JP3022689B2 - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタの製造方法

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JP3022689B2
JP3022689B2 JP4232475A JP23247592A JP3022689B2 JP 3022689 B2 JP3022689 B2 JP 3022689B2 JP 4232475 A JP4232475 A JP 4232475A JP 23247592 A JP23247592 A JP 23247592A JP 3022689 B2 JP3022689 B2 JP 3022689B2
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    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
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    • H01L29/66075Multistep manufacturing processes of devices having semiconductor bodies comprising group 14 or group 13/15 materials
    • H01L29/66227Multistep manufacturing processes of devices having semiconductor bodies comprising group 14 or group 13/15 materials the devices being controllable only by the electric current supplied or the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched, e.g. three-terminal devices
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてエミッタ電極
及びベース引出し電極が絶縁膜によって自己整合的に分
離されて成るバイポーラトランジスタの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のバイポーラトランジスタ
においては、高速動作並びに高駆動能力の基本性能を充
分に引き出すために各電極(エミッタ、ベース、コレク
タ)及び各拡散層における寄生抵抗と各電極(エミッ
タ、ベース、コレクタ)間及び各拡散層接合部の寄生容
量をできるだけ小さくする必要がある。
【0003】図8は、こうした既存のバイポーラトラン
ジスタの基本構成を示した側面断面図である。このバイ
ポーラトランジスタでは、エミッタ引出し電極11及び
ベース引出し電極として第3の導電膜16を用いたダブ
ルポリシリコン構造となっており、エミッタ引出し電極
11及びベース領域の基板と小さな領域で接続された第
3の導電膜16(ベース引出し電極)が第1の絶縁膜8
及び第2の絶縁膜9によって自己整合的に分離されてい
るため、エミッタ・ベース間を非常に小さくすることが
できると共に、ベース拡散層面積を小さくできる。これ
によって、寄生抵抗及び寄生容量が小さくなる点で非常
に優れている。尚、細部の構成は以下の製造過程におい
て説明する。
【0004】図9は、このバイポーラトランジスタの製
造方法における要部過程を説明するために示した側面断
面図である。このダブルポリシリコン構造のバイポーラ
トランジスタを製造する場合、P型半導体基板1上にN
+ 型埋込層2、N型エピタキシャル層3、素子分離絶縁
膜4をこの順で積層形成し、合わせてN+ 型埋込層2の
所定箇所に繋がるようにN+ 型コレクタ拡散領域7を形
成する。この後、周知のCVD技術を用いて第3の導電
膜16及び第1の絶縁膜8を形成した後、フォトエッチ
ング法を用いてパターニングしてベース引出し電極を形
成する。又、ベース引出し電極から不純物を導入して外
部ベース領域14並びに真性ベース領域13を形成した
後、周知のCVD技術を用いて第2の絶縁膜9を形成す
