JP2605705B2 - 電子写真用トナーの製造法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造法

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JP2605705B2 JP62038687A JP3868787A JP2605705B2 JP 2605705 B2 JP2605705 B2 JP 2605705B2 JP 62038687 A JP62038687 A JP 62038687A JP 3868787 A JP3868787 A JP 3868787A JP 2605705 B2 JP2605705 B2 JP 2605705B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、乳化重合法を利用した電子写真用トナーの
製造法に関する。
(従来の技術) 電子写真法においては、感光体を一様に帯電させた
後、原図に基づいた光像を前記感光体に露光し、光照射
部分の電荷を消滅或いは減少させて、感光体上に原図に
基づいた静電潜像を形成させ、その後、トナーを含有す
る現像剤により顕像化させる。この顕像化されたトナー
像は、一般には、適当な転写体に転写され、定着されて
所謂コピーとなる。
前記プロセスに用いられる現像剤は、基本的には、静
電潜像を顕像化するための着色剤と、顕像を転写体に固
着させるための結着剤を主成分としているが、これらは
所謂湿式(液体)現像剤及び乾式現像剤に大別される。
乾式現像剤は、更に二成分系現像剤と一成分系現像剤
に分けることができ、前者はキャリアとトナーから成
り、後者はトナーのみから成る。つまり、感光体上に静
電荷像を現像するのに必要な静電荷像と逆極性のトナー
を、キャリアとトナーの摩擦帯電により得るものが二成
分系現像剤であり、これに反して、トナー同士の摩擦或
いは現像器中の他の部材との摩擦によって帯電するもの
が一成分系現像剤である。
従来、このような乾式現像剤用のトナーは、一般には
カーボンブラック等の着色剤、及び/又はマグネタイト
等の磁性粉を熱可塑性樹脂中に溶融混練して分散体とな
した後、適当な粉砕装置により機械的に衝撃力を加えて
前記分散体を所望の粒径に粉砕し、必要ならば、それを
更に分級してトナーとする方法により製造されてきた
(以下、この方法を粉砕法という)。
このような方法は、溶融混練及び粉砕するために多大
のエネルギーを必要とするばかりでなく、製造されたト
ナーは必然的に多くの欠点を有している。特に、溶融混
練工程と粉砕工程に望ましい樹脂を用いた場合について
は、例えば、溶融しやすい樹脂を用いた場合には、トナ
ー保存時の凝集(ブロッキング)や、感光体上のトナー
フイルミングによるカブリ等を招来させ、また、粉砕し
やすい樹脂を用いた場合には、現像機中で粉砕されて微
細なトナーになり、画像カブリや機内汚れを招来する。
また、粉砕されたトナー表面には、樹脂中に分散され
ていた着色剤が現れることにより、高湿度状態での摩擦
帯電量の減少とか現像機中での着色剤の脱落が起こり、
これがキャリア表面の汚染とか感光体表面の汚染等の好
ましくない現象を惹起する。
このような粉砕法の欠点を解決するため、特公昭43−
10799号公報には、乳化重合法により得られた乳濁液を
スプレー乾燥することにより全く球状のトナー粒子を製
造する方法が提案されている。
また、粉砕法の欠点を解決するために重合法を利用し
たトナーの製造法として、特公昭51−14895号公報、特
開昭57−53756号公報等に懸濁重合法によるトナーの製
造法が提案されている。懸濁重合法による場合には、真
球状のトナーが得られる。
従来、このような重合法を利用して得られたトナー
は、粉砕法によって得られたトナーの欠点のいくつかを
解決しているが、新たな欠点を引き起こすことが判っ
た。すなわち、得られたトナー粒子が真球状であるため
に、クリーニング性が劣り、また、乳化剤又は懸濁剤が
トナー粒子に残るため、帯電安定性及び耐ブロッキング
性が低下する。
更に、真球状でない、不定形のトナーを重合法で得る
方法として、通常の乳化剤を用いた乳化重合法で得た重
合液中の粒子を凝固させて、トナーに適した粒径の不定
形の電子写真用トナーの製造方法が、特開昭60−220358
号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、通常の乳化剤を用いた乳化重合法によ
って得たトナーは、重合反応に使用された乳化剤がトナ
ー中に混入するために、常温常湿及び高温高湿での吸湿
率が低温低湿下に比べて大きい。従って、常温常湿及び
高温高湿下で優れた画質が得られるが、低温低湿度下で
は、画像濃度が低下することが耐環境テストで判った。
また、製造工程で乳化剤を含んだ廃水を多量に生成す
るために、廃水処理のコストが大きくなってしまう。
本発明は、このような乳化重合によるトナー及びその
製造法における問題点を解決するものであり、画像濃
