JP2002351148A - 負荷電性制御樹脂 - Google Patents

負荷電性制御樹脂

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JP2002351148A
JP2002351148A JP2002062790A JP2002062790A JP2002351148A JP 2002351148 A JP2002351148 A JP 2002351148A JP 2002062790 A JP2002062790 A JP 2002062790A JP 2002062790 A JP2002062790 A JP 2002062790A JP 2002351148 A JP2002351148 A JP 2002351148A
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mass
acid
styrene
formula
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JP2002062790A
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Tatsuro Yoshida
達朗 吉田
Eri Komatsumoto
恵理 小松本
Shinji Doi
信治 土井
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Canon Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境的に安全で、帯電性、分散性、着色性が
よく、自由に荷電を制御できる負荷電性制御樹脂を提供
することを目的としている。 【解決手段】 構成単位として式(1)で示されるアク
リルアミドスルホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩
を0.01〜30質量%含有する負荷電性制御樹脂であ
る。 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なる基で
あり、R1、R2、R3及びR4のうちの少なくとも一つ
は、無置換又は置換基を有する芳香族基を示し、X+
水素原子又はアルカリ金属を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式電子写真法に
おいて静荷電潜像を可視像とする際に用いる電子写真用
帯電トナー用の負荷電性制御樹脂に関するするもので、
より詳細には、自由に荷電を制御でき、荷電制御剤とし
て使用した際にトナー飛散がなく、色相が鮮明で画像再
現性に優れ、高濃度画像を形成し得る電子写真用帯電ト
ナー用負荷電性制御樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号、特公昭42−23910号公報
及び特公昭43−24748号公報などに種々の方法が
記載されている。
【0003】これらの電子写真法等に適用される現像方
法としては、大別して乾式現像法と湿式現像法とがあ
る。前者は、さらに二成分系現像剤を用いる方法と一成
分系現像剤を用いる方法に分けられる。
【0004】これら乾式現像法に適用するトナーとして
は、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料、顔料を分散
させた微粉体が使用されている。例えば、ポリスチレン
等の結着樹脂中に着色剤を分散させたものを1〜30μ
m程度に微粉砕した粒子がトナーとして用いられてい
る。磁性トナーとしては、マグネタイトの如き磁性体粒
子を含有させたものが用いられている。また、二成分系
現像剤の場合には、トナーは通常、鉄粉,磁性フェライ
ト粒子の如きキャリア粒子と混合されて用いられる。
【0005】現像される静荷電像の極性に応じて、トナ
ーは正または負に帯電する必要があり、トナーに所望の
摩擦帯電性を付与するために荷電制御剤が添加される。
【0006】正摩擦帯電性荷電制御剤としては、ニグロ
シン染料,アジン系染料,銅フタロシアニン顔料,4級
アンモニウム塩あるいは、4級アンモニウム塩を有する
ポリマー等が知られており、負摩擦帯電性荷電制御剤と
しては、モノアゾ染料の金属錯塩あるいは、サリチル
酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸の金属錯塩等が知られて
いるが、上記荷電制御剤は有色である場合が多く、カラ
ートナーに使用する場合には再現性に問題が生じる場合
もあり、ほとんど無色か着色の少ない荷電性制御樹脂
(CCR)が注目されている。
【0007】特公平8−12467号公報には、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を構成単
位とする荷電性制御樹脂が開示されている。
【0008】特許第2623684号公報、特許第26
09358号公報、特開平7−72658号公報には、
スルホン酸基を含有するアクリルアミド系モノマーを構
成単位として含有する荷電性制御樹脂が提案されてい
る。他にも特公平8−12467号公報には、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を構成単位
とするCCRが提案されている。また、特開平11−1
84165号公報、特開平11−184166号公報、
特開2000−56518号公報には、ビニル芳香族炭
化水素と(メタ)アクリレートとスルホン酸基含有(メ
タ)アクリルアミドからなる共重合体をCCRとして用
いたトナーが提案されている。
【0009】しかしながら、いずれの提案に関してもス
ルホン酸基含有アクリルアミド単量体の多くは脂肪族で
あり、芳香族環基を含有するものはほとんど検討されて
いない。
【0010】荷電制御剤においては、分子構造や置換基
の違いで荷電制御剤としての機能が左右されることが知
られており、負荷電性制御樹脂においても同様な効果が
期待される。しかしながら、負荷電性制御樹脂の荷電制
御性を改善すべくスルホン酸基含有アクリルアミド単量
体の構造を変えることはこれまでほとんどなされておら
