JP3010302B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3010302B2
JP3010302B2 JP2201159A JP20115990A JP3010302B2 JP 3010302 B2 JP3010302 B2 JP 3010302B2 JP 2201159 A JP2201159 A JP 2201159A JP 20115990 A JP20115990 A JP 20115990A JP 3010302 B2 JP3010302 B2 JP 3010302B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は静電荷像現像用トナーに関し、詳しくは電子
写真法に於て形成される静電荷像を現像するためのトナ
ーに関する。
[従来の技術] 電子写真法とは米国特許第2,297,691号明細書等に記
載されている如く、多数の方法が知られており、一般に
は光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気
的潜像を形成し、該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙等の転写部材にトナー画像を転写した後、加
熱・圧力或いは溶剤蒸気等により定着し複写物を得る方
法である。又、トナーを用いて現像する方法、或いはト
ナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提
案され、それぞれの画像形式プロセスに適した方法が採
用されている。
近年、電子写真法に対し、高速複写化,高画質化が求
められている。
一般にトナーを製造する方法としては、熱可塑性樹脂
中に染・顔料等の着色剤,荷電制御剤等の添加剤を溶融
混合し、均一に分散した後、微粉砕装置,分級機により
所望の粒径を有するトナーを製造する方法が知られてい
る。
これら粉砕法によるトナーにおいては、一般に不定形
をしている為、潜像に対し忠実な再現を行うにも限度が
有り、高画質化に対して不利であった。粉砕法に於て高
画質化をはかる為には、より小粒径に粉砕する必要があ
る。しかし、小粒径化はより多くのエネルギーが必要に
成ること、及びトナー収率が悪くなることなどの問題点
があった。
これら不定形トナーに対し、球形トナーが提案されて
いる。例えば、特公昭56−13945号公報では、溶融スプ
レー法により球形トナーを得る方法が、また、特公昭57
−51676号公報では、不定形トナーに有機溶剤を少量添
加し、冷却下攪拌処理を行うことにより球形トナーを得
る方法が、更に、特公昭36−10231号公報をはじめ、特
開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報等により
重合法を用いた球形トナーを得る方法が開示されてい
る。
これら球形トナーはその形状が均一であり、並びやす
いため、潜像に対して忠実に付着しやすい。特に潜像の
エッジ部では、微小な乱れがなくなり、高画質になる。
更に、重合法により球形トナーを得た場合、粒子の小粒
径化も容易であり、一層高画質化に適したものとなる。
また、粉砕法によるトナーにおいては、ワックスなど
の離型性物質を添加する場合に制約がある。すなわち、
離型性物質の分散性を十分なレベルとするためには、、
樹脂との混練温度において、溶解して液状になってい
ないこと、離型性物質の含有量を約5重量部以下にす
ることなどである。このような制約のため、粉砕法によ
るトナーの定着性には限界がある。
これに対して、懸濁重合によるトナー(以後、重合ト
ナー)は、上記の制約がないことに加えて、ワックスを
内包化することができ、良好な定着性・耐オフセット性
が得られる。
しかしながら、重合トナーにおいても、小粒径化した
場合には、その定着性の特長が十分生かせなかった。す
なわち、小粒径化によって、トナーの表面積が増加する
に伴い、流動性付与剤を増量する必要が生じる。このと
き、流動性付与剤として疎水性シリカを用いていると、
著しく定着性が悪化してしまう。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如き問題を解決したトナーを
提供することにある。
本発明の目的は、画像濃度が高く、細線再現性、ハイ
ライト階調性に優れたトナーを提供することにある。
本発明の目的は、小粒径トナーでありながら定着が良
好なトナーを得ることにある。
本発明の目的は、流動性が良好で、耐ブロッキング性
も良好な小粒径トナーを得ることにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、流動性付与剤を含むトナーにおいて、該ト
ナーが、少なくともワックスを含有する重合性単量体系
を水相中で懸濁重合することにより得られるトナーであ
り、重量平均粒径が4〜10μmであり、粒径5.04μm以
下の微粉が個数分布で40%以下含有されており、且つ該
流動性付与剤として、BET法による比表面積が、30〜2
00m2/gである親水性無機酸化物と、BET法による比表
