JP2997060B2 - 溶媒和メソフェーズピッチ - Google Patents
溶媒和メソフェーズピッチInfo
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- D01F9/14—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
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- C10C—WORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
- C10C3/00—Working-up pitch, asphalt, bitumen
Description
る。これらのピッチは規則液晶構造を示し、その中で芳
香族分子が幾分板状の配列を形成するように会合する。
このメソフェーズピッチの規則液晶構造は、ピッチ炭素
繊維のような規則構造の加工品を形成するために特に適
切なピッチとなる。
から知られている。これらの炭素繊維は、強くて堅いと
共に軽量性及び熱的及び電気的伝導特性があることから
商業用途に適する優れた特性を有する。これらの炭素繊
維は通常は化学的及び熱的に不活性であり、且つ宇宙空
間応用の複合材料の強化材としての用途が確かである。
タイプの炭素繊維は、ほとんど分子配向を示さないで相
対的に劣った機械的特性を有する等方性ピッチから形成
されている。しかしながら、第二のタイプの炭素繊維
は、優れた機械的性質と極めて高い弾性定数を与える強
く配向した分子配向性を示すメソフェーズピッチ(又は
光学的異方性ピッチ)から作られるものである。
れている。公知の全ての方法は2つの共通の要素を有す
る。第1は成長反応であり、この成長反応において、相
対的に小さい芳香族分子が、メソゲン(Mesogen)とし
て知られる比較的大きなメソフェーズ大の芳香族分子に
変換する。第2の要素はメソフェーズピッチを形成する
これらのメソゲンの濃縮である。
つ時には極端に大きな芳香族炭化水素の除去を含む。こ
れらの最終効果を達成するためによく知られている技術
は、溶媒抽出、蒸留、ガスストリッピング及び相分離を
含む。我々は超臨界溶剤抽出も使用できることを発見し
ている。
は、40〜100%の光学的異方性成分及び0から約100%近
傍のキノリン不溶物を含んでいる。適切なピッチは均質
溶融体を形成すべきである。250℃〜380℃の範囲の融点
を有する適切なピッチが報告されている。約350℃以上
ではピッチの熱的不安定性のために繊維に紡糸すること
が問題となり、したがって、310℃〜350℃又はそれ以下
で溶融するピッチが好ましい。
一の温度で溶融する。これらの繊維は1000℃又はそれ以
上の温度で炭素又はグラファイト繊維に変換する以前
に、これらの繊維を不融性にするため酸化安定化が必要
となる。この安定化階段は激しい発熱反応である。この
処理を均一にして部分的溶融を起こさせないため、安定
化を制御するために非常に注意をしなければならない。
この必要とする緩慢で注意深い安定化は、費用がかかり
且つピッチ系炭素繊維の価格に付加される。
で流体である異方性ピッチを提供することは大きな恩恵
であろう。比較的低温で溶融する異方性ピッチが紡糸後
に遙に高い温度で溶融するならば、又大きな恩恵であろ
う。その他の目的は、後の記載によって当業者にも明ら
かであろう。
用いる: “異方性ピッチ”又は“メソフェーズピッチ”は、相
互作用によって互いに会合して規則的な液晶を形成し、
温度に依存して液体又は固体のどちらにもなる芳香族構
造を有する分子からなるピッチを意味する。
の両方を含み、そして有用な製品を形成できる連続した
長さの繊維を意味する。
する。
い分子を含むピッチを意味する。
イズピッチを形成し、且つ加熱によって配列して液晶を
形成する大きな芳香族分子の十分な混合物を含む分子を
意味する。
香族ピッチ分子の配向を意味し、ここに前記配向が加工
品に構造特性を与える。
は熱分解から得られた残留炭素質物質を意味する。“石
油コークス”は、石油ピッチの高温度熱処理の結果から
得られる固体の不溶性残留物を意味する。
な種々の工業的製造方法において副産物として製造され
るピッチ、ナフサ分解工業において副産物として得られ
る石油ピッチと重油、及び石炭から得られる高炭素成分
のピッチの特性を有する物質を意味する。
(wiped film evaporation)又は散布ガスストリッピ
ング(sparge gas stripping)のような技術によって
蒸留又は蒸発することができるこれらのピッチ部分を意
味する。メソゲン、スードメソゲン及び溶媒和メソフェ
ーズを含有する殆どのピッチはピッチオイルを含む。
た液晶を形成せずに、しかし、加熱時に固体コークスを
直接形成して溶融又は溶解が目に見えない、潜在的なメ
ソフェーズ先駆物質である物質を意味する。
40%の溶剤を含み残余はメソゲン又はシュードメソゲン
から成り、そしてこの構造に溶剤を含まない場合のピッ
チ成分より少なくとも40℃以上低い温度で溶融または融
解するメソフェーズ液晶構造を有する物質を意味する。
溶剤の真空分離における重量減量によって決定される値
である。この決定において、連行又は捕捉溶剤のない試
料が得られる。試料は正確に秤量され、粉砕され、その
後5mm圧力で真空オーブン中で150℃まで1時間加熱され
る。試料はその後360℃に1時間加熱し且つ360℃で1/2
時間真空下で保持される。重量減量又は重量差額の100
倍を最初の重量で割るとパーセント溶剤成分である。
%が光学的に異方性であり且つ溶媒和メソフェーズはメ
ソゲン成分より少なくとも40℃以下で溶融する、メソゲ
ン又はシュードメソゲン中に溶剤を含む溶液から成る溶
媒和メソフェーズである。この溶媒和メソフェーズがシ
ュードメソゲンを含有する場合、溶媒和メソフェーズは
溶融又は融解されるが、シュードメソゲンは溶融又は融
解されない。また本発明は、特定のピッチの溶剤又は超
臨界溶剤分別の間に単離される溶媒和メソフェーズを得
るための方法も含む。
ールタールなどから得られる既存の炭化水素留分物から
通常入手できない。しかしながら、メソフェーズピッチ
は、処理が当業者によって知られる芳香族供給原料の処
理によって調製できる。この処理は大きな芳香族分子を
製造する加熱処理階段及び大きな芳香族分子がメソフェ
ーズピッチを形成するため単離され又は濃縮される分離
階段とを一般に含む。この熱処理階段は、攪拌を伴うか
または伴わず且つガスの散布又はパージをすることを伴
うか又は伴わない、一段又はそれ以上の加熱ソーキング
階段を通常含む。ガスの散布は比較的小さい供給原料分
子を蒸発することによって分離階段を実行するために用
いても良い。ガス散布は、不活性ガスもしくは酸化ガス
を用いて又は両方の操作を用いて行っても良い。分離階
段を実行するその他の方法は、比較的小さい分子が溶剤
によって取り除かれ、それによって大きな分子が濃縮さ
れる溶剤分別である。
び米国特許第4,283,269号の全ては、ピッチを溶剤でフ
ラックス化すること、混合物からフラックス可溶物を取
り除くこと、フラックス濾過液に反溶剤の添加によって
