JP2000501751A - 炭素繊維製造のための自己安定化性ピッチ - Google Patents

炭素繊維製造のための自己安定化性ピッチ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、非溶媒和状態における同じピッチより少なくとも40℃低い流動温度を有する溶媒和等方性ピッチを製造するための方法を提供する。加えて、本発明は、炭化の前に酸化的安定化を必要としない、炭素製造物に形成されうる溶媒和等方性ピッチを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 炭素繊維製造のための自己安定化性ピッチ 背景および概要 本出願は、高融点等方性ピッチが溶媒和等方性ピッチに転換されうるものであ り、それによりピッチの実効融点が低くなるという発見に関する。開示されたプ ロセスにより調製された溶媒和ピッチは、わずかにしか、またはまったく安定化 処理を必要としない繊維に紡糸されうる。 これまでの非溶媒和等方性ピッチを紡糸するための方法は周知である。最近で は、呉羽化学工業が、900トン/年の能力を有する先導製造者である。それに 加わる製造者には、アッシュランド・オイル(Ashland Oil)および 川崎製鉄が含まれる。 等方性炭素繊維は、通常コンクリート構造の補強材として用いられる。この観 点において、炭素繊維は鉄鋼およびガラス繊維と競合せねばならない。従って、 炭素繊維を可能な限り低いコストで提供することが望ましい。炭素繊維を製造す るプロセスにおいて、もっとも遅く、もっともコストのかかる工程の1つは、繊 維の炭化に先立つ、紡糸されたままの繊維の安定化(通常酸化による)である。 安定化工程は、350℃を超え、しばしば1000℃より高くなる温度でなされ る炭化工程の間に繊維の溶融が起きないために必要である。この工程の時間およ びコストを減少させるために、高い融点のピッチから繊維を製造することが好ま しい。しかしながら、本発明以前は、紡糸温度を超える融点のピッチは使用不可 能であった。 それゆえ、本発明の目的の1つは、安定化に先立って酸化を必要としない炭素 繊維を製造するための方法を提供することである。加えて、本発明は、非溶媒和 状態における同じピッチの融点より少なくとも40℃低い流動温度を有する溶媒 和等方性ピッチを提供する。さらに、本発明は、紡糸温度以上の温度で繊維に紡 糸され、脱蔵され(devolatized)、酸化的に安定化されうる溶媒和 ピッチを提供する。定義 本明細書および請求の範囲のために、次の術語および定義が与えられる。 ここで用いられる「ピッチ」とは、天然のアスファルト、ナフサ分留工業にお いて副産物として得られる石油ピッチおよび重油ならびに石炭から得られる高炭 素含有量のピッチのようなさまざまな工業的生産プロセスにおいて副産物として 製造されるピッチの特性を有する物質を意味する。 「石油ピッチ」とは、石油蒸留物又は残滓の触媒的および熱的分留から得られ る残留炭素質材料を意味する。 「石油コークス」とは、石油ピッチの高温熱的処理により得られる固形の非可 溶性残滓を意味する。 「等方性ピッチ」とは、光学的に秩序のある液晶として存在していない分子か らなるピッチを意味する。 「異方性ピッチ」または「メソフェーズピッチ」とは、相互作用を通して光学 的に秩序のある液晶を形成するように互いに関連しあい、温度に依存して液体又 は固体のいずれかで存在する、芳香族構造を有する分子からなるピッチを意味す る。 「メソゲン(mesogen)」とは、溶融したときメソフェーズピッチを形 成し、加熱すると液晶を形成するように並ぶ巨大な芳香族分子の広範な混合物を 含む分子を意味する。 「シュードメソゲン(pseudomesogen)」とは、可視的な溶融が 得られないような、潜在的にメソフェーズ前駆体であるがしかし、通常は加熱に 際して光学的に秩序のある液晶を形成せず、しかし加熱に際して直接に固体のコ ークスを形成する材料を意味する。 溶媒和ピッチについての「流動温度」は、その融点を超える温度から分当り1 ℃で溶媒和ピッチを冷却するとき6000ポイズの粘度が得られる温度であるも のとして決定される。もし溶媒和ピッチの融点が容易に決定されうるのであれば 、それは常に流動温度より低いであろう。 