面積が、80m2/g以上である疎水性シリカを併用し、疎水
性シリカが親水性無機酸化物より多く含有されているこ
とを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明では、トナーの製造方法として、少なくともワ
ックスを含有する重合性単量体系を水相中で懸濁重合し
てトナーを得る方法を取る。懸濁重合による方法でトナ
ーを得ることによって、ワックスが内包化されるので、
トナーの外側がある程度の硬さを保ちながら、多くの量
のワックスを含有できる。この擬似カプセル構造のた
め、耐ブロッキング性を維持しながら、粉砕トナーの限
界以上に定着温度を下げることが可能となり、また良好
な耐オフセット性が得られる。
本発明に用いる着色剤含有微粒子の粒径は、重量平均
粒径で4〜10μmであり、さらに5.04μm以下の微粉が
個数分布で40%以下であることが好ましい。
粒径が細かいので、微少な静電潜像に対するトナーの
付着が忠実であり、静電潜像端部のトナー付着の乱れが
少ない。その結果、高解像度で色再現性の良好な画像が
得られる。特に、デジタル複写機におけるハーフトーン
域では、微小な潜像であるため、粒径による効果が大き
く良好な画像となる。
しかし、トナー粒径が細かいために、トナーの表面積
が増え、流動性付与剤を増量しないと十分な流動性が得
られない。このとき、流動性付与剤として疎水性シリカ
だけを用いていると、著しく定着性が悪化してしまう
が、本発明では、親水性無機酸化物を併用することによ
り、解決した。
親水性無機酸化物としては、細かい粒子のものを得や
すいので、アルミナや酸化チタンが好ましい。
これらは、以下に述べる理由によって、30m2/g(約40
μm)〜200m2/g(約12μm)の範囲である必要があ
り、より好ましくは、80m2/g(約25μm)〜150cm2/g
(約15μm)の範囲であるのがよい。
たとえば、200cm2/gよりも大きなBET比表面積を有す
るアルミナや酸化チタンでは、流動性は十分となるが、
劣化しやすいトナーとなる。劣化は、トナー消費の少な
い状態で、複写のランニングが続いた場合に、帯電量が
大きく変化したり、現像剤の流動性が悪くなったりとい
う現象として表れる。
また、30m2/gよりも小さなBET比表面積を有するアル
ミナや、酸化チタンでは、他の流動性付与剤と併用して
も、十分な流動性を得にくくなる。また、流動性付与剤
の分散も不十分となりやすく、画像にカブリが生じてし
まう。
また、30〜200m2/gの範囲であっても、疎水性シリカ
と併用しないと弊害が生ずる。30〜100m2/gの範囲で
は、アルミナ,酸化チタンだけの使用では、流動性が不
十分となるので、流動性付与効果の高い疎水性シリカと
併用する必要がある。
以上のように、流動性付与能力という点で、疎水性シ
リカは、アルミナ,酸化チタンを補う働きをする。その
ため、BET比表面積は、80m2/g以上でないと十分な働き
が得られない。より好ましくは150m2/g以上がよい。
流動性付与剤は、トナー粒子100重量部に対し、総計
で0.05〜3重量部、好ましくは0.2〜1.5重量部用いられ
る。また、親水性無機酸化物と疎水性シリカとは、重量
基準で1:20〜4:1、好ましくは1:10〜2:1の範囲で併用す
る。
本発明の構成のようにアルミナ,酸化チタンと疎水性
シリカを併用することにより、上記のような帯電量の制
御だけでなく、トナーの生小径化にともなうその他の弊
害も改善される。
トナーを小粒径化すると、トナーに働く、クーロン力
やファンデルワールス力が、重力,慣性力に比べて相対
的に強くなるので、トナー同士の付着力が強くなり、ト
ナー凝集体が生じやすくなる。これに対してアルミナや
酸化チタンは、帯電圧に起因する付着力を弱め、トナー
凝集体を生成しにくくする。また、トナーを小粒径化す
ると、トナーとキャリアの接触点が増え、キャリアスペ
ントが起こりやすくなる。これに対しても、アルミナや
酸化チタンは、キャリアとトナー間の良好なスペーサー
となり、良い効果を及ぼす。
さらに、アルミナ,酸化チタンと疎水性シリカを併用
すると、それぞれ単独で使用した時よりも、トナーの流
動性が良好となり、現像剤の混合性、トナークリーニン
グ性なども良好となる。
さらに、これらの流動性付与剤は、耐ブロッキング性
を向上させる働きもある。
本発明で用いられる重合カラートナーは以下の如き方
法にて得られる。すなわち、重合性単量体中にワック
ス、着色剤、重合開始剤等その他の添加剤を加え超音波
分散機、ホモジナイザーなどによって均一に溶解または
分散せしめた単量体系を、懸濁安定剤を含有する水相
(すなわち連続相)中に通常の攪拌機またはホモミキサ
ー、ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは
単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズ、一般に30μm
以下の大きさを有する様に攪拌速度、時間を調整し、そ
の後は分散安定剤の作用によりほぼその状態が維持され
る様攪拌を粒子の沈降が防止される程度に行なえば良
い。重合温度は40℃以上、一般的には5〜90℃の温度に