ピッチを沈殿させること、及び濾過によって沈殿した物
質からネオメソフェーズ留分を分離することから成る、
炭素質ピッチを処理するため溶剤分別方法に関する。こ
の結果が約380℃以下の融点を有するメソフェーズピッ
チ(ネオメソフェーズ)である。
石炭、コールタール又はピッチを抽出することに関す
る。この物質は加熱処理されないし、またこの文献はメ
ソフェーズの単離を開示していない。
よるコールタールピッチの抽出に関する。このとき、メ
ソフェーズは超臨界ガス及び共留剤で抽出し少なくとも
75%のメソフェーズが得られる。この方法はガスに関し
ては超臨界条件下で行われ、しかし、共留剤に関しては
亜臨界条件下で行う。共留剤はベンゼン及びメチルナフ
タレンを含む。
で不溶物を取り除きピッチを超臨界で抽出抽出するため
の方法に関する。この抽出はピッチに対する溶剤を1対
2の体積比で行う。溶剤をピッチから分離し且つピッチ
は真空中又は不活性ガスを散布することによって加熱さ
れる。
物を用いて超臨界抽出によって石油ピッチからキノリン
不溶物を取り除く方法に関する。
で“単離しているメソフェーズピッチ”と題するもの
は、超臨界溶剤技術を用いてメソフェーズの回収を教示
している。
ソゲンを示す光学顕微鏡写真である。この廃棄は実施例
3に述べるように28℃で行われた。この沈殿メソゲンは
光学的等方性を有していない。これらは一様で特徴のな
い等方性の組織を示す。
rming)効果を示した光学顕微鏡写真である。この物質
は実施例1に述べるように廃棄混合物中で83℃まで加熱
された。83℃の溶剤混合物の存在するなかで、この粒子
はくっつくようになり且つ互いに固着しはじめる。この
条件の基で単離された粒子は、メソフェーズドメイン
(domain)である組織を示しはじめる。この粒子は淡色
の部分(material)である。
図2の微粒子がより高い95℃の温度への熱入れによりさ
らに流体状となって、光学的組織が粗大化することを示
す。熱入れが及ぼすこのドメインの成長はメソフェーズ
の流動性の直接証拠である。軟化温度以下でメソフェー
ズはドメイン構造に固定された凍結液晶硝子となる。
(溶融を極端に高い圧力で又は黒鉛化温度にすることな
く、時間的なドメイン変化のみを観察することができ
る)。大きな淡色部分は、明るい表面に見られるメソフ
ェーズテクスチャーを有するメソフェーズである。暗い
領域は等方性のマウンティング媒体(mounting mediu
m)である。
溶剤分別メソゲン粒子を示し、等方性のピッチで囲まれ
た凝固した溶媒和メソフェーズ粒子のクラスターから成
る。この異方性メソフェーズは明と暗で対比するテクス
チャーから容易に見分けられる。等方性の皮膜は均一の
淡い鼠色であるのに対して、等方的周囲媒質は暗い鼠色
である、溶媒和メソフェーズクラスターは、前に記載さ
れたように100℃までの残留物熱入れサイクルの間に発
達する。濾過による不溶物の単離に以前の冷却サイクル
中に等方性皮膜が発達する。
図4の四角形内側の小さい領域の高分解能TEMの002暗視
野顕微鏡写真シリーズである。図中に棒線で示される暗
視野像の選定方向が回転するとき、図5の異方性領域は
明るくなり、また暗くなる。回転に伴て明るくなること
と暗くなることは、試料の分子配向を知ることを可能に
する。図6はこの技法によって明らかにされたメソフェ
ーズ液晶構造の模写図である。考察した上方右手方向の
部分領域の特徴は等方性であった。異方性の領域におい
ては、マイナスπの刃状転位が観られ、均一で非常に微
細な構造をした溶媒和メソフェーズの構造は配向規則化
を示す典型的なメソフェーズ構造であることを証明して
いる。
ネオメソフェーズフォーマ留分の溶融挙動を示す。この
留分は、溶剤をストリップした溶媒和メソフェーズから
成るメソゲン及び図4に観られる少量の異方性ピッチ皮
膜からなる。図7aの光学テクスチャーは、ピッチが低温
溶融溶媒和状態であった間の100℃で形成した。溶剤な
しでは、このテクスチャーは、溶剤フリーのメソゲンが
290℃近くで溶け始めるまで実質的に変化しないで残留
する。348℃でこのメソゲンは全く流体となり且つかな
り粗大な100%異方性のメソフェーズ構造に再配列す
る。
偏光顕微鏡写真である。この試料は、粗大な光学テクス
チャーであり95%が異方性を示す。等方性物質の球が異
方性物質のなかに懸濁している。溶剤が蒸発すると破壊
が物質中に成長する。
学偏光顕微鏡写真である。230℃で実質的に等方性のス
ラッジから沈降し、生成物の冷却中に形成した、高い異
方性の溶媒和メソフェーズを鮮明な境界で分離してい
る。
偏光顕微鏡写真である。この試料は、小さなメソフェー
ズの球を含む沢山の大きな等方性の球体であり75%が異
方性である。
リーのメソゲンの光学顕微鏡写真である。このメソゲン
は100%が異方性であり、且つ球は融解した試料中に泡
状の穴である。
媒和されたメソフェーズの光学顕微鏡写真である。この
生成物の60%のメソフェーズは粗大で小さい球は連続す
る等方性の相に浮いている。
リーのメソゲンの光学顕微鏡写真である。この実施例の
溶媒和メソフェーズはかなりの等方性成分を有している
が、溶剤フリーのメソゲンは100%異方性である。この
写真の球形領域は泡状の穴である。
光学顕微鏡写真である。この破壊表面は等方性の球形ピ
ッチを含む85%の連続した粗いテクスチャ状のメソフェ
ーズを示す。小さいメソフェーズの球が等方性の領域に
存在する。
た太い繊維の破断した端部の光学顕微鏡写真である。大
きな泡状のキズは破断の証拠である。この繊維は液晶全
体で軸対象の暗い部分と明るい部分の四分円を示す。こ
の構造全体に、多くの吸光した輪郭線から成る細かいテ
クスチャーが観える。特に繊維中央部近くに小さい光沢
の無い灰色の等方性領域も存在する。
鏡写真である。この繊維は、配向されたメソフェーズが
45゜回転によりの交互に暗い部分と明るい部分になるこ
とを示す二重露出である。露出時間は一定である。反射
は繊維に沿う広く霞んだ像の原因になっている。
ン溶媒和メソフェーズの光学顕微鏡写真である。
の光学顕微鏡写真である。
光学顕微鏡写真である。融合したメソフェーズの3つの
大きな領域が広い等方性のピッチに沿って観察される。
小さいメソフェーズの球体が等方性物質の中に存在す
る。
り、それらは流体液晶内に含まれるメソゲンより低温溶
融する均一流体液晶を含有する。さらに、溶媒和メソフ
ェーズピッチは、溶融するために加熱したとき、直接コ
ークスになるメソゲン状の物質である“シュードメソゲ
ン”を含有することができる。メソゲンとシュードメソ
ゲンの相違は溶融温度を基にしているが明瞭な境界が存
在しないと考えられている。メソゲンとシュードメソゲ
ンの両方は大きな芳香族分子の複雑な混合物である。平
均して、シュードメソゲンはメソゲンより大きい分子重
量であるためより高温融解を有する。説明のため、不溶
物が溶融可能メソゲン(時にはネオメソゲン形成物と呼
ぶ)であるような条件の基で等方性ピッチの溶剤分別を
考察する。溶剤の溶解力が増加するならば(溶剤がさら
に強力である)、不溶物の量が減少し且つ不溶物はさら
に高温溶融となる。さらに、溶剤溶解力の増加は、コー
クスであり又は溶融温度に到達する以前に急激にコーク
ス化が生じるそのような高い温度で溶融する不溶物をも