「溶媒和ピッチ」とは、溶媒が加わらないときのピッチ成分の融点より少なく とも40℃低い流動温度を有するピッチにおいて、5ないし40重量パーセント の溶媒を含むピッチを意味する。 「繊維」とは、有用な製品に形成が可能である種々の長さの繊維を意味する。 「配向された分子構造」とは、その整列が製造物の軸に対応し、製造物に構造 的特性を提供する、形成された炭素含有製造物におけるメゾフェーズドメインで の整列を意味する。 溶媒和ピッチに言及するときの「溶媒含有量」とは、溶媒の真空分離の際の重 量損失により定量される値である。この定量において、吸収又は捕獲された溶媒 の存在しない試料が正確に計量され、粉砕され、および5mm未満の圧力で15 0℃の温度で1時間真空オーブン中で加熱される。パーセント溶媒含有量は、重 量損失または重量における差異に100を掛け、もとの試料重量で割ったもので ある。 「酸化/安定化」とは、ピッチ製造物を酸素又は酸化剤で処理することにより 、ピッチ製造物を溶融しないようにするプロセスである。 「軟化点および融点」は、不活性雰囲気の下でホットステージを有する顕微鏡 上で約5℃/分で試料を加熱することにより決定される。乾燥されたピッチにつ いての軟化点とは、ピッチ粒子の角のある形態の最初の丸まりである。乾燥され たピッチについての融点は、軟化されたピッチの最初の観察しうる流動が見られ る温度である。 発明の簡単な開示 本発明は、溶媒和等方性ピッチおよび溶媒和等方性ピッチを調製するための方 法を提供する。加えて、本発明は、独特の安定化特性および高い溶融温度を有す る低コスト炭素製造物を提供する。さらに本発明は、存在するいずれのメソフェ ーズドメインも繊維の軸に沿って長高度に伸長されない炭素繊維を提供する。 溶媒和等方性ピッチを調製するための典型的な方法は、可溶性溶媒相と非可溶 性ピッチ相とを形成するように成分を互いに混合する工程を具備する。混合プロ セスは、すべての相を液体状態に維持するのに十分な温度で行い、その後に系を 沈降(settle)させるようにすることが好ましい。系の沈降の間に相分離 が起こる。相分離に続いて、溶媒和等方性ピッチを破壊しない条件の下で液体溶 媒相を除去することにより溶媒和等方性ピッチが回収される。 本発明の溶媒和等方性ピッチは、40体積%未満の光学的異方性(メソフェー ズ)を有するであろう。しかしながら、溶媒を除去するためのピッチの乾燥は、 付加的なメゾフェーズを発生させうることが理解されるべきであろう。さらに、 本発明の溶媒和等方性ピッチは、溶媒を有さない同じピッチの融点より少なくと も40℃低い流動温度を有するであろう。加えて、本発明の溶媒和等方性ピッチ は、少なくとも50重量%のトルエン不溶物を有するであろう。最後に、フィー ドピッチの組成に依存して、本発明の溶媒和等方性ピッチは、1)溶媒の除去の ときに自動的に自己安定化するか、または2)比較的短い時間間隔においてその 流動温度を超える温度で安定化されうるかのいずれかであろう。 本発明は、溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を調製するための方法をもまた 提供する。この方法は、溶媒和等方性ピッチを調製する工程を含み、さらに炭素 製造物を形成する工程も含む。現在、もっとも一般的な炭素製造物は炭素繊維で ある。炭素製造物を調製する方法は、場合に応じて、溶媒和等方性ピッチを調製 するために用いられる溶媒を炭素製造物を調製するためにより適切な溶媒に置換 する溶媒交換工程を含みうる。 最後に、本発明は、独特の自己安定化または向上した安定化特性を有する炭素 製造物を提供する。本発明のもっとも好ましい炭素製造物は、形成に続く溶媒の 消失の際に、溶融することなく炭化温度に加熱されうる製造物である。従って、 本発明は、炭化に先立つ化学的不溶化工程を必要としない炭素製造物を提供する 。 代わりに、本発明は、製造物形成、溶媒除去および製造物安定化の工程を経由 して溶媒和ピッチの流動温度を超える温度で安定化されうる炭素製造物を提供す る。さらに、本発明の炭素製造物を安定化させるのに必要とされる時間は、以前 の炭素製造物と比較したとき短くなっている。加えて、本発明の炭素製造物にお いて存在するメソフェーズは、製造物形成に続く溶媒消失のときに展開する傾向 がある。