JP3059218B2 - トロンボポエチン受容体に結合するペプチドおよび化合物 - Google Patents

トロンボポエチン受容体に結合するペプチドおよび化合物

Info

Publication number
JP3059218B2
JP3059218B2 JP9501903A JP50190397A JP3059218B2 JP 3059218 B2 JP3059218 B2 JP 3059218B2 JP 9501903 A JP9501903 A JP 9501903A JP 50190397 A JP50190397 A JP 50190397A JP 3059218 B2 JP3059218 B2 JP 3059218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
compound
tpo
receptor
peptides
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9501903A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10507776A (ja
Inventor
ダウアー、ウィリアム・ジェイ
バーレット、ロナルド・ダブリュ
クワーラ、スティーブン・イー
ダフィン、デイビッド・ジェイ
ゲーツ・クリスチャン・エム
ジョンソン、シェリル・エス
マットヒーキス、ラリー・シー
シャッツ、ピーター・ジェイ
ワグストロム、クリストファー・アール
ライトン、ニコラス・シー
Original Assignee
グラクソ・グループ・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by グラクソ・グループ・リミテッド filed Critical グラクソ・グループ・リミテッド
Publication of JPH10507776A publication Critical patent/JPH10507776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3059218B2 publication Critical patent/JP3059218B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P39/00General protective or antinoxious agents
    • A61P39/02Antidotes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/04Antihaemorrhagics; Procoagulants; Haemostatic agents; Antifibrinolytic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/02Linear peptides containing at least one abnormal peptide link
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/06Linear peptides containing only normal peptide links having 5 to 11 amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】 本件に関わる相互参照 本出願は、1995年6月7日出願、アメリカ合衆国特許
出願番号第08/485,301号および1995年6月7日出願、ア
メリカ合衆国特許出願番号第08/478,128号の一部継続出
願であり、全ての目的で、参照文献として両者の全体を
本明細書の一部とする。
発明の背景 本発明は、トロンボポエチン受容体(c−mplまたはT
PO−R)に結合して、活性化するペプチドおよび化合
物、あるいは、そうでなければTPOアゴニストとして作
用するペプチドおよび化合物を提供する。本発明は、生
物化学および医化学の分野に応用することができ、とり
わけヒトの疾病を治療するために使用されるTPOアゴニ
ストを提供する。
巨核球は骨髄由来の細胞であり、循環血流中の血小板
を産生するのに必要である。多くの種において、巨核球
は骨髄細胞の0.25%未満を占めるにすぎないが、容積
は、典型的な骨髄細胞の10倍である。クーターら(Kute
r et al.)の「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」91:11104−11
108(1994)を参照されたい。巨核球は、核内有糸分裂
として知られる過程を経て核を複製するが、細胞分裂は
行わず、それによって倍数細胞が生じる。血小板の数が
減少すると、核内有糸分裂速度が増大し、倍数性がさら
に増大した巨核球が形成され、巨核球の数が3倍にまで
増えるかもしれない。ハーカー(Harker)の「J.Clin.I
nvest.」47:458−465(1968)を参照されたい。対照的
に、血小板の数が上昇すると、核内有糸分裂速度が減少
し、倍数性が減少した巨核球が形成され、巨核球の数
が、50%にまで減少するかもしれない。
循環血小板の量が、骨髄巨核球の核内有糸分裂速度お
よび数を制御する正確な生理学的フィードバック機構は
知られていない。現在では、このフィードバックループ
の仲介に関与する循環血小板生産因子は、トロンボポエ
チン(TPO)であると考えられている。
さらに具体的にいえば、TPOは、血小板減少症に含ま
れる症状において、主要な液性調節因子であることが示
されてきた。例えば、メトカルフ(Metcalf)の「Natur
e」369:519−520(1994)を参照されたい。いくつかの
研究において、TPOが血小板数、血小板サイズ、レシピ
エント動物の血小板中へのアイソトープの取込みを増大
させることが示されている。具体的には、TPOは、いく
つかの方法で、巨核球に影響を与える:すなわち、 (1)巨核球のサイズおよび数を増大させる; (2)DNA含量の増加をもたらす; (3)巨核球の核内有糸分裂を増加させる; (4)巨核球の成熟を促進せしめる; (5)アセチルコリンエステラーゼ陽性小細胞の形をし
た、骨髄中の前駆体細胞数を増加せしめる と考えられている。
血小板(トロンボサイト)は血液凝固に必要であり、
血小板の数がきわめて少ないと、患者は大出血のために
死亡する危険がきわめて大きく、TPOは、例えば、主と
して血小板欠損による疾患などの、様々な血液学的な疾
患の診断および治療の両者に、有用に応用できる可能性
をもっている。現在進行中の、TPOの臨床試験により、T
POを患者に対して、安全に投与し得ることが示されてい
る。さらに、近年の研究により、TPO療法の効力を血小
板減少症(特に化学療法、放射線療法、または癌もしく
はリンパ腫の治療としての骨髄移植の結果生じた血小板
減少症)の治療にまで拡張していくことに対する基礎が
得られている。例えば、マクドナルド(McDonald)Am.
J.Ped.Hematology/Oncology 14:8−21(1992)を参照さ
れたい。
TPOをコードする遺伝子は、既にクローニングされ、
特性が明らかとなっている。クーターらの「Proc.Natl.
Acad.Sci.USA」91:11104−11108(1994);バーレーら
(Barley et al.)の「Cell」77:1117−1124(1994);
カウシャンスキーら(Kaushansky et al.)の「Natur
e」369:568−571(1994);ウェンドリングら(Wendlin
g et al.)の「Nature」369:571−574(1994);サウベ
ージら(Sauvage et al.)の「Nature」369:533−538
(1994)を参照されたい。トロンボポエチンは、見かけ
の分子量が25〜31kDaであり、共通のN末端アミノ酸配
列を有する少なくとも2つの型が存在する糖タンパク質
である。バートレーら(Bartley et al.)の「Cell」7
7:1117−1124(1994)を参照されたい。トロンボポエチ
ンは、Arg−Arg切断を受け得る部位によって分断され
る、二つの別個の領域を有するようである。該アミノ末
端領域は、ヒトとマウスの間で、高度に保存されてお
り、エリスロポエチン、インターフェロン−aおよびイ
ンターフェロン−bと幾分相同性がある。カルボキシ末
端領域は、種によって大きく相違が見られる。
ヒトTPO−R(c−mplとしても知られている)のDNA
配列およびコードされているペプチド配列は既に文献に
記載されている。ビゴンら(Vigon et al.)の「Proc.N
atl.Acad.Sci.USA」89:5640−5644(1992)を参照され
たい。TPO−Rはヘマトポエチン成長因子受容体ファミ
リーの一員であり、該ファミリーは、細胞外ドメイン
が、N末端部位に存在する4つの保存されたシステイン
残基、および膜貫通領域付近のWSXWSモチーフを含むと
いう共通の構造デザインをもつことによって特徴付けら
れる。バーザン(Bazan)のProc.Natl.Acad.Sci.USA87:
6934−6938(1990)を参照されたい。該受容体が、造血
において機能的な役割を果たしているという証拠には、
受容体の発現が脾臓、骨髄、またはマウス胎児の肝臓
(スーリら(Souyri et al.)の「Cell」63:1137−1147
(1990)を参照されたい)およびヒトの巨核球、血小板
およびCD34+細胞(メチアら(Methia et al.)「Bloo
d」82:1395−1401(1993))限局しているという観察が
含まれる。さらに、CD34+細胞をmpl RNAのアンチセン
ス合成オリゴヌクレオチドに晒すと、赤芽球または骨髄
球のコロニー形成には影響を与えずに、巨核球コロニー
の出現を阻害する。研究者の中には、G−CSFおよびエ
リスロポエチン受容体の場合と同様に、該受容体はホモ
2量体として機能すると推量する者もいる。
クローニングされたTPO−R遺伝子が入手可能となっ
たことにより、この重要な受容体のアゴニストの探索が
盛んになっている。組換え受容体タンパク質が入手可能
になったことにより、種々のランダムまたは準ランダム
なペプチドを多様に生成する系において、受容体−リガ
ンド相互作用の研究を行うことが可能なっている。
これらのシステムには、アメリカ合衆国特許第5,270,
170号および第5,338,665号に記載されている「プラスミ
ド上のペプチド」システム;1991年6月20日出願、アメ
リカ合衆国特許出願番号第07/718,577号、1990年6月20
日出願、アメリカ合衆国特許出願番号第07/541,108号、
クウィーラら(Cwirla et al.)の「Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA」87:6378−6382(1990)に記載されている「ファ
ージ上のペプチド」システム;1993年10月29日出願、ア
メリカ合衆国特許出願番号第08/144,775号およびPCT WO
95/11992に基づく、これらの一部継続出願である1994年
9月2日出願、アメリカ合衆国特許出願番号第08/300,2
62号に記載されている「ポリソーム」システム;1993年1
1月12日出願、アメリカ合衆国特許出願番号第08/146,88
6号、1992年9月16日出願、第07/946,239号、1991年9
月18日出願、第07/762,522号に記載されている「コード
された合成ライブラリー」システム;アメリカ合衆国特
許第5,143,854号に記載されている「きわめて大規模な
固定化されたポリマー合成」システム;1990年12月13日
公開、PCT国際公開番号第90/15070:1990年12月6日出
願、アメリカ合衆国特許出願番号第07/624,120号;フォ
ドールら(Fodor et al.)の「Science」251:767−773
(2/1991);ダウアーおよびフォドール(Dower and Fo
dor)の「Ann.Rep.Med.Chem.」26:271−180(1991);
および1991年12月6日出願、アメリカ合衆国特許出願番
号第07/805.727号が含まれ、前出の特許出願および刊行
物は、参照文献として、それぞれ本明細書の一部をな
す。
血小板減少症を患っている患者の血小板レベルの回復
が遅いことは、由々しい問題であり、血小板の再生を加
速することができる血液成長因子アゴニストの探索を危
急のものとしている。本発明は、そのようなアゴニスト
に関する。
発明の概要 本発明は、少なくとも、TPO−Rに強く結合するとい
う特性、およびTPO−Rを活性化し得るという特性を有
する特定の低分子量ペプチドおよびペプチド擬態物(pe
ptide mimetics)を決定するという、新規且つ予期され
ない発見を目指したものである。従って、このようなペ
プチドおよびペプチド擬態物は、TPOによって仲介され
る症状(例えば、化学療法、放射線療法または骨髄移植
によって生じた血小板減少症)を治療するという治療目
的の他、造血機構の研究における診断目的、および巨核
球および関連始源細胞をインビトロで増殖するのに有用
である。
治療目的および/また診断目的に適する、ペプチドお
よびペプチド擬態物は、IC50(以下の実施例3(実施例
中では、IC50が小さいほど、TPO−Rへの結合親和性が
強くなる)で明示されている、結合親和性アッセイによ
って決定される)が、約2mM以下である。薬学的な目的
においては、ペプチドおよびペプチド擬態物のIC50は、
好ましくは、約100μM、より好ましくは、500nMにすぎ
ない。好適な実施態様においては、ペプチドまたはペプ
チド擬態物の分子量は、約250〜8000ダルトンである。
診断目的に用いる場合には、ペプチドおよびペプチド
擬態物は、好ましくは、検出可能な標識でラベルされて
おり、それ故このような標識をもたないペプチドおよび
ペプチド擬態物は、標識されたペプチドおよびペプチド
擬態物の調製における中間体としての役割を果たす。
分子量およびTPO−Rへの結合親和性に関して、設定
された基準に適合するペプチドは、9個以上のアミノ酸
を具備し、該アミノ酸は、天然に存在するアミノ酸また
は合成(天然には存在しない)アミノ酸である。ペプチ
ド擬態物には、以下の修飾: 1以上のペプチド[−C(O)NR−]結合(ボンド)
が、−CH2−カルバメート[−CH2−OC(O)NR−]結
合;ホスホネート結合;−CH2−スルホンアミド[−CH2
−S(O)2NR−]結合;尿素[−NHC(O)NH−]結
合;−CH2−2級アミン結合;またはアルキル化ペプチ
ド結合[−C(O)NR6−ここでR6は低級アルキル]の
ような非ペプチド結合に置換されたペプチド; N末端が、−NRR1基;−NRC(O)R基;NRC(O)OR
基;−NRS(O)2R基;−NHC(O)NHR基(ここで、R
およびR1は水素または低級アルキル(ただしRおよびR1
の両者が水素であってはならない));スクシンイミド
基;ベンジルオキシカルボニル−NH−(CBZ−NH−)
基;またはフェニル環上に、低級アルキル、低級アルコ
キシ、塩素、および臭素からなる群から選択される、1
〜3個の置換基を有する」ベンジルオキシカルボニル−
NH−基に誘導化されているペプチド; または、C末端が、−C(O)R2(ここでR3は低級ア
ルコキシおよび−NR3R4(ここで、R3およびR4は、水素
および低級アルキルからなる群から独立に選択される)
からなる群から選択される)に誘導化されているペプチ
ド を1以上有するペプチドが含まれる。
従って、好適なペプチドおよびペプチド擬態物には、 (1)分子量およそ5000ダルトン以下で、且つ (2)IC50で表した、TPO−Rへの結合親和性が、約100
μMにすぎないような化合物が含まれる。
ここで、該ペプチドの−C(O)NH−結合のうちの0
〜全部が、−CH2−OC(O)NR−結合:ホスホネート結
合:−CH2−S(O)2NR−結合;−CH2−NR結合;およ
び−C(O)NR6−結合:および−NHC(C)NH−結合
(ここでRは水素または低級アルキルであり、R6は低級
アルキルである。)からなる群から選択される結合に置
換され; さらに、前記ペプチドまたはペプチド擬態物のN末端
は、−NRR1基;−NRC(O)R基:NRC(O)OR基;−NRS
(O)2R基;−NHC(O)NHR基;スクシンイミド基;ベ
ンジルオキシカルボニル−NH−基;およびフェニル環上
に、低級アルキル、低級アルコキシ、塩素、および臭素
(ここで、RおよびR1は水素または低級アルキルからな
る群から独立に選択される)からなる群から選択され
る、1〜3個の置換基を有するベンジルオキシカルボニ
ル−NH−基からなる群から選択され; さらに前記ペプチドまたはペプチド擬態物のC末端
は、式−C(O)R2(ここでR2は、ヒドロキシ、低級ア
ルコキシおよびNR3R4(ここでR3およびR4は、水素およ
び低級アルキルからなる群から独立に選択される、また
環状ペプチドおよび生理学的に受容可能な、該環状ペプ
チドの塩を作るために、任意に、該NR3R4の窒素原子を
ペプチドのN−末端のアミン基してもよい))を有す
る。
関連した実施態様においては、本発明は、共有結合に
よって結合された検出可能な標識を有する、前述したよ
うなペプチドまたはペプチド擬態物を具備する、標識さ
れたペプチドまたはペプチド擬態物に誘導される。
本発明の、いくつかの実施態様においては、使用する
のに好適なペプチドには、アミノ酸配列: X1X2X3X4X5X6X7 (ここで、X1はC,L,M,P,Q,V;X2はF,K,L,N,Q,R,S,T又は
V;X3はC,F,I,L,M,R,S,V又はW;X4は遺伝的にコードされ
る20のL−アミノ酸のうちのいずれでもよい;X5はA,D,
E,G,K,M,Q,R,S,T,VまたはY;X6はC,F,G,L,M,S,V,Wまたは
Y;およびX7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはVである。)を具
備するコア構造を有するペプチドが含まれる。
好適な実施態様においては、該コアペプチドは、アミ
ノ酸配列: X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここで、X1はL,M,P,QまたはV;X2はF,R,SまたはT;X3
F,L,VまたはW;X4はA,K,L,M,R,S,VまたはT;X5はA,E,G,K,
M,Q,R,SまたはT;X7はC,I,K,L,MまたはV;および各X8残基
は、遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸のうちの何
れか、それらの立体異性体であるD−アミノ酸;および
非天然のアミノ酸から独立に選択される。)を具備す
る。好ましくは、各X8残基は遺伝的にコードされる20の
L−アミノ酸のうちの何れかから、およびそれらの立体
異性体であるD−アミノ酸のうちの何れかから独立に選
ばれる。好適な実施態様においては、X1はP;X2はT;X3
L;X4はR;X5はEまたはQ;X7はIまたはLである。
さらに好ましくは、コアペプチドは、アミノ酸配列: X9X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここで、X9はA,C,E,G,I,L,M,P,Q,R,S,TまたはV;およ
びX8はA,C,D,E,K,L,Q,R,S,TまたはVである。)を具備
する。より好ましくは、X9はAまたはI;およびX8はD,E
またはKである。
特に好適なペプチドには、:GGCADGPTLREWISFCGG;GNAD
GPTLRQWLEGRRPKN;GGCADGPTLREWISFCGGK;TIKGPTLRQWLKSR
EHTS;SIEGPTLREWLTSRTPHS;LAIEGPTLRQWLHGNGRDT;CADGPT
LREWISFC;およびIEGPTLRQWLAARAが含まれる。
さらに本発明の実施態様では、本発明において使用す
るのに好適なペプチドは、アミノ酸配列: CX2X3X4X5X6X7 (ここで、X2はK,L,N,Q,R,S,TまたはV;X3はC,F,I,L,M,
R,SまたはV;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミノ
酸のうちの何れか;X5はA,D,E,G,S,VまたはY;X6はC,F,G,
L,M,S,V,WまたはY;およびX7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはV
である。)を具備するコア構造を有するペプチドが含ま
れる。さらに好適な実施態様においては、X4はA,E,G,H,
K,L,M,P,Q,R,S,TまたはWである。別の実施態様では、X
2はSまたはT;X3はLまたはR;X4はR;X5はD,EまたはG;X6
はF,LまたはW:X7はI,K,L,RまたはVである。特に好適な
ペプチドには、:GGCTLREWLHGGFCGGが含まれる。
さらなる実施態様においては、本発明において使用す
るのに好適なペプチドには、アミノ酸配列: X8CX2X3X4X5X6X7 (ここで:X2はF,K,L,N,Q,R,S,TまたはV;X3はC,F,I,L,M,
R,S,VまたはW;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミ
ノ酸の何れか;X5はA,D,E,G,K,M,Q,R,S,T,VまたはY;X6
C,F,G,L,M,S,V,WまたはY;X7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはV;
X8は遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸のうちの何
れかである。)を具備する構造を有するペプチドが含ま
れる。いくつかの実施態様においては、X8は、好ましく
は、G,S,YまたはRである。
本明細書に記載されている化合物は、TPOによって実
施される疾病の予防および治療において有用であり、特
に、化学療法、放射線療法または骨髄移植によって起こ
る血小板減少症を含む(ただしこれに限定はされない)
血液学的疾病の治療に有用である。このように、本発明
は、TPOアゴニストによる治療が効果的であるような疾
患を患う患者を治療する方法をも提供し、患者は本発明
の化合物を治療的有効投与量もしくは有効量与えられる
か、または投与される。
本発明は、本発明書に記載された化合物を1以上具備
する薬学的組成物および生理学的に受容可能な担体も提
供する。これらの薬学的組成物は、吸入可能な粉末およ
び吸入可能な溶液、注射可能な溶液および注入可能な溶
液の他、経口投与形態を含む様々な形態であり得る。
図面の簡単な説明 図1A−Bは、種々のペプチド存在下における、機能に
関するアッセイ(本アッセイは実施例2において記載さ
れている)結果を示している。図1Aは、本発明のペプチ
ドの中から選択したペプチドに対して、TPO−Rをトラ
ンスフェクトしたBa/F3細胞の増殖アッセイを行った結
果をグラフとして図示したものであり: ■は、GGCADGPTLREWISFCGGK(ビチオン)の結果を表
し; ×は、GGCADGPTLREWISFCGGの結果を表し; ▲は、LAIEGPTLRQWLHGNGRDTの結果を表し; ○は、GNADGPTLRQWLEGRRPKNの結果を表し、 +は、TIKGPTLRQWLKSREHTSに対する結果を表してい
る。
図1Bは、同じペプチドおよび親細胞株を用いた結果を
グラフとして図示したものである。
図2A−Cは、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細
胞の増殖アッセイを用いるペプチドのオリゴマー化の結
果を示す。図2Aは、複合体化した、ビオチン化ペプチド
(ストレプトアビジン(SA)を有するAF 12285)を用い
て、トランスフェクトした細胞株および親細胞株の両者
に対して行ったアッセイの結果を示す。図2Bは、遊離の
ビオチン化ペプチド(AF 12285)を用いて、トランスフ
ェクトした細胞株および親細胞株の両者に対して行った
アッセイの結果を示す。図2Cは、ストレプトアビジンの
みを用いて、トランスフェクトした細胞株および親細胞
株の両者に対して行ったアッセイの結果を示す。
図3A−Gは、一連の対照実験の結果を示し、TPO−R
をトランスフェクトしたBa/F3細胞株、該細胞株に対応
する親株、またはEPO−依存性細胞株の何れかを用いた
細胞増殖アッセイにおけるTPO活性、本発明のペプチド
の活性、EPO活性およびEPO−R結合ペプチド活性を示し
ている。図3Aは、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3
細胞株および該細胞株に対応する親株を用いた細胞増殖
アッセイにおけるTPOの結果を表している。図3Bは、TPO
