JP7508242B2 - 白色トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法において使用する白色トナーに関する。
近年、複写機やプリンターなどの画像形成装置の発達に伴い、多彩なメディアに対応できるトナーが求められている。その中、透明トナーや白色トナーのような特色トナーを用いて高付加価値な印字物を得る技術が開発されている。
白色トナーは、色紙や透明フィルムへ白色の画像を形成するために重要であり、高い隠蔽性を達成するために、例えば酸化チタンのような高屈折率の材料を用いたトナーが開発されている(特許文献1)。また、結晶性樹脂を用いた白色トナーが開発されている(特許文献2)。
特開2000-56514号公報 特開2012-177763号公報
通常、白色トナーを用いて白色の画像を形成し、十分な白色を表現するためには、下地の色を隠蔽し、認識できなくすることが好ましい。そのような画像の隠蔽性は画像膜中で光が散乱することで発現するため、顔料自体が無色であり、かつ結着樹脂との屈折率の差が大きいこと、すなわち屈折率の高い材料が求められる。また、白色トナーにおいては、十分な隠蔽性を発現するため、上記のような白色顔料を他色に比較して多量に、かつ分散性良くトナー中に含むことが好ましい。
しかしながら、酸化チタンのような白色顔料を多量にトナーに含ませた場合、相互作用の低い結着樹脂と白色顔料との間の界面が増えることに起因して、定着した画像の耐折り曲げ性が低下することがあることがわかった。この問題に対し、架橋成分の多い高分子量樹脂を使用することで耐折り曲げ性を改良することはできる。しかしながら、トナーの粘度が高くなってしまうため、低温定着性が不十分になってしまうという課題があった。
また、結晶性樹脂を用いた場合でも、低温定着性には寄与するものの、画像強度については不十分なことがあった。
このような問題に対し、本発明の目的は、白色トナーとしての隠蔽性に優れ、耐折り曲げ性及び低温定着性についても優れた白色トナーを提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、トナー粒子中に特定の構造を有する樹脂、酸塩基量(表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量)が60μmol/g以上である白色顔料を含有させることで上記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明の一態様によれば、
結着樹脂と白色顔料とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子は、該白色顔料を20質量%以上80質量%以下含有し、
該結着樹脂が、下記式(A-1)で表される第一のモノマーユニット、及び、該第一のモノマーユニットとは異なる第二のモノマーユニットを有する重合体Aを含有し、
Figure 0007508242000001
(式(A-1)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
該重合体A中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%~60.0モル%であり、
該重合体A中の該第二のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%~95.0モル%であり、
該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm0.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm0.5としたとき、該SP11及び該SP21が下記式(1)及び下記式(2)を満足し、
3.00≦(SP21-SP11)≦25.00・・・(1)
21.00≦SP21 ・・・(2)
該白色顔料は、表面に酸性基及び塩基性基を含有し、該白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量が60μmol/g以上であることを特徴とする、白色トナーが提供される。
また、本発明の他の態様によれば、
結着樹脂と白色顔料とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該トナー粒子は、該白色顔料を20質量%以上80質量%以下含有し、
該結着樹脂が、第一の重合性単量体、及び、第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体を含有する組成物の重合体Bを含有し、
該第一の重合性単量体が、下記式(A-2)で表され、
Figure 0007508242000002
(式(A-2)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
該組成物中の前記第一の重合性単量体の含有量が、該組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して5.0モル%~60.0モル%であり、
該組成物中の前記第二の重合性単量体の含有量が、該組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して20.0モル%~95.0モル%であり、
該第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm0.5とし、該第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm0.5としたとき、該SP12及び該SP22が、下記式(3)と下記式(4)を満たし、
0.60≦(SP22-SP12)≦15.00・・・(3)
18.30≦SP22 ・・・(4)
該白色顔料は、表面に酸性基及び塩基性基を含有し、該白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量が60μmol/g以上であることを特徴とする白色トナーが提供される。
本発明によれば、白色トナーとしての隠蔽性に優れ、耐折り曲げ性、及び低温定着性についても優れた白色トナーを提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
本発明において、「モノマーユニット」とは、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素-炭素結合1区間を1ユニットとする。ビニル系モノマーとは下記式(Z)で示すことができる。
Figure 0007508242000003
[式(Z)中、RZ1は、水素原子、又はアルキル基を表し、RZ2は、任意の置換基を表す。]
本発明の効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
トナーに含有される重合体Aが、下記式(A-1):
Figure 0007508242000004
(式(A-1)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
で表される第一のモノマーユニットとそれとは異なる第二のモノマーユニットとを有し、それらのモノマーユニットが所定のSP値差を持つことで、相溶することなく、相分離状態を形成する。また、第二のモノマーユニットは、SP値が21.00(J/cm0.5以上である。このような第二のモノマーユニットと、表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量が60μmol/g以上である白色顔料とが組み合わされると、両者が親水性であって親和性が高いため、トナー内部で白色顔料表面に第二のモノマーユニットが偏在する。一方、第一のモノマーユニットは長鎖アルキル部を有するので、結晶構造を形成しやすくなる。第二のモノマーユニットが偏在した領域と第一のモノマーユニットで形成された結晶領域とが、白色顔料粒子間に形成される。これにより、定着膜全体の強度が向上し、定着画像の耐折り曲げ性が向上していると推測される。
