JP2003043747A - トナーの製造方法及びトナー - Google Patents

トナーの製造方法及びトナー

Info

Publication number
JP2003043747A
JP2003043747A JP2001301330A JP2001301330A JP2003043747A JP 2003043747 A JP2003043747 A JP 2003043747A JP 2001301330 A JP2001301330 A JP 2001301330A JP 2001301330 A JP2001301330 A JP 2001301330A JP 2003043747 A JP2003043747 A JP 2003043747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
toner
carbon atoms
bond
toner according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001301330A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasukazu Ayaki
保和 綾木
Yayoi Tazawa
弥生 田澤
Hitoshi Itabashi
仁 板橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001301330A priority Critical patent/JP2003043747A/ja
Priority to US10/152,771 priority patent/US6808855B2/en
Publication of JP2003043747A publication Critical patent/JP2003043747A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • G03G9/0806Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium whereby chemical synthesis of at least one of the toner components takes place

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー粒子間の被覆率のバラツキや微粉の副
生が少なく、良好な画像形成が可能なトナーを効率よく
得る母粒子に重合性単量体を吸収させて母粒子内部で重
合を行うシード重合法によるトナーの製造方法、及びト
ナーの提供。 【解決手段】 母体粒子の存在下に重合性単量体を重合
し、母体粒子を肥大化及び/又は表面改質する工程を有
し、重合の際に、一分子内に親水性部位、疎水性部位、
及びこれらの間に反応性部位を有する重合開始剤を用い
るトナーの製造方法、トナー粒子の円形度が0.92乃
至1.0の範囲にあり、該トナー粒子が、結着樹脂を含
有する母体粒子の存在下、一分子内に親水性部位、疎水
性部位、及びこれらの間に反応性部位を有する重合開始
剤を用いての単量体の重合により、上記母体粒子が肥大
化及び/又は表面改質されて得られたものであるトナ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電印
刷の如き画像形成方法において、静電画像を現像するた
めのトナー、又は、トナージェット方式の画像形成方法
におけるトナー像を形成するためのトナーの製造方法、
及び、該製造方法で得られるトナーに関し、特に、これ
らのトナー像をプリントシートの如き転写材に加熱加圧
定着させる定着方式に供されるトナーの製造方法、及
び、該製造方法で得られるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ている如く、多くの方法が知られているが、一般には、
光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電
気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像
し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した
後、加熱、圧力、加熱圧力、或いは溶剤蒸気等により定
着し、記録画像を得るものである。
【0003】上記において、電気的潜像をトナーを用い
て現像する方法、或いはトナー画像を紙等に定着する方
法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画
像形成プロセスに適した方法が採用されている。そし
て、これらの目的に用いるトナーは、一般に、熱可塑性
樹脂中に染料や顔料からなる着色剤を溶融混合し、均一
に分散・溶解して樹脂着色剤分散体とした後、かかる溶
融物を冷却後、微粉砕装置及び分級機によって所望の粒
径を有するトナーとする粉砕法によって製造されてい
る。
【0004】この従来より行われている粉砕法によるト
ナーの製造方法によれば、かなり優れた特性のトナーを
製造し得るが、ある種の制限、即ち、トナー用材料の選
択範囲に制限がある。例えば、上記樹脂着色剤分散体
は、十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得
るものでなければならない。ところが、こういった要求
を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に
高速で微粉砕されて形成されたトナー粒子の粒径範囲
(粒度分布)が広くなり易く、特に、比較的大きな割合
で微粒子が含まれるという問題が生じる。更に、このよ
うに脆性の高い材料からなるトナーは、複写機等におい
て現像用に使用される場合に、更なる微粉砕乃至粉化を
受け易いという問題もある。
【0005】又、この方法で、着色剤等の固体微粒子を
結着樹脂中へ完全に均一に分散することは困難である一
方、分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の
低下、或いは混色性・透明性の不良の原因となるので、
分散には充分に注意を払わなければならない。又、破断
面に着色剤や、その他の内添剤が露出することにより、
現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0006】これら粉砕法によるトナーの問題点を克服
し、更に、画質の高品質、高精細化と低消費エネルギー
化の要求に応えるべく、重合法によるトナーの製造方法
が盛んに研究されている。例えば、特公昭36−102
31号公報、特公昭43−10799号公報及び特公昭
51−14895号公報等には、懸濁重合法によるトナ
ーの製造方法が提案されている。又、特開昭60−22
0358号公報及び特開昭63−205665号公報に
は、乳化重合法によるトナーの製造方法が、特開昭61
−273553号公報には、分散重合法によるトナーの
製造方法が、そして、特開昭60−258203号公報
には、シード粒子に単量体を吸収させ、シード粒子内で
単量体の重合を行うシード重合法によるトナーの製造方
法が提案されている。
【0007】これらの方法は粉砕工程が全く含まれない
ため、トナー粒子表面への着色剤やその他の内添剤の露
出が生じず、均一な摩擦帯電性を有するという利点があ
る。又、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギ
ーの節約、製造時間の短縮、工程収率の向上等、コスト
削減効果も大きい。
【0008】特に、上述したシード重合法は、トナー粒
子表面における着色剤や、その他の内添剤の露出という
点においては、結着樹脂層をトナー粒子表面に更に一層
以上形成したり、又、添加する単量体の極性を変化させ
ることで、例えば、低軟化点物質を内包化したコアシェ
ル構造を形成したり、フッ素樹脂のような低表面エネル
ギー化合物によるトナー粒子の表面改質等、トナーの高
機能化を可能とし、今後、更なる発展が望まれる技術で
ある。
【0009】上述のシード重合法では、これまで、如何
にシード粒子に重合性単量体を供給するかに主眼がおか
れて研究が進められていた。例えば、特開昭61−21
5602号公報、特開昭62−121701号公報、特
開昭64−1702号公報及び特開平5−232741
号公報に提案されているように、かかる方法では、先
ず、界面活性剤を含む水中に、重合性単量体と重合開始
剤とを少なくとも含む重合性単量体組成物を油滴として
分散させ、次に、これをシード粒子の水分散液に添加す
る。すると、重合性単量体及び重合開始剤が、上記の油
滴中から水中へと微量に溶け出し、これによって、シー
ド粒子内部に重合性単量体及び重合開始剤が吸収され、
最終的にシード粒子内部で重合が行われることになる。
この方法では、シード粒子に対する重合性単量体の添加
量が、一般に、0.01重量倍〜1000重量倍程度で
あるので、広範囲の応用性があり、種々の設計にあった
処方を適用することができるという利点がある。
【0010】しかしながら、本発明者等の検討によれ
ば、上述のシード重合法ではシード粒子の肥大化と並行
して大量の微粉が副生するが、これらの微粉の存在が、
特に高温高湿下におけるトナーの性能低下を引き起こす
原因となっていることがわかった。これらの微粉は、反
応系内のシード粒子以外の場所で乳化重合や懸濁重合が
併発したために副生するものと考えられる。即ち、シー
ド粒子や重合性単量体組成物(油滴)を水中に分散させ
るためには界面活性剤が必要であるが、油滴中から重合
性単量体等がシード粒子に吸収されるにつれ、油滴を分
散させるために使用していた界面活性剤が余剰分として
系内に残留することになる。この余剰の界面活性剤のた
めに、油滴から水中へと微量に溶け出した重合性単量体
や重合開始剤がシード粒子に完全に吸収されずに、重合
反応系内で懸濁重合や乳化重合を併発して微粉を形成す
るものと考えられる。
【0011】上述の課題を解決する目的で、水溶性重合
禁止剤の存在下にシード重合する方法が、特開平3−2
37105号公報に提案されている。これは、水中に分
散したシード粒子内部でのシード重合のみを進行させ、
分散媒体である水中で併発する乳化重合による微粉を抑
制することにより、微粉の発生を抑制しようとするもの
である。しかしながら、本発明者等の検討によると、か
かる方法では、併発する乳化重合による微粉の副生は減
少されるものの、懸濁重合の併発による微粉の副生には
効果が見られなかった。
【0012】一方、特開平11−218960号公報に
は、シード粒子よりもガラス転移点の高いガラス転移点
を有する重合体を形成し得る重合性単量体をシード重合
してシェルを形成し、コアシェル構造を有するトナーを
製造する際に、水溶性の重合開始剤を使用するトナーの
製造方法が提案されている。しかしながら、本発明者等
の検討によると、かかる方法では、多量の界面活性剤と
水溶性の重合開始剤を使用するために、シェル形成のた
めに添加した重合性単量体が乳化重合して単独で粒子を
形成し、シード粒子表面にシェルを形成することができ
なかった。このため、コア粒子にシード重合してシェル
を形成するトナーの製造方法において、シード粒子1個
1個に形成されたシェルの表面状態や被覆量を均一に
し、微粉等の不純物の副生が少なく、効率のよいシード
重合によるトナーの製造方法が望まれていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上述した従来技術の課題を解決したトナーの製造方
法を提供することにある。即ち、本発明の目的は、母体
粒子が分散された分散媒体中で重合性単量体を重合する
シード重合工程を有するトナーの製造方法において、上
記したトナー粒子間に生じる被覆率のバラツキを抑制
し、しかも微粉の副生を少なくすることのできる、効率
のよいシード重合法によるトナーの製造方法を提供する
ことにある。又、本発明の目的は、上記した製造方法に
よって得られる優れた特性のトナーを提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的は下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明の一形態は、少
なくとも結着樹脂を含有する母体粒子の存在下で重合性
単量体を重合させて、該母体粒子を肥大化及び/又は表
面改質する工程を有するトナーの製造方法において、上
記重合の際に、一分子内に親水性部位、疎水性部位、及
びこれらの間に反応性部位を有する重合開始剤を用いる
ことを特徴とするトナーの製造方法を提供する。本発明
の別の実施形態は、少なくとも結着樹脂を含有するトナ
ー粒子を含み、該トナー粒子の円形度が0.92乃至
1.0の範囲にあるトナーであって、上記トナー粒子
は、少なくとも結着樹脂を含有する母体粒子の存在下、
一分子内に親水性部位、疎水性部位、及びこれらの間に
反応性部位を有する重合開始剤を用いた重合性単量体の
重合によって、上記母体粒子が肥大化及び/又は表面改
質されて得られたものであることを特徴とするトナーを
提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を詳細に説明する。本発明者等は、上記従来技
術における問題点を克服するために鋭意検討を重ねた結
果、シード重合によるトナーの製造方法において、重合
開始剤として、親水性部位、疎水性部位、及びこれらの
間に反応性部位を有する化合物を用いれば、得られるト
ナー粒子間の被覆率や被覆状態のバラツキが抑制され、
しかも微粉の副生が少なく、効率のよいシード重合が達
成されることを見いだして本発明に至った。即ち、本発
明のトナーの製造方法は、従来技術のように、シード重
合に用いる重合性単量体の供給方法を工夫したり、水溶
性重合禁止剤といった新たな添加剤を使用したりするこ
とで母体粒子以外の分散媒体中での重合反応の併発を抑
制するのではなく、重合開始能と分散能を一分子内に併
せもつ新規な重合開始剤を用いることで、母体粒子表面
に重合開始剤を固定化し、母体粒子表面のみで重合反応
を開始させることを可能とし、これによって微粉を副生
することなく、効率のよいシード重合を達成する。
【0016】この理由は、本発明のトナーの製造方法に
よれば、重合反応系内において、母体粒子表面に重合開
始剤が固定化され、母体粒子表面のみで重合反応が開始
するように制御されるため、母体粒子以外の分散媒体中
で、乳化重合や懸濁重合が併発することが抑制され、こ
の結果、微粉の副生が著しく低減された状態でトナー粒
子が形成されるためと考えられる。
【0017】本発明のトナーの製造方法において用いる
重合開始剤は、一分子内に親水性部位、疎水性部位、及
びこれらの間に反応性部位を有す化合物であることを特
徴とする。より好ましくは、上記疎水性部位が、炭素数
5〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳香族
炭化水素基、複素環基及びポリシロキサン残基から選択
された少なくとも一種の基を含有するもの、又は、上記
親水性部位が、多糖基、ヒドロキシル基、硫酸エステル
基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸
基、カルボキシル基、カルボン酸塩、リン酸エステル
基、リン酸塩、複素環基、複素環塩、アミノ基及びアン
モニウム塩から選択された少なくとも1種の基を含有す
るもの、又は、上記反応性部位が、アゾ基、過酸化基、
ジケト基及び過硫酸基から選択された少なくとも1種の
基であるものが挙げられる。
【0018】特に、本発明においては、母体粒子を肥大
化及び/又は表面改質してトナー粒子を形成する際に使
用する重合開始剤が、下記一般式(1)で示される化合
物であることが好ましい。 R1−X−Z−Y−R2 (1) [式(1)中、R1は疎水性基;R2は親水性基;X及
びYは、それぞれ前記R1又はR2とZとを結合するユ
ニット;Zは反応性基;をそれぞれ示す。]
【0019】更に、本発明で使用する重合開始剤の好ま
しい形態としては、上記式(1)で表される化合物の疎
水性基R1が、炭素数5〜60の脂肪族炭化水素基、炭
素数6〜60の芳香族炭化水素基、複素環基及びポリシ
ロキサン残基から選択された少なくとも1種の基を含有
するもの、又は、上記式(1)で表される化合物の親水
性基R2が、多糖基、ヒドロキシル基、硫酸エステル