−RをトランスフェクトしたBa/F3細胞株および該細胞
株に対応する親株を用いた細胞増殖アッセイにおけるEP
Oの結果を表している。図3Cは、TPO−Rをトランスフェ
クトしたBa/F3細胞株中での、複合体化した、ビオチン
化ペプチド(ストレプトアビジン(SA)を有するAF 122
85)およびビオチン化されたEPO−R結合ペプチド(SA
を有するAF 11505)の複合体の結果を表している。対応
する親細胞株の結果は、図3Dに示されている。図3Eは、
EPO依存性細胞株を用いた細胞増殖アッセイにおけるTPO
の結果を表している。図3Fは、EPO依存性細胞株を用い
た細胞増殖アッセイにおけるEPOの結果を図示してい
る。図3Gは、EPO依存性細胞株における、複合体化し
た、ビオチン化ペプチド(ストレプトアビジン(SA)を
有するAF 12285)およびビオチン化されたEPO−R結合
ペプチド(SAを有するAF 11505)の複合体の結果を表し
ている。
図4A−Cは、ベクターpJS142中への、プラスミド上ペ
プチドライブラリーの構築を表している。図4Aは、遺伝
子の制限地図および制限部位を示している。該ライブラ
リープラスミドは、rrnB転写終結因子、アンピシリンに
よる選択を可能とするためのbla遺伝子、一本鎖DNAの救
出を可能とするためのM13ファージ遺伝子内領域(M13 I
G)、プラスミドの複製起点(ori)、二つのlacOs配
列、およびlac融合遺伝子の発現を誘導するaraBプロモ
ーターの正の調節および負の調節を可能とするaraC遺伝
子を含んでいる。図4Bは、ライブラリーの構築において
用いられるSfi I部位およびEag I部位を含む、lac I遺
伝子の3′末端におけるクローニイング領域の配列を示
している。図4Cは、アニールされたライブラリーオリゴ
ヌクレオチド、ON−829、およびON−830をpJS142のSfi
I部位へ連結してライブラリーを作成する様子を示して
いる。配列中の一文字分のスペースは、連結部位を示し
ている。
図5A−Bは、pELM3およびpELM15 MBPベクター中への
クローニングを表している。図5Aは、MBPコーディング
配列、ポリアスパラギンリンカー、Xa因子プロテアーゼ
切断部位、および利用可能なクローニング部位を含む、
malE融合遺伝子の3′末端の配列を示す。ベクターの残
りの部分は、ニューイングランドバイオラボ(New Engl
and Biolabs)から入手可能な、pMALc2(pELM3)および
pMALp2(pELM15)から誘導される。図5Bは、BspE II−S
ca Iライブラリー断片をAge I−Sca Iによって消化され
たpELM3/pELM15中へ移転せしめた後の、ベクターの配列
を示している。該転移された配列には、pJS142ライブラ
リーからのGGGペプチドリンカーをコードする配列が含
まれる。
図6Aは、pCMG14ベクター中で、ヘッドピース二量体ラ
イブラリーを構築するための遺伝子の制限地図および制
限部位を図示している。ライブラリープラスミドは、:r
rnB転写終結因子、アンピシリンに対する選択を可能に
するためのbla遺伝子、一本鎖DNAの救出を可能にするた
めのM13ファージ遺伝子内領域(M13IG)、プラスミド複
製起点(ori)、lacOs配列1つ、およびヘッドピース二
量体融合遺伝子の発現を誘導するaraBプロモーターの正
の制御および負の制御を可能とするaraC遺伝子を含む。
図6Bは、ライブラリーの構築において用いられるSfi I
部位およびEag I部位を含む、ヘッドピース二量体遺伝
子の3′末端におけるクローニング領域の配列を図示し
ている。図6Cは、ライブラリーを作成するために、pCMG
14のSfi I部位に、アニールされたON−1679、ON−829お
よびOB−830を連結する様子を示している。配列におけ
る、1文字分のスペースは連結部位を意味している。
図7〜9までは、本発明のペプチドおよびペプチド擬
態物の活性を、さらに評価すためのアッセイ結果を示
す。このアッセイでは、カルボプラチン(carboplati
n)を用いて、マウスを血小板減少症にしている。図7
は、第0日に、カルボプラチン(125mg/kg腹腔内)でBa
lb/cマウスを処置したときの、典型的な結果を図示して
いる。破線は、3つの実験における未処置動物を表して
いる。実線は、3つの実験におけるカルボプラチン処置
群を表している。太い実線は、従来データを表してい
る。図8は、示された量(mg/kg、第0日に腹腔内へ)
のカルボプラチンで処置したマウスにおいて、カルボプ
ラチンの滴定が血小板の数に及ぼす影響を図示してい
る。図9には、カルボプラチンで誘導された血小板減少
症が、第10日目において、AF12513(513)ペプチドによ
り、改善されている様子が図示されている。カルボプラ
チン(CBP;50−125mg/kg、腹腔内)は、第0日目に投与
された。AF12513(1mg/kg、腹腔内)は、第1−9日に
与えられた。
特定の実施態様の記載 1.定義および一般的なパラメーター 以下の記述は、本明細書において、本発明を記述する
ために用いられる、様々な用語の意味および範囲を説明
し、定義するためのものである。
「アゴニスト」とは、生物学的に活性な相補的受容体
に結合して、受容体を活性化し、受容体の生物学的応答
を引き起こすか、または元から存在している、受容体の
生物学的活性を増強する、生物学的に活性なリガンドを
指している。
「薬学的に受容可能な塩」は、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バ
リウム塩、アンモニウム塩およびプロタミンの亜鉛塩
(本分野においてよく知られた方法で調製される)を含
む、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、およびアン
モニウム塩などの製薬産業で一般的に使用される、無毒
性の塩を指している。本用語には、無毒性の酸を添加し
た塩も含まれ、一般的には、適当な有機酸または無機酸
と本発明の化合物を反応させることによって調製され
る。代表的な塩には、塩化水素塩、臭化水素塩、硫酸
塩、重硫酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸
塩、ラウリル酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リ
ン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマ
ル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナプシル酸塩(napsyl
ate)、およびそれらの類似物が含まれる。
「酸を添加した、薬学的に受容可能な塩」は、遊離塩
基の生物学的有効性および特性を保持し、且つ生物学的
な不都合または他の不都合を示さないような、塩化水素
酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機
酸、および酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビ
ン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレ
イン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ
皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などのような
有機酸からなる塩を指している。プロドラッグとして、
酸を添加した薬学的に受容可能な塩を用いるためには、
バンドガード(Bundgaard,H.,上記)の記述を見られた
い。
「薬学的な受容可能なエステル」は、エステル結合を
加水分解したときに、カルボン酸またはアルコールの生
物学的有効性および特性が保持され、且つ生物学的な不
都合またはその他を不都合を示さないようなエステルを
指している。プロドラッグとして、薬学的に受容可能な
エステルを用いるためには、バンドガード編集の「プロ
ドラッグのデザイン」、エルゼビアサイエンス出版社
(Elsevier Science Publishers)、アムステルダム(1
985)の中の記述を見られたい。これらのエステルは、
典型的には、対応するカルボン酸およびアルコールから
形成される。一般的には、エステルの形成は、従来の合
成技術によってなし得る(例えば、マーチ(March)の
「上級有機化学(Advanced Organic Chemistry)」、第
3版、ジョンワイリー アンド サンズ(John Wiley&
sons)、ニューヨーク(1985)、1157ページ、およびこ
の書籍で引用されている参照文献、並びにマークらの
「化学技術事典(Encyclopedia of Chemical Technolog
y)」、ジョンワイリー アンド サンズ、 ニューヨ
ーク(1980)を見られたい)。エステルのアルコール部
分は、一般的には、(i)C2−C12の脂肪族アルコール
(一以上の二重結合を含有してもよく、また含有しなく
てもよく、且つ分枝炭素を含有してもよく、また含有し
なくてもよい)または(ii)C7−C12の芳香族アルコー
ルまたは複素芳香族アルコールを具備するであろう。本
発明は、本明細書に記載されているようなエステルであ
ると同時に、酸を添加した薬学的に受容可能な、それら
の塩であるような組成物の使用も想定している。
「薬学的に受容可能なアミド」は、アミド結合の加水
分解に際して、カルボン酸またはアミンの生物学的有効
性および特性が保持され、且つ生物学的な不都合または
その他の不都合を示さないようなアミドを指している。
プロドラッグとして、薬学的に受容可能なアミドを用い
るには、バンドガード編集の「プロドラックのデザイ
ン」、エルゼビアサイエンス出版、アムステルダム(19
85)を見られたい。これらのアミドは、典型的には、対
応するカルボン酸およびアミンから形成される。一般的
には、アミドの形成は、従来の合成技術によってなし得
る(例えば、マーチの「上級有機化学」、第3版、ジョ
ンワイリー アンド サンズ、ニューヨーク(1985)、
1152ページ、およびマークらの「化学技術事典」、ジョ
ンワイリー アンド サンズ、ニューヨーク(1980)を
見られたい)。本発明は、本明細書に記載されているよ
うなアミドであると同時に、酸を添加した薬学的に受容
可能な、それらの塩であるような組成物の使用も想定し
ている。
「薬学的または治療的に受容可能な担体」は、活性成
分の生物学的活性の有効性を妨害せず、且つ宿主または
患者に対して毒性を示さないような担体媒体を指してい
る。
「立体異性体」は、分子量が同一であり、化学組成が
同一であり、且つ他の構成が同一であるが、原子団が異
なる集団を成しているような化学的化合物を指す。すな
わち、ある同一の原子または原子団が、空間的に異なっ
て配置され、それ故、純粋であれば、偏光面を回転する
ことができる。しかし、純粋な立体異性体の中には、光
の回転が、極めて微かなので、現在の装置では検出され
ないものがあるかもしれない。本発明の化合物は、一以
上の非対称的な炭素原子をもつことができ、それ故、様
々な立体異性体が含まれる。本発明の範囲の中には、全
ての立体異性体が含まれる。
「治療的有効量または薬学的有効量」とは、本発明の
組成物に対して用いる場合には、所望の生物学的結果を
誘発するのに十分な量の組成物を指す。前記結果は、疾
病の兆候、症候、もしくは原因の緩和、またはその他の
生物学的システムの望ましい変化であり得る。典型的に
は、本発明においては、該結果には、感染もしくは組織
の傷害に対する免疫学的応答および/または炎症的応答
を減少することが含まれるであろう。
ペプチド中のアミノ酸残基は、以下のように省略され
る。
:フェニルアラニンは、PheまたはF;ロイシンは、Leu
またはL;イソロイシンは、IleまたはI;メチオニンは、M
etまたはM;バリンは、ValまたはV;セリンは、Serまたは
S;プロリンは、ProまたはP;トレオニンは、ThrまたはT:
アラニンは、AlaまたはA;チロシンは、TyrまたはY;ヒス
チジンは、HisまたはH;グルタミンは、GlnまたはQ;アス
パラギンは、AsnまたはN;リシンは、LysまたはK;アスパ
ラギン酸は、AspまたはD;グルタミン酸は、GluまたはE;
システインは、CysまたはC;トリプトファンは、Trpまた
はW;アルギニンは、ArgまたはR;およびグリシンは、Gly
またはGである。さらに、Buはブトキシ、Bzlはベンジ
ル、CHAはシクロヘキシルアミン、Acはアセチル、Meは
メチル、Penはペニシラミン、Aibは、アミノイソ酪酸、
Nvaはノルバリン、Abuはアミノ酪酸、Thiはチエニルア
ラニン、OBnはO−ベンジル、およびhypはヒトロキシプ
ロリンである。
天然に存在するアミノ酸のみからなるペプチドに加え
て、ペプチド擬態物またはペプチド類縁体も提供され
る。ペプチド類縁体は、鋳型ペプチド特性と類似の特性
を有する非ペプチド薬として製薬業界において、一般的
に用いられている。この種の非ペプチド化合物は、「ペ
プチド擬態物(peptide mimeticsまたはpeptidomimetic
s)」と称される(フォーシェール(Fauchere J.)の
「Adv.Drug Res.」15:29(1986):ベーバー(Veber)
およびフライディンジャー(Freidinger)の「TINS」39
2ページ(1985);およびエバンスら(Evans et al.)
の「J.Med.Chem.」30:1229(1987)は、参照文献とし
て、本明細書の一部をなす)。治療的に有用なペプチド
と構造的に類似したペプチド擬態物は、同等の、または
増強された治療的効果若しくは予防的効果を生じせしめ
るために用いられるかもしれない。
一般的には、ペプチド擬態物は、天然に存在する受容
体結合ポリペプチドなどの、基本となるポリペプチド
(すなわち、生物学的活性または薬学的活性を有するポ
リペプチド)と構造的に類似しているが、一以上のペプ
チド結合が、本分野で公知の方法、さらに以下の参照文
献に記載されている方法(スパトーラ(Spatola,A.F.)
「アミノ酸、ペプチドおよびタンパク質の化学および生
物化学(Chemistry and Biochemistry of Amino Acids,
Peptides,and Proteins)」、ヴァインシュタイン(Wei
nstein)編集、マーセル・デッカー(Marcel Dekke
r)、ニューヨーク、267ページ(1983);スパトーラの
(Vega Data」(1983年3月)、第1巻、第3号、「ペ
プチド骨格の修飾(包括的書評)(Peptide Backbone M
odifications);モーリー(Morley)の「Trends Pharm
Sci」(1980)、463−468ページ(包括的書評);ハド
ソンら(Hudson D.et al.)の「Int J Pept Prot Res」
14:177−185(1979)(−CH2NH−,−CH2CH2−);スパ
トーラらの「Life Sci」38:1243−1249(1986)(−CH2
S−);ハーン(Hann)の「J.Chem.Soc.Perkin Trans.
I」307−314(1982)(−CH−CH−)(シスおよびトラ
ンス);アルムクィストら(Almquist et al.)の「J.M
ed.Chem.」23:1392−1398(1980)(−COCH2−);ジェ
ニングス−ホワイトら(Jennings−White et al.)の
「Tetrahedron Lett」23:2533(1982)(−COCH2−);
スチェルケら(Szelke et al.)の欧州特許出願EP 4566
5CA(1982):97:39405(1982)(−C(OH)CH2−);
ホラデーら(Holladay et al.)の「Tetrahedron Let
t」24:4401−4404(1983)(−CH(OH)CH2−);ルビ
ー(Hruby)の「Life Sci」31:189−199(1982)(−CH
2−S−);これらは、各々参照文献として、本明細書
の一部をなすものである)を用いて、−CH2NH−、−CH2
S−、−CH2−CH2−、−CH=CH−(シスおよびトラン
ス)、−COCH2−、−CH(OH)CH2−、および−CH2SO−
からなる群から選択される結合によって、任意に置換さ
れているようなものである。特に、好適な非ペプチド結
合は、−CH2NH−である。このようなペプチド擬態物
は、ペプチドによる実施態様に比べて、例えば、生産が
経済的であること、化学的安定性が増すこと、薬学的特
性(半減期、吸収、効力、効能など)が増強されるこ
と、特異性(例えば、生物学的活性のスペクトルが広範
である)が変化すること、抗原性が減少することなどを
含めた、顕著な利点を有するかもしれない。ペプチド擬
態物の標識には、直接または介在物(例えば、アミド
基)を介して、定量的な構造−活性データおよび/また
は分子模型構築によって予想される、ペプチド擬態物中
の妨害を及ばさない部位に、一以上の標識を共有結合で
付着させることが、通常含まれる。このような妨害を及
ぼさない部位とは、一般的には、治療効果を生じせしめ
るために、ペプチド擬態物を結合させるべき高分子(例
えば、免疫グロブリンスーパーファミリー分子)と直接
触媒を行わない部位である。ペプチド擬態物の誘導体化
(例えば、標識化)は、ペプチド擬態物の所望の生物学
的活性または薬学的活性を強度に妨害すべきではない。
一般的には、受容体結合ペプチドのペプチド擬態物は、
受容体に高親和性結合するので、検出可能な生物学的活
性(すなわち受容体を介した、一以上の表現型変化に対
する作動薬作用または拮抗薬作用)を有する。
共通配列中の、一以上のアミノ酸を、同じ型のD−ア
ミノ酸(例えば、L−リシンをD−リシンと置き換え
る)と体系的に置換することは、より安定なペプチドを
作り出すために用いることができるかもしれない。さら
に、共通配列または共通配列と実質的に同一な変形配列
を具備する拘束されたペプチドは、本分野で公知の方
法;(リゾおよびギーラッシュ(Rizo and Gierasch)
の「Ann.Rev.Biochem.」61:387(1992)、参照文献とし
て、本明細書の一部をなす)例えば、分子内ジスルフィ
ド架橋を形成することができるシステイン残基を内部に
付加して、ペプチドを環状にすることによって作り出す
ことができるかもしれない。
合成アミノ酸または天然に存在しないアミノ酸は、天
然において、インビボでは見られないアミノ酸である
が、本明細書で記載されているペプチド構造物中に取り
込ませることができるようなアミノ酸を指す。好適な合
成アミノ酸は、式H2NCHR5COOHで表される(ここでR
5は、1)低級アルキル基、2)3〜7個の炭素原子の
シクロアルキル基、3)3〜7個の炭素原子、並びに酸
素、硫黄、および窒素からなる群から選択される、1〜
2個のヘテロ原子を有する複素環、4)芳香核上に、ヒ
ドロキシル、低級アルコキシ、アミノおよびカルボキシ
ルからなる群から選択される、1〜3個の置換基を任意
に有する、炭素原子6〜10の芳香族残基、5)−アルキ
レン−Y(ここでアルキレンは、1〜7の炭素原子から
なるアルキレン基であり、Yは、(a)ヒドロキシ、
(b)アミノ、(c)炭素原子3〜7のシクロアルキル
およびシクロアルケニル、(d)芳香核上にヒドロキシ
ル、低級アルコキシ、アミノおよびカルボキシルからな
る群から選択される、1〜3の置換基を任意に有する、
炭素原子6〜10のアリル、(e)炭素原子3〜7、並び
に酸素、硫黄および窒素からなる群から選択される、1
〜2のヘテロ原子を有する複素環、(f)−C(O)R2
(R2は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコ
キシ、および−NR3R4(R3およびR4は、水素および低級
アルキルからなる群から独立に選択される))、(g)
−S(O)nR6(ここでnは1〜2の整数であり、R6
低級アルキルであるが、ただしR5は天然に存在するアミ
ノ酸の側鎖を表さないものとする)からなる群から選択
される))天然には存在しないD−アミノ酸およびL−
α−アミノ酸の他、天然に存在するL−α−アミノ酸の
D−α−アミノ酸である。
他の好適な合成アミノ酸には、β−アラニン、γ−ア
ミノ酪酸等のように、1より多い炭素原子によって、ア
ミノ基がカルボキシル基と分断されているようなアミノ
酸が含まれる。
特に好適な合成アミノ酸には、例としては、天然に存
在するL−アミノ酸のD−アミノ酸、L−1−ナフチル
−アラニン、L−2−ナフチルアラニン、L−シクロヘ
キシルアラニン、L−2−アミノイソ酪酸、メチオニン
のスルホキシド誘導体およびスルホン誘導体(すなわ
ち、HOOC−(H2NCH)CH2CH2−S(O)nR6(ここで、n
およびR6は上記の定義通りである))の他、メチオニン
の低級アルコキシ誘導体(すなわち、HOOC−(H2NCH)C
H2CH2−OR6(ここで、R6は上記の定義通りである)が含
まれる。
「検出可能な標識」は、共有結合によって、本発明の
ペプチドおよびペプチド擬態物に結合されている物質で
あって、ペプチドおよびペプチド擬態物を投与された患
者の体内で、ペプチドおよびペプチド擬態物を検出する
ことを可能にする物質を指す。適切な、検出可能な標識
には、本分野において周知であり、例として放射線同位
体、蛍光標識(例えば、フルオレセイン)などが含まれ
る。どのような検出可能な標識を用いるかは、重要な問
題ではなく、用いる標識の量における標識の毒性の他、
用いる標識の量を参考にして選択すればよい。このよう
な要素を参考にして標識を選択することは、本分野の技
術の中に十分含まれるものである。共有結合によって、
ペプチドまたはペプチド擬態物に、検出可能な標識を結
合させることは、本分野において周知の、従来技術によ
って達成される。例えば、125I放射線同位体を検出可能
な標識として用いる場合には、アミノ酸−チロシンをペ
プチドおよびペプチド擬態物の中に取り込ませた後、ペ
プチドをヨード化することによって、125Iをペプチドま
たはペプチド擬態物に共有結合によって結合させること
ができる。もし、チロシンが、ペプチドまたはペプチド
擬態物中に存在しなければ、周知の化学によって、ペプ
チドまたはペプチド擬態物のN末端またはC末端に、チ
ロシンを取り込ませることが可能である。同様に、例え
ば、従来の化学を用いて、ペプチドまたはペプチド擬態
物上のヒドロキシを介するリン酸原子団として、32Pを
ペプチドまたはペプチド擬態物上に取り込ませることが
できる。
II.概要 本発明は、TPO−Rに結合して、TPO−Rを活性化する
化合物、さもなければTPOアゴニストとして働く化合物
を提供する。これらの化合物には、「先導(リード;lea
d)」ペプチド化合物、および「誘導体」化合物が含ま
れ、該「誘導体」化合物は、先導ペプチドと同様の分子
構造または形状を持つが、先導化合物とは加水分解もし
くはタンパク質分解の受けやすさおよび/または受容体
に対する新和性が増加しているというような、生物学的
特性が異なっているように構築されている。本発明は、
TPOアゴニスト、とりわけ血液学的疾患(特に化学療
法、放射線療法、または骨髄移植にともなった血小板減
少症)を治療するのに有用な化合物を具備する組成物を
提起する。
III.TPOアゴニストの同定 TPO−Rに対する結合親和性を有するペプチドは、ア
フィニティー濃縮過程に、ランダムペプチド多様化生成
システム(random peptide diversity generating syst
em)を組み合わせることによって容易に同定され得る。
具体的には、ランダムペプチド多様化生成システムに
は、アメリカ合衆国特許第5,270,170号および第5,338,6
65号に記載されている「プラスミド上のペプチド」シス
テム;1990年6月20日出願、アメリカ合衆国特許出願番
号第07/541,108号およびクウィーラらの「Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA」87:6378−6382(1980)の一部継続出願で
ある、1991年6月20日出願、アメリカ合衆国特許出願番
号第07/718,577号に記載されている「ファージ上のペプ
チド」システム;1993年10月29日出願、アメリカ合衆国
特許出願番号第08/144,775号およびPCT WO95/11992の一
部継続出願である、1994年9月2日出願、アメリカ合衆
国特許出願番号第08/300,262号に記載されている「ポリ
ソーム」システム;1991年9月18日出願、アメリカ合衆
国特許出願第07/762,522号の一部継続出願である1992年
9月16日出願、アメリカ合衆国特許出願第07/946,239号
の一部出願である1993年11月12日出願、アメリカ合衆国
