JP2916835B2 - 熱定着性重合法トナー - Google Patents

熱定着性重合法トナー

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JP2916835B2
JP2916835B2 JP4126713A JP12671392A JP2916835B2 JP 2916835 B2 JP2916835 B2 JP 2916835B2 JP 4126713 A JP4126713 A JP 4126713A JP 12671392 A JP12671392 A JP 12671392A JP 2916835 B2 JP2916835 B2 JP 2916835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潜像を顕像化する方法
に用いられる熱定着性重合法トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2,297,6
91号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知
られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手
段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写部材にト
ナー画像を転写した後、加熱・圧力あるいは溶剤蒸気等
により定着し複写物を得る。トナーで現像する方法,定
着する方法は従来各種の方法が提案され、必要に応じて
用いられている。また、カラーの多色像を得るために
は、原稿を色分解フィルターを用いて露光し、上記の工
程をイエロー,マゼンタ,シアンなどのカラートナーを
用い、複数回繰り返し、トナー像を重ね合わせ、カラー
画像とするものである。
【0003】従来、これらの目的に用いるトナーとして
は、一般に熱可塑性樹脂中に、着色剤を溶融混合し、均
一に分散した後、微粉砕装置,分級機により所望の粒径
を有するトナーを製造してきた。
【0004】この製造方法はかなり優れたトナーを製造
し得るが、ある種の制限、すなわちトナー用材料の選択
範囲に制限がある。例えば、この方法ではトナー用樹脂
を溶融させるため、電荷制御剤・着色剤などの添加剤は
高温かつ圧力に耐えうるものであることが必要となる。
また、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性
の変動を引き起こす場合もある。さらに、上記方法で
は、目的の粒径以外に微粉が発生するために混練・粉砕
・分級工程を繰り返す必要があり、これがコスト的に不
利な要因となる。
【0005】一方、これら粉砕法によるトナーの問題点
を克服するため、特公昭38−10231号公報、同4
3−10799号公報及び同51−14895号公報等
により懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されて
いる。懸濁重合法においては、重合性単量体,着色剤,
重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤,荷電制御剤,そ
の他添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成
物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する
連続相、例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、
同時に重合反応を行なわせ所望の粒径を有するトナー粒
子を得る。
【0006】懸濁重合法においても、その製法上による
特徴から使用材料に制限がある。即ち、水系媒体中で重
合反応を行なわせしめることから水溶性の材料は使用で
きずまた、重合反応を阻害する材料も使用できないとい
う2点である。しかしながら、懸濁重合法においては、
粉砕工程を含まないことにより軟質の材料を使用するこ
とができるという特徴を有している。
【0007】従来、カラー電子写真用マゼンタトナーの
着色剤としては、アゾレーキ系顔料,アントラキノン系
染料,キナクリドン系顔料,キサンテン系染料及びその
レーキ顔料などがあるが、特に彩度の面からはローダミ
ン系染料が好ましく、ローダミンと組み合わせることが
多い。しかし、ローダミンのような染料を直接懸濁重合
に使用することは、水溶性のため不可能であった。
【0008】このため特開平2−135458号公報に
