JP4010768B2 - アンジェリカ・ギガス・ナカイから精製した新規のペクチン質多糖類とその精製方法およびその免疫刺激剤としての使用 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、新規のペクチン質物質およびその精製法に関する。より具体的には、本発明は、アンジェリカ・ギガス・ナカイ(Angelica gigas Nakia)から単離した免疫刺激性のペクチン質多糖類、およびその精製方法に関する。また本発明は、免疫関連疾患の治療または予防への、および免疫学基礎研究への該ペクチン質多糖類の使用に関する。
【0002】
背景技術
天然物由来の免疫刺激剤は、免疫反応を強化したり、あるいは低下した免疫機能を回復させることにより、癌、AIDSおよび慢性感染症の治療に使用される。従来、免疫刺激物質を得るために担子菌類、真菌類および薬用植物についての多くの研究がなされてきたが、特にこれら天然物の高分子分画から抗癌活性、抗補体活性およびリンパ球増殖誘導等の免疫刺激が示されてきた。今までは主に茸類に由来のレンチナン(lentinan)、シゾピラン(schzophyllan)およびピーエスケー(PSK)等のグルカン(glucan)多糖類が抗癌治療に臨床的に用いられている。
【0003】
セリ科(Umbelliferae)に属するアンジェリカ(Angeliaca)属植物は、鎮痛作用を目的として婦人科疾患(貧血、血液循環障害など)の治療に使用可能であることが東洋医学雑誌に報告された。韓国でのみ見出されたアンジェリカ・ギガス・ナカイから、これまでにクマリン(Coumarine)系物質であるデカシン(decursin)、デカシノール(decarsinol)、ノダケネチン(nodakenetin)、ウンベリフェロン(umbelliferon)、ノダケニン(nodakenin)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)等が抽出されてきた。
【0004】
薬用植物(ハーブ)に関する医薬研究により、アンジェリカ・ギガス・ナカイのエーテル抽出物が兎の摘出腸管および子宮に興奮作用を示したことが報告された。一方、遊離のデカシンとデカシノールは、兎の摘出腸管を麻痺させることが、蛙の摘出心臓に対しては抑制作用が、そして兎に対して呼吸抑制と血圧降下作用があることが報告されている。最近、デカシンが、癌に対しin vitro 治療活性を有すること、またプロテインキナーゼC(protein kinase C)の活性を増進させることが判明した。
【0005】
発明の開示
本発明者らは前記の如き事実に着目して、アンジェリカ・ギガス・ナカイにおいて新規の免疫刺激物質を見出すために精力的に研究を繰り返した結果、癌に足し免疫刺激性でかつ活性がある多糖類成分を単離した。
【0006】
従って、本発明の目的は、免疫刺激性で抗癌活性のあるペクチン質多糖類を提供することにある。
【0007】
本発明のまた別の目的は、アンジェリカ・ギガス・ナカイから前記多糖類を精製する方法を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに別の目的は、癌および免疫関連疾患の予防または治療への、ならびに免疫機能回復への、前記多糖類の使用のための情報を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、前記多糖類の免疫学の基礎研究のために有用な免疫刺激剤としてのアンジェラン(angelan)の使用のための情報を提供することにある。
【0010】
本発明によれば、アンジェリカ・ギガス・ナカイを熱水中で還流し、その熱水抽出物をイオン交換クロマトグラフィーにかけて精製されたペクチン質多糖類は、免疫刺激性であり、抗癌活性を示す。
【0011】
発明を実施するための好適態様
以下、アンジェリカ・ギガス・ナカイから分離したペクチン質多糖類であるアンジェランの精製方法とその物理化学的特性について詳細に説明する。
【0012】