特許出願番号第08/146,886号に記載されている「コード
された合成ライブラリー(ESL)」システム;アメリカ
合衆国特許第5.143,854号;1990年12月13日公開、PCT国
際公開番号第90/15070;1990年12月6日出願、アメリカ
合衆国特許出願番号第07/624,120号;フォドールらの
「Science」251:767−773(2/1991);ダウアーおよび
フォドールの「Ann.Rep.Med.Chem.」26:271−180(199
1);および1991年12月6日出願、アメリカ合衆国特許
出願番号第805,727号に記載されている「きわめて大規
模な固定化されたポリマー合成」システムが含まれる。
上述の操作を用いて、特定のアミノ酸残基数を有する
長さの(例えば12)、ランダムなペプチドを一般的にデ
ザインした。ランダムなペプチドをコードするオリゴヌ
クレオチドの集合物を作成するために、コドンのモチー
フ(NNK)x(ここで、NはヌクレオチドA,C,G,または
T(等モル;用いる方法によっては、他のヌクレオチド
を使用し得る)、KはGまたはT(等モル)、およびx
はペプチド中のアミノ酸の数(例えば12)に対応する整
数)を用いて、NNKモチーフ(12種類の各アミノ酸には
コドンが1つずつ対応し、5種類の各アミノ酸に対して
は2つのコドンが対応し、3種類の各アミノ酸に対して
は3つのコドンが対応し、且つ3種類の停止コドンのう
ち、1つの停止コドンのみが生じる)から生じ得る32の
コドンのうちの何れかを与えた。このように、NNKモチ
ーフは、全てのアミノ酸、単一の停止コドンをコードし
ているので、コドンの偏りが少ない。
用いたシステムにおいては、該ランダムペプチドは、
ファージfd誘導体のp IIIもしくはp VIIIコートタンパ
ク質の何れかを具備する融合タンパク質の一部としてフ
ァージ粒子の表面上に付与されるか(ファージ上のペプ
チド)、またはプラスミドに結合したLac Iペプチド融
合タンパク質との融合タンパク質として(プラスミド上
のペプチド)付与された。
固定化したTPO−Rを用いたアフィニティー濃縮法に
よって、ペプチドをコードするDNAを含むファージまた
はプラスミドを同定および単離した。時には「パンニン
グ」とも称される、該アフィニティー濃縮法は、固定化
した受容体とともに、ファージ、プラスミドまたはポリ
ソームを複数回インキュベートすることと、(付随する
DNAまたはmRNAとともに)受容体に結合しているファー
ジ、プラスミドまたはポリソームを集めることと、およ
び(Lac I−ペプチド融合ペプチドを伴った)集められ
たファージまたはプラスミドを増産することとを含む。
パンニングにおいては、典型的には、TPO−Rの細胞外
ドメイン(ECD)を用いた。
アフィニティー濃縮を数ラウンド行った後、ペプチド
がTPO−Rに特異的に結合するかどうか、ファージまた
はプラスミドおよび付随するペプチドをELISAで調べ
た。該アッセイは、結合していないファージを除去した
後、典型的には、ウェルをウサギの抗ファージ抗体で処
理し、続いてアルカリフォスファターゼ(AP)を接合し
たヤギの抗ウサギ抗体で処理したことを除いては、アフ
ィニティー濃縮法において用いた操作と同様に行った。
各ウェル中のアルカリフォスファターゼの量は、標準的
な方法で決定した。以下に、プラスミド上のペプチドシ
ステムにおいて使用するための、同様のELISA操作を詳
細に記述する。
対照ウェル(受容体なし)と試験用ウェルを比較する
ことによって、融合タンパク質が、特異的に受容体と結
合するかどうかを決定することができる。放射能ラベル
1価の受容体を用いる、コロニー選出プロービングフォ
ーマット(colony lift porbing format)中で、TPO−
Rに結合することが明らかとなったファージをスクリー
ニングした。該プローブは、タンパク質キナーゼAを用
いて、可溶性受容体のC−末端に融合されたケンプタイ
ド配列をリン酸化することによって作成することができ
る。次に、宿主細胞(典型的には、CHO細胞)の中に該
「工作された(engineered)」型のTPO受容体を発現さ
せる。受容体のPI−PLC採集に続いて、TPOに対する受容
体の結合、またはTPO−R特異的なファージクローンへ
の受容体の結合についての試験を行った。次に、該受容
体を高比活性33Pで標識して、コロニー選出を用いて高
親和性リガンドを同定するための1価のプローブとして
使用する。
次に、受容体に、特異的に結合することが明らかとな
ったペプチドを遊離のペプチド(例えば、ファージな
し)として合成し、ブロッキングアッセイ試験を行っ
た。該ブロッキングアッセイは、融合ペプチドに先立っ
てTPOまたは参照用ペプチドをウェル中に添加したとい
うこと以外は、ELISAと同様の方式で行った(対照用の
ウェルは、2種類:(1)受容体なし、および(2)TP
Oまたは参照用ペプチドなし)。TPOまたは参照用ペプチ
ドによって受容体への結合をブロックされた融合タンパ
ク質は、ランダムペプチド部位中に、本発明の好適な化
合物を含有する。
TPO−Rは、その細胞外ドメインと同じく、組換え宿
主細胞内で作成された。ある有用な型のTPO−Rは、バ
キュロウイルスで形質転換された宿主細胞中に、標準的
方法を用いて、可溶性タンパク質として発現させること
によって構築され;他の有用な型は、タンパク質分泌用
シグナルペプチドおよび糖リン脂質膜アンカー付着用シ
グナルペプチドを伴って構築される。該アンカー付着型
は、「PIG−テーリング」と称される。カラスおよびウ
ェンデル(Caras and Wendell)の「Science」243:1196
−1198(1989)およびリンら(Lin et al.)の「Scienc
e」249:677−679(1990)を見られたい。
該PIG−テーリングシステムを用いると、フォスフォ
リパーゼCによって、受容体を発現している細胞(例え
ば、細胞選別機を用いて、高レベルの受容体を発現して
いるという選別がなされた、形質転換されたCHO細胞)
の表面から受容体を切断することが可能である。切断さ
れた受容体は、まだ「HPAPテール」と称される、膜付着
用のシグナルタンパク質由来のC末端アミノ酸配列を具
備し、これ以上精製せずに、固定化することができる。
組換え受容体タンパク質は、抗−HPAPテール抗体(Ab 1
79またはMab 179)で微量滴定プレートのウェルをコー
トし、PBS中のウシ血清アルブミン(BSA)で非特異的結
合をブロッキングし、切断された組換え受容体を抗体に
結合させることによって、固定化することができる。こ
の方法を用いる場合には、受容体の濃度を変化させなが
ら固定化反応を行って、ある調製物に対する至適量を決
定しなければならない。何故なら、組換えタンパク質の
調製量が異なると、しばしば含有されている所望のタン
パク質の量が異なるからである。さらに、アフィニティ
ー濃縮過程の間、固定化用抗体が、(TPOまたは他のブ
ロッキング化合物で)完全にブロックされていることが
保証されていなければならない。そうしないと、アフィ
ニティー濃縮操作の間に、ブロックされていない抗体
が、所望していないファージを結合するかもしれない。
受容体の固定化後に残存する未結合部位をブロックする
ための固定化用抗体に結合するペプチドを用いて、この
問題を回避するか、または、固定化用抗体の助けを借り
ずに、単に受容体を微量滴定プレートのウェルに直接固
定化してもよい。1992年9月18日出願、アメリカ特許出
願第07/947,339号を見られたい(参照文献として、本明
細書の一部とする)。
多価のリガンド−受容体相互作用を可能とする、ラン
ダムペプチド生成システムを用いる場合には、固定化さ
れる受容体に結合し得るリガンドの親和性を決定する上
で、固定化される受容体の濃度が、重要な因子となるこ
とを認識しなければならない。受容体の濃度が高いほど
(例えば、抗受容体抗体をコートし、0.25−0.5mgの受
容体で処理した各ウェル)、低濃度の受容体(例えば、
抗受容体抗体をコートし、0.5−1ngの受容体で処理した
各ウェル)におけるよりも、多価結合が生じやすい。多
価結合が生じる場合には、高濃度の固定化された受容体
を用いて、先導化合物を同定しなければ、あるいは低濃
度の受容体を用いて、さらに高親和性の誘導体化合物を
単離しなければ、比較的低い親和性のリガンドが単離さ
れ易くなる。
さらに高親和性のペプチド間で識別を行うためには、
しばしば1価の受容体プローブが用いられる。該プロー
ブは、タンパク質キナーゼAを用いて、可溶性受容体の
C末端に融合されたケンプタイド配列をリン酸化するこ
とによって作成することができる。次に、該「工作され
た」型のTPO受容体を宿主細胞内(典型的にはCHO細胞
内)に発現させる。受容体のPI−PLC採集に続いて、TPO
に対する受容体の結合、またはTPO−R特異的なファー
ジクローンへの受容体の結合についての試験を行った。
次に、コロニー選出を用いて高親和性リガンドを同定す
るための、1価のプローブとして使用するために、該受
容体を高比活性32Pで標識する。
TPO−Rを結合するペプチドの同定を促進するため
の、好適なスクリーニング方法には、まず、受容体の細
胞外ドメインに結合する先導ペプチドを同定し、次に先
導ペプチドに類似した、他のペプチドを作成することが
含まれる。具体的には、p IIIベースのペプチドまたはp
VIIIベースのファージシステム上ペプチドを用いて、
ランダムライブラリーをスクリーニングして、TPO−R
と結合するペプチドを与えるファージを発見する。ファ
ージDNAの配列を決定して、ファージ表面上に発現され
たペプチドの配列を決定する。
ランダム直鎖10量体(10−mer)p VIIIライブラリー
並びにランダム環状10量体および12量体p VIIIライブラ
リーから、TPO−Rと特異的に結合することができるク
ローンを同定した。これらのペプチドの配列は、初めに
同定されたペプチドの誘導体の高頻度で含有するように
デザインされた、別のペプチドライブラリーを構築する
ための基礎として役立つ。これらのライブラリーは、結
合しているペプチドと2乃至3残基のみが異なるペプチ
ドを産生しやすいように合成することができる。このア
プローチには、結合しているペプチドのコーディング配
列を有するオリゴヌクレオチドの合成が含まれるが、該
合成においては、結合しているペプチドのコーディング
配列の誘導体を生成するために、4種類のヌクレオシド
3リン酸の純粋な調製物を用いるよりも、むしろこれら
4種類のヌクレオシド3リン酸の混合物を使用する(す
なわち、この目的のためには、「正しい」ヌクレオチド
が55%およびその他の3種類のヌクレオチドが各々15%
という混合物が好適な混合物であり、「正しい」ヌクレ
オチドが70%およびその他の3種類のヌクレオチドが各
々10%という混合物は別の好適な混合物である。
「目的に添った変異導入(mutagenesis on a them
e)」ライブラリーを作成することによって先導ペプチ
ドを誘導体化するために、様々な戦略を用いた。これら
には、70:10:10:10の頻度で変異導入された共通配列に
基づき、および配列XXXX(C.S.PまたはR)TLREWL XXX
XXX(CまたはS)をコードするクローンを産生するた
めのランダムな残基により、各末端が伸長されたp VIII
ファジミド(phagemid)変異導入ライブラリーが含まれ
た。プラスミド上のペプチドシステムを用いて、同様の
伸長された/変異導入されたライブラリーを構築し、配
列XXXXX(C,S,PまたはR)TLREWL XXXXXXXをコードする
クローンを産生した。さらに、ポリソーム発現システム
を用いて、伸長された/変異導入されたライブラリー、
XXXX(C,S,PまたはR)TLREWL XXXXXX(CまたはS)
を構築した。3つのライブラリーは全て、ペプチド溶出
を用いてスクリーニングされ、放射能ラベルされた、1
価の受容体で探査した。
ペプチドスクリーニングおよび変異導入研究におい
て、「プラスミド上のペプチド」も用いた。これは、ア
メリカ合衆国特許第5,338,665号中で、さらに詳細に記
載されており、全ての目的のために、参照文献として本
明細書の一部とする。このアプローチに従って、溶融遺
伝子を含有するプラスミドベクターから発現することに
より、ランダムペプチドは、Lac IのC末端と融合す
る。Lca I−ペプチド融合体をコードしているDNAと該融
合体との結合は、プラスミド上のlacO配列を介して起こ
り、固定化された受容体上のアフィニティー精製(パン
ニング)によってスクリーニングされ得る、安定なペプ
チド−Lac I−プラスミド複合体が形成される。このよ
うにして単離されたプラスミドを、次に電気穿孔法によ
って、大腸菌の中に再導入して、選択した集団を増幅
し、さらなるスクリーニングまたは個々のクローンの調
査をすることが可能である。
さらに、発現の価数を減少させた(「ヘッドピース二
量体」発現システム)、被修飾C−末端Lac−I発現シ
ステムを用いて、ランダムなペプチドのスクリーニング
および変異導入を行った。該ライブラリーをスクリーニ
ングして、生じたDNA挿入物をプールして、C−末端融
合タンパク質として発現させることが可能な、マルトー
ス結合タンパク質(MBP)ベクター中にクローニングし
た。次に、上述のように、ELISAフォーマット中で、個
々のMBP融合クローンから無作為に取り出した細胞粗溶
解物のTPO−R結合アッセイを行った。
1993年10月29日出願、アメリカ合衆国特許出願第08/1
44,775号およびPCT WO 95/11992に基づく一部継続出願
である1994年9月2日に出願された、同時係属中のアメ
リカ合衆国特許出願第08/300,262号に記載されているよ
うに(各々は、全ての目的のために、参照文献として本
明細書の一部とする)、ポリソーム発現システムを用い
て、ペプチド変異導入研究も行った。配列XXXX(C,P,R
またはS)TLREFLXXXXXX(CまたはS)(ここで、Xは
ランダムなNNKコドンを表し、後の部分の文字は、該記
号はコドンの1位、および2位、および3位におけるK
(GまたはT)部位における70:10:10:10の変異導入を
含有するアミノ酸コドンを表している)に基づいて、変
異導入ライブラリーを構築した。磁石のビーズに固定化
されたTPO受容体に対して、5回該ライブラリーをパン
ニングした。5回目が終わった後、pAFF6中に、PCRで増
幅したプールをクローニングし、ELISA陽性クローンの
配列を決定した。MBPベクター中に該配列をサブクロー
ニングして、MBP ELISAにより、それらの結合親和性を
決定した。
TPO−Rを固定化して、ポリソームスクリーニングを
行うために、製造者の記述に従って、まず、トシル活性
化された磁石のビーズ(ダイナル社(Dynal Corporatio
n)から入手可能)に、Ab179を化学的に接合させた。0.
5Mホウ酸緩衝液(pH9.5)中、室温にて、該ビーズを抗
体とともに、一晩インキュベートした。該ビーズを洗浄
し、「HPAP」テールを含むTPO−Rと結合させた。4℃
にて、1時間、抗体をコートされたビーズおよび受容体
をインキュベートし、ポリソームライブラリーを添加す
る前に、再度該ビーズを洗浄した。
上述した、様々なライブラリーをスクリーニングする
ことによって、本明細書にリストされていないものの
他、下表1および下表2に示されたTPO受容体結合ペプ
チドが得られた。
その他の代表的なペプチドのIC50値をいくつか以下の
表に示す。IC50値を決定するためには、種々の方法を使
用することができる。例えば、MBP−TPOトレーサーまた
はlac Iペプチドトレーサーを用いた平衡結合ELISAアッ
セイを使用して、ペプチドが、TPO受容体の細胞外ドメ
インへのTPOの結合を阻害するかどうか決定した。典型
的には、IC50値は、遊離のペプチドを用いて決定した。
IC50値は、遊離のペプチドを用いて決定することができ
るが、該ペプチドは、任意にC末端をアミド化してもよ
く、またはエステルもしくは他のカルボキシルアミドと
して調製してもよい。
ファージ中で発現された配列を正確に再現するため
に、合成ペプチドのN末端アミノ酸およびC末端アミノ
酸の前に、1または2個のグリシンを前置することが多
い。これらのグリシンは、結合または活性に必要である
とは考えられていない。同じように、ポリソーム中で発
現されたペプチドの配列を正確に模倣するために、合成
ペプチドのC末端アミノ酸の前に、MASという配列を前
置することが多い。該配列も、結合または活性に必要で
あるとは考えられていない。
IC50値は、記号「−」、「+」、「++」で、記号的
に示す。例えば、200μMを超えるIC50値を示したペプ
チドは、「−」で示されている。200μM以下のIC50
には「+」の記号を与え、500nM以下のIC50値は「+
+」で示されている。ペプチドのIC50値が、ある記号の
カットオフ値上またはカットオフ値付近にある場合に
は、混合型の表記で示す(例えば、「+/−」)。ペプ
チドのIC50値が決定されなかったものは、「N.D.」とし
てリストされている。構造:GGCTLREWLHGGFCGGを有する
ペプチドのIC50値は、500nM以下であった。(N末端ア
ミノ酸およびC末端アミノ酸の前に、2つのグリシンが
前置され、ファージによって発現された配列が正確に再
現されていることに注意せよ。これらのグリシンは、結
合または活性には必要ではないと考えられている。) 上記の表、特に表3は、好適なコアペプチドがアミノ
酸配列: X1X2X3X4X5X6X7 (ここで、X1はC,L,M,P,Q,V;X2はF,K,L,N,Q,R,S,Tまた
はV;X3はC,F,I,L,M,R,S,VまたはW;X4は遺伝的にコード
される20のL−アミノ酸の何れでもよい;X5はA,D,E,G,
K,M,Q,R,S,T,VまたはY;X6はC,F,G,L,M,S,V,WまたはY:お
よびX7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはVである。)を具備す
ることを示している。
好適な実施態様においては、該コアペプチドは、アミ
ノ酸配列: X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここで、X1はL,M,P,QまたはV;X2はF,R,SまたはT;X3
F,L,VまたはW:X4はA.K.L.M.R.S.VまたはT;X5はA,E,G,K,
M,Q,R,SまたはT;X7はC.I.K.L.MまたはV:および各X8残基
は、遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸のうちの何
れか、それらの立体異性体であるDPアミノ酸;および非
天然のアミノ酸から独立に選択される。)を具備する。
好ましくは、各X8残基は遺伝的にコードされる20のL−
アミノ酸のうちの何れかから、およびそれらの立体異性
体であるD−アミノ酸のうちの何れかから独立に選ばれ
る。好適な実施態様においては、X1はP:X2はT;X3はL;X4
はR;X5はEまたはQ;X7はIまたはLである。
さらに好ましくは、該コアペプチドは、アミノ酸配
列: X9X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここで、X9はA,C,E,G,I,L,M,P,Q,R,S,TまたはV;およ
びX8はA,C,D,E,K,L,Q,R,S,TまたはVである。)を具備
する。より好ましくは、X9はAまたはI;およびX8はD.E
またはKである。
特に好適なペプチドには、:GGCADGPTLREWISFCGG;GNAD
GPTLRQWLEGRRPKN;GGCADGPTLREWISFCGGK;TIKGPTLRQWLKSR
EHTS;SIEGPTREWLTSRTPHS;LAIEGPTLRQWLHGNGRDT;CADGPTL
REWISFC;およびIEGPTLRQWLAARAが含まれる。
さらに本発明の実施態様では、本発明において使用す
るのに好適なペプチドには、アミノ酸配列: CX2X3X4X5X6X7 (ここで、X2はK,L,N,Q,R,S,TまたはV;X3はC,F,I,L,M,
R,SまたはV;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミノ
酸のうちの何れか;X5はA,D,E,G,S,VまたはY:X6はC,F,G,
L,M,S,V,WまたはY;およびX7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはV
である。)を具備するコア構造を有するペプチドが含ま
れる。さらに好適な実施態様においては、X4はA,E,G,H,
K,L,M,P,Q,R,S,TまたはWである。さらなる実施態様で
は、X2はSまたはT;X3はLまたはR;X4はR;X5はD,Eまた
はG:X6はF,LまたはW;X7はI,K,L,RまたはVである。特に
好適なペプチドには、:GGCTLREWLHGGFCGGが含まれる。
さらなる実施態様においては、本発明において使用す
るのに好適なペプチドには、アミノ酸配列: X8CX2X3X4X5X6X7 (ここで:X2はF,K,L,N,Q,R,S,TまたはV;X3はC,F,I,L,M,
R,S,VまたはW;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミ
ノ酸の何れか;X5はA,D,E,G,K,M,Q,R,S,T,VまたはY;X6
C,F,G,L,M,S,V,WまたはY;X7はC,G,I,K,L,M,N,RまたはV;
およびX8は遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸のう
ちの何れかである。)を具備する構造を有するペプチド
が含まれる。いくつかの実施態様においては、X8は好ま
しくは、G,S,YまたはRである。
IC50が約100mM以上のペプチドおよびペプチド擬態物
は、本発明による、診断面または治療面の何れかにおけ
る使用を可能とするのに、十分な結合を行うことができ
ない。好ましくは、診断目的においては、該ペプチドお
よびペプチド擬態物のIC50は約2mMまたはそれ未満であ
り、薬学的目的においては、該ペプチドおよびペプチド
擬態物のIC50は約100μMまたはそれ未満である。
結合するペプチド配列は、本発明によるTPOR結合化合
物の最小サイズを決定する手段も提供する。「コードさ
れた、合成ライブラリー(ESL)」システムまたは「き
わめて大規模な固定化されたポリマー合成」システムを
用いて、このような活性を有するペプチドの最少サイズ
を決定することができるだけでなく、好適なモチーフ
(または該モチーフの最少サイズ)の1、2あるいはそ
れ以上の残基が、異なっているようなペプチド群を形成
するペプチドを全て作成することができる。次に、これ
らのペプチド集合物を、TPO−R受容体に対する結合能
に関するスクリーニングにかけることができる。該固定
化されたポリマー合成システム、または他のペプチド合
成法を用いて、本発明による、全てのペプチド化合物の
末端切断された類縁体、欠失類縁体、置換類縁体、およ
びそれらを組み合わせたものを合成することができる。
また、本発明のペプチドおよびペプチド擬態物に対し
て、下記の実施例2において詳述されているような、ト
ロンボポエチン依存性細胞増殖アッセイによる評価も行
った。細胞増殖の指標としての3Hチミジンの取込と相関
するMTTアッセイ(モスマン(Mossmann)の「J.Immuno
l.Methods」65:55(1983)を参照されたい)のような、
本分野で公知の技術によって、細胞増殖を測定する。テ
ストされたペプチドは、図1Aに示すように、用量依存的
に、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細胞の増殖を
刺激した。図1Bに示されているように、これらのペプチ
ドは、親細胞株に対しては、何も影響を与えなかった。
図7〜9は、本発明によるペプチドおよびペプチド擬
態物の活性を評価するための、別のアッセイの結果を示
している。本アッセイでは、カルボプラチンを用いて、
マウスを血小板減少症にしている。図7は、第0日目
に、カルボプラチン(125mg/kg腹腔内投与)処置を施し
たBalb/Cマウスの、典型的結果を図示している。破線
は、3つの実験における未処置動物を表している。実線
は、3つの実験におけるカルボプラチン処置群を表して
いる。太い実線は、従来データを表している。図8は、
示された量(mg/kg、第0日に腹腔内へ)のカルボプラ
チンで処置したマウスにおいて、カルボプラチンの滴定
が血小板の数に及ぼす影響を図示している。図9には、
カルボプラチンで誘導された血小板減少症が、第10日目
において、AF12513(513)ペプチドにより、改善されて
いる様子が図示されている。カルボプラチン(CBP;50−
125mg/kg、腹腔内)は、第0日目に投与された。AF1251
3(1mg/kg、腹腔内)は、第1−9日目に与えられた。
