JP2896807B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法

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JP2896807B2 JP2317839A JP31783990A JP2896807B2 JP 2896807 B2 JP2896807 B2 JP 2896807B2 JP 2317839 A JP2317839 A JP 2317839A JP 31783990 A JP31783990 A JP 31783990A JP 2896807 B2 JP2896807 B2 JP 2896807B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は静電荷像現像用トナーの製造方法に関し、詳
しくは電子写真法において形成される静電荷像を現像す
るためのトナーの製造方法に関する。
[従来の技術] 電子写真法とは米国特許第2,297,691号明細書等に記
載されている如く、多数の方法が知られており、一般に
は光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気
的潜像を形成し、該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙等の転写部材にトナー画像を転写した後、加
熱・圧力或は溶剤蒸気等により定着し複写物を得る方法
である。又、トナーを用いて現像する方法、或はトナー
画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案さ
れ、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用さ
れている。
一般にトナーを製造する方法としては、熱可塑性樹脂
中に染・顔料等の着色剤、荷電制御剤等の添加剤を溶融
混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により
所望の粒径を有するトナーを製造する方法が知られてい
る。
これら粉砕法によるトナーにおいては、十分な粉砕性
を付与する為に結着樹脂に脆性が必要であり、加えて粉
砕法トナーは鋭角な突起部分を有している為現像器中で
更に微粉砕ないし粉化を受けやすい。その結果、かぶり
の増大、機内飛散などが生じ、好ましく無い。
このような粉砕法トナーの欠点を解決すべく、例えば
特公昭56−13945号公報では、溶融スプレー法により球
形トナーを得る方法が、又、特公昭57−51676号公報で
は、不定形トナーに有機溶剤を少量添加し、冷却下撹拌
処理を行うことにより球形トナーを得る方法が、更に、
特公昭36−10231号公報をはじめ、特開昭59−53856号公
報、特開昭59−61842号公報等により重合法を用いた球
形トナーを得る方法が開示されている。
これら球形トナーはその形状が均一である為、潜像、
特にエッジ部が忠実に現像される為、高画質化に適して
いる。さらに、重合法により球形トナーを得た場合、粒
子の小粒径化も容易であり、一層高画質化に適したもの
となる。
このように、球形のトナーは、粉砕法によって得られ
たトナーの欠点をいくつかを解決しているが、新たな欠
点を引きこすことが判った。すなわち、得られたトナー
が真球状であるために、クリーニング性が劣ってしま
う。
この欠点を解決すべく特開昭60−220358号公報では、
乳化重合させて得た乳化重合液中の粒子をトナー粒径に
適した粒径となるように塩析し、トナーを得る方法を提
案している。この方法によれば、不完全球状のトナーが
得られるものの、塩析工程でのトナー粒径制御が困難
で、得られるトナー粒子は粒度分布の非常に広いものと
なり、分級工程が必要となってしまう。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述の如き問題点を解決するもので
あり、シャープな粒度分布を有し、かつ、不完全球状
で、クリーニング性に優れたトナーの製造方法を提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、以下の本発明の構成によって達成され
る。
本発明は、着色剤及びバインダー重合体を少なくとも
含有し、且つ所望のトナー粒子の1/2以下の粒径を有す
る粒子を凝集及び固着させることによってトナー粒子を
得るトナーの製造方法において、 該粒子を水性媒体中に分散されている状態で凝集させ
る凝集工程で、難水溶性無機塩、シリカ及びアルミナか
らなるグループから選択される少なくとも一種の粒径制
御剤を該水性媒体中に添加して該粒子の凝集を行うこと
を特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法に関す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは鋭意検討の結果、所望のトナー粒径の1/
2以下の粒径を有する粒子を凝集、及び固着させること
によって得られるトナーの製造方法において、該凝集工
程で、特定の粒径制御剤を添加することにより、凝集粒
子の粒度分布をシャープにコントロールすることが可能
となることを見い出した。たとえば、凝集工程におい
て、凝集剤のみを用いた場合、効率良く、凝集粒子を得
ることができるが、粒径制御能がほとんど無いことか
ら、粒度分布の広いもとなってしまう。そこで、該凝集
工程において、特定の粒径制御剤を添加することで、粒
子の凝集時及び凝集後において、粒径のコントロールが
容易となる。
本発明のトナーの製造方法の一例を以下に示す。
重合性単量体中に重合開始剤、着色剤、離型剤等、そ
の他の添加剤を加え、超音波分散機、ホモジナイザー等
によって均一に分散、または溶解せしめた単量体系を、
乳化剤を含有する水性媒体中に添加し、ホモジナイザー
等により乳化分散させて重合を行なう。重合温度は40℃
以上、一般的には50℃〜90℃の温度に設定するのが良
い。こうして、3μm以下の粒子が得られる。
このようにして得られた重合液中に凝固剤及び粒系制
御剤を添加し、該粒子を凝集させ、所望の粒径を有する
粒子凝集体を得る。凝固剤と粒径制御剤は同時に添加し
ても良いし、別々に添加しても良い。
更に該粒子凝集体は、粒子同士を十分固着させるため
に、粒子を形成するバインダーのTg以上で加熱処理され
る。その後、粒径制御剤の除去、脱水、洗浄、乾燥工程
を経て、不完全球状の粒子を得る。
本発明に適用できる重合性単量体としては、スチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチ
レン等のスチレンおよびその誘導体;メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、
メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのメタク
リル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル
酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアク
リル酸もしくはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量
体がある。
これらのモノマーは単独ないし混合して使用しうる。
上述したモノマーの中でも、スチレンまたはスチレン誘
導体を単独で、または他のモノマーと混合して重合性単
量体として使用することがトナーの現像特性および耐久
性の点で好ましい。
また、単量体の重合時に、添加剤として極性基を有す
る重合体、共重合体、環化ゴム等を添加して単量体を重
合することがより好ましい。
一方、必要に応じて添加される荷電制御性物質として
は、一般公知のものが用いられる。例えばニグロシン、
炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料、モノア
ゾ染料の金属化合物、サリチル酸、ジアルキルサリチル
酸の金属化合物等が用いられる。
本発明で用いられる着色剤としては、公知のものが使
用でき、例えば、カーボンブラック、鉄黒の他、C.I.ダ
イレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシ
ッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダン
トレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクト
ブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー
15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー
5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン
6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリー
ン6等の染料、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルフ
ァストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエロ
ーS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、
タートラジンレーキ、モリブデンオレンジ、パーマネン
トオレンジGTR、ベンジジンオレンジG、カドミウムレ
ッド、パーマネントレッド4R、ウォッチングレッドカル
シウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファストバイオレ
ットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブ
ルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、キナクリドン、ローダミンB、フタロシアニンブル
ー、ファーストスカイブルー、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等の顔料がある。
又、トナーを磁性トナーとして用いる為に、磁性粉を
含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場
の中に置かれて磁化される物質が用いられれ、鉄、コバ
ルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若しくは、マグ
ネタイト、フェライトなどの化合物がある。特に、本発
明においては、重合法を用いてトナーを得るので、着色
剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があ
り、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害のない物
質による疎水化処理、例えばカップリング剤処理やグラ
フト化処理を施しておいたほうが良い。特に染料系やカ
ーボンブラックは重合阻害性を有しているものが多いの
で注意を要する。染料系を表面処理する好ましい方法と
しては、あらかじめこれら染料系の存在下に重合性単量
体を重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体
を単量体系に添加する。又、カーボンブラックについて
は上記染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面
官能基と反応する物質、例えばポリオルガノシロキサン
などでグラフト処理を行なっても良い。又、本発明で用
いられる離型剤としては、パラフィン・ポリオレフィン
系ワックス及び、これらの変性物、例えば、酸化物やグ
ラフト処理物の他、高級脂肪酸、およびその金属塩、ア
ミドワックスなどがあげられる。これらワックスは環球
法(JIS K 2531)による軟化点が40〜130℃、好ましく
は50〜120℃を有するものが望ましく、軟化点が40℃以
下ではトナーの耐ブロッキング性及び保形性が不十分で
あり、130℃以上では離型性の効果が不十分となる。
このような離型剤は、重合性単量体100重量部に対し
て5〜30重量部使用することが好ましい。
重合開始剤としては、いずれか適当な重合開始剤、例
えば、2,2′−アゾビス(−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル、その他のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
の如きアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イ
ソプロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロ
パーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重合