ず、未だ改善の余地を残すものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は環境的に安定
で、帯電性に優れ、電子写真用トナーに含有させた場合
においては、結着樹脂との相溶性が高く、分散性に優れ
ており、トナーの色味を阻害せず、良好な荷電制御がで
きる電子写真用トナー用負荷電性制御樹脂を提供するこ
とを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。本
発明によれば、構成単位として下記式(1)で示される
アクリルアミドスルホン酸又はアクリルアミドスルホン
酸塩を含有する電子写真用トナー用負荷電性制御樹脂が
提供される。また下記式(1)のアクリルアミドスルホ
ン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩を0.01〜30
質量%、及びスチレン及び/又はα−メチルスチレンを
含有する前記負荷電性制御樹脂が提供される。さらに下
記式(1)のアクリルアミドスルホン酸又はアクリルア
ミドスルホン酸塩を0.01〜30質量%、スチレン及
び/又はα−メチルスチレン、及び(メタ)アクリル酸
エステルを含有する前記負荷電性制御樹脂が提供され
る。
【0013】
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なる基で
あり、R1、R2、R3及びR4のうちの少なくとも一つ
は、無置換又は置換基を有する芳香族基を示し、X+
水素原子又はアルカリ金属を示す。)
【0014】また、構成単位として式(1)の好ましい
態様は、式(2)で示されるものである。
【0015】
【化4】 (式中、X+は水素原子又はアルカリ金属を示す。)
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に特徴的に用いられる式
(1)のアクリルアミドスルホン酸としては、以下の構
造を有する化合物を挙げることができ、塩構造を有する
ものとしては、該化合物のナトリウム塩、カリウム塩等
の金属を用いることができる。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】本発明に用いられるアクリルアミドスルホ
ン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩の製造方法として
は、特に限定されるものではないが、例えば式(3)に
示すように、対応する芳香族環基含有エチレンとアクリ
ロニトリル、発煙硫酸を反応させる方法等によって得る
ことができる。この場合、芳香族環基含有エチレンの構
造によっては式(3)に示すように位置異性体も生成し
得る。しかしながら位置異性体の混合物をそのまま負荷
電性制御樹脂に供しても支障はない。
【0020】
【化7】
【0021】また、特公平3−40019号公報に、ニ
トリル化合物とヒドロキシアルカンスルホン酸誘導体と
を濃硫酸中で反応させることによりアクリルアミドスル
ホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩を製造する方法
式(4)が開示されている。しかしながら、さまざまな
アクリルアミドスルホン酸又はアクリルアミドスルホン
酸塩を合成するには、出発原料の多い点から式(3)の
方法を用いるのが好ましい。
【0022】
【化8】
【0023】本発明の負荷電性制御樹脂は、スルホン酸
基含有アクリルアミド系モノマーを含有する共重合体で
ある。共重合体を構成するモノマー全量中スルホン酸基
含有アクリルアミド系モノマーの含有量は、特に限定さ
れるものではないが、0.01〜30質量%が好まし
い。0.01質量%より小さいと摩擦帯電量が不充分と
なる場合があり好ましくなく、30質量%より多いとト
ナー粒子における負荷電性制御樹脂の分散状態が不均一
になる場合があり好ましくない。
【0024】本発明の負荷電性制御樹脂には、必要に応
じてスチレン及び/又はα−メチルスチレン、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを含有する。(メタ)アク
リル酸アルキルエステルの具体例としては、特に限定さ
れるものではないが、例えばアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸
−n−ラウリル、アクリル酸−n−ステアリル、アクリ
ル酸メトキシエチレングリコール、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−
ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸イソデシル、メタクリル酸−n−ラウリル、メタク
リル酸−n−ステアリル、メタクリル酸メトキシエチレ
ングリコール、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げる事ができる。特
にアクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル
等を好ましく用いることができる。
【0025】本発明の負荷電性制御樹脂を得るための重
合方法としては、特に限定されるものではないが、塊状
重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げ
られる。反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好
ましい。
【0026】溶液重合で用いる溶媒としては、特に限定
されるものではないが、キシレン、トルエン、酢酸エチ
ル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノ
ール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド
等が用いられる。
【0027】溶液重合において溶媒とモノマーの比は、
特に限定されるものではないが、溶媒100質量部に対
してモノマー30〜400質量部で行うのが好ましい。
【0028】使用する開始剤としては、特に限定される