このメソフェーズが製造物形成後に展開するとき、製造物形成に関連す るせん断力によっては高度に伸長されない。 図の簡単な開示 図1は、通常のピッチの酸化的安定化を溶媒和ピッチと比較するグラフである 。 発明の詳細な開示 I.溶媒和等方性ピッチの調製 溶媒和等方性ピッチの調製は、適切なフィードピッチを選ぶことから始まる。 本発明における使用にとって適切なピッチは、約88重量%ないし96重量%の 炭素、約12重量%までの水素および6重量%を超えない硫黄、酸素、窒素又は 他の成分の組成を有するであろう。好ましくは、ピッチ分子の大半は芳香族であ る。さらにピッチは、低濃度のフラックス不溶物(flux insolubl es)を有するべきである。好ましくは、ピッチは20%未満のフラックス不溶 物を有する。もし必要であれば、適切なレベルの不溶物に達するために、溶媒和 の前後にピッチのろ過を実施しうる。代わりに、ピッチはトルエン、クロロホル ムまたはテトラヒドロフランのような有機フラックス剤により溶解し、続いてフ ラックス不溶物の物理的分離を行うことができる。これらのフラックス不溶物は 典型的に、灰および無機化合物のようなピッチ不純物を含む。いくつかの例にお いて、きわめて高い融点の有機化合物もまたフラックス不溶物として除去されう る。一般的に、30重量%未満のキノリン不溶物(QI)を有するピッチは適切 であろう。しかしながら、好ましいピッチは、0%ないし10%のQIを有する であろう。典型的に、これらのピッチは、約100℃から約300℃の範囲にあ る融点を有するであろう。 適切なピッチについての加えてのパラメーターは、トルエンのような溶媒にお ける不溶性の程度である。一般的に、フィードピッチは、溶媒和等方性ピッチ生 成物を得るために、少なくとも5重量%のトルエン不溶物を含まねばならない。 好ましくは、フィードピッチは、少なくとも20重量%のトルエン不溶物を含む 。フラックス不溶物とは対照的に、トルエン不溶物は通常、溶解するようになる ためにより強い溶媒を必要とする有機化合物である。前述の必要に見合うピッチ には、合成ピッチ、石炭ピッチ、石油ピッチおよびエチレンタールピッチが含ま れる。商業的に入手しうるピッチには、アッシュランド(Ashland)A2 40ピッチ、熱処理されたアッシュランドA240ピッチおよびアッシュランド ・エアロカーブ(Aerocarb)ピッチが含まれる。 適切な溶媒和溶媒の選択は本発明において等しく重要である。適切な溶媒は、 典型的に8.0から11.0の範囲における溶解度パラメーターを有する。溶解 度パラメーターという術語は、 として定義される。(式中、Hv=気化熱 R=モル気体容量 T=°Kにおける温度 V=モル体積) 溶解度パラメーターにおける考察については、参照によりここに組み込まれてい る、J.ヒルデブランド(Hildebrand)およびR.スコット(Sco tt)による、1948年の、非電解質の溶解度(Solubility of N on−Electrolytes) をぜひ参照していただきたい。本発明におい て有用であることが見出されている溶媒にはベンゼン、トルエン、キシレン、テ トラリンが含まれる。さらに、ヘテロ芳香族(例えばキノリンおよびピリジン) および1ないし3環芳香族化合物およびそれらの部分的に水素化またはアルキル 化された誘導体のような他の実質的に芳香族の溶媒も本発明において用いられう る。加えて、芳香族溶媒とヘプタンのようなパラフィン性の溶媒との実質的に芳 香族の混合物も本発明において有用である。一般的に、適切な溶媒は、トルエン により作られた重ピッチ不溶物の量の4分の1から2倍の量の重ピッチ不溶物を 作り出すであろう。この開示の目的のために、周囲(ambient)条件で1 グラムのピッチを25ミリリットルの溶媒と混ぜ合わせることにより溶解度が測 定される。 本発明の方法によれば、上記のようにピッチと溶媒とを結合させて、溶媒和等 方性ピッチを与える。本発明の方法によれば、等方性ピッチは、混合物における すべての相が液体に転換するのに十分な温度および沸騰しないようにするのに十 分な圧力で約1時間の間溶媒と混合される。混合に続いて、ピッチ/溶媒系は落 ち着かせ、冷却させられる。この工程の間に、液体溶媒相および溶媒和ピッチ相 を作って相分離が起きる。