たらす。そのような不溶物はシュードメソゲンである。
勿論、ピッチの選択及び工程条件が、溶剤溶力に加えて
溶剤分別不溶物の溶融温度に影響する。一般に、メソゲ
ン状の挙動は、450℃及びそれ以下の温度で溶ける不溶
物に観られる。シュードメソゲンの挙動は380℃及びそ
れ以上の温度で溶解する不溶物に観察することができ
る。混合挙動が、不溶物の性質と溶解中の加熱速度とに
依存して重なる温度域当たりに出現する。
少なくとも40面積%を占める溶媒和メソフェーズを得る
ことができ、溶媒和メソフェーズがメソゲン成分より少
なくとも40℃低くて溶融し、また、溶媒和メソフェーズ
がシュードメソゲンを含有するときは溶媒和メソフェー
ズは溶融及び溶融するがシュードメソゲンは溶融及び溶
解しないことを特徴とする溶剤とメソゲン又はシュード
メソゲンの溶液から成る。溶媒和メソフェーズのメソフ
ェーズ成分はほぼ100%とすることができる。溶媒和メ
ソフェーズは時にはメソゲンのみの溶融温度より200℃
又はさらに低くて溶融する。これは実施例10の溶媒和さ
れたメソフェーズを参照するともっとも明確に説明され
ている。この100%異方性ピッチは233℃の抽出温度で全
く流体となる。これは既に色々と報告されたどの100%
異方性の炭素メソフェーズより低温溶融する。溶剤がこ
のピッチから取り除かれる場合、残留物は1分間あたり
5℃で650℃まで溶融する証拠をしめすことなく加熱す
ることができる。
ソゲンは大きな芳香族分子の幅広い混合物である。これ
らの物質の液晶化形成傾向により、これらは易黒鉛化性
なものとして一般に認められている。
ンを形成するために適切であるという訳ではない。適切
な物質は強力な溶剤中で実質的な溶解性をしめす。溶媒
和メソフェーズは実質的にキノリン可溶性メソゲン中で
容易に形成される。可溶性の小さいメソゲンは、溶媒和
メソフェーズを形成するためにキノリンのような強力な
溶剤を必要とする。溶媒和メソフェーズは25%未満のキ
ノリン不溶物を有するメソゲンとシュードメソゲンで形
成されることが観察されている。
が、実質的にキノリン可溶性で、易黒鉛化性の大きな芳
香族がすべて溶媒和メソフェーズを形成するわけでな
い。
ソゲン、溶剤及びピッチオイルの混合物である。ピッチ
オイルは、過剰な溶媒と平衡な溶媒和メソフェーズが観
察される系の溶剤相中に常に存在する。これらのオイル
はこの相の間に分布し且つ溶媒和メソフェーズの成分と
性質に寄与する。
は、約5〜約40重量%の範囲にある溶剤量を含む。この
溶媒和メソフェーズ中の溶媒和量は使用するピッチと溶
剤に依存して変化できる。しかしながら通常は、溶剤と
してトルエンが利用されると、この溶剤含有物は飽和で
約15〜30重量%の範囲にあるようである。溶剤和メソフ
ェーズの正確な構造は知られていないが、溶媒和メソフ
ェーズ中の溶剤の混入は、化学的な結晶水におおよそ類
似したものと考えられている。
ーズの溶剤含分は少量のピッチオイル成分を含む。溶剤
容量百分率測定は真空中150℃の及びその後の350℃の加
熱を伴う。溶剤についてさらに説明するために、多くの
例について150℃で乾燥したピッチを計量した。全溶剤
の約2/3は150℃で取り除かれたことを必ず観察した。ピ
ッチオイルはこの条件では放出されない。全溶剤の残部
1/3はさらに360℃までの加熱によって取り除かれる。少
量のピッチオイルが留分として含有される。
の溶融温度より40℃以上低い温度で溶融する基準を満た
し、且つ実質的に(>40%)異方性のピッチの中に溶剤
を含む溶媒和メソフェーズ組成物を含む。この点におい
て、溶媒和メソフェーズは結晶水類似物と区別される。
溶媒和メソフェーズは、溶剤量が飽和した組成物から有
益な溶融温度の低下をもたらすのに充分な溶剤が存在す
る組成物まで連続的な組成において生ずる。したがっ
て、5%程度又は一様に2%の溶剤を有する組成物でも
有益であることが可能である。
著しい効果をもたらすに十分である。ピッチの酸化安定
化はより高い温度ではより急激に生じる。実際問題とし
て、比較的長くて低温度での酸化が、酸化中のピッチ繊
維の軟化と溶融を防止するために必要である。この酸化
は紡糸温度より十分低い温度で実施する。溶媒和メソフ
ェーズを有するピッチの融点は紡糸及び溶剤の蒸発によ
って40℃またはそれ以上増加する。これは他の方法で可
能であるよりもさらに急激に高温度での安定化を可能に
し、安定化は紡糸温度以上で可能である。この特性は比
較的大きな直径の繊維及びメソフェーズ加工物の安定化
も促進する。
は通常強力的な溶剤であり、すなわちこれは大きな芳香
族分子に対してさらに良い溶剤である。これらの溶剤の
余すことのない全ての例でないが代表例は、トルエン、
ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラ
ン、クロロホルム、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベ
ンゼン及びクロロフルオロベンゼンを含む。また、2及
び3環状芳香族及びそれらの部分的にアルキル化又は水
素化した誘導体が個々に及び混合物として含まれる。こ
れらの溶剤の強度と有効性は、これらの溶剤と種々の割
合でヘプタンのような比較的卑なる溶剤と混合すること
によって緩和することができる。したがって、100%ト
ルエンの溶剤は、30部ヘプタンに70部トルエンの混合液
より強力であるだろう。溶剤の割合又は抽出温度のよう
な処理変数は溶剤の溶解力にも影響を及ぼす。
液晶形であると言うことができ、この液晶形はメソゲン
及び/又はシュードメソゲン及び溶剤から構成される。
る。溶剤の存在しないピッチ構成材料の溶融温度に比較
して少なくとも40℃及びしばしば200℃又はそれ以上低
くなる溶融点が溶媒和メソフェーズで観察される。
標準的な溶融技術では溶剤の減量をもたらすので困難で
ある。この理由のため、溶融挙動は流動性からしばしば
推論される。溶剤飽和した溶媒和メソフェーズを過剰溶
剤が存在するオートクレーブ中で加熱すれば、生成物の
外観で溶融が起きたか否かが示される。反応器底の溶媒
和メソフェーズの緻密なケーキは流動性を示す。この容
器の壁上の粘い皮膜は少なくとも部分的溶融を示すが、
一方、顆粒状の固体相は溶融していないことを示す。
る条件の下で進めることができる。浸透(penetratio
n)或いは押し出しのような技術は軟化することを表
す。溶融温度以上の粘性を測定するために、系の周囲の
加圧ポンプを設計してもよい。
段はドメイン成長である。ドメイン構造は軟化が起きる
ときにメソフェーズ系を粗くする。これは図1〜4の80
〜100℃での溶媒和メソフェーズにおいて観察される。
粗い同じ形状のドメインが、図7に示すように290℃及
びそれ以上の対応するメソゲンに出現している。
技術による溶媒和したもの及び溶媒和しない素材の双方
を比較することにに基づいている。この技術は例えば光
学的ドメイン成長又は流動性であってもよい。
て記述される。メソフェーズは、ピッチを1000倍又はそ
れ以下の倍率で偏光光線の下で観察したときの、光学的
異方性から一般に認められている。断面を観察したとき
の、光学顕微鏡による異方性ピッチは、回位(disclina