アンジェリカ・ギガス・ナカイの根を細かく細切りにして熱水で1時間還流した後、4つに折りたたんだガーゼと濾紙(Whatman)に熱水を通して濾過した。この濾液にエタノールを3倍容量添加して攪拌した後、4℃で3時間放置し、沈殿物を得、遠心分離して褐色の高分子物質を得た。この高分子物質はエタノールによる沈殿法により容易に得ることができ、水に再び溶かした後、20分間沸騰しても変性蛋白質による沈殿が生じないという事実から、この高分子分画は非蛋白質性高分子物質が多量含有されているものと推定された。また、陰イオン交換樹脂である DEAE−セルロース に有色物質の大部分が吸着された。DEAE-セルロース吸着法を利用して酸性と中性の二つの分画を得、酸性分画をアンジェラン(又はアンジェラン -I 又はAG−1)、中性分画をアンジェラン -II と命名した。これらはいずれも少量の蛋白質を含む多糖である。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を利用して分析した結果、化学的に単一物質であって、アンジェランの分子量が約10KDであると特徴付けた。
【0013】
ペクチン質多糖類は、熱水抽出液の大部分が全重量の85〜90%の量の免疫刺激分画からなり、該分画はさらに蛋白質7〜8%、ウロン酸15.5〜68%含有している。この分画はまた、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンを豊富に含んでおり、これに加えて鉄、アルミニウム、マンガン、亜鉛、カリウム、ナトリウム、燐、硫黄等の他の無機化合物を含んでいる。
【0014】
プロテイナーゼKで処理した後でさえ、アンジェランはほとんど一定の免疫活性を有しているが、このことは、アンジェランの免疫刺激活性は多糖類のみか、あるいは多糖類と無機化合物との結合物の中に存在することを示した。
【0015】
アンジェランの糖の定量および定性分析をそれぞれ薄層クロマトグラフィー(TLC)およびイオン交換高速液体クロマトグラフィー(ion exchange HPLC)を利用して行った。得られたデータにより、アンジェランの多糖類はガラクツロン酸(galacturonic acid)、ガラクトース(galactose)およびアラビノース(arabinose)を主成分として含み、マンノース(mannose)、ラムノース(rahamnose)およびキシロース(xylose)を少量成分として含むことが示された。すなわち、主にガラクツロン酸、アラビノースおよびガラクトースからなるアンジェランの組成は、植物に広範囲に存在する典型的なペクチン質の多糖類であった。前記結果からアンジェランの免疫刺激成分の主成分がペクチン質多糖類であり、この多糖類と無機化合物との結合によりアンジェランの免疫刺激が現れる。アンジェリカ・ギガス・ナカイから分離された免疫刺激性多糖類の分子量は、10KD以下であった。
【0016】
免疫試験のために、病原体をもたない特定のマウスを韓国生命工学研究所から入手した。B細胞、T細胞およびマクロファージを含む脾臓細胞の免疫機能に対するアンジェランの作用を調べた。これらのデータから以下のことが結論された。
【0017】
アンジェラン誘発の免疫増強における細胞標的を、直接的標的と間接的標的の2つに分けた。アンジェランを脾臓細胞に直接暴露すると、サイトカインの発現を増加させる。活性化マクロファージが産生するIL-6の発現はアンジェランによって増強される。ナチュラルキラー細胞と関連のあるIFN-γについては、アンジェランがIFN-γの産生を増加させ得た。ヘルパーT細胞から分泌されるIL-2およびIL-3はアンジェランにより高レベルに発現された。しかし時間依存的分析により、4種のサイトカインの間でアンジェラン作用の開始時間にいくつかの違いが認められた。IL-6とIFN-γは迅速にアンジェランと反応し、その後、増大した発現レベルが維持された。これに対し、IL-2とIL-4の産生は遅れて弱いながら増加した。IL-2は徐々にその産生を増し、IL-4産生はアンジェラン処理のわずか数時間の間に影響を受けた。したがってこのことから、それぞれIL-6、IFN-γを産生するマクロファージおよびナチュラルキラー細胞は、アンジェランにより直接作用を受ける主要な細胞標的であり、一方、ヘルパーT細胞は、アンジェランによって間接的に作用を受ける。