設定して重合を行なう。反応終了後、生成したトナー粒
子を洗浄、濾過により回収し乾燥する。懸濁重合法にお
いては、通常モノマー100重量部に対して水300〜3000重
量部を分散媒として使用するのが好ましい。
上記重合トナーに適用できる重合性単量体としては、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチ
ルスチレン等のスチレンおよびその誘導体;メタクリル
酸メチル,メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ビチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
などのメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などの
ビニル系単量体がある。
これらのモノマーは単独ないし混合して使用しうる。
上述したモノマーの中でも、スチレンまたはスチレン誘
導体を単独で、または他のモノマーと混合して重合性単
量体として使用することがトナーの現像特性および耐久
性の点で好ましい。
また、単量体の重合時に、添加剤として極性基を有す
る重合体、共重合体を添加して単量体を重合することが
より好ましい。本発明においては、重合時に極性基を有
する重合体、共重合体または環化ゴムを加えた重合性単
量体系を該極性重合体と逆荷電性の分散剤を分散せしめ
た水相中に懸濁させ重合させることが好ましい。すなわ
ち、重合性単量体系中に含まれるカチオン性又はアニオ
ン性重合体、共重合体または環化ゴムは水相中に分散し
ている逆荷電性のアニオン性又はカチオン性分散剤と重
合進行中のトナーとなる粒子表面で静電気的に引き合
い、粒子表面を分散剤が覆うことにより粒子同士の合一
を防ぎ安定化せしめると共に、重合時に添加した極性重
合体がトナーとなる粒子表層部に集まるため、一種の殻
のような形態となり、得られた粒子は擬似的なカプセル
となる。本発明に使用し得る極性重合体(極性共重合体
を包含する)及び逆荷電性分散剤を以下に例示する。
(i)カチオン性重合体としては、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
等含窒素単量体の重合体もしくはスチレン、不飽和カル
ボン酸エステル等と該含窒素単量体との共重合体があ
る。
(ii)アニオン性重合体としてはアクリロニトリル等の
ニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハロゲン系単量
体、アクリル酸等の不飽和カルボン酸、不飽和二塩基
酸、不飽和二塩基酸の無水物、ニトロ系単量体の重合体
がある。
(iii)アニオン性分散剤としては、アエロジル#200,
#300,#380(日本アエロジル社製)等のコロイダルシ
リカがある。
(iv)カチオン性分散剤としては酸化アルミニウム、ア
ミノアルキル変性コロイダルシリカ等の親水性正帯電性
シリカ微粉末等がある。極性重合体のかわりに環化ゴム
を使用しても良い。
このような分散剤は重合性単量体100重量部に対して
0.2〜20重量部が好ましい。さらに好ましくは0.3〜15重
量部である。
本発明において用いられる分散媒は、いずれ適当な安
定化剤、例えばポリビニルアルコール・ゼラチン・メチ
ルセルロース・メチルヒドロキシプロピルセルロース・
エチルセルロース・カルボキシメチルセルロースのナト
リウム塩・ポリアクリル酸及びその塩・デンプン・リン
酸三カルシウム・水酸化アルミニウム・水酸化マグネシ
ウム・メタケイ酸カルシウム・硫酸バリウム・ベントナ
イト等を水相に分散させて使用できる。この安定化剤
は、重合性単量体100部に対して、0.2〜20重量部を使用
することが好ましい。
又、これら安定化剤の微細な分散の為に、0.001〜0.1
重量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散
安定化剤の所期の作用を促進する為のものであり、その
具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム・テ
トラデシル硫酸ナトリウム・ペンタデシル硫酸ナトリウ
ム・オクチル硫酸ナトリウム・オレイン酸ナトリウム・
ラウリル酸ナトリウム・ステアリン酸カリウム・オレイ
ン酸カルシウム等が挙げられる。
重合開始剤としては、いずれか適当な重合開始剤、例
えば、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、その他のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
の如きアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イ
ソプロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロ
パーオキサイド、2,4−ジクロリルベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重
合開始剤が挙げられる。これら重合開始剤は、一般に