tion)と呼ばれる積層欠陥から放射する輪郭線の消光か
ら成る。この光学像は板状の芳香族分子がシート状に積
層している炭素質結晶子による光線の反射率にもとず
く。この光学像は観察される表面に関する芳香族分子の
配向性を説明するのに用いることができる。メソフェー
ズ光学的テクスチャー及び構造の相互関係の詳細な説明
は、J.E.Zimmer及びJ.L.Whiteの「分子結晶」、液晶、3
8巻177〜193頁、1977年によって明らかにすることがで
きる。ピッチ内の百分率メソフェーズの測定のための光
学的手順は、ASTM−D4616−87に記載されている。ピッ
チの代表的な表面の光学的異方性部分の面積百分率が、
素材の光学異方性体積百分率とされる。
る倍率でのみ観察することができる非常に細かいメソフ
ェーズ構造を有するピッチを含有する。したがって、光
学的技術に加えて、透過型電子顕微鏡(TEM)の暗視野
がメソフェーズ構造の配向度を現すために充用される、
TEMの暗視野は、特別な方位の結晶を選択するため開口
口径(opening aperture)を用いる。同じ形式の構造
の情報が光学又はTEM技術から得ることができるが、TEM
はさらに高分解能を与える。
ズを形成するピッチと組成によって区別できる。区別す
る特徴は光学異方性と溶剤の共存することである。溶媒
和メソフェーズは、メソゲン又はシュードメソゲンが溶
剤の存在中に流動化の開始を起こすために加熱されると
きに発達する。
備するための一つの方法である。この方法における最終
階段は、溶媒和メソフェーズが生成物として形成される
かどうかを決定する。等方性ピッチを含むメソゲン又は
シュードメソゲンの抽出は固体不溶性残留物をもたら
す。この残余物は“ネオメソフェーズ形成体”と言われ
ていて、230〜400℃に加熱されたとき実質的に異方性構
造に変換する。しかしながら、異方性をもたらす温度
は、異方性発達前に溶剤の減量をもたらす。フラックス
(flux)/拒否(rejection)溶剤分別は、溶剤が取り
除かれたあと異方性となるネオソフェーズ形成物が得ら
れる。これらの双方の方法がメソゲン又はシュードメソ
ゲンを単離する。
和メソフェーズを形成できるメソゲン又はシュードメソ
ゲンを与えることができることを示す。溶媒和メソフェ
ーズは、フラックス/拒否溶剤分別の間に80〜95℃で形
成することを開始し、且つメソゲン又はシュードメソゲ
ンが溶剤の存在中に軟化又は流動化するのでより高い温
度で発現し続ける。実施例で示すように、これらの沸騰
温度以上で溶剤が残留するために圧力が必要とされる。
ェーズを製造することができる。実際に溶剤は単離以前
に抽出ピッチから除去又は離散して、典型的な溶剤分別
メソゲンが生成する。
である。典型的なこれらの方法は熱的な手段を用い、し
たがって、高不溶性メソゲンを製造する。比較的可溶解
性のメソゲンは溶媒和メソフェーズを形成するために好
ましい。無溶剤方法は溶剤を用いないので、当然これら
は溶媒和メソフェーズ生成物を製造することはできな
い。
つメソフェーズ中に主として芳香族溶剤が溶解した溶液
であるように見える。この溶剤は、芳香族分子の積層の
最小限の崩壊により劇的な溶融点低下をもたらし、した
がって、メソフェーズの液晶構造が保持される。この液
晶構造は、非常に望ましい炭素繊維とその他の加工物特
性をもたらす。
は分解とコークスの形成をしばしば伴う。溶媒和メソフ
ェーズは溶剤を含まない同様のメソゲンよりかなり低温
度で紡糸することができる。溶媒和メソフェーズの液晶
構造は繊維の形態においても良い配向性と特性を確実に
する。
際しほとんど又は全く安定化を必要としない繊維を生成
することができる。通常、紡糸繊維の安定化はピッチ炭
素繊維製品において最も費用のかかる工程の一つであ
る。この安定化(一般的に酸化)はこの繊維が炭化温度
に加熱されたとき繊維の溶融を紡糸するために必要とさ
れる。溶媒和メソフェーズはさらに高い温度で溶融する
材料を比較的低温度で紡糸することを許容する。溶媒和
メソフェーズは溶剤の減量にもとづき溶融不可能にする
ことができるので、安定化の必要性は除かれるか又はほ
どんど無くなる。安定化がまだ必要な場合、比較的高温
度で行うことができ、通常紡糸温度以上でよい。この安
定化の手順の削除又は削減は商業的方法において大きな
価格節減となる。
メソフェーズピッチを生成する慣用の方法以上の、大き
な進歩が認められる。これらの慣用の方法は、不活性ガ
ス散布のような直接法及び加熱ソーキング後溶媒分別の
ような多段方法の両方を含む。この方法は300℃又はそ
れ以上で、及び時には250℃又はそれ以上の溶融点で95
プラス(plus)%メソフェーズ固体生成物を生成するこ
とができるが、低融点メソフェーズのこの方法を望む場
合には、生成物のメソフェーズのパーセンテージは急激
に低下される。融点が低下するので、これまではメソフ
ェーズのパーセンテージは犠牲にされてきている。実施
例に示されるように、100%異方性の溶媒和メソフェー
ズが調整でき、それは233℃で非常に流動性のものとな
る。
シュードメソゲンが十分に加熱されて、溶剤の存在にお
いて流動化開始が生ずるときに発生する。溶媒和メソフ
ェーズは加熱均熱されたピッチを含有するメソゲン(又
はシュードメソゲン)の溶剤分別の間に中間物として形
成される。溶剤分別は、トルンエンのような良好な溶剤
中にピッチをフラクッス化(fluxing)し、濾過によっ
てフラクッス不溶物を取り除き、及びフラクッス濾過物
を添加の溶剤で希釈してメソゲンを沈殿させる(時には
拒否(rejectionn)と呼ばれる)ことからなる。次い
で、メソゲンは慣用の拒否混合物から溶剤分別における
濾過により粉末として回収される。
とき、非常にゆるやかな条件下で流動性及びメソゲンド
メイン(domain)構造を発生しはじめる。実施例及び図
1〜6に示すように、この軟化はメソゲンが拒否混合物
中に溶媒和される間の80℃近辺で開始する。この方法に
より製造された乾燥溶剤分別されたメソゲン粉末は、図
7に示されるように270℃以上に加熱されるまで軟化し
始めない。
が、実施例5から10に示されており、300℃以上で非溶
融性から溶融性に変化するメソゲン又はシュードメソゲ
ンから、高度に流体化した大きなドメイン溶媒和メソフ
ェーズが得られる。
族等方性ピッチと溶剤とを混合すること、(2)前記混
合物中の不溶性物質が懸濁された液状の溶媒和メソフェ
ーズ小滴を形成するため十分な攪拌と十分な加熱を施す
こと、(3)固体又は流体溶媒和メソフェーズとして不
溶性物質を回収すること、から成る溶媒和メソフェーズ
を生成する方法を提供する、本方法は、(1)約1対1
の割合でメソゲン含有ピッチに溶剤を添加してフラクッ
ス混合物を形成すること、及び(2)不溶性物を除去す
るため前記混合物を濾過すること、の付加的な工程を増
設することができる。
加熱の量は、不溶性物が単に軟化し、微粒子固体として
溶媒和メソフェーズの回収を許容するように調整するこ
とが可能である。さらに、そのようにして回収された固
体は、溶剤を拒否する条件の下で溶融して溶媒和メソフ
ェーズピッチを形成することができる。
質芳香族ピッチを溶剤と混合すること、(2)不溶性物