設備に依存して、安定化は通常約5から30分で完了 するであろう。もし必要であれば、遠心分離のような機械的プロセスが相分離を 速くするために用いられうる。相分離に続いて、溶媒和ピッチは、液体として回 収されるかまたは混合物を冷却して沈殿した固体としてピッチを回収するかのい ずれかである。別の例においては、液相をデカントすることまたは固体の溶媒和 ピッチをろ過して除去することのような通常の回収方法が適切であろう。代わり に、液体状態において溶媒和ピッチおよび溶媒相を連続的に回収することができ る。もし必要であれば、液体状態における回収された溶媒和ピッチは、汚染物質 を除去するためにろ過されうる。 代わりに、溶媒和ピッチは、溶媒相が液体であり溶媒和ピッチ相が固体である ように低い温度で等方性フィードピッチと溶媒との同じ組み合わせを形成するこ とにより得られうる。この方法が用いられるとき、固体溶媒和ピッチはろ過のよ うな通常の手段により回収されうる。 溶媒和ピッチの不揮発性部分の特性は、溶媒を除去するために約150℃の温 度で約60分の間溶媒和ピッチを乾燥することにより測定されうる。ピッチの乾 燥に続いて、柔軟化点および融点は、約5℃/分で不活性雰囲気の下でホットス テージを有する顕微鏡上で加熱することにより定量されうる。溶媒除去の後、本 発明のピッチは、少なくとも280℃の柔軟化点を通常有するであろう。より堅 い乾燥されたピッチは、500℃を超える温度で柔軟化するであろう。しかしな がら、これらのピッチは、不活性雰囲気において分当り5℃で加熱されるとき溶 融しないであろう。これらのピッチは自己安定化するとみなされる。というのは 、それらは連続的加熱で炭素製造物に直接炭化するであろうからである。 II.溶媒和等方性ピッチ 本発明の溶媒和等方性ピッチは、非溶媒和等方性ピッチに対していくつかの顕 著な利点を提供する。一般的に、溶媒和ピッチは約5重量%から約40重量%の 溶媒を含むであろう。さらに、溶媒和ピッチは少なくとも50重量%のトルエン 不溶物を有し、40体積%までの光学的異方性物質から構成されうる。ピッチか ら溶媒を除去する際に、異方性物質含有量は増加しうる。本発明の溶媒和等方性 ピッチは、非溶媒和状態における同じピッチ、すなわち乾燥したピッチの融点よ り少なくとも40℃低く、場合によっては100℃を超えて低くなる流動温度を 有する。 III.炭素製造物を製造するための方法 本発明は更に、溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造するための方法を提 供する。特に、本発明は、溶媒和等方性ピッチから炭素繊維を作るための方法を 提供する。溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造する方法は溶媒和等方性ピ ッチから出発する。 形成される製造物およびピッチとの溶媒和を形成するのに用いられる溶媒に依 存して、製造プロセスは、溶媒和溶媒の、製造プロセスと適合する溶媒との置換 を必要としうる。溶媒交換として知られるこの工程は、いくつかの方式で達成さ れうる。1つの方法は、溶媒を除去するために溶媒和ピッチの乾燥を必要とし、 続いて適切な溶媒でピッチを再び溶媒和とする。別な方法は、最初の溶媒和溶媒 より高い沸点を有する溶媒を溶媒和ピッチに加える工程を備えている。続いて、 この混合物は沸騰するまで加熱されて、低沸点溶媒を除去し、高沸点溶媒を含む 溶媒和ピッチを残す。方法に関係なく、典型的製造溶媒は、約8から約12およ びことによるとそれより高い溶解度パラメーターを有するであろう。製造溶媒は 、これだけではないが、1以上の次の溶媒、すなわち、トルエン、ベンゼン、キ シレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン 、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、2ないし4環芳香 族溶媒およびそれらの部分的にアルキル化された誘導体およびそれらの部分的に 水素化された誘導体を含みうる。 一旦溶媒和ピッチが製造方法にとって適切な溶媒を含むと、それは、当該技術 において周知の方法により炭素製造物に形成されうる。