基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸
基、カルボキシル基、カルボン酸塩、リン酸エステル
基、リン酸塩、複素環基、複素環塩、アミノ基、アンモ
ニウム塩、及び、これらを置換基として少なくとも一つ
以上有する脂肪族又は芳香族の炭化水素基から選択され
た基であるものが好ましい。更に、上記脂肪族炭化水素
が、炭素数1〜20を有するもの、或いは、芳香族炭化
水素基が、炭素数6〜20を有するものが好ましい。
【0020】更に、上記式(1)のZがアゾ基であり、
X及びYが、同一又は異なるもので、炭素−炭素結合、
エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結
合及びウレア結合から選択された少なくとも1種の結合
を有する結合ユニットであり、且つ、X及びYのいずれ
か一方は電子吸引基を少なくとも有するものであること
が好ましい。
【0021】本発明のトナーの製造方法において用いる
重合開始剤としては、下記式(2)で表される化合物で
あることがより好ましい。 R1a−A1−R3−N=N−R4−A2−R2a (2) [式(2)中、R1aは、炭素数6〜30の脂肪族炭化
水素基、又は、置換基として炭素数1〜20のアルキル
基を有する炭素数6〜12のアリール基であり、R2a
は、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸エステル基、
硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、
及び、これらの基を置換基として少なくとも一つ以上有
する脂肪族又は芳香族の炭化水素基から選択された少な
くとも1種の基であり、R3及びR4は、同一又は異な
って、アゾ基の隣接炭素原子に電子吸引基を有するアル
キレン基、A1は、何もないか若しくはエステル結合、
アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合から選択さ
れる少なくとも一つ以上の結合を示し、A2は、何もな
いか若しくはエステル結合、アミド結合、ウレタン結合
及びエーテル結合から選択される少なくとも一つ以上の
結合を示す。]
【0022】更に、本発明で使用する重合開始剤の好ま
しい形態としては、上記式(2)で表される化合物中R
2aで表される脂肪族炭化水素基が、炭素数1〜20を
有するもの、又は、R2aで表される芳香族炭化水素基
が、炭素数6〜20を有するものが挙げられる。
【0023】更に、本発明の好ましい形態としては、本
発明で用いる母体粒子が、結着樹脂に加えて着色剤を少
なくとも含有しているものが挙げられる。又、このよう
な母体粒子を肥大化及び/又は表面改質させるために用
いる重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体であ
る形態が挙げられる。更に、母体粒子に重合する重合性
単量体が、該単量体を重合して形成される樹脂がガラス
転移点を有し、該ガラス転移点が35乃至100℃の範
囲内にある形態が挙げられる。又、先に挙げた重合開始
剤の添加量が、母体粒子に対して0.01乃至20質量
%の範囲である形態が挙げられる。
【0024】更に、本発明の好ましい形態は、上記重合
性単量体を重合させる工程に、前記重合開始剤を用い
て、前記母体粒子を水系又は親水性媒体中に分散し、且
つ、これに重合性単量体を添加して重合する過程を有す
るトナーの製造方法、上記母体粒子の存在下で重合性単
量体を重合する工程において、母体粒子のガラス転移点
より5乃至40℃高い温度に加熱する過程を有するトナ
ーの製造方法が挙げられる。本発明の好ましい形態は、
更に示唆熱分析における吸熱ピークを45乃至120℃
に有する母体粒子を用いるトナーの製造方法、又、重量
平均粒子径が0.5乃至9μmの範囲内にある母体粒子
を用いるトナーの製造方法が挙げられる。
【0025】又、本発明の別の好ましい形態は、少なく
とも結着樹脂を含有するトナー粒子を含み、該トナー粒
子の円形度が0.92乃至1.0の範囲にあるトナーで
あって、上記トナー粒子は、少なくとも結着樹脂を含有
する母体粒子の存在下、一分子内に親水性部位、疎水性
部位、及びこれらの間に反応性部位を有する重合開始剤
を用いての重合性単量体の重合によって、上記母体粒子
が肥大化及び/又は表面改質されて得られたものである
ことを特徴とするトナーであるが、特に、上記結着樹脂
の主成分が、スチレン−アクリル酸エステル樹脂及び/
又はポリエステル樹脂であるトナー、トナーの示唆熱分
析における吸熱ピークが、45〜120℃の範囲にある
トナー、トナーを構成するトナー粒子が、四酸化ルテニ
ウム及び/又は四酸化オスニウム染色法により識別し得
るシェルで被覆されたコアシェル構造を有するトナー、
トナーを構成する母体粒子の重量平均粒子径が、0.5
乃至9μmの範囲内にあるトナーが挙げられる。尚、上
記における円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡
便な方法として用いたものであり、トナー粒子の凹凸の
度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.0
を示し、表面形状が複雑になるほど円形度が小さな値と
なる。
【0026】以下、本発明で用いる重合開始剤について
更に詳細に説明する。本発明で用いる重合開始剤は、前
記したように、一分子内に親水性部位、疎水性部位、及
びこれらの間に反応性部位を有す化合物であることを特
徴とするが、特に、上記疎水性部位が、炭素数5〜60
の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳香族炭化水素
基、複素環基及びポリシロキサン残基から選択された少
なくとも一種の基を含有するものが好ましい。
【0027】上記の重合開始剤の疎水性部位を構成する
炭素数5〜60の脂肪族炭化水素基としては、例えば、
飽和又は不飽和の、鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素
基が挙げられるが、具体的には、ヘキシル、ペンチル、
2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シル、ウンデシル、ドデシル(ラウリル)トリデシル、
テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル(セチ
ル)、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイ
コシル、ドコシル、ヘキサコシル(セリル)トリアコン
チル、ヘントリアコンチル(メリシル)、α−オレフィ
ン重合体等の炭素数5〜60(より好ましくは6〜3
0)のアルキル基、ヘキセニル、トリデセニル、オクタ
デカジエニル、オクタデセニル、ノナデセニル、ドコセ
ニル、ヘキサコセニル、及びα−オレフィン重合体(不
飽和二重結合を有するオレフィン系オリゴマー)等の炭
素数5〜60(より好ましくは6〜30)のアルケニル
基、ヘキシニル及びノナデシニル等の炭素数5〜60
(より好ましくは6〜30)のアルキニル基等が挙げら
れる。
【0028】又、上記炭素数5〜60の脂肪族炭化水素
基は、飽和又は不飽和環状脂肪族炭化水素基であっても
よく、このようなものとしては、例えば、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、シクロデシル、シクロドデシル、及びシクロペンタ
デシル等の炭素数6〜60(好ましくは6〜20)のシ
クロアルケニル基等が挙げられる。更に、飽和又は不飽
和多環式炭化水素基であってもよく、このようなものと
しては、例えば、カラン、ピナン、ボルナン、ノルピナ
ン、ノルボルナン等の2環式炭化水素に対応する基(架
橋単環式飽和又は不飽和炭化水素基)、及びアダマンタ
ン等の3環式炭化水素に対応する基(架橋多環式飽和又
は不飽和炭化水素)等が挙げられる。
【0029】上記の重合開始剤の疎水性部位を構成する
炭素数6〜60の芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル、ナフチル、ビフェニル、フルオレニル、アン
トラセニル、フェナントレニル、ベンズアントラセニ
ル、ピレニル、トリフェニレル、及びペリレニル等のア
リール基、更には、イソプロピルフェニル、ブチルフェ
ニル、アミルフェニル、ヘキシルフェニル、オクチルフ
ェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ドデシルフ
ェニル、及びテトラデシルフェニル等のアルキル基を置
換基として有するアリール基(好ましくは、置換基とし
て炭素数1〜20のアルキル基を有する炭素数6〜12
のアリール基)等が挙げられる。
【0030】又、上記の重合開始剤の疎水性部位を構成
する複素環基としては、12−クラウン−4、15−ク
ラウン−5、18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−
24−クラウン−8、ジベンゾ−18−クラウン−6、
シクレン、ヘキサシクレン、1−アザ−12−クラウン
−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18
−クラウン−6等のクラウンエーテル類、テトラオキサ
ジアザシクロオクタデカン、及びペンタオキサジアザビ
シクロトリコサン等のヘテロ原子として酸素又は窒素原
子を有する複素環化合物類、エチオポルフィリン、オク
タエチルポルフィリン、プロトポルフィリン、ヘマトポ
ルフィリン、コプロポルフィリン、メソポルフィリン、
テトラフェニルポルフィリン等のポルフィリン類、フタ
ロシアニン、及びナフタロシアニン等が挙げられる。
【0031】上記したような複素環基は、骨格中に金属
を保持していてもよく、金属としては、例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシ
ウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、ガリウム等
の周期表3B属金属、珪素、スズ、鉛等の周期表4B属
金属、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、ルテニウム、銅、亜鉛等の遷移金属等が挙げられ
る。又、これら金属に対するアニオンが共存していても
よく、アニオンとしては、ハロゲンイオン、有機酸イオ
ン(酢酸イオン等)、無機酸イオン(硫酸イオン等)、
テトラフルオロホウ素イオン、ヘキサフルオロリンイオ
ン等が挙げられる。
【0032】上記の重合開始剤の疎水性部位を構成する
ポリシロキサン残基には、例えば、下記式で表される基
が含まれる。 (式中、pは5〜30、好ましくは10〜20の整数を
示す)
【0033】下記に、本発明で使用する重合開始剤の疎
水性部位を構成する疎水性基として好適なものの構造式
を示す。長鎖脂肪族炭化水素基としては、下記のものが
挙げられる。 −Cn2n+1、−Cn2n-1、−Cn2n-3、−Cn2n
10(n=5〜60)
【0034】又、炭素数6〜60の芳香族炭化水素基、
複素環基としては、下記の構造のものが挙げられる。 (上記各構造中のR10〜R13は、何もないか、同一であ
っても異なっていてもよく、−Cx2x+1、−COOCx
2x+1、−OCOCx2x+1、−OCx2x+1、−CON
HCx2x+1、−NHCOCx2x+1、−Cx2xCOO
y2y+1、−Cx2xOCOCy2y+1、−Cx2xOC
y2y+1、−Cx2xCONHCy2y+1、−F、−C
l、−Br、−Iのいずれかを示し、x及びyは整数を
示す)
【0035】ポリシロキサン残基としては、下記の構造
のものが挙げられる。 (上記構造中のR14〜R15は、同一又は異なってもよ
く、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、置換基を
有してもよいアリール基を示す)。
【0036】上記に挙げたような疎水性基には、異種の
疎水性基が互いに結合した複合疎水性基も含まれる。更
に、これらの疎水性基は、種々の置換基を有していても
よい。置換基としては、例えば、カルボニル基、チオカ
ルボニル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシル基、メルカプト
基、オキシム基、イミノ基、イソシアナト基(イソシア
ネート基)、チオイソシアナト基(チオイソシアネート
基)、シアノ基、第1〜3級アミノ基、ニトロ基、カル
ボキシル基、鎖式炭化水素基(炭素数1〜12のアルキ
ル基)、及び単環式脂肪族炭化水素基(炭素数3〜16
のシクロアルキル基)等が挙げられる。例えば、パーフ
ルオロフェニル、パーフルオロペンチル、及びパーフル
オロドデシル等の疎水性基を含むものも好ましい。
【0037】本発明で使用する重合開始剤の疎水性部位
を構成する疎水性基としては、重合開始剤が分散能を有
する界面活性剤として機能できるように、界面活性剤の
疎水性機能を十分に発揮し得る基であることが好まし
い。従って、上記に挙げた疎水性基の中でも、特に、ノ
ニル、ドデシル(ラウリル)、テトラデシル、ヘキサデ
シル(セチル)、及びオクタデシル等の炭素数6〜30
の長鎖脂肪族炭化水素基、更に好ましくは、炭素数10
〜22の長鎖脂肪族炭化水素基、或いは、オクチルフェ
ニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、及びドデシル
フェニル等の、置換基として炭素数1〜20のアルキル
基を有する炭素数6〜12のアリール基、特に、炭素数
6〜20のアルキル基を置換基として有するフェニル基
等を、疎水性部位として有する重合開始剤を使用するこ
とが好ましい。
【0038】本発明で用いる重合開始剤は、一分子内に
親水性部位、疎水性部位、及びこれらの間に反応性部位
を有す化合物であることを特徴とするが、上記親水性部
位としては、下記に挙げるようなノニオン性、アニオン
性及びカチオン性の親水性基が挙げられる。例えば、多
糖基、ヒドロキシル基、硫酸エステル基、硫酸塩、スル
ホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、カルボキシル
基、カルボン酸塩、リン酸エステル基、リン酸塩、複素
環基、複素環塩、アミノ基及びアンモニウム塩から選択
された少なくとも1種の基を含有するものであることが
好ましい。これらの親水性基は、単独で又は2種以上組
み合わせて含まれていてもよい。
【0039】上記多糖基としては、例えば、ショ糖エス
テル、ソルビトール、ソルビット、ソルビタン、及びソ
ルビタンエステル等の残基が挙げられる。
【0040】親水性基がアニオン性基(例えば、カルボ
ン酸、スルホン酸基等)の場合には、種々の塩基と塩を
形成するものであってもよい。塩基としては、無機塩基
(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカ
リ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニ
ア等)、有機塩基(例えば、アミン類等)が挙げられ
る。
【0041】上記複素環基には、ヘテロ原子として窒素
原子、酸素原子及びイオウ原子から選択された少なくと
も1種の原子を含む5〜8員の複素環に対応する基が含
まれる。特に、ヘテロ原子として窒素原子を有する複素
環基の4級アンモニウム塩、例えば、下記式で表される
複素環基を含む化合物が好ましい。 (上記式中、R5はアルキル基を示す) R5で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル及びヘキシル等の炭素数1〜6の低級
アルキル基が挙げられる。
【0042】上記アミノ基は、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ヘキシル基、ラウリル基といった炭素数1〜
30の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数
6〜12のアリール基等を置換基として有し、又、2〜
3級アミンとなっていてもよいし、1〜4級アンモニウ
ム(又は、塩)となっていてもよい。
【0043】更に、本発明で用いる重合開始剤を構成す
る親水性部位としては、上記に列挙した親水性基が、種