が懸濁された溶媒和メソフェーズ小滴又は懸濁された溶
媒和メソフェーズ固体を形成するため十分な加熱を施す
こと、及びその後(3)流体溶媒和メソフェーズ、又は
さらに加熱することで流体溶媒和メソフェーズを形成す
る固体粒子のような分離した不溶性物を回収すること、
から成るシュードメソゲンから溶媒和メソフェーズを回
収するための方法を与えることである。さらに、溶媒和
メソフェーズは、メソゲン又はメソフェーズに溶解した
溶剤の溶液を形成する方法によって調製される。これら
のメソゲン又はシュードメソゲンは、重量で約5〜約40
%の間の溶剤で、溶媒和メソフェーズを形成するため十
分な加熱と攪拌を利用して混合される。
チから得ることができる。臨界溶剤分別は、拒否物が単
一溶剤系において通常300℃以上の温度と通常800psia以
上の圧力で生じるのを除き慣用の溶剤分別と同様であ
る。この系から分離される流体メソゲンは、これらの溶
剤フリーの溶融温度より十分低い温度で流体を維持する
ことが観察され、且つこれらのメソゲンは大きな液晶ド
メイン構造を有する。採取時の溶剤損失のため追加の特
性評価はできなかった。超臨界条件の下での溶媒和メソ
フェーズの存在は溶媒和メソフェーズが高圧力で存在で
きることを示す。
もしれない条件下でしばしば得られるか又は処理され
る。そのような蒸発は、紡糸のために均一で低温溶融す
る溶媒和メソフェーズを維持するため、回避又は制御を
しなければならない。蒸発は、その場で溶媒和メソフェ
ーズを使用することによって、或いは周囲媒質の組成、
温度及び圧力を調整することによるこの表面の適当な飽
和を維持することによって回避される。
素繊維又はその他の製品を直接形成するのに特に有益で
ある。溶媒和メソフェーズは適当な条件で加熱及び圧力
処理をして、オリフィスを通って延伸して、配向された
炭素製品を提供することができる。炭素製品は、この方
法を用い高圧力と温度で型に溶媒和メソフェーズを射出
して、溶剤の避散を許容することにっても形成できる。
を有する溶媒和メソフェーズから得られる炭素製品にも
関する。この方法からもっとも有利に形成される製品は
炭素繊維である。溶媒和メソフェーズから紡糸された配
向分子構造を有する炭素繊維はそのような紡糸する間に
溶剤の減量にあって、そのあとでそのような炭素繊維
は、酸化安定化なしでも400℃以上の温度に上昇したと
き、溶融しないであろう。
用の手段で紡糸できる。この方法を用いる場合、紡糸条
件及び溶媒和メソフェーズの組成を制御することにより
早過ぎた溶剤の減量を防止することが有利である。溶融
又はブロー紡糸により製造される炭素繊維では、溶融防
止安定化階段は必要でないか又は同じ紡糸温度を有する
非溶媒和メソフェーズから形成される炭素繊維と比較し
て短時間で実行できる。これらの優位性全ては、液体溶
媒和メソフェーズから直接炭素繊維に紡糸することから
生じる。
及び芳香族オイルを含有する炭素質芳香族ピッチと溶剤
との混合物を混合及び/又は形成をすること、(2)前
記混合物及び不溶性物質が温度及び圧力の溶剤超臨界条
件の下で懸濁された溶媒和メソフェーズ粒子を形成する
ように攪拌及び十分な加熱及び圧力を加えること、
(3)温度及び圧力の溶剤超臨界条件の下で溶剤溶液か
ら溶媒和メソフェーズの相分離(phase separetion)
をもたらすこと、及び(4)超臨界溶剤分離する溶媒和
メソフェーズをオリフィスを通して相対的に低い圧力領
域に流動させて配向した炭素繊維を形成すること、から
成る配向された炭素製品を提供するための方法に関す
る。
約1対1の割合でメソフェーズ含有ピッチに溶剤を添加
し、且つメソゲン又はシュードメソゲンを不溶性化する
以前に濾過する階段を行う場合、行うことができる。
する。ここでは全ての部及び百分率は別に明記した場合
を除き重量基準である。実施例は本発明を表すためのも
ので本発明を制限するものではない。
(a mid continent)の精油所のデカントオイル(re
finery decant oil)から蒸留して850゜F+の残留物
を製造して用意された。この残留物を試験すると91.8パ
ーセントの炭素及び6.5パーセントの水素を含み且つC13
核磁気共鳴によって81.6%の芳香族炭化水素を含んでい
た。このデカントオイル残留物は740゜Fで6.3時間の加
熱均質化と、その後真空脱油とを行って、加熱均質化ピ
ッチを製造した。このピッチは、75゜Fで20ミリリット
ル(ml)THFの中に1グラムのピッチを使って検査する
と16.4パーセントのテトラヒドロフラン(THF)不溶物
を含有した。
ゲンを拒否して溶剤分別した。粉砕されたピッチは、フ
ラクッス混合物を形成するため温かいトルエンと1対1
の重量:重量比で混合された。フラクッス混合物は全て
のピッチチャンクが見えなくなるまで110℃で攪拌し
た。0.14重量%の濾過助剤を添加した後、この混合物は
濾過された。ピッチの約7%に達するフラクッス不溶物
が濾過中に除去された。
添加溶剤と混合された。この溶剤は約80℃で92体積トル
エン:8体積ヘプタンであった。初期のピッチのキログラ
ムあたりに8リットルの溶剤が加えられた。この混合物
は83℃で5分間攪拌された。この不溶物は濾過により集
められ、冷たい92体積トルエン:8体積ヘプタンで洗浄さ
れた。この収量は約18%であった。この生成物は図2の
光学顕微鏡写真に示された非常に微細なメソフェーズド
メイン構造を有していた。
前に95℃まで加熱された。この暖かい残留不溶物は濾過
すると固体ケーキを形成するほど十分に粘りがあった。
この生成物は実施例1に記載されるように洗浄され、重
量で約18%の生成物の収量であった。この生成物は図3
に示されるように微細なドメインメソフェーズであっ
た。しかし、ドメインは、溶媒和メソフェーズがより温
かい拒否の間にさらに流体となることを示す、実施例1
の生成物より粗大であった。
は、拒否溶剤が温かいフラクッス濾過体と混合されると
き22℃であったことを除き、実施例1に記載したと同じ
方法で抽出された。この拒否混合物は28℃の混合温度で
攪拌された、この生成物は濾過により回収された。洗浄
は実施例1にしたがった。このメソゲンは図1の光学顕
微鏡写真に示されている。メソゲンドメイン構造の証拠
はない。図に示されている構造は等方性である。この実
施例は拒否混合物を温めない効果を示している。
は、フラクッス濾過剤をピッチのキログラム当たり6.9
リットルの溶剤と混合して拒否混合物を形成する同様の
方法を用いて抽出した。この溶剤は約80℃の99体積トル
エン:1体積ヘプタンであった。拒否混合物は100℃まで
加熱され、その後沈殿したメソゲンの回収以前に30℃ま
で冷却した。洗浄方法は実施例1に記載のように行っ
た。生成物収量は重量で約18%であった。
媒和メソフェーズの粒子であり、図4の光学顕微鏡写真
に示すように等方性ピッチで覆われた。テクスチャーは
まだ微細であるが、かなりのドメイン成長が溶媒和メソ
フェーズ中に示された。
測定した。この生成物粒子は267℃で運動を、290℃で軟
化を、311℃で溶解を、そして348℃で自在流動化を示し
はじめた。290℃又はそれ以上でこのメソフェーズは100
℃で形成された溶媒和メソフェーズドメイン構造を粗大
