JP5700763B2 - 抗アレルギー剤 - Google Patents

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本発明は酸性多糖類を主成分とする抗アレルギー剤に関する。
現在、日本においては国民の20−30%が何らかのアレルギー症状を有していると考えられ、身近な花粉症やアトピー性皮膚炎の増加はその一例といえる。このアレルギー症状の増加は大きな社会的問題となっている。
一般的にアレルギーとは、免疫学上4つに分類されるアレルギー反応においてI型に分類される即時性のものを言う。I型アレルギーは、花粉・ダニ・卵・牛乳などに含まれるアレルゲンに接することで、ヒト等において免疫応答が誘導され、アレルギー原因抗体であるIgEが産生されることにより起こる。産生されたIgEは、体中に運搬された後、肥満細胞や好塩基球上に発現しているFc受容体を介して結合する。そして、再び体内に取り込まれたアレルゲンが、このIgEと架橋することにより、肥満細胞あるいは好塩基球に蓄えられていたヒスタミンの遊離とロイコトリエンの産生が促されることで、即時性のアレルギー症状が惹起されることになる。
これまでに、I型アレルギー症状の緩和・抑制・治療を目的として、様々な薬剤や食品
素材が開発されており、その一つとしてペクチンが挙げられている。
ペクチンの抗アレルギー活性は、動物細胞を用いた試験(in vitro)や、マウス、ヒト等に摂取させた試験(in vivo)によって示唆、あるいは確認されている。
非特許文献1においては、ペクチンが、抗アレルギー活性の指標として考えられるヒスタミンの遊離を抑制する効果が動物細胞を用いた実験で確認されている。特許文献1では、花粉症患者の静脈血を用いた試験によって、ポリガラクツロン酸がスギ花粉抗原との特異的な抗原抗体反応を阻害し、ヒスタミンの遊離を抑制したことが開示されている。
さらに特許文献2では、ヒト(成人)に対して22.2g/日のリンゴ由来ペクチン(ペクチン等量として9.99g/日)を3週間摂取させた結果、血漿中のヒスタミン濃度が低下し、アレルギー性疾病の治療又は予防効果があることが確認されている。
また、非特許文献2では、5%のペクチンを含む餌をラットに2週間投与したところ、血清中のIgEが低下し、リンパ球のIFN−γが有意に増加することが確認されている。この試験では、体重1kgあたりおよそ7.2g/日となるようにペクチンが投与されている(計算値)。
そして、特許文献3では、マウスに対して抗原を耳に塗布するとともに、エステル化度35%のペクチン100mg/kgに相当する量を水に懸濁して4週間にわたり計9回、ゾンデによって経口投与した結果、抗体であるIgEの産生が抑制されたことやTh1/Th2バランスが改善されたことが確認されている。
このように、ペクチンはアレルギーの発症の直接原因である肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用や、アレルギー発症に関与する抗体の産生を抑制する免疫改善効果を有することが確認されている。
しかしながら、開示されている動物や人への投与試験においては、抗アレルギー効果を発揮するまでには2週間以上を要しており、アレルギーが発症する2週間以上前から摂取しなければ効果が期待できないため、より短時間で効果が現れる物質の開発が要望されている。
本発明者らは、大豆から得られる酸もしくは食塩水可溶性の高分子物質をマウスに経口投与したところ、抗アレルギー活性を発揮することを見出している(特願2009−135724)。この製造方法において得られる高分子物質の主体は多糖類であろうと考えられるが、具体的な成分は特定されていなかった。
また醤油に含まれる高分子多糖類が抗アレルギー作用、免疫調節効果を持ち(特許文献4,5)、この物質がガラクツロン酸を含有する酸性多糖類であり、分子量50,000以下の画分が強い抗アレルギー活性を示すことが開示されている(非特許文献3,4)が、さらなる成分の特定はされておらず、大豆や醤油等の大豆の発酵処理物から得られる抗アレルギー活性を有する物質において、特に抗アレルギー活性に関与する物質を特定し、さらに強い抗アレルギー活性を有する物質を得ることが望まれていた。
特開平07−330617号公報 特開2004−107295号公報 特開2001−233777号公報 特開2003−327540号公報 特開2007−084486号公報
Y.Sawabe ら、Biochim.Biophys.Acta.,1137,274−278,1992 B.O.Limら、J.Nutr.663−667,1997 日本生物工学会 大会要旨集 2007年大会,p172 日本農芸化学会関西支部講演要旨集 第442回、P.5(2005)