現在のところ、もっとも 一般的な炭素製造物は炭素繊維である。 溶媒和ピッチから炭素繊維を紡糸するプロセスにおいて、溶媒の一部は生産物 の繊維から失われるであろう。紡糸に続いて、残留している溶媒のいずれもが繊 維の乾燥により容易に除去される。溶媒の消失により、少なくとも280℃の柔 軟化点を有する炭素繊維が作られる。さらに、得られる繊維は、繊維の紡糸温度 より大きい融点を有するであろう。最後に、最初のフィードピッチに依存して、 得られる繊維は、炭化の前に付加的な処理を必要としないであろう。 350℃の開始温度より高い柔軟化温度を有する乾燥された繊維は、先行する 安定化なしに炭化されうる。繊維は、500℃を超える柔軟化温度を有すること が好ましい。炭化は、繊維の柔軟化点よりわずかに低い温度で繊維を加熱するこ とにより達成される。繊維の炭化が進行すると、炭化反応の温度における上昇に 対応することを許容して繊維の柔軟化温度が上昇する。しかしながら、繊維は、 炭化反応の間、その柔軟化点を超えて加熱されることはない。500℃を超える 柔軟化点を有する繊維について、繊維を柔軟化することなく分当り20℃以上の 速度で加熱を進行させうる。一般的に、炭化は、600℃での加熱で終了する。 しかしながら、より高い温度でさえ繊維を処理しうる。 約280℃ないし500℃の柔軟化点を有するピッチについては、酸化的安定 化は炭化に先立つことが好ましいであろう。加えて、ある種の環境の下では、5 00℃を超える柔軟化点を有するピッチを酸化的に安定化させることを所望しう る。 本発明の1つの利点は、比較的高い温度および比較的低い酸素濃度で急速にピ ッチおよび/またはピッチから作られた炭素製造物を酸化的に安定化する能力で ある。特に、製造物形成温度より高い温度および5%未満の酸素を含む雰囲気で 安定化は達成されうる。酸化的安定化の以前の方法に対する本発明の利点は、例 2および図1により例証される。図1は溶媒和ピッチに対する通常のピッチの酸 化的安定化を比較する。図1により例証されるように、溶媒和ピッチは酸化的安 定化に先立つ冷却を必要とせず、安定化はより短い時間で一般的により高い温度 でなされる。従って、本発明は、酸化的安定化に伴われる燃焼の危険を除去する ことにより先行技術に対して有意な安全性上の利点を提供する。 IV.溶媒和ピッチから形成される炭素繊維 本発明の紡糸されたままのピッチ繊維は、溶媒和ピッチの紡糸温度を超える温 度で常に溶融するであろう。溶媒を除去すると、本発明の繊維は典型的に溶融し なくなる。結果として、本発明の繊維はしばしば、炭化される前に化学的安定化 を必要としない。しかしながら、安定化が必要とされる例において、それは、単 に約2%から5%の酸素を含む雰囲気の下で顕著に短い時間において実施されう る。 紡糸されたままの繊維の炭化に際して、本発明の炭素繊維は、連続的な等方性 から連続的な異方性まで変化しうる。しかしながら、これらの繊維において存在 するいずれの異方性領域の大半も、メソフェーズピッチ炭素繊維の典型的特徴で ある高度に伸長されたドメインを有さないであろう。これらの繊維は、今までの 等方性ピッチ繊維に一致する引張り強度を有するであろう。これらの繊維が異方 性領域を含む程度に合せて、それらは、完全に等方性である繊維に比較して向上 した熱的および電気的特性を有するであろう。 次の例は本発明を例示するために与えられる。別段の記載がなければすべての 部およびパーセンテージは重量によるものである。出願人は例において提示され た理論により限定されることを望まない。むしろ、発明の真の範囲は、添付され た請求の範囲に基づいて決定されるべきである。例1 A240等方性ピッチ(8重量%トルエン不溶物;オハイオ州カランバスのア ッシュランド・ケミカル社から商業的に入手可能)の試料を、8ccの溶媒当り 1gのピッチの比において攪拌オートクレーブ内でトルエンと混合した。オート クレーブは窒素でパージされ、簡単に排気し、密封された。233度の温度に達 するまで、80分の時間をかけて、混合物は加熱された。更に10分間、混合物 は233℃の温度で保持され、撹拌された。更に15分間、混合物は撹拌なしで 233℃で保持され、次いで、冷却に供された。加熱中に閉ざされたオートクレ ーブの中で発生した最大圧力は、175psigであった。 