化し十分に流体となった。ドメインサイズの変化は図7
の光学顕微鏡写真に示される。図7の写真はこのピッチ
の溶融或いは流動化に伴い粗大化する光学テクスチャー
を示す。この写真は、溶媒和メソフェーズでは100℃で
成長する構造のさらなる粗大化を起こすため十分に流体
となるために、慣用の生成物が290℃以上に加熱されな
ければならないことを示している。
載されたような、大陸の中程(a mid continent)の
精油所のデカントオイル(decant oil)の850゜F+の
残留物から用意された。デカントオイル残留物は745゜F
+で6.9時間加熱均質化を行い、その後部分的に脱油し
た、この残留加熱均質化ピッチは試験すると、20.0%の
THF不溶物を含んだ。
の割合で、粉砕されたピッチにトルエンと混合すること
及び攪拌しながら混合物を230℃に加熱することにより
抽出された。抽出は密閉され排気されたオートクレーブ
の中で行われた。155psigの圧力は、その抽出温度で発
生した。この混合物は1時間攪拌され、その後この混合
物は230℃で15分間の沈降を与えた。混合物はその後冷
却された。溶媒和メソフェーズ生成物は、溶剤相と冷却
降下中に形成されるスラッジをサイホンで除去した後、
オートクレーブの底に固体の緻密なケーキとして31.8%
収量で集められた。
偏光顕微鏡写真(図8)に示されるように95%が異方性
(領域%)である。この沈降した緻密なケーキ生成物の
形態は、230℃の抽出及び沈降する温度で流体となった
溶媒和メソフェーズを示す。図9はこの表面に密着する
スラッジを含有する少量のメソフェーズを有す沈降した
生成物のトップ表面を示す。溶媒和メソフェーズとスラ
ッジとの間のこの非常に滑らかな境界線が、沈降条件で
の溶媒和メソフェーズの高い流動性と異方性を明らかに
している。
重量%の溶媒を除去するため360℃まで真空中で加熱さ
れた。得られる溶剤フリーのメソゲンは、ホットステー
ジの顕微鏡内で窒素の下で1分間あたり5℃で650℃ま
で加熱された場合、溶融しなかった。
を作る加熱均質化ピッチの低圧力液体/液体抽出を説明
する。
は、フラックス混合物を形成するためトルエンと重量で
1対1に混合された。この混合物は107℃で1時間攪拌
され、その後重量で9.5%の不溶物(ピッチの)を除去
するため99℃で濾過された。
のトルエンの量が加熱均質化ピッチのグラム当たりに存
在するまでトルエンを添加し、90℃のトルエン中に重量
で1:1配合物のピッチを形成することにより排気された
オートクレーブ中で抽出された。この混合物は、圧力が
155psigに達する230℃まで攪拌及び加熱された。この配
合物は230℃で1/2時間攪拌され、その後冷却する前にそ
の温度で15分間の沈降が与えられた。固体で緻密な溶媒
和メソフェーズが反応器の底で23.5%の収量があった。
光顕微鏡で75%の異方性を有していた。真空中で360℃
に加熱した場合、この試料は融解し、22.1%の溶剤を消
失した。その結果の溶剤フリーのメソゲンは335℃で軟
化し、373℃で溶融し、且つ図11に示すように100%の異
方性であった。
を作るため、フラックス濾過した加熱均質化ピッチの使
用を説明している。
均質化ピッチはトルエンでフラックス化され、その後ト
ルエン及びヘプタンの90体積:10体積混合液を初期加熱
均質化ピッチのグラム当たり8ml混合した、233℃と180p
sigでの抽出は実施例6の方法に従った。溶媒和メソフ
ェーズはオートクレーブの底から28.8%の収量で得られ
た。
ッチに懸濁したメソフェーズ球体の形で60%が異方性で
あった。360℃の真空中で加熱された場合、試料は融解
し、22.3重量%の溶剤を消失した。この溶剤フリーのメ
ソゲンは、297℃で軟化し、329℃で溶融し、且つ100%
の異方性であった(図13)。
剤系の使用を示している。またこの実施例は、メソフェ
ーズが不連続である低メソフェーズ含有の溶媒和メソフ
ェーズを示している。
質化ピッチは90℃の同重量のキシレンにフラックス化さ
れ、その後初期(フラックス濾過をしない)加熱均質化
ピッチのグラム当たり8mlまでの比率でピッチにキシレ
ンに溶かすため、追加キシレンと混合された。オルト、
メタ、及びパラ異性体を加えたエチルベンゼンを含有す
る混合キシレンを用いた。この攪拌混合は実施例1に記
載した方法に従った。この配合物は231℃と100psiで30
分間攪拌され、その後冷却する前に15分間の沈降を与え
た。溶媒和メソフェーズは、オートクレーブの底から2
3.6%の収量で緻密なケーキとして回収された。
に光学顕微鏡で85%が異方性であった。この生成物は、
真空中で360℃まで加熱された場合、溶融し、21.5重量
%の溶剤を消失した。これらは100%異方性であった。
を示し、且つまた部分的に自己安定化する生成物を示
す。
0.007インチ径、0.021インチ長の紡糸オリフィスを有す
る板のある1/2インチ直径のチューブに装入する。この
チューブはオートクレーブの頂部に配置される。ピッチ
は紡糸チューブを223℃に加熱することによって溶融
し、オートクレーブは230℃に加熱する。紡糸チューブ
は190psi及びオートクレーブは110psiまで圧力を高め
る。このピッチをオートクレーブに循環させ、多数のや
せ細らない太い繊維を製造した。この繊維の写真(図15
と16)は、軸方向に配向した長く伸びたメソフェーズド
メインを示す。この繊維は、紡糸する溶媒和メソフェー
ズに長く伸びて配向されたメソフェーズ構造の形成を実
証する。
重量%の揮発性オイルを除去するため付随の真空脱油を
うけた。図5に示されるような重質残留物が抽出され
た。トルエンとテトラリンの80体積:20体積の混合物が
抽出溶剤として使われた。排気されたオートクレーブの
中の脱油された加熱均質化ピッチのグラム当たりに、こ
の溶剤が8ml混合された。混合物は234℃で攪拌されなが
ら加熱された。混合することが234℃、160psiで1時間
続けられた。15分の沈殿後、混合物は冷却された。緻密
な溶媒和メソフェーズケーキが39.6%の収量でオートク
レーブの底から回収された。
観察されるように98%が異方性であった。この生成物
は、真空で360℃に加熱されることで部分的に溶融し、2
1.6%の溶剤を消失した。100%異方性の溶剤フリーのメ
ソゲンは404℃で軟化し、427℃で溶融した。この実施例
は、ナフテン溶剤、テトラリンを含むその他の混合溶剤
系を示す。重質異方性溶媒和メソフェーズは、溶剤を除
去した後は容易に安定化し高温溶融ピッチを与える。
ッチは、抽出混合物を形成するためトルエンと芳香族オ
イルと混合された。この溶剤は、トルエンと芳香族オイ
ルの40体積:1体積の混合物から成る。この芳香族オイル
は680〜780゜Fの大陸中程の精油所のデカントオイル蒸
留物であった。混合フラックスは、粉砕されたピッチと
グラム当たり10.1mlの割合で混合された。この混合物は
実施例5にしたがって混合されかつ加熱された。233℃
の抽出は170psiを発生した。溶媒和メソフェーズは冷却
された反応混合物から48.1%の収量で回収された。
に示されているように、100%異方性であった。この生
成物は溶融され且つ真空の下で360℃まで加熱により22.