ると共に、周知の異方性エッチング技術を用いてサイド
ウオールを形成し、更にエミッタ引出し電極11を形成
する。最後に、周知のCVD技術を用いて第3の絶縁膜
10を形成すると共に、周知の異方性エッチング技術を
用いてコンタクト孔を形成した後、引出し電極12を形
成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したダブルポリシ
リコン構造のバイポーラトランジスタの場合、その製造
過程でベース引出し電極を形成する際、再度図8及び図
9を参照すれば、第3の導電膜16とN型エピタキシャ
ル層3との界面で精度良くエッチングを止めることが極
めて困難であるため、エミッタ拡散層領域15形成予定
領域のN型エピタキシャル層3の表面を削ってしまう
と、基板表面にエッチングダメージを与えて結晶欠陥を
基板表面に導入してしまうことになり、結果として拡散
層リーク等を生じてトランジスタの歩留まりを低下させ
てしまうといった問題がある。
【0006】これはバイポーラトランジスタの微細化を
計る上で寸法精度を向上させるためのベース引出し電極
形成の際、垂直な形状を得るために、異方性のドライエ
ッチングを行うためである。又、異方性ドライエッチを
用いると、素子分離絶縁膜と拡散層との境界に生じるバ
ーズビークと呼ばれる段差部分に導電膜のエッチング残
りが生じ、これが電極間のショートを起こす原因となっ
ている。そこで、このエッチング残りを除去するため
に、更にオーバーエッチングする必要があるが、この場
合には一層基板の削られる量が増してしまうという問題
がある。因みに、本発明者が実験した結果、このように
して基板が削られる量は1000〜1500オングスト
ローム程度であることが判った。
【0007】このように基板の削られる量が増すと、エ
ッチングダメージの他に外部ベース領域14と真性ベー
ス領域13層との繋ぎが図10に示されるように僅かな
ものとなり、こうした場合にはベース抵抗増加を招いて
電気特性(トランジスタ特性)を劣化させてしまう。
【0008】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、ベース引出し電極
の形成に際してエミッタ拡散層領域形成予定領域のシリ
コン基板の表面が過剰に削られてダメージを受けるのを
防止できるバイポーラトランジスタの製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エミッ
タ電極及びベース引出し電極が絶縁膜によって自己整合
的に分離されて成るバイポーラトランジスタの製造方法
において、シリコン基板に素子分離絶縁膜で囲まれて該
シリコン基板が露出した素子形成領域を形成する素子形
成領域形成工程と、素子形成領域の表面に周縁部がシリ
コン基板の露出領域で囲まれた第1の多結晶シリコン膜
を形成する第1のシリコン膜形成工程と、第1の多結晶
シリコン膜を覆ってシリコン基板の全面に第2の多結晶
シリコン膜を形成する第2のシリコン膜形成工程と、第
1の多結晶シリコン膜及び第2の多結晶シリコン膜を選
択的にエッチングして該第1の多結晶シリコン膜及び該
第2の多結晶シリコン膜の積層された部分にシリコン基
板が露出した開口部を有し、且つ該第2の多結晶シリコ
ン膜を素子分離絶縁膜上に延在して形成することにより
ベース引出し電極を形成するベース引出し電極形成工程
と、ベース引出し電極からシリコン基板に不純物を導入
して外部ベース領域を形成する外部ベース領域形成工程
と、開口部を通してシリコン基板に不純物を導入して真
性ベース領域を形成する真性ベース領域形成工程とを含
むバイポーラトランジスタの製造方法が得られる。
【0010】一方、本発明によれば、エミッタ電極及び
ベース引出し電極が絶縁膜によって自己整合的に分離さ
れて成るバイポーラトランジスタの製造方法において、
シリコン基板に素子分離絶縁膜で囲まれて該シリコン基
板が露出した素子形成領域を形成する素子形成領域形成
工程と、素子形成領域の全面を覆って該素子形成領域上
に延在する第1の多結晶シリコン膜を形成する第1のシ
リコン膜形成工程と、第1の多結晶シリコン膜を覆って
シリコン基板の全面に第2の多結晶シリコン膜を形成す
る第2のシリコン膜形成工程と、第1の多結晶シリコン
膜及び第2の多結晶シリコン膜を選択的にエッチングし
て該第1の多結晶シリコン膜及び該第2の多結晶シリコ