々の置換基で置換されているものであってもよい。置換
基としては、先に疎水性基を説明した際に例示した置換
基が挙げられる。又、かかる親水性基には、異種の親水
性基が互いに結合した複合親水性基も含まれる。上記に
挙げたものの中でも特に好ましい親水性基としては、重
合開始剤が、分散能を有する界面活性剤として機能でき
るように、界面活性剤の親水性機能を十分に発揮し得る
基であることが好ましい。そのようなものとしては、例
えば、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸塩、スルホ
ン酸基、塩構造を有するスルホン酸基等が挙げられる。
【0044】下記に、本発明で使用する重合開始剤の親
水性部位を構成する親水性基として好適なものの構造式
を示す。例えば、−OH、−CONR12、−COOM
(Mは、水素原子、−Li、−Na、−Kを示す)、−
SO31、−OSO31、−OPO312(以上のM1
及びM2は、同一又は異なってもよく、水素原子、−N
4 +、−Li、−Na、−Kを示す)、−NR12、−
+(R1)(R2)(R3)M4 -[上記式中のR1〜R3は、同一
又は異なってもよく、水素原子、−Cn2n+1(nは整
数)を示し、M4は、−F、−Cl、−Br、−Iを示
す]等が挙げられる。
【0045】更に、環状構造を有する親水性基として
は、下記のものが挙げられる。 [上記構造中、R5〜R6は、何もないか、同一又は異な
ってもよく、−OH、−COOM、−SO31、−Cn
2n+1、−Cn2nOH、−Cn2nCOOM、−F、−
Cl、−Br及び−Iのいずれかを示す。M6は、−
F、−Cl、−Br及び−Iのいずれかを示す。R7
9は、同一又は異なってもよく、−H、−C n2n+1
−(C24O)nH、及び−(C36O)nHのいずれかを示
す]
【0046】本発明で用いる重合開始剤は、一分子内に
親水性部位、疎水性部位、及びこれらの間に反応性部位
を有する化合物であることを特徴とするが、上記反応性
部位としては、重合開始剤として機能する基、例えば、
熱や光によりラジカル、カチオン、及びアニオン等を発
生する基が挙げられる。このようなものとしては、例え
ば、アゾ基、過酸化基(パーオキシ基)、ジケト基(α
−ジケト基)、及び過硫酸基等の重合開始基が含まれ
る。反応性基は、ラジカル発生基であることが好まし
い。尚、これらの反応性基を安定させるために、反応性
基に隣接する炭素原子には、例えば、シアノ基、ハロゲ
ン基、アミノ基等の電子吸引性基を有するものが好まし
い。
【0047】先に述べたように、本発明で使用する重合
開始剤は、特に下記一般式(1)に示される化合物であ
ることが好ましい。 R1−X−Z−Y−R2 (1) [式(1)中、R1は疎水性基;R2は親水性基;X及
びYは、それぞれR1又はR2とZとを結合するユニッ
ト;Zは反応性基;をそれぞれ示す。]
【0048】上記式(1)中のR1の疎水性基は、炭素
数5〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳香
族炭化水素基、複素環基、及びポリシロキサン残基から
選択された少なくとも1種の基であることが好ましい。
又、R2の親水性基は、多糖基、ヒドロキシル基、硫酸
エステル基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するス
ルホン酸基、カルボキシル基、カルボン酸塩、リン酸エ
ステル基、リン酸塩、複素環基、複素環塩、アミノ基、
アンモニウム塩、及び、これらを置換基として少なくと
も一つ以上有する脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素
基から選択された基であることが好ましい。それぞれの
基については、先に説明した。
【0049】上記式(1)中のX及びYは、上記に挙げ
たようなR1又はR2と、反応性基であるZとを結合す
るユニットを示す。本発明において好適な重合開始剤
は、上記式(1)において、Zが、上記に挙げたような
反応性基であり、X及びYが、同一又は異なるもので、
炭素−炭素結合、エステル結合、アミド結合、エーテル
結合、ウレタン結合及びウレア結合から選択された少な
くとも1種の結合を有する結合ユニットであり、且つ、
X及びYのいずれか一方が電子吸引性基を少なくとも有
する化合物からなるものが挙げられる。電子吸引基とし
ては、例えば、シアノ基、ハロゲン基、アミノ基等が挙
げられる。
【0050】ユニットXは、R1及びZの種類に応じて
適宜選択できる。Xは、通常、R1の末端とZの末端と
の反応により生成する結合を有する結合ユニットであ
り、結合の種類としては、特に制限されないが、例え
ば、R1及びZのうち一方の末端がカルボキシル基、他
方の末端がヒドロキシル基である場合は、Xはエステル
結合を有する。又、R1及びZのうち一方の末端がヒド
ロキシル基、他方の末端がイソシアネート基の場合は、
Xはウレタン結合、R1及びZのうち一方の末端がアミ
ノ基、他方の末端がカルボキシル基の場合は、Xはアミ
ド基を有する。更に、R1及びZのうち一方の末端がア
ミノ基、他方の末端がイソシアネート基の場合、Xはウ
レア結合を有する。
【0051】又、上記式(1)中のZは反応性基であ
り、先に挙げたようなアゾ基、過酸化基(パーオキシ
基)、ジケト基(α−ジケト基)、及び過硫酸基等の重
合開始基が該当するが、本発明においては、特にアゾ基
であることが好ましい。これらの反応性基Zを安定させ
るために、結合ユニットX及びYの反応性基Zに隣接す
る炭素原子に、シアノ基、ハロゲン基、アミノ基等の電
子吸引性基、特に、シアノ基を有するものが好ましい。
特に、これらの結合ユニットX及びYが、いずれも反応
性基Zに隣接する炭素原子に電子吸引性基を有し、且つ
同一であるものを使用することがより好ましい。
【0052】上記式において、反応性基Zがアゾ基(−
N=N−)の場合、ユニットX及びYは、アゾ基の隣接
炭素原子に、メチル基及びシアノ基を有する炭素数1〜
6のアルキレン(メチレン基を含む)基であることが好
ましい。反応性基Zが過酸化基(−O−O−)の場合、
結合ユニットX及びYは、通常、過酸化基の隣接炭素原
子にメチル基を有するアルキレン基(例えば、1,1−
ジメチル−1−フェニルメチル基、1,1−ジメチルエ
チル基等)である。尚、反応性基Zが、下記に示すエス
テル型の過酸化基である場合、結合ユニットX及びY
は、フェニレン基又は長鎖アルキレン基であってもよ
く、反応性基Zが、下記に示すジケト基の場合、結合ユ
ニットX及びYは、フェニレン基であってもよい。
【0053】
【0054】本発明においては、前記一般式(1)で表
される化合物の中でも特に、下記式(2)で示される化
合物を重合開始剤として用いることが有効である。 R1a−A1−R3−N=N−R4−A2−R2a (2) [上記式(2)中、R1aは、炭素数6〜30の脂肪族
炭化水素基、又は、置換基として炭素数1〜20のアル
キル基を有する炭素数6〜12のアリール基であり、R
2aは、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸エステル
基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸
基、及び、これらの基を置換基として少なくとも一つ以
上有する脂肪族又は芳香族の炭化水素基から選択された
少なくとも1種の基であり、R3及びR4は、同一又は
異なって、アゾ基の隣接炭素原子に電子吸引基を有する
アルキレン基、A1は、何もないか若しくはエステル結
合、アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合から選
択される少なくとも一つ以上の結合を示し、A2は、何
もないか若しくはエステル結合、アミド結合、ウレタン
結合及びエーテル結合から選択される少なくとも一つ以
上の結合を示す。]
【0055】上記式(2)において、R3及びR4は、
アゾ基の隣接炭素原子に電子吸引基を有するアルキレン
基であるが、アルキレン基としては、例えば、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン等の炭素数
1〜6、より好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基が
挙げられる。又、上記式(2)において、R1aが、炭
素数10〜22の長鎖脂肪族炭化水素基、又は、置換基
として炭素数1〜18のアルキル基を有するフェニル
基、R2aが、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸エ
ステル基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスル
ホン酸基、及びこれらの基を置換基として少なくとも1
つ以上有する炭素数1〜20の脂肪族又は炭素数6〜2
0の芳香族炭化水素基、R3及びR4が、同一又は異な
って、アゾ基の隣接炭素にシアノ基を有する炭素数2〜
6のアルキレン基、A1は、何もないか若しくはエステ
ル結合及びアミド結合から選択される少なくとも一つ以
上の結合を示し、A2は、何もないか若しくはエステル
結合及びアミド結合から選択される少なくとも一つ以上
の結合であるのが好ましい。
【0056】本発明で使用する上記した特定の重合開始
剤の製造方法としては、特に制限されず、反応によって
得られた化合物が、一分子内に親水性部位、疎水性部
位、及びこれらの間に反応性部位を有し、分散能を有す
る界面活性剤として機能できればよい。前記(1)式に
おいて、前記R1、R2、X、Y及びZ基に対応する部
位を有することが好ましい。例えば、前記R1、R2、
X、Y及びZ基に対応する化合物をそれぞれ順に反応さ
せてもよく、R1の末端とZの末端との反応によりユニ
ットXを、R2の末端とZの末端との反応によりユニッ
トYをそれぞれ形成してもよい。例えば、アゾ基を有
し、末端にカルボキシル基を有する化合物と、カルボキ
シル基と結合可能な官能基及びR1基又はR2基を有す
る化合物とを反応させてもよい。
【0057】本発明のトナーの製造方法において、上記
で説明した重合開始剤を用い、少なくとも結着樹脂を含
有する母体粒子に重合性単量体を重合させて、母体粒子
を肥大化及び/又は表面改質する工程は、具体的には以
下のようにして行うことができる。即ち、好ましい方法
としては、先ず、上記で説明した本発明で使用する特有
の重合開始剤を含有する水系又は親水性媒体中に母体粒
子を分散せしめ、これに、重合性単量体を加えて重合を
行う方法が挙げられる。重合反応中は、母体粒子の沈降
が防止される程度の撹拌を行えばよい。又、重合反応前
及び反応中は、窒素フロー等により、重合反応系内の溶
存酸素を十分に除いておくことが好ましい。
【0058】又、重合温度は40℃以上とすることが好
ましく、一般的に、50〜90℃の温度に設定して重合
を行う。又、重合反応後半に昇温してもよい。更に、本
発明においては、重合する際の温度条件を、使用する母
体粒子のガラス転移点(Tg)よりも5乃至40℃高い
温度に加熱して行う過程を有するものとすることが好ま
しい。このような条件下で重合を行えば、微粉の副生を
抑制しつつ、肥大化及び/又は表面改質した円形度が
0.92乃至1.0のトナー粒子を効率よく製造するこ
とが可能となる。更に、上記した重合条件とすること
で、四酸化ルテニウム及び/又は四酸化オスニウム染色
法により識別し得るシェルで被覆されたコアシェル構造
を有する、耐久安定性に優れた性能のトナーを容易に製
造することが可能となる。
【0059】本発明においては、上記したような条件下
での重合反応終了後、得られたトナー粒子を洗浄、ろ
過、遠心分離等により回収し、その後に乾燥してトナー
製品とする。トナー製品には、必要に応じて、上記のよ
うにして得られるトナー粒子に更に無機微粒子等を添加
してもよい。
【0060】本発明において、前述の本発明に特有の重
合開始剤の使用量は、重合の条件や所望とするトナーの
組成の様々な因子に依存して任意の量で使用することが
できるが、一般的に、母体粒子に対して0.01〜20
質量%の範囲で使用することが好ましい。同様に、水系
又は親水性の分散媒体の使用量は、一般的に、母体粒子
に対し2〜20質量倍の範囲で使用することが好まし
い。
【0061】上述の肥大化及び/又は表面改質する工程
に使用することのできる重合性単量体としては、公知の
ビニル重合性単量体を用いることができる。具体的に
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチ
ルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、及びp−フェニルスチレン等のスチレン系重合性単
量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−
プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレ
ート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアク
リレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノ
ニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベン
ジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアク
リレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレー
ト、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、及び
2−ベンゾイルオキシエチルアクリレート等のアクリル
系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロ
ピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、is
o−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリ
レート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−
オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、
ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、及びジ
ブチルフォスフェートエチルメタクリレート等のメタク
リル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エ
ステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ
酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、及びギ酸ビニ
ル等のビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、及びビニルイソブチルエーテル等の
ビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシ
ルケトン、及びビニルイソプロピルケトン等のビニルケ
トン類等のビニル系重合性単量体;等が挙げられる。
【0062】更に、母体粒子に重合させる重合性単量体
としては、ラジカル重合性単量体であることが好まし
く、又、重合性単量体を重合して形成した樹脂がガラス
転移点を有し、そのガラス転移点が35乃至100℃の
範囲にあるものを使用することが好ましい。上記したよ
うな重合性単量体の使用量は、重合の条件や所望とする
トナーの組成の様々な因子に依存して任意の量で使用す
ることができるが、一般的に、母体粒子に対して0.0
1〜10重量倍の範囲で使用することが好ましい。
【0063】本発明における母体粒子を肥大化及び/又
は表面改質する工程において、先に説明した本発明で使
用する特有の重合開始剤と併用して、公知の重合開始剤
を使用してもよい。このようなものとしては、例えば、
2,2’−アゾビス−(2,4−ジバレロニトリル)、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−ア
ゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系、
又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メ
チルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルオキシ
カーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジ
クロロベンゾイルペルオキシド、及びラウロイルペルオ
キシド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
【0064】しかしながら、これらの重合開始剤を大量
に使用すると微粉を発生し、シード重合の効率を低下さ
せる恐れがあるため、これらを併用する場合は、前記し
た本発明で使用する特有の重合開始剤の添加量以下にす
ることが好ましい。又、本発明では、分子量をコントロ
ールするために、母体粒子を肥大化及び/又は表面改質
する工程において、公知の架橋剤、連鎖移動剤を添加し
てもよく、好ましい添加量としては、重合性単量体の
0.001〜15質量%である。
【0065】又、本発明における母体粒子を肥大化及び
/又は表面改質する工程において、前記した本発明で使
用する特有の重合開始剤と併用して、公知の分散安定剤
を使用してもよい。分散安定剤としては、例えば、無機
化合物である、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウ
ム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、メタ珪酸カルシウム、
硫酸カルシウム、硫酸バリウムベントナイト、シリカ、
及びアルミナ等が挙げられる。有機化合物としては、例
えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロ
ース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム
塩、ポリアクリル酸、及びその塩、ポリメタアクリル
酸、及びその塩、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テ
トラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウ
ム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、
ラウリル酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム、ラウリ
ル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、及びオレイ
ン酸カルシウム等が挙げられる。これらの分散安定剤を
大量に使用すると、微粉を発生してシード重合の効率を
低下するため、これらを併用させる場合は、本発明で使
用する前記した特有の重合開始剤の添加量の5重量倍以
下にすることが好ましい。
【0066】次に、前記した特有の重合開始剤を用い
て、前記した重合性単量体を重合させて粒子を肥大化及
び/又は表面改質する対象となる母体粒子について説明
する。本発明で用いる母体粒子としては、乳化重合法、
懸濁重合法、分散重合法、塩析重合法、会合重合法、機
械的粉砕法、及びスプレードライ法等、公知の樹脂粒子
及び/又はトナー粒子の製造方法によって製造されたも
の、及び、公知のトナー粒子を用いることができる。本
発明に用いる母体粒子は、少なくとも結着樹脂を有する
が、結着樹脂及び着色剤を含有しているものがより好ま
しい。又、母体粒子中に、ワックス類の如き低軟化点物
質や、必要に応じて、離型剤や荷電制御剤等を含有する
ものであってもよい。特に、示唆熱分析における吸熱ピ
ークを45乃至120℃に有する母体粒子を使用するこ
とが好ましい。更に、本発明においては、重量平均粒子
径が0.5乃至9μmの範囲である母体粒子使用するこ
とが好ましい。この範囲外の大きさの母体粒子以外を用
いた場合には、得られるトナーの転写性が低下したり、
耐久安定性が低下したりする場合があるためである。
【0067】本発明においては、前記した特有の重合開
始剤を含有する分散媒体に、上記したような母体粒子を
分散せしめ、更にこれに重合性単量体を添加すること
で、前記重合開始剤により母体粒子の内部及び/又は表
面で重合を開始させ、母体粒子の肥大化及び/又は表面
改質を行うことが好ましい。上記したようにして行われ
る本発明のトナーの製造方法においては、シード重合さ
せるために重合性単量体を添加する際に、重合性単量体
に、着色剤、荷電制御剤、離型剤の他、有機又は無機微
粒子等を含有せしめた重合性単量体組成物を用い、これ
を加えてシード重合してもよい。
【0068】本発明で使用する母体粒子を形成するため
の結着樹脂は、公知のものが全て使用可能である。例え
ば、結着樹脂として熱可塑性樹脂を用い、この中に染料
や顔料からなる着色剤、或いは荷電制御剤等を溶融混合
し、均一に分散させた後、微粉砕装置、分級機により所
望の粒径を有するトナーを製造する従来の所謂粉砕法に
よって母体粒子を製造する場合には、下記に挙げるよう
な熱可塑性樹脂を結着樹脂として用いることができる。
【0069】母体粒子を形成するための結着樹脂として
は、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、
ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重
合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレ
ン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共
重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレ
ン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸
エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重
合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合
体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ
アマイド、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、
テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化
水素樹脂、及び芳香族系石油樹脂等の樹脂を、単独或い
は混合して使用できる。
【0070】一方、重合法によるトナー製造方法によっ
て母体粒子を製造する場合においては、例えば、結着樹
脂の原料である重合性単量体として、スチレン、o−
(m−、p−)メチルスチレン、m−(p−)エチルス
チレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)ア
クリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエ
チルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単
量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、(メ
タ)アクリロニトリル、及びアクリル酸アミド等の単量
体等が好ましく用いられる。これらは、単独又は適宜混
合し用いられる。又、ジビニルベンゼン等のように1分
子内に重合性官能基を2個以上有するモノマーをこれら
の中に含有せしめることで、トナー中に適度なネットワ
ークを形成させれば、定着性と耐久性をより向上させる
ことができる。更に、母体粒子中に、ポリエステル樹脂
をトナー全体に対して0.1〜20質量%の範囲で含有
せしめてもよい。それにより、本発明で製造するトナー
の、帯電性、流動性、及び環境安定性を一層向上させる
ことができる。
【0071】本発明においては、上記したものの中でも
特に、スチレン−アクリル酸エステル樹脂及び/又はポ
リエステル樹脂を結着樹脂の主成分として使用した母体
粒子を使用することが好ましい。これらの樹脂を使用す
るとトナーに良好な帯電性、定着性を与えることができ
る。
【0072】本発明において使用する母体粒子には、更
に、下記に挙げるようなワックス類を含有せしめてもよ
い。ワックス類としては、例えば、パラフィン・ポリオ
レフィン系ワックス、エステルワックス及び、これらの
変性物、例えば、酸化物やグラフト処理物の他、高級脂
肪酸、及びその金属塩、アミドワックス等が挙げられ
る。その含有量としては、トナー全体に対して0.1〜
50質量%の範囲となるようにすることが好ましい。含
有量が0.1質量%未満では低温オフセット抑制効果に
乏しく、50質量%を超えてしまうと、長期間の保存性
が悪化すると共に、他のトナー材料の分散性が悪くな
り、画像特性の低下につながるので好ましくない。本発
明で使用する母体粒子は上記ワックス類を含有し、示唆
熱分析における吸熱ピークを45乃至120℃に有する
ものであることが好ましい。該吸熱ピークが45℃未満
では、トナーとした場合に長期間の保存安定性が悪化す
る場合があり、一方、120℃を超える範囲では、トナ
ーとした場合における低温オフセット抑制効果に乏しい
場合があるためである。
【0073】又、先に挙げたような重合性単量体を用い
て重合法により母体粒子を製造する場合に使用する重合
開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイル
ペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイ
ソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペル
オキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、
ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤等を
用いることができる。
【0074】これらの重合開始剤の添加量は、目的とす
る重合度により変化するが、一般的には、単量体に対し
て0.5〜20質量%の範囲で添加されて用いられる。
重合開始剤の種類は、重合方法によって若干異なるが、
十時間半減期温度を参考に、単独又は混合して利用され
る。重合度を制御するため公知の架橋剤・連鎖移動剤・
重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0075】母体粒子を作製する場合における水系媒体
中での重合工程に用いる分散剤としては、例えば、無機
系分散剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネ
シウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シ
リカ、アルミナ、磁性体、フェライト等が挙げられる。
有機系化合物としては、例えば、ポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプ
ロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられ
る。又、公知のノニオン型、アニオン型、及びカチオン
型の界面活性剤が利用できる。具体的には、例えば、ド
デシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、
ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウ
ム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ス
テアリン酸カリウム、及びオレイン酸カルシウム等が挙
げられる。これら分散剤を水相に分散、又は溶解させて
使用される。これら分散剤は、重合性単量体100質量
部に対して0.2〜10質量部を使用することが好まし
い。
【0076】上記の無機系分散剤は、市販のものをその
まま用いてもよいが、細かい均一な粒度を有する分散粒
子を得るために、分散媒体中にて高速撹拌下にて、上記
したような無機化合物を生成させて用いることもでき
る。例えば、リン酸三カルシウムの場合であれば、高速
撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシ
ウム水溶液を混合することで懸濁重合方法に好ましい分
散剤を得ることができる。又、これら分散剤の微細化の
ために、更に0.001〜0.1質量部の界面活性剤を
併用してもよい。この際に使用できる界面活性剤として
は、具体的には、市販の、ノニオン型、アニオン型、及
びカチオン型の界面活性剤が利用できる。具体的には、
例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナ
トリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸
ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリ
ウム、ステアリン酸カリウム、及びオレイン酸カルシウ
ム等を好ましく用いることができる。
【0077】母体粒子を重合法によって製造する場合に
は、以下の如き方法によって製造することが可能であ
る。例えば、先に挙げたような重合性単量体中に、着色
剤、荷電制御剤、重合開始剤、その他の添加剤を加え、
ホモジナイザー・超音波分散機等によって均一に溶解又
は分散せしめて得た重合性単量体組成物を、分散安定剤
を含有する水相中に、通常の撹拌機又はホモミキサー、
ホモジナイザー等によって分散せしめ、重合させること
で得られる。好ましくは、この際に、水相中で重合性単
量体組成物からなる液滴が所望のサイズを有するよう
に、撹拌速度及び時間を調整して造粒する。その後は、
分散安定剤の作用によって粒子状態が維持され、且つ、
粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行って重合反応さ
せればよい。この際の重合温度は、40℃以上、一般的
には、50〜90℃の温度に設定して重合を行う。又、
重合反応後半に昇温してもよく、更に、母体粒子の耐久
特性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等
を除去するために、反応後半、又は、反応終了後に一部
水系媒体を留去してもよい。反応終了後、生成した樹脂
粒子を洗浄・ろ過により回収し、乾燥して本発明で使用
する母体粒子とする。この方法においては、通常、重合
性単量体組成物100質量部に対して、水300〜3,
000質量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0078】本発明のトナーの製造方法においては、母
体粒子中に、或いは、母体粒子を肥大化及び/又は表面
改質させる際に使用する重合性単量体組成物中に着色剤
を含有させることができるが、この際に用いられる着色
剤としては、下記に挙げるような公知の顔料又は染料を
使用できる。例えば、黒色顔料としては、カーボンブラ
ック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活
性炭、非磁性フェライト及びマグネタイト等を用いるこ
とができる。
【0079】黄色顔料としては、例えば、黄鉛、亜鉛
黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、ミネラルファス
トイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエ
ロー、ナフトールイエローS、ハンザーイエローG、ハ
ンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジ
ンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネン
トイエローNCG、及びタートラジンレーキ等を用いる
ことができる。
【0080】橙色顔料としては、例えば、赤色黄鉛、モ
リブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラ
ゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレン
ジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、及びイ
ンダスレンブリリアントオレンジGK等を用いることが
できる。
【0081】赤色顔料としては、例えば、ベンカラ、カ
ドミウムレッド鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネ
ントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、
ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、ブリリア
ントカーミン3B、エオキシンレーキ、ローダミンレー
キB、及びアリザリンレーキ等を用いることができる。
【0082】青色顔料としては、例えば、紺青、コバル
トブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレ
ーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニンブルー一部分塩素化合物、ファー
ストスカイブルー、及びインダスレンブルーBC等を用
いることができる。
【0083】紫色顔料としては、例えば、マンガン紫、
ファストバイオレットB、及びメチルバイオレットレー
キ等を用いることができる。
【0084】緑色顔料としては、例えば、酸化クロム、
クロムグリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグ
リーンレーキ、及びファイナルイエローグリーンG等を
用いることができる。
【0085】白色顔料としては、例えば、亜鉛華、酸化
チタン、アンチモン白、及び硫化亜鉛等が挙げられる。
又、体質顔料としては、例えば、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、及
びアルミナホワイト等を用いることができる。
【0086】又、染料としては、例えば、塩基性染料、
酸性染料、分散染料、及び直接染料等の各種染料を用い
ることができ、具体的には、例えば、ニグロシン、メチ
レンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、及び
ウルトラマリンブルー等を用いることができる。
【0087】これらの着色剤は、単独又は混合し、更に
は、固溶体の状態で用いることができる。本発明におい
て使用する着色剤は、その色相角、彩度、明度、耐候
性、OHP透明性、及びトナー中への分散性の点から選
択できる。又、着色剤の添加量は、結着樹脂100質量
部に対して1〜20質量部の範囲で添加して用いること
が好ましい。黒色着色剤として磁性体を用いた場合に
は、他の着色剤と異なり、結着樹脂100質量部に対し
て30〜150質量部の範囲で添加して用いることが好
ましい。
【0088】又、本発明のトナーの製造方法によって、
透光性を有するカラートナーを製造する場合の着色剤と
しては、以下に示すような、各種、各色の顔料、染料を
使用することができる。黄色顔料としては、例えば、
C.I.10316(ナフトールイエローS)、C.
I.11710(ハンザイエロー10G)、C.I.1
1660(ハンザイエロー5G)、C.I.11670
(ハンザイエロー3G)、C.I.11680(ハンザ
イエローG)、C.I.11730(ハンザイエローG
R)、C.I.11735(ハンザイエローA)、C.
I.117408(ハンザイエローRN)、C.I.1
2710(ハンザイエローR)、C.I.12720
(ピグメントイエローL)、C.I.21090(ベン
ジジンイエロー)、C.I.21095(ベンジジンイ
エローG)、C.I.21100(ベンジジンイエロー
GR)、C.I.20040(パーマネントイエローN
CG)、C.I.21220(バルカンファストイエロ
ー5)、及びC.I.21135(バルカンファストイ
エローR)等が挙げられる。
【0089】赤色顔料としては、例えば、C.I.12
055(スターリンI)、C.I.12075(パーマ
ネントオレンジ)、C.I.12175(リソールファ
ストオレンジ3GL)、C.I.12305(パーマネ
ントオレンジGTR)、C.I.11725(ハンザイ
エロー3R)、C.I.21165(バルカンファスト
オレンジGG)、C.I.21110(ベンジジンオレ
ンジG)、C.I.12120(パーマネントレッド4
R)、C.I.1270(パラレッド)、C.I.12
085(ファイヤーレッド)、C.I.12315(ブ
リリアントファストスカーレット)、C.I.1231
0(パーマネントレッドF2R)、C.I.12335
(パーマネントレッドF4R)、C.I.12440
(パーマネントレッドFRL)、C.I.12460
(パーマネントレッドFRLL)、C.I.12420
(パーマネントレッドF4RH)、C.I.12450
(ライトファストレッドトーナーB)、C.I.124
90(パーマネントカーミンFB)、及びC.I.15
850(ブリリアントカーミン6B)等が挙げられる。
【0090】青色顔料としては、例えば、C.I.74
100(無金属フタロシアニンブルー)、C.I.74
160(フタロシアニンブルー)、及びC.I.741
80(ファーストスカイブルー)等が挙げられる。
【0091】重合法によって母体粒子を製造する場合に
は、母体粒子の製造の際に、着色剤の分散性向上や重合
阻害性の抑制のために、表面改質した着色剤を使用して
もよい。
【0092】本発明においては、使用する母体粒子中に
荷電制御剤を添加してもよい。この際に使用する荷電制
御剤としても、公知のものをすべて使用することができ
るが、重合阻害性、水相移行性の小さいものを用いるこ
とが好ましい。例えば、正荷電制御剤としては、ニグロ
シン系染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニ
ウム塩、グアニジン誘導体、イミダゾール誘導体、及び
アミン系化合物等が挙げられ、負荷電制御剤としては、
含金属サリチル酸系化合物、含金属モノアゾ系染料化合
物、尿素誘導体、スチレン−アクリル系樹脂、及びスチ
レン−メタクリル系樹脂等が挙げられる。これらの荷電
制御剤の添加量としては、母体粒子を構成している結着
樹脂に対して、0.1〜10質量%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
【0093】以下に、本明細書において使用した各種物
性値の測定方法について、まとめて説明する。 <トナー粒子の平均粒子径の測定方法>トナー粒子の平
均粒子径の測定は、東亜医用電子製のフロー式粒子像分
析装置FPIA−1000を用いて測定した。具体的な
測定方法としては、容器中に、予め不純固形物等を除去
した水を100〜150ml入れ、この中に界面活性
剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1
〜0.5g程度加え、この中に測定対象の試料を分散さ
せて、超音波分散機で5分間分散処理を行い、分散濃度
を3,000〜1万個/μlに調整したものを測定用試
料とし、上記装置で求められる個数平均粒子径を用い
た。
【0094】<ガラス転移点、吸熱ピークの測定方法> (1)本発明において、母体粒子に含有される結着樹脂
のガラス転移点は、示唆熱分析(DSC)装置(M−D
SC TAインストルメンツ社製)を用いて測定した。
具体的には、測定対象の試料を約6mg精秤し、これを
アルミパン中に入れ、リファレンスパンとして空のアル
ミパンを用い、測定温度範囲−40℃〜200℃で、窒
素雰囲気下、昇温速度4℃/分、モジュレーション振幅
±0.6℃、周波数1/分で、上記の装置を用いて測定
した。そして、得られたリバーシングヒートフロー曲線
から、中点法によりガラス転移点を求めた。 (2)本発明において使用するワックス類の融点は、上
記と同様にして、ワックス類を測定試料として測定を行
い、得られたヒートフロー曲線の吸熱ピーク頂点の温度
を融点とした。 (3)本発明におけるトナー粒子の吸熱ピークは、上記
と同様にしてトナー粒子を試料として測定を行い、ヒー
トフロー曲線に現れる吸熱ピークの温度を測定した。
【0095】<円形度の測定方法>本発明においては、
トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として
円形度を用いた。本発明では、東亜医用電子製フロー式
粒子像分析装置FPIA−1000を用い、下記の方法
で粒子像の各寸法を測定し、これらの測定値を用いて下
記式(1)により得られた値を円形度と定義する。かか
る円形度は、トナー粒子の凹凸の度合いの指標となり、
トナーが完全な球形の場合はその円形度は1.0を示
し、表面形状が複雑になるほど円形度が小さな値とな
る。 円形度 a=L0/L (1) (上記(1)式において、L0は、粒子像と同じ投影面
積をもつ円の周囲長を示し、Lは、粒子の投影像の周囲
長を示す。)
【0096】具体的な測定方法としては、予め不純固形
物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界
面活性剤、好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩
を0.1〜0.5mlの範囲で加えた液中に、測定対象
の試料を0.1〜0.5g加える。この試料が分散され
た懸濁液に対し、超音波分散機で3分間分散処理を行っ
て、分散液濃度が3,000〜1万個/μlとなるよう
に調整し、前記した装置によりトナーの形状を測定す
る。
【0097】<コアシェル構造の測定方法>本発明にお
いては、トナー粒子におけるコアシェル構造を、下記の
方法によって観察した。具体的な方法としては、先ず、
下記の方法によって測定用の薄片状のサンプルを得、次
に、得られたサンプルついて、透過型電子顕微鏡(TE
M)を用いてトナーの断面層形態を観察した。薄片状の
サンプルは、常温硬化性のエポキシ樹脂中に、測定対象
となるトナー粒子を十分に分散させた後、40℃の雰囲
気温度の中で2日間硬化させ、得られた硬化物を、四酸
化ルテニウム(RuO 4)、又は必要に応じて四酸化オ
スミウム(OsO4)を併用して電子染色を施した後、
ダイヤモンドナイフを備えたウルトラミクロトームを用
いて薄片状のサンプルを切り出すことによって得た。
【0098】<用存酸素量の測定方法>本発明において
重合反応系中の溶存酸素量は、溶存酸素計(オービスフ
ェアラボラトリーズ製溶存酸素計Model3600)
を用いて計測した。使用した膜の種類は29552A
で、材質はPTFE、厚みは50μmである。測定はフ
ラスコからPTFEチューブを通して酸素計のフローセ
ルに送液して行った。
【0099】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれらによってなんら
限定されるものではない。尚、部又は%とあるのは、質
量基準である。
【0100】先ず、下記のようにして、実施例で使用す
る重合開始剤1〜6を調製した。[重合開始剤の調製例
1]4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)
5.6gをTHF50mlに溶解し、これにN−ヒドロ
キシスクシンイミド4.6gとN,N’−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド8.24gを加え、室温で24時間
攪拌した。その後、THFを溜去し、残物をアセトン5
00mlに分散して沈殿を除去した。更にアセトンを溜
去して、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック
酸)のジエステルの結晶を得た。
【0101】次いで、上記結晶1.76gをDMF35
mlに溶解し、これにドデシルアミン0.74gを加え
て1晩攪拌した。反応液を水300mlに投入して、析
出した沈殿を濾過/水洗した後、ジメトキシエタンに再
溶解して硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を溜去し、残
物を酢酸エチルで洗浄/乾燥させてジエステルの一方の
エステルがドデシルアミンに置換した生成物を得た。続
いて、この乾燥物1.7gをメタノール20mlに分散
させ、これに2NのNaOH1.6mlを加えて室温で
攪拌して残ったエステルを加水分解して、下記の構造を
有する目的化合物1を得た。
【0102】[重合開始剤の調製例2]重合開始剤の調
製例1と同様にして得た、ジエステルの一方のエステル
がドデシルアミンに置換した生成物2.72gをメタノ
ール40mlに分散させ、これにスルファニル酸0.8
7gを加えて1晩攪拌し、次いで0.5NのNaOHを
0.03mlを加えて、下記の構造を有する目的化合物
2を得た。
【0103】[重合開始剤の調製例3]重合開始剤の調
製例1において、ドデシルアミン0.74gの代わりに
n−ヘキシルアミン0.41gに変化させた以外は、重
合開始剤の調製例1と同様にして、下記の構造を有する
目的化合物3を得た。
【0104】[重合開始剤の調製例4]重合開始剤の調
製例1において、ドデシルアミン0.74gの代わりに
ステアリルアミン1.08gを使用して得られた生成物
を用いた以外は、重合開始剤の調製例2と同様にして、
下記の構造を有する目的化合物4を得た。
【0105】[重合開始剤の調製例5]重合開始剤の調
製例1において、ドデシルアミン0.74gの代わりに
テトラコシルアミン(tetracosylamine)1.41gを
使用した以外は、重合開始剤の調製例1と同様にして、
下記の構造を有する目的化合物5を得た。
【0106】[重合開始剤の調製例6]重合開始剤の調
製例2において、ドデシルアミン0.74gの代わりに
デシルアミン(decylamine)0.63gを使用して得ら
れた生成物を用い、スルファニル酸(sulfanilic aci
d)0.87gの代わりに2−アミノエタンスルホン酸
(2-aminoethanesulfonic acid)0.63gを用いた以
外は、重合開始剤の調製例2と同様にして、下記の構造
を有する目的化合物6を得た。
【0107】[母体粒子の製造例1]重合反応器にイオ
ン交換水800質量部と、0.1MのNa3PO4水溶液
を480質量部投入し、70℃に加温した後、高速撹拌
装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、
13,000rpmで撹拌した。更に、これに、1.0
MのCaCl2水溶液を74質量部、徐々に添加して微
小な難水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0108】一方、下記のようにして分散質を調製し
た。 ・スチレン 145部 ・n−ブチルアクリレート 40部 ・カーボンブラック 16部 ・荷電制御剤(モノアゾ染料の鉄錯体) 5部 ・エステルワックス(軟化点75℃) 15部 上記組成からなる組成物を十分に混合し、これを70℃
に保持しながら、重合開始剤として2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を8質量部加えて
溶解して、重合性単量体組成物を得た。
【0109】重合反応器中で、予め調製した前記水系分
散媒体中に、上記で調製した重合性単量体組成物を投入
した。そして、70℃で、窒素雰囲気としたTKホモミ
キサーを用いて、10,000rpmで18分間撹拌し
て、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹
拌翼で撹拌しつつ、70℃の温度を保持しながら10時
間重合させた。重合反応終了後に反応生成物を冷却し、
塩酸を加えてCa3(PO4)2を溶解し、濾過、洗浄し
て、固形分30質量%の母体粒子1の水分散液を得た。
母体粒子1の重量平均粒径は5.6μmであった。又、
DSC測定の結果、上記で調製された母体粒子1は、5
9℃にガラス転移点を有し、75℃に吸熱ピークを有し
ていた。
【0110】<実施例1>機械的撹拌機、窒素バブリン
グ用導入管をとりつけた重合容器に、水600部、表1
に示す化合物1を3部と、ドデシル硫酸ナトリウム1.
