JP2809737B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

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JP2809737B2 JP1227185A JP22718589A JP2809737B2 JP 2809737 B2 JP2809737 B2 JP 2809737B2 JP 1227185 A JP1227185 A JP 1227185A JP 22718589 A JP22718589 A JP 22718589A JP 2809737 B2 JP2809737 B2 JP 2809737B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、画像担体上に形成された潜像を現像するた
めのトナーの製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、電子写真法や磁気印写法などの画像形成法に用
いるトナーは、一般に熱可塑性樹脂中に磁性体あるいは
染・顔料からなる着色剤を溶融混練し、着色剤を樹脂中
に均一に分散させた後、粉砕、分級することにより、所
定の粒径分布を持つトナーとして製造されてきた。ま
た、トナーに必要な特性を賦与するために、必要に応じ
て種々の添加剤が混合されてきた。例えばトナーの摩擦
帯電性を調節するために金属錯塩染料が、またヒートロ
ール定着時のオフセットを防止するためにワックス等が
添加される。
この混練−粉砕によるトナーの製造方法は、優れた特
性のトナーを製造できるが、ある種の制限があった。す
なわち、粉砕されやすい樹脂、換言すると脆性の高い樹
脂を使用する必要があった。脆性の高い樹脂を用いたト
ナーを実際の現像に供すると、現像のストレスによりさ
らに微粉化され、選択現像やトナースペントと呼ばれる
劣化を生じやすくなる。
また、この混練−粉砕法においては、着色剤等の固体
微粒子を樹脂中に完全に均一に分散させることは困難で
あり、分散の度合いによってはトナーの組成に分布が生
じ、トナー現像特性の変動をきたす場合もある。
さらに、一般にトナーにより形成した画像の解像度、
ベタ部の稠密性、階調再現性はトナーの特性、特にその
粒子径に依存する割合が大きく、粒子径が小さいほど高
品質の画像が得られることが知られている。そのため最
近の高画質複写機、プリンタは小粒径トナーを使用して
いる例が多い。しかしながら、混練−粉砕法によって製
造された小粒径トナーは、トナーの形状が不定形である
ため流動性が悪いという不都合があった。流動性を向上
させるために、シリカ微粉末などの流動性改質剤を多量
に添加すると、流動性は向上するものの、感光体を傷つ
けたり、湿度による帯電量の変動が大きくなるほど別の
不都合を生ずる。
そこで、これらの混練−粉砕法の問題点を解決するた
め、懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されてい
る。
懸濁重合法においては、重合性単量体および着色剤、
必要に応じて重合開始剤、架橋剤、帯電制御剤、その他
の添加剤を溶解または分散させた単量体組成物を、懸濁
安定剤をふくむ分散媒中に、撹拌しながら加えて造粒
し、重合させてトナー粒子を形成している。
この懸濁重合法は、粉砕工程を全く含まないため、ト
ナーに高い脆性を必要とすることがなく、また粉砕法で
生じたトナー破断面への着色剤等の露出がないため好ま
しいトナー製造法である。さらに、5μmから10μmの
粒子径を持つ、小粒径トナーも容易に得られ、得られた
トナーの形状も球形であって、流動性に優れている等各
種の利点がある。
(発明が解決しようとしる問題点) しかしながら、この懸濁重合法で着色剤等の固体微粒
子がトナー中に、完全かつ均一に分散された重合体粒子
を得ることは、技術的に必ずしも容易ではない。潜像を
現像する方法に用いられるトナーには、記録信号を忠実
に可視化すべく種々の特性をコントロールすることが要
求されるが、これらの特性のなかでも帯電量分布のコン
トロールは特に重要な問題の一つである。すなわち、粒
子径が一定であっても、着色剤等の固体微粒子が均一に
分散されていないトナーは、個々の粒子の持つ帯電量に
変動を生じ、帯電量分布が広くなりやすい。このような
帯電量分布のブロードなトナーを用いて画像形成を行な
った場合には、トナーの飛散や画像上のかぶり、にじみ
等により画質が低下し、またトナーの現像特性がバラつ
くことによってトナーの耐久性が劣化するという問題を
生ずる。
従来、この懸濁重合法において上記トナーの、着色剤
等固体微粒子の重合性単量体への分散性を向上するため
に、各種の方法が提案されている。たとえば、特開昭53
−17735号公報におけるカーボンブラックをシランカッ
プリング剤で処理する方法、特開昭59−50450号公報に
おけるアミノ基含有モノマーを使用する方法がある。し
かし、前者の場合カーボンブラックは微粉体であるた
め、その表面を均一に疎水化処理することは、コストが
かかる上に容易ではなく、得られたトナーの均一性も十
分ではなかった。また後者では使用するモノマーに制限
があるだけでなく、その効果も完全ではなかった。一
方、特開昭61−255354号公報ではスルホネート化合物を
添加する方法が記載されているが、このような極性化合
物を添加した場合、カーボンブラックの分散性が向上し
ても、極性化合物はトナー表面に集まり易いため耐湿性
が劣化するという不都合があった。
本発明の目的は、着色剤やその他の添加剤がトナー粒
子を構成する樹脂中に均一に分散した球形トナーおよび
製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、着色剤や極性物質がトナー表面
に露出する事なく、狭い帯電粒分布を有し、帯電量の湿
度依存性がきわめて少ないトナーを得ることのできる製
造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、短い処理時間で完全かつ均一な