度、解像度、階調性、クリーニング性、耐ブロッキング
性及び帯電安定性が優れていると共に、特に耐環境性に
優れた乾式現像に適した電子写真用トナーを低コストで
製造しうる方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段及び作用) 本発明は、重合性単量体を着色剤及び/又は磁性粉の
存在下に乳化重合することによって得た重合体粒子を、
トナーに適した粒径に凝固させる電子写真用トナーの製
造法において、前記乳化重合を反応性乳化剤を用いて行
うことを特徴とする電子写真用トナーの製造法に関す
る。
本発明における重合性単量体の乳化重合は、反応性乳
化剤を含有する水性媒体中に、重合性単量体を乳化分散
させて重合させることにより行われる。このように、従
来の乳化重合法で用いる乳化剤を用いる代わりに、反応
性乳化剤を用いる重合をソープフリー重合という。
このソープフリー重合に際して、着色剤及び/又は磁
性粉並びに重合開始剤を添加することができる。その
他、帯電制御剤、流動性向上剤、クリーニング性向上
剤、オフセット防止剤等のトナー特性向上剤、乳化分散
を助ける安定剤及び連鎖移動剤を適宜添加することがで
きる。
重合性単量体を水性媒体に乳化分散させる方法として
は、重合性単量体、反応性乳化剤及び水性媒体を同時に
撹拌混合してもよく、反応性乳化剤を溶解させた水性媒
体に重合性単量体を添加し、撹拌混合してもよい。
重合開始剤は、この乳化分散の後、添加してもよい
が、水溶性の重合開始剤を乳化分散時に水性媒体に予め
溶解しておくのが好ましい。また、重合開始剤として
は、油溶性の重合開始剤も使用することができ、これ
は、重合性単量体に予め溶解しておくのが好ましい。ま
た、水溶性の重合開始剤と油溶性重合開始剤とを併用す
ることも可能である。
また、着色剤及び/又は磁性粉は、樹脂中への分散を
よくするためには、上記乳化分散後に添加するよりも、
予め重合性単量体に溶解又は分散させて使用するのが好
ましい。必要に応じて使用されるトナー特性向上剤も同
様である。更に、安定剤は必要に応じて使用すればよい
が、これは、上記乳化分散後に添加しても予め水性媒体
に溶解して使用してもよい。
上記乳化分散における撹拌混合は、普通の撹拌機を用
いて比較的高速で撹拌してもよいが、ホモミキサー等を
使用して高速剪断による撹拌により行うのが好ましい。
これは、重合性単量体に着色剤及び/又は磁性粉並びに
必要に応じて使用されるトナー特性向上剤を分散させる
場合も同様である。
本発明における重合は、上記乳化分散の後又は乳化分
散させつつ、20〜120℃の温度で行うのが好ましく、特
に、50〜80℃の温度で行うのが好ましい。
この重合は、重合率が99重量%以上になるまで進める
のが好ましく、特に99.9重量%以上になるまで進めるの
が好ましい。重合率が低く、残存モノマーが多くなる
と、トナーの特性、特に保存安定性が劣る傾向がある。
また、重合によって得られる重合体は、その重量平均
分子量が50000以上のものが好ましい。分子量が小さく
なりすぎると、クリーニング性及び耐ブロッキング性が
低下しやすくなる。
また、得られた重合体は、ガラス転移点が30〜90℃で
あるのが好ましく、特に50〜80℃であるのが好ましい。
ガラス転移点が低すぎると、耐ブロッキング性が低下し
やすく、高すぎると、定着性が低下しやすくなる。ガラ
ス転移点の調整は、主に使用する重合性単量体を選択す
ることにより行うことができる。
このようなソープフリー重合により、約3μm以下の
粒子が得られる。
次に、本発明に使用する材料について説明する。
上記重合性単量体としては、スチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−
ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−
ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n
−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−
ドデシルスチレン、n−メトキシスチレン、p−フェニ
ルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチ
レン等のスチレン及びスチレン誘導体、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン性不飽和
モノオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化
ビニル、弗化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル
等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリ
ル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等の
