JP3168368B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

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JP3168368B2
JP3168368B2 JP24617193A JP24617193A JP3168368B2 JP 3168368 B2 JP3168368 B2 JP 3168368B2 JP 24617193 A JP24617193 A JP 24617193A JP 24617193 A JP24617193 A JP 24617193A JP 3168368 B2 JP3168368 B2 JP 3168368B2
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達哉 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潜像を顕像化する方法
に用いられる重合トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は米国特許第2,297,6
91号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知
られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手
段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写部材にト
ナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等
により定着し複写物を得る。また、トナーを用いて現像
する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、
従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセ
スに適した方法が採用されている。
【0003】従来、これらの目的に用いるトナーは一般
に熱可塑性樹脂中に染・顔料からなる着色剤を溶融混合
し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望
の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0004】この製造方法はかなり優れたトナーを製造
し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲
に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が充分に脆く、
経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくては
ならない。ところがこういった要求を満たすために樹脂
着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場
合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比
較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が
生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機
等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を
受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子
を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、そ
の分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低
下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注
意を払わなければならない。また、破断面に着色剤が露
出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合も
ある。
【0005】一方、これら粉砕法によるトナーの問題点
を克服するため、特公昭36−10231号、同43−
10799号及び同51−14895号公報等により懸
濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。懸
濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始
剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加
剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした
後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、
例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重
合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得
る。
【0006】こうして得られたトナーは水相中で油相を
重合するため、実質的に球状トナーとなる。球状トナー
は球形が故に、流動性が良く、また現像機への充填量が
粉砕法トナーに比較して多く入るといった特徴を有して
いる。だが一方で、クリーニング不良を起こしやすいと
いう問題点を有している。
【0007】この問題点を克服する方法として、例えば
特開昭62−266560号公報、特開平2−1324
58号公報、同132460号公報、同256068号
公報等が提案されているが、いずれも工程が複雑となる
ため製造上著しく不利となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は以上の
如き問題点を解決した重合トナーの製造方法を提供する
ことにある。
【0009】本発明の目的は画像濃度が高く、鮮明な画
像が得られ、定着特性が良好で、現像性にすぐれた重合
トナーの製造方法を提供することにある。更には流動性
が良く、耐凝集性を持ちながら、ブレードクリーニング
性に優れた生産性の良い重合トナーの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的のため
に、本発明によれば、懸濁重合で得られた重合率が85
〜97%の重合物粒子に、インラインスクリューによっ
て剪断力と圧縮力を同時に加えて不定形化する重合トナ
ーの製造方法であって、該インラインスクリューの圧縮
比が1〜4であることを特徴とする重合トナーの製造方
法が提案される。
【0011】かかるトナーは、本発明に従って重合性単
量体油相を水相中で懸濁重合させて実質的に球状の重合
体粒子を含む懸濁液を調製し、その重合率が85〜97
%の範囲においてインラインスクリューポンプによって
該懸濁液に剪断力と圧縮力を与えることで回分または連
続に、かかる粒子を不定形化せしめることができる。
【0012】以下本発明によるトナー及びその製造方法
について説明する。
【0013】本発明に使用される重合性単量体系を構成
する重合性単量体、及び着色剤等のトナー特性付与剤と
しては、以下のものが挙げられる。
【0014】重合性単量体としては、スチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のス
チレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アク
リル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、メタクリル酸エチルアミノエチル等の
メタクリル酸エステル類その他アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられ
る。
【0015】これらの単量体は単独、又は混合して使用
し得る。上述の単量体の中でも、スチレン又はスチレン
誘導体を単独で、又は他の単量体と混合して使用するこ
とがトナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
【0016】本発明では、単量体系に、極性基を有する
樹脂を添加して重合しても良い。本発明に使用できる極
性樹脂を以下に例示する。
【0017】(1)カチオン性重合体としては、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル,メタクリル酸ジエチルア
ミノエチルなどの含窒素単量体の重合体もしくはスチレ
ン,不飽和カルボン酸エステル等との共重合体が挙げら
れる。
【0018】(2)アニオン性重合体としては、アクリ
ロニトリル等のニトリル系単量体、塩化ビニル等の含ハ
ロゲン系単量体、アクリル酸・メタクリル酸等の不飽和
カルボン酸、その他不飽和二塩基酸・不飽和二塩基酸無
水物、ニトロ系単量体等の重合体もしくはスチレン系単
量体等との共重合体が挙げられる。
【0019】これら極性樹脂は、トナーの表面付近に局
在化することで、トナーの耐ブロッキング性を向上す
る。添加量としては、0.1〜10重量%が好ましい。
【0020】本発明で用いられる着色剤としては、公知
のものが使用でき、例えば、カーボンブラック、鉄黒の
他、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクト
レッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシ
ックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.