【0018】
アンジェランはB細胞に直接的に影響を及ぼす。B細胞のマイトジェン(有糸分裂誘導剤)であるリポポリサッカライド(LPS)と同様に、アンジェランは高いレベルの有糸分裂誘導性B細胞増殖を引き起こす。B細胞、T細胞およびマクロファージを含む全脾臓細胞集団をアンジェランで処理したときには、それらの集団は高い増加レベルで増殖した。T細胞とマクロファージの非存在下で、アンジェランはまたB細胞の増殖を増大させる一方で、B細胞のない集団は影響を受けなかったことから、B細胞はアンジェランにより直接活性化されることが示唆された。アンジェランと特定のマイトジェン、すなわちB細胞のマイトジェンであるリポポリサッカライド(LPS)、T細胞のマイトジェンであるコンカナバリンA(Con A)およびフィトヘマグルチニン、ならびにコマイトジェンであるポークウィード・マイトジェン(PWM)との比較により、アンジェランがリポポリサッカライドのように挙動することが示された。すなわち、アンジェランはB細胞のマイトジェンである。
【0019】
上記で調べたアンジェランの免疫刺激効果はさらに、アンジェラン免疫刺激剤および薬剤として使用するための情報を提供する。上記のとおり、アンジェランはB細胞の抗体産生を増強する。B細胞が抗体を生成する二つの経路があるが、これはすなわち、B細胞がポリクローナル活性化されて他の細胞型に非依存的なIgMを産生する経路と、T細胞、マクロファージおよびヘルパーT細胞を必要とするB細胞のT細胞依存性抗体生成反応経路である。アンジェランの誘発により前記の二種の抗体反応で抗体生成が増加し、特にT細胞依存性抗体生成反応が処理の初期から増加した。これはアンジェランが B 細胞とマクロファージ に同時に作用すると考えられる。
【0020】
アンジェランの抗癌活性を調べるために、マウスに癌細胞を移植した。アンジェランで処理したマウス試験群の生存率が処理しなかったマウス群に比べて高いことが判明した。このようなアンジェランの抗癌活性は、アンジェランの免疫刺激活性に起因する。アンジェランによりマウスの免疫機能が刺激されて癌細胞が死ぬのである。一般的な癌の化学療法は、高い投与用量により重篤な副作用を惹起し治療効果も低い。本発明によれば、アンジェランはアドリアマイシンの投与量を有意に低減するとともに、抗癌作用を改善することができ、これにより副作用を防止する。in vivo実験においてアンジェランとアドリアマイシン(用量0.3mg/kg)の同時投与によりメラノーマをもつマウスを完全に救済した。別の実験において、アンジェランは細胞毒性作用を示さないことから、その抗癌作用は細胞毒性ではなく免疫防御の増強によることを証明した。
【0021】
本発明のアンジェランを一つ以上の医薬上許容可能な担体を用いて通常の方法により医薬組成物に処方することができる。経口、直腸、皮下、静脈内および筋肉内を含む多様な経路を通じて投与するのに適する形態としては、例えば、錠剤、硬質および軟質ゼラチンカプセル、液剤、エマルジョン、懸濁剤、坐剤または注射液剤(アンプル)を挙げることができる。
【0022】
医薬組成物の製造のために前記アンジェランを治療学的に不活性の無機または有機担体と組み合わせることができる。ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、活性ステアリン酸またはその塩を、例えばカプセルおよび硬質ゼラチンカプセル用の担体として用いることができる。軟質ゼラチンカプセルに適する担体の例としては植物性油、ワックス、半固形および液体ポリオール等があるが、場合によっては担体を必要としないこともできる。液体およびシロップの製造に適する担体の例としては水、アルコール、ポリオール、サッカロース、転化糖、グルコース等がある。注射液剤(アンプル)用の担体の例としては水、ポリオール、グリセリン、植物性油等がある。坐剤用の担体は天然および硬化油、ワックス、脂質、半液体ポリオール等がある。本発明の医薬組成物は更に保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧調節用塩、緩衝剤、コーティング剤または酸化防止剤を含有することができる。