α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシプロピル等のアクリル酸若しくはメタクリル酸
の誘導体、場合によってはアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フマール酸等も使用できる。また、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピ
ロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタリン塩等
を1種若しくは2種以上組合せて使用できる。これらの
重合性単量体の中でスチレン又はスチレン誘導体を40〜
100重量%使用すると、トナーを電子写真複写装置で紙
に複写した時に定着性が非常に優れたものとなるので好
ましい。
また、本発明の重合性単量体として、架橋剤となる重
合性の二重結合を2個以上有する化合物を一部用いるこ
ともできる。例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタ
レン及びそれらの誘導体のような芳香族ジビニル化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリコール
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート等のジエチレン性カルボン酸エステル、N,N−ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルファ
イト等のすべてのジビニル化合物及び3個以上のビニル
基を持つ化合物等を単独又は混合物として使用できる。
架橋剤の使用量は、重合性単量体の総量に対して0〜20
重量%であるのが好ましく、特に0〜5重量%であるの
が好ましい。
本発明に使用される水性媒体は、主に、水である。上
記重合性単量体と水性媒体との割合は、前者/後者の重
量比で60/40〜10/90であるのが好ましい。この割合が大
きすぎると、重合しにくくなり、小さすぎると、収率が
低下する。
本発明における反応性乳化剤とは、付加重合性二重結
合を有する乳化剤である。従って、乳化重合の際には、
乳化剤として単量体の重合の場を提供するとともに、徐
々に重合体の構成成分として組み入れられてゆく。その
ため、従来の乳化剤を用いた場合のように乳化剤がトナ
ー粒子に残存し、トナーの帯電性を阻害することはな
い。
反応性乳化剤は、構造的には、従来の乳化剤に付加重
合性基を導入すること、又は、従来の重合性単量体に従
来の乳化剤における親水基と親油基若しくは親水基のみ
を導入することによって構成されている。従って、前者
においては、例えば、−CmH2m+1、−CmH2m-1、−(C
F2mF、 2m′+1 〔式中、mは6〜20の整数であり、m′は1〜20の整数
を表す)等の従来の乳化剤に含まれるような親油基を有
するが、後者においては、これらの親油基を有していな
くてもよい。
一方、本発明における反応性乳化剤は、必ず親水基を
有している。反応性乳化剤における親水基は、従来の乳
化剤と同様に、その性質によって陰イオン性、陽イオン
性、両性イオン性、非イオン性に分類することができ
る。本発明においては、特に限定はされないが、陰イオ
ン性親水基及び/又は非イオン性親水性を有する反応性
乳化剤を用いることが好ましい。陰イオン性親水基とし
ては、−SO3M、−OSO3M、−COOM、−OPO3M2(但し、M
はNa、K又はNH4である)等が挙げられ、非イオン性親
水基としては、 −O(CH2CH2O)−、 (但し、nは繰り返し数を意味する正の整数である)等
が挙げられる。
また、本発明における反応性乳化剤は、付加重合性二
重結合を有している。従って、反応性乳化剤としては、
スチレン、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、アリルアルコール等の付加重合性二重結合を有す
る化合物に前記親水基と親油基若しくは親水基のみが導
入された構造、又はこれらの付加重合性二重結合を有す
る化合物が、前記親水基及び親油基を有する乳化剤に導
入された構造の化合物が挙げられる。
以下に反応性乳化剤の具体例を示すが、本発明におい
ては、これらに限定されるものではない。
スチレン誘導体構造を持つもの: アクリル酸誘導体構造を持つもの: イタコン酸誘導体構造を持つもの: マレイン酸誘導体構造を持つもの: フマル酸誘導体構造を持つもの: アリルアルコール誘導体構造を持つもの: (但し、MはNa、K又はNH4であり、R1は水素又はメチ
ル基であり、R2及びR3は水素、炭素原子数1〜22のアル
キル基、又は炭素原子数1〜16のアルキル基を有するア
ルキルフェニル基であり、R4はメチル基又はエチル基で
あり、p、q及びrは1〜10の繰り返し数を意味する整
数であり、x、y及びzは、1〜50の繰り返し数を意味
する整数である。) 乳化重合に際して、反応性乳化剤は、その親水基を分