ン膜の積層された部分にシリコン基板が露出した開口部
を有し、且つ周縁部が素子分離絶縁膜上に直接形成され
た該第2の多結晶シリコン膜から成るベース引出し電極
を形成するベース引出し電極形成工程と、ベース引出し
電極からシリコン基板に不純物を導入して外部ベース領
域を形成する外部ベース領域形成工程と、開口部を通し
てシリコン基板に不純物を導入して真性ベース領域を形
成する真性ベース領域形成工程とを含むバイポーラトラ
ンジスタの製造方法が得られる。
【0011】
【実施例】以下に幾つかの実施例を挙げ、本発明のバイ
ポーラトランジスタの製造方法について、図面を参照し
て詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の実施例1に係るバイポー
ラトランジスタの基本構成を示した側面断面図である。
このバイポーラトランジスタの場合、従来構造のもので
はベース引出し電極が第3の導電膜16のみによって形
成されていたのに対し、ベース引出し電極が第1の導電
膜5及び第2の導電膜6の2層構造となり、ベース引出
し電極を形成する際にエミッタ拡散層領域形成予定領域
のシリコン基板の表面がドライエッチングのオーバーエ
ッチを行った際にもN型エピタキシャル層3が削られな
い構造となっている。又、予め第1の導電膜5の膜厚を
膜形成時に正確に測定しておけば、第2の導電膜6を完
全にエッチング除去した時点でエッチングの終点を判断
(例えばエッチング中のプラズマスペクトルの変化を検
出してエッチングの終点を判断する周知の技術を用いれ
ば良い)した後、第1の導電膜5の膜厚分だけオーバー
エッチングを行えば基板は殆ど削られずトランジスタ特
性も劣化しない。更に、素子分離絶縁膜端のエッチング
残りも除去することが可能となる。
【0013】そこで、以下はこのようなバイポーラトラ
ンジスタの製造方法を具体的に説明する。図2は、この
バイポーラトランジスタの製造方法における初期過程を
説明するために示した側面断面図で、同図(a)は素子
形成領域形成工程に関するもの,同図(b)は第1のシ
リコン膜形成工程に関するものである。
【0014】先ず、図2(a)を参照すれば、素子形成
領域形成工程ではP形半導体基板1上にN+ 型埋込層
2,N型エピタキシャル層3,及び素子分離絶縁膜4を
この順で積層形成し、合わせてN+ 型埋込層2の所定箇
所に繋がるようにN+ 型コレクタ拡散領域7を形成す
る。但し、ここでは素子分離絶縁膜4で囲まれてシリコ
ン基板(ここではN型エピタキシャル層3を示す)が露
出した素子形成領域を形成するようにする。
【0015】次に、図2(a)を参照すれば、第1のシ
リコン膜形成工程では、素子形成領域及び素子分離絶縁
膜4を覆うシリコン基板の全面に周知のCVD技術を用
いて厚さ300〜500オングストロームの第1の導電
膜として第1の多結晶シリコン(ポリシリコン)膜5を
形成する。尚、この第1の多結晶シリコン膜5は直後の
パターニング工程により周縁部がシリコン基板の露出領
域で囲まれた形状となる。
【0016】図3は、バイポーラトランジスタの製造方
法における中期過程を説明するために示した側面断面図
で、同図(a)は第2のシリコン膜形成工程に関するも
の,同図(b)はベース引出し電極形成工程に関するも
のである。
【0017】次に、図3(a)を参照すれば、マスクを
用いてパターニングすることでN型エピタキシャル層3
を厚さ50〜200オングストローム程度削って第1の
多結晶シリコン膜5の周縁部がシリコン基板の露出領域
で囲まれる形状とした後、第2のシリコン膜形成工程と
して第1の多結晶シリコン膜5を覆ってシリコン基板の
全面に周知のCVD技術を用いて厚さ1500〜250
0オングストロームの第2の多結晶シリコン(ポリシリ
コン)膜6を形成する。尚、パターニングにより削られ
る量は、従来の量の1/20〜1/5と非常に小さい
が、これは第1の多結晶シリコン膜5が300〜500
オングストロームと薄いため、素子分離絶縁膜4の端部
の段部に残る多結晶シリコンを除去するためのオーバー
エッチ量が従来よりも格段に少なくできるからである。
【0018】又、第2の多結晶シリコン(ポリシリコ
ン)膜6を形成した後、外部ベース領域14を形成する
ための不純物として例えばボロンをイオン注入法,熱拡
散法,insituドーピング法等を用いて102010