尚、重合体Aに変えて重合体Bを用いる場合も、同様のメカニズムによって、発明の効果が発現しているものと推測している。
以下、本発明の詳細について説明する。
<重合体A/重合体B>
第一の形態において、白色トナーは、上記式(A-1)で表される第一のモノマーユニット、及び、第一のモノマーユニットとは異なる第二のモノマーユニットを有する重合体Aを含有する。
また、第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm0.5とし、第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm0.5としたとき、SP11及びSP21が、下記式(1)及び下記式(2)を満足する。
3.00≦(SP21-SP11)≦25.00 ・・・(1)
21.00≦SP21 ・・・(2)
また、第二の態様において、本発明の白色トナーは、下記式(A-2)で表される第一の重合性単量体、及び、第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体を含有する組成物の重合体(重合体B)を含有する。
Figure 0007508242000005
(式(A-2)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
また、第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm0.5とし、第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm0.5としたとき、SP12及びSP22が、下記式(3)及び下記式(4)を満足する。
0.60≦(SP22-SP12)≦15.00 ・・・(3)
18.30≦SP22 ・・・(4)
重合体Aに含有される第一のモノマーユニットが、炭素数18~36のアルキル基を有していることで、重合体Aが結晶性を有するようになり、低温定着性が良化する。さらに、結晶部位が連続して白色顔料間でネットワーク構造を形成することで、定着後の定着膜強度が向上し、耐折り曲げ性が向上する。
本発明におけるSP値の単位は、(J/m0.5であるが、1(cal/cm0.5=2.045×10(J/m0.5によって(cal/cm0.5の単位に換算することができる。
式(1)、または式(3)で規定されるSP値差を満足することで、重合体A、または重合体Bの結晶性の低下を抑制することができ。それにより、低温定着性と耐熱保存性の両立が図られるため好ましい。
第一の形態において、重合体A中の第一のモノマーユニットの含有割合は、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%~60.0モル%であり、重合体A中の第二のモノマーユニットの含有割合が、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%~95.0モル%である。
また、第二の形態において、第一の重合性単量体の含有量は、組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して、5.0モル%~60.0モル%である。第二の重合性単量体の含有量は、組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して、20.0モル%~95.0モル%である。
第一のモノマーユニットの含有割合、及び第一の重合性単量体の含有割合が上記の範囲内である場合、シャープメルト性が発揮され、優れた低温定着性が得られる。また、結晶のネットワークが適度となり、良好な耐折り曲げ性が得られる。
第一の態様における第一のモノマーユニットを生じる重合性単量体(第二の態様における第一の重合性単量体も同じ)は、炭素数18~36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される。
重合性単量体としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンエイコサニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸リグノセリル、(メタ)アクリル酸セリル、(メタ)アクリル酸オクタコサ、(メタ)アクリル酸ミリシル、(メタ)アクリル酸ドドリアコンタの如き炭素数18~36の直鎖のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸2-デシルテトラデシルの如き炭素数18~36の分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル。
これらの重合性単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
第二のモノマーユニットを形成する第二の重合性単量体としては、例えば以下の重合性単量体を用いることができる。尚、第二の重合性単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
・ニトリル基を有する単量体、
・ヒドロキシ基を有する単量体、
・アミド基を有する単量体、
・ビニルエステル類、
・ウレタン基を有する単量体、
・ウレア基を有する単量体、
・カルボキシ基を有する単量体。
ニトリル基を有する単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
ヒドロキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸-2-ヒドロキシプロピルが挙げられる。
アミド基を有する単量体としては、例えば、アクリルアミド、炭素数1~30のアミンとエチレン性不飽和結合を有する炭素数2~30のカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸等)を公知の方法で反応させた単量体が挙げられる。ビニルエステル類としては、例えば以下のものが挙げられる。酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル等。
ウレタン基を有する単量体としては、例えば以下のものが挙げられる。
・エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~22のアルコールと、炭素数1~30のイソシアネートとを公知の方法で反応させた単量体、
・炭素数1~26のアルコールと、エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~30のイソシアネートとを公知の方法で反応させた単量体。
エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~22のアルコールとしては、例えばメタクリル酸-2-ヒドロキシエチル、ビニルアルコールが挙げられる。
炭素数1~30のイソシアネートとしては、例えばモノイソシアネート化合物、脂肪族ジイソシアネート化合物、脂環族ジイソシアネート化合物、芳香族ジイソシアネート化合物が挙げられる。
モノイソシアネート化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。ベンゼンスルフォニルイソシアネート、トシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、p-クロロフェニルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、t-ブチルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、2-エチルヘキシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、アダマンチルイソシアネート、2,6-ジメチルフェニルイソシアネート、3,5-ジメチルフェニルイソシアネート及び2,6-ジプロピルフェニルイソシアネート。