開始剤が挙げられる。これら重合開始剤は、一般には、
重合性単量体の重量の約0.5〜10%の開始剤で十分であ
る。
また、上記油溶性の重合開始剤に水溶性の重合開始剤
を併用し、これを水性媒体中に添加しても良い。
本発明に使用できる水溶性の重合開始剤としては、例
えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸
塩、過酸化水素、4,4′−アゾビスシアノヴァレリック
アシド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二
塩基酸塩、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
−ハイドロパーオキサイド等が使用できる。特に過硫酸
塩を用いた場合は、開始活性部位となるサルフェートア
ニオンラジカル(SO4 -)がモノマーの表面に存在し、SO
4 -基の親水基ならびに帯電により粒子が安定化され比較
的均一な粒径を有する乳濁液が得られやすい。使用量は
重合性単量体に対して0.01〜10重量%が好ましく、特に
0.1〜5重量%が好ましい。重合開始剤が少なすぎると
重合性単量体が完全に重合せず、トナー中に残り、トナ
ーの特性を悪くする。
重合に際して次のような架橋剤を存在させて重合し、
架橋重合体を生成させてもよい。例えばジビニルベンゼ
ン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジビニル
スルホン、ジエチレングリコールジメタクリレート、ト
リエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,
2′−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)
プロパン、2,2′−ビス(4−アクリロキシジエトキシ
フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジブ
ロムネオペンチルグリコールジメタクリレート、フタル
酸ジアリルなど、一般の架橋剤を適宜用いることができ
る。
これらの架橋剤は、使用量が多いとトナーが溶融しに
くくなって、定着性が劣ることとなる。また使用量が少
ないと、トナーとして必要な耐ブロッキング性、耐久性
などの性質が悪くなり、熱ロール定着において、トナー
の一部が紙に完全に固着しないで、ローラー表面に付着
し、次の紙に転移するというオフセット現象を防ぎにく
くなる。故に、これら架橋剤の使用量は、単量体総量に
対して、0.001〜15重量%、より好ましくは0.1〜10重量
%で使用するのが良い。
連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン等の
アルキルメルカプタン、ジイソプロピルキサントゲン等
の低級アルキルキサントゲン類、四塩化炭素、四臭化炭
素等があり、重合性単量体に対して0〜2重量%使用さ
れるのが好ましい。
乳化重合に使用される水性媒体は、主に水が使用され
る。上記重合性単量体と水性媒体の割合は、前者/後者
が重量比で40/60〜90/10が好ましい。この割合が小さす
ぎると乳化重合しにくくなり、大きすぎると収率が低下
する。
乳化剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系
界面活性剤、両性イオン界面活性剤及びノニオン系界面
活性剤を使用することができる。このうち、負帯電性ト
ナーを製造するときは、アニオン系界面活性剤を使用
し、正帯電正トナーを製造するときは、カチオン系界面
活性剤を使用するのが好ましい。これらの場合に、分散
安定性をより良好にするために、ノニオン系界面活性剤
を併用するのが好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウ
ム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステ
ル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸
エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等がある。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノ
ールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセ
リン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピ
レンブロックポリマー等がある。
カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセ
テート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミ
ン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ス
テアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級
アンモニウム塩等がある。
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルトリメチル
アンモニウムクロライド等がある。
乳化剤の使用量は、重合性単量体に対して0.01〜10重
量%が好ましく、特に、0.5〜5重量%が好ましい。乳
化剤の使用量が少なすぎると安定な乳化重合が困難にな
り、多すぎると得られるトナーの耐湿性が劣る。
安定化剤としては、ポリビニルアルコール、デンプ
ン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子があり、
これらは、重合性単量体に対して0〜1重量%使用され
るのが好ましい。
本発明に使用される凝固剤としては、例えば、塩酸、
硫酸等の無機酸、蟻酸、修酸等の有機酸、これらの酸と
アルカリ土類金属、アルミニウムなどから成る水溶性金
属塩などがある。これら凝固剤を単独あるいは併用して
用いることができるが、好ましい凝固剤は硫酸マグネシ
ウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシ
ウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウムおよび/または
これらと無機酸との併用である。これらの凝固剤は、0.