【0023】
癌治療のための本発明のアンジェランの投与量は広範囲に変化させることができ、個別的な症状や条件に従って調整できる。 一般に、組成物の医薬的に必須の成分は、大人に投与する場合、体重1kg当り約20〜200mg、好ましくは約30mgの1日投与量でありうるがアンジェランの投与量は、場合によって上限を超すこともできる。前記1日投与量は、総量が変わらない限り、単一用量または分割用量に分けて投与することもできる。
【0024】
実施例
実施例1:アンジェリカ・ギガス・ナカイからの熱水によるアンジェランの単離
アンジェリカ・ギガス・ナカイの根を細く細切り砕いた後、300gを取り6Lの水を加えて100℃で1時間還流した。抽出液を四重に折りたたんだガーゼで濾過した後、Whatman濾紙(No.2)を使用して再び濾過した。この濾液に3倍容量のエタノールを加えて4℃で3時間放置して沈殿物を得、これを遠心分離した。さらに精製するために、エタノール沈澱物を再び水に溶かした後、3倍容量のエタノールを加え、沈殿物を遠心分離して回収し透析(透析膜;MWCO 10,000)を行った。透析が終った試料を凍結乾燥して粗多糖(crude polysaccharides)(乾燥試料重量の4.6%)を得た。粗多糖は次のような方法により酸性と中性の二つの分画に分けた。粗多糖(4.6g)を200mlの蒸留水に溶かした溶液にDEAEセルロース樹脂担体を浸して2時間放置し、時たまゆっくり攪拌して多糖類を吸着させた。この担体は使用前に酸(1M HCL)とアルカリ(1M NaOH)で前処理した後、蒸留水で数回洗浄し、50mM トリス緩衝液(pH 7.0)に30分間浸しておいた。2時間吸着させた後、多糖が吸着された担体は、前記緩衝液で2回洗浄した後、10%塩化ナトリウム溶液で担体から多糖を溶出させた。この溶出液に3倍容量のエタノールを加えて多糖を沈澱させた後、遠心分離して沈殿物を回収して透析を行い、さらに凍結乾燥して酸性多糖であるアンジェランを得た。
【0025】
実施例2:抽出分画の組成
アンジェリカ・ギガス・ナカイの熱水抽出液に含有されている免疫刺激性分画の構成成分(組成)を測定した。フェノール−硫酸法により測定した糖の含量は、エタノール抽出分画で90%(w/w)であり、アンジェラン分画では85%であった。Bradford 法により測定した蛋白質の含量は、全ての分画で7〜8%と測定された。試料を予め2Mトリフルオロ酢酸(TFA)で加水分解した後、ウロン酸(uronic acid)の含量をカルバゾール(carbazol)法により測定した結果、アンジェラン分画のウロン酸含量は68%であると決定された。一方、エタノール抽出分画には有機物質以外にも諸種の無機物が含有されていることが判明したが、そのうちでも Ca イオンが4.7%、Mgイオンが0.8%で比較的多量に含有されていた。さらに、3mg/g Fe、7.6mg/g Al、2.3 mg/g Mn、0.25mg/g Zn が含有されており、この外にも K,Na、P、S、Ti、Ba、Srが微量含有されていた。
【0026】
アンジェラン試料の糖組成を調べるために、それぞれ精製された試料を2M TFAで加水分解した後、薄層クロマトグラフィー(TLC)(定性分析用)とイオン交換高速液体クロマトグラフィー(定量分析用)にかけた。展開溶媒として60%アセトニトリル溶媒を使用した薄層クロマトグラフィーの結果、AG−1分画にはガラクツロン酸(galacturonic acid)、ガラクトース(galactose)およびアラビノース(arabinose)が多量含有されていることを示し、その外にもマンノース(mannose)、ラムノース(rhamnose)およびキシロース(xylose)が少量検出された。アンジェラン分画の定量分析データをイオン交換HPLCにより得、下記表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