ものではないが、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパー
オキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオ
キサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等が挙げら
れ、これらが単独あるいは併用して使用できる。
【0029】その使用量はモノマー100質量部に対
し、0.05質量部以上(好ましくは0.1〜15質量
部)の濃度で用いられることが好ましい。
【0030】反応温度としては、特に限定するものでは
なく、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて設定す
ることができるが、40℃〜150℃で行うのが好まし
い。
【0031】本発明の負荷電性制御樹脂の重量平均分子
量は30000〜200000、好ましくは30000
〜100000である。重量平均分子量が30000よ
り小さくなると高温多湿環境下において、帯電維持能力
の低下など環境安定性に劣り、耐オフセット性に欠ける
ようになりやすい。反対に、分子量が200000より
大きいと結着樹脂に対する分散性や相溶性が悪く、トナ
ー粒子の帯電量分布がブロードになってしまいやすく、
カブリや感光体汚染を引き起こす原因になる。
【0032】また、ガラス転移点は、特に限定されるも
のではないが、30〜120℃の範囲が、より好ましく
は50〜110℃、更には50〜90℃の範囲が好まし
い。ガラス転移点が30℃より低い場合、トナーは耐ブ
ロッキング性に劣るものとなりやすく、120℃より高
いときは定着性に劣るようになりやすい。
【0033】負荷電性制御樹脂は、5乃至50mgKO
H/gの酸価を有することが好ましく、さらに好ましく
は7乃至40mgKOH/gの酸価を有する場合であ
り、より好ましくは15乃至35mgKOH/gの酸価
を有する場合である。もし、負荷電性制御樹脂の酸価が
5mgKOH/g未満となる場合には、トナーの摩擦帯
電量が不充分となる場合があり、酸価が50mgKOH
/g超となる場合にはトナー粒子における負荷電性制御
樹脂の分散状態が不均一になり易く、トナーの摩擦帯電
量が不充分となる場合があり好ましくない。
【0034】さらに、温度22℃,湿度55%における
水分量は1.6質量%以下が好ましく、0.6質量%以
下がより好ましい。1.6質量%を超える場合は、吸湿
性が高い状態になっており、帯電性が低下する。
【0035】本発明の負荷電性制御樹脂の10〜50℃
における水抽出率が1.0質量%以下であることが好ま
しく、0.5質量%以下がより好ましい。1.0質量%
を超える場合は、吸湿性が高い状態になっており、帯電
性が低下する。
【0036】本発明の負荷電性制御樹脂の10〜40℃
におけるメタノール抽出率が40質量%以下であること
が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
【0037】本発明の負荷電性制御樹脂をトナーに含有
させて使用する際は、負荷電性制御樹脂以外に結着樹
脂、着色剤、その他必要に応じて荷電制御剤、ポリオレ
フィンワックス等の各種添加剤と併せて用いられる。
【0038】本発明の負荷電性制御樹脂を含有するトナ
ーに使用しうる結着樹脂としては公知のものがすべて使
用可能であるが、例えば、ポリスチレン、クロロポリス
チレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロ
スチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共
重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マ
レイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン
−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合
体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレ
ン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のス
チレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重
合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸
ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フエノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポ
リエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹
脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、
エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂等があるが、本発明の実
施上特に好ましい樹脂としてはスチレン系樹脂、ポリエ
ステル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げる
ことができる。また、上記樹脂は単独で使用するに限ら
ず、2種以上併用することもできる。
【0039】本発明の負荷電性制御樹脂を含有するトナ
ーに使用しうる着色剤としては任意の適当な顔料または
染料があげられる。トナー着色剤は周知であって、例え
ば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、ア
セチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等が挙げ
られる。
【0040】本発明の負荷電性制御樹脂を含有するトナ
ーに使用しうる荷電制御剤としては、特に限定されるも
のではないが、モノアゾ染料の金属錯塩,サリチル酸,