1%の溶剤を消失した。この溶剤フリー物質は、顕微鏡
のホットステージ上で窒素の下で一分間あたり5℃で65
0℃までの加熱によって溶融しなかった。
和メソフェーズの製造を示す。この実施例は、芳香族オ
イルが重要な溶媒和メソフェーズ成分であることを示
す。
フェーズは150℃で真空乾燥され、その後溶剤フリーメ
ソフェーズピッチを生成するため360℃で真空融解され
た。合計17.1%の溶剤が除去された。このメソフェーズ
ピッチは粉砕され、且つピッチ7部にキノリン2部の割
合でオートクレーブ中でキノリンと混合された。このオ
ートクレーブは密閉され且つ排気された。この混合物は
1時間で255℃まで加熱されそして20分その後255℃で30
分間攪拌された。この圧力は10psigを越えなかった。こ
の混合物はその後攪拌をしないで1分間あたり1〜2℃
で冷却された。攪拌器は試料の凝固を感知するため手動
で攪拌すると良いので、攪拌用モータを除去して攪拌器
を手で動かして試料の固化を検出することができた。粘
性流体は170℃において僅かな攪拌器の動きで感知され
た。この冷却された生成物は、実験中に単一の流体相の
形成を確実にする一定量の固体ピッチであった。光学顕
微鏡組織は65%が異方性である生成物を示した。ほとん
どのメソフェーズは、支配的な等方性ピッチの中に懸濁
し大きく合体したドメインの中にあった(図19)。この
実施例は、溶媒和フリーメソゲン及びシュードメソゲン
とキノリと混合することによるキノリン溶媒和メソフェ
ーズの形成を示した。この溶媒和メソフェーズの形成
は、(1)大きな合体した異方性領域を有す均一な生成
物構造と共に(2)メソフェーズピッチの溶融温度より
づっと低い温度での流動性により証拠付けられる。
動触媒クラッカーのデカントオイルはトルエンを利用し
た慣用の手段で溶融された。この溶剤混合物はサブミク
ロンサイズ以下の微粒子を取り除くため濾過された。こ
の濾過された溶剤混合物が直接使用されるか、又はその
後溶剤は次に行われた実施例に用いた清浄な固体ピッチ
が得られるフラックス濾過で除去された。
高圧力オートクレーブに逐次入れられた。この系は340
℃の温度までオートクレーブの圧力下で加熱された。一
度この操作温度に到達すると、添加溶剤が操作圧力が望
みのレベルに達成するまで添加される。その結果のピッ
チ混合物及び溶剤は1分間あたり500回転で1時間のあ
いだ攪拌された。1時間後、攪拌は断続的とし、且つ混
合物は平衡状態が認められ及び30分間沈降された。引き
続く沈降の期間に、試料は操作圧力でオートクレーブの
上部と底部から得られた。超臨界の溶剤手順を利用して
次の実施例が実行された。
に用い280℃と1873psiaであった。平衡状態の底部の相
は80%の固体と20%の揮発物であった。生成物質を150
℃で一定重量に真空乾燥した場合、その結果の固体は10
0%メソフェーズであった。360℃での生成物物質の一部
位の真空溶解で、348℃で溶融する100%のメソフェーズ
が得られた。用意され280℃で回収された試料は、150℃
で乾燥された固体の100メソフェーズで観察されたよう
な流体異方性構造を有していた。乾燥は生成物の溶融温
度よりさらにしたであるので、試料が280℃で回収され
た場合、この生成物中にメソフェーズ構造が存在する。
これは、分離されたメソゲンの溶融温度よりほどんど70
℃以下の、280℃で臨界抽出の平衡状態の底部の相に存
在する流体溶媒和メソフェーズを示す。
物を用い340℃で2710psiaであった。平衡状態の底部の
相は76%の固体と24%の揮発物であった。150℃で真空
乾燥された試料は100%のメソフェーズを含んでいた。3
60℃の生成物の一部位の真空溶解で349℃で溶融する100
%のメソフェーズ物質が得られた。流体溶媒和メソフェ
ーズは、分離したメソゲンの溶融点より約9℃低い操作
温度で存在した。
物を用い340℃で1420psiaであった。平衡状態の底部の
相は81%の固体と19%の揮発物の混合物であった。試料
採取マニフォルドから試料容器を取り出し、この底の物
質はバルブ入口接合部の公称3/32インチオリフィスを通
り容易に繊維状の仕上がりに押し出された。この時の正
確な温度の値は測定できなかったが、この値は、手袋を
はめた手でもってうまく調整処理でき、300℃以下の温
度を指示した。この試料容器から流出することが明らか
な生成物物質は、その後360℃で30分間直接溶融され
た。この生成物は270℃で溶融する95%のメソフェーズ
であった。
オリフィスを通って開放されるとき、繊維を容易に形成
することを示す。繊維を形成するための条件が、メソフ
ェーズ溶融温度以下で紡糸することを十分に開示されて
いないが、実施例12及び13が、溶媒和メソフェーズがこ
の方法の条件の下で予想された生成物であることを示
す。
に示されていて、当業者により、粘性の変化及び改良が
本発明の精神と展望から離脱すること無くこと事実によ
ってできることが明らかであろう。
Claims (26)
- 【請求項1】溶媒和メソフェーズピッチが少なくとも40
体積%の光学的異方性であり、且つ前記溶媒和メソフェ
ーズピッチがメソゲン成分より少なくとも40℃低い温度
で溶融し、又は前記溶媒和メソフェーズピッチがシュー
ドメソゲンを含有し、且つ前記溶媒和メソフェーズピッ
チは溶融又は融解し及び前記シュードメソゲン成分は溶
融も融解もしない、溶剤が前記メソゲンまたは前記シュ
ードメソゲン中に溶け込んで融点が下がっており且つ実
質的に液晶構造を残留する、メソゲン、シュードメソゲ
ン又はそれらの混合物中に前記溶剤を含む液晶構造を有
する溶媒和メソフェーズピッチ。 - 【請求項2】前記溶媒和メソフェーズ中の溶剤の量が約
5〜約40重量%である請求項1記載の溶媒和メソフェー
ズピッチ。 - 【請求項3】前記溶剤が、トルエン、ベンゼン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、テトラリン、クロロホルム、
ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン及
びクロロフルオロベンゼン、又は2及び3環状芳香族及
びそれらの部分的なアルキル化又は水素化誘導体から成
る群から選ばれた少なくとも1つの溶剤である請求項2
記載の溶媒和メソフェーズピッチ。 - 【請求項4】安定化なしで溶融することなく炭素加工品
に直接加工可能であり、配向した分子構造を有する加工
品に形成可能な溶媒和メソフェーズピッチ。 - 【請求項5】(1)メソゲン、シュードメソゲンまたは
それらの混合物と芳香族オイルを含有する炭素質芳香族
異方性ピッチを、非溶媒和状態でメソフェーズの融点よ
り少なくとも40℃低く前記溶媒和メソフェーズの融点を
低下させるに十分な量でメソフェーズドメインに可溶性
であり、且つシュードメソゲンを融解可能な溶媒和メソ
フェーズにするのに十分な量でシュードメソゲンにも可
溶性であるが、メソフェーズ液晶構造の形成の発達の崩
壊を最小にする溶剤と混合すること、 (2)前記混合物中の不溶性物質が懸濁せる液状溶媒和
メソフェーズ小滴を形成するために十分な攪拌及び十分
な加熱を加えること、及び (3)流体溶媒和メソフェーズとして前記不溶性物質を
回収すること、 を含んで成る溶媒和メソフェーズピッチを形成するため
の方法。 - 【請求項6】(1)前記メソゲン含有ピッチに約1対1
の割合で溶剤を添加してフラクッス混合物を形成するこ
と、及び (2)不溶物を取り除くため前記混合物を濾過するこ
と、 の付加的前工程を有する請求項5記載の方法。 - 【請求項7】前記溶媒和メソフェーズピッチの回収が超
臨界条件で又はその近傍で行われる請求項5又は6記載
の方法。 - 【請求項8】不溶性物が懸濁された小滴を形成するため