重合性単量体と着色剤等個体微粒子の混合物を得る方法
を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、少なくともラジカル重合性単量体と着色剤
とを含む単量体組成物を分散媒中で重合して得られる重
合トナーにおいて、単量体組成物中にポリエステル系分
散剤を加えて分散することを特徴とするものであり、こ
れにより着色剤等の個体微粒子が均一に分散されたトナ
ー製造することができる。
(作用) 本発明は、分散剤としてポリエステル系分散剤を使用
することが特徴である。ポリエステル系分散剤として
は、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレン
サクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリトリメチ
レンサクシネート、ポリテトラメチレンマロネート、ポ
リテトラメチレンサクシネート、ポリテトラメチレング
ルタレート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリテト
ラメチレンスーベレート、ポリテトラメチレンセバケー
ト、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリヘキサメチ
レンアジペート、ポリヘキサメチレンスーベレート、ポ
リヘキサメトレンセバケート、ポリオクタメチレンサク
シネート、ポリオクタメチレンアジペート、ポリデカメ
チレンサクシネート、ポリテカメチレンスーベレート、
ポリドデカメチレンドデカンジオエートなどの脂肪族ま
たは芳香族ポリエステルが単独あるいは数種組み合わせ
て使用可能である。これらのポリエステル系分散剤を使
用する割合は、着色剤に対し1〜50重量%であることが
好ましい。1%未満ではその結果が充分に得られず、一
方、50%を越えるとトナーのTgが低下するので好ましく
ないためである。
本発明において、良好な着色剤等個体微粒子の分散が
得られるず理由は必すしも明かではないが、カーボンブ
ラックや個体微粒子表面の極性基とポリエステル系分散
剤のカルボニル基が親和性を示し、分散剤とモノマーの
相溶性が大きいため、微粒子表面が分散剤で覆われモノ
マー中に分散され易くなるものと推察される。
本発明に使用する重合性単量体はラジカル重合性のも
のであり、生成した重合体がトナーの要求される熱特性
と静電気特性を有するように一種または二種以上を組合
せて使用される。このような単量体の例としては、モノ
ビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエステ
ル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィン系
単量体、モノオレフィン系単量体などがある。
モノビニル単量体としては、スチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、P−メチルスチルン、p
−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロ
ロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチ
レン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルス
チレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルス
チレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルス
チレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレ
ン等のスチレンとその誘導体が挙げられる。
アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メクリル酸ブチル、メタク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、
β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル
酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジ
メチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ルなどがある。
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど、ビニルエーテ
ル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェ
ニルエーテルなどがある。
ジオレフィン系単量体としては、例えばブタジエン、
イソプレン、クロロプレンなど、モノオレフィン系単量
体としてはエチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテ
ン−1,ペンテン−1、4−メチルペンテン−1などが挙
げられる。
また、重合速度や懸濁重合中の粒子の粘度を調節し、
目的とする粒子径および粒度分布を有する粒子を製造す
るために、あるいは得られたトナーの耐オフセット性を
改善するため、一分子中に不飽和結合を二個以上有する
架橋性単量体を共重合させてもよい。架橋性単量として
は、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニル
エーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート、フタル酸ジアリルなどが挙げら
れる。これらの架橋性単量体を重合性単量体に対して共
重合させる割合は、単量体全量に対して0.2〜2重量%
であることが好ましい。架橋性単量体の使用量が単量体