開示されたようにアニオン性物質の添加などの手法が用
いられたが、この方法ではトナー表面や摩擦帯電特性が
変化してしまうなどの欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な分光反射特性及び混色性及び透明性を有し、かつ、優
れた現像性を有する熱定着性重合法トナーを提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は重合性単量体系の重合
時に安定であって、荷電特性が安定ですぐれた現像性を
有する熱定着性重合法トナーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、極性
基を有する重合体又は共重合体を含有する重合性単量体
系と共に水性媒体中で懸濁重合して得られるトナーにお
いて、着色剤としてローダミン系レーキ顔料を含有する
ことを特徴とする熱定着性重合法トナーである。
【0012】以下、本発明を詳細に述べる。
【0013】ローダミン系染料はマゼンタ独特の彩度を
出す着色剤として知られている。しかし、染料であるた
め、懸濁重合などの水性媒体を用いる重合法トナーの場
合には、染料の水性媒体への移行が生じて、トナーの着
色効率が著しく減少する。
【0014】本発明者らは鋭意検討の結果、ローダミン
染料をモリブデン酸などでレーキした顔料にすると、ト
ナー表面に何ら悪影響を与えずに、且つローダミンの水
相移行の防止が可能であるだけでなく、さらに安定した
帯電特性を持つことを見い出した。これにより、トナー
に何ら影響を与えずにローダミンを効率よくトナー着色
剤として用いることができる。
【0015】本発明のローダミンレーキ種としては、ロ
ーダミンの色味を損なうことなく顔料化が可能な化合物
ならばどのようなものでもよく、例えば一般に対イオン
として結晶化を促進する化合物として、硫酸イオン、硝
酸イオン、ほう酸イオン、燐酸イオン、テトラフルオロ
ボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、
リンモリブデン酸イオン、シリコモリブデン酸イオン、
ホスホタングストモリブデン酸イオン、銅フェロシアン
酸イオンに示されるような無機イオンや、有機硫酸イオ
ン、有機スルホン酸イオン、有機燐酸イオン、有機カル
ボン酸イオン、有機ほう酸イオン、ポリ酸イオン、ヘテ
ロポリ酸イオンなどに示されるような有機イオンや、染
付レーキとして知られる手法によりレーキされるアルミ
ニウムイオン、鉛イオンなどが例示されるが何らこれに
制約されるものではない。
【0016】また、本発明では懸濁重合法でトナーを製
造するのであるが、この時懸濁安定剤としてリン酸カル
シウム、炭酸カルシウムなどの無機化合物を用いる場
合、安定剤のpH及び解離度等の点からローダミンレー
キ顔料が表面近傍に均一に分散することが分った。そし
てこの時レーキ顔料が表面に露出しないことが帯電性の
面から重要であるが、この時レーキ種としてリンモリブ
デン酸・シリコモリブデン酸・ホスホタングストモリブ
デン酸などの無機モリブデン酸化合物や有機スルホン酸
化合物が特に好適である。
【0017】本発明のローダミンレーキ顔料には他のマ
ゼンタ用着色剤を加えてもよい。レーキ顔料と併用する
マゼンタ用着色顔料としてはどの様な顔料でも使用でき
るが、彩度の高いマゼンタ色を出すことができ、さらに
他の着色剤と混合して深みのある黒色を呈する顔料とし
ては次の様なものがあげられる。
【0018】C.I.ピグメントレッド1,2,3,
4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,1
4,15,16,17,18,19,21,22,2
3,30,31,32,37,38,39,40,4
1,48,49,50,51,52,53,54,5
5,57,58,60,63,64,68,81,8
3,87,88,89,90,112,114,12
2,123,163,202,26,207,209,
C.I.ピグメントバイオレット19,C.I.バット
レッド1,2,10,13,15,23,29,35本
発明に使用するローダミンレーキ顔料の添加量は、単量
体100重量部に対し0.2〜10重量部であるのが好
ましい。レーキ顔料以外のマゼンタ用着色顔料を併用す
る場合、マゼンタ用着色顔料の添加量は単量体100重
量部に対して2〜10重量部が好ましく、レーキ顔料は
併用する着色顔料の10〜100重量%であることが好
ましい。
【0019】本発明で用いる重合性単量体としては、ス