21cm-3導入する。尚、第1の多結晶シリコン膜5や第
2の多結晶シリコン膜6の形成中にも、同様にして外部
ベース領域14の導電型と同一の導電型の不純物として
例えばボロンを予め導入しておいても良い。何れにして
も、この後は周知のCVD技術を用いて第2の多結晶シ
リコン膜6の全面に第1の絶縁膜8を形成する。
【0019】引き続き、図3(b)を参照すれば、ベー
ス引出し電極形成工程では、第1の多結晶シリコン膜5
及び第2の多結晶シリコン膜6と第1の絶縁膜8とを選
択的にエッチングして第1の多結晶シリコン膜5及び第
2の多結晶シリコン膜6の積層された部分にシリコン基
板が露出した開口部を有し、且つ第2の多結晶シリコン
膜6を素子分離絶縁膜4上に延在して形成することによ
りベース引出し電極を形成する。ここでは周知の異方性
エッチング技術として、例えば800W,15Paの条
件下でCF4 及びO2 の混合ガスを用いてベース引出し
電極を形成する場合を例示できる。これによれば、エミ
ッタ形成予定領域上はベース引出し電極が第1の多結晶
シリコン膜5及び第2の多結晶シリコン膜6による2層
構造になっているため、エミッタ拡散層領域15形成予
定領域のN型エピタキシャル層3の表面は素子分離絶縁
膜4の端部での第1の多結晶シリコン膜5の残りを除去
するためにオーバーエッチを加えてもトランジスタ特性
に悪影響を与えるほど削られない。
【0020】図4は、バイポーラトランジスタの製造方
法における後期過程を説明するために示した側面断面図
で、同図(a)は外部ベース領域及び真性ベース領域形
成工程に関するもの,同図(b)は引出し電極形成工程
に関するものである。
【0021】更に、図4(a)を参照すれば、外部ベー
ス領域及び真性ベース領域形成工程では、ベース引出し
電極並びに開口部からシリコン基板に例えばボロン等の
不純物をイオン注入法、熱拡散法等を用いて1016〜1
18cm-3導入して外部ベース領域14′並びに真性ベ
ース領域13′を形成する。この後、周知のCVD技術
を用いて第2の絶縁膜9を形成すると共に、周知の異方
性エッチング技術を用いてサイドウオールを形成した
後、エミッタ引出し電極11を形成する。
【0022】最後に、図4(b)を参照すれば、引出し
電極形成工程では、周知のCVD技術を用いて第3の絶
縁膜10を形成すると共に、周知の異方性エッチング技
術を用いてコンタクト孔を形成した後、引出し電極12
を形成する。このとき、外部ベース領域14′並びに真
性ベース領域13′は、図示の外部ベース領域14並び
に真性ベース領域13のように幾分変形する。
【0023】このバイポーラトランジスタの場合、第1
の多結晶シリコン膜5の周縁部がシリコン基板の露出領
域で囲まれる形状となっており、第2の多結晶シリコン
膜6中に導入された不純物として例えばボロンをN型エ
ピタキシャル層3中へ拡散して厚さ2000〜5000
オングストロームの深い外部ベース領域14を形成する
ため、第1の多結晶シリコン膜5をパターニングする際
にN型エピタキシャル層3へのエッチングダメージとし
て結晶欠陥が500〜1000オングストロームの深さ
に導入されても外部ベース領域14中に含まれてしま
い、接合部には欠陥が存在せずにリーク電流の問題は全
くない。
【0024】図5は、本発明の実施例2に係るバイポー
ラトランジスタの基本構成を示した側面断面図である。
このバイポーラトランジスタの場合、実施例1の構造で
は第1の多結晶シリコン膜5が外部ベース形成領域上の
N型エピタキシャル層3上で形成されていたのに対し、
ここでは第1の多結晶シリコン膜5が素子分離絶縁膜4
上で形成された構造となっている。
【0025】図6は、このバイポーラトランジスタの製
造方法における要部過程を説明するために示した側面断
面図で、同図(a)は第2のシリコン膜形成工程に関す
るもの,同図(b)はベース引出し電極形成工程に関す
るものである。即ち、このバイポーラトランジスタの製
造工程の場合も、第1のシリコン膜形成工程及びベース
引出し電極形成工程の細部が異なる以外は実施例1の場
合と同様な工程内容を有するものとなっている。
【0026】即ち、図6(a)を参照すれば、マスクを
用いてパターニングすることでN型エピタキシャル層3
を厚さ50〜200オングストローム程度削って第1の
多結晶シリコン膜5を素子形成領域4の全面を覆って素