固形ピッチがオートクレーブの底から回収され、ピッチの収率は6.4%であ ると算出された。ピッチは光学顕微鏡により分析され、微小球の形態において5 %のメゾフェーズを含むことが見出された。 固形ピッチの試料は、真空下で30分間360℃で加熱することにより乾燥さ れた。この工程により、ピッチから28.2%の揮発分が除去された。顕微鏡の ホットステージ上で窒素雰囲気の下で分当り5℃の速度で650℃に加熱したと き、乾燥されたピッチは軟化又は溶融しなかった。例2 溶媒和ピッチを、1グラムのピッチ対8mlのトルエンの比においてエアロカ ーブ80(30重量%トルエン不溶物)にトルエンを結合させることにより調製 した。この混合物を1時間230℃で撹拌し、15分間沈降させ、次いで冷却に 供した。濃い固体溶媒和ピッチの層が、54パーセントの収率で容器の底から回 収された。溶媒和ピッチは、細かな球状、および少しの大き目の球状のわずか5 から10体積パーセントの異方性体を有する、実質的に等方性のものであった。 媒和ピッチの試料は、溶媒を除去するために真空下で150℃で1時間乾燥さ れた。乾燥の後に、ピッチはその重量の22.1パーセントを失った。ピッチは 更に、加えて4.9%の揮発分を除去するために真空下で360℃に加熱された 。この追加の消失は、いずれかの残存溶媒の除去およびいくらかの軽油の消失に よるものであると思われる。この試料の分析により全部で52体積%の異方性物 質が示された。このことは、溶媒和等方性ピッチは溶媒の消失のときに付加的な 異方性物質を生み出すであろうことを例証する。 溶媒和等方性ピッチの流動温度は、小さなオートクレーブ内で攪拌抵抗を測定 することにより決定された。トルエン溶媒和ピッチの一部はその流動温度を超え る温度に加熱され、この例においては235℃であり、次いで分当り約1℃でゆ っくりと冷却された。この方法を用いると、トルエン溶媒和ピッチは191℃で 6000ポイズの粘度に達した。このように、溶媒和ピッチの流動温度は、エア ロカーブフィードピッチの融点より42℃低い。 続いて、溶媒除去後の溶媒和ピッチの融点および軟化点は、ホットステージを 有する顕微鏡を用いて定量された。以前に定義されたように、軟化はピッチ粒子 の角張った形態の最初の丸まりのときに起こる。溶融は、軟化されたピッチの最 初の観察可能な流動が見られたときに起こった。これらの手順および定義を用い ると、乾燥された溶媒和ピッチは323℃で柔軟化し、328℃で溶融した。乾 燥された溶媒和ピッチの融点は、エアロカーブ80フィードピッチより95℃高 かった。乾燥された溶媒和ピッチの融点と溶媒和ピッチの流動温度との間の差異 がこの実験において少なくとも137℃であったのは際立っている。 乾燥された溶媒和ピッチの試料およびエアロカーブ80ピッチの試料が、乾燥 された溶媒和ピッチの向上した安定化特性を例証するために酸化された。両方の ピッチの試料は10から200ミクロンの粒子に粉砕され、それらの柔軟化点よ りほぼ20℃低い温度で30分間酸化された。酸化気体は窒素中に2パーセント の酸素であった。従って、エアロカーブ80フィードピッチは205℃で酸化さ れ、一方、乾燥された溶媒和ピッチは300℃で酸化された。酸化に続いて、そ れぞれのピッチの軟化点および融点を、窒素の下で分当り5℃で加熱することに より定量した。安定化されたエアロカーブは250℃で軟化し、254℃で溶融 した、すなわち、安定化されていないピッチに対して22℃の改善があった。対 照的に、安定化された溶媒和ピッチは溶融せず、試料の20パーセントのみが5 0℃に加熱したとき軟化の何らかの証拠を示した。明らかに、安定化された溶媒 和ピッチは安定化されたフィードピッチに対して有意に向上した熱的特性を有す る。非溶媒和ピッチに対する溶媒和ピッチの特性の比較が次の表により与えられ る。 1 N2の下5℃/分でホットステージで観察 2 冷却に際して粘度がほぼ6000ポイズである温度例3 この例は、エアロカーブフィードピッチから紡糸された繊維に対する例3の溶 媒和等方性ピッチから紡糸された炭素繊維の利点を例証する。例3の溶媒和ピッ チからの繊維の紡糸に先立って、溶媒和ピッチはテトラリンで再び溶媒和とされ た。