ナフトエ酸,ダイカルボン酸の金属錯塩,銅フタロシア
ニン顔料等がある。
【0041】本発明の負荷電性制御樹脂を含有するトナ
ーに使用しうるワックスとしては、特に限定されるもの
ではないが、好ましく用いられるワックスとして、オレ
フィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;高
分子量ポリオレフィン重合時にえられる低分子量副生成
物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触
媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオ
レフィン;放射線、電磁波又は光を利用して重合したポ
リオレフィン;高分子量ポリオレフィンを熱分解して得
られる低分子量ポリオレフィン;パラフィンワックス;
マイクロクリスタリンワックス;フィッシャートロプシ
ュワックス;ジントール法、ヒドロコール法又はアーゲ
法等により合成される合成炭化水素ワックス;炭素数1
個の化合物をモノマーとする合成ワックス;水酸基又は
カルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワック
ス;炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワ
ックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチ
レン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレ
ート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト
変性したグラフト変性ワックスが挙げられる。
【0042】本発明の負荷電性制御樹脂をトナーに添加
して負摩擦帯電性トナーにする場合には、流動性や現像
性を制御するために公知の外添剤を添加してもよく、外
添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア等の各種無
機酸化物微粒子(必要に応じて疎水化処理する)等を使
用できる。
【0043】本発明の負荷電性制御樹脂をトナーに添加
して負摩擦帯電性トナーを製造する方法としては、特に
限定されるものではないが、例えば粉砕法トナーは、負
荷電制御樹脂、結着樹脂、着色剤としての染顔料、磁性
体、カーボンブラック、その他必要に応じてその他の添
加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機に
より充分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、練肉して樹脂類
及び着色剤等を互いに相溶、分散せしめ、冷却固化後、
粉砕及び分級を行い、得られたトナー粒子にシリカ、ア
ルミナ等の外添剤をヘンシェルミキサー等の混合機を用
いて外添することにより製造することができ、また重合
法トナーは、負荷電制御樹脂、着色剤、モノマー、ワッ
クス、重合開始剤等を水系中で分散剤を用い縣濁造粒
し、ワックスを内包化した所定の粒度分布を有する分散
粒子を得、その後昇温し、重合トナー粒子を得、洗浄、
乾燥後、シリカ等の外添剤を添加することにより製造す
ることができる。
【0044】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明は実施例により限定されるものではない。
【0045】〔実施例1〕アクリルアミドスルホン酸(1)の製造 :撹拌機,滴下
ロートおよび温度計を付した500mlガラス製反応器
に、アクリロニトリル200g,尿素2gおよび無水酢
酸5.5gを仕込み室温にて30分撹拌した。撹拌しつ
つ0℃まで冷却し、10%発煙硫酸53.9gを滴下ロ
ートより20分かけて、内温を10℃以下に維持しつつ
滴下した。
【0046】滴下終了後に30℃まで昇温した後、スチ
レン64.2gを別の滴下ロートより内温30〜40℃
にて1時間で滴下した。その後、同温にて3時間撹拌し
た。
【0047】反応終了後、水1.1gを加え、内温20
℃まで冷却し、生成した結晶をろ取し、アクリロニトリ
ルおよびn−ヘキサンにて洗浄を行い、ついで乾燥を行
うことにより白色の粗アクリルアミド−2−フェニルエ
タンスルホン酸(APES)を得た。
【0048】撹拌機,冷却器および温度計を付した1リ
ットルガラス製反応器に、得られた粗APES、酢酸2
58g、水13.7gおよび尿素0.4gを仕込み撹拌
しつつ40〜45℃に昇温し、同温で4時間撹拌するこ
とにより精製を行った。撹拌終了後、20℃まで冷却
し、晶出した結晶をろ取し、酢酸ついでn−ヘキサンに
て洗浄を行い、乾燥を行った。式(a)に示す構造を有
する白色のアクリルアミドスルホン酸(1)を単離収率
88%で得た。
【0049】
【化9】
【0050】高速液体クロマトグラフ(HPLC)純度
は96%であった。また1H−NMRを測定した。結果
を図1に示す。さらに元素分析の測定を行った。結果を
以下に示す。 測定値:C;51.7%、H;5.1%、N;5.5
%、O;25.1%、S;12.7% 理論値:C;51.8%、H;5.1%、N;5.5
%、O;25.1%、S;12.6%
【0051】以上の分析結果より、アクリルアミドスル
ホン酸(1)の構造式が式(a)であることを確認し
た。
【0052】CCR1の製造:撹拌機,冷却器,温度計
および窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコ
に、スチレン46.8g、アクリル酸−2−エチルヘキ
シル9.0g、アクリルアミドスルホン酸(1)5.4
g、メタノール40gおよび2,2’−アゾビス(2−
メチルブチロニトリル)を2.4g仕込み、撹拌し、窒
素導入下65℃で8時間溶液重合した。その後、減圧乾
燥することでCCR1を得た。得られたCCR1は、D
SC測定よりTg=71.2℃であった。また1H−N
MRを測定した。結果を図2に示す。
【0053】さらに、硫黄含有量、酸価をそれぞれ元素
分析装置(パーキンエルマー製)、全自動滴定装置(京
都電子工業(株)製)で測定したところ、それぞれ1.