表に示されるように、アンジェラン分画は全て多量のガラクツロン酸を含有しており、また、アラビノースとガラクトースを少量の糖成分として含有している。このような糖組成は植物に広汎に存在する典型的なペクチン質物質である。前記結果からアンジェリカ・ギガス・ナカイの主成分はペクチン質の多糖類物質であることが分かった。
【0029】
アンジェリカ・ギガス・ナカイから精製した多糖類の分子量を測定するためにゲル透過高速液体クロマトグラフィー(gel permeation HPLC)を行った。分子量標準としては分子量がそれぞれ10KD、40KD、70KD、500KDおよび2,000KDのデキストランを用いた。その結果、アンジェランは10KD以下の分子量をもつことが判明した。
【0030】
実施例3:T細胞活性に対する抽出物の作用
前記実施例の中間および最終の抽出物の免疫刺激を測定した。この測定には複合免疫細胞反応法を利用し、組織適合性抗原が互いに異なる二種のマウスから脾臓細胞を分離した後に混合してT細胞の活性増加を誘導した。混合に先立ち、二種の脾臓細胞を試料で処理した。3日間のインキュベーション後、リンパ球の増殖をDNA合成量について放射性標識塩基の取り込みにより測定し、その結果を細胞250,000個当りのcpmで表わした。結果を下記表2に示した。表2から明らかなように、全ての分画がT細胞の活性に対し正の効果をもつことが分る。
【0031】
【表2】
【0032】
実施例4:抽出物の蛋白質加水分解
抽出物の免疫刺激性成分が蛋白質であるかまたはそれ以外の物質であるかを証明するために、抽出物を蛋白質加水分解酵素で処理した後、T細胞活性に及ぼす影響を調べた。下記の表3に示される通り、プロテイナーゼKの処理とは無関係に多糖類抽出物の免疫刺激効果が一定であった。これらのデータから、本抽出物の免疫刺激性主成分が蛋白質でないことが示された。
【0033】
【表3】
【0034】
実施例5:アンジェランによるサイトカイン生成の効果
全脾臓細胞母集団はアンジェラン100μg/mlの存在下または非存在下で培養した。リンパ球から全細胞のRNAを抽出した後、定量的逆転写PCR(RT−PCR)法にかけた。このRT−PCRにおいて、マクロファージから生成されるIL−6、ナチュラルキラー細胞から生成されるIFN−γ、ヘルパーT細胞から共に分泌されるIL-2およびIL-4をPCR産物の電気泳動結果から定量した。その結果を下記の表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】
測定結果表4が示すように、IL-6およびIFN−γは処理の初期から強く誘導されたが、IL−2およびIL−4は弱く誘導された。これはマクロファージおよびナチュラルキラー細胞はアンジェラン により処理の初期から直接的に作用を受けたことを意味する。しかしながらIL−6およびIFN−γを分泌するヘルパーT細胞は、IL−2およびIL−4の生産レベルが低いことから比較的後期にアンジェランの影響を間接的に受けたと考えられる。
【0037】
実施例6:脾臓細胞増殖におけるアンジェランの効果
アンジェランによる免疫細胞増殖を測定するためにアンジェランを四種の細胞調製物に添加した。マクロファージ、B細胞およびT細胞を含む全脾臓細胞群、マクロファージを除去した脾臓細胞群、マクロファージとT細胞を除去した脾臓細胞群およびマクロファージとB細胞を除去した脾臓細胞群を作成した。アンジェランを1〜100μg/mlの投与で処理した後、4群を3日間インキュベートした。脾臓細胞の増殖を測定するために、合成される細胞DNA中に放射性標識塩基を取り込ませた。その結果を下記の表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】
表5の結果が示すように、アンジェランは全細胞群およびマクロファージ除去細胞群の増殖を有為に増加させ、マクロファージとT細胞除去群(すなわちB細胞富化群である)の増殖においてはより強く増加させた。しかし、アンジェランはマクロファージとB細胞除去群(すなわちT細胞富化群である)には効果がなかった。以上の結果は、アンジェランがB細胞の増殖を選択的に誘導する物質であることを示す。
【0040】
実施例7:アンジェランによるリンパ球分裂促進様相