散粒子表面に向けて存在し、分散粒子表面に保護層を形
成して、分散粒子を安定化するため、比較的均一な粒径
を有する安定な乳濁液を得ることができる。
反応性乳化剤の使用量は、重合性単量体の総量に対し
て0.01〜10重量%であるのが好ましく、特に0.1〜5重
量%であるのが好ましい。反応性乳化剤の使用量が少な
すぎると、安定な重合が困難になり、多すぎると、得ら
れるトナーの耐湿性が悪化する。
本発明に使用しうる水溶性重合開始剤としては、例え
ば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、
過酸化水素、4,4′−アゾビスシアノ吉草酸、2,2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、t−ブチル
ヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等を使
用することができる。特に、過硫酸塩を用いた場合に
は、開始活性部位となるサルフェートアニオンラジカル
が、反応性乳化剤と同様に粒子の表面に存在し、その親
水性並びに帯電により粒子が安定化され、さらに均一な
粒径を有する乳濁液が得られやすい。使用量は、重合性
単量体に対して0.01〜10重量%であるのが好ましく、特
に0.1〜5重量%であるのが好ましい。重合開始剤が少
なすぎると、重合性単量体が完全に重合せず、トナー中
に残り、トナーの特性を悪くする。重合開始剤として
は、過酸化ベンゾイル、過安息香酸tert−ブチル等の過
酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブ
チルバレロニトリル等のアゾ系化合物等の油溶性の重合
開始剤を併用することができる。
上記の水溶性重合開始剤は、還元剤と組合せて使用し
てもよい。還元剤としては、メタ重亜硫酸ナトリウム、
塩化第一鉄等、一般に知られているものを使用すること
ができる。還元剤は、必ずしも使用する必要はないが、
使用するときは、水溶性の重合開示剤に対して当量以下
で使用するのが好ましい。
連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン等の
アルキルメルカプタン、ジイソプロピルキサントゲン等
の低級アルキルキサントゲン類、四塩化炭素、四臭化炭
素等があり、重合性単量体に対して0〜2重量%使用す
るのが好ましい。
本発明に好ましく用いられる着色剤としては、顔料又
は染料を挙げることができ、例えは種々のカーボンブラ
ック、ニグロシン染料(C.I.No.50415)、アニリンブル
ー(C.I.No.50405)、カルコオイルブルー(C.I.No.azo
ec Blue 3)、クロームイエロー(C.I.No.14090)、ウ
ルトラマリンブルー(C.I.No.77103)、デュポンオイル
レッド(C.I.No.26105)、オリエントオイルレッド#33
0(C.I.No.60505)、キノリンイエロー(C.I.No.4700
5)、メチレンブルークロライド(C.I.No.52015)、フ
タロシアニンブルー(C.I.No.74160)、マラカイトグリ
ーンオクサレート(C.I.No.42000)、ランプブラック
(C.I.No.77266)、ローズベンガル(C.I.No.45435)、
オイルブラック、アゾオイルブラック等を単独で或いは
これらを混合して用いることができる。これらの着色剤
は、任意の量で用いることができるが、必要な濃度を得
るためと経済的な理由のために、トナー中に好ましくは
約1〜30重量%、特に好ましくは5〜15重量%になるよ
うな割合で使用される。
顔料或いは染料としては、重合反応系中若しくは本発
明のトナー中への分散性を増加させる目的で種々の処理
を施したものを使用してもよい。このような処理として
は、例えばニグロシン染料(C.I.No.50415)をステアリ
ン酸、マレイン酸のような有機酸を用いる処理がある。
これらの着色剤の中で、本発明のトナーに特に好まし
いのは、種々のカーボンブラック、例えばファーネスブ
ラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセ
チレンブラック、ランプブラック等である。更に、前記
カーボンブラックは、表面処理を施されていてもよい。
表面処理としては、例えば酸素、オゾン、硝酸等、種々
の酸化剤を用いての酸化処理、ジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレート等の有機酸エステルによる表面吸着
処理等がある。
また、カーボンブラックの存在下に、前記重合性単量
体を塊状重合、溶液重合等の方法により重合させて得ら
れるグラフト化カーボンブラックを用いてもよい。グラ
フト化カーボンブラックの重合体成分は、グラフト化カ
ーボンブラックに対して50重量%以下であるのが好まし
く、特に30重量%以下であるのが好ましい。グラフト化
カーボンブラックは、重合に際し、その分散安定性が優