子形成領域4上に延在するように形成した後、第2のシ
リコン膜形成工程として第1の多結晶シリコン膜5を覆
ってシリコン基板の全面に周知のCVD技術を用いて厚
さ1500〜2500オングストロームの第2の多結晶
シリコン(ポリシリコン)膜6を形成する。
【0027】このバイポーラトランジスタでは、先の実
施例1に係る第1の多結晶シリコン膜5の周縁部がシリ
コン基板の露出領域で囲まれる形状のタイプである場
合、素子の微細化が更に進んで熱処理条件が900℃以
下に低温化されると、外部ベース形成領域14の拡散層
の深さがさらに2000オングストローム以下に浅くな
ることが考えられ、こうした場合にN型エピタキシャル
層3表面のダメージの影響によるコレクタ・ベース間の
耐圧歩留まりの劣化が懸念されることを対策し、第1の
多結晶シリコン膜5を素子分離絶縁膜4上で形成する構
造とすることによりベース領域のN型エピタキシャル層
3が削られないようにしている。
【0028】又、図6(b)を参照すれば、ベース引出
し電極形成工程では、第1の多結晶シリコン膜5及び第
2の多結晶シリコン膜6と第1の絶縁膜8とを選択的に
エッチングして第1の多結晶シリコン膜5及び第2の多
結晶シリコン膜6の積層された部分にシリコン基板が露
出した開口部を有し、且つ周縁部が素子分離絶縁膜4上
に直接形成された第2の多結晶シリコン膜6から成るベ
ース引出し電極(周知の異方性エッチング技術を用い
る)を形成するようにする。
【0029】図7は、図1に示した実施例1又は図5に
示した実施例2のバイポーラトランジスタの電気特性を
エミッタ・ベース間電圧に対するベース電流の関係で従
来のものとの間で比較して示したものである。図7から
は、各実施例のバイポーラトランジスタの場合、明らか
にベース電流が抑制されており、リーク電流が発生し難
いものとして特性改善されている様子が判る。即ち、こ
のような結果により、エミッタ拡散層領域15形成予定
領域のシリコン基板の表面にダメージを与えることに起
因する拡散層リークを大幅に減少させ、トランジスタの
歩留まり低下の問題を回避することができる。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のバイポ
ーラトランジスタの製造方法によれば、ベース引出し電
極形成の際に垂直にエッチングを行うために1段階目に
異方性を持たせたエッチングを行った上、素子分離絶縁
膜の拡散層との境界にできたバーズビークと呼ばれる段
差部分の導電膜のエッチング残りをオーバーエッチング
によって除去してもベース引出し電極が第1の多結晶シ
リコン膜及び第2の多結晶シリコン膜の2層構造にな
り、エミッタ拡散層領域形成予定領域のシリコン基板の
表面が削られない構造となるため、この結果として製造
されるバイポーラトランジスタはエミッタ拡散層領域形
成予定領域のシリコン基板の表面にダメージを与えるこ
とに起因する拡散層リークが大幅に減少し、歩留まり低
下の問題を回避することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るバイポーラトランジス
タの基本構成を示した側面断面図である。
【図2】図1に示すバイポーラトランジスタの製造方法
における初期過程を説明するために示した側面断面図
で、(a)は素子形成領域形成工程に関するもの,
(b)は第1のシリコン膜形成工程に関するものであ
る。
【図3】図1に示すバイポーラトランジスタの製造方法
における中期過程を説明するために示した側面断面図
で、(a)は第2のシリコン膜形成工程に関するもの,
(b)はベース引出し電極形成工程に関するものであ
る。
【図4】図1に示すバイポーラトランジスタの製造方法
における後期過程を説明するために示した側面断面図
で、(a)は外部ベース領域及び真性ベース領域形成工
程に関するもの,(b)は引出し電極形成工程に関する
ものである。
【図5】本発明の実施例2に係るバイポーラトランジス
タの基本構成を示した側面断面図である。
【図6】図5に示すバイポーラトランジスタの製造方法
における要部過程を説明するために示した側面断面図
で、(a)は第2のシリコン膜形成工程に関するもの,
(b)はベース引出し電極形成工程に関するものであ
る。
【図7】図1に示した実施例1又は図5に示した実施例