18質量%、21mgKOH/gであった。硫黄含有
量、酸価よりCCR1中のアクリルアミドスルホン酸
(1)の含有量を算出し、モノマー仕込み量より算出し
た理論値と比較した。結果を表1に示す。
【0054】以上の結果からCCR1がスチレン、アク
リル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン
酸(1)の共重合体であり、アクリルアミドスルホン酸
(1)の含有量が所望の値であることを確認した。
【0055】水分量の測定:得られたCCR1をN/N
環境(22℃,55%RH)で一晩以上放置した後、カ
ールフィッシャー法により水分量を測定した。結果を表
1に示す。
【0056】水抽出率の測定:得られたCCR1をN/
N環境(22℃,55%RH)で一晩以上放置した後、
ビーカーに5gのCCR1と蒸留水100mlを入れて
30分間超音波をかける方法で測定した。超音波使用中
は、適時、氷を入れて温度を50℃以下に保つようにし
た。その後、遠心分離をして上澄みと沈殿物に分け、上
澄みをあらかじめ秤量しておいたメスフラスコに入れて
エバポレーションした。再び、メスフラスコを秤量し、
その差から水抽出分の質量%を計算した。結果を表1に
示す。
【0057】メタノール抽出率の測定:前記水抽出率の
測定において、水100mlの換わりにメタノール10
0mlを用いた他は同様にしてメタノール抽出分の質量
%を計算した。結果を表1に示す。
【0058】分子量の測定: GPC測定装置:HLC−8120GPC(東ソー社
製) カラム:KD−805L30cm2連(昭和電工社製) 温度:40℃ 溶媒:THF 流速:1.0ml/min 試料:0.25%の試料を0.1ml注入 40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、こ
の温度におけるカラムに、試料溶液を約100μl注入
して測定した。試料の分子量測定にあたっては試料の有
する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料
により作成された検量線の対数値とカウント値との関係
から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料と
しては、東ソー社製の分子量が2.5×103、5.8
7×103、9.49×103、1.71×104、3.
72×104、9.89×104、1.89×105
3.97×105、7.07×105、1.11×106
の標準ポリスチレン試料を用いた。また検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いた。
【0059】上記の方法で得られたGPCによる分子量
分布から、重量平均分子量を算出した。算出にあたり、
分子量分布ピークのベースラインは測定開始点と測定終
了点を結んだ線とした。また溶媒中の添加物の影響を除
くため、算出範囲は分子量範囲で3000〜11100
00とした。結果を表1に示す。
【0060】摩擦帯電量の測定:得られたCCR1を粉
砕し分級し平均粒径5μmの微粉末を得た。鉄粉キャリ
アと5対95の割合で混合し、1分間振とうすることで
摩擦帯電させた。帯電量の測定は、図3の装置を使用し
た。摩擦帯電させた混合物を底に目開き33μm(40
0メッシュ)(キャリア粒子の通過しない大きさに変更
可能)の導電性スクリーン3のある金属製の測定容器2
に入れ、金属製の蓋4をした。この時の測定容器全体の
質量を秤量し、W1〔g〕とした。次に、吸引機1(測
定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、
吸引口7から吸引し、風量調節弁6を調節して、真空計
5の圧力を1.5kPaとして、吸引を行い、吸引除去
した。吸引後、電荷を測定し、Q〔μC〕とした。ま
た、吸引後の測定容器全体の質量を秤量し、W2〔g〕
とした。摩擦帯電量は次式によって計算した。 トリボ値〔μC/g〕=Q/(W1−W2
【0061】以上の摩擦帯電量の測定をN/N環境(2
2℃,55%RH)、H/H環境(32.5℃,90%
RH)でそれぞれ行った。結果を表1に示す。
【0062】〔実施例2〕CCR2の製造 :アクリルアミドスルホン酸(1)の質
量を5.4gから14.0gにして実施例1と同様の方
法を行うことによりCCR2を製造した。実施例1と同
様にGPC、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMR
を測定した。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表
1に示す。実施例1と同様にしてCCR2がスチレン、
アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスル
ホン酸(1)の共重合体であることを確認し、アクリル
アミドスルホン酸(1)の含有量を理論値と比較した。
実施例1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、
摩擦帯電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に
示す。
【0063】〔実施例3〕CCR3の製造 :スチレン46.8gの代わりにスチレ
ン23.4gとα−メチルスチレン26.5gの混合溶
液にして実施例1と同様の方法を行うことによりCCR
3を製造した。実施例1と同様にGPC、DSC、硫黄
含有量、酸価、1H−NMRを測定した。Tg、及び重
量平均分子量の測定結果を表1に示す。実施例1と同様
にしてCCR3がスチレン、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリルアミドスルホン酸(1)の共重合体で
あることを確認し、アクリルアミドスルホン酸(1)の
含有量を理論値と比較した。実施例1と同様の平均粒径
となるように粉砕、分級し、摩擦帯電量を測定した。摩
擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0064】〔実施例4〕アクリルアミドスルホン酸(2)の製造 :スチレン6
4.2gをビフェニルエチレン111.1gにする以外
は実施例1と同様の方法で行い、アクリルアミドスルホ
ン酸(2)を得た。収率は86%、HPLC純度は94
%であった。1H−NMR、元素分析の測定を行い、ア