これらの結果は、本発明のペプチドが、マウスモデルの
血小板減少症を改善し得ることを示している。
さらに、本発明のペプチドは、2量体化またはオリゴ
マー化することが可能であり、それよって該化合物の親
和性および/または活性が増加するかもしれない。細胞
増殖アッセイでのTPO模倣活性に対する、ペプチドの2
量体化/オリゴマー化の影響を調べるために、C末端を
ビオチン化したGGCADGPTLREWISFCGG(GGCADGPTLREWISFC
GGK(ビオチン))を合成した。無血清HEPES緩衝化RPMI
中で、該ペプチドとストレプトアビジンを4:1のモル比
でプレインキュベートした。上述のように、該複合体
が、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細胞の細胞増
殖を刺激するかどうかについて、遊離ビオチン化ペプチ
ドおよび非ビオチン化親ペプチドとともに調べた。
図2Aは、複合体化した、ビオチン化ペプチド(ストレ
プトアビジン(SA)を有するAF 12885)を用いて、トラ
ンスフェクトした細胞株および親細胞株の両者に対して
行ったアッセイの結果を示す。図2Bは、遊離のビオチン
化ペプチド(AF 12285)を用いて、トランスフェクトし
た細胞株および親細胞株の両者に対して行ったアッセイ
の結果を示す。図2Cは、ストレプトアビジンのみを用い
て、トランスフェクトした細胞株および親細胞株の両者
に対して行ったアッセイの結果を示す。これらの結果
は、予め形成させた複合体は、遊離のペプチドに比べ
て、ほぼ10倍強力であることを示している。
エリスロポエチン受容体(EPO−R)に対する、ペプ
チドの交叉反応性を研究することによって、本発明によ
るペプチドの結合および活性の特異性も調べた。TPO−
R同様、EPO−Rもヘマトポエチン成長因子受容体ファ
ミリーの一員である。本発明のペプチドの他、TPO、EP
O、および既知のEPO結合ペプチドについて、EPO依存性
細胞株を用いた、細胞増殖アッセイ試験を行った。該ア
ッセイては、親細胞株として、FDCP−1(成長因子依存
的マウス多分化能性未分化造血始源細胞株(growth fa
ctor dependent murine multi−potential primiti
ve haematopoietic progenitor cell line))を用いた
(例えば、デクスターら(Dexter et al.)の「J.Exp.M
ed.」152:1036−1047(1981)を参照されたい)。該細
胞株は、WEHI−3で調節した培養液(IL−3を含有す
る、ATCC番号T1B68の培養液)を補充すると、増殖し得
るが、分化はしない。該親細胞株をヒトEPO−Rまたは
マウスEPO−Rでトランスフェクトして、FDCP−1−EPO
−R細胞株を作成する。該トランスフェクトされた細胞
株は、ヒトEPOまたはマウスEPO存在下では、増殖し得る
が分化はしない。
必要な成長因子存在下で、半定常密度になるまで、該
細胞を増殖させた。次に、PBS中で、該細胞を洗浄し、
成長因子が含まれていない、完全な培養液中で、16−24
時間絶食する。細胞の生死判別決定を行った後、原液
(成長因子が含まれていない、完全な培養液)50μl当
たりに、約105の細胞が存在するようにする。テストす
るために、化合物(典型的には、ファージもしくは他の
結合したペプチド、または固定化されたペプチドではな
く、液相に遊離したペプチド)を段階的に希釈して、細
胞(50μl)を各ウェルに添加し、該細胞を24〜48時間
インキュベートする(この時点で、負の対照は、死滅ま
たは静止状態になっているはずである)。続いて、MTT
アッセイのような、本分野で既知の技術を用いて、細胞
増殖の測定を行う。
図3A−Gは、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細
胞株、および該細胞株に対応する親株、またはEPO−依
存性細胞株および対応する親株の何れかを用いた、細胞
増殖アッセイにおけるTPO活性、本発明のペプチドの活
性、EPO活性およびEPO−R結合ペプチド活性を示す一連
の対照実験の結果を示している。図3Aは、TPO−Rをト
ランスフェクトしたBa/F3細胞株および該細胞株に対応
する親株を用いた細胞増殖アッセイにおけるTPOの結果
を表している。図3Bは、TPO−Rをトランスフェクトし
たBa/F3細胞株および該細胞株に対応する親株を用いた
細胞増殖アッセイにおけるEPOの結果を表している。図3
Cは、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細胞株中で
の、複合体化した、ビオチン化ペプチド(ストレプトア
ビジン(SA)を有するAF 12285)、およびビオチン化さ
れたEPO−R結合ペプチド(SAを有するAF 11505)の複
合体の結果を表している。対応する親細胞株に対する結
果は、図3Dに示されている。図3Eは、EPO依存性細胞株
を用いた細胞増殖アッセイにおけるTPOの結果を表して
いる。図3Fは、EPO依存性細胞株を用いた細胞増殖アッ
セにおけるEPOの結果を表している。図3Gは、EPO依存性
細胞株における、複合体化した、ビオチン化ペプチド
(ストレプトアビジン(SA)を有するAF 12285)、およ
びビオチン化されたEPO−R結合ペプチド(SAを有するA
F 11505)の複合体の結果を表している。これらの結果
は、本発明のペプチオが、非常に特異的に、TPO−Rに
結合して、TPO−Rを活性化することを示している。
IV.ペプチドおよびペプチド擬態物の調製 A.固相合成 本発明のペプチドは、(例えば、標準的固相技術を用
いて)本分野において公知の、古典的方法によって調製
され得る。標準的方法には、完全固相合成法、一部固相
合成法、断片縮合、古典的溶液合成、および組換えDNA
技術さえも含まれる。例えば、メリーフィールド(Merr
ifield)の「J.Am.Chem.Soc.」85:2149(1963)を参照
されたい(参照文献として、本明細書の一部をなす)。
アルファアミノ保護された樹脂を用いると、固相上にお
いては、典型的には、合成はペプチドのC末端終結部位
から始まる。例えば、適切な初発物質は、クロロメチル
化樹脂、ヒドロキシメチル化樹脂、またはベンズヒドリ
ルアミン樹脂に、必要なアルファアミノ酸を付着せしめ
ることによって調製され得る。このようなクロロメチル
化樹脂のうちの1つは、バイオビーズ(BIO−BEADS)SX
−1の商標で、バイオラッド ラボラトリーズ(Bio Ra
d Laboratories)、リッチモンド、カリフォルニアによ
って販売されており、ヒドロキシメチル化樹脂の調製法
は、ボドンスキーら(Bodonszky et al.)の「Chem.In
d.」(ロンドン)38:1597(1966)に記載されている。
ベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂は、ピエッタおよび
マーシャル(Pietta and Marshall)の「Chem.Commn.」
650(1970)に記載されており、塩化水素型のものが、
ベックマン インスツールメント社(Beckman Instrume
nts Inc.)、パロアルト(Palo Alto)、カリフォルニ
アから、市販されており、入手することができる。
このように、本発明の化合物は、ギシン(Gisin)の
「Helv.Chim.Acta.」56:1467(1973)に記述されている
方法に従って、例えば、セシウム重炭酸塩触媒の補助を
受けながら、クロロメチル化樹脂に、アルファアミノが
保護されたアミノ酸を結合させることによって調製され
得る。最初の結合を行った後、室温で、有機溶媒中にト
リフルオロ酢酸(TFA)または塩酸(HCl)が溶けている
溶液を含む試薬を選択することによって、アルファアミ
ノ保護基を除去する。
アルファアミノ保護基とは、ペプチドの段階的合成の
分野において有用であることが知られている基である。
これには、アシル型の保護基(例えば、ホルミル、トリ
フルオロアセチル、アセチル)、芳香族ウレタン型保護
基(例えば、ベンジルオキシカルボイル(Cbz)および
置換されたCbz)、脂肪族ウレタン保護基(例えば、t
−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキ
シカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)およ
びアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリフェニル
メチル)が含まれる。BocおよびFmocは、好適な保護基
である。結合の間、側鎖保護基は、変化を受けず、アミ
ノ末端保護基の脱保護の間、または結合の間には外れな
い。最終ペプチドの合成が終了した時点で、側鎖保護基
は除去することができなければならず、反応条件下で
は、標的ペプチドを変容せしめないであろう。Tryの側
鎖保護基には、テトラヒドロピラニル、tert−ブチル、
トリチル、ベンジル、Cbz、Z−Br−Cbz、および2,5−
ジクロロベンジルが含まれる。Aspの側鎖保護基には、
ベンジル、2,6−ジクロロベンジル、メチル、エチル、
およびシクロヘキシルが含まれる。ThrおよびSerの側鎖
保護基にはアセチル、ベンゾイル、トリチル、テトラヒ
ドロピラニル、ベンジル、2,6−ジクロロベンジル、お
よびCbzが含まれる。ThrおよびSerの側鎖保護基はベン
ジルである。Argの側鎖保護基には、ニトロ、トシル(T
os)、Cbz、アダマンチルオキシカルボニルメシトイル
スルフォニル(Mts)、またはBocが含まれる。Lysの側
鎖保護基には、Cbz、2−クロロベンジルオキシカルボ
ニル(2−Cl−Cbz)、2−ブロモベンジルオキシカル
ボニル(2−BrCbz)、Tos、またはBocが含まれる。
アルファアミノ保護基を除去した後、残りの、保護さ
れたアミノ酸を、所望の順序で、段階的に結合する。例
えば塩化メチレン(CH2Cl2)、ジメチルホルムアミド
(DMF)混合物のような溶液中のジシクロヘキシルカル
ボジイミド(DCC)のような、適切なカルボキシル基活
性化因子とともに、通常、過剰量の保護された各アミノ
酸を用いる。所望のアミノ酸配列が完成した後、該所望
のペプチドは、トリフルオロ酢酸またはフッ化水素(H
F)のような試薬(該試薬は、樹脂からペプチドを外す
だけではなく、残存している側鎖保護基を全て切断す
る)で処理することによって、支持体樹脂から外され
る。クロロメチル化樹脂を用いる場合には、フッ化水素
処理によって、遊離のペプチド酸が生じる。ベンズヒド
リルアミン樹脂を用いる場合には、フッ化水素は、直
接、遊離のペプチドアミドを生じせしめる。あるいは、
クロロメチル化樹脂を用いる場合には、アンモニアで、
ペプチド樹脂を処理することによって、側鎖を保護され
たペプチドを外すことができ、側鎖が保護された、所望
のアミドが生じ、アルキルアミンを用いると、側鎖が保
護されたアルキルアミドまたはジアルキルアミドが生じ
る。次に、通常の方法を用いて、フッ化水素処理によっ
て、側鎖保護基を除去し、遊離のアミド、遊離のアルキ
ルアミド、または遊離のジアルキルアミドを得る。
これらの固相ペプチド合成操作は、本分野において周
知であり、スチュアート(Stewart)の「固相ペプチド
合成(Solid Phase Peptide Syntheses)」(フリーマ
ンアンド社(Freeman and Co.)サンフランシスコ(196
9))に詳述されている。
1990年3月7日出願、アメリカ合衆国特許出願番号第
07/492,462号;1990年12月6日出願アメリカ合衆国特許
出願番号第07/624,120号;1991年12月6日出願、アメリ
カ合衆国特許出願番号第07/805,727号に記載されてい
る、「コードされた合成ライブラリー」システムまたは
「極めて大規模な、固定化されたポリマー合成」システ
ムを用いて、このような活性を有する、最少サイズのペ
プチドを決定することができるだけでなく、好適なモチ
ーフ(または該モチーフの最少サイズ)の1、2あるい
はそれ以上の残基が、異なっているようなペプチド群を
構成する、ペプチドを全て作成することができる。次
に、これらのペプチド集合物をTPO−Rに対する結合能
に関するスクリーニングにかけることができる。該固定
化されたポリマー合成システム、または他のペプチド合
成法を用いて、本発明による、全てのペプチド化合物の
末端切断された類縁体、欠失類縁体、および末端切断と
欠失を組み合わせた類縁体を合成することができる。
B.合成アミノ酸 これらの操作を用いて、本発明による、任意の化合物
の、1、2あるいはそれ以上の部位が、天然に存在し、
遺伝的にコードされる、20のアミノ酸以外のアミノ酸で
置換されたペプチドを合成することができる。例えば、
トリプトファンをナフチルアラニンに置換して、合成を
促進させることもできる。本発明のペプチド中に置換さ
せ得る、他の合成アミノ酸には、L−ヒドロキシプロピ
ル、L−3、4ジヒドロキシフェニルアラニル、L−δ
−ヒドロキシリシルおよびD−d−メチルアラニルのよ
うなdアミノ酸、L−α−メチルアラニル、βアミノ
酸、およびイソキノリルが含まれる。本発明のペプチド
中には、Dアミノ酸、および天然に存在しない合成アミ
ノ酸も取り込むことができる。
天然に存在し、遺伝的にコードされる20のアミノ酸
(またはDアミノ酸)の側鎖を、他の側鎖(例えば、ア
ルキル、低級アルキル、4員環、5員環、6員環、また
は7員環アルキル、アミド、アミド低級アルキル、アミ
ドジ(低級アルキル)、低級アルコキシ、ヒドロキシ、
カルボキシ、およびそれらの低級エステル誘導体のよう
な基、および4員環、5員環、6員環、または7員環の
複素環)で置き換えることができる。特に、プロリン残
基の環のサイズを、5員環から4員環、6員環、または
7員環に換えた、プロリン類縁体を用いることができ
る。環状の基は、飽和であってもよく、また不飽和でも
よい(不飽和の場合には、芳香族であってもよく、また
芳香族でなくてもよい)。
環状の基は、飽和であってもよく、また不飽和でもよ
い(不飽和の場合には、芳香族であってもよく、また芳
香族でなくてもよい)。好ましくは、複素環には、1以
上の窒素、酸素、および/または硫黄ヘテロ原子が含ま
れる。このような基の例には、フラザニル、フリル、イ
ミダゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イソ
チアゾリル、イソオキサゾリル、モルフォリニル(例え
ば、モルフォリノ)、オキサゾリル、ピペラジニル(例
えば、1−ピペラジニル)、ピペリジル(例えば、1−
ピペリジル、ピペリジノ)、ピラニル、ピラジニル、ピ
ラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニ
ル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル(例えば、
1−ピロリジニル)、ピロリニル、ピロリル、チアジア
ゾリル、チアゾリル、チエニル、チオモルフォリニル
(例えば、チオモルフォリノ)、およびトリアゾリルが
含まれる。これらの複素環基は、置換を受けてもよく、
あるいは置換を受けなくてもよい。基が置換を受けてい
る場合には、置換基は、アルキル、アルコキシ、ハロゲ
ン、酸素、または置換された、もしくは置換されないフ
ェニルであり得る。
リン酸化によって、容易に、本発明のペプチドを修飾
することも可能であり、本発明による化合物のペプチド
誘導体を作成するその他の方法は、ルビーら42に記載さ
れている。このように、本発明のペプチド化合物は、類
似の生物学的活性を有するペプチド擬態物を調製するた
めの基礎としての役割も果たす。
本発明のペプチド化合物は、ペプチド擬態物も含め
て、アメリカ合衆国特許第4,640,835号;アメリカ合衆
国特許第4,496,689号;アメリカ合衆国特許第4,301.144
号:アメリカ合衆国特許第4,670,417号;アメリカ合衆
国特許第4.791.192号:アメリカ合衆国特許第4,179,337
号(参照文献として、これら全ての全体を本明細書の一
部とする)に述べられている方法によって、様々な非タ
ンパク質性のポリマー(例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシアル
ケン)に、共有結合させて修飾することができる。
C.末端修飾 当業者は、種々の技術を用いることによって、対応す
るペプチド化合物と同一または類似の、所望の生物学的
活性を有するが、溶解性、安定性、並びに加水分解およ
びタンパク質分解に対する感受性などの活性が、改善さ
れたペプチド擬態物を構築することができることを認め
るであろう。例えば、モーガンおよびガイナー(Morgan
and Gainor)Ann.Rep.Med.Chem.24:243−252(1989)
を参照されたい。以下に、N−末端アミノ基が修飾され
たペプチド擬態物、C−末端カルボキシル基が修飾され
たペプチド擬態物を調製する方法、および/またはペプ
チド中の1以上のアミド結合を、非アミド結合に変換す
る方法について述べる。1つのペプチド擬態物の構造中
に、このような修飾を2つ以上組み合わせることもでき
るということを理解すべきである(例えば、C末端のカ
ルボキシル基を修飾し、且つペプチド中の2つのアミノ
酸の間に、−CH2−カルバメート結合を挿入する)。
1.N−末端修飾 典型的には、ペプチドは遊離の酸として合成される
が、上述のように、容易に、アミドまたはエステルとし
て調製することができるであろう。本発明のペプチド化
合物のアミノ末端および/またはカルボキシ末端を修飾
して、本発明によるその他の化合物を産生することもで
きる。アミノ末端の修飾には、メチル化(すなわち、−
NHCH3または−NH(CH3)アセチル化、カルボゼベン
ゾイル基の付加、またはRCOO−(ここでRは、ナフチ
ル、アクリジニル、ステロイディル、および類似の基か
らなる群から選択される)−によって表されるカルボン
酸官能基を含む、任意のブロッキング基でアミノ末端を
ブロックすることが含まれる。カルボキシル末端の修飾
には、カルボキサミド基で遊離の酸を置換すること、カ
ルボキシ末端において、環状ラクタムを形成して、構造
的な制限を導入することが含まれる。
アミノ末端の修飾には、先に詳述したように、アルキ
ル化、アセチル化、カルボベンゾイル基の付加、スクシ
ンイミド基の形成などが含まれる。具体的には、N末端
アミノ基は、以下のように反応させることが可能であ
る。
(a)酸ハロゲン化物[例えば、RC(O)Cl]または酸
無水物との反応によって(ここでRは、先に定義したと
おりである)、式RC(O)NH−のアミド基を形成する。
典型的には、該反応は、好ましくは反応中に生成する酸
を捕捉するための、ジイソプロピルエチルアミンのよう
な3級アミンを過剰量(例えば、約10倍量)含有する不
活性な希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中のペプチド
に対して、およそ等モルまたは過剰量(例えば、約5倍
量)の酸ハロゲン化物をを接触させることによって、行
われ得る。その他の反応条件は、従来どおりである(例
えば、室温で30分間)。末端アミノをアルキル化して、
Nを低級アルキル置換した後、上述のように、酸ハロゲ
ン化物と反応させれば、式RC(O)NR−で表されるN−
アルキルアミド基が生じる; (b)コハク酸無水物との反応によって、スクシンイミ
ド基を形成する。前述のように、ほぼ等量または過剰量
(例えば、約5倍量)のコハク酸無水物を用いることが
でき、適切な不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中
で、ジイソプロピルエチルアミンのような3級アミンを
過剰量(例えば、10倍量)使用することを含む、本分野
で周知の方法によって、アミノ基はスクシンイミドに転
換される。例えば、ウォーレンベルグら(Wollenberg e
t al.)のアメリカ合衆国特許第4,612,132号を参照され
たい(参照文献として、その全体を本明細書の一部とす
る)。例えば、コハク酸基をC2−C6アルキル置換または
−SR置換基(従来の方法で調製され、ペプチドのN末端
に、置換されたスクシンイミドを与える)と置換するこ
とができることは理解されるであろう。このようなアル
キル置換基は、前記のウォーレンバーグらによって記述
された方法によって、マレイン酸無水物と低級オレフィ
ン(C2−C6)を反応させて調製され、−SR置換基は、RS
H(ここでRは、上記の定義どおり)とマレイン酸無水
物を反応させて調製される; (c)好ましくは、反応中に生成する酸を捕捉するため
の3級アミンを含有する、適切な不活性希釈剤(例え
ば、ジクロロメタン)中で、ほぼ等量もしくは過剰量の
CBZ−Cl(すなわち、ベンジルオキシカルボニル塩化
物)または置換されたCBZ−Clを反応させることによっ
て、ベンジルオキシカルボニル−NH−、または置換され
たベンジルオキシカルボニル−NH−が生じる; (d)適切な不活性希釈剤(ジクロロメタン)中で、等
量または過剰量(例えば、5倍量)のR−S(O)2Cl
と反応させてスルホンアミド基を生じさせ、末端のアミ
ンをスルホンアミドに換えることができる(ここでR
は、上記の定義どおり)。反応中に生じる酸を捕捉する
ために、該不活性希釈剤には、ジイソプロピルエチルア
ミンのような3級アミンを過剰量(例えば、10倍量)が
含まれていることが好ましい。その他の反応条件は、従
来どおりであり(例えば、室温で30分間); (e)適切な不活性希釈剤中(例えば、ジクロロメタ
ン)で、等量もしくは過剰量(例えば、5倍量)のR−
OC(O)ClまたはR−OC(O)OC6H4−p−NO2と反応さ
せることによって、カルバメート基を生じさせ、末端ア
ミンをカルバメートに転換させる(ここでRは、上記の
定義どおり)。該不活性希釈剤(diluent)は、反応中
に生成される、全ての酸を捕捉するための、ジイソプロ
ピルエチルアミンのような、3級アミンを過剰量(例え
ば、約10倍量)含有していることが、好ましい。その他
の反応条件は、従来どおりである(例えば、室温で30分
間); (f)適切な不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)
中で、等量または過剰量の(例えば、5倍量)のR−N
=C=Oと反応させることによって、尿素基を生じさ
せ、末端アミンを尿素(すなわち、RNHC(O)NH−(こ
こでRは、上記の定義どおり))に転換させる。該不活
性希釈剤は、ジイソプロピルエチルアミンのような、3
級アミンを過剰量(例えば、約10倍量)含有しているこ
とが好ましい。
2.C−末端修飾 C末端のカルボキシル基が、エステルによって置換さ
れているペプチド擬態物(すなわち、−C(O)OR(こ
こで、Rは上記の定義どおり))を調製する場合には、
ペプチド酸を調製するために用いた樹脂を使用し、塩基
および適切なアルコール(例えば、メタノール)によっ
て、側鎖を保護したペプチドを切断する。次に、所望の
エステルを得るために、フッ化水素で処理するという通
常の方式によって、側鎖の保護基を除去する。
C末端のカルボキシル基が、アミド−C(O)NR3R4
に置換されている、ペプチド擬態物を調製する場合に
は、ペプチド合成用の固相支持体として、ベンズヒドリ
ルアミン樹脂を用いる。合成が完了したら、フッ化水素
処理で、ペプチドを支持体から外せば、即座に、遊離の
ペプチドアミド(すなわち、C末端が−C(O)NH2
ある)が得られる。あるいは、ペプチド合成において、
アンモニアを用いて、支持体から側鎖が保護されたペプ
チドを切断する反応と、クロロメチル化された樹脂を組
み合わせて使用すれば、遊離のペプチドアミドが産生さ
れ、アルキルアミンまたはジアルキルアミンを用いる反
応と組み合わせれば、側鎖を保護するアルキルアミドま
たはアルキルジアミド(すなわち、C末端が、−C
(O)NRR1(ここで、RおよびR1は、上記の定義どお
り))が産生される。次に、遊離のアミド、アルキルア
ミドまたはジアルキルアミドを得るために、フッ化水素
処理という通常の方式によって、側鎖の保護基を除去す
る。
その他の実施態様においては、カルボキシル基の−OH
またはエステルの−ORを、N末端アミノ基で内部置換す
ることによって、C末端カルボキシル基またはC末端エ
ステルを環状化せしめ、環状ペプチドを作ることができ
る。例えば、ペプチド酸を得るための合成および切断を
行った後、該遊離酸は、例えば、塩化メチレン(CH2C
l2)、ジメチルホルムアミド混合物のような溶液中にお
いて、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のよう
な、適切なカルボキシル基活性化因子によって、活性化
されたエステルに転換される。続いて、該活性化された