れているので好ましいが、重合体成分が多すぎると、重
合性単量体に分散させたときに粘度が高くなりすぎる傾
向があり、作業性が低下する。グラフト化カーボンブラ
ックの使用量は、カーボンブラック成分の量で決定する
のが好ましい。
磁性粉は、磁性トナーを製造する場合に使用され、こ
れは、着色剤を兼ねることができる。好ましい磁性粉と
しては、例えばマグネタイト或いはフェライトのような
鉄或いはニッケル、コバルト等の強磁性を示す元素の酸
化物若しくは化合物がある。これらの磁性粉は、粒径が
0.01〜3μmの粉末状のものが好ましく、また、磁性粉
の表面が樹脂、チタンカップリング剤、シランカップリ
ング剤、高級脂肪酸金属塩等で処理されていてもよい。
これらの磁性粉は、トナーに対して20〜80重量%、好ま
しくは35〜70重量%含有させることができる。これ以下
の量で、着色剤として使用してもよい。
オフセット防止剤は必要に応じて使用される。オフセ
ット防止剤は、重合時に又は重合後に種々の形態で系中
に存在させ、製品としてのトナーに含有させることがで
きる。或いは、オフセット防止剤が存在しない本発明の
トナーに後から添加することもできる。前記のオフセッ
ト防止剤としては、種々の天然ワックス、例えばカルナ
ウバワックス、硬化ヒマシ油、低分子量オレフィン重合
体等を本発明に用いるが、好ましくは低分子量オレフィ
ン重合体を用いる。この低分子量オレフィン重合体とし
ては、オレフィンの重合体又はオレフィンとオレフィン
以外の単量体との共重合体で低分子量のものを使用す
る。ここで、オレフィンとしては、エチレン、プロピレ
ン、ブテン−1等があり、オレフィン以外の単量体とし
ては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が
ある。この低分子量オレフィン重合体としては、例えば
特開昭55−153944号公報に記載されているポリアルキレ
ン、特開昭50−93647号公報に記載されている低分子量
オレフィン共重合体を使用することができる。
本発明において、低分子量オレフィン重合体とは、通
常の高分子化学で言う低分子量の概念に含まれるもので
あればよく、一般には、重量平均分子量(Mw)が1000〜
45000、好ましくは2000〜6000のものである。
本発明に使用する低分子量ポリオレフィン重合体は、
100〜180℃、特に130〜160℃の軟化点を有するものであ
るのが好ましい。
本発明に用いることのできる低分子量オレフィン重合
体の量は、特に制限はないが、好ましくはトナーの重量
に対して0〜30重量%の範囲であり、より好ましくは、
1〜30重量%である。低分子量ポリオレフィンの量が少
なすぎると、これを添加することによるオフセット防止
効果が発現せず、多すぎると、重合反応中にゲル化等を
起こすことがある。
更に、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等を必要
に応じて用いることができる。これらは、重合反応系中
に存在させ、製品トナー中に存在させることもできる
が、好ましくは製品トナーに後に外添処理される。これ
らの含有量は、本発明のトナーに対して各々0〜3重量
%であるのが好ましい。流動性向上剤には、シラン、チ
タン、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム及びマ
グネシウムの酸化物若しくは前記酸化物をチタンカップ
リング剤或いはシランカップリング剤で疎水化処理した
ものがあり、クリーニング性向上剤には、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸リチウム及びラウリン酸マグネシウ
ムのような高級脂肪酸の金属塩或いはペンタエリトリッ
トベンゾエートのような芳香族酸エステルがある。
本発明において、重合性単量体及び着色剤を選択する
ことにより、また、反応性乳化剤及び過硫酸塩の量によ
り、製品トナーの所謂帯電量及び帯電極性を自由に調整
できるが、帯電量及び帯電極性をより所望の値に調整す
るために本発明のトナーに所謂、荷電制御剤を前記着色
剤と併用して用いることもできる。
本発明に好ましく用いられる荷電制御剤としては、例
えばスピロンブラックTRH、スピロンブラックTPH(保土
谷化学工業(株)製)等のアゾ染料、p−フルオロ安息
香酸、p−ニトロ安息香酸、2,4−ジ−t−ブチルサリ
チル酸等の芳香族酸誘導体、ジブチル−スズオキシド、
ジオクチル−スズオキシド等のスズ化合物等を挙げるこ
とができる。これらは、重合性単量体に対して0〜5重
量%使用するのが好ましい。
本発明方法においては、重合により主要樹脂成分を製
造した後、得られた重合液に凝固剤を加えて着色剤及び
/又は磁性粉を含む粒子を凝固させる。これにより、該
重合液中の重合体粒子を適当に凝集させ、重合液中の重
合体粒子より大きな平均粒径を有し、不完全球状であっ
て粉砕する必要のないトナーに適した樹脂粒子を得るこ
とができる。
ここで、凝集した粒子の粒径分布が1〜100μmにな