は、重合性単量体の重量の約0.5〜10%の開始剤で十分
である。
本発明で用いられる着色剤としては、公知のものが使
用でき、例えば、カーボンブラック、鉄黒の他、C.I.ダ
イレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシ
ッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダン
トレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクト
ブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー
15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー
5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン
6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリー
ン6等の染料、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルフ
ァストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエロ
ーS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、
タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネン
トオレンジGTR、ベンジジンオレンジG、カドミウムレ
ッド、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカル
シウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファストバイオレ
ットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブ
ルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、キナクリドン、ローダミンB、フタロシアニンブル
ー、ファーストスカイブルー、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等の顔料がある。
又、トナーを磁性トナーとして用いる為に、磁性粉を
含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場
の中に置かれて磁化される物質が用いられ、鉄、コバル
ト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若しくは、マグネ
タイト、フェライトなどの化合物がある。特に、重合法
を用いてトナーを得る場合には、着色剤及び磁性体の持
つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、好
ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物質によ
る疎水化処理を施しておいたほうが良い。
本発明においては、トナーの帯電性を制御する目的で
トナー材料中に荷電制御剤を添加しておくことが望まし
い。これら荷電制御剤としては、公知のものが用いら
れ、例えば、正荷電制御剤として、ニグロシン系染料・
トリフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・アミ
ン系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御
剤としては、サリチル酸系金属錯体・モノアゾ系染料金
属錯体・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレン−メ
タクリル酸共重合体等が挙げられる。
本発明で用いられる各種特性付与を目的とした添加剤
は、たとえば、以下のようなものが用いられる。
1)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロンチウム,酸
化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸
化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物
(炭化ケイ素など)金属塩(硫酸カルシウム,硫酸バリ
ウム,炭素カルシウムなど)など。
2)滑 剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン,ポ
リテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金属塩(ステ
アリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど)など。
3)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化錫,酸化チタ