脂肪族ジイソシアネート化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2-プロピレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート及び2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート。
脂環族ジイソシアネート化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。1,3-シクロペンテンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート及び水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート。
芳香族ジイソシアネート化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。フェニレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-トルイジンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート及びキシリレンジイソシアネート。
炭素数1~26のアルコールとしては、例えば以下のものが挙げられる。メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、t-ブチルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、2-エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セタノール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ノナデシルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール。
エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~30のイソシアネートとしては、例えば以下のものが挙げられる。2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2-(0-[1’-メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチル(メタ)アクリレート及び1,1-(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート。
ウレア基を有する単量体としては、例えば炭素数3~22のアミンと、エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~30のイソシアネートとを公知の方法で反応させた単量体が挙げられる。
炭素数3~22のアミンとしては、例えば以下のものが挙げられる。1級アミン(ノルマルブチルアミン、t-ブチルアミン、プロピルアミン及びイソプロピルアミン等)、2級アミン(ジノルマルエチルアミン、ジノルマルプロピルアミン、ジノルマルブチルアミン等)、アニリン及びシクロキシルアミン。
エチレン性不飽和結合を有する炭素数2~30のイソシアネートとしては、前記のとおりである。
カルボキシ基を有する単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、(メタ)アクリル酸-2-カルボキシエチルが挙げられる。
以上の中でも、ビニルエステル類は、非共役モノマーであり、第一の重合性単量体との反応性が適度に保たれやすいため、重合体Aあるいは重合体Bの結晶性を向上させやすい。中でも、酢酸ビニルは低温定着性と耐折り曲げ性をより高いレベルで両立できるため特に好ましい。
第二のモノマーユニットは、下記式(B-1)で表される構造及び下記式(C-1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
Figure 0007508242000006
(式(B-1)中、Xは単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
は、
(i)ニトリル基(-C≡N)、
(ii)アミド基(-C(=O)NHR15(R15は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、
(iii)ヒドロキシ基、
(iv)-COOR16(R16は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、若しくは炭素数1~6のヒドロキシアルキル基)、
(v)ウレタン基(-NHCOOR17(R17は炭素数1~4のアルキル基))、
(vi)ウレア基(-NH-C(=O)-NH(R18(R18はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基))、
(vii)-COO(CHNHCOOR19(R19は炭素数1~4のアルキル基)、及び
(viii)-COO(CH-NH-C(=O)-NH(R20(R20はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)、
からなる群から選択されるいずれか1つの官能基を表し、
は、水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 0007508242000007
(式(C-1)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
上記の第二のモノマーユニットを生じる重合性単量体は、下記式(B-2)で表される重合性単量体及び下記式(C-2)で表される重合性単量体からなる群から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
Figure 0007508242000008
(式(B-2)中、Xは単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
は、
(i)ニトリル基(-C≡N)、
(ii)アミド基(-C(=O)NHR15(R15は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、
(iii)ヒドロキシ基、
(iv)-COOR16(R16は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、若しくは炭素数1~6のヒドロキシアルキル基)、
(v)ウレタン基(-NHCOOR17(R17は炭素数1~4のアルキル基))、
(vi)ウレア基(-NH-C(=O)-NH(R18(R18はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基))、
(vii)-COO(CHNHCOOR19(R19は炭素数1~4のアルキル基)、及び
(viii)-COO(CH-NH-C(=O)-NH(R20(R20はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)、
からなる群から選択されるいずれか1つの官能基を表し、
は、水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 0007508242000009
(式(C-2)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
なお、重合体A中に上記第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニットが複数種類存在する場合、式(1)におけるSP11の値はそれぞれのモノマーユニットのSP値を加重平均した値とする。