るように調整するのが好ましく、特に3〜70μmになる
ように調整するのが好ましく、5〜25μmのものが主成
分となるように調整するのが最も好ましい。平均粒径は
9〜15μmに調整するのが好ましい。以上のような調整
のために、凝固剤を、重合液中の反応性乳化剤の重量に
対して好ましくは0.1〜5倍、特に好ましくは0.3〜3倍
使用する。凝固剤の使用量が少なすぎると、凝固効果が
不十分であり、多すぎると、トナーの耐湿性が劣ると共
に上記粒子の平均粒径が大きくなりすぎる傾向がある。
この凝固工程により不完全球状のトナー粒子が得られ
るため、クリーニング性に優れたトナー粒子となる。
この凝固工程において、重合液と凝固剤の混合は、凝
固剤水溶液に重合液を撹拌下に少しずつ滴加する方法、
凝固剤水溶液と重合液を一定の割合で混合する方法等に
より行うことができる。
この凝固工程に際し、温度は、特に制限はないが、常
温〜150℃であるのが好ましく、特に、主要樹脂成分の
軟化点以上の温度で熱処理操作とともに行うのが好まし
く、軟化点未満の温度で凝固を行った場合には、その
後、凝固液を重合体の軟化点以上に加熱して熱処理操作
するのが特に好ましい。このような熱処理操作により、
主要樹脂成分の粒子のかさ密度が大きくなり、耐湿性、
耐オフセット性及び耐久性が改善される。
凝固工程においては、重合液に凝固剤を多量に添加
し、大きな凝固体を得、これを粉砕してトナーに適した
粒径にする方法も考えられる。この方法では、粉砕法に
よるトナーに比較して、添加剤を樹脂に均一に分散させ
ることができるという効果はあるが、粉砕するために、
本発明によるトナーに比し、コストが高くなる。
これに対して、本発明では、凝固により得られた粒子
は、そのまま、又は、分級するだけでトナーとすること
ができ、また、トナー粒子の形状は粉砕法によるトナー
のように非対称の不定形とは相違し、また、真球状でも
なく、不完全球形であるため、クリーニング性に優れて
いる。
凝固剤としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸、ギ
酸、シュウ酸等の有機酸、これらの酸とアルカリ土類金
属、アルミニウム等から成る水溶性金属塩等がある。こ
れらの凝固剤を単独或いは混合して用いることができる
が、好ましい凝固剤は硫酸マグネシウム、硫酸アルミニ
ウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、塩化ナトリウム及び/又はこれらと無機酸との混合
物である。これらの凝固剤を0.1〜10重量%水溶液、特
に0.1〜5重量%水溶液として使用するのが好ましい。
凝固の後、遠心脱水し、更に洗浄、乾燥及び必要に応
じて分級し、トナー粒子を得ることができる。
ここで洗浄することは、トナーに付着している開始剤
残渣、凝固剤等を完全に除去するために好ましく、これ
により、上記凝固と共に、帯電安定性及び耐ブロッキン
グ性を改善することができる。洗浄は40〜60℃の温水を
行うのが好ましい。
なお、上記凝固後の熱処理操作は、洗浄工程中又は二
回以上の洗浄工程の間に挿入してもよい。
本発明により得られるトナーは、種々の現像プロセ
ス、例えば米国特許第2618552号明細書に記載されてい
るカスケード現像法、米国特許第2874065号明細書に記
載されている磁気ブラシ法、米国特許第2221776号明細
書に記載されているパウダー・クラウド法、米国特許第
3166432号明細書に記載されているタッチダウン現像
法、特開昭55−18656号公報に記載されている所謂ジャ
ンピング法、キャリアとして粉砕法によって必要なトナ
ー電荷を得る所謂マイクロトーニング法、磁性トナー同
士の摩擦帯電によって必要なトナー電荷を得る所謂バイ
ポーラー・マグネチックトナー法等に用いることができ
る。
また、本発明により得られるトナーは、種々の定着方
法、例えば所謂オイルレス及びオイル塗装ヒートロール
法、フラッシュ法、オーブン法、圧力定着法等に用いる
ことができる。
更に、本発明のトナーは、種々のクリーニング方法、
例えば所謂ファーブラシ法、ブレード法等に用いること
ができる。
(実施例) 次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。実施例中、「%」
は、特に断らない限り、「重量%」を意味する。
実施例1 (1)重合液の製造 3のステンレスビーカーにグラフト化カーボン(グ
ラフトカーボンGP−E−2菱有工業(株)製)100gに重
合性単量体としてスチレン400g、アクリル酸ブチル120g
及び連鎖移動剤としてt−ドデシルメルカプタン0.6gを
高速剪断分散機(特殊機化工業(株)製、TKホモミキサ
ー)で3000r.p.m.で30分混合し、分散させた。
次いで、このカーボン分散液にイオン交換水1300gに
反応性乳化剤としてパラスチレンスルホン酸カリウム6g
及び重合開始剤として過硫酸アンモニウム12gを溶解し
た水溶液を加え、上記の高速剪断分散機で3000r.p.m.