クリルアミドスルホン酸(2)の構造式が式(b)であ
ることを確認した。
【0065】
【化10】
【0066】CCR4の製造:アクリルアミドスルホン
酸(1)5.4gの代わりにアクリルアミドスルホン酸
(2)7.0gを用いて実施例1と同様の方法を行うこ
とによりCCR4を製造した。実施例1と同様にGP
C、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMRを測定し
た。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表1に示
す。実施例1と同様にしてCCR4がスチレン、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン酸
(2)の共重合体であることを確認し、アクリルアミド
スルホン酸(2)の含有量を理論値と比較した。実施例
1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、摩擦帯
電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0067】〔実施例5〕アクリルアミドスルホン酸(3)の製造 :スチレン6
4.2gを4−クロロスチレン85.5gにする以外は
実施例1と同様の方法で行い、アクリルアミドスルホン
酸(3)を得た。収率は85%、HPLC純度は95%
であった。1H−NMR、元素分析の測定を行い、アク
リルアミドスルホン酸(3)の構造式が式(c)である
ことを確認した。
【0068】
【化11】
【0069】CCR5の製造:アクリルアミドスルホン
酸(1)5.4gの代わりにアクリルアミドスルホン酸
(3)6.1gを用いて実施例1と同様の方法を行うこ
とによりCCR5を製造した。実施例1と同様にGP
C、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMRを測定し
た。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表1に示
す。実施例1と同様にしてCCR5がスチレン、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン酸
(3)の共重合体であることを確認し、アクリルアミド
スルホン酸(3)の含有量を理論値と比較した。実施例
1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、摩擦帯
電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0070】〔実施例6〕アクリルアミドスルホン酸(4)の製造 :スチレン6
4.2gを4−メトキシスチレン82.7gにする以外
は実施例1と同様の方法で行い、アクリルアミドスルホ
ン酸(4)を得た。収率は88%、HPLC純度は94
%であった。1H−NMR、元素分析の測定を行い、ア
クリルアミドスルホン酸(4)の構造式が式(d)であ
ることを確認した。
【0071】
【化12】
【0072】CCR6の製造:アクリルアミドスルホン
酸(1)5.4gの代わりにアクリルアミドスルホン酸
(4)6.0gを用いて実施例1と同様の方法を行うこ
とによりCCR6を製造した。実施例1と同様にGP
C、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMRを測定し
た。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表1に示
す。実施例1と同様にしてCCR6がスチレン、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン酸
(4)の共重合体であることを確認し、アクリルアミド
スルホン酸(4)の含有量を理論値と比較した。実施例
1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、摩擦帯
電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0073】〔実施例7〕アクリルアミドスルホン酸(5)の製造 :スチレン6
4.2gをtrans−スチルベン111.1gにする
以外は実施例1と同様の方法で行い、アクリルアミドス
ルホン酸(5)を得た。収率は83%、HPLC純度は
93%であった。1H−NMR、元素分析の測定を行
い、アクリルアミドスルホン酸(5)の構造式が式
(e)であることを確認した。
【0074】
【化13】
【0075】CCR7の製造:アクリルアミドスルホン
酸(1)5.4gの代わりにアクリルアミドスルホン酸
(5)7.0gを用いて実施例1と同様の方法を行うこ
とによりCCR7を製造した。実施例1と同様にGP
C、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMRを測定し
た。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表1に示
す。実施例1と同様にしてCCR7がスチレン、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン酸
(5)の共重合体であることを確認し、アクリルアミド
スルホン酸(5)の含有量を理論値と比較した。実施例
1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、摩擦帯
電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0076】〔比較例1〕CCR8の製造 :アクリルアミドスルホン酸(1)を
5.4gから55.7gにして実施例1と同様の方法を
行うことによりCCR8を製造した。実施例1と同様に
GPC、DSC、硫黄含有量、酸価、1H−NMRを測
定した。Tg、及び重量平均分子量の測定結果を表1に
示す。実施例1と同様にしてCCR8がスチレン、アク
リル酸−2−エチルヘキシル、アクリルアミドスルホン
酸(1)の共重合体であることを確認し、アクリルアミ
ドスルホン酸(1)の含有量を理論値と比較した。実施
例1と同様の平均粒径となるように粉砕、分級し、摩擦
帯電量を測定した。摩擦帯電量の測定結果を表1に示
す。
【0077】〔比較例2〕CCR9の製造 :アクリルアミドスルホン酸(1)5.