例えば、SP値がSP111であるモノマーユニットAを、第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニット全体のモル数を基準としてAモル%含み、
SP値がSP112であるモノマーユニットBを、第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニット全体のモル数を基準として(100-A)モル%含む場合のSP値(SP11)は、下記式によって算出される。
SP11=(SP111×A+SP112×(100-A))/100
第一のモノマーユニットの要件を満たすモノマーユニットが3以上含まれる場合も同様に計算する。
また、第二のモノマーユニットは、上記方法で算出したSP11に対して式(1)を満たし、かつ式(2)を満たすSP21を有するモノマーユニット全てが該当する。
すなわち、第二の重合性単量体が2種類以上の重合性単量体である場合、SP21はそれぞれの重合性単量体に由来するモノマーユニットのSP値を表し、SP21-SP11はそれぞれの第二の重合性単量体に由来するモノマーユニットに対して決定される。
重合体Aには、第一および第二のモノマーユニットに係る規定を満たさない第三のモノマーユニットが含まれていてもよい。
また、重合体Bに係る組成物には、第一および第二の重合性単量体に係る規定を満たさない第三の重合性単量体が含まれていてもよい。
また、上記したような、ニトリル基、アミド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、ウレア基、又はカルボキシ基を有さない、以下の単量体も用いることができる。
例えば、スチレン、o-メチルスチレン等のスチレン及びその誘導体、(メタ)アクリル酸-n-ブチル、(メタ)アクリル酸-t-ブチル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステル類。
なお、これらの単量体が反応して形成されるユニットが、式(1)を満たす場合に、第二のモノマーユニットとなる。またこれらの単量体が式(3)を満たす場合に、第二の重合性単量体となる。
第三の単量体としては、スチレン、(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。
第三のモノマーユニットとしては、下記式(D-1)で表されるモノマーユニット又は下記式(D-2)で表されるモノマーユニットが好ましい。
Figure 0007508242000010
(式(D-2)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
本発明の効果、特に低温定着性を得やすくする観点から、重合体Aあるいは重合体Bの含有量は、結着樹脂の全質量を基準として、60質量%以上であることが好ましい。より好ましくは70質量%以上であり、80質量%以上であることがさらに好ましい。
また、トナーには、その他の樹脂を含有することもできる。その他の樹脂としては、例えば以下の樹脂が挙げられる。
ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン-インデン樹脂、石油系樹脂。
これらの中でもスチレン系共重合体やポリエステル樹脂が好ましい。また、非晶性であることが好ましい。
<白色顔料>
トナー粒子は白色顔料粒子を含む。ここで白色顔料とは、無彩色の粒子であることを示す。
白色顔料の例としては、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、シリカ、クレー、タルク等が挙げられる。これらの白色顔料は、表面処理された粒子であってもよいし、表面処理されていない粒子であってもよい。
これらの中でも、酸化チタン及びチタン酸カルシウムは屈折率が高く、結果として隠蔽性が高くなるため好ましい。
前記白色顔料はトナー粒子中に20質量%以上80質量%以下含有される。好ましい含有量としては30質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは40質量%以上60質量%以下である。上述の範囲にあることで、白色トナーとして用いるときに帯電性を損なわず、十分な白色度を得ることができる。
白色顔料は粒子表面に、酸性基及び塩基性基を有する。白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量との合計は60μmol/g以上である。この範囲の量の酸性基と塩基性基とを表面に持つことで、表面がより親水性となり、重合体Aの第二のモノマーユニット部位を白色顔料表面に偏在させることが可能となる。
白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量は、白色顔料の母体粒子の種類を変えたり、表面処理剤の種類や処理量を変えたりすることによって制御できる。表面処理剤としては、例えば、以下の化合物を用いることができる。表面酸性基量を制御する処理剤としては、トリメチロールエタンを例示することができ、表面塩基性基量を制御する処理剤としては、トリメタロールアミン酢酸塩を例示することができる。
<離型剤>
トナーは必要に応じて離型剤を含んでもよい。離型剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリエチレンのような低分子量ポリオレフィン類;加熱により融点(軟化点)を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;ステアリン酸ステアリルのようなエステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックスのような鉱物・石油系ワックス;及びそれらの変性物。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上25質量部以下であることが好ましい。
離型剤の融点は50℃以上100℃以下であることが好ましく、70℃以上100℃以下であることがより好ましい。
<荷電制御剤>
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速くかつ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。ネガ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物。カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対し0.2質量部~10質量部が好ましい。
<外添剤>
トナーには、必要に応じて外添剤を含有させることもできる。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの無機微粒子(無機微粉体)が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物などの疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m/g以上、400m/g以下の無機微粒子が好ましく、耐久性を高めるためには、比表面積が10m/g以上、50m/g以下の無機微粒子であることが好ましい。トナーの流動性向上や耐久性改善のためには、比表面積が上記範囲内の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーなどの公知の混合機を用いることができる。
<現像剤>
トナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分現像剤として用いることが、好ましい。この場合、長期にわたり安定した画像が得られるようになる。