で、更に30分間乳化し、黒色プレエマルジョンを得た。
次いで、撹拌装置、窒素導入口、温度計及びコンデン
サを付けた3の4つ口セパラブルフラスコに黒色プレ
エマルジョンを移し、窒素気流下でフラスコの温度を70
℃で5時間重合させた後、冷却して、重合液を得た。こ
のときの重合率は、99.5%以上であった。また、重合体
の分子量はゲルクロマトグラフィーにより標準ポリスチ
レンによる検量線を用いて測定したところ、重量平均分
子量(Mw)83000、数平均分子量(Mn)29000であった。
(2)凝固工程・最終工程 上記重合液1を30℃に加熱した1%MgSO4水溶液2
に十分撹拌しながら水溶液の温度を50℃に保持しなが
ら、約30分間で均一に滴下し、凝固した。更に、30分
間、100℃で保温し、常温まで冷却した、次いで、この
スラリーを遠心脱水機を脱水した後、50℃の温水で3回
繰り返し洗浄を行った。
次いで、乾燥機で30〜35℃で乾燥し、得られたトナー
の粒子径をコールターカウンターで測定したところ、粒
子径は2〜50μm、平均粒径は14μmであった。更に、
示差走査熱量計でガラス転移点(Tg)を測定したところ
73℃であった。このトナーを更にジグザグ分級機(100M
ZR、アルピン社製)で5〜25μmに分級したところ分級
前に対して85%の収率であった。
なお、以下の実施例及び比較例においても、粒子径及
び平均粒径はコールターカウンターで、ガラス転移点は
示差走査熱量計で、分級はジグザグ分級機で測定した。
実施例2 反応性乳化剤として、パラスチレンスルホン酸カリウ
ムを3g用いた以外は、実施例1と同様の方法で重合液を
得た。このときの重合率は、いずれも99.5%以上であっ
た。
得られた重合体の分子量は、重量平均分子量86000、
数平均分子量30000であった。
この重合液を実施例1と同様の方法で凝固し、熱処理
し、洗浄し、乾燥し、トナーを得た。得られたトナー
は、粒子径2〜50μm、平均粒径13μmであった。ま
た、ガラス転移点は73℃であり、分級後の収率は88%で
あった。
実施例3 反応性乳化剤として、パラスチレンスルホン酸ナトリ
ウムを6g用いた以外は、実施例1と同様の方法で得た重
合率99.5%以上、重量平均分子量85000、数平均分子量3
0000の重合液を実施例1と同様の方法で凝固し、熱処理
し、洗浄し、乾燥し、トナーを得た。得られたトナーの
粒子径は、2〜50μm、平均粒径は13μmであった。ま
た、ガラス転移点は73℃であり、分級後の収率は86%で
あった。
実施例4 3のステンレスビーカーにカーボンブラック(#4
4、三菱化成工業(株)製)30gに重合性単量体としてス
チレン470g、アクリル酸ブチル120g及び連鎖移動剤とし
てt−ドデシルメルカプタン0.6gを用い、実施例1と同
様の方法で得た重合率99.5%以上、重量平均分子量8200
0、数平均分子量30000の重合液を実施例1と同様の方法
で凝固し、熱処理し、洗浄し、乾燥し、トナーを得た。
得られたトナーの粒子径は、2〜50μm、平均粒径は13
μmであった。また、ガラス転移点は73℃であり、分級
後の収率は84%であった。
実施例5 反応性乳化剤として、ラテムルS−180A(陰イオン性
反応性乳化剤、花王(株)製)を6g用いた以外は、実施
例1と同様の方法で得た重合率99.5%以上、重量平均分
子量85000、数平均分子量30000の重合液を実施例1と同
様の方法で凝固し、熱処理し、洗浄し、乾燥し、トナー
を得た。得られたトナーの粒子径は、2〜50μm、平均
粒径は13μmであった。また、ガラス転移点は73℃であ
り、分級後の収率は85%であった。
比較例1 実施例1と同じ方法で得たカーボン分散液にイオン交
換水1300gに乳化剤としてアニオン界面活性剤であるド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム12g、ノニオン界