4gの代わりに2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸(AMPS)4.2gを用いて実施例1と
同様の方法を行うことによりCCR9を製造した。実施
例1と同様にGPC、DSC、硫黄含有量、酸価、1
−NMRを測定した。Tg、及び重量平均分子量の測定
結果を表1に示す。Tg、及び重量平均分子量の測定結
果を表1に示す。実施例1と同様にしてCCR9がスチ
レン、アクリル酸−2−エチルヘキシル、AMPSの共
重合体であることを確認し、AMPSの含有量を理論値
と比較した。実施例1と同様の平均粒径となるように粉
砕、分級し、摩擦帯電量を測定した。摩擦帯電量の測定
結果を表1に示す。
【0078】〔実施例8〕CCR10の製造 :2,2’−アゾビス(2−メチルブ
チロニトリル)を2.4gから3.6gにして実施例1
と同様の方法を行うことによりCCR10を製造した。
実施例1と同様にGPC、DSC、硫黄含有量、酸価、
1H−NMRを測定した。Tg、及び重量平均分子量の
測定結果を表1に示す。実施例1と同様の平均粒径とな
るように粉砕、分級し、摩擦帯電量を測定した。摩擦帯
電量の測定結果を表1に示す。
【0079】〔実施例9〕CCR11の製造 :アクリルアミドスルホン酸(1)
5.4gの代わりにアクリルアミドスルホン酸(1)の
ナトリウム塩5.9gを用いて実施例1と同様の方法を
行うことによりCCR11を製造した。実施例1と同様
に硫黄含有量、酸価を測定した。実施例1と同様の平均
粒径となるように粉砕、分級し、摩擦帯電量を測定し
た。摩擦帯電量の測定結果を表1に示す。
【0080】〔実施例10〕CCR12の製造 :撹拌機,冷却器,温度計および窒素
導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、スチレン
46.8g、アクリル酸−2−エチルヘキシル9.0
g、アクリルアミドスルホン酸(1)5.4gを仕込
み、さらに、過酸化ベンゾイル1.0gを添加し混合溶
解させた。リン酸三カルシウム4.5g、ラウリル硫酸
ナトリウム0.45g、脱イオン水300gからなる水
溶液を加え撹拌下、80℃に加熱して6時間重合反応を
行った後、90℃に加熱して4時間重合反応を行った。
その後、ろ過水洗、酸洗浄、水洗を実施し、乾燥して、
CCR12を製造した。実施例1と同様に硫黄含有量、
酸価を測定した。実施例1と同様の平均粒径となるよう
に粉砕、分級し、摩擦帯電量を測定した。摩擦帯電量の
測定結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】 〔応用例〕 トナーの製造: [応用例1] ・結着樹脂(スチレン−アクリル酸ブチル共重合体) 100質量部 ・ワックス(炭化水素系ワックス) 5質量部 ・負荷電性制御樹脂(CCR1) 2質量部 ・磁性酸化鉄 90質量部 (平均拉径0.18μm、保磁力10.7kA/m、残留磁化11.2Am2/ kg、飽和磁化81.5Am2/kg) 上記混合物を、130℃に加熱された二軸エクストルー
ダーで溶融混練し、冷却した混合物をハンマーミルで粗
粉砕、粉砕条件を変えてジェットミルで微粉砕し、この
微粉砕物を風力分級機で分級して重量平均径が13.2
μmの本発明の磁性トナー粒子(1)を得た。
【0083】[比較応用例1]負荷電性制御樹脂をCC
R9に変更した以外は実施例1と同様にして磁性トナー
粒子(2)を得た。
【0084】[応用例2]負荷電性制御樹脂をCCR1
0に変更した以外は実施例1と同様にして磁性トナー粒
子(3)を得た。
【0085】画像テスト:上記応用例で得られたこれら
の磁性トナー(1)〜(3)を用いて、H/H環境(3
2.5℃,90%RH)環境下でキヤノン製デジタル複
写機GP−215(プロセススピード105mm/秒、
サーフ定着)で、初期画像及び1万枚複写後の耐久画像
の画像特性を評価した。カブリ測定用反射測定機REF
LECTMETER(東京電色(株))にて、上記の非
画像部及び未使用紙の反射率を測定し、両者の差(未使
用紙反射率−非画像部の反射率)をカブリ(%)とし評
価を行った。結果を表2に示す。
【0086】磁性トナー粒子(1)を用いての画出し試
験においては、初期から1万枚複写後に到るまで良好な
画像が得られたが、磁性トナー粒子(2)を用いた場合
には、初期から1万枚複写を通して劣った画像しか得ら
れなかった。また、磁性トナー粒子(3)を用いた画出
し試験においては、初期は良好な画像が得られたが、1
万枚複写後には、磁性トナー粒子(1)を用いた場合に
比べて画質に劣るようになってしまった。
【0087】
【表2】