再溶媒和化工程は、トルエンを除去するための溶媒和ピッチの乾燥に続いて 7:2のピッチ対溶媒比でピッチをテトラリンに結合させることからなる。テト ラリン溶媒和ピッチを230℃で30分間平衡化した。再溶媒和ピッチは161 ℃の流動温度を有していた。 溶媒和ピッチおよびエアロカーブフィードピッチは繊維に溶融紡糸された。溶 媒和ピッチは187℃で50から60ミクロンの繊維を形成した。溶媒和ピッチ から紡糸されたものとしての繊維は残留溶媒を含んでいた。これらの繊維は29 0℃に2分間窒素の下で加熱され、次いでさらに、紡糸されたままの繊維の軟化 点および融点を決定するために分当り5℃で加熱された。尖った末端の丸まりお よび繊維のいくらかの湾曲により示される軟化は302℃で観察された。繊維末 端の丸まり及び膨らみならびに繊維接合の溶解により示される溶融は353℃で 起こった。紡糸されたままの繊維は一般的に、注意深く乾燥された繊維より速く 軟化し、遅く溶融するであろうことに注意すべきである。 本発明とは対照的に、エアロカーブフィードピッチは40から60ミクロンの 繊維に紡糸するに先立って298℃に加熱することを必要とした。これらの紡糸 されたものとしての繊維は200℃に2分間加熱され、次いでさらに、分当り5 ℃で加熱された。これらの繊維は227℃で軟化し、234℃で溶融した。 加えて、両方のセットの繊維は安定化された。溶媒和ピッチ繊維は、窒素中の 2パーセント酸素に60分間270℃(紡糸温度より83℃高い)で暴露するこ とにより安定化された。次いで繊維は、窒素の下で分当り20℃で加熱すること により650℃に加熱された。繊維は軟化又は溶融しなかった。エアロカーブフ ィードピッチ繊維は同じ酸素含有気体に195℃で60分間暴露された。これら の繊維の融点のためにより低い温度が必要であることに注意すべきである。窒素 下で分当り20℃で温度を上げていくと、これらの繊維は248℃で軟化し、2 58℃で溶融する。表2において示されるように、これらの結果は明らかに安定 化の容易さの向上と溶媒和ピッチにより達せられたより低い紡糸温度を例証する 。 1 N2の下での5℃/分でのホットステージ観察 2 N2の下での20℃/分でのホットステージ観察 さらに、本発明の態様は、本明細書の考察又はここに開示されている発明の実 践から当業者にとって明らかであろう。明細書および例は単に典型としてみなさ れ、発明の真の範囲および精神は続く請求の範囲により示されることが意図され る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カレル、マーク・ダブリュ アメリカ合衆国、オクラホマ州 74604、 ポンカ・シティー、ドレイク・ドライブ 428 (72)発明者 サザード、マーク・ダブリュ アメリカ合衆国、オクラホマ州 74604、 ポンカ・シティー、ターナー・ロード 2215

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)等方性ピッチと溶媒とを混合して混合物を形成する工程、 b)前記混合物を液体溶媒相と溶媒和ピッチ相とに分離するようにさせる工程 、 c)前記溶媒和ピッチ相を回収する工程 を具備する溶媒和等方性ピッチを製造するための方法。 2.前記工程a)が、前記混合物において存在するすべての相が液体状態にお いて存在するのに十分な温度および圧力を維持することを含む請求項1記載の方 法。 3.前記工程b)に続いて、液体状態にある前記溶媒和ピッチがあらゆる不溶 の汚染物質を除去するためにろ過される請求項1記載の方法。 4.前記溶媒が、約8.0から約11.0の範囲にある溶解度パラメーターを 有する溶媒の群から選択される請求項1記載の方法。 5.前記溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン、テトラヒドロ フラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲン化されたベン ゼン、クロロフルオロベンゼン、および2および3環芳香族溶媒および部分的に アルキル化された誘導体および部分的に水素化された誘導体からなる群から選択 された1以上の溶媒を包含する請求項1記載の方法。 6.前記工程c)がろ過により前記液体溶媒相から溶媒和ピッチを分離するこ とを具備する請求項1記載の方法。 