面活性剤であるノニポールPE−68(三洋化成工業(株)
製オキシプロピレン−オキシエチレンブロックポリマ
ー)3g、ノイゲンEA170(第一工業製薬(株)製ポリオ
キシエチレングリコールノニルフェニルエーテル)3gを
溶解した水溶液を加え、実施例1と同様にして黒色プレ
エマルジョン化し、一般的な乳化重合法で重合させて得
た重合率99.5%以上、重量平均分子量86000、数平均分
子量30000の重合液を実施例1と同様の方法で凝固し、
熱処理し、洗浄し、乾燥し、トナーを得た。得られたト
ナーの粒子径は、2〜50μm、平均粒径は14μmであっ
た。また、ガラス転移点は73℃であり、分級後の収率は
81%であった。
実施例1〜5及び比較例1で得られた分級後のトナー
を用い、普通紙複写紙(三洋電機(株)製、SFT−802)
を用いて、電子写真トナー特性を試験した。ただし、各
トナーには、流動性向上剤として、疎水性シリカ(日本
アエロジル(株)製、R−972)及びステアリン酸亜鉛
をそれぞれ上記トナーに対して0.6%及び0.1%用いて外
添処理をした。試験結果を第1表に示す。
なお、実施例1〜5及び比較例1における電子写真特
性の評価は、次のようにして行った。
(a) 解像度:電子写真学会テストチャートNo.1を用
い、それぞれの作成した現像剤を使用して普通紙に複写
した。複写された画像が細部まで読み取れるかを比較
し、評価した。
(b) 画像濃度:解像度と同様にして複写した紙の黒
色部の濃度を濃度計で測定し、判定した。
(c) 階調度:解像度と同様にして、テストチャート
中央部の11段階にわかれた濃淡部を用いて評価した。
(d) クリーニング性:それぞれ作成した現像剤を複
写機を用い、温度30℃、相対湿度80%の条件で連続複写
を行い、クリーニング不良が発生するまでのコピー枚数
で評価した。
(e) 耐ブロッキング性:実施例1〜5及び比較例1
で作成したトナーを50℃、湿度95%の条件で72時間放置
し、トナーがブロッキングしたかとうかを判定し、 ◎:非常に優れている ○:優れている △:やや劣る ×:劣る として評価した。
(f) 帯電安定性:それぞれ作成した現像剤を複写機
で撹拌し、一定時間毎に帯電量を測定し、帯電量の変化
で判定し、 ◎:非常に優れている ○:優れている △:やや劣る ×:劣る として評価した。
(g) 耐久性:それぞれ作成した現像剤を複写機を用
い、温度30℃、相対湿度80%の条件で10000枚連続複写
を行った。この時に発生するトナーの飛散を調べ、以下
の評価で判定した。
◎:トナーの飛散がない ○:トナーの飛散が若干見られる △:トナーの飛散が多い ×:トナーの飛散が多量に発生する。
(h) 耐湿性:それぞれ作成したトナーを25℃で乾燥
した後、温度10℃、湿度20%;温度20℃、湿度60%;温
度30℃、湿度80%の条件で24時間放置し、加湿前の重量
に対する加湿後の重量増加の割合を%で示す。
(i) 耐環境性:それぞれ作成したトナーを低温低湿
(10℃、40%)及び高温高湿(30℃、80%)下で普通紙
に複写し、低温低湿下での画像濃度を高温高湿下での画
像濃度で除した値を示した。
(発明の効果) 本発明により反応性乳化剤を用いた乳化重合法を利用
すると、解像度、画像濃度、階調性、クリーニング性、
耐ブロッキング性及び帯電安定性に優れ、特に、耐環境
性に優れた乾式現像に適した電子写真用トナーを低コス
トで製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性単量体を着色剤及び/又は磁性粉の
    存在下に乳化重合することによって得た重合体粒子を、
    トナーに適した粒径に凝固させる電子写真用トナーの製
    造法において、前記乳化重合を反応性乳化剤を用いて行
    うことを特徴とする電子写真用トナーの製造法。
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