本発明は、従来のペクチン関連の抗アレルギー剤と比べて、短期間で効果を発揮する活性の強い抗アレルギー剤の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、大豆又は醤油等の大豆醗酵物から得られる抗アレルギー活性を有する物質を陰イオン交換樹脂により分画することにより、さらに高い抗アレルギー活性を有する酸性画分が得られることを見出した。また、この酸性画分を分析することにより、1)酸性多糖類を主成分とする、2)pH2で可溶である、及び3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である、ことを特徴とする抗アレルギー剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のような、キシロース/ガラクツロン酸比が高く酸に可溶性のペクチンが、強い抗アレルギー活性を有することは知られていなかった。また、市販の大豆多糖類とは構成糖組成が異なり、シトラス等から得られるペクチンとも酸溶解性や構成糖組成が明らかに異なることから、新たな特徴を有する新規の抗アレルギー剤であることが確認された。
(1)次の1)〜3)の特徴を有する抗アレルギー剤。
1)酸性多糖類を主成分とする
2)pH2で可溶である
3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である
(2)ガラクツロン酸を10%以上含有する上記(1)に記載の抗アレルギー剤。
(3)大豆を原料として得られる上記(1)又は(2)に記載の抗アレルギー剤。
(4)大豆又は大豆種皮を酸性水で抽出して得られる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の抗アレルギー剤。
(5)大豆の発酵処理物から抽出して得られる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の抗アレルギー剤。
本発明の抗アレルギー剤は、従来のペクチンや大豆や醤油等の大豆醗酵物から得られる抗アレルギー剤と異なり、3日等の短期間の経口投与で強い抗アレルギー活性を示すものである。本発明の1)酸性多糖類を主成分とする、2)pH2で可溶である、及び3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である、ことを特徴とする新規の抗アレルギー剤の提供により、アレルギー症状に対し、より有用な薬剤の提供が可能となる。
本発明の「抗アレルギー剤」とは、アレルギー症状の発生予防や症状の緩和、治療等に有用な剤のことをいう。
次の1)〜3)の特徴を有するものであれば、本発明の「抗アレルギー剤」に含まれる。
1)酸性多糖類を主成分とする
2)pH2で可溶である
3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である
ここで、「酸性多糖類」には、高分子の酸性多糖類であり、10%以上、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上の高い比率でガラクツロン酸を含むものであればいずれも該当するが、例えば、ペクチン等が挙げられる。
また、「pH2で可溶である」とは、pH2の溶液であればいずれの水溶液に可溶であってもよく、pH2のクエン酸水溶液やHCl溶液等の溶液が挙げられる。
ガラクツロン酸とキシロースのいずれもを構成成分として含有しており、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上であれば良く、特に0.2以上であって、1.0程度より少ないことが好ましい。
本発明の抗アレルギー剤は、大豆を原料として得られるものであることが好ましく、大豆そのもの、大豆種皮を除いたものや除かれた大豆種皮を酸性水で抽出して得ることもできる。また、蒸煮等により加熱した大豆を用いることもでき、醤油、味噌、納豆等の大豆の醗酵処理物から抽出して得ることもできる。
本発明の抗アレルギー剤は、本発明の「抗アレルギー剤」が製造できる方法であれば、従来知られているいずれの方法、機器等を用いて製造しても良い。例えば、酸性画分を得る際に、分画に用いる樹脂は、陰イオン交換樹脂であればいずれのものも用いることができる。
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
抗アレルギー剤の製造(1)
粉砕した大豆種皮1部に3%のクエン酸水溶液(約pH2)9部を加えて90℃で5時間加熱し、固液分離すると約6部の澄明な液が得られた。これを分画分子量6000の透析膜により流水中で20時間透析し、透析内液に2倍量の95%エタノールを加えて攪拌、静置後、発生した沈殿を遠心分離により集めて乾燥した(試験例1において、試料1とした)。この一部を陰イオン交換樹脂により分画し、陰イオン交換樹脂に吸着した酸性画分を本発明の抗アレルギー剤とした。