1〜1.0重量%水溶液、特に0.1〜5重量%水溶液として
使用するのが好ましい。
又、凝固剤は、乳化重合液中の乳化剤の重量に対して
0.1〜5倍、好ましくは0.3〜0.5倍使用するのが好まし
い。凝固剤の使用量が少なすぎると粒子の凝集効果が不
充分であり、多すぎると、出来上ったトナーの環境特性
を悪化させるとともに、粒径制御剤の効果をも阻害し、
粒度分布の広い粒子凝集体が得られる。
本発明に用いられる粒径制御剤を以下に示す。
(1)難水溶性無機塩 リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、硫酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カル
シウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸亜鉛、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等 (2)シリカ、アルミナ このような無機化合物の粒径は1次粒子で2μm以
下、更には1μm以下であることが好ましい。
これら難水溶性無機塩は、粉末状のものをそのまま用
いてもよいが、リン酸ナトリウムと塩化カルシウム等の
如き物質を用いて水中にて難水溶性無機塩を生成させ、
そのまま用いる方法が、微粒子状態で、且つ分散性が良
好な無機化合物が容易に得られる点で好ましい。
一般に、粉末状の難水溶性無機塩がとる凝集は、一般
に強い凝集状態であり、この凝集状態における粒径も不
均一であるため、このような粉末を用いた場合、水中へ
の分散を注意深く行なう必要がある場合が多い。しかし
ながら、上記のように水中にて難水溶性無機塩を生成さ
せる方法を用いれば、このような心配もなく、該無機塩
の良好な分散状態が容易に得られる。
更に、このように水中で難水溶性無機塩を生成させる
際に、難水溶性無機塩とともに得られる水溶性の塩類は
そのまま凝固剤としても使用できる。
以下、難水溶性無機塩を生成させる反応の例を示す
が、これらに限定されるものではない。
2Na3PO4+3CaCl2=Ca3(PO4+6NaCl 2Na3PO4+3MgSO4=Mg3(PO4+3Na2SO4 2Na3PO4+Al2(SO4=2AlPO4+3NaSO4 Na2SO4+CaCl2=CaSO4+2NaCl Na2CO3+MgSO4=MgCO3+Na2SO4 Na2CO3+CaCl2=CaCO3+2NaCl 2Na3PO4+3ZnSO4=Zn3(PO4+3Na2SO4 Na2CO3+ZnCl2=ZnCO3+2NaCl Na2CO3+ZnSO4=ZnCO3+2Na2SO4 また金属酸化物であるシリカとしては、例えばアニオ
ン性シリカとして、アエロジル#200,#300,#380(日
本アエロジル社製)コロイダルシリカ等があり、カチオ
ン性シリカとしてはアミノアルキル変性コロイダルシリ
カ等がある。
特に、シリカを粒径制御剤として用いる場合、凝集さ
せる粒子がネガ性のときはカチオン性シリカを、ポジ性
のときはアニオン性シリカを用いるのが好ましい。
これら粒径制御剤は、重合性単量体100重量部に対し
て0.5〜10重量部が好ましく、より好ましくは2〜5重
量部である。0.5重量部より少ない場合は、充分な粒径
制御効果が得られず、逆に10重量部より多いと粒子の凝
集効果を阻害してしまう。また、これら粒径制御剤は2
種以上併用しても良い。
得られたトナーに各種特性を付与すべく、例えば以下
のようなものを外添しても良い。
1)流動性付与剤:金属酸化物(酸化ケイ素,酸化アル
ミニウム,酸化チタンなど)・カーボンブラック・フッ
化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を行ったもの
が、より好ましい。
2)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロンチウム,酸
化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,酸
化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物
(炭化ケイ素など)金属塩(硫酸カルシウム,硫酸バリ
ウム,炭酸カルシウムなど)など。
3)滑 剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン,ポ
リテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金属塩(ステ
アリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムなど)など。
4)電荷制御性粒子:金属酸化物(酸化錫,酸化チタ
ン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニウムなど)・
カーボンブラックなど。
これら添加剤は、トナー粒子100重量部に対し、0.1〜
10重量部が用いられ、好ましくは、0.1〜5重量部が用
いられる。これら添加剤は、単独で用いても、又、複数
併用しても良い。
本発明における粒度分布測定について述べる。
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コ
ールター社製)を用い、個数平均分布,体積平均分布を
出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パー
ソナルコンピューター(キヤノン製)を接続し電解液は
1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調整す