磁性キャリアとしては、一般的に公知のものを使用できる。例えば、以下のものが挙げられる。表面を酸化した鉄粉、あるいは、未酸化の鉄粉;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子。フェライト等の磁性体や、磁性体とこの磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等。
トナーを磁性キャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、その際のトナーとキャリアとの混合比率は、二成分現像剤中のトナー濃度として、好ましくは2質量%以上15質量%以下、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。
<トナー粒子の製造方法>
トナー粒子を製造する方法としては、特に制限されず、懸濁重合法、乳化凝集法、溶融混練法、溶解懸濁法など従来公知の製造方法を採用できる。
得られたトナー粒子はそのままトナーとして用いてもよい。また、得られたトナー粒子に対し、無機微粒子、及び必要に応じて他の外添剤を混合して、トナーを得てもよい。トナー粒子、無機微粒子、及びその他の外添剤の混合に用いることができる混合装置としては以下のものが挙げられる。ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)等。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上10.0質量部以下使用されることが好ましい。
以下、粉砕法でのトナー製造手順の一例について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、非晶性ポリエステル樹脂を含む結着樹脂、ワックス、着色剤、及び必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーなどのバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機((株)神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械(株)製)、PCM混練機(池貝鉄工社製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業(株)製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、粉砕機で粗粉砕した後、さらに、微粉砕機で微粉砕する。粉砕機としては例えばクラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルなどが挙げられる。微粉砕機としては例えばクリプトロンシステム(川崎重工業(株)製)、スーパーローター(日清エンジニアリング(株)製)、ターボ・ミル(ターボ工業(株)製)やエアージェット方式による微粉砕機が挙げられる。
その後、必要に応じて分級機や篩分機を用いて分級し、分級品(トナー粒子)を得る。分級機や篩分機としては例えば以下のものが挙げられる。慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)など。
中でも、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)は、分級と同時にトナー粒子の球形化処理を行うことができ、転写効率の向上という点で好ましい。
また、必要に応じて、粉砕後に、球形化処理などのトナー粒子の表面処理を行うこともできる。表面処理に用いられるものとしては例えば以下のものが挙げられる。ハイブリタイゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)、メテオレインボーMR Type(日本ニューマチック工業(株)製)。
さらに、必要に応じて、トナー粒子の表面に無機微粒子などの外添剤が外添処理される。外添処理する方法としては、トナー粒子と公知の各種外添剤を所定量配合し、混合装置を用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。混合装置としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)等が挙げられる。
以下、本発明に関連する物性の測定方法について記載する。
<重合体Aおよび重合体B中の各モノマーユニットの含有割合の測定方法>
重合体A(あるいは重合体B)中の各モノマーユニットの含有割合の測定は、H-NMRにより以下の条件にて行う。
測定装置 :FT NMR装置 JNM-EX400(日本電子(株)製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数 :64回
測定温度 :30℃
試料 :測定試料50mgを内径5mmのサンプルチューブに入れ、溶媒として重クロロホルム(CDCl)を添加し、これを40℃の恒温槽内で溶解させて調製する。
重合体A(あるいは重合体B)中の各モノマーユニットの含有割合は以下のように算出する。
得られたH-NMRチャートより、第一のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークの中から、他のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S1を算出する。
同様に、第二のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークの中から、他のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S2を算出する。
さらに、第三のモノマーユニットを有する場合は、第三のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークから、他のモノマーユニットの構成要素に帰属されるピークとは独立したピークを選択し、このピークの積分値S3を算出する。
第一のモノマーユニットの含有割合は、上記積分値S1、S2、及びS3を用いて、以下のようにして求める。なお、n1、n2、n3はそれぞれの部位について着眼したピークが帰属される構成要素における水素の数である。
第一のモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S1/n1)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
同様に、第二、第三のモノマーユニットの含有割合は以下のように求める。
第二のモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S2/n2)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
第三のモノマーユニットの含有割合(モル%)=
{(S3/n3)/((S1/n1)+(S2/n2)+(S3/n3))}×100
なお、重合体Aにおいて、ビニル基以外の構成要素に水素原子が含まれない重合性単量体が使用されている場合は、13C-NMRを用いて測定原子核を13Cとし、シングルパルスモードにて測定を行い、H-NMRにて同様にして算出する。
また、離型剤やその他の樹脂に帰属されるピークが重なり、独立したピークが観測されないことがある。それにより、重合体A中の各種重合性単量体に由来するモノマーユニットの含有割合が算出できない場合が生じる。その場合、離型剤やその他の樹脂を使用しないで同様の方法で重合体A’を製造し、得られた重合体A’を重合体Aとみなして分析することができる。
<SP値の算出方法>
SP12、SP22は、Fedorsによって提案された算出方法に従い、以下のようにして求める。第三の重合性単量体を用いる場合のSP32も同様である。
それぞれの重合性単量体について、分子構造中の各々の原子又は原子団に対して、「polym.Eng.Sci.,14(2),147-154(1974)」に記載の表から蒸発エネルギー(Δei)(cal/mol)及びモル体積(Δvi)(cm/mol)を求める。そして、下記の式を用いてSP値を算出する。