2のバイポーラトランジスタの電気特性をエミッタ・ベ
ース間電圧に対するベース電流の関係で従来のものとの
間で比較して示したものである。
【図8】従来のバイポーラトランジスタの基本構成を示
した側面断面図である。
【図9】図8に示すバイポーラトランジスタの製造方法
における要部過程を説明するために示した側面断面図で
ある。
【図10】図8に示すバイポーラトランジスタの問題を
説明するために示した側面断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 N+ 型埋込層 3 N型エピタキシャル層 4 素子分離絶縁膜 5 第1の多結晶シリコン膜 6 第2の多結晶シリコン膜 7 N+ 型コレクタ拡散領域 8 第1の絶縁膜 9 第2の絶縁膜 10 第3の絶縁膜 11 エミッタ引出し電極 12 引出し電極 13,13´ 真性ベース領域 14,14´ 外部ベース領域 15 エミッタ拡散領域 16 第3の導電膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/331 H01L 29/73

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタ電極及びベース引出し電極が絶
    縁膜によって自己整合的に分離されて成るバイポーラト
    ランジスタの製造方法において、シリコン基板に素子分
    離絶縁膜で囲まれて該シリコン基板が露出した素子形成
    領域を形成する素子形成領域形成工程と、前記素子形成
    領域の表面に周縁部が前記シリコン基板の露出領域で囲
    まれた第1の多結晶シリコン膜を形成する第1のシリコ
    ン膜形成工程と、前記第1の多結晶シリコン膜を覆って
    前記シリコン基板の全面に第2の多結晶シリコン膜を形
    成する第2のシリコン膜形成工程と、前記第1の多結晶
    シリコン膜及び前記第2の多結晶シリコン膜を選択的に
    エッチングして該第1の多結晶シリコン膜及び該第2の
    多結晶シリコン膜の積層された部分に前記シリコン基板
    が露出した開口部を有し、且つ該第2の多結晶シリコン
    膜を前記素子分離絶縁膜上に延在して形成することによ
    り前記ベース引出し電極を形成するベース引出し電極形
    成工程と、前記ベース引出し電極から前記シリコン基板
    に不純物を導入して外部ベース領域を形成する外部ベー
    ス領域形成工程と、前記開口部を通して前記シリコン基
    板に不純物を導入して真性ベース領域を形成する真性ベ
    ース領域形成工程とを含むことを特徴とするバイポーラ
    トランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】 エミッタ電極及びベース引出し電極が絶
    縁膜によって自己整合的に分離されて成るバイポーラト
    ランジスタの製造方法において、シリコン基板に素子分
    離絶縁膜で囲まれて該シリコン基板が露出した素子形成
    領域を形成する素子形成領域形成工程と、前記素子形成
    領域の全面を覆って該素子形成領域上に延在する第1の
    多結晶シリコン膜を形成する第1のシリコン膜形成工程
    と、前記第1の多結晶シリコン膜を覆って前記シリコン
    基板の全面に第2の多結晶シリコン膜を形成する第2の
    シリコン膜形成工程と、前記第1の多結晶シリコン膜及
    び前記第2の多結晶シリコン膜を選択的にエッチングし
    て該第1の多結晶シリコン膜及び該第2の多結晶シリコ
    ン膜の積層された部分に前記シリコン基板が露出した開
    口部を有し、且つ周縁部が前記素子分離絶縁膜上に直接
    形成された該第2の多結晶シリコン膜から成る前記ベー
    ス引出し電極を形成するベース引出し電極形成工程と、
    前記ベース引出し電極から前記シリコン基板に不純物を
    導入して外部ベース領域を形成する外部ベース領域形成
    工程と、前記開口部を通して前記シリコン基板に不純物
    を導入して真性ベース領域を形成する真性ベース領域形
    成工程とを含むことを特徴とするバイポーラトランジス
    タの製造方法。
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