【0088】カラー画像テスト:結着樹脂(スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体)、負荷電性制御樹脂(CC
R1)、ナフトールイエローを応用例1と同様な方法で
混練、粉砕し、黄色トナーを得た。キヤノン製カラーデ
ジタル複写機1130で画出し試験をしたところ、鮮明
な黄色の画像が得られた。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、環境による摩擦帯電量
の変化が小さく、また荷電の制御も容易であり、トナー
用組成物として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるアクリルアミドスルホン酸
(1)の1H−NMRの測定図である。
【図2】実施例1におけるCCR1の1H−NMRの測
定図である。
【図3】摩擦帯電量の測定に使用した装置の概略図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 信治 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AB02 CA02 CA04 CA28 DA02 EA06 EA07 EA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成単位として式(1)で示されるアク
    リルアミドスルホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩
    を0.01〜30質量%含有する負荷電性制御樹脂。 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一又は異なる基で
    あり、R1、R2、R3及びR4のうちの少なくとも一つ
    は、無置換又は置換基を有する芳香族基を示し、X+
    水素原子又はアルカリ金属を示す。)
  2. 【請求項2】 構成単位として式(2)で示されるアク
    リルアミドスルホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩
    を0.01〜30質量%含有する請求項1に記載の負荷
    電性制御樹脂。 【化2】 (式中、X+は水素原子又はアルカリ金属を示す。)
  3. 【請求項3】 式(1)又は式(2)のアクリルアミド
    スルホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩を0.01
    〜30質量%、及びスチレン及び/又はα−メチルスチ
    レンを含有する請求項1又は2に記載の負荷電性制御樹
    脂。
  4. 【請求項4】 式(1)又は式(2)のアクリルアミド
    スルホン酸又はアクリルアミドスルホン酸塩を0.01
    〜30質量%、スチレン及び/又はα−メチルスチレ
    ン、及び(メタ)アクリル酸エステルを含有する請求項
    1又は2に記載の負荷電性制御樹脂。
  5. 【請求項5】 重量平均分子量が30000〜2000
    00である請求項1乃至4のいずれかに記載の負荷電性
    制御樹脂。
  6. 【請求項6】 温度22℃,湿度55%における水分量
    が1.6質量%以下である請求項1乃至5のいずれかに
    記載の負荷電性制御樹脂。
  7. 【請求項7】 温度22℃,湿度55%における水分量
    が0.6質量%以下である請求項1乃至5のいずれかに
    記載の負荷電性制御樹脂。
  8. 【請求項8】 10〜50℃における水抽出率が1.0
    質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれかに記載の負荷電性制御樹脂。
  9. 【請求項9】 10〜40℃におけるメタノール抽出率
    が40質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至
    8のいずれかに記載の負荷電性制御樹脂。
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US11429032B2 (en) 2019-08-29 2022-08-30 Canon Kabushiki Kaisha Toner and method of producing toner
US11720036B2 (en) 2020-06-19 2023-08-08 Canon Kabushiki Kaisha Toner

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