チレン,o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p
−メチルスチレン,p−メトキシスチレン,p−エチル
スチレン等のスチレン及びその誘導体;メタクリル酸メ
チル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メ
タクリル酸n−ブチル,メタクリル酸イソブチル,メタ
クリル酸n−オクチル,メタクリル酸ドデシル,メタク
リル酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸ステアリル,
メタクリル酸フェニル,メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル,メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのメタク
リル酸エステル類;アクリル酸メチル,アクリル酸エチ
ル,アクリル酸n−ブチル,アクリル酸イソブチル,ア
クリル酸プロピル,アクリル酸n−オクチル,アクリル
酸ドデシル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アクリル
酸ステアリル,アクリル酸2−クロルエチル,アクリル
酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニト
リル,メタクリロニトリル,アクリルアミドなどのアク
リル酸もしくはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量
体がある。
【0020】これらの単量体は単独ないし混合して使用
しうる。上述した単量体の中でも、スチレンまたはスチ
レン誘導体を単独で、または他の単量体と混合して使用
することが、トナーの現像特性及び耐久性の点で好まし
い。
【0021】本発明においては、重合時に極性基を有す
る重合体または共重合体を加えた重合性単量体系を、該
極性重合体と逆荷電性の懸濁安定剤を分散せしめた水相
中に懸濁させ重合させることが好ましい。即ち、重合性
単量体系中に含まれるアニオン性重合体または共重合体
は、水相中に分散している逆荷電性のカチオン性懸濁安
定剤と重合進行中のトナーとなる粒子表面で静電気的に
引き合い、粒子表面を懸濁安定剤が覆うことにより粒子
同士の合一を防ぎ安定化せしめると共に、重合時に添加
した極性重合体がトナーとなる粒子表層部に集まるた
め、一種の殻のような形態となり、得られた粒子はカプ
セル構造となる。比較的高分子量の極性重合体または共
重合体を用い、トナー粒子に耐ブロッキング性,現像
性,耐摩耗性の優れた性質を付与する一方で、内部では
比較的低分子量で定着特性向上に寄与する様に重合を行
なう事により、定着性と耐ブロッキング性という相反す
る要求を満足するトナーを得ることができる。
【0022】本発明に使用できる、架橋結合を形成する
極性樹脂を以下に例示する。 (1)カチオン性重合体としては、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル,メタクリル酸ジエチルアミノエチルな
ど含窒素単量体の重合体もしくはスチレン・不飽和カル
ボン酸エステル等との共重合体が挙げられる。 (2)アニオン性重合体としては、アクリロニトリル等
のニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量
体、アクリル酸・メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、
その他不飽和二塩基酸・不飽和二塩基酸無水物、ニトロ
系単量体等の重合体もしくはスチレン系単量体等との共
重合体が挙げられる。
【0023】本発明においては、いずれか適当な懸濁安
定剤を用いることができる。例えば、無機化合物とし
て、リン酸カルシウム・リン酸マグネシウム・リン酸ア
ルミニウム・リン酸亜鉛・炭酸カルシウム・炭酸マグネ
シウム・水酸化カルシウム・水酸化マグネシウム・水酸
化アルミニウム・メタケイ酸カルシウム・硫酸カルシウ
ム・硫酸バリウム・ベントナイト・シリカ・アルミナ等
が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコー
ル・ゼラチン・メチルセルロース・メチルヒドロキシプ
ロピルセルロース・エチルセルロース・カルボキシメチ
ルセルロースのナトリウム塩・ポリアクリル酸及びその
塩・デンプン等を水相に分散させて使用できる。この懸
濁安定剤は、重合性単量体100重量部に対して、0.