ン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニウムなど)・
カーボンブラックなど。
これら添加剤は、トナー粒子100重量部に対し、0.01
〜10重量部が用いられ、好ましくは、0.1〜5重量部が
用いられる。これら添加剤は、単独で用いても、又、複
数併用しても良い。
本発明における粒度分布測定について述べる。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コ
ールター社製)を用い、個数平均分布,体積平均分布を
出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パー
ソナルコンピュータ−(キヤノン製)を接続し電解液は
1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製す
る。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤
として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を0.5〜50mg加
える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行い、前記コールターカウンタ−TA−II型に
より、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて2
〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個
数平均分布を求める。
これら求めた体積平均分布、個数平均分布より、重量
平均粒径(D4)を得る。
疎水化度測定: メタノール滴定試験は、疎水化された表面を有するシ
リカ微粉体の疎水化度を確認する実験的試験である。
処理されたシリカ微粉体の疎水化度を評価するために
本明細書において規定される“メタノール滴定試験”は
次の如く行う。供試シリカ微粉体0.2gを容量250mlの三
角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビュー
レットからシリカの全量が湿潤されるまで滴定する。こ
の際フラスコ内の溶液はマグネチックスターラーで常時
攪拌する。その終点はシリカ微粉体の全量が液体中に懸
濁されることによって観察され、疎水化度は終点に達し
た際のメタノールおよび水の液状混合物中のメタノール
の百分率として表わされる。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。な
お、以下の配合における部数はすべて重量部である。
実施例1 イオン交換水1200mlにγ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン0.25gを加え親水性コロイダルシリカ7gを加
え、70℃に加温しTK式ホモミキサーM型(特殊機化工業
製)を用いて10000rpmで15分間分散させた。さらに1/10
NのHCl水溶液を加え、系内pHを6とした。
上記処方を容器中で80℃に加温し、TK式ホモミキサー
を用いて溶解・分散して単量体混合物とした。さらに80
℃に保持しながら、開始剤ジメチル2,2′−アゾビスイ
ソブチレート10部を加えて溶解し、単量体組成物を調製
した。
前記で得た分散媒を入れた2のフラスコ中に上記単
量体組成物を投入し、窒素雰囲気下で、80℃でTK式ホモ
ミキサーを用いて9000rpmで60分間撹拌し、単量体組成
物を造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ80℃で
20時間重合した。
重合反応終了後、反応生成物を冷却し、NaOHを加え、
コロイダルシリカを溶解し、濾過、水洗、乾燥すること
により重合トナーを得た。
得られたトナーの粒径をコールターカウンターで測定
したところ、重量平均径が7.9μmで,5.04μm以下の微
粉が個数分布で25%であった。
このトナー100部に対して、BET法による比表面積が10
0m2/gである親水性アルミナ微粉体0.3部とBET法による
比表面積が250m2/gであり、ヘキサメチルジシラザンで
疎水化処理したシリカ微粉体0.5部をあわせて外添し
た。このトナー6部に対して、スチレン−アクリル酸−
メタクリル酸2エチルヘキシル共重合体で表面被覆した
Cu−Zn−Fe系フェライト粒子94部を混合して現像剤とし
た。
この現像剤及び外添トナーを用いてキヤノン製フルカ
ラー複写機CLC−1で画出し、100℃〜200℃の温度範囲
で5℃おきに温調し定着試験を行った。評価は、得られ
た定着画像を50g/cm2の荷重をかけたシルボン紙で摺擦
し、摺擦前後の画像濃度低下率が5%以下となる温度を
定着開始温度とした。またオフセットの評価は、画像の
観察で行った。
なお、未定着画像上のトナー量は、0.55±0.05mg/cm2
とした。
その結果、定着開始温度は110℃と低く、非オフセッ
ト領域は120℃〜190℃となり、低温定着を達成した。ま