エステルをN末端アミンで内部置換することによって、
環状ペプチドが生じる。重合化とは逆に、内部環状化
は、極めて薄い溶液を使用することによって増強され得
る。このような方法は、本分野において周知である。
本発明のペプチドも環状化することが可能であり、ま
た、末端アミノ基または末端カルボキシル基が存在しな
いことによって、プロテアーゼに対する感受性が減少さ
せるように、あるいはペプチドの高次構造が限定される
ように、ペプチドの末端にデスアミノ残基またはデスカ
ルボキシ残基を取り込ませることも可能である。本発明
による化合物の、C末端官能基には、アミド、アミド低
級アルキル、アミドジ(低級アルキル)、低級アルコキ
シ、ヒドロキシ、カルボキシ、およびそれらの低級エス
テル、およびそれらの薬学的に受容可能な塩が含まれ
る。
D.骨格の修飾 本発明による化合物のペプチド誘導体を作成するため
の他の方法は、ルビーらの「Biochem J.」、268(2):
249−262(1990)に記載されており、参照文献として本
明細書の一部をなす。このように、本発明のペプチド化
合物は、同様の生物学的活性を有する、非ペプチド化合
物の構造モデルとしても役立つ。先導ペプチド化合物と
同一または類似の、所望の生物学的活性を有するが、溶
解度、安定性、並びに加水分解およびタンパク質分解に
対する感受性の面で、先導化合物に比べて、さらに好ま
しい活性を有する化合物を構築するために、種々の技術
が使用できることを、当業者は認めるであろう。モーガ
ンおよびガイナーの「Ann.Rep.Med.Chem.」24:243−252
(1989)を参照されたい(参照文献として本明細書の一
部をなす)。これらの技術には、ペプチド骨格をホスホ
ネート、アミデート(amidate)、カルバメート、スル
ホンアミド、2級アミン、およびN−メチルアミノ酸か
らなる骨格と置換することが含まれる。
−CH2−カルバメート結合;ホスホネート結合;−CH2
−スルホンアミド結合;尿素結合:2級アミン(−CH2NH
−)結合;およびアルキル化されたペプチド結合[−C
(O)NR6−、ここでR6は低級アルキル]などの結合
で、一以上のペプチド結合[−C(O)NH−]が、置換
されているようなペプチド擬態物は、合成中の適当な時
点に、アミノ酸試薬を適切に保護されたアミノ酸類縁体
と置き換えるだけで、従来のペプチド合成の間に調製さ
れる。
適切な試薬には、例えば、アミノ酸のカルボキシル基
が、上記の結合のうちの1つを形成するのに適した原子
団と置き換えられたようなアミノ酸類縁体が含まれる。
例えば、ペプチド中の−C(O)NR−結合を−CH2−カ
ルバメート結合(−CH2OC(O)NR−)と置換したい場
合には、まず、適切に保護されたアミノ酸のカルボキシ
ル(−COOH)基を−CH2OH基に還元し、次に、従来の方
法で、−OC(O)Cl官能基またはパラ−ニトロ炭酸(−
OC(O)O−C6H4−pNO2)官能基に変換する。固体支持
体上にある、部分的に作られたペプチドのN末端上の遊
離アミンまたはアルキル化されたアミンと、このような
官能基のうちの何れかを反応させれば、−CH2OC(O)N
R−結合が形成される。このような−CH2−カルバメート
結合の形成に関する、さらに詳細な記述については、チ
ョーら(Cho et al.)の「Science」、261:1303−1305
(1993)を参照されたい。
同様に、アメリカ合衆国特許出願第07/943,805号、第
08/081,577号、および第08/119,700号において明らかに
されている方法で(参照文献として、これらの開示全体
を本明細書の一部とする)、ペプチド中のアミド結合を
ホスホネート結合と置換することもできる。
適切に保護されたアミノ酸のカルボキシル(−COOH)
基を還元して、−CH2OH基とし、次に、従来の方法によ
って、該水酸基をトシル基のような適当な脱離基に転換
することによって、ペプチド中のアミド結合を−CH2
スルホンアミド結合に置き換えることができる。トシル
化誘導体を、例えば、チオ酢酸と反応させた後に、加水
分解および酸化的塩素化を行うと、CH2−S(O)2Cl官
能基が生成し、他の部分が適切に保護されたアミノ酸の
カルボキシル基に置き換わる。ペプチド合成において、
該適切に保護されたアミノ酸類縁体を用いると、CH2
S(O)2NR−結合が取り込まれて、ペプチド中のアミ
ド結合に置き換わり、ペプチド擬態物が得られる。アミ
ノ酸のカルボキシル基をCH2−S(O)2Cl基に変換する
ことに関する、さらに完全なる記述については、例えば
ヴァインシュタイン、ボリスの「アミノ酸、ペプチド、
およびタンパク質の化学および生化学」、第7巻、267
−357ページ、マーセルデッカー社、ニューヨーク(198
3)を参照されたい(参照文献として本明細書の一部と
する)。
アメリカ合衆国出願番号第08/147,805号(参照文献と
して、その全体を明細書の一部とする)において明らか
にされている方法によって、ペプチド中のアミド結合を
尿素結合に置換することができる。
例えば、従来の方法で、アミド結合のカルボニル結合
をCH2基に還元した、適切に保護されたジペプチド類縁
体を利用することによって、ペプチド中のアミド結合が
−CH2NH−に置き換えられた、2級アミン結合を調製す
ることができる。例えば、ジグリシンの場合には、アミ
ドをアミンに還元すると、脱保護の後には、NH2CH2CH2N
HCH2COOHが生成し、これは、N−保護を受けた形で、次
の結合反応に用いられる。ジペプチド中のアミド結合の
カルボニル基を還元することによって、このような類縁
体を調製することは、本分野において周知である。
適切に保護されたアミノ酸類縁体は、対応するアミノ
酸のように、従来のペプチド合成において同様に用いら
れる。例えば、典型的には、該反応では、約3等量の保
護されたアミノ酸類縁体が用いられる。塩化メチレンま
たはDMFのような不活性有機希釈剤が用いられ、且つ反
応副産物として酸が生成する場合には、該反応溶液は、
反応中に生成する酸を捕捉するために、典型的には、過
剰量の3級アミンを含有するであろう。特に好適な3級
アミンの1つには、ジイソプロピルエチルアミンがあ
り、典型的には、約10倍過剰量で用いられる。反応の結
果、非ペプチド結合を有するアミノ酸類縁体は、ペプチ
ド擬態物に取り込まれる。ペプチド中の任意のアミド結
合のうちの0〜全部が、非アミド結合に置換されるよう
にこのような置換を繰り返すことができる。
また、本発明のペプチドは環状化することができ、あ
るいはペプチドの末端にデスアミノ残基もしくはデスカ
ルボキシ残基を取り込ませることができ、プロテアーゼ
に対する感受性を減少させるために、またはペプチドの
高次構造を限定させるために、末端にアミノ基もしくは
カルボキシル基が存在しないようにすることができる。
本発明の化合物のC末端官能基には、アミド、アミド低
級アルキル、アミドジ(低級アルキル)、低級アルコキ
シ、ヒドロキシ、カルボキシ、およびそれらの低級エス
テル誘導体、およびそれらの薬学的に受容可能な塩が含
まれる。環状化合物の例を表4、5、6、8、および9
に示す。
E.ジスルフィド結合形成 本発明の化合物は、システインのチオール基間の分子
内ジスルフィド結合を伴った環状型で存在することがで
きる。あるいは、2量体(または、さらに高次のオリゴ
マー)化合物を産生するために、システインのチオール
基間の分子間ジスルフィド結合を作成することができ
る。一以上のシステイン残基をホモシステインと置換し
てもよい。これらの分子内ジスルフィド誘導体または分
子間ジスルフィド誘導体は、以下のように図示できる: ここで、mおよびnは、独立に、1または2である。
本発明の、他の実施態様では、これらのジスルフィド
誘導体の類縁体であって、硫黄の1つが、CH2基または
硫黄の均等物(isostere)に置換されているような類縁
体が提供される。これらの類縁体は、本分野において公
知の、以下に示す方法を用いて、分子内置換または分子
間置換を行うことによって作成し得る。
ここで、pは1または2である。当業者の一部には、
先に示されたα−アミノ−γ−酪酸誘導体の、他の相同
体およびホモシステインを用いて、該置換を行うことも
可能であるということが、容易に理解されるであろう。
あるいは、アルファ置換された酢酸で(ここで、アル
ファ置換基は、α−ハロ酢酸(例えば、α−クロロ酢
酸、α−ブロモ酢酸、またはα−ヨード酢酸)のような
脱離基である)で、ペプチドのアミノ末端をキャッピン
グすることもできる。システイン残基またはホモシステ
イン残基の硫黄で、脱離基を置換することによって、本
発明の化合物を環状化または2量体化することができ
る、例えば、バーカーら(Barker et al.)の「J.Med.C
hem.」35:2040−2048(1992)、およびオーら(Or et a
l.)の「J.Org.Chem.」56:3146−3149(1991)を参照さ
れたい(参照文献として、各々を本明細書の一部とす
る)。2量体化合物の例は、表7、9、および10に示さ
れている。
V.有用性 本発明の化合物は、TPOの産生および受容体結合過程
に影響を及ぼす、あるいは影響を及ぼされると考えられ
る多くの因子を評価することを含めた、TPOの生物学的
役割を理解するための、ユニークな道具として、インビ
トロにおいて有用である。本化合物は、TPO−Rに結合
して、活性化する、他の化合物を開発する上でも有用で
ある。何故なら、本化合物は、構造と活性の相関に関す
る重要な情報を提供し、このような開発を促進するはず
だからである。
本化合物は、新規TPO受容体アゴニストをスクリーニ
ングするためのアッセイにおける、競合的結合物として
も有用である。このようなアッセイでの実施態様におい
ては、本発明の化合物は、修飾せずに用いることがで
き、また種々の修飾(例えば、直接的もしくは間接的
に、検出可能な信号を付与する原子団を共有結合もしく
は非共有結合で結合しているような、標識によって)を
することもできる。これらのアッセイでは全て、物質は
直接的または間接的に標識され得る。
直接的標識の中で可能なものには:125Iのような放射
性標識、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ
のような酵素(アメリカ合衆国特許第3,645,090号)、
および蛍光強度、波長シフト、または蛍光偏光の変化を
モニターし得る蛍光標識(アメリカ合衆国特許第3,940,
475号)のような標識団が含まれる。間接的標識の中で
可能なものには、ある構成物をビオチン化した後、上記
の標識団のうちの何れかを付着させたアビジンに結合さ
せるものが含まれる。本化合物を固体支持体に付着させ
なければならない場合には、本化合物は、スペーサーま
たはリンカーを含んでもよい。
さらに、TPO受容体に結合できるという特性に基づい
て、生きた細胞上、固定された細胞上、生物の体液中、
組織ホモジネート中、精製された、天然の生物学的物質
中などのTPO受容体を検出するための試薬として、本発
明のペプチドを用いることができる。例えば、このよう
なペプチドを標識することによって、表面上にTPO−R
を有する細胞を同定することができる。さらに、TPO−
Rに結合できるという特性に基づいて、本発明のペプチ
ドをインシトゥ染色、FACS(蛍光活性化細胞選択;fluor
escence−activated cell sorting)、ウェスタンブロ
ッティング、ELISAなどに用いることができる。また、T
PO受容体に結合できるという特性に基づき、本発明のペ
プチドを受容体の精製、または細胞表面上(または内部
への透過性を上昇せしめた細胞)にTPO受容体を発現し
ている細胞の精製に用いることができる。本発明の化合
物は、種々の医学的研究用および診断用の市販試薬とし
て用いることもできる。このような使用には、: (1)種々の機能的アッセイにおいて、TPOアゴニスト
候補の活性を定量するための校正用スタンダードとして
の使用; (2)TPO依存性細胞株の増殖および成長を維持するた
めの使用; (3)共結晶化によるTPO受容体の構造解析における使
用; (4)TPOシグナル伝達/受容体活性化機構を調べるた
めの使用; (5)好ましくは、TPO受容体が活性化され、またはこ
のような活性化が、既知量のTPOアゴニストおよびそれ
に類するものに対して、好適に校正されているような他
の研究用途および診断用途 などが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、インビトロで巨核球およびそれら
の始源細胞を増殖させるために(両者とも、添加したサ
イトカインまたは自身のサイトカインとともに)用いる
ことができる。例えば、ジギウストら(DiGiusto et a
l.)のPCT国際公開第95/05843号を参照されたい(参照
文献として、本明細書の一部をなす)。化学療法および
放射線療法は、急速に分裂している、さらに成熟した巨
核球群を殺すことによって、血小板減少症を引き起こ
す。しかし、これらの治療的処置は、未成熟で、有糸分
裂活性が小さい巨核球前駆細胞の数および生存率も減少
させるかもしれない。このように、化学療法または放射
線療法を受けた後の患者に、インビトロ培養によって巨
核球および未成熟な前駆体を増加させた、彼または彼女
自身の細胞群を注入することによって、TPOまたは本発
明の化合物による血小板減少症の改善を促進することが
できる。
本発明の化合物は、インビボでTPO−Rを活性化する
ために、ヒトを含めた温血動物に投与することもでき
る。このように、本発明は、TPO−Rに対するインビボ
でのTPOの効果を模倣するのに十分な量の、本発明によ
る化合物の投与を含んでなる、TPO関連疾患の治療的処
置法を包括する。例えば、(特に、骨髄移植、放射線療
法、および化学療法に伴った)血小板の疾患および血小
板減少症を含む(ただし、これらに限定されない)種々
の血液学的疾患を治療するために、本発明のペプチドお
よび化合物を投与することができる。
いくつかの、本発明の実施態様においては、好ましく
は、まず、化学療法または放射線療法を行っている患者
に、TPOアンタゴニストを投与し、次に本発明のTPOアゴ
ニストを投与する。
本発明の化合物の活性は、マクドナルドの「Am.J.of
Pediatric.Hematology/Oncology」14:8−21(1992)
に記載されている多数のモデルの中の1つによって、イ
ンビトロまたはインビボの何れかで評価することができ
る。
1つの実施態様によれば、本発明の組成物は、骨髄移
植、放射線療法、または化学療法に伴う血小板減少症を
治療するのに有用である。典型的には、化学療法、放射
線療法、または骨髄移植の前に、またはこれらへの暴露
の後に、予防的に本化合物が投与されるであろう。
従って、本発明は、活性成分として、薬学的担体また
は希釈剤と共に、本発明のペプチドまたはペプチド擬態
物を一以上具備する薬学的組成物も提供する。本発明の
化合物は、経口、肺、非経口(筋肉内、腹腔内、静脈内
(IV)または皮下投与)、(細粒処方による)吸入、経
皮、鼻、膣、直腸、または舌下投与経路によって投与す
ることができ、各投与経路に適した投与形態で処方し得
る。例えば、ベルンシュタインら(Bernstein et al.)
のPCT特許国際公開番号WO93/25221;ピットら(Pitt et
al.)のPCT特許国際公開番号WO94/17784;およびピット
らの欧州特許出願第613,683号を参照されたい(参照文
献として、各々を本明細書の一部とする)。
経口投与用の固形投与形態には、カプセル、錠剤、丸
薬、粉末、および顆粒が含まれる。このような固形投与
形態においては、有効化合物は、ショ糖、乳糖、または
デンプンのような、一以上の薬学的に受容可能な不活性
担体と混合される。このような投与形態は、通常行われ
るように、例えば、ステアリン酸マグネシウムのような
潤滑剤などの、不活性希釈剤以外の添加物質も具備し得
る。カプセル、錠剤および丸薬の場合には、該投与形態
は、緩衝剤を具備してもよい。錠剤および丸薬は、さら
に腸管コーティングを用いて調製することもできる。
経口投与用の液状投与形態は、水のような、本分野に
おいて一般的に用いられる不活性希釈剤を含有するエリ
キシル剤とともに、薬学的に受容可能なエマルジョン、
溶液、懸濁液、シロップを含む。このような不活性希釈
剤の他に、組成物は、保湿剤、乳化剤、および懸濁剤、
並びに甘味剤、芳香剤、および香料のような佐剤も含み
得る。
非経口投与の本発明による調製物には、滅菌された水
溶液もしくは非水溶液、滅菌された水性懸濁液もしくは
非水性懸濁液、または滅菌された水性エマルジョンもし
くは非水性エマルジョンが含まれる。非水性溶液または
非水性賦形剤には、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、オリーブ油およびトウモロコシ油のよう
な植物油、ゼラチン、オレイン酸エチルのような注射可
能な有機エステルが含まれる。このような、投与形態に
は、保存料、保湿剤、乳化剤、および分散剤のような佐
剤を含有させてもよい。例えば、細菌を通さないフィル
ターによる濾過、組成物中への滅菌剤の添加、組成物に
対する放射線照射、または組成物の加熱によって、それ
らを滅菌してもよい。また、使用直前に、滅菌された
水、または他の滅菌された、注射可能な溶媒を用いて製
造することもできる。
直腸内または膣内投与用組成物は、好ましくは、座薬
であり、活性物質の他に、ココアバターまたは座薬用ワ
ックスのような添加剤を含有してもよい。鼻または舌下
投与用組成物も、本分野において周知の、標準的添加物
を用いて調製される。
本化合物を含有する組成物は、予防用および/または
治療用処置のために、投与することができる。治療用の
使用においては、組成物は、上述のように、既に疾病を
患っている患者に対して、治癒するのに十分な量、また
は少なくとも疾病およびその併発症の症候を部分的に阻
止するのに十分な量投与される。これを十分達成し得る
量を「治療的有効量」と定義する。このような使用にお
ける有効量は、病気の程度、並びに患者の重量および一
般的な状態に依存するであろう。
本発明の組成物は、例えば、タイスおよびビビ(Tice
and Bibi)の方法「薬物供給制御に関する論文(Treat
ise on Controlled Drug Delivery)」、キドニエウス
(Kydonieus A.)編集、マーセルデッカー、ニューヨー
ク、(1992)、315−339ページ)によって、ミクロ封入
化し得る。
予防用の使用においては、本発明の化合物を含有する
組成物は、ある病気に罹り易い患者、またはその他ある
病気に罹るリスクを負っている患者に対して投与され
る。このような量を「予防的有効量」と定義する。この
使用においても、正確な量は、患者の健康状態および体
重に依存する。
有効な治療に必要なTPOアゴニストの量は、投与手
段、標的部位、患者の生理的状態、および投与されてい
る他の医薬を含む、多くの異なる因子に依存するであろ
う。したがって、治療的投与量を滴定して、安全性およ
び有効性を至適化しなければならない。典型的には、イ
ンビトロで用いられる投与量は、これらの試薬をインシ
トゥで投与する場合に有用な量に対して、有効な指針を
与えるかもしれない。動物を用いて、ある疾患の治療的
有効量をテストすれば、さらにヒトに対する投与量の予
測用指標も得られるであろう。例えば、ギルマンら(Gi
lman et al.)編集、グットマンおよびギルマンの「治
療の薬理学的基礎(The Pharmacological Basis of The
rapeutics)、第8版、パーガモン出版(Pergamon Pres
s)(1990):レミントン(Remington)の「薬剤科学
(Pharmaceutical Sciences)、第7版、マック出版社
(Mack Publilshing Co.,)、イーストン(Easton)、
ペンシルバニア、(1985)(参照文献として、各々が本
明細書の一部とされる)中で、種々の考察が記述されて
いる。
本発明のペプチドおよびペプチド擬態物は、1日あた
り約0.001〜10mg/kg体重の範囲の投与量で投与すると、
TPOが仲介する症状を治療するのに有効である。用いる
べき具体的な用量は、治療される症状、投与経路の他、
症状の程度、患者の年齢および一般的な条件等のような
要因を考慮して、治療に当たっている医師が行った判断
によって調整される。以上、本発明の好適な実施態様の
みを具体的に記述しているが、本発明の精神および意図
する範囲から外れずに、本発明の修飾および変形が可能
であることが理解されるであろう。
実施例1 固相ペプチド合成 本発明による種々のペプチドは、メリーフィールドの
固相合成技術(スチュワードおよびヤング(Steward an
d Young)の「固相ペプチド合成」、第2版、ピアース
化学(Pierce Chemical)、ロックフォード(Rockfor
d)、イリノイ(1984)、およびメリーフィールドの
「J.Am.Chem.Soc.」85:2149(1963)参照)を用いて、
ミリゲン/バイオサーチ(Milligen/Biosearch)9600自
動装置、またはアプライドバイオシステム社(Applied
Biosystem Inc.)モデル431Aペプチド合成機上で合成し
た。ペプチドは、アプライドバイオシステム社のシステ
ムソフトウェアバージョン1.01の標準的プロトコールを
用いて、ペプチドを組み合わせた。各々の結合は、BOP
(ベンゾトリアゾリル N−オキシトリスジメチルアミ
ノフォスフォニウム ヘキサフルオロリン酸)およびHO
Bt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を用いて、1
−2時間行った。
用いた樹脂は、HMP樹脂またはPAL(ミリゲン/バイオ
リサーチ)であり、これはリンカーといて、5−(4′
−Fmoc−アミノメチル−3,5′−ジメトキシフェノキ
シ)吉草酸をリンカーとして架橋した、ポリスチレン樹
脂である。PAL樹脂を用いて、ペプチドを樹脂から切断
すると、カルボキシル末端にアミド官能基が生じる。HM
P樹脂には、切断すると、最終産物のC末端にカルボン
酸原子団が生じる。殆どの試薬、樹脂、および保護され
たアミノ酸(遊離または樹脂上)は、ミリポアまたはア
プライドバイオシステム社から購入した。
結合操作中における、アミノ保護には、Fmoc基を用い
た。アミノ酸上の1級アミンの保護は、Fmocで行い、側
鎖の保護基は、セリン、チロシン、アスパラギン、グル
タミン酸、およびトレオニンの場合にはt−ブチル;グ
ルタミンの場合には、トリチル;アルギニンの場合には
Pmc(2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマ スルホン酸)、
トリプトファンの場合にはN−t−ブチロキシカルボニ
ル;ヒスチジンおよびグルタミンの場合にはN−トリチ
ル;システインの場合にはS−トリチルであった。試薬
Kまたはそれを若干修正したもので処理することによっ
て、樹脂からペプチドを除去し、同時に側鎖官能基を脱
保護せしめた。あるいは、アミド化されたカルボキシル
末端を有する、それらのペプチド合成においては、4℃
から初めて、徐々に室温まで上昇させながら、90%トリ
フルオロ酢酸、5%エタンジチオール、および5%の水
の混合物で、完全に組み立てられたペプチドを切断し
た。該脱保護されたペプチドは、ジエチルエーテルで沈
殿させた。全てのケースにおいて、C18が結合したシリ
カゲルカラム上の調製用逆相高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて、0.1%トリフルオロ酢酸中アセトニトリル
/水の勾配で、精製を行った。高速原子衝撃質量分析計
または電子スプレー質量分析計、および利用できる場合
には、アミノ酸分析によって、均一なペプチドを特定し
た。
実施例2 バイオアッセイ ペプチドの生物活性は、トロンボポエチン依存性の細
胞増殖アッセイを用いて測定することができる。マウス
のIL−3依存性Ba/F3細胞を完全な長さのヒトTPO−Rで
トランスフェクトした。IL−3が存在しない場合には
(調節されたWEHI−3培養液)、これらのセルの増殖
は、TPOに依存する。トランスフェクトしていない親細
胞株は、ヒトTPOには応答しないが、IL−3依存性は残
存している。
ライブラリーのスクリーニングから得られた合成ペプ
チドを用いて、上記の両細胞株に対して、バイオアッセ
イを行った。調節された10%WEHI−3培養液を含有する
完全RPMI−10培養液中で細胞を増殖させて、次に2度PB
Sで洗浄し、調節されたWEHI−3培養液を含まない培養
液中に再懸濁して、ペプチド希釈液またはTPO希釈液を
含有するウェルに、2×104細胞/ウェルになるよう
に、細胞を添加した。水分を含んだ5%CO2大気下で、
細胞を37℃で48時間インキュベートし、MTTがホルマザ
ンに還元されることを用いて、ELISAプレート読み取り