I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー
2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブル
ー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシ
ックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.
ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン
4、C.I.ベーシックグリーン6等の染料、黄鉛、カ
ドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブ
ルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエロー
G、パーマネントイエローNCG、タートラジンレー
キ、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGT
R、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマ
ネントレッド4R、ウォッチングレッドカルシウム塩、
ブリリアントカーミン3B、ファストバイオレットB、
メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、ア
ルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、キナク
リドン、ローダミンレーキ、フタロシアニンブルー、フ
ァーストスカイブルー、ピグメントグリーンB、マラカ
イトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等
の顔料がある。本発明においては懸濁重合法を用いてト
ナーを得るため、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性
に注意を払う必要があり、好ましくは、表面改質、例え
ば、重合阻害のない物質による疎水化処理を施しておい
たほうが良い。特に、染料系やカーボンブラックは、重
合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を
要する。染料系を表面処理する好ましい方法としては、
あらかじめこれら染料の存在下に重合性単量体を重合せ
しめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系
に添加する。また、カーボンブラックについては、上記
染料と同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基
と反応する物質、例えば、ポリオルガノシロキサン等で
グラフト処理を行っても良い。
【0021】トナーを磁性トナーとして用いる場合、磁
性粉を含有せしめてもよい。このような磁性粉として
は、磁場の中に置かれて磁化される物質が用いられ、
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末若しく
は、マグネタイト、フェライトなどの化合物がある。特
に、本発明においては、重合法を用いてトナーを得る
為、磁性体の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う
必要があり、好ましくは、表面改質、例えば、重合阻害
の無い物質による疎水化処理を施しておいたほうが良
い。
【0022】また、本発明において熱ロール定着時の離
型性を良くする目的で、トナー中に炭化水素系化合物等
一般に離型剤として用いられているワックス類を配合し
ても良い。本発明に用いられるワックス類としては、パ
ラフィン・ポリオレフィン系ワックス及び、これらの変
性物、例えば、酸化物やグラフト処理物の他、高級脂肪
酸、及びその金属塩、アミドワックスなどが挙げられ
る。これらワックスは環球法(JIS K2531)に
よる軟化点が40〜130℃、好ましくは50〜120
℃を有するものが望ましく、軟化点が40℃を下回ると
トナーの耐ブロッキング性及び保形性が不十分であり、
130℃を上回ると離型性の効果が不十分となる。これ
ら離型剤の添加量としては0.1〜50重量%が好まし
い。
【0023】本発明においては、トナーの帯電性を制御
する目的でトナー材料中に荷電制御剤を添加しておくこ
とが望ましい。これら荷電制御剤としては、公知のもの
のうち、重合阻害性・水相移行性の殆ど無いものが用い
られ、例えば正荷電制御剤としてニグロシン系染料・ト
リフェニルメタン系染料・四級アンモニウム塩・アミン
系及びポリアミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤
としては、含金属サリチル酸系化合物・含金属モノアゾ
系染料化合物・スチレン−アクリル酸共重合体・スチレ
ン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。これら荷電
制御剤の添加量としては0.1〜〜10重量%が好まし
い。
【0024】重合開始剤としては、いずれか適当な重合
開始剤、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ
−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾ
イルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、
ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロ
ペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシ
ド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤
が挙げられる。これら重合開始剤は、重合性単量体の
0.5〜20重量%の添加量が好ましい。
【0025】本発明では、架橋剤を添加してもよく、好
ましい添加量としては、0.001〜15重量%であ
る。
【0026】本発明で用いられる各種特性付与を目的と
した添加剤は、トナーに添加した時の耐久性の点から、
トナー粒子の重量平均径の1/10以下の粒径であるこ
とが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡にお
けるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を
意味する。これら特性付与を目的とした添加剤として
は、例えば、以下のようなものが用いられる。
【0027】1)流動性付与剤:金属酸化物(酸化ケイ
素,酸化アルミニウム,酸化チタンなど)・カーボンブ
ラック・フッ化カーボンなど。それぞれ、疎水化処理を
行ったものが、より好ましい。
【0028】2)研磨剤:金属酸化物(チタン酸ストロ
ンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マグ
ネシウム,酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど)など。