前記実施例6でアンジェランによるB細胞増殖の誘導を証明したが、本実施例ではアンジェランの活性様式について、既知のリンパ球マイトジェンである3種のリンパ球群において比較実験を施行した。B細胞の増殖を誘導するためにリポポリサッカライド(LPS)を用い、T細胞のマイトジェンとしてコンカナバリンA(ConA)およびフィトヘマグルチニン(PHA)を用いた。同時分裂促進剤(comitogen)として、すなわち、B細胞およびT細胞双方の増殖を誘導するためにアメリカヤマゴボウマイトジェン(PWM)を用いた。
【0041】
アンジェランを3種の異なる細胞群に添加した。T細胞およびB細胞を含む全細胞群、T細胞除去細胞群およびB細胞除去細胞群である。LPS、PWM、ConAおよびPHAのうち1つまたはアンジェランでそれぞれの細胞群を処理した。インキュベーション後、細胞性DNAへの3H-チミジン取り込みによってリンパ球の増殖を測定した。その結果を下記の表6に示した。
【0042】
【表6】
【0043】
表6からみられる通り、アンジェランはB細胞応答マイトジェン、リポポリサッカライドと類似で、B細胞富化群においては分裂促進に効果を示し、T細胞富化群には効果がなかった。これはアンジェランがB細胞の増殖を選択的に誘導することを意味する。B細胞およびT細胞を含有している細胞群でアンジェランおよび四種の類似マイトジェンは全て免疫細胞の増殖を誘導した。B細胞富化群ではアンジェラン、LPS、PWMのみが効果を示し、ConAおよびPHAは効果がなかった。T細胞富化群では反対の現象が起こった。以上の結果は、アンジェランがリポポリサッカライドと類似にB細胞の増殖を誘導することを示す。
【0044】
実施例8:アンジェランによるB細胞の抗体産生に対する効果
アンジェランのB細胞の抗体産生に対する影響を2つの異なるアッセイ系で次の通り証明した。すなわち、B細胞のポリクローナル活性化によるIgMの産生は他の細胞型に依存しないが、B細胞のT細胞依存性抗体応答はT細胞およびマクロファージなどの補助細胞を要求することを利用した。アンジェランにより膵臓細胞を活性化した。その後、B細胞のポリクローナル抗体産生およびT細胞依存性抗体応答を懸濁液溶血性アッセイ(Suspension Hemolytic assay)により測定し、このために、ヒツジの赤血球(SRBC)および/またはアンジェランにより脾臓細胞は免疫化し、次いで懸濁液溶血性アッセイにおいて特異的なIgM応答を測定した。このアッセイにおいて、B細胞により生成された抗体がヒツジの赤血球(SRBC)を破壊し、これによりヘモグロビンが遊離し、ヘモグロビンの吸光度を測定した。溶血の程度が高いと吸光度は大きくなる。すなわち、生成された抗体の量が多い程、吸光度数値が高く現れる。その結果を下記の表7に示した。
【0045】
【表7】
【0046】
表7に示すように、アンジェラン自身は30μg/ml以上においてB細胞を抗体産生細胞にポリクローナルに活性化した。T細胞依存性抗体応答は同じ濃度のアンジェランによって強化され、その感度はB細胞のポリクローナル活性化と比べて、比較的高かった。顕著な抗体産生の増加は、T細胞依存性抗体応答においては3μg/ml以上のアンジェランにより、およびB細胞のポリクローナル活性化においては30および100μg/mlのアンジェランにおいて観察された。T細胞依存性抗体応答において、感度の増加によりアンジェランはB細胞単独に対して微弱の影響を有するが、マクロファージおよびヘルパーT細胞に対して強い影響があると推定された。
【0047】
実施例9:アンジェランの in vivo 免疫機能に対する効果
マウスにヒツジの赤血球を腹腔内に注射して免疫化し、アンジェランを腹腔内注射して免疫機能を増加させた。4日後に脾臓細胞を単離し、抗体産生細胞数をプラーク形成細胞アッセイにおいて計数した。結果は下記の表8に示した。
【0048】
【表8】
【0049】
表8に示すように、アンジェラン処理動物からより多数の抗体を得た。このような結果は、アンジェランが生体内で免疫機能を増強させることを証明する。
【0050】
実施例10:アンジェランの抗癌効果
