JP2935371B2 - 電子線照射工程を含むポリ塩化ビニル樹脂製品の加工方法 - Google Patents

電子線照射工程を含むポリ塩化ビニル樹脂製品の加工方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子線照射工程を含むポリ塩化ビニル樹脂製
品の加工方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来からポリ塩化ビニル樹脂(以下、PVCと略称する
こともある)を主体に或いは一部に使用したプラスチッ
ク製品が広く知られている。そして用途の多様化により
PVC素材に他の樹脂素材を組み合わせて一体化させた製
品も多く存在し、その中でも、例えばPVC素材に電子線
硬化性樹脂層を形成してなり、電子線を照射して硬化性
樹脂層を硬化せしめて加工するものもある。
ところが、このように電子線を照射する工程を含むPV
C製品の場合、電子線の照射によりPVCが劣化してしま
い、例えば、樹脂層が膨れたり粗面状態になる等の外観
変化が生じてしまう問題があった。しかも上記硬化性樹
脂層を硬化させた後において加工工程中や使用途中で高
温下にさらすと、PVC層が変色してしまったり、脆弱化
したりする等の不具合が生じていた。
その結果、最終的に得られらPVC製品は、商品価値の
低下したものとなる欠点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、PVC製
品の加工工程中に電子線照射工程が含まれていたとして
も該電子線照射によるPVCの劣化がなく、しかも後工程
で加熱下に置かれてもPVC層の変色や脆弱化等の支障も
ない、電子線照射工程を伴うPVC製品の加工方法を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記目的を達成するため研究を重ねた結
果、特定の可塑剤と熱安定剤を配合したポリ塩化ビニル
樹脂を使用することにより前記従来技術の欠点を克服で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、 (1) 電子線照射を加工工程の一部に有するポリ塩化
ビニル樹脂製品の加工方法であって、上記ポリ塩化ビニ
ル樹脂としてポリエステル系可塑剤とラウレート錫及び
メルカプト錫の混合した熱安定剤を配合したポリ塩化ビ
ニル樹脂組成物を使用することを特徴とする電子線照射
工程を含むポリ塩化ビニル樹脂製品の加工方法。
(2) ポリ塩化ビニル樹脂製品がポリ塩化ビニル樹脂
素材上に電子線硬化性樹脂層を形成してなるものであ
り、該硬化性樹脂層を電子線照射により硬化させる請求
項1記載の加工方法。
(3) ポリ塩化ビニル樹脂製品がポリ塩化ビニル樹脂
フィルム上に電子線硬化性樹脂層、離型性賦形用フィル
ムを順次形成してなるものであり、該硬化性樹脂層を電
子線照射により硬化させると同時にポリ塩化ビニル樹脂
フィルムに密着させる請求項1記載の加工方法。
を要旨とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明のPVC製品の加工方法では、ポリエステル系可
塑剤とラウレート錫及びメルカプト錫を混合した熱安定
剤を配合して構成したポリ塩化ビニル樹脂組成物を適用
することに特徴がある。上記可塑剤と熱安定剤の配合割
合はPVC100重量部に対し、可塑剤が5〜50重量部、熱安
定剤が0.5〜10重量部であることが好ましい。本発明で
使用するPVCには特殊な事情がない限り抗酸化剤や他の
添加剤を配合する必要はなく、これらのものを配合した
場合には本発明特有の効果が得られないことが本発明者
等によって確認されている。
PVCの材質としては、塩化ビニルの単独重合樹脂、塩
化ビニルとエチレン、酢酸ビニル等の共重合可能な単量
体とのポリマー、及びこれらの混合物等を使用すること
ができる。
本発明の加工方法に適用されるPVC製品は、少なくと
も上記構成からなるポリ塩化ビニル樹脂を一構成素材と
して用いてなる製品であり、且つ加工工程中に電子線照
射を伴うものである。その具体例としては、PVC素材に
電子線硬化性樹脂層を形成し、該硬化性樹脂を硬化させ
る製品が挙げられる。本発明加工方法が好適となる製品
としてはPVCフィルムに電子線硬化性樹脂と離型性賦形
用フィルムを積層形成し、硬化性樹脂を硬化させる、所
謂、コーティングフィルム等が挙げられる。このコーテ
ィングフィルムは硬化後に賦形用フィルムを剥離した
後、成型品や他部材の表面に、PVC層と所定表面状態に
賦形され硬化樹脂層とを転写させて、柔軟な風合いで外
観良好な表面保護層を付与できるものである。
上記電子線硬化性樹脂としては、分子中に重合性不飽
和結合又は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴ
マー、及び/又は単量体を適宜混合した組成物を用い
る。前記プレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽
和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポ
リエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエー
テルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、等の
メタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキ
シアクリレート、ウレタンアクリレート、等のアクリレ
ート類等がある。前記単量体の例としては、スチレン等
のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、等のアクリル酸エステル類、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、等のメタアクリ
ル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジジエチ
ルアミノ)プロピル等の不飽和酸等の置換アミノアルコ
ールエステル類、アクリルアミド、メタアクリルアミド
等の不飽和カルボン酸アミド、1官能アクリレート系単
量体として、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシ
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等、2
官能アクリレート系単量体として、エチレングリコール
ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト等が、3官能以上のアクリレート系単量体としてはト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート等が挙げられる。なかでもウレタン
アクリレートオリゴマーを含有するものが好ましい。
以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2種以上混合
して用いる。
上記の電子線硬化性樹脂組成物を塗工するには公知の
各種方法、例えば、ロールコート、カーテンフローコー
ト、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコ
ート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、
キスコート、ブレードコート、スムーズコート、コンマ
コート等の方法を用い、塗工厚は乾燥時で0.1〜100μm
程度である。電子線源としてはコックロフトワルトン
型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器
型、或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各
種電子線加速器を用いる。100〜1000keV好ましくは100
〜300keVのエネルギーを持つ電子を照射する。
次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。
実施例 厚さ0.15mmの塩化ビニルフィルム(三宝樹脂工業製:B
C−718、可塑剤20phr、熱安定剤3phr)に印刷インキ
(諸星インキ製)を用いてグラビア印刷にて所望の絵柄
を印刷した後、電子線硬化性樹脂(三菱化成製:PR−202
/三菱化成製:UV3000B/共栄者製:PO−A、フェノキシエ
チルアクリレート=30/40/30)をコンマコーターにて塗
布厚30μmとなるように塗布した。
次いで、その上に賦形用マットPETフィルム(パナッ
ク工業製:コーティングマット#100 F、25μm厚)を
積層した後、PETフィルム側から175keV、ビーム電流36m
Aの電子線を3Mradの照射線量で2秒間照射し、コーティ
ングフィルムとした。
コーティングフィルムのマットPETフィルムを剥離し
たところ、塩ビフィルム層には何ら劣化現象がなく、風
合いが柔軟で外観良好な化粧シートが得られた。
次に、この化粧シートを用いてスピーカーボックス用
の合板に接着剤を介してラミネートしたところ、該シー
トには割れ、白化、クラック等の発生がない良質のスピ
ーカーボックスを製造することが可能であった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の加工方法は特定のポリ
塩化ビニル樹脂組成物を適用したものであるため、電子
線照射工程を伴ってもPVCの劣化がなく、しかも加熱下
にさらされても変色、脆弱化等の発生の虞れもなく、そ
の結果、良質なPVCの加工製品を確実且つ安定して得る
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−84289(JP,A) 特開 昭59−78244(JP,A) 特開 昭55−149335(JP,A) 特開 昭56−53070(JP,A) 特開 昭56−141327(JP,A) 特開 昭60−144338(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子線照射を加工工程の一部に有するポリ
    塩化ビニル樹脂製品の加工方法であって、上記ポリ塩化
    ビニル樹脂としてポリエステル系可塑剤とラウレート錫
    及びメルカプト錫の混合した熱安定剤を配合したポリ塩
    化ビニル樹脂組成物を使用することを特徴とする電子線
    照射工程を含むポリ塩化ビニル樹脂製品の加工方法。
  2. 【請求項2】ポリ塩化ビニル樹脂製品がポリ塩化ビニル
    樹脂素材上に電子線硬化性樹脂層を形成してなるもので
    あり、該硬化性樹脂層を電子線照射により硬化させる請
    求項1記載の加工方法。
  3. 【請求項3】ポリ塩化ビニル樹脂製品がポリ塩化ビニル
    樹脂フィルム上に電子線硬化性樹脂層、離型性賦形用フ
    ィルムを順次形成してなるものであり、該硬化性樹脂層
    を電子線照射により硬化させると同時にポリ塩化ビニル
    樹脂フィルムに密着させる請求項1記載の加工方法。
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