0部とを投入し、更に、母体粒子の製造例1で得られた
母体粒子1の分散液を300部入れて十分に分散させ
た。更に、系内を20℃に保持しつつ、窒素バブリング
用導入管から、系内の溶存酸素量が0.1mg/リット
ルになるまで液中に窒素をバブリングした。その後、重
合容器を70℃に昇温し、重合性単量体としてスチレン
20部を3時間かけて滴下した。この状態で、重合容器
を75℃に保持し、撹拌下10時間かけて重合させた。
尚、重合中も窒素のバブリングを継続した。
【0111】重合反応終了後、静置して上澄みの様子を
観察した。上澄み液は無色で、乳化重合による微粉は発
生していなかった。上記分散液を、濾過、洗浄、乾燥し
てトナー粒子を得た。このトナー粒子のコート状態を走
査型電子顕微鏡S−4700(日立製作所(株)製)で
観察することにより評価した。又、上記トナー粒子10
0部に、疎水性シリカ2部を外添混合して、トナー製品
を製造した。
【0112】≪評価≫更に、上記で得られたトナー5部
と、シリコーン樹脂コート磁性フェライトキャリア95
部とを混合して、二成分系現像剤を調製した。この二成
分系現像剤を用いて、キヤノン製フルカラーレーザー複
写機CLC−500で画像出し試験を行ったところ、良
好な画像が得られた。表2に、その結果を示した。下記
に、形成した画像の評価基準、及び得られたトナー粒子
の表面状態を観察した結果の評価基準を示した。
【0113】[母体粒子の表面状態の評価基準] A:粒子表面が均一にコートされた状態にあり、そのコ
ート状態は粒子間でバラツキがない。 B:コート状態は粒子間でバラツキがないが、少量の微
粉が副生し、粒子表面に微粉が付着している。 C:一部コート状態にバラツキがある、或いは、副生し
た微粉の粒子表面への付着がやや多い。 D:粒子表面が十分にコートされていない、或いは、副
生した微粉の粒子表面への付着が非常に多い。
【0114】[画像評価] A:ドットの乱れがなく、微小ドットまで再現し、非常
に良好。 B:飛び散りはなく、ドット形状はややばらつきである
が、良好。 C:飛び散り、ドット形状にばらつきがあるが、実用上
問題なし。 D:飛び散り、ドット形状にばらつきが顕著。 E:ドットのあるべきところに現像されていない、また
は飛び散りがひどい。
【0115】<実施例2〜8>表1に示した各重合開始
剤を用い、表2に示した構成とした以外は実施例1と同
様にしてトナーをそれぞれ製造し、得られたトナーにつ
いて実施例1と同様の評価を行った。その評価の結果を
表2に示した。
【0116】<比較例1>表1に示した重合開始剤を用
い、表2に示した構成とした以外は実施例1と同様にし
てトナーを製造した。その結果、重合反応の終了後、静
置して上澄みの様子を観察したところ、上澄み液は白濁
しており、乳化重合による微粉が大量に副生しているこ
とが確認できた。又、反応後の分散液を洗浄、乾燥し、
得られた粒子の表面状態を観察したところ、粒子表面に
微粒子が非常に多く付着していることが確認できた。
又、実施例1と同様にして画像出しを行い、実施例1と
同様の方法及び基準で評価を行ったったところ、十分な
画像濃度が得られず、ガサついた画像となった。その結
果を表2に示した。
【0117】<比較例2>表1に示した重合開始剤を用
い、表2に示した重合開始剤を重合性単量体に溶解して
添加した以外は実施例1と同様にしてトナーを製造し
た。その結果、重合反応終了後、静置して上澄みの様子
を観察したところ、上澄み液は白濁しており、乳化重合
による微粉が大量に副生していしていることが確認でき
た。又、反応後の分散液を洗浄、乾燥し、表面状態を評
価したところ、粒子表面に微粒子が非常に多く付着し、
又、粗大粒子が副生していことが確認できた。更に、実
施例1と同様にして画像出しを行い、実施例1と同様の
方法及び基準で評価を行ったったところ、十分な画像濃
度が得られず、ガサついた画像となった。その結果を表
2に示した。
【0118】
【0119】
【0120】[母体粒子の製造例2] ・ポリエステル樹脂(酸価6) 100部 ・フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3) 4部 ・エステルワックス(融点84℃) 3部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 5部 上記で使用したポリエステル樹脂は、ポリオキシプロピ
レン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンと、フマール酸及び1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸を縮重合して得られたものである。その
酸価は6であった。
【0121】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行い、二軸押出混練機により温度約140℃
で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2m
m程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微
粉砕機で微粉砕した。更に得られた微粉砕物を分級し
て、重量平均粒径が6.5μm、円形度0.914であ
る母体粒子2を得た。DSC測定の結果、上記母体粒子
2は、56℃にガラス転移点を有し、84℃に吸熱ピー
クを有していた。
【0122】<実施例9>機械的撹拌機、窒素バブリン
グ用導入管をとりつけた重合容器に、水500質量部、
表1に示す化合物2を3質量部と、ドデシル硫酸ナトリ
ウム0.5質量部とを投入し、更に、母体粒子の製造例
2で得られた母体粒子2を80質量部入れて十分に分散
させた。更に、系内を20℃に保持しつつ、窒素バブリ
ング用導入管から、系内の溶存酸素量が0.1mg/リ
ットルになるまで液中に窒素をバブリングした。その
後、重合容器を70℃に昇温し、重合性単量体としてス
チレン20質量部、n−ブチルアクリレート4質量部を
3時間かけて滴下した。この状態で、重合容器を65℃
に保持し、撹拌下15時間かけて重合させた。尚、重合
中も窒素のバブリングを継続した。その後、濾過、洗
浄、乾燥してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の
円形度を測定したところ、0.986であった。
【0123】一方、親水性酸化チタン微粉体(平均粒径
0.02μm、BET比表面積145m2/g)100
部に対して、n−C49−Si−(OCH3)3を22部使
用して表面処理し、平均粒径0.02μm、疎水化度7
0%の疎水性酸化チタンを得た。そして、得られたトナ
ー粒子98.3部と、上記で得た疎水性酸化チタン微粉
体1.7部とを混合して、トナーを調製した。
【0124】上記で得たトナー5部と、シリコーン樹脂
を約1%コートしたコーティング磁性フェライトキャリ
ア(平均粒径45μm)95部とを混合して二成分系現
像剤を調製した。この二成分系現像剤をフルカラーデジ
タル複写機(CLC−800;キヤノン製)に導入し、
コントラスト電位を250Vにして、モノカラーモード
でトナーを遂次補給しながら、画像面積比率25%のオ
リジナル原稿を用いて常温常湿(23℃/60%RH)
の環境下で、10,000枚の画出し試験を行った。結
果を表3及び表4に示した。
【0125】[母体粒子の製造例3〜5]着色剤を、
C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメント
レッド202、カーボンブラックにそれぞれ変えた以外
は母体粒子の製造例2と同様にして、母体粒子3〜5を
得た。
【0126】<実施例10〜12>使用した母体粒子
を、母体粒子の製造例3〜5で製造した母体粒子3〜5
に変えた以外は、実施例9と同様にしてトナーを各々調
製し、同様の評価を行ったところ良好な画像が得られ
た。その結果を表3及び4に示した。
【0127】<比較例3>実施例9において、表1に示
す化合物1の代わりに化合物7を用いた以外は実施例9
と同様にしてトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の
円形度は、0.951であった。得られたトナー粒子を
用い、実施例9と同様にトナーを調製し、同様の評価を
行った。その結果を表3及び4に示した。
【0128】[母体粒子の製造例6] ・スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸モノ エチルエステル共重合体 100部 ・磁性酸化鉄 90部 ・低分子量プロピレン−エチレン共重合体 4部 ・モノアゾ染料の鉄錯体 2部 上記において使用した、スチレン−ブチルアクリレート
−マレイン酸モノエチルエステル共重合体は、重量平均
分子量が20万であって、粒度分布において、分子量3
8,000にメインピーク、分子量38万にサブピーク
を有し、その酸価は6のものである。又、磁性酸化鉄
は、個数平均粒径が0.18μmであり、その磁気特性
が、10Kエルステッドの印加条件でHc=121エル
ステッド、σs=83emu/g及びσr=11emu/
gのものを使用した。
【0129】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、130℃で二軸混練押出機によって溶融混練を行
った。混練物を冷却後、カッターミルで粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風
力分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.3μmの母
体粒子6を得た。DSC測定の結果、上記母体粒子6
は、64℃にガラス転移点を有し、105℃に吸熱ピー
クを有していた。
【0130】<実施例13>機械的撹拌機、窒素バブリ
ング用導入管をとりつけた重合容器に、水500質量
部、表1に示す化合物2を3質量部と、ドデシル硫酸ナ
トリウム0.5質量部とを投入し、更に、母体粒子の製
造例6で得られた母体粒子6を180質量部入れて十分
に分散させた。更に、系内を20℃に保持しつつ、窒素
バブリング用導入管から、系内の溶存酸素量が0.1m
g/リットルになるまで液中に窒素をバブリングした。
その後、重合容器を80℃に昇温し、重合性単量体とし
てスチレン40質量部を3時間かけて滴下した。この状
態で、重合容器を80℃に保持し、撹拌下15時間かけ
て重合させた。尚、重合中も窒素のバブリングを継続し
た。その後、濾過、洗浄、乾燥してトナー粒子を得た。
【0131】上記で得られたトナー粒子100質量部
と、疎水性シリカ微粉末0.6質量部とを混合して、ト
ナー粒子表面に疎水性シリカを有する磁性トナーを調製
した。得られたトナー粒子の円形度は、0.963であ
った。この磁性トナーを電子写真複写機GP−215
(キヤノン製)に導入し、常温常湿(23℃/60%R
H)の環境下で、10,000枚の画出し試験を行い、
同様の評価を行った。その結果を表3及び4に示した。
【0132】<実施例14>実施例13において、重合
性単量体としてのスチレンの使用量を15質量部とし、
重合容器を70℃に保持して重合した以外は実施例13
と同様にして、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子
の円形度は、0.937であった。更に、実施例13と
同様に磁性トナーを調製し、同様の評価を行った。結果
を表3及び4に示した。
【0133】<比較例4>実施例14において、化合物
1の代わりに、表1に示した化合物8を用いた以外は実
施例14と同様にしてトナー粒子を得た。得られたトナ
ー粒子の円形度は、0.918であった。更に、実施例
14と同様にして磁性トナーを調製し、同様の評価を行
った。結果を表3及び4に示した。
【0134】≪評価基準≫但し、実施例9〜14及び比
較例3、4のトナーの評価は以下に示す方法で行った。 [コアシェル構造の確認]四酸化ルテニウム及び/又は
四酸化オスニウム染色法による、トナー粒子20個の断