機で570nmの吸収を測定することにより、代謝活性をア
ッセイした。図1に示されているように、テストしたペ
プチドは、TPO−RをトランスフェクトしたBa/F3細胞の
増殖を用量依存的に刺激した。これらのペプチドは、親
細胞株には、全く影響を与えない。
実施例3 結合親和性 化学的に合成されたペプチドのTPO−Rに対する結合
親和性を競合的結合アッセイで測定した。微量滴定プレ
ートのウェルを1mgのストレプトアビジンでコートし、P
BS/1%BSAでブロックした後、50ngのビオチン化抗受容
体固定化抗体(Ab179)をコートした。続いて、可溶性T
PO−R採集物を1:10で希釈したものでウェルを処理し
た。種々の濃度のペプチドまたはペプチド擬態物を、マ
ルトース結合タンパク質のC末端に融合させた1−156
残基からなる一定量の末端切断型TPO(MBP−TPO156)と
混合した。ペプチドとMBP−TPO156の混合物をTPO−Rで
コートされたウェルに添加し、4℃で2時間インキュベ
ートした後、PBSで洗浄した。MBPに対して誘導されたウ
サギ抗血清を添加し、続いてアルカリフォスファターゼ
を結合したヤギ抗ウサギIgGを添加することによって、
平衡状態で結合しているMBP−TPO156の量を測定した。
各ウェル中のアルカリフォスファターゼの量は、標準的
方法を用いて定量した。
該アッセイは、広範囲のペプチド濃度にわたって行
い、その結果を、y軸が結合したMBP−TPO156の量を表
し、x軸がペプチドまたはペプチド擬態物の濃度を表す
ようにグラフ化する。これによって、固定化されたTPO
−Rに結合したMBP−TPO156の量を50%減少せしめるペ
プチドまたはペプチド擬態物の濃度(IC50)を決定する
ことができる。ペプチドの解離定数(Kd)は、上述のア
ッセイ条件を用いて測定されたIC50と同様のはずであ
る。
実施例4 「プラスミド上のペプチド」 ライブラリーの構築には、pJS142ベクターを使用し、
該ベクターを図4に示す。ライブラリーの構築には、ON
−829(5′ACC ACC TCC GG);ON−830(5′TTA CTT A
GT TA)、および目的のライブラリー特異的なオリゴヌ
クレオチド(5′GA GGT GGT{NNK}nTAA CTA AGT AAA
GC)(ここで、{NNK}は、所望の長さおよび配列の
ランダム領域を示す)という3つのオリゴヌクレオチド
配列が必要である。該オリゴヌクレオチドは、合成中ま
たは精製後、ポリヌクレオチドキナーゼによって、5′
を化学的にリン酸化し得る。次に、それらを1:1:1のモ
ル比でアニールさせ、ベクターに連結する。
パンニングに用いられる、好適な大腸菌株は、△(sr
l−recA)endAlnupGlon−11sulAl hsdR17△(ompT−fep
C)266△clpA319::kan△lac I lac ZU118という遺伝子
型を有し、エール大学の大腸菌ジェネティックストック
センター(E.Colib/r,stock center designation CGSC:
6573)から入手できる遺伝子型lon−11 sulA1をもつ大
腸菌株から調製される。ダウアーらの「Nucleic Acids
Res.」16:6127(1988)に記載されている電気穿孔法
(全ての洗浄ステップで、10%グリセロールが用いられ
ていることが異なる)に用いるために、上記大腸菌株を
調製する。1pgのブルースクリプトプラスミド(Stratag
ene)を用いて、細胞の有効性をテストする。オリジナ
ルのライブラリを増殖させ、パンニングの各ラウンドに
よって濃縮された群を増幅するために、これらの細胞を
用いる。
パンニングをするために、リゾチームを用いる、穏和
な酵素的消化によって細胞壁を消化して、細胞からプラ
スミド上のペプチドを放出させる。細胞破片を沈殿させ
た後、殆どの受容体には、粗溶解物を直接用いることが
できる。プラスミド複合体をさらに精製することが必要
ならば、粗溶解物中の低分子量混入物の多くはゲル濾過
カラムを用いて除去することができる。
パンニングは、多くの生理的緩衝液に比べて塩濃度が
低い緩衝液(HEKL)中で行う。パンニングは、ブロック
されていないモノクローナル抗体(Mab)上に固定化さ
れた受容体を有する微量滴定ウェルの中で行うことがで
き、またビーズもしくはカラム上でパンニングすること
もできる。さらに具体的には、パンニングの第1ラウン
ドでは、受容体でコートされた各24のウェルを用いるこ
とができる。第2ラウンドでは、典型的には、受容体で
コートされた6つのウェル(PANサンプル)、および受
容体がない6つのウェル(NCサンプル)を用いる。これ
らの2つのサンプル中のプラスミド数を比較すれば、パ
ンニングによって、受容体特異的なクローンが濃縮され
ているかどうかの指標を得ることができる。「濃縮」
は、NCサンプルから回収された形質転換体に対するPAN
形質転換体の比として定義される。10倍の濃縮が、通常
受容体特異的クローンが存在するという指標となる。
その後のパンニングのラウンドにおいては、プラスミ
ド複合体の非特異的バックグラウンド結合を抑えるため
に、ウェルに入れる溶解物の量を少なくするのが有用で
ある。第2ラウンドでは、ウェル当たり100μlの溶解
物が通常使用される。第3ラウンドでは、ウェル当たり
100μlの溶解物を、HEKL/BSA中で1/10に希釈したもの
が用いられる。それ以後のパンニングのラウンドでは、
典型的には、残存すると概算させる多様性の、少なくと
も1000倍プラスミド形質転換ユニットを用いる。
各クローンにコードされているペプチドの結合特性
は、観察された濃縮数に従って、典型的には、3、4、
または5ラウンド目のパンニングの後に調べている。典
型的には、Lac I−ペプチド融合タンパク質による受容
体特異的結合を検出するELISAを用いる。LAc Iは、通常
4量体であり、機能を有する最少のDNA結合分子種は2
量体である。それ故、ペプチドは、融合タンパク質上に
複数個発現されている。十分な密度の受容体をウェル中
に固定化できると仮定すれば、Lac Iに融合されたペプ
チドは、協同的、多価的様式にて、表面に結合するであ
ろう。このような協同的結合によって、固有親和性が低
い結合状態を検出することができる。該アッセイの感度
は、初めに、低親和性のものに遭遇したことを容易に同
定できることが利点であるが、ELISA中のシグナルがペ
プチドの固有親和性と相関しないということが欠点であ
る。以下に記述するように、ペプチドをマルトース結合
タンパク質(MBP)に融合させることによって、シグナ
ル強度が、親和性とさらによく相関するようなELISAフ
ォーマットでテストすることが可能になる。図5A−Bを
見よ。
任意の標準的な少量調製操作(miniprep procedure)
を用いて、目的のクローンから、DNAを2重鎖の形で調
製することができる。目的の単一クローンまたはクロー
ン群のコーディング配列をベクターへ移し、該ベクター
によって、これらの遺伝子は、MBP(一般的には、溶液
中で単量体として存在するタンパク質)をコードしてい
る遺伝子と一体化して融合する。pJS142中へライブラリ
ーをクローニングすることにより、ライブラリーのラン
ダムコーディング領域の先頭付近にBspE I制限部位が生
じる。BspE IおよびSca Iでの消化によって、2つのベ
クターpELM3(細胞質)またはpELM15(周辺細胞質)
(これらは、各々pMALc2およびpMALp2ベクターの簡易な
修飾物であり、ニューイングランド バイオラブから市
販されているものが利用可能である)のうちの何れか
に、サブクローニングされ得る約900bpのDNA断片を精製
することが可能となる。図5A−Bを見よ。Age IおよびS
ca IでpELM3およびpELM15を消化すれば、pJS142ライブ
ラリーからのBspE I−Sca I断片を効率的にクローニン
グすることができる。BspE IおよびAge Iの末端は、連
結に適合している。さらに、機能的なbla遺伝子(Amp耐
性)を再現させるためには、Sca I部位を正しく連結す
ることが必須であり、これによって、望ましくない連結
により生じるバックグラウンドクローンのレベルが減少
する。次にIPTGによって、tacプロモーター誘導性のMBP
−ペプチド融合体の発現を生じさせることができる。
Lac I ELISAまたはMBP ELISA用の溶解物は、リゾチー
ムを用いた細胞の溶解、および遠心による不溶性の細胞
破片の除去によって、各クローンから調製される。続い
て、固定化された受容体を含むウェル、および受容体を
含まない対照用のウェルに溶解物を添加する。Lac Iペ
プチド融合体またはMBPペプチド融合体の結合は、Lac I
またはMBPの何れかに対して誘導された、ウサギのポリ
クローナル抗血清とともにインキュベートし、次にアル
カリフォスファターゼを標識したヤギ抗ウサギ第2抗体
でインキュベートすることによって検出される。結合し
たアルカリフォスファターゼは、p−ニトロフェニルリ
ン酸発色性基質を用いて検出する。
実施例5 「ヘッドピース2量体」システム プラスミド上のLac Iペプチドの変形法では、「ヘッ
ドピース2量体」と称されるDNA結合タンパク質を利用
する。大腸菌lacリプレッサーによるDNAの結合は、約60
アミノ酸の「ヘッドピース」ドメインを介して行われて
いる。lacオペレーターに結合するヘッドピースドメイ
ンの2量体は、通常さらに大きい、約300アミノ酸のC
末端ドメインが会合することによって形成される。「ヘ
ッドピース2量体」システムは、短いペプチドリンカー
を介して結合された、2つのヘッドピースを含有するヘ
ッドピース2量体分子を用いる。これらのタンパク質
は、DNAと十分安定な結合をするので、ヘッドピース2
量体のC末端に位置するペプチドのエピトープが、ペプ
チドをコードしているプラスミドと会合することが可能
となる。
ランダムペプチドをヘッドピース2量体のC末端に融
合させると、該2量体は、該2量体をコードしていたプ
ラスミドに結合し、パンニングによるスクリーニングが
可能なペプチド−ヘッドピース2量体−プラスミド複合
体を形成する。該ペプチド上のヘッドピース2量体シス
テムは、Lac Iシステムに比べて、高親和性リガンドに
対する選択性が勝っている。このように、ヘッドピース
2量体システムは、最初の低親和性ヒットに基づいて変
異導入ライブラリーを作成し、最初の配列の高親和性変
異体を選択するのに有用である。
ライブラリーは、ヘッドピース2量体ベクターpCMG14
を用いたプラスミド上のペプチドとともに構築されてい
る(図6A−Cを見よ)。ヘッドピース2量体タンパク質
がプラスミドに結合するためには、lacオペレーターの
存在は、必要ではない。ライブラリーは、大腸菌(lon
−11 sulAl hsdR17(ompT−fepC)ΔclpA319::kanΔlac
I lac ZU118 Δ(srl−rec A)306::Tn10を具備する細
菌株に導入し、基底(A)プロモーター誘導状態下で増
幅した。ヘッドピース2量体ライブラリーのパンニング
は、Lac Iライプラリーに用いたものと類似の操作によ
って行うが、HEKL緩衝液に代えてHEK緩衝液を用いるこ
と、およびIPTGに代えてフェノール水溶液で、ウェルか
らのプラスミド溶出を行うことが異なる。ヘッドピース
2量体パンニングからの配列をアフィニティー感受性MB
P ELISA中でテストすることができるように、また標識
された受容体用いて、コロニーリフトすることによっ
て、クローン群をスクリーニングできるように、多くの
場合、MBPベクターへ転移させた後に、ヘッドピース2
量体パンニングからの配列を特定する。
実施例6 本実施例では、環状化合物に対して、3つのアッセイ
を行った。まず、上述のようにIC50値を得た。さらに、
上述したように、MTT細胞増殖アッセイを行って、EC50
値を計算した。最後に、ミクロフィジオメーター(Mole
cular Devices Corp.)アッセイを行った。基本的に
は、該アッセイでは、本発明の化合物によるTPO受容体
刺激に応じた細胞外培養液の酸性化速度を求めた。EC50
の範囲は、上記のIC50のように、記号で示してある。結
果を表4にまとめる。
実施例7 本実施例においては、環状化合物 中のD、E、I、SまたはF部位のアミノ酸置換体のEC
50およびIC50値を上述のように、アッセイした。ミクロ
フィジオメーターの結果は、括弧内に示されている。結
果を下表5にまとめる。
実施例8 本実施例においては、下表6に示されているように、
化合物 中のアミノ酸置換をD、SまたはF部位において評価し
た。EC50およびIC50値は、上述のように計算した。括弧
内は、ミクロフィジオメーターの結果である。
実施例9 本実施例では、下表7にリストされている2量体化合
物のEC50およびIC50値は、上述のように計算した。環状
単量体 を比較のために含めてある。
表8の化合物は、テストされた最高濃度10μMで不活
性であった。
表9では、上述のように求めた、IEGPTLRQWLAARAの環
状変異体および2量体変異体のEC50およびIC50値を比較
している。
表10では、2量体 の末端切断型が比較されている。EC50およびIC50値は、
上述のように計算した。括弧内にミクロフィジオメータ
ーの結果を示す。
実施例10 本実施例では、環状化合物 中のG、P、およびW部位に種々の置換を導入した。
表11は、TPOアゴニスト活性を示す、置換された化合
物の例の一覧表である。表中で略記した置換は、次のと
おりである: 実施例11 マウスを有用なテスト種として用いることができるか
どうかを評価するために、マウス受容体に対するテスト
化合物の活性を測定するようにデザインされた、いくつ
かのインビトロ実験を行った。まず、培養液中で、rhuT
POまたは様々な濃度のテストペプチドの何れかととも
に、1匹のBalb/cマウス(8〜9週齢)の大腿から採集
した骨髄細胞を7日間インキュベートした。インキュベ
ーション期間の終了時に、培養液をサイトスピン(Cyto
spin)で濃縮し、アセチルコリンエステラーゼ(AChE、
マウス巨核球の目印)で染色して、顕微鏡分析で計数し
た。AChEで染色される、極めて巨大な(>40μm)非接
着性細胞の増殖が、lnMのrhuTPOによって生じた。これ
らの細胞は、成熟した巨核球であると思われる。合計10
6個/mlの骨髄細胞(50ml培養液中)を最初に植え付けた
ことから推測すると、1〜2×106個の巨核球が生育し
たと推定される。TPOに対するこのような応答を「最
大」と称した。成長因子を全く添加しなかった、対照培
養は、ACheE陽性細胞を殆ど生じなかった。このアッセ
イにおいて、いくつかのペプチド化合物は、高濃度でテ
ストした。その結果を表12にまとめる。ペプチドAは、
10μMで、マウス骨髄に最大の応答を生じせしめた。こ
の発見が、該ペプチドファミリーがマウス受容体に対し
て活性を有するという最初の証拠となった。別の実験で
は、骨髄細胞を採集し、lnMrhuTPOまたは10μMペプチ
ドAを含む、あるいは因子を全く含まない、何れかの半
固形培地(メチルセルロース)中で培養した。培養7日
後に、大きな細胞のコロニー(巨核球と推測される)を
計数し、小コロニー(3−5個の細胞)または大コロニ
ー(6個以上の細胞)に分けた。結果を表13に示す。陰
性対照培養に比べて、TPOおよびテストペプチドは、両
者ともに、両サイズのコロニーを明らかに多く生じせし
めた。このことは、ペプチドが、MK前駆体細胞群の増殖
を刺激することができるというTOPの性質を模倣してい
ることを示すものである。
マウス受容体およびヒト受容体に対するテスト化合物
の活性をさらに定量的に比較するために、muTPO受容体
をクローニングして、BaF3細胞にトランスフェクトし
た。TOP依存性の細胞群を単離した。
本出願において開示された、全ての論文および参照文
献は、特許文献も含めて、全ての目的のために、参照文
献として、その全体を本明細書の一部とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07K 7/64 A61K 37/02 (72)発明者 バーレット、ロナルド・ダブリュ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 95070、サラトガ、アロヨー・デ・アー クェロ 12900 (72)発明者 クワーラ、スティーブン・イー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94025、メンロ・パーク、ヘッジ・ロー ド 111 (72)発明者 ダフィン、デイビッド・ジェイ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94303、イースト・ポロ・アルト、ナン バー 13、ウッドランド・アベニュー 1735 (72)発明者 ゲーツ・クリスチャン・エム アメリカ合衆国、カリフォルニア州 95037、モーガン・ヒル、エー・クロ イ・ロード 5770 (72)発明者 ジョンソン、シェリル・エス アメリカ合衆国、カリフォルニア州 95060、サンタ・クルッツ、イーストリ ッジ・ドライブ 27 (72)発明者 マットヒーキス、ラリー・シー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 95014、カパーティノ、サンライズ・ド ライブ 20612 (72)発明者 シャッツ、ピーター・ジェイ アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94040、マウンテン・ビュー、ナンバー 15、マリッチ・ウェイ 2080 (72)発明者 ワグストロム、クリストファー・アール アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94024、ロス・アルトス、ファーンド ン・アベニュー 1909 (72)発明者 ライトン、ニコラス・シー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 94304、パロ・アルト、アムハースト・ ストリート 2030 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トロンボポエチン受容体に結合し、該受容
    体を活性化するペプチド又はペプチド擬態化合物であっ
    て、該化合物が: (1)約8000ダルトン未満の分子量を有し、 (2)IC50で表したトロンボポエチン受容体に対する結
    合親和性が、約100μM以下であり、 (3)アミノ酸の配列: X1X2X3X4X5X6X7 (ここで、X1はC,L,M,P,Q,V;X2はF,K,L,N,Q,R,S,T又は
    V;X3はC,F,I,L,M,R,S,V又はW;X4は遺伝的にコードされ
    る20のL−アミノ酸のうちの何れか;X5はA,D,E,G,K,M,
    Q,R,S,T,V又はY;X6はC,F,G,L,M,S,V,W又はY;及びX7はC,
    G,I,K,L,M,N,R,又はVである)を有する、 ペプチド又はペプチド擬態化合物。
  2. 【請求項2】請求項1の化合物であって、前記アミノ酸
    の配列が環状である化合物。
  3. 【請求項3】請求項1の化合物であって、前記アミノ酸
    の配列が二量体となっている化合物。
  4. 【請求項4】請求項1の化合物であって、前記化合物が
    アミノ酸の配列: CX2X3X4X5X6X7 (ここで、X2はK,L,N,Q,R,S,T又はV;X3はC,F,I,L,M,R,S
    又はV;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸のう
    ちの何れか;X5はA,D,E,G,S,V又はY;X6はC,F,G,L,M,S,V,
    W又はY;及びX7はC,G,I,K,L,M,N,R又はVである)を具備
    する化合物。
  5. 【請求項5】請求項3の化合物であって、X4がA,E,G,H,
    K,L,M,P,Q,R,S,T又はWである化合物。
  6. 【請求項6】請求項5の化合物であって、X2がS又はT;
    X3がL又はR;X4がR;X5がD,E又はG;X6がF,L又はW;X7がI,
    K,L,R又はVである化合物。
  7. 【請求項7】請求項4の化合物であって、前記化合物が
    アミノ酸の配列: X8CX2X3X4X5X6X7 (ここで;X2はF,K,L,N,Q,R,S,T又はV;X3はC,F,I,L,M,R,
    S,V又はW;X4は遺伝的にコードされる20のL−アミノ酸
    の何れか;X5はA,D,E,G,K,M,Q,R,S,T,V又はY;X6はC,F,G,
    L,M,S,V,W又はY;X7はC,G,I,K,L,M,N,R又はV;及びX8は遺
    伝的にコードされる20のL−アミノ酸のうちの何れかで
    ある) を具備する化合物。
  8. 【請求項8】請求項7の化合物であって、X8がG,S,Y又
    はRである化合物。
  9. 【請求項9】請求項7の化合物であって、前記化合物
    が、アミノ酸の配列:GGCTLREWLHGGFCGGを具備する化合
    物。
  10. 【請求項10】請求項1の化合物であって、前記化合物
    がアミノ酸配列: X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここでX1はL,M,P,Q又はV;X2はF,R,S又はT;X3はF,L,V
    又はW;X4はA,K,L,M,R,S,V又はT;X5はA,E,G,K,M,Q,R,S又
    はT;X7はC,I,K,L,M又はV;及びX8は、遺伝的にコードさ
    れる20のL−アミノ酸のうちの何れかである) を具備する化合物。
  11. 【請求項11】請求項10の化合物であって、X1がP;X2
    T;X3がL;X4がR;X5がE又はQ;X7がI又はLである化合
    物。
  12. 【請求項12】請求項11の化合物であって、前記化合物
    がアミノ酸配列: X9X8GX1X2X3X4X5WX7 (ここで、X8はA,C,D,E,K,L,Q,R,S,T又はV;及びX9はA,
    C,E,G,I,L,M,P,R,Q,S,T又はVである) を具備する化合物。
  13. 【請求項13】請求項12の化合物であって、X8がD,E又
    はK;及びX9がA又はIである化合物。
  14. 【請求項14】請求項13の化合物であって、前記化合物
    が、GGCADGPTLREWISFCGG;GNADGPTLRQWLEGRRPKN;GGCADGP
    TLREWISFCGGK;TIKGPTLRQWLKSREHTS;SIEGPTLREWLTSRTPH
    S;LAIEGPTLRQWLHGNGRDT;CADGPTLREWISFC及びIEGPTQRLWL
    AARAからなる群から選択される化合物。
  15. 【請求項15】トロンボポエチン受容体に結合する化合
    物であって、前記化合物が、 CADGPTLREWISFC; [Ac]−CADGPTLREWISFC−[アミド]; からなる群から選択される化合物。
  16. 【請求項16】薬学的に許容される担体とともに、請求
    項1〜15の何れか1項に記載の化合物を具備する薬学的
    組成物。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の薬学的組成物であっ
    て、トロンボポエチンアゴニストで治療することが可能
    な疾患に罹患した患者の治療に用いられる薬学的組成
    物。
JP9501903A 1995-06-07 1996-06-07 トロンボポエチン受容体に結合するペプチドおよび化合物 Expired - Lifetime JP3059218B2 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US485,301 1990-02-26
US48530195A 1995-06-07 1995-06-07
US47812895A 1995-06-07 1995-06-07
US08/478,128 1995-06-07
US478,128 1995-06-07
US08/485,301 1995-06-07
PCT/US1996/009623 WO1996040750A1 (en) 1995-06-07 1996-06-07 Peptides and compounds that bind to a thrombopoietin receptor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10507776A JPH10507776A (ja) 1998-07-28
JP3059218B2 true JP3059218B2 (ja) 2000-07-04