【0029】3)滑剤:フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニ
リデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金
属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウムな
ど)など。
【0030】4)荷電制御性粒子:金属酸化物(酸化
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニ
ウムなど)・カーボンブラックなど。
【0031】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは、
0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独
で用いても、また、複数併用しても良い。
【0032】本発明において用いられる水系媒体には、
いずれ適当な安定化剤を添加する。例えば、無機化合物
として、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン
酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミ
ナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアル
コール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキ
シプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースのナトリウム塩・ポリアクリル酸及び
その塩・デンプン等を水相に分散させて使用できる。こ
の安定化剤は、重合性単量体100重量部に対して、
0.2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0033】また、これら安定化剤の微細な分散のため
に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を使用して
もよい。これは上記分散安定剤の所期の作用を促進する
ためのものであり、その具体例としては、ドデシルベン
ゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステア
リン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられ
る。
【0034】これら分散安定剤の中で、無機化合物を用
いる場合、市販のものをそのまま用いても良いがより細
かい粒子を得るために、水系媒体中にて該無機化合物を
生成させても良い。
【0035】例えばリン酸カルシウムの場合、高撹拌下
において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水
溶液を混合するとよい。
【0036】本発明で用いられる重合トナーは、以下の
如き方法にて得られる。即ち、重合性単量体中に離型
剤、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を
加え、ホモジナイザー・超音波分散機等によって均一に
溶解又は分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有す
る水系媒体中に通常の撹拌機又はホモミキサー・ホモジ
ナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体液滴
が所望のトナー粒子のサイズ、一般に30μm以下の粒
径を有するように撹拌速度・時間を調整し造粒する。そ
の後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、
且つ粒子の沈降・浮遊が防止される程度の撹拌を行えば
良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃
の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇
温しても良く、更に、トナー定着時の臭いの原因等とな
る未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために
反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去して
も良い。
【0037】次いで、かかる実質的に球状の重合体粒子
を含む懸濁液を調製した後、そのままインラインスクリ
ューポンプへ導入し、その回転によって剪断力と圧縮力
を同時に与え、不定形化せしめることで本発明によるト
ナーを得ることができる。
【0038】本発明において用いられるインラインスク
リューポンプは図1の如き公知のものも使用できるが、
圧縮比が1〜4のものが好適である。
【0039】圧縮比が1未満では、不定形化処理が充分
でなく、4を超える場合は重合体粒子の破砕や融着が発
生し、所望の重合体粒子を得ることができない。
【0040】また、インラインスクリューポンプのL/
D(スクリュー長/スクリュー径の比)は20が好まし
く用いられる。
【0041】さらに、必要に応じインラインスクリュー
ポンプに温度調節機構を備えても良い。
【0042】本発明における粒度分布測定について述べ
る。
【0043】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、
体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)
及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)
を接続し電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。
【0044】測定法としては前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さら
に測定試料を0.5〜50mg加える。
【0045】試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約
1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンター
TA−II型により、アパチャーとして100μmアパ
チャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
て体積平均分布、個数平均分布を求める。これら求めた
体積平均分布,個数平均分布より、重量平均粒径を得
る。
【0046】本発明によるトナーは、不定形化についで
洗浄乾燥することで得ることができる。
【0047】以下、実施例及び比較例に基づき本発明を
具体的に説明する。
【0048】
【実施例】実施例1 イオン交換水709gに0.1M−Na3 PO4 水溶液
451gを投入し60℃に加温した後、TK式ホモミキ
サー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpmに
て撹拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液67.