面観察から、以下の基準で評価した。 A:80個数%以上の粒子断面でコアの表面露出なし。 B:50個数%以上の粒子断面でコアの表面露出なし。 C:50個数%未満の粒子断面でコアの表面露出なし、
又は、コアシェル構造が確認されない。
【0135】[ベタ均一性]各トナーを使用して、反射
濃度計RD918(マクベス社製)で測定される画像濃
度が1.5である直径20mmの円が5箇所設けられて
いるオリジナル原稿を複写し、画像部の画像濃度を反射
濃度計RD918で測定し、その際の最大値と最小値の
差を求めた。
【0136】[転写性]感光体ドラム上にベタ画像を現
像させ、転写途中で現像機を止め、感光体ドラム上のト
ナーをマイラーテープで採取し、前述の転写紙上の白地
部分に固定する。更に、転写紙上のトナーもマイラーテ
ープで固定し、下記式に基づいて転写性を算出した。
【0137】[ハイライト部画質] ハイライト部の画質を目視により評価し、下記の基準で
評価した。 A:ドットの乱れがなく、微小ドットまで再現し、非常
に良好。 B:飛び散りはなく、ドット形状はややばらつきがある
が、良好。 C:飛び散り、ドット形状にばらつきがあるが、実用上
問題なし。 D:飛び散り、ドット形状にばらつきが顕著。 E:ドットのあるべきところに現像されていない、又は
飛び散りがひどい。
【0138】
【0139】
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
母体粒子に重合性単量体を吸収させて母体粒子内部で重
合が行われるシード重合工程を有するトナーの製造方法
において、トナー粒子間に生じる被覆率のバラツキを抑
制し、しかも微粉の副生を少なくすることのできる、効
率のよいトナーの製造方法が提供される。又、本発明に
よれば、飛び散りのない優れた画質の画像を形成できる
トナーの製造が可能なトナーの製造方法、及びかかる製
造方法によって得られる優れた特性のトナーが提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板橋 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA13 AA15 AB06 AB07 CA04 CA08 CA12 CA14 EA03 EA05 EA10

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂を含有する母体粒子
    の存在下で重合性単量体を重合させて、該母体粒子を肥
    大化及び/又は表面改質する工程を有するトナーの製造
    方法において、上記重合の際に、一分子内に親水性部
    位、疎水性部位、及びこれらの間に反応性部位を有する
    重合開始剤を用いることを特徴とするトナーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記重合開始剤の疎水性部位が、炭素数
    5〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳香族
    炭化水素基、複素環基及びポリシロキサン残基から選択
    された少なくとも一種の基を含有する請求項1に記載の
    トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記重合開始剤の親水性部位が、多糖
    基、ヒドロキシル基、硫酸エステル基、硫酸塩、スルホ
    ン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、カルボキシル
    基、カルボン酸塩、リン酸エステル基、リン酸塩、複素
    環基、複素環塩、アミノ基及びアンモニウム塩からなる
    群から選択された少なくとも1種の基を含有する請求項
    1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記重合開始剤の反応性部位が、アゾ
    基、過酸化基、ジケト基及び過硫酸基から選択された少
    なくとも1種の基である請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記重合開始剤が、下記一般式(1)に
    示される化合物である請求項1に記載のトナーの製造方
    法。 R1−X−Z−Y−R2 (1) [式(1)中、R1は疎水性基;R2は親水性基;X及
    びYは、それぞれ前記R1又はR2とZとを結合するユ
    ニット;Zは反応性基;をそれぞれ示す。]
  6. 【請求項6】 前記一般式(1)中のR1は、炭素数5
    〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳香族炭
    化水素基、複素環基及びポリシロキサン残基から選択さ
    れた少なくとも1種の基を示す請求項5に記載のトナー
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記一般式(1)中のR2は、多糖基、
    ヒドロキシル基、硫酸エステル基、硫酸塩、スルホン酸
    基、塩構造を有するスルホン酸基、カルボキシル基、カ
    ルボン酸塩、リン酸エステル基、リン酸塩、複素環基、
    複素環塩、アミノ基、アンモニウム塩、及び、これらを
    置換基として少なくとも一つ以上有する脂肪族又は芳香
    族の炭化水素基から選択された基を示す請求項5又は6
    に記載のトナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記脂肪族の炭化水素基は、炭素数1〜
    20を有する請求項7に記載のトナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記芳香族の炭化水素基は、炭素数6〜
    20を有する請求項7に記載のトナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記一般式(1)中のZがアゾ基であ
    り、X及びYが、同一又は異なるもので、炭素−炭素結
    合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタ
    ン結合及びウレア結合から選択された少なくとも1種の
    結合を有する結合ユニットであり、且つ、X及びYのい
    ずれか一方が電子吸引性基を少なくとも有する請求項5
    〜9のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記一般式(1)で表される化合物
    が、下記一般式(2)で表される化合物を含む請求項5
    〜10のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。 R1a−A1−R3−N=N−R4−A2−R2a (2) [式(2)中、R1aは、炭素数6〜30の脂肪族炭化
    水素基、又は、置換基として炭素数1〜20のアルキル
    基を有する炭素数6〜12のアリール基であり、R2a
    は、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸エステル基、
    硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、
    及び、これらの基を置換基として少なくとも一つ以上有
    する脂肪族又は芳香族の炭化水素基から選択された少な
    くとも1種の基であり、R3及びR4は、同一又は異な
    って、アゾ基の隣接炭素原子に電子吸引基を有するアル
    キレン基、A1は、何もないか若しくはエステル結合、
    アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合から選択さ
    れる少なくとも一つ以上の結合を示し、A2は、何もな
    いか若しくはエステル結合、アミド結合、ウレタン結合
    及びエーテル結合から選択される少なくとも一つ以上の
    結合を示す。]
  12. 【請求項12】 前記一般式(2)で表される化合物に
    おいて、R1aが、炭素数10〜22の長鎖脂肪族炭化
    水素基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を
    有するフェニル基、R2aが、カルボキシル基、カルボ
    ン酸塩、硫酸エステル基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構
    造を有するスルホン酸基、及び、これらの基を置換基と
    して少なくとも一つ以上有する脂肪族又は芳香族の炭化
    水素基から選択された少なくとも1種の基であり、R3
    及びR4が、同一又は異なって、アゾ基の隣接炭素原子
    にシアノ基を有する炭素数2〜6のアルキレン基、A1
    は、何もないか若しくはエステル結合及びアミド結合か
    ら選択される結合を示し、A2は、何もないか若しくは
    エステル結合及びアミド結合から選択される結合を示す
    請求項11に記載のトナーの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記R2aで表される脂肪族の炭化水
    素基は、炭素数1〜20を有する請求項11又は12に
    記載のトナーの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記R2aで表される芳香族の炭化水
    素基は、炭素数6〜20を有する請求項11又は12に
    記載のトナーの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記母体粒子は、更に着色剤が含有さ
    れている請求項1〜14のいずれか1項に記載のトナー
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記重合性単量体が、ラジカル重合性
    単量体である請求項1〜14のいずれか1項に記載のト
    ナーの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記重合性単量体は、該単量体を重合
    して形成された樹脂がガラス転移点を有し、該ガラス転
    移点が35乃至100℃の範囲にある請求項1〜16の
    いずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記重合開始剤の添加量が、母体粒子
    に対して0.01乃至20質量%の範囲内である請求項
    1〜17のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記母体粒子の存在下で重合性単量体
    を重合させる工程が、前記重合開始剤を用いて上記母体
    粒子を水系又は親水性媒体中に分散し、且つ、これに重
    合性単量体を添加して該重合性単量体を重合する過程を
    有する請求項1〜18のいずれか1項に記載のトナーの
    製造方法。
  20. 【請求項20】 前記母体粒子の存在下で重合性単量体
    を重合する工程において、母体粒子のガラス転移点より
    5乃至40℃高い温度に加熱する過程を有する請求項1
    7〜19のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記母体粒子は、更に示唆熱分析にお
    ける吸熱ピークを45乃至120℃に有する請求項1〜
    20のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記母体粒子の重量平均粒子径が、
    0.5乃至9μmの範囲内にある請求項1〜21のいず
    れか1項に記載のトナーの製造方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも結着樹脂を含有するトナー
    粒子を含み、該トナー粒子の円形度が0.92乃至1.