2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0024】また、これら懸濁安定剤の微細な分散の為
に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を使用して
もよい。これは上記懸濁安定剤の所期の作用を促進する
為のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼ
ン硫酸ナトリウム・テトラデシル硫酸ナトリウム・ペン
タデシル硫酸ナトリウム・オクチル硫酸ナトリウム・オ
レイン酸ナトリウム・ラウリル酸ナトリウム・ステアリ
ン酸カリウム・オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0025】また、熱ロール定着時の離型性を良くする
目的で、トナー中に炭化水素系化合物やカルナバワック
ス等一般に離型剤として用いられているワックス類を配
合しても良い。
【0026】本発明に用い得る炭化水素系化合物として
は、パラフィン、ポリオレフィンなどがある。この炭化
水素系化合物としては、軟化点が50〜130℃のもの
を用いることが好ましい。より具体的には、この炭化水
素系化合物として、例えば、パラフィンワックス(日本
石油製),パラフィンワックス(日本精蝋製),マイク
ロワックス(日本石油製),マイクロクリスタンワック
ス(日本精蝋製),PE−130(ヘキスト製),三井
ハイワックス110P(三井石油化学製),三井ハイワ
ックス220P(三井石油化学製),三井ハイワックス
660P(三井石油化学製)などがある。なかでも低分
子量ポリエチレン,低分子量ポリプロピレン,パラフィ
ンが特に好ましく用いられる。
【0027】重合開始剤としては、いずれか適当な重合
開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル(AIB
N),ベンゾイルパーオキサイド,メチルエチルケトン
パーオキサイド,イソプロピルパーオキシカーボネー
ト,キュメンハイドロパーオキサイド,2,4−ジクロ
ルベンゾイルパーオキサイド,ラウロイルパーオキサイ
ド等を使用して、重合性単量体の重合を行わせることが
できる。一般には、重合性単量体の重量の約0.5〜5
%の開始剤で十分である。
【0028】重合に際して、架橋剤を存在させて重合
し、架橋重合体を生成させてもよい。架橋剤としては一
般に用いられる架橋剤を適宜用いることができるが、こ
れら架橋剤の使用量は、単量体総量に対して、0.00
1〜1重量%、より好ましくは0.005〜0.5重量
%で使用するのが良い。
【0029】また、トナー中には、必要に応じて流動性
改質剤を添加しても良い。流動性改質剤はトナー粒子と
混合(外添)して用いても良い。
【0030】流動性改質剤としてはコロイダルシリカ,
脂肪酸金属塩などがある。また、増量の目的で炭酸カル
シウム,微粉末状シリカ等の充填剤を0.5〜20重量
%の範囲でトナー中に配合してもよい。さらにトナー粒
子相互の凝集を防止して流動性を向上させるために、テ
フロン微粉末のような流動性向上剤を配合しても良い。
【0031】本発明においては、トナーの帯電性を制御
する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくこ
とが望ましい。これら荷電制御剤としては、公知のもの
のうち、重合阻害性,水相移行性の殆ど無いものが用い
られ、例えば正荷電制御剤としてニグロシン系染料,ト
リフェニルメタン系染料,四級アンモニウム塩,アミン
系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤
としては、含金属サリチル酸系化合物,含金属モノアゾ
系染料化合物,スチレン−アクリル酸共重合体,スチレ
ン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0032】なお、本発明の製造方法で得られた重合ト
ナーは、公知の乾式静電荷像現像法に特に制限なく適用
できる。例えば、カスケード法,磁気ブラシ法,マイク
ロトーニング法,二成分ACバイアス現像法などの二成
分現像法;粉末雲法およびファーブラシ法;トナー担持
体上に静電気的力によって保持されることによってトナ
ーが現像部へ搬送され、現像に供される非磁性一成分現
像法;電界カーテン法によりトナーが現像部へ搬送さ
れ、現像に供される電界カーテン現像法などに適用可能
である。
【0033】次に本発明において使用するトナーの特性
値に係る各測定法について述べる。 (1)分子量測定方法 a)サンプル調製 <標準試料>標準試料として、次に示した市販の標準ポ
リスチレン(東ソー製)を用いる。次のように15個の
標準ポリスチレンを4グループに分ける。 8.42×106 7.06×105 3.79×104 2.98×103 4.48×106 3.35×105 1.96×104 8.7×102 2.89×106 1.9×105 9.1×103 5.0×102 1.09×106 9.64×104 5.57×103 30mlサンプルビンにグループ内の試料を約3mg
(ミクロスパーテルに1杯)ずつ取り、15mlのTH
Fを加え、室温に4時間放置する。次いで<メンブラン
フィルター(0.50μm:東ソー製)を用いて濾過
し、標準試料とする。 <未知試料>試料60mgをサンプルビンに秤量し、さ
らにTHF15mlを加える。抽出条件は初期3時間は
30分毎に振とうしながら、室温に24時間放置する。
不溶分を遠心分離(5000rpm/20min)によ
り沈降させた後、その上澄液について、メンブランフィ
ルター(0.50μm:東ソー製)を用いて濾過し、サ
ンプルとする。