た、50℃乾燥器中に2日間放置したブロッキング試験を
行ったところ、良好な結果であった。また、150℃で定
着する条件で、5000枚のランニングテストを行った結
果、画像濃度が1.4以上で、カブリもなく、非常に解像
力の高い画像が得られた。
比較例1 流動性付与剤として、アルミナを用いず、実施例1で
用いたシリカ微粉体0.9部だけを外添したことを除いて
は、実施例1と同様に行ったところ、定着開始温度は、
120℃であり、非オフセット領域は、130〜190℃とな
り、実施例1よりも高温側であった。
実施例2 流動性付与剤として、BET法による比表面積が60cm2/g
である親水性酸化チタン0.3部とBET法による比表面積が
150cm2/gであって、ジメチルジクロルシランで疎水化し
たシリカ微粉体0.5部をあわせて外添したことを除いて
は、実施例1と同様に行った。
その結果、定着開始温度は110℃と低く、非オフセッ
ト領域は120〜185℃となり、低温定着を達成した。
また、150℃の定着条件で、5000枚のランニングテス
トを行った結果、画像濃度が1.4以上で、カブリもな
く、非常に解像力の高い画像が得られた。
実施例3 単量体混合物の処方を以下のようにした以外は、実施
例1と同様にして、重量平均径7.6μm、5.04μm以下
の微粉が42個数%であるトナーを得た。
このトナーを実施例1と同様にして外添し、現像剤と
した。ただし、トナー飛散防止を考慮して、トナー5部
に対して、フェライト粒子95部を混合した。
この現像剤を用いて、実施例1と同様に画出し、定着
試験を行った。
その結果、定着開始温度は、115℃であり、非オフセ
ット領域は、130〜195℃となった。また、150℃の定着
条件で、5000枚のランニングテストを行った結果、画像
濃度が1.3以上で、カブリもなく、非常に解像力の高い
画像が得られた。
比較例2 分散媒中の親水性コロイダルシリカの量を5gとし、製
造時のTK式ホモミキサーの回転数を7500rpmとした以外
は、実施例1と同様にして、重量平均径が12.7μm、5.
04μm以下の微粉が20個数%であるトナーを得た。
このトナーを実施例1と同様にして外添し、現像剤と
して、画出し、定着試験を行った。
その結果、定着開始温度は、115℃であり、非オフセ
ット領域は、125〜190℃となった。しかし、150℃の定
着条件で5000枚のランニングテストを行った結果、画像
濃度、カブリには問題なかったが、解像力が実施例1よ
りも劣った。
比較例3 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った後、
3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却
後ハンマーミルを用いて粒径1〜2mm程度に粗粉砕し
た。次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕
した。さらに得られた微粉砕物を分級して重量平均径8.
1μmのトナーを得た。
このトナーを実施例1と同様に外添して、現像剤とし
た後、定着試験を行った。
その結果、定着開始温度は、120℃であり、非オフセ
ット領域は、110〜190℃であったので、実施例1と遜色
なかった。しかし、50℃で3日間のブロッキング試験で
は、トナー凝集が起ってしまった。
[発明の効果] 本発明によれば、流動性付与剤として、特定の親水性
無機酸化物と疎水性シリカとを併用するため、小粒径ト
ナーでありながら定着性が良好で、とりわけ低温定着に
優れる。また、耐ブロッキング性も良好で、高品質の画
像が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−195659(JP,A) 特開 平2−108069(JP,A) 特開 昭63−282758(JP,A) 特開 昭60−57856(JP,A) 特開 平1−302271(JP,A) 特開 平1−150154(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動性付与剤を含むトナーにおいて、該ト
    ナーが、少なくともワックスを含有する重合性単量体系
    を水相中で懸濁重合することにより得られるトナーであ
    り、重量平均粒径が4〜10μmであり、粒径5.04μm以
    下の微粉が個数分布で40%以下含有されており、且つ該
    流動性付与剤として、BET法による比表面積が、30〜2
    00m2/gである親水性無機酸化物と、BET法による比表
    面積が、80m2/g以上である疎水性シリカを併用し、疎水
    性シリカが親水性無機酸化物より多く含有されているこ
    とを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】前記親水性無機酸化物が、アルミナ及び/
    または酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記
    載の静電荷像現像用トナー。
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