    0の範囲にあるトナーであって、上記トナー粒子は、少
    なくとも結着樹脂を含有する母体粒子の存在下、一分子
    内に親水性部位、疎水性部位、及びこれらの間に反応性
    部位を有する重合開始剤を用いた重合性単量体の重合に
    よって、上記母体粒子が肥大化及び/又は表面改質され
    て得られたものであることを特徴とするトナー。
  24. 【請求項24】 前記重合開始剤中の疎水性部位が、炭
    素数5〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の芳
    香族炭化水素基、複素環基及びポリシロキサン残基から
    選択された少なくとも一種の基を含有する請求項23に
    記載のトナー。
  25. 【請求項25】 前記重合開始剤中の親水性部位が、多
    糖基、ヒドロキシル基、硫酸エステル基、硫酸塩、スル
    ホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、カルボキシル
    基、カルボン酸塩、リン酸エステル基、リン酸塩、複素
    環基、複素環塩、アミノ基及びアンモニウム塩から選択
    された少なくとも1種の基を含有する請求項23又は2
    4に記載のトナー。
  26. 【請求項26】 前記重合開始剤中の反応性部位が、ア
    ゾ基、過酸化基、ジケト基及び過硫酸基から選択された
    少なくとも1種の基である請求項23〜25のいずれか
    1項に記載のトナー。
  27. 【請求項27】 前記重合開始剤が、下記一般式(1)
    に示される化合物である請求項23に記載のトナー。 R1−X−Z−Y−R2 (1) [式(1)中、R1は疎水性基;R2は親水性基;X及
    びYは、それぞれ前記R1又はR2とZとを結合するユ
    ニット;Zは反応性基;をそれぞれ示す。]
  28. 【請求項28】 前記一般式(1)において、R1が、
    炭素数5〜60の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜60の
    芳香族炭化水素基、複素環基及びポリシロキサン残基か
    ら選択された少なくとも1種の基である請求項27に記
    載のトナー。
  29. 【請求項29】 前記一般式(1)において、R2が、
    多糖基、ヒドロキシル基、硫酸エステル基、硫酸塩、ス
    ルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、カルボキシ
    ル基、カルボン酸塩、リン酸エステル基、リン酸塩、複
    素環基、複素環塩、アミノ基、アンモニウム塩、及び、
    これらを置換基として少なくとも一つ以上有する脂肪族
    又は芳香族の炭化水素基から選択された基である請求項
    27又は28に記載のトナー。
  30. 【請求項30】 前記R2で表される脂肪族の炭化水素
    基は、炭素数1〜20を有する請求項29に記載のトナ
    ー。
  31. 【請求項31】 前記R2で表される芳香族の炭化水素
    基は、炭素数6〜20を有する請求項29に記載のトナ
    ー。
  32. 【請求項32】 前記一般式(1)において、Zがアゾ
    基であり、X及びYが、同一又は異なるもので、炭素−
    炭素結合、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、
    ウレタン結合及びウレア結合から選択された少なくとも
    1種の結合を有するユニットであり、且つ、X及びYの
    いずれか一方が電子吸引性基を少なくとも有する請求項
    27〜31のいずれか1項に記載のトナー。
  33. 【請求項33】 前記一般式(1)で表される化合物
    が、下記一般式(2)で表される化合物を含む請求項2
    7〜32のいずれか1項に記載のトナー。 R1a−A1−R3−N=N−R4−A2−R2a (2) [式(2)中、R1aは、炭素数6〜30の脂肪族炭化
    水素基、又は、置換基として炭素数1〜20のアルキル
    基を有する炭素数6〜12のアリール基であり、R2a
    は、カルボキシル基、カルボン酸塩、硫酸エステル基、
    硫酸塩、スルホン酸基、塩構造を有するスルホン酸基、
    及び、これらの基を置換基として少なくとも一つ以上有
    する脂肪族又は芳香族の炭化水素基から選択された少な
    くとも1種の基であり、R3及びR4は、同一又は異な
    って、アゾ基の隣接炭素原子に電子吸引基を有するアル
    キレン基、A1は、何もないか若しくはエステル結合、
    アミド結合、ウレタン結合及びエーテル結合から選択さ
    れる少なくとも一つ以上の結合を示し、A2は、何もな
    いか若しくはエステル結合、アミド結合、ウレタン結合
    及びエーテル結合から選択される少なくとも一つ以上の
    結合を示す。]
  34. 【請求項34】 前記一般式(2)で表される化合物に
    おいて、R1aが、炭素数10〜22の長鎖脂肪族炭化
    水素基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を
    有するフェニル基、R2aが、カルボキシル基、カルボ
    ン酸塩、硫酸エステル基、硫酸塩、スルホン酸基、塩構
    造を有するスルホン酸基、及び、これらの基を置換基と
    して少なくとも一つ以上有する脂肪族又は芳香族の炭化
    水素基から選択された少なくとも1種の基であり、R3
    及びR4が、同一又は異なって、アゾ基の隣接炭素原子
    にシアノ基を有する炭素数2〜6のアルキレン基、A1
    は、何もないか若しくはエステル結合及びアミド結合か
    ら選択される結合を示し、A2は、何もないか若しくは
    エステル結合及びアミド結合から選択される結合を示す
    請求項33に記載のトナー。
  35. 【請求項35】 前記R2aで表される脂肪族の炭化水
    素基は、炭素数1〜20を有する請求項33又は34に
    記載のトナー。
  36. 【請求項36】 前記R2aで表される芳香族の炭化水
    素基は、炭素数6〜20を有する請求項33又は34に
    記載のトナー。
  37. 【請求項37】 前記母体粒子は、更に着色剤を含有し
    ている請求項23〜36のいずれか1項に記載のトナ
    ー。
  38. 【請求項38】 前記重合性単量体が、ラジカル重合性
    単量体である請求項23〜37のいずれか1項に記載の
    トナー。
  39. 【請求項39】 前記重合性単量体は、該単量体を重合
    して形成された樹脂がガラス転移点を有し、該ガラス転
    移点が35乃至100℃の範囲にある請求項23〜38
    のいずれか1項に記載のトナー。
  40. 【請求項40】 前記重合開始剤の添加量が、母体粒子
    に対して0.01乃至20質量%の範囲内である請求項
    23〜39のいずれか1項に記載のトナー。
  41. 【請求項41】 前記母体粒子の存在下で重合性単量体
    を重合させてトナー粒子を得る際に、前記重合開始剤を
    用いて上記母体粒子を水系又は親水性媒体中に分散し、
    且つ、これに重合性単量体を添加して該重合性単量体を
    重合させる請求項23〜40のいずれか1項に記載のト
    ナー。
  42. 【請求項42】 前記重合性単量体を重合させてトナー
    粒子を得る際に、前記母体粒子のガラス転移点より5乃
    至40℃高い温度に加熱させる請求項23〜41のいず
    れか1項に記載のトナー。
  43. 【請求項43】 前記結着樹脂の主成分が、スチレン−
    アクリル酸エステル樹脂及び/又はポリエステル樹脂で
    ある請求項23〜42に記載のトナー。
  44. 【請求項44】 前記母体粒子は、更に示唆熱分析にお
    ける吸熱ピークを45乃至120℃に有する請求項23
    〜43のいずれか1項に記載のトナー。
  45. 【請求項45】 トナーを構成するトナー粒子が、四酸
    化ルテニウム及び/又は四酸化オスニウム染色法により
    識別し得るシェルで被覆されたコアシェル構造を有する
    請求項44に記載のトナー。
  46. 【請求項46】 前記母体粒子の重量平均粒子径が、
    0.5乃至9μmの範囲内にある請求項23〜45のい
    ずれか1項に記載のトナー。
JP2001301330A 2001-05-24 2001-09-28 トナーの製造方法及びトナー Pending JP2003043747A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001301330A JP2003043747A (ja) 2001-05-24 2001-09-28 トナーの製造方法及びトナー
US10/152,771 US6808855B2 (en) 2001-05-24 2002-05-23 Process for producing toner

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001156104 2001-05-24
JP2001-156104 2001-05-24
JP2001301330A JP2003043747A (ja) 2001-05-24 2001-09-28 トナーの製造方法及びトナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003043747A true JP2003043747A (ja) 2003-02-14

Family

ID=26615679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001301330A Pending JP2003043747A (ja) 2001-05-24 2001-09-28 トナーの製造方法及びトナー

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6808855B2 (ja)
JP (1) JP2003043747A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100728023B1 (ko) * 2005-12-29 2007-06-13 삼성전자주식회사 토너의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 토너
WO2008075805A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-26 Cheil Industries Inc. Method for preparing toner and toner prepared by same
WO2008075808A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-26 Cheil Industries Inc. Method for preparing toner having uniform particle size distribution and toner prepared by using the method
JP2012150273A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、並びに、画像形成方法
JP2012220569A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、並びに、画像形成方法

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7049039B2 (en) * 2001-05-24 2006-05-23 Canon Kabushiki Kaisha Coloring agent for toner, and toner
JP4259934B2 (ja) * 2003-06-20 2009-04-30 シャープ株式会社 トナーの製造方法
CN100428059C (zh) 2003-10-06 2008-10-22 佳能株式会社 调色剂
US20080003512A1 (en) * 2006-07-03 2008-01-03 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming method
CN101256367B (zh) * 2008-03-06 2010-11-24 湖北鼎龙化学股份有限公司 静电荷显影用碳粉及其制造方法
JP5365212B2 (ja) * 2009-01-22 2013-12-11 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナーセット、静電荷像現像用現像剤セットおよび画像形成装置
JP5658550B2 (ja) * 2009-12-28 2015-01-28 キヤノン株式会社 トナー
WO2012157781A1 (en) 2011-05-18 2012-11-22 Canon Kabushiki Kaisha Toner
CN103547970B (zh) 2011-05-18 2016-04-20 佳能株式会社 调色剂
US8574801B2 (en) 2011-05-18 2013-11-05 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US8609312B2 (en) 2011-05-18 2013-12-17 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US9029056B2 (en) 2011-05-18 2015-05-12 Canon Kabushiki Kaisha Toner
JP6727872B2 (ja) 2016-03-18 2020-07-22 キヤノン株式会社 トナー及びトナーの製造方法
JP6808542B2 (ja) 2016-03-18 2021-01-06 キヤノン株式会社 トナー及びトナーの製造方法
JP6855289B2 (ja) 2016-03-18 2021-04-07 キヤノン株式会社 トナー及びトナーの製造方法
US9964879B2 (en) 2016-03-18 2018-05-08 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method for producing toner

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2297691A (en) 1939-04-04 1942-10-06 Chester F Carlson Electrophotography
JPS4223910B1 (ja) 1965-08-12 1967-11-17
JPS5324197B2 (ja) 1974-07-30 1978-07-19
EP0162577B2 (en) 1984-04-17 1997-03-05 Hitachi Chemical Co., Ltd. Process for producing toner for electrophotography
JPS60220358A (ja) 1984-04-17 1985-11-05 Hitachi Chem Co Ltd 電子写真用トナ−の製造方法
NO860171L (no) 1985-01-30 1986-07-31 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Fremgangsmaate for fremstilling av store polymerpartikler.
JPH0674285B2 (ja) 1985-01-30 1994-09-21 日本合成ゴム株式会社 重合体粒子の製造方法
JPH0651728B2 (ja) 1985-03-22 1994-07-06 日本合成ゴム株式会社 重合体粒子の製造方法
JP2605705B2 (ja) 1987-02-20 1997-04-30 日立化成工業株式会社 電子写真用トナーの製造法
JPH0692443B2 (ja) 1987-06-25 1994-11-16 日本ゼオン株式会社 重合体粒子の製造方法
JPH03237105A (ja) 1989-09-19 1991-10-23 Mita Ind Co Ltd 単分散重合体粒子の製造方法
JPH05232741A (ja) 1992-02-26 1993-09-10 Fujitsu Ltd 静電荷現像用トナーの製造方法
JP3237105B2 (ja) 1993-12-22 2001-12-10 日本製紙株式会社 紙製エアーマット緩衝材用シート及びその製造方法
JP3440983B2 (ja) 1998-01-29 2003-08-25 日本ゼオン株式会社 重合トナー及びその製造方法
US6124070A (en) 1998-09-25 2000-09-26 Canon Kabushiki Kaisha Toner and process for producing toner

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100728023B1 (ko) * 2005-12-29 2007-06-13 삼성전자주식회사 토너의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 토너
WO2008075805A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-26 Cheil Industries Inc. Method for preparing toner and toner prepared by same
WO2008075808A1 (en) * 2006-12-19 2008-06-26 Cheil Industries Inc. Method for preparing toner having uniform particle size distribution and toner prepared by using the method
KR100852781B1 (ko) 2006-12-19 2008-08-18 제일모직주식회사 입경 분포가 균일한 토너의 제조 방법 및 이를 이용하여제조된 토너
JP2012150273A (ja) * 2011-01-19 2012-08-09 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、並びに、画像形成方法
JP2012220569A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、並びに、画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
US6808855B2 (en) 2004-10-26
US20030073020A1 (en) 2003-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003043747A (ja) トナーの製造方法及びトナー
KR0184326B1 (ko) 정전하상 현상용 토너
CN101208636B (zh) 调色剂和调色剂生产方法
JP4770950B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置
US20060257776A1 (en) Charge control agent and toner for electrostatic image development
EP0730205A1 (en) Toner for developing electrostatic image
JP3210174B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP4909055B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
US7049039B2 (en) Coloring agent for toner, and toner
JP3440983B2 (ja) 重合トナー及びその製造方法
JP4173088B2 (ja) 荷電制御剤およびそれを含有する静電荷像現像用トナー
JP4739029B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
CA2507010C (en) Charge control agent and toner for electrostatic image development and image formation process
JP2003302792A (ja) シアントナーおよびトナーセット
JP2003202697A (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP3916645B2 (ja) 荷電制御剤およびそれを含有する静電荷像現像用トナー
JP3907327B2 (ja) トナー
JP7508242B2 (ja) 白色トナー
US11194260B2 (en) White toner
JP7086583B2 (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP2765937B2 (ja) 着色微粒子およびこれを用いてなる静電荷像現像用トナー
JP3435586B2 (ja) 電子写真用トナーおよびその製造方法
JP2006072378A (ja) 荷電制御剤含有静電荷像現像用トナーを使用する画像形成方法
JP2003021933A (ja) トナーの製造方法
JP2002351148A (ja) 負荷電性制御樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100506

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100907