SP値(J/cm0.5=(4.184×ΣΔei/ΣΔvi)0.5
なお、SP11、SP21は、該重合性単量体の二重結合が重合によって開裂した状態の分子構造の原子又は原子団に対して、上記と同様の算出方法によって算出する。第三のモノマーユニットを有する場合のSP31も同様である。
<トナー粒子中の白色顔料の含有量の測定>
後述する方法で外添剤を分離したトナー粒子からトルエン等の溶剤を用いて白色顔料を分離し、その量を測定する。
<白色顔料の表面酸性基量の測定>
白色顔料を0.01モル/Lの水酸化カリウム・エタノール溶液中に添加する。次に、電位差自動滴定装置(AT-510、京都電子工業(株)製)を用いて、上澄み液を0.01モル/Lの塩酸・エタノール溶液を用いて電位差滴定を行う。そして、中和に要した塩酸量と、当初存在した水酸化カリウム量との差分から、白色顔料の表面酸性基量を求める。
(トナーから白色顔料の表面酸性基量を測定する場合)
まず、トナー粒子から外添剤を分離する。
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学(株)製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。
遠心分離用チューブに該ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)を6mL入れ分散液を作製する。
この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。
次に、遠心分離用チューブを振とう機にて振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm、30minの条件で分離する。この操作により、トナー粒子と外れた外添剤とが分離する。
トナー粒子と水溶液とが十分に分離されていることを目視で確認し、トナー粒子を採取して減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、外添剤が分離されたトナー粒子を得る。
さらに、得られたトナー粒子を、テトラヒドロフラン、トルエン及びヘキサンなどによって白色顔料以外の可溶分を溶解させる。ろ過後、水中に再分散させ、遠心分離にて残存していた外添剤を除去することで白色顔料を回収し、上記の測定法に従って、表面酸性基量を算出する。
<白色顔料の表面塩基性基量の測定>
白色顔料を0.01モル/Lの塩酸・エタノール溶液中に添加し、超音波で25℃、1時間処理し、遠心分離を行い、上澄み液を得る。次に、電位差自動滴定装置(AT-510、京都電子工業(株)製)を用いて、該上澄み液を0.01モル/Lの水酸化カリウム・エタノール溶液を用いて電位差滴定を行う。上記0.01モル/Lの塩酸・エタノール溶液のみを滴定した際に要した水酸化カリウム量と、上記上澄み液の滴定に要した水酸化カリウム量との差分から、白色顔料の表面塩基性基量を求める。
(トナーから白色顔料の表面塩基性基量を測定する場合)
上記表面酸性基量の測定に倣い、白色顔料をトナーから分離した後に、上記測定法により表面塩基性基量を求める。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の処方において、部は特に断りのない限り質量基準である。各トナー粒子の構成条件を表1に示す。
<重合体Aの製造例A1>
・溶媒:トルエン 100.0部
・単量体組成物 100.0部
(単量体組成物は以下のアクリル酸ベヘニル、酢酸ビニル及びスチレンを以下に示す割合で混合したものである)
・アクリル酸ベヘニル(第一重合性単量体) 60.0部(26.2モル%)
・酢酸ビニル (第二重合性単量体) 30.0部(57.9モル%)
・スチレン (第三重合性単量体) 10.0部(15.9モル%)
・重合開始剤t-ブチルパーオキシピバレート(日油(株)製:パーブチルPV) 0.5部
還流冷却管、攪拌機、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に、窒素雰囲気下、上記材料を投入した。反応容器内を200rpmで撹拌しながら、70℃に加熱して12時間重合反応を行い、単量体組成物の重合体がトルエンに溶解した溶解液を得た。続いて、上記溶解液を25℃まで降温した後、1000.0部のメタノール中に上記溶解液を撹拌しながら投入し、メタノール不溶分を沈殿させた。得られたメタノール不溶分をろ別し、更にメタノールで洗浄後、40℃で24時間真空乾燥して重合体A1を得た。尚、得られた重合体A1は、第二の態様における重合体Bに係る規定も満たす重合体である。
上記重合体A1をNMRで分析したところ、アクリル酸ベヘニル由来のモノマーユニットが26.2モル%、酢酸ビニル由来のモノマーユニットが57.9モル%、スチレン由来のモノマーユニットが15.9モル%含まれていた。
重合体A1中の各重合性単量体の含有割合(モル%)と、重合体A1中の各モノマーユニットの含有割合(モル%)とは等しかった。
単量体及びモノマーユニットのSP値を算出した。物性を表2~3に示す。SP値の単位は(cal/cm0.5である。
<重合体の製造例A2~A18>
重合体1の製造例において、それぞれの単量体及び質量部数を表1となるように変更した以外は同様にして合成を行い、重合体A2~A18を得た。物性を表2~3に示す。
重合体A2~A18中の各モノマーユニットの含有割合(モル%)は、表1に記載された処方における割合(モル%)と等しかった。尚、重合体A2~A11は、第二の態様における重合体Bに係る規定を満たす重合体である。
表1~表3における単量体名は、以下のとおりである。
BEA:アクリル酸ベヘニル CH=CH-COO-(CH21CH
SA:アクリル酸ステアリル CH=CH-COO-(CH17CH
MYA:アクリル酸ミリシル CH=CH-COO-(CH29CH
HA:アクリル酸ヘキサデシル CH=CH-COO-(CH15CH
VA:酢酸ビニル
MN:メタクリロニトリル
HPMA:ヒドロキシプロピルメタクリルアミド
MA:メタクリル酸
AM:アクリルアミド
St:スチレン
MM:メタクリル酸メチル
Figure 0007508242000011
Figure 0007508242000012
Figure 0007508242000013
<酸化チタン粒子1の製造例>
原料にチタンテトライソプロポキシドを使用し、ケミカルポンプで減量を極少量ずつ、チッ素ガスをキャリアガスとして使用して、200℃程度に加熱したベーパライザーのグラスウールに送り込んで蒸発させた。そして、反応器内において300℃程度で瞬時に加熱分解した後、急冷却を行い、生成物を捕集する。これを300℃程度でさらに約2時間焼成し、酸化チタンを得た。
さらに、水酸化アルミニウムを3質量%加え、ろ過、洗浄を経て酸化チタンケーキを得た。酸化チタンケーキに、トリメチロールエタン2質量%を加え、ジェットミルにて粉砕し、表面処理された酸化チタン粒子1、すなわち表面の一部の水酸基がトリメチロールエタンの一部の水酸基と縮合した酸化チタン粒子1、を得た。
得られた酸化チタン粒子1は、表面酸性基量が43μmol/gであり、表面塩基性基量が28μmol/gであった。
<酸化チタン粒子2の製造例>
酸化チタン粒子1の製造例において、水酸化アルミニウムを5質量%、トリメチロールエタンを3質量%にした以外は、酸化チタン粒子1の製造例と同様にして酸化チタン粒子2を得た。
得られた酸化チタン粒子2は、表面酸性基量が39μmol/gであり、表面塩基性基量が23μmol/gであった。
<酸化チタン粒子3の製造例>
酸化チタン粒子1の製造例において、水酸化アルミニウムを6質量%、トリメチロールエタンを4質量%にした以外は、酸化チタン粒子1の製造例と同様にして酸化チタン粒子3を得た。
得られた酸化チタン粒子3は、表面酸性基量が27μmol/gであり、表面塩基性基量が25μmol/gであった。
<チタン酸カルシウム粒子1の製造例>