Family

ID=27045796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9501903A Expired - Lifetime JP3059218B2 (ja) 1995-06-07 1996-06-07 トロンボポエチン受容体に結合するペプチドおよび化合物

Country Status (27)

Country Link
US (2) US6083913A (ja)
EP (4) EP0885242B1 (ja)
JP (1) JP3059218B2 (ja)
KR (1) KR100436680B1 (ja)
CN (2) CN1315870C (ja)
AR (1) AR003431A1 (ja)
AT (1) ATE390439T1 (ja)
BR (1) BR9608587A (ja)
CA (2) CA2223449C (ja)
CZ (1) CZ291749B6 (ja)
DE (1) DE69637473T2 (ja)
DK (1) DK0885242T3 (ja)
EA (1) EA001220B1 (ja)
ES (1) ES2303338T3 (ja)
HK (1) HK1015380A1 (ja)
HU (1) HU227678B1 (ja)
IL (1) IL122102A (ja)
MX (1) MX9709315A (ja)
NO (2) NO317737B1 (ja)
NZ (1) NZ310778A (ja)
PE (1) PE7898A1 (ja)
PL (1) PL188795B1 (ja)
PT (1) PT885242E (ja)
TR (1) TR199701526T1 (ja)
TW (1) TW518341B (ja)
WO (1) WO1996040750A1 (ja)
ZA (1) ZA964814B (ja)