【0034】b)GPC 装置としてウォーターズ社、150C ALC/GPC
を用い、以下の条件下で測定した。
【0035】1.溶媒:THF(キシダ化学製 特級) 2.カラム:ショーテックスA−801,A−802,
A−803,A−804,A−805,A−806,A
−807の7連結(昭和電工製) 3.温度:40℃ 4.流速:1.0ml/min 5.注入量:1.0ml 6.検出器:RI c)GPCデータ処理法 <検量線> 1.標準試料のクロマトグラムをとりピーク時の保持時
間を読む。ピークが分かれている時はメインピークの時
間とする。
【0036】2.標準試料の分子量とピークの保持時間
より検量線を引く。 <未知試料>未知試料のクロマトグラムをとりその保持
時間から検量線を用いて分子量を算出する。 (2)摩擦帯電量測定方法 測定法を図面を用いて詳述する。
【0037】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン13のある金属製の測定容器12に摩擦帯電量を測
定しようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混
合物を50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに
入れ、約5〜10分間手で振盪し、該混合物(現像剤)
約0.5〜1.5gを入れ金属製のフタ14をする。こ
のときの測定容器12全体の重量を秤りW1 (g)とす
る。次に、吸引機11(測定容器12と接する部分は少
なくとも絶縁体)において、吸引口17から吸引し風量
調節弁16を調製して真空計15の圧力を250mmA
qとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行
いトナーを吸引除去する。このときの電位計19の電位
をV(ボルト)とする。ここで18はコンデンサーであ
り容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全
体の重量を秤りW2 (g)とする。このトナーの摩擦帯
電量(μc/g)は下式の如く計算される。
【0038】トナーの摩擦帯電量(μc/g)=(C×
V)/(W1 −W2 ) (但し、測定条件は23℃,60%RHとする。)
【0039】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。なお、以下の配合における部数は全て重量部
である。
【0040】実施例1 イオン交換水709gに0.1M−Na3 PO4 水溶液
451gを投入し60℃に加温した後、TK式ホモミキ
サー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmに
て撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液67.
7gを徐々に添加し、Ca3 (PO42 を含む分散媒
体を得た。
【0041】 スチレン 170g 2−エチルヘキシルアクリレート 30g パラフィンワックス 60g ピグメントレッド122 4g ローダミンシリコモリブデン酸レーキ(BASF社製) 1g スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体 10g (酸価70 Mw50000 Mw/Mn=2.0) ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3g 上記処方のうち、ピグメントレッド122、ローダミン
シリコモリブデン酸レーキ顔料とスチレン140gだけ
をエバラマイルダー(荏原製作所製)を用いて予備混合
を行った。次に上記処方全てを60℃に加温し、溶解・
分散して単量体混合物とした。さらに60℃に保持しな
がら開始剤ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレー
ト5gを加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0042】前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中
で調製した分散媒に上記単量体組成物を投入した。60
℃で窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて100
00rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒し
た。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で3時間
反応させた後、80℃で10時間重合させた。重合反応
終了後、反応生成物を冷却し、5Nの塩酸を加えてCa
3 (PO42 を溶解し、濾過、水洗・乾燥することに
より重合トナーを得た。
【0043】この間、水相は赤く染まらず、ローダミン
の水相移行は観測されず、トナー表面を走査型電子顕微
鏡を用いて観察したが、表面に荒れは見られなかった。
【0044】また、得られたマゼンタトナーは鉄粉キャ
リアと混合した後にトリボ電荷を測定した所、−38μ
c/gの値を示した。更にCLC−500(キヤノン
製)にて該トナーの現像・定着を行ったところ、彩度に
優れた良好な画像が得られた。
【0045】また、さらに得られたマゼンタトナーの3
色の重ね合わせによる影響を観測するために、上記マゼ
ンタトナーの処方を以下のように変更して他着色成分で
あるシアン・イエロートナーを得た。 (a)シアントナー 上記マゼンタトナー処方の着色剤成分であるピグメント
レッド122とローダミンレーキ顔料の代わりにC.