る。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤
として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を0.5〜50mg加
える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型に
より、アパチャーとして100μmのアパチャーを用いて
2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、
個数平均分布を求める。
これら求めた体積平均分布、個数平均分布より、体積
平均粒径を得る。
[実施例] 以下、実施例にもとづき本発明を詳細に説明する。
尚、部数はすべて重量部である。
実施例1 上記処方を容器中で70℃に加温し、ホモミキサーを用
いて充分に溶解・分散して、単量体混合物とした。
一方 上記処方にて、水性媒体を調製し液温70℃とした。これ
に先の単量体組成物を加え、ホモミキサーにて乳化さ
せ、N2雰囲気下にて、70℃,10時間重合した。冷却後、
乳化重合液を得た。乳化重合物の粒径は0.5μmであっ
た。
<凝集工程> 上記乳化重合液1を、凝固剤としてMgSO410g、粒径
制御剤としてアミノアルキル変性コロイダルシリカ8gを
溶解分散させた水溶液2中に十分撹拌しながら、液温
を30℃に保持しつつ、30分で滴下した。
<固着工程> その後、この混合液をオートクレーブへ移し、120℃
にて、30分間加熱撹拌した。冷却後、水酸化ナトリウム
を加え、粒径制御剤を除去し、水洗,濾過,乾燥を行な
い、不完全球形着色粒子を得た。
得られた粒子をコールターカウンター(アパーチャー
径100μm)で測定したところ、体積平均径8.5μm(変
動係数25%)でシャープな粒度分布を有していた。
実施例2 実施例1においてC.I.ピグメントイエロー17を、C.I.
ピグメントブルー15:3に、アミノアルキル変性コロイダ
ルシリカをリン酸カルシウムに、水酸化ナトリウムを塩
酸に変更した以外は、同様の操作を行ない不完全球形着
色粒子を得た。
得られた粒子をコールターカウンター(アパーチャー
径100μm)で測定したところ、体積平均径8.8μm(変
動係数28%)でシャープな粒度分布を有していた。
実施例3 上記処方を用い、凝固剤であるMgSO4をCaCl3に変更し
た以外は実施例1と同様の操作を行ない不完全球形着色
粒子を得た。得られた粒子をコールターカウンター(ア
パーチャー径100μm)で測定したところ、体積平均径
8.2μm(変動係数24%)でシャープな粒度分布を有し
ていた。
実施例4 上記処方を用い以下実施例1と同様の操作を行なって
不完全球形着色粒子を得た。
得られた粒子をコールターカウンター(アパーチャー
径100μm)で測定したところ、体積平均径8.5μm(変
動係数30%)でシャープな粒度分布を有していた。
実施例1〜4で得た粒子、それぞれ100部に対し、疎
水化処理シリカ微粉末0.6部を混合し、トナーとした。
該トナー8部に対し、アクリルコートフェライトキャリ
ア92部を混合し、それぞれ現像剤とした。
このようにして得られた現像剤のキヤノン社製CLC−5
00にて、画出し評価を行なったところ、2万枚において
もクリーニング不良を発生せず鮮明でカブリも無いカラ
ー複写物が得られた。
比較例1 実施例1において、粒径制御剤を用いなかった以外
は、同様の操作を行ない、不完全球形着色粒子を得た。
得られた粒子をコールターカウンター(アパーチャー径
100μm)で測定したところ、体積平均径9.6μm(変動
係数45%)と非常にブロードな粒度分布であった。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、分級工程を必要と
しないシャープな粒度分布を有し、かつ、不完全球形で
クリーニング性に優れたトナーが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−220358(JP,A) 特開 平2−148046(JP,A) 特開 平2−6535(JP,A) 特開 昭62−200362(JP,A) 特開 昭63−247760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤及びバインダー重合体を少なくとも
    含有し、且つ所望のトナー粒子の1/2以下の粒径を有す
    る粒子を凝集及び固着させることによってトナー粒子を
    得るトナーの製造方法において、 該粒子を水性媒体中に分散されている状態で凝集させる
    凝集工程で、難水溶性無機塩、シリカ及びアルミナから
    なるグループから選択される少なくとも一種の粒径制御
    剤を該水性媒体中に添加して該粒子の凝集を行うことを
    特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】該凝集工程で形成された凝集粒子を加熱す
    ることにより固着させる固着工程を有することを特徴と
    する請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】該凝集工程で、無機酸、有機酸及び水溶性
    金属塩からなるグループから選択される少なくとも一種
    の凝固剤を該水性媒体中に添加して該粒子の凝集を行な
    うことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現
    像用トナーの製造方法。
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