Families Citing this family (81)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6251864B1 (en) 1995-06-07 2001-06-26 Glaxo Group Limited Peptides and compounds that bind to a receptor
DK0885242T3 (da) * 1995-06-07 2008-07-14 Glaxo Group Ltd Peptider og forbindelser, der binder til en trombopoietinreceptor
US5869451A (en) * 1995-06-07 1999-02-09 Glaxo Group Limited Peptides and compounds that bind to a receptor
US6172210B1 (en) * 1996-04-02 2001-01-09 Blood Center Research Foundation DNA encoding phospholipid scramblase
US7091311B2 (en) 1996-06-07 2006-08-15 Smithkline Beecham Corporation Peptides and compounds that bind to a receptor
US6593456B1 (en) * 1996-11-06 2003-07-15 The Regents Of The University Of California Tumor necrosis factor receptor releasing enzyme
US6930084B1 (en) 1996-11-06 2005-08-16 The Regents Of The University Of California Treating arthritis with TNF receptor releasing enzyme
US6121416A (en) 1997-04-04 2000-09-19 Genentech, Inc. Insulin-like growth factor agonist molecules
US6420518B1 (en) 1997-04-04 2002-07-16 Genetech, Inc. Insulin-like growth factor agonist molecules
WO1999052877A1 (en) * 1998-04-14 1999-10-21 Smithkline Beecham Corporation Receptor ligands
CN1810832B (zh) * 1998-10-23 2012-12-12 麒麟-安姆根有限公司 与MPl受体结合并具有血小板生成活性的模拟二聚体血小板生成素肽
US6660843B1 (en) 1998-10-23 2003-12-09 Amgen Inc. Modified peptides as therapeutic agents
EP1141014B1 (en) 1999-01-06 2004-12-08 Genentech, Inc. Insulin-like growth factor (igf) i mutant variant
US6911314B2 (en) 1999-05-14 2005-06-28 The Regents Of The University Of California Screening for drugs that affect TNF receptor releasing enzyme
EP1216037A2 (en) 1999-09-21 2002-06-26 Emory University Methods and compositions for treating platelet-related disorders using mpl pathway inhibitory agents
TWI284639B (en) 2000-01-24 2007-08-01 Shionogi & Co A compound having thrombopoietin receptor agonistic effect
EP1282437B1 (en) 2000-05-16 2008-03-19 Genentech, Inc. Treatment of cartilage disorders
CY2010012I2 (el) 2000-05-25 2020-05-29 Novartis Ag Μιμητικα θρομβοποιητινης
WO2001092211A1 (fr) * 2000-05-30 2001-12-06 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Composes possedant des activites analogues a celles de la thrombopoietine
ATE544785T1 (de) 2000-12-05 2012-02-15 Alexion Pharma Inc Rationell entworfene antikörper
US7396917B2 (en) 2000-12-05 2008-07-08 Alexion Pharmaceuticals, Inc. Rationally designed antibodies
US6958213B2 (en) 2000-12-12 2005-10-25 Alligator Bioscience Ab Method for in vitro molecular evolution of protein function
EP1361220A4 (en) 2001-01-26 2005-09-07 Shionogi & Co CYCLIC COMPOUNDS WITH THROMBOPOIETIN RECEPTAGONISM
WO2002078612A2 (en) * 2001-04-02 2002-10-10 Euro-Celtique S.A. Thrombopoietin (tpo) synthebody for stimulation of platelet production
US7332474B2 (en) * 2001-10-11 2008-02-19 Amgen Inc. Peptides and related compounds having thrombopoietic activity
US20030093229A1 (en) * 2001-11-06 2003-05-15 Wang Ho Chris Meichung System and method for improved computer drug design
ES2416304T3 (es) * 2002-01-18 2013-07-31 Astellas Pharma Inc. Derivado de 2-acilaminotiazol o sal del mismo
US20040009944A1 (en) * 2002-05-10 2004-01-15 Inex Pharmaceuticals Corporation Methylated immunostimulatory oligonucleotides and methods of using the same
TWI280128B (en) 2002-05-22 2007-05-01 Smithkline Beecham Corp 3'-[(2Z)-[1-(3,4- dimethylphenyl)-1,5-dihydro-3-methyl-5-oxo-4H-pyrazol-4-ylidene]hydrazino]-2'-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carboxylic acid bis-(monoethanolamine)
US20040028661A1 (en) * 2002-08-07 2004-02-12 Bartelmez Stephen H. Expansion of cells using thrombopoietin and anti-transforming growth factor-beta
US7851503B2 (en) 2002-08-14 2010-12-14 Nissan Chemical Industries, Ltd. Thrombopoetin receptor activator and process for producing the same
CA2499625A1 (en) 2002-09-18 2004-04-01 Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. Methods of increasing platelet and hematopoietic stem cell production
FI20021762A0 (fi) * 2002-10-03 2002-10-03 Karyon Oy Ab Ltd Uusia terapeuttisia aineita ja valmisteita
TWI324593B (en) 2002-10-09 2010-05-11 Nissan Chemical Ind Ltd Pyrazolone compounds and thrombopoietin receptor activator
US7736909B2 (en) * 2003-01-09 2010-06-15 Board Of Regents, The University Of Texas System Methods and compositions comprising capture agents
MXPA05012313A (es) * 2003-05-12 2006-04-18 Affymax Inc Peptidos que se unen al receptor de eritropoyetina.
EP1628686A2 (en) 2003-05-12 2006-03-01 Affymax, Inc. Spacer moiety for poly (ethylene glycol)-modified peptides
ATE428727T1 (de) 2003-05-12 2009-05-15 Affymax Inc Neue, an den erythropoietinrezeptor bindende peptide
BRPI0411160A (pt) * 2003-05-12 2006-07-11 Affymax Inc novos compostos modificados com poli(glicol etilênico) e usos dos mesmos
WO2004108078A2 (en) * 2003-06-02 2004-12-16 Alexion Pharmaceuticals Inc. Rationally designed antibodies
WO2005014561A1 (ja) 2003-08-12 2005-02-17 Shionogi & Co., Ltd. トロンボポエチン受容体アゴニスト作用を有する化合物
US7723295B2 (en) * 2003-08-28 2010-05-25 Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. Peptides and compounds that bind to a receptor
MXPA06002292A (es) * 2003-08-28 2006-09-04 Johnson & Johnson Peptidos y compuestos que se unen a un receptor.
TW200526638A (en) 2003-10-22 2005-08-16 Smithkline Beecham Corp 2-(3,4-dimethylphenyl)-4-{[2-hydroxy-3'-(1H-tetrazol-5-yl)biphenyl-3-yl]-hydrazono}-5-methyl-2,4-dihydropyrazol-3-one choline
US20060210542A1 (en) * 2004-08-16 2006-09-21 Yurkow Edward J Use of TPO mimetic compounds and pharmaceutical compositions in the treatment of anemia
CN100432102C (zh) * 2004-09-30 2008-11-12 百瑞全球有限公司 血小板增进蛋白及其应用
JP2008519858A (ja) * 2004-11-11 2008-06-12 アフィーマックス・インコーポレイテッド エリスロポエチンレセプターに結合する新規ペプチド
WO2006062685A2 (en) * 2004-11-11 2006-06-15 Affymax, Inc. Novel peptides that bind to the erythropoietin receptor
RU2395505C2 (ru) 2004-12-08 2010-07-27 Ниссан Кемикал Индастриз, ЛТД 3-этилиденгидразино-замещенные гетероциклические соединения в качестве активаторов рецептора тромбопоэтина
CA2590204C (en) 2004-12-14 2012-12-04 Nissan Chemical Industries, Ltd. Amide compounds and thrombopoietin receptor activators
US8258258B2 (en) 2005-03-10 2012-09-04 Biontech Ag Dimeric or multimeric microproteins
US8324159B2 (en) * 2005-06-03 2012-12-04 Affymax, Inc. Erythropoietin receptor peptide formulations and uses
US7550433B2 (en) * 2005-06-03 2009-06-23 Affymax, Inc. Erythropoietin receptor peptide formulations and uses
US7919461B2 (en) 2005-06-03 2011-04-05 Affymax, Inc. Erythropoietin receptor peptide formulations and uses
WO2006136450A2 (en) * 2005-06-23 2006-12-28 Aplagen Gmbh Supravalent compounds
AU2006270801B2 (en) 2005-07-15 2011-12-22 Nissan Chemical Industries, Ltd. Thiophene compounds and thrombopoietin receptor activators
US7960425B2 (en) 2005-07-20 2011-06-14 Nissan Chemical Industries, Ltd. Pyrazole compounds and thrombopoietin receptor activators
EP1947101A4 (en) 2005-11-07 2009-09-16 Nissan Chemical Ind Ltd HYDRAZIDE COMPOUND AND THROMBOPOIETIN RECEPTOR ACTIVATOR
AU2006313491B2 (en) * 2005-11-08 2011-01-06 Astellas Pharma Inc. Compositions and methods for treating thrombocytopenia
US7879318B2 (en) * 2006-01-23 2011-02-01 Mcw Research Foundation, Inc. Method of reducing the effects of ischemia by administration of a thrombopoietin receptor ligand
EP2025671A4 (en) 2006-06-07 2011-04-06 Nissan Chemical Ind Ltd NITROGENIC HETEROCYCLIC COMPOUND AND THROMBOPOIETIN RECEPTOR ACTIVATOR
CA2660283C (en) * 2006-08-08 2014-11-18 Akarx, Inc. 2-acylaminothiazole compositions and methods for increasing blood platlelet levels in humans
EP2118127A4 (en) * 2007-01-31 2010-12-01 Affymax Inc NICKET-BASED LINKER FOR BONDING MODIFYING GROUPS OF POLYPEPTIDES AND OTHER MACROMOLECULES
ECSP077628A (es) 2007-05-03 2008-12-30 Smithkline Beechman Corp Nueva composición farmacéutica
US20090054332A1 (en) * 2007-06-21 2009-02-26 Conjuchem Biotechnologies, Inc. Thombopoietin peptide conjugates
AU2008283357B2 (en) 2007-07-31 2011-08-11 Shionogi & Co., Ltd. Pharmaceutical composition containing optically active compound having thrombopoietin receptor agonist activity and intermediate thereof
WO2009029682A1 (en) * 2007-08-28 2009-03-05 Rigel Pharmaceuticals, Inc. Combination therapy with syk kinase inhibitor
US8278057B2 (en) * 2007-09-14 2012-10-02 Nestec S.A. Addressable antibody arrays and methods of use
US8637455B2 (en) * 2007-10-22 2014-01-28 Affinergy, Llc Compositions and methods for delivery of glycopeptide antibiotics to medical device surfaces
CN101481352A (zh) 2008-01-10 2009-07-15 上海恒瑞医药有限公司 双环取代吡唑酮偶氮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
MX2011008936A (es) 2009-02-24 2011-09-21 Alexion Pharma Inc Anticuerpos que contienen peptidos terapeuticos mimeticos de tpo/epo.
ES2605593T3 (es) 2009-05-29 2017-03-15 Novartis Ag Métodos de administración de compuestos agonistas de trombopoyetina
CN102449481B (zh) * 2009-05-29 2016-05-25 德克萨斯大学系统董事会 用于分离和处理自身免疫性t细胞的类肽配体
AU2010256880B2 (en) * 2009-06-02 2015-01-22 Opko Health, Inc. Identification of small molecules recognized by antibodies in subjects with neurodegenerative diseases
WO2011047257A1 (en) * 2009-10-16 2011-04-21 The Board Of Regents Of The University Of Texas System Compositions and methods for producing cyclic peptoid libraries
EP2492262B1 (en) 2009-10-23 2016-04-20 Nissan Chemical Industries, Ltd. Fused heterocyclic compound and thrombopoietin receptor activator
WO2011098095A1 (en) 2010-02-09 2011-08-18 Aplagen Gmbh Peptides binding the tpo receptor
CN104045715B (zh) * 2013-03-15 2018-05-01 兰州大学 二聚体化融合蛋白的制备及应用
TN2017000084A1 (en) * 2014-09-11 2018-07-04 Bristol Myers Squibb Co Macrocyclic inhibitors of the pd-1/pd-l1 and cd80 (b7-1)/pd-li protein/protein interactions
BR112020001367A2 (pt) * 2017-07-26 2020-08-11 Janssen Pharmaceutica N.V. métodos de proteção da integridade vascular induzida por terapia de radiação direcionada
JPWO2021112249A1 (ja) 2019-12-06 2021-06-10

Family Cites Families (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1319315A (en) 1969-06-19 1973-06-06 Citizen Watch Co Ltd Calendar timepiece
US3940475A (en) 1970-06-11 1976-02-24 Biological Developments, Inc. Radioimmune method of assaying quantitatively for a hapten
US4179337A (en) 1973-07-20 1979-12-18 Davis Frank F Non-immunogenic polypeptides
JPS6023084B2 (ja) 1979-07-11 1985-06-05 味の素株式会社 代用血液
NO812612L (no) 1980-08-06 1982-02-08 Ferring Pharma Ltd Enzym-inhibitorer.
US4640835A (en) 1981-10-30 1987-02-03 Nippon Chemiphar Company, Ltd. Plasminogen activator derivatives
US4496689A (en) 1983-12-27 1985-01-29 Miles Laboratories, Inc. Covalently attached complex of alpha-1-proteinase inhibitor with a water soluble polymer
US4612132A (en) 1984-07-20 1986-09-16 Chevron Research Company Modified succinimides
DE3675588D1 (de) 1985-06-19 1990-12-20 Ajinomoto Kk Haemoglobin, das an ein poly(alkenylenoxid) gebunden ist.
US4791192A (en) 1986-06-26 1988-12-13 Takeda Chemical Industries, Ltd. Chemically modified protein with polyethyleneglycol
US5424186A (en) 1989-06-07 1995-06-13 Affymax Technologies N.V. Very large scale immobilized polymer synthesis
US5143854A (en) 1989-06-07 1992-09-01 Affymax Technologies N.V. Large scale photolithographic solid phase synthesis of polypeptides and receptor binding screening thereof
US5326558A (en) 1989-08-08 1994-07-05 Genetics Institute, Inc. Megakaryocytopoietic factor
IL96477A0 (en) 1989-12-01 1991-08-16 Amgen Inc Megakaryocyte production
DK167813B1 (da) * 1989-12-07 1993-12-20 Carlbiotech Ltd As Pentapeptidderivat, farmaceutisk acceptable salte heraf, fremgangsmaade til fremstilling deraf og farmaceutisk praeparat indeholdende et saadant derivat
US5571508A (en) 1989-12-18 1996-11-05 Amrad Corporation Limited Method for the treatment of thrombocytopenia and pharmaceutical compositions useful therefor
US5141851A (en) * 1990-04-18 1992-08-25 Board Of Regents, The University Of Texas System Isolated farnesyl protein transferase enzyme
US5723286A (en) 1990-06-20 1998-03-03 Affymax Technologies N.V. Peptide library and screening systems
US5250732A (en) 1991-07-18 1993-10-05 Genentech, Inc. Ketamine analogues for treatment of thrombocytopenia
AU669489B2 (en) 1991-09-18 1996-06-13 Affymax Technologies N.V. Method of synthesizing diverse collections of oligomers
US5639603A (en) 1991-09-18 1997-06-17 Affymax Technologies N.V. Synthesizing and screening molecular diversity
US5270170A (en) 1991-10-16 1993-12-14 Affymax Technologies N.V. Peptide library and screening method
US5359115A (en) 1992-03-26 1994-10-25 Affymax Technologies, N.V. Methods for the synthesis of phosphonate esters
ES2181691T5 (es) 1992-06-11 2007-10-01 Alkermes Controlled Therapeutics, Inc. Sistema de distribucion de proteina eritropoyetina.
US5420328A (en) 1992-09-11 1995-05-30 Affymax Technologies, N.V. Methods for the synthesis of phosphonate esters
EP0673387B1 (en) * 1992-12-11 1999-09-22 University Of Florida Materials and methods for control of pests
US5354934A (en) 1993-02-04 1994-10-11 Amgen Inc. Pulmonary administration of erythropoietin
AU685506B2 (en) 1993-08-25 1998-01-22 Systemix, Inc. Method for producing a highly enriched population of hematopoietic stem cells
AU7843394A (en) 1993-10-27 1995-05-22 Regents Of The University Of California, The Antiviral compounds
AU8124694A (en) 1993-10-29 1995-05-22 Affymax Technologies N.V. In vitro peptide and antibody display libraries
GB2285446B (en) 1994-01-03 1999-07-28 Genentech Inc Thrombopoietin
WO1995021919A2 (en) * 1994-02-14 1995-08-17 Kirin Brewery Company, Limited Protein having tpo activity
JPH09508797A (ja) 1994-02-14 1997-09-09 ザイモジェネティクス,インコーポレイティド 造血タンパク質及びそれを製造するための材料及び方法
CA2169173C (en) 1994-02-14 2002-10-15 Kenneth Kaushansky Methods for stimulating erythropoiesis using thrombopoietin
EP0668352A1 (en) 1994-02-14 1995-08-23 Kirin Brewery Company, Ltd. Protein having TPO activity
US5766581A (en) 1994-03-31 1998-06-16 Amgen Inc. Method for treating mammals with monopegylated proteins that stimulates megakaryocyte growth and differentiation
US5571686A (en) 1994-04-14 1996-11-05 Massachusetts Institute Of Technology Method of using megapoietin for prolonging the survival & viability of platlets
WO1996017062A1 (en) * 1994-11-30 1996-06-06 Zymogenetics, Inc. Low molecular weight thrombopoietin
US5641655A (en) 1994-11-30 1997-06-24 Zymogenetics, Inc. Methods for producing thrombopoietin polypeptides using a mammalian tissue plasminogen activator secretory peptide
DK0885242T3 (da) * 1995-06-07 2008-07-14 Glaxo Group Ltd Peptider og forbindelser, der binder til en trombopoietinreceptor
US5869451A (en) * 1995-06-07 1999-02-09 Glaxo Group Limited Peptides and compounds that bind to a receptor
US5932546A (en) * 1996-10-04 1999-08-03 Glaxo Wellcome Inc. Peptides and compounds that bind to the thrombopoietin receptor
US8157793B2 (en) 2006-10-25 2012-04-17 Terumo Kabushiki Kaisha Manipulator for medical use

Also Published As

Publication number Publication date
US6083913A (en) 2000-07-04
NO317737B1 (no) 2004-12-13
CA2223449A1 (en) 1996-12-19
KR19990022576A (ko) 1999-03-25
AU6163496A (en) 1996-12-30
DK0885242T3 (da) 2008-07-14
CN1315870C (zh) 2007-05-16
KR100436680B1 (ko) 2004-09-18
EP0885242B1 (en) 2008-03-26
EP0885242A4 (en) 2000-03-22
HU227678B1 (en) 2011-11-28
CA2636432A1 (en) 1996-12-19
EP1961760A2 (en) 2008-08-27
DE69637473D1 (de) 2008-05-08
HUP9900921A2 (hu) 1999-07-28
NO975705D0 (no) 1997-12-05
ES2303338T3 (es) 2008-08-01
ZA964814B (en) 1998-02-09
AR003431A1 (es) 1998-08-05
WO1996040750A1 (en) 1996-12-19
AU704215B2 (en) 1999-04-15
DE69637473T2 (de) 2009-05-07
CN1192749A (zh) 1998-09-09
PE7898A1 (es) 1998-03-05
EP1961760A3 (en) 2008-09-03
NO20041296L (no) 1998-02-05
JPH10507776A (ja) 1998-07-28
CZ389797A3 (cs) 1998-06-17
EP2055712A1 (en) 2009-05-06
PT885242E (pt) 2008-06-18
TW518341B (en) 2003-01-21
EA199700359A1 (ru) 1998-10-29
EP0885242A1 (en) 1998-12-23
CA2636432C (en) 2012-01-03
MX9709315A (es) 1998-08-30
EA001220B1 (ru) 2000-12-25
EP2338897A1 (en) 2011-06-29
CZ291749B6 (cs) 2003-05-14
CN1966520B (zh) 2012-07-11
US6465430B1 (en) 2002-10-15
ATE390439T1 (de) 2008-04-15
HK1015380A1 (en) 1999-10-15
NO331550B1 (no) 2012-01-23
IL122102A (en) 2002-07-25
CN1966520A (zh) 2007-05-23
BR9608587A (pt) 1999-01-05
NO975705L (no) 1998-02-05
NZ310778A (en) 1999-10-28
PL188795B1 (pl) 2005-04-29
CA2223449C (en) 2008-10-07
IL122102A0 (en) 1998-04-05
HUP9900921A3 (en) 1999-11-29
PL323917A1 (en) 1998-04-27
TR199701526T1 (xx) 1998-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3059218B2 (ja) トロンボポエチン受容体に結合するペプチドおよび化合物
US5932546A (en) Peptides and compounds that bind to the thrombopoietin receptor
US6506362B1 (en) Labeled compounds that bind to a thrombopoietin receptor
US8227422B2 (en) Peptides and compounds that bind to a receptor
US6121238A (en) Peptides and compounds that bind to a receptor
WO1996040189A1 (en) Peptides and compounds that bind to a receptor
US5880096A (en) Peptides and compounds that bind to the IL-1 receptor
CZ134099A3 (cs) Inhibitory serinových proteáz, zejména proteázy viru hepatitidy C NS3
JP4848277B2 (ja) 受容体に結合するペプチドおよび化合物
AU704215C (en) Peptides and compounds that bind to a thrombopoietin receptor
AU753958B2 (en) Peptides and compounds that bind to the IL-5 receptor
WO1998057991A1 (en) Peptides and compounds that bind to the il-5 receptor
NZ501633A (en) Peptides and compounds that bind to the IL-5 receptor

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090421

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100421

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110421

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120421

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130421

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140421

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term