して得られたもの
    であることを特徴とする抗アレルギー物質。
  3. 【請求項3】 シソ沸騰水抽出物から得られ、肥満細胞
    脱顆粒阻害活性を有するポリフェノール類であって、該
    ポリフェノール類がDEAE陰イオンカラムクロマトグ
    ラフィーにより0.1N HClを含む50%アセトン
    で溶出して得られたものであることを特徴とする抗アレ
    ルギー物質。
  4. 【請求項4】 シソ葉を沸騰水で抽出し、固液を分離
    し、得られた水溶液をセチルピリジニウムクロライド
    より沈澱させ、得られた沈澱物より水溶性成分を溶出さ
    せ、さらに得られた溶出成分を1種又は2種以上のDE
    AE陰イオンカラムクロマトグラフィーにより分別・精
    製して請求項1、2又は3記載の肥満細胞脱顆粒阻害活
    性を有する物質を得ることを特徴とする抗アレルギー物
    質の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記DEAE陰イオンカラムクロマトグ
    ラフィーにより分別・精製して肥満細胞脱顆粒阻害活性
    を有する物質を得た後に、得られた各物質をヒアルロニ
    ダーゼを固定化した担体を使用したアフィニテークロマ
    トグラフィーにより精製することを特徴とする請求項
    記載の抗アレルギー物質の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2及び/又は3記載の抗アレ
    ルギー物質を含む抗アレルギー剤。
  7. 【請求項7】 請求項5の製造方法によって得られた
    求項1、2及び/又は3記載の抗アレルギー物質を食品
    に添加して抗アレルギー機能を付与したことを特徴とす
    る機能性食品。
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