この陰イオン交換樹脂による分画はTSKgel DEAE−5PWを充填した21.5×150mmカラム(TOSOH社)を用いたHPLC分取によって行った。溶出液として、50mM酢酸緩衝液(pH5.0)と1M−酢酸ナトリウムを添加した50mM酢酸緩衝液(pH5)の直線グラジエントを用いた(流速、濃度勾配を記載する)。非吸着部と吸着部に分画してそれぞれ透析脱塩した後凍結乾燥させた。この操作を繰り返し、試験に必要な量を確保した。
非吸着部を中性画分(試験例1において、試料1−Nとした)、吸着部を本発明の抗アレルギー剤である酸性画分(試験例1において、試料1−Aとした)とした。中性画分と酸性画分の回収量はそれぞれおよそ1:1であった。また、酸性画分の成分及び構成糖の組成を調べ、得られた結果を表1及び表2に示した。
ウロン酸はm−ヒドロキシジフェニル法(Blumenkrantzらの方法)でガラクツロン酸に換算した。中性糖(ラムノース、フコース、アラビノース、ガラクトース、キシロース、グルコース、マンノース)はTFA分解後、糖アルコールアセテート誘導体としてGCMSにより定量した。これらの方法により測定したガラクツロン酸及び中性糖を合わせて構成糖質量として、この質量に対する各構成糖の割合を構成糖組成とした。
タンパク含量はブラッドフォードでBSA換算した、エステル化度はNaOH加水分解後のメタノールをGLCにより定量することにより測定した。灰分含量は600℃で4時間灰化して測定した。脂質はエチルエーテル抽出法で測定した。炭水化物は100−(水分+タンパク質+脂質+灰分)とした。その結果、酸性画分の構成成分のほとんどが炭水化物であり、分画分子量が6000以上と大きく、陰イオン交換樹脂に吸着することから、主成分が酸性多糖類であることが示唆された。
Figure 0005700763
Figure 0005700763
[試験例]
試料の分析及び抗アレルギー活性の検定
実施例1において得られた試料1、試料1−N及び試料1−Aの抗アレルギー活性をPCA反応抑制効果によって検定した。塩化ピクリルをハプテン(免疫原性を欠き、反応原性のみをもつ抗原)とし、Lavaudらの方法を一部改変して行った。本方法によれば、飼育期間中のIgE抗体産生等の免疫指標変化に影響されることなく、アレルギー反応を見ることができる。
すなわち、1週間予備飼育した7週齢の雄性BALB/cマウス(日本クレア(株))6匹を1群とし、標準粉末飼料CE−2(日本クレア(株))に対し0.1%又は0.2%(w/w)となるように各種試料に混合した飼料を3又は4日間自由摂取させた後、PCA反応抑制効果試験を行った。標準粉末飼料CE−2のみを与えた群を対照とした。
試料1−N、1−Aの他、比較として市販のペクチン及び大豆多糖類を用いた。ポリガラクツロン酸(和光純薬工業社)、LM12−1(GENUペクチン、三晶社)、HM(GENUペクチン、三晶社)、レモン製ペクチン(和光純薬工業社)、リンゴ製ペクチン(和光純薬工業社)及び大豆多糖類(SM−700、三栄源社)を用いた。
PCA反応抑制効果の試験は以下のように行った。
すなわち、2μgのanti−TNP IgE(BD Pharmingenブランド、日本ベクトン・ディッキンソン社)を含む0.1%BSA(ナカライテスク社)入りリン酸緩衝液100μLを、マウス尾静脈に注射し、30分間放置後、シックネスゲージ(尾崎製作所)を用いて耳の厚さを測定した(反応前耳厚とした)。0.8%塩化ピクリルを含むアセトン:オリーブオイル混合液(1:1(v/v))20μLをマウスの耳に塗布し、2時間放置後、シックネスゲージを用いて耳の厚さを再度測定した(反応後耳厚とした)。反応前後の耳厚の差を耳の腫れとし、各群6匹ずつの結果を統計的に検定して抗アレルギー効果を評価し、危険率5%以下で有意なときを+、危険率1%以下で有意なときを++、また、統計的有意差がないときを−として、表3に示した。
酸への溶解性は、試料20mgを少量のイソプロパノールに分散し、pH2のHCl溶液1mlを加えて、25℃の水中で超音波5分攪拌後目視によって判定した。判定結果は、澄明に溶解したものを+、少量の不溶物や曇りがあるものを±、明らかに濁りや沈殿があるものを−として表3に示した。
Figure 0005700763
表3に示したように、抗アレルギー活性は試料1−A(酸性画分)が最も強く試料への混合率0.1%で投与3日後には効果が現れた。一方、試料1−N(中性画分)は抗アレルギー活性がなかった。
試料1は、試料への混入率0.2%で投与した場合に、投与4日後に抗アレルギー活性が見られたものの、試料1−A(酸性画分)のような強い活性はみられなかった。分析結果からは、キシロース/ガラクツロン酸比は高いが、キシロースを含みガラクツロン酸を含有しない中性画分と、キシロース及びガラクツロン酸の双方を含有する酸性画分との混合物であることが理解できた。
比較として用いた市販のペクチン及びポリガラクツロン酸の抗アレルギー活性は4日間の投与でも見られなかった。キシロース含量はいずれも低くキシロース/ガラクツロン酸比は0.1以下であった。