適用する熱量を、不溶性物を単に軟化して、その後微粒
子固体として溶媒和メソフェーズピッチの回収ができる
ように調整する請求項5記載の方法。 - 【請求項9】(1)前記シュードメソゲンを含有する炭
素質芳香族ピッチを、前記溶媒和メソフェーズを溶融可
能する程度前記シュードメソゲンに可溶性の溶剤と混合
させること、 (2)前記不溶性物が懸濁された液状溶媒和メソフェー
ズ小滴又は懸濁された溶媒和メソフェーズ固体粒子を形
成するため十分な熱を適用すること、その後 (3)流体の形態の溶媒和メソフェーズとして、又はさ
らに加熱すると溶媒和メソフェーズを形成する固体粒子
として、分離された不溶性物を回収すること、 を含んで成るシュードメソゲンから溶媒和メソゲンピッ
チを回収するための方法。 - 【請求項10】(1)メソゲン、シュードメソゲンまた
はそれらの混合物と芳香族オイルを含有する炭素質芳香
族異方性ピッチを、非溶媒和状態の前記メソフェーズの
融点より少なくとも40℃低く前記溶媒和メソフェーズの
融点を低下させるに十分な量でメソフェーズドメインに
可溶性であり、且つ前記シュードメソゲンを融解可能な
溶媒和メソフェーズにするのに十分な量のシュードメソ
ゲンにも可溶性であるが、メソフェーズ液晶構造の形成
の発達の崩壊を最小にする溶剤と混合すること、 (2)前記混合物中の不溶性物質が懸濁せる液状溶媒和
メソフェーズ小滴を形成するために十分な攪拌及び十分
な加熱を加えること、及び (3)前記液状溶媒和メソフェーズ小滴から加工物を形
成すること、 を含んで成る溶媒和メソフェーズピッチから物品を形成
するための方法。 - 【請求項11】加工品の形成、引き続く自己安定化され
た前記加工品の形成以前に、5〜40重量%の溶剤を含ん
で成る溶媒和メソフェーズピッチから調製される配向し
た分子構造を有するピッチ加工品。 - 【請求項12】前記加工品が紡糸ピッチ繊維のようであ
る請求項11記載の加工品。 - 【請求項13】前記溶媒和メソフェーズピッチがシュー
ドメソゲン、又はシュードメソゲンとメソゲンの混合物
から成る群から選択された少なくとも1種の化合物を含
んで成り、前記溶媒和メソフェーズピッチが少なくとも
40体積%の光学的異方性であり、且つ前記溶媒和メソフ
ェーズピッチが無溶媒和ピッチの融点より少なくとも40
℃低い温度で溶融する請求項11記載の加工品。 - 【請求項14】前記溶媒和メソフェーズピッチがシュー
ドメソゲン、又はシュードメソゲンとメソゲの混合物か
ら成る群から選択された少なくとも1種の化合物を含ん
で成り、且つ加熱されたとき前記溶媒和メソフェーズピ
ッチは溶融又は融解するが前記シュードメソゲン化合物
は溶融も融解もせず;且つ前記メソゲン又はシュードメ
ソゲンが溶解された溶媒を含み、その結果、前記溶媒和
メソフェーズピッチ内に実質的に液晶構造を残留させる
一方で、無溶媒和メソフェーズピッチと比較した場合、
前記溶媒和メソフェーズピッチの溶融温度の低下をもた
らす、 請求項11記載の加工品。 - 【請求項15】前記溶剤が、トルエン、ベンゼン、キシ
レン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホル
ム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼ
ン、クロロフルオロベンゼン、2及び3環状芳香族溶剤
から成る群から選ばれた1又は2以上を含んでなり、 前記2及び3環芳香族溶剤が、少なくとも一つの芳香族
環を有する2及び3環ヒドロ芳香族化合物と、環上水素
の少なくともいくらかは1〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基によって置き換えられた2及び3環状アルキル
芳香族と、を含む 請求項14記載の加工品。 - 【請求項16】溶媒和メソフェーズピッチから調製さ
れ、400℃を越えて温度が上昇したときに紡糸ピッチ繊
維の融解を避けるために前記繊維が酸化安定化を必要と
しない、且つ配向された分子構造を有する紡糸ピッチ繊
維 - 【請求項17】溶媒和メソフェーズから調製され、同じ
紡糸温度を有する非溶媒和メソフェーズピッチから形成
された繊維と比較して少ない時間で酸化安定化され、且
つ配向した分子構造を有する紡糸ピッチ繊維、 - 【請求項18】(1)芳香族オイルと、複数のメソゲン
及びシュードメソゲンから成る群から選ばれた1又はそ
れ以上の成分と、を含んでなる炭素質芳香族ピッチ及び
溶剤の混合物を用意すること、 (2)前記混合物中の不溶性物質が、懸濁された液体溶
媒和メソフェーズ小滴を形成するように攪拌並びに十分
な加熱及び圧力を適用すること、 (3)前記溶剤溶液から溶媒和メソフェーズの相分離を
もたらすこと、 (4)前記溶媒和メソフェーズを直接繊維又はフィブリ
ルに紡糸すること、及び (5)同一条件で非溶媒和メソフェーズピッチから形成
される繊維と比較して少ない時間で、前記繊維を酸化安
定化すること、 を含んでなるピッチ繊維を製造する方法。 - 【請求項19】前記工程(1)の炭素質芳香族ピッチ及
び溶剤の混合物が、 (a)炭素質芳香族ピッチに重量基準で1対1の割合で
溶剤を添加してフラクッス混合物を形成すること、 (b)前記フラックス混合物を濾過して濾過されたフラ
ックスピッチを得ること、及び (c)追加溶剤を前記ピッチに添加して前記ピッチの一
部を不溶性にすること、 によって与えられる請求項18に記載の方法。 - 【請求項20】前記工程(2)及び(3)が溶剤超臨界
条件の温度及び圧力で起こる請求項18に記載の方法。 - 【請求項21】前記溶剤が、トルエン、ベンゼン、キシ
レン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホル
ム、ヘプタン、プリジン、キノリン、ハロゲン化ベンゼ
ン、クロロフルオロベンゼン、2及び3環状芳香族溶剤
から成る群から選ばれた1又は2以上を含んでなり、 前記2及び3環芳香族溶剤が、少なくとも一つの芳香族
環を有する2及び3環ヒドロ芳香族化合物と、環上水素
の少なくともいくらかは1〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基によって置き換えられた2及び3環状アルキル
芳香族化合物と、を含む 請求項20記載の方法。 - 【請求項22】加工品を形成する温度より高い温度で酸
化し、前記加工品の形成以前に5〜40重量%の溶剤を含
んで成る溶媒和メソフェーズピッチから調製された配向
した構造を有するピッチ加工品。 - 【請求項23】同等の加工品形成温度を有する非溶媒和
メソフェーズピッチから調製された加工品と比較して少
ない時間で酸化安定化する請求項22記載の加工品。 - 【請求項24】同等の加工品形成温度を有する非溶媒和
メソフェーズピッチから形成された加工品と比較して少
なくとも40℃高い温度で酸化する請求項22記載の加工
品。 - 【請求項25】前記加工品が紡糸ピッチ繊維のようであ
る請求項22記載の加工品。 - 【請求項26】(1)芳香族オイルと、複数のメソゲン
及びシュードメソゲンから成る群から選ばれた1又はそ
れ以上の成分と、を含んでなる炭素質芳香族ピッチ及び
溶剤の混合物を用意すること、 (2)前記混合物中の不溶性物質が、懸濁された液体溶
媒和メソフェーズ小滴を形成するように攪拌並びに十分
な加熱及び圧力を適用すること、 (3)前記溶剤溶媒から溶媒和メソフェーズの相分離を
もたらすこと、 (4)前記溶媒和メソフェーズを直接繊維又はフィブリ
ルに紡糸すること、及び (5)前記繊維又はフィブリルを酸化することなく前記
繊維又はフィブリルを安定化すること、 を含んでなるピッチ繊維を製造する方法。
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