7gを徐々に添加し、Ca3 (PO4 2 を含む水系媒
体を得た。
【0049】 スチレン 175g 2−エチルヘキシルアクリレート 25g C.I.ピグメントブルー15:3 10g パラフィンワックス(m.p.70℃) 30g ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 5g
【0050】上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて12,000rpm
にて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0g、及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート
1gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記、水系
媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2
囲気下において、TKホモミキサーにて10,000r
pmで20分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。そ
の後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応
させた後、液温を80℃とし、10時間反応させた。
【0051】次いで、重合体粒子を含む懸濁液を図1の
如きインラインスクリューポンプ内に導入し、毎分1.
0リットルの流量で処理した。このインラインスクリュ
ーの圧縮比は1、L/Dは20であった。その後、冷却
し塩酸を加えCa3 (PO42 を溶解させ、濾過,水
洗,乾燥をして重合トナーを得た。得られたトナーの粒
径は重量平均径8.5μmでシャープな粒度分布を有
し、且つ、顕微鏡観察により不定形化されていた。
【0052】得られたトナー100重量部に対して、B
ET法による比表面積が200m2/gである疎水性シ
リカ0.7重量部を外添した。このトナー7重量部に対
し、アクリルコートされたフェライトキャリア93重量
部を混合し、現像剤とした。
【0053】この現像剤及び外添トナーを用いて、キヤ
ノン製フルカラー複写機CLC−500改造機で画出し
を行なった。結果を表1に示す。
【0054】比較例1 実施例1において、インラインスクリューの圧縮比を
0.8とした以外は同様の操作をして重合トナーを得
た。得られたトナーの粒径は重量平均径8.5μmであ
り、形状はほとんど球形であった。結果を表1に示す。
【0055】実施例2 実施例1においてインラインスクリューの圧縮比を4と
した以外は、同様の操作をして重合トナーを得た。得ら
れたトナーの粒径は、重量平均径9.1μmであり、形
状は不定形化されていた。結果を表1に示す。
【0056】比較例2 実施例1において、インラインスクリューの圧縮比を
4.5とした以外は、同様の操作をして重合トナーを得
た。得られたトナーの粒径は、重量平均径10.9μm
であり、顕微鏡観察(200倍)で融着,粉砕物が多く
観察された。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】以上の様に、本発明によるトナーは、実
質的な球状から不定形化されているので、ブレードによ
るクリーニングに際して、ブレードをすりぬけることな
く、かくして、感光体表面に残留することなく、ほぼ完
全に除去されるために、クリーニング性に優れて高品質
の複写画像を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー粒子不定形化工程に好適に使用
できるインラインスクリューポンプの概略説明図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 功二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 粕谷 貴重 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−266560(JP,A) 特開 平3−290671(JP,A) 特開 平5−36067(JP,A) 特開 平5−333597(JP,A) 特開 平4−140757(JP,A) 特開 平4−102861(JP,A) 特開 平3−221971(JP,A) 特開 昭63−256151(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/087

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸濁重合で得られた重合率が85〜97
    %の重合物粒子に、インラインスクリューによって剪断
    力と圧縮力を同時に加えて不定形化する重合トナーの製
    造方法であって、該インラインスクリューの圧縮比が1
    〜4であることを特徴とする重合トナーの製造方法。
JP24617193A 1993-09-07 1993-09-07 重合トナーの製造方法 Expired - Lifetime JP3168368B2 (ja)

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