抗癌剤を利用した癌治療は副作用が甚だしいため、最近では免疫刺激剤を利用した癌治療法が多く利用されており、持続的に開発されている。抗癌治療において免疫刺激剤の利用は抗癌剤の副作用を減少させ、また抗癌治療効果を有為に向上させることができる。前記の実施例においてアンジェランがin vivoおよびin vitroで免疫刺激効果があることを証明した。本実施例においてはアンジェランによる免疫刺激が抗癌効果に現れるかを検証した。
【0051】
B16F10メラノーマをBDF1マウスの腹腔内に移殖し、同系(syngeneic)腫瘍に対する宿主耐性モデルを作成した。移植後、アドリアマイシンを0.1〜0.3mg/kg/dayの投与量で投与し、アンジェランを100mg/kg/dayの投与量で投与した。処理を行ったマウスの生存率は非処理のマウスの生存率に基づいて算出した。及び癌細胞移植後60日間生存した個体数を測定した。実験結果は下記の表9に示した。
【0052】
【表9】
【0053】
表9に示すように、アンジェランの単独処理または抗癌剤との併用処理により抗癌治療効果が上昇した。特にアドリアマイシン0.3mg/kgとアンジェランの併用処理により癌が完治された。
【0054】
アンジェランの毒性を知るために、アンジェラン処理期間中にマウスの体重を測定したが、体重の減少が観察されなかった。これはアンジェランに毒性がないことを証明する。特に、アドリアマイシン等の抗癌剤を毒性を生じない低濃度で処理し、免疫刺激剤を併用処理して治療効果を増大させたのは癌治療において非常に重要な進歩である。
【0055】
実施例11:アンジェランの癌細胞に対する直接細胞毒性効果
実施例10で証明したアンジェランの抗癌効果が免疫毒性T細胞により特異的に媒介されたか、またはマクロファージおよびナチュラルキラー細胞により非特異的に媒介されたかを次の通り証明した。B16F10癌細胞をアンジェランおよびアドリアマイシンで処理した。投与量は0.3〜30μg/mlであり、2日間インキュベートした後、生存癌細胞数を測定した。薬物で処理しなかった細胞数を100%で表示し、薬物処理群の生存細胞数を比率で表示した。実験結果を下記の表10に示した。
【0056】
【表10】
【0057】
アドリアマイシンは癌細胞に対し細胞毒性を示し、これはアドリアマイシン自身が細胞毒性媒介型の抗癌剤であることを証明する。対照的にアンジェランは癌細胞に対し細胞毒性を全く示さなかった。これはアンジェランが細胞毒性ではなく生体の免疫防御機能を増大させて抗癌効果を示す抗癌免疫刺激剤であることを証明する。
【0058】
産業上の利用可能性
以上の実施例と実験例から確認される通り、本発明の方法に従って精製されたアンジェランは、癌に対して活性のある薬剤および免疫刺激剤として使用できる。ガラクツロン酸、アラビノースおよびガラクトースを含有する免疫刺激組成物は、癌を含む免疫関連疾患の予防・治療および治療後の免疫増強のための薬物としての用途と、ひいてはこの物質の免疫学基礎研究のための免疫刺激試料としての用途を提供することにより、免疫学および医学産業上非常に有用な発明である。
Claims (2)
- 以下の特性:
i)糖含量が約 85 %である、
ii)組成が56.5 %のウロン酸、37.5 %のヘキソース、及び7.5 %のタンパク質を含む、
iii)糖組成が、2Mトリフルオロ酢酸による加水分解後に、ガラクツロン酸、アラビノース及びガラクトースを約14:3:8.3の比率で含み、さらに微量のキシロース、ラムノース及びマンノースを含む、
iv)分子量が約10キロダルトンである、
を有する、有効量のアンジェリカ・ギガス・ナカイ由来の酸性多糖化合物及びアドリアマイシンを含むことを特徴とする、哺乳動物においてメラノーマを治療するための医薬組成物。 - アンジェリカ・ギガス・ナカイ由来の酸性多糖化合物の用量が 100 mg/kg で、アドリアマイシンの用量が 0.1 - 0.3 mg/kg である、請求項1に記載の哺乳動物においてメラノーマを治療するための医薬組成物。
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