I.ピグメントブルー15を用いて重合してシアントナ
ーを得た。 (b)イエロートナー シアントナーと同様にマゼンタ着色剤の代わりにC.
I.ピグメントイエロー17を用いて重合し、イエロー
トナーを得た。
【0046】以上得られた3色のトナーをCLC−50
0にて重ねて現像・定着を行ったところ、深みのある黒
色画像が得られた。
【0047】実施例2 実施例1の処方中、ローダミンシリコモリブデンレーキ
顔料の代わりにローダミン銅フェロシアン酸レーキ顔料
として重合を行い、マゼンタトナーを得た。
【0048】この間においてもローダミンの水相移行は
観測されず、トナー表面の走査型電子顕微鏡観察におい
ても表面に荒れは観測されなかった。また該トナーのト
リボ値は−25μc/gであった。
【0049】実施例1と同様にCLC−500を用いて
マゼンタ単色の画像と3色重ね合わせた画像をそれぞれ
得たところ、いずれも良好な色味であった。
【0050】実施例3 実施例1の処方中、ピグメントレッドを除き、ローダミ
ンレーキ顔料を5gとして重合を行い、マゼンタトナー
を得た。
【0051】この間においてもローダミンの水相移行は
観測されず、トナー表面の走査型電子顕微鏡観察におい
ても表面の荒れなどは観測されなかった。また該トナー
のトリボ値は−42μc/gであった。
【0052】実施例1と同様にCLC−500でマゼン
タ単色の画像を得たところ良好な色味のものが得られ
た。また3色の画像は実施例1と比べて赤味があるもの
の、良好な黒色画像が得られた。
【0053】比較例1 実施例1においてローダミンシリコモリブデンレーキの
代わりにローダミン系染料ソルベントレッド49を用い
て同様の操作を行い、マゼンタトナーを得たが、かなり
の量のローダミンの水相移行が観測され、また該トナー
のトリボ値も−7μc/gと小さくなった。また該トナ
ーの走査型電子顕微鏡の表面観察では、表面が荒れて不
定形状になったことが観測された。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、ローダミン系レーキ顔
料を含有することにより、優れた着色作用及び帯電特性
を有するマゼンタトナーを得ることができるだけでな
く、他のシアントナー及びイエロートナーと重ね合わせ
ることで良好な黒色画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの摩擦帯電量を測定するための装置の概
略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 達哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 永塚 貴幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−157669(JP,A) 特開 平2−196245(JP,A) 特開 昭52−80839(JP,A) 特開 昭64−72169(JP,A) 特開 平2−135458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性基を有する重合体又は共重合体を含
    有する重合性単量体系を着色剤と共に水性媒体中で懸濁
    重合して得られるトナーにおいて、着色剤としてローダ
    ミン系レーキ顔料を含有することを特徴とする熱定着性
    重合法トナー。
  2. 【請求項2】 懸濁重合法の懸濁安定剤として無機化合
    物を用い、且つ、ローダミンレーキ種として無機モリブ
    デン酸化合物又は有機スルホン酸化合物を用いることを
    特徴とする請求項1に記載の熱定着性重合法トナー。
  3. 【請求項3】 極性基を有する重合体又は共重合体と逆
    荷電性の懸濁安定剤を分散せしめた水性媒体中におい
    て、懸濁重合を行なうことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の熱定着性重合法トナー。
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