原料にチタンテトライソプロポキシドを使用し、ケミカルポンプで減量を極少量ずつ、チッ素ガスをキャリアガスとして使用して、200℃程度に加熱したベーパライザーのグラスウールに送り込んで蒸発させる。そして、反応器内において300℃程度で瞬時に加熱分解した後、急冷却を行ない、生成物を捕集する。これを300℃程度でさらに約2時間焼成し、ジェットミルにて粉砕して酸化チタンを得た。
上記酸化チタン52部と炭酸カルシウム48部を100部の水に分散させ、よく混合し、1,000℃程度の温度で熱処理し、チタン酸カルシウム粒子1を得た。
得られたチタン酸カルシウム粒子1は、表面酸性基量が55μmol/gであり、表面塩基性基量が76μmol/gであった。
<実施例1>
以下の材料を用意した。
・重合体A1: 36部
・ポリエステル樹脂1: 9部
[組成(モル%)〔ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ドデシルコハク酸:トリメリット酸=80:20:75:10:15〕、Mw=152,000]
・酸化チタン粒子1: 50.0部
(ルチル型、体積平均粒径250nm、表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量 71μmol/g)
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃): 5.0部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM-75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s-1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM-30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物25℃まで冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T-250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF-300(ホソカワミクロン(株)製)を用い、分級を行い、トナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1の100部に対して、下記のシリカ微粉体を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)で乾式混合してトナー1を得た。トナー1の体積基準のメジアン径は6.5μmであった。
一次粒子の個数平均径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粉体 1.5部
一次粒子の個数平均径が100nmの疎水化処理されたシリカ微粉体 2.5部
<実施例2~17、比較例1~8>
実施例1において、使用した材料、質量部を表4に示したものに変更したこと以外は同様にして製造を行い、実施例用のトナー2~17、比較例用のトナー18~25を得た。
上記各トナーを用いて、下記の評価試験を行った。評価結果を表5に示す。
Figure 0007508242000014
<耐折り曲げ性(画像強度)>
上記各トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(体積平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分現像剤を調製した。得られた二成分現像剤を用いて、定着ユニットを取り外した、市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン(株)製)により、黒紙(長門屋商店、A4用紙、ナ-3285)上に未定着トナー画像(ベタ画像、0.9mg/cm)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン(株)製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、室温15℃、湿度10%下、プロセススピードを357mm/秒に設定し、前記未定着画像を定着させた。
定着可能な最高温度(オフセットが生じない上限温度)における定着画像を十字に折り曲げ、4.9kPaの荷重をかけつつ柔和な薄紙(商品名「ダスパー」、小津産業(株)製)により5往復摺擦した。ついで、800ピクセル/インチの解像度で十字の部分の512ピクセル四方の領域をCCDカメラで撮影した。閾値を60%に設定し画像を二値化し、トナーが剥離した部分である黒部の面積率を測定した。黒部の面積率が小さいほど、耐折り曲げ性に優れていることを表す。
(評価基準)
A:黒部の面積率が2.0%未満
B:黒部の面積率が2.0%以上3.5%未満
C:黒部の面積率が3.5%以上5.0%未満
D:黒部の面積率が5.0%以上
<トナーの低温定着性>
画像形成装置としてキヤノン(株)製フルカラー複写機imagePress C800を用いて、評価する二成分現像剤を、画像形成装置のシアン用現像器に入れ、後述の評価を行った。
改造点は、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外したこと、定着温度を自由に変更できるようにした点である。
評価の条件を以下に示す。
紙:黒紙(長門屋商店、A4用紙、ナ-3285)
紙上のトナーの載り量:0.55mg/cm
(現像剤担持体に印加する直流電圧VDC、静電潜像担持体表面の帯電電位VD、及びレーザーパワーにより調整)
評価画像:上記A4用紙の中心に2cm×5cmの画像を配置
試験環境:低温低湿環境:温度15℃/相対湿度10%(以下「L/L」)
プロセススピード:450mm/sec
定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない下限温度を定着下限温度とした。以下の定着下限温度の評価基準においてC以上を良好と判断した。結果を表5に示す。
(定着下限温度の評価基準)
A:115℃未満
B:115℃以上125℃未満
C:125℃以上140℃未満
D:140℃以上
<白色度(明度L)>
市販のフルカラーデジタル複写機(image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン(株)製)から取り外した定着ユニットを用いて、150℃にて、耐折り曲げ性の評価の際と同様にして黒紙上に形成した未定着画像の定着を行った。得られた定着画像の明度Lを、X-Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X-Rite社製)を使用して測定し、以下の基準に従って評価した。以下の白色度の評価基準においてC以上を良好と判断した。評価結果を表5に示す。
(白色度の評価基準)
A:Lが82以上
B:Lが78以上81以下
C:Lが74以上77以下
D:Lが73以下
Figure 0007508242000015

Claims (14)

  1. 結着樹脂と白色顔料とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナー粒子は、該白色顔料を20質量%以上80質量%以下含有し、
    該結着樹脂が、下記式(A-1)で表される第一のモノマーユニット、及び、該第一のモノマーユニットとは異なる第二のモノマーユニットを有する重合体Aを含有し、
    Figure 0007508242000016

    (式(A-1)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
    該重合体A中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%~60.0モル%であり、
    該重合体A中の該第二のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%~95.0モル%であり、