7.a)等方性ピッチと溶媒とを混合して混合物を形成する工程、 b)前記混合物を液体溶媒相と溶媒和ピッチ相とに分離させる工程、 c)前記溶媒和ピッチ相を回収する工程、 d)前記溶媒和ピッチを炭素製造物に形成する工程 を具備する溶媒和等方性ピッチから炭素製造物を製造する方法。 8.前記工程a)の前記溶媒が約8.0から約11.0の範囲にある溶解度パ ラメーター有する溶媒の群から選択される請求項7記載の方法。 9.前記工程a)の前記溶媒が、トルエン、ベンゼン、キシレン、テトラリン 、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジン、キノリン、ハロゲ ン 化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、2および3環芳香族溶媒、およびそれら の部分的にアルキル化された誘導体および部分的に水素化された誘導体からなる 群から選択された1以上の溶媒を包含する請求項7記載の方法。 10.前記工程c)の後に、前記溶媒和ピッチが前記溶媒を除去するために乾 燥され、続いて炭素製造物を形成するために適切な溶媒と前記ピッチを再び溶媒 和とする請求項7記載の方法。 11.炭素製造物を形成するために適切な前記溶媒が、トルエン、ベンゼン、 キシレン、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ヘプタン、ピリジ ン、キノリン、ハロゲン化ベンゼン、クロロフルオロベンゼン、および2から4 環芳香族溶媒およびそれらの部分的アルキル化誘導体および部分的水素化誘導体 からなる群から選択された1以上の溶媒を包含する請求項10記載の方法。 12.前記工程d)が、溶媒和となっていない状態における溶媒和ピッチの融 点より低い温度で前記ピッチを繊維に紡糸する工程を具備する請求項7記載の方 法。 13.酸化剤の存在下で前記製造物を加熱することにより前記製造物を安定化 する付加的な工程を有する請求項7記載の方法。 14.前記安定化工程が、5パーセント未満の酸素を含む雰囲気の下でなされ る請求項13記載の方法。 15.前記安定化工程が、製造物形成の温度より低い温度でなされる請求項1 3記載の方法。 16.前記工程a)が、前記混合物において存在するすべての相が液体状態に あるのに十分な温度および圧力を維持することを含む請求項7記載の方法。 17.前記工程b)に続いて、液体状態にある前記溶媒和ピッチが、あらゆる 不溶の汚染物質を除去するためにろ過される請求項7記載の方法。 18.前記工程c)が、ろ過により前記液体溶媒相から前記溶媒和ピッチを分 離する工程を具備する請求項7記載の方法。 19.前記炭素製造物を乾燥する付加的な工程を有する請求項7記載の方法。 20.前記炭素製造物を炭化する付加的な工程を有する請求項13記載の方法 。 21.前記製造物を炭化する付加的な工程を有する請求項7記載の方法。 22.前記工程c)に続いて、前記工程a)の前記溶媒の沸点より高い沸点を 有する溶媒を前記溶媒和ピッチと結合させ、続いて前記工程a)の溶媒を除去す るために前記工程a)の溶媒の沸点より高い温度に前記結合物を加熱する請求項 7記載の方法。 23.前記炭素製造物が炭素繊維である請求項7記載の方法。 24.a)約5重量%から約40重量%の溶媒、 b)少なくとも50重量%のトルエン不溶物、および c)非溶媒和ピッチより少なくとも40℃低い流動温度を有する特徴 を含む溶媒和等方性ピッチ。 25.前記ピッチは40体積%未満の光学的異方性物質を有する請求項24の 溶媒和等方性ピッチ。 26.前記ピッチは溶媒の消失の際に非溶融性である請求項24の溶媒和等方 性ピッチ。 27.約5重量%から約40重量%の溶媒を含む溶媒和ピッチから製造された 炭素繊維であって、前記炭素繊維は、前記繊維からの溶媒の除去の際に非溶融性 である炭素繊維。 28.約5重量%から約40重量%の溶媒を含む溶媒和ピッチから製造された 炭素繊維であって、溶媒除去後の前記炭素繊維は、約2%ないし5%の酸素を含 む雰囲気に暴露され、前記繊維の形成の温度より大きな温度で加熱されて酸化す る炭素繊維。
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