また、大豆多糖類は酸には溶解するが、抗アレルギー活性は見られなかった。キシロース/ガラクツロン酸比は0.14であった。
従って、1)酸性多糖類を主成分とする、2)pH2で可溶である、及び3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である、という特徴を有する試料1−A(酸性画分)が、本発明の抗アレルギー剤として有用であることが確認された。
抗アレルギー剤の製造(2)
醤油(ヒガシマル醤油株式会社)を脱塩した後、3倍量のエタノールを添加して発生した沈殿物を乾燥して醤油高分子物質を得た(試料2)。これをpH2の水に分散させ、遠心分離によって酸可溶性物質と酸不溶性物質に分けた。さらに酸可溶性物質を実施例1と同様の方法で陰イオン交換樹脂にDEAEカラムにより分画すると、その95%以上が酸性画分として得られた。得られた酸性画分を脱塩後乾燥させたものを酸性画分(試料21A)とし、さらに、酸性画分(試料21−A)の一部をビバスピン(サルトリウス)を用いて分子量分画し、1万以上、1−0.5、0.5万以下の3画分に分けた。
これらの各試料について、試験例1と同様に分析及び抗アレルギー活性の測定を行い、各試料の特性及び抗アレルギー活性を表4に示した。いずれの試料も乾物あたりのタンパク質が1%以下、灰分4〜6%、脂質0%で、炭水化物含量は93〜95%であった。
Figure 0005700763
表4に示したように、試料21A(酸可溶性物質)は試料2(対照)に比べて明らかに活性が強かった。また、試料21Aの分子量分画物の内、分子量1万以上及び 1−0.5万の画分の活性が強かった。
試料21Aの分子量0.5万以下の画分は活性が低かったことから、強い抗アレルギー活性を示すためには、ガラクツロン酸も一定量以上含有することが必要であることが確認できた。その量は構成糖質重量あたり、10%以上、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上であった。
抗アレルギー剤の製造(3)
脱脂大豆と丸大豆を用いて定法通り製造した醤油諸味を圧搾、ろ過して得られた生醤油を脱塩した後、2倍量のエタノールを添加して発生した沈殿を採取した。この沈殿物に65%エタノールを添加して洗浄した後乾燥させた(試料3)。これをpH2の水溶液に分散させた後ろ過し、澄明な液を採取して乾燥させた。この一部を実施例1と同様の方法で分画して酸性画分(試料3A)を得た。これらの試料について、試験例1と同様に分析及び、抗アレルギー活性の測定を行い、各試料の構成成分を表5に、特性及び抗アレルギー活性を表6に示した。
Figure 0005700763
Figure 0005700763
表6に示したように、試料3Aは対照品(試料3)に比べて抗アレルギー活性が明らかに増強していることが確認できた。
結果
実施例1〜3及び試験例において示されたように、本発明において強い抗アレルギー活性が見られた画分はいずれも1)酸性多糖類を主成分とする、2)pH 2で可溶である、3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸比が0.2以上である物であった。
本発明により、1)酸性多糖類を主成分とする、2)pH2で可溶である、及び3)構成成分としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である、ことを特徴とする新規の抗アレルギー剤を提供することにより、従来の大豆や醤油等の大豆醗酵物から得られる抗アレルギー剤よりも強い抗アレルギー活性を示す薬剤の提供が可能となる。

Claims (3)

  1. の(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法によって得られる酸性画分を含む、次の1)または2)の特徴を有する抗アレルギー剤
    )pH2で可溶である
    酸性画分の構成としてガラクツロン酸とキシロースを含有し、キシロース/ガラクツロン酸の重量比が0.2以上である
    (1)大豆又は大豆種皮を酸性水で抽出して得られた液を透析(分画分子量6000)し、透析内液のエタノール沈殿物を陰イオン交換樹脂で分画して酸性画分を得る。
    (2)大豆の発酵処理物のエタノール沈殿物を酸性水に分散させて得た酸可溶性画分を陰イオン交換樹脂で分画して酸性画分を得る。
    (3)大豆の発酵処理物のエタノール沈殿物を酸性水に分散させ、ろ過して得た液を分画分子量6000の透析膜で透析(分画分子量6000)し、分画することで酸性画分を得る。
  2. ガラクツロン酸を10%以上含有する請求項1に記載の抗アレルギー剤。
  3. 大豆の発酵処理物が醤油である請求項1または2に記載の抗アレルギー剤。
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