    該第一のモノマーユニットのSP値をSP11(J/cm0.5とし、該第二のモノマーユニットのSP値をSP21(J/cm0.5としたとき、該SP11及び該SP21が下記式(1)及び下記式(2)を満足し、
    3.00≦(SP21-SP11)≦25.00・・・(1)
    21.00≦SP21 ・・・(2)
    該白色顔料は、表面に酸性基及び塩基性基を含有し、該白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量が60μmol/g以上であることを特徴とする、白色トナー。
  2. 前記第二のモノマーユニットが、下記式(B-1)で表される構造及び下記式(C-1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の白色トナー。
    Figure 0007508242000017
    (式(B-1)中、Xは単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
    は、
    (i)ニトリル基(-C≡N)、
    (ii)アミド基(-C(=O)NHR15(R15は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、
    (iii)ヒドロキシ基、
    (iv)-COOR16(R16は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、若しくは炭素数1~6のヒドロキシアルキル基)、
    (v)ウレタン基(-NHCOOR17(R17は炭素数1~4のアルキル基))、
    (vi)ウレア基(-NH-C(=O)-NH(R18(R18はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基))、
    (vii)-COO(CHNHCOOR19(R19は炭素数1~4のアルキル基)、及び
    (viii)-COO(CH-NH-C(=O)-NH(R20(R20はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)、
    からなる群から選択されるいずれか1つの官能基を表し、
    は、水素原子又はメチル基を表す。)
    Figure 0007508242000018
    (式(C-1)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
  3. 前記第二のモノマーユニットが、前記式(C-1)である請求項2に記載の白色トナー。
  4. 前記式(C-1)において、Rがメチル基であり、Rが水素原子である請求項3に記載の白色トナー。
  5. 前記重合体Aが、前記第一のモノマーユニット、及び前記第二のモノマーユニットに加えて、以下の式(D-1)で表されるモノマーユニット及び式(D-2)で表されるモノマーユニットからなる群から選択されるいずれかのモノマーユニットを有する請求項2に記載の白色トナー。
    Figure 0007508242000019
    (式(D-2)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
  6. 前記重合体Aの含有量が、前記結着樹脂の全質量に対して、60質量%以上である請求項1に記載の白色トナー。
  7. 前記白色顔料が、酸化チタンまたはチタン酸カルシウムである請求項1に記載の白色トナー。
  8. 結着樹脂と白色顔料とを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該トナー粒子は、該白色顔料を20質量%以上80質量%以下含有し、
    該結着樹脂が、第一の重合性単量体、及び、第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体を含有する組成物の重合体である重合体Bを含有し、
    該第一の重合性単量体が、下記式(A-2)で表される重合性単量体であり、
    Figure 0007508242000020

    (式(A-2)中、Rは、炭素数18~36のアルキル基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表す。)
    該組成物中の前記第一の重合性単量体の含有量が、該組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して5.0モル%~60.0モル%であり、
    該組成物中の前記第二の重合性単量体の含有量が、該組成物中の全重合性単量体の総モル数に対して20.0モル%~95.0モル%であり、
    該第一の重合性単量体のSP値をSP12(J/cm0.5とし、該第二の重合性単量体のSP値をSP22(J/cm0.5としたとき、該SP12及び該SP22が、下記式(3)と下記式(4)を満たし、
    0.60≦(SP22-SP12)≦15.00・・・(3)
    18.30≦SP22 ・・・(4)
    該白色顔料は、表面に酸性基及び塩基性基を含有し、該白色顔料の表面酸性基量と表面塩基性基量との合計量が60μmol/g以上であることを特徴とする白色トナー。
  9. 前記第二の重合性単量体が、下記式(B-2)で表される重合性単量体及び下記式(C-2)で表される重合性単量体からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項8に記載のトナー。
    Figure 0007508242000021
    (式(B-2)中、Xは単結合又は炭素数1~6のアルキレン基を示し、
    は、
    (i)ニトリル基(-C≡N)、
    (ii)アミド基(-C(=O)NHR15(R15は水素原子、若しくは炭素数1~4のアルキル基))、
    (iii)ヒドロキシ基、
    (iv)-COOR16(R16は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、若しくは炭素数1~6のヒドロキシアルキル基)、
    (v)ウレタン基(-NHCOOR17(R17は炭素数1~4のアルキル基))、
    (vi)ウレア基(-NH-C(=O)-NH(R18(R18はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基))、
    (vii)-COO(CHNHCOOR19(R19は炭素数1~4のアルキル基)、及び
    (viii)-COO(CH-NH-C(=O)-NH(R20(R20はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1~6のアルキル基)、
    からなる群から選択されるいずれか1つの官能基を表し、
    は、水素原子又はメチル基を表す。)
    Figure 0007508242000022
    (式(C-2)中、Rは、炭素数1~4のアルキル基を表し、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)
  10. 前記第二の重合性単量体が、前記式(C-2)で表される重合性単量体である請求項8に記載の白色トナー。
  11. 前記式(C-2)で表される重合性単量体において、Rがメチル基であり、Rが水素原子である請求項10に記載の白色トナー。
  12. 前記組成物が、前記第一の重合性単量体、及び前記第二の重合性単量体に加えて、スチレン、メタクリル酸メチル及びアクリル酸メチルからなる群から選ばれる少なくとも一つの重合性単量体を含む請求項9に記載の白色トナー。
  13. 前記重合体Bの含有量が、前記結着樹脂の全質量に対して、60質量%以上である請求項8に記載の白色トナー。
  14. 前記白色顔料が、酸化チタンまたはチタン酸カルシウムである請求項8に記載の白色トナー。

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