全量の0.2重量%未満であると、重合中に粒子の合一が
起こり易く粒子分布が広くなる。また、トナーの耐オフ
セット性も低い。逆に、架橋性単量体の量が単量体全量
の2重量%を越えると、トナーの軟化点が上昇し、定着
性が悪くなるという不都合を生じる。
以上に述べたように、架橋性単量体を重合性単量体と
共重合することにより、トナー粒子径分布の調節および
トナーの熱定着特性の最適化を行うことができる。トナ
ーの粒子径が均一であると、粉体流動性が向上するた
め、現像ムラが少なくなること、現像装置中の機械的ス
トレスに起因するトナーの耐久性の劣化が少なくなる等
の効果がある。
また、重合性単量体並びに架橋性単量体に着色剤など
の個体微粒子をポリエステル系分散剤をもちいて分散さ
せることにより、分散性が著しく向上する。その結果、
トナー表面に露出した着色剤や極性化合物の量が飛躍的
に低減し、特に高湿度環境下での帯電特性の劣化と、そ
れに伴うトナーの飛散、かぶりを防止することができ
る。
着色剤としては、公知の染料および顔料が使用でき
る。例えば、染料は、ニグロシン染料、C.I.ダイレクト
レッド1、C.I.ダレクトレッド4、C.I.アシッドレッド
1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.ソルベントレッド、
C.I.バットレッド、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイ
レクトブルー2、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシッ
クブルー3、C.I.ソルベントブルー、C.I.ダイレクトグ
リーン6、C.I.ソルベントレッドなどがある。顔料とし
ては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、カド
ミウムイエロー、ハンザイエローG、ナフトールイエロ
ーS、ピラゾロンレッド、パーマネントレッド4R、モリ
ブデンオレンジ、ファストバイオレットB、フタロシア
ニンブルー、マラカイトグリーン、フタロシアニングリ
ーンなどが挙げられる。これらの着色剤は、充分な濃度
の可視像が形成されるにふさわしい割合で含有されるこ
とが必要であり、通常単量体組成物全量に対し、2〜20
重量%の割合とされる。
トナーを磁性トナーとして用いるために、単量体組成
物中に磁性体微粒子を添加することも可能である。この
ような磁性体としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの
強磁性金属の粉末、またはこれらにクロム、マンガン、
銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素などを加えた合
金、その酸化物であるマグネタイト、フェライトの微粉
末が用いられる。これらの磁性体の添加量はトナーの全
重量に対して、20〜70重量%が好ましい。
重合開始剤としては、公知の重合開始剤を一種または
二種以上組合せて使用することができる。例えば、過硫
酸カリウム、2−2′−アゾビスイソブチロニトリル、
2−2′−アゾビス(2,4−ジメチル)バレロニトリ
ル、2−2′−アゾビス4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジ
クロロパーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボ
ネート、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイドまたはレドックス系開始剤などを使用して
重合を行なうことができる。これらの重合開始剤の使用
量は、単量組成物の約0.1〜5重量%であることが好ま
しい。また、生成するトナーの分子量を調節するため、
tret−ブチルメルカプタン、tert−デドシルメルカプタ
ンなどの分子量調節剤をこれらの重合開始剤と同時に使
用しても良い。
上記のモノマー組成物を、機械式や超音波式のホモジ
ナイザーにより水中に懸濁させて、重合する際、水中で
の懸濁状態を安定化させるために、ゼラチン、カルボキ
シメチルセルロース、澱粉、ポリビニルアルコールなど
の水溶性高分子、界面活性剤、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸バリウム、シリ
カ、アルミナなどの難水溶性無機塩類の微粒子を分散安
定剤として使用することが一般的である。これらの分散
安定剤は、単量体に対し、0.01〜10重量%の割合で用い
ることが好ましい。
本発明において、上述した成分以外に必要に応じて、
帯電制御剤、流動性改質剤、クリーニング剤、充填剤な
どの添加剤を添加しても良い。
帯電制御剤としては、ニグロシン、四級化アンモニウ
ム塩、ポリアルキルアミド、モリブデン酸キレート顔
料、モノアゾ染料の金属錯体、ナフテン酸金属塩、サリ
チル酸金属錯体などがある。
流動性改質剤としては、疏水性シリカ、酸化チタン、
ポリビニルデンフルオライド、金属石鹸などの微粉末
が、クリーニング助剤としては、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポ
リメチルメタクリレート、ナイロン、ポリ四フッ化エチ
レン、シリコンカーバイドなどの微粉末を用いることが
できる。これらの添加剤は、モノマー組成物中に混合分
散させて用いるか、または、得られたトナー粒子の表面
に添加しても良い。
(実施例) 以下、実施例を用いて本発明の内容をさらに詳細に説
明する。なお、実施例および比較例中の部は重量部を表
わす。
(実施例1) スチレン91部、2−エチルヘキシルアクリレート8
部、メチルメタクリレート2部、ジビニルベンゼン0.5
部、t−ラウリルメルカプタン0.5部、アソビスイソブ
チロニトリル2部、カーボンブラック(三菱化成工業社
製MA−100)8部、ポリエステル系分散剤(ポリヘキサ
メチレンアジペート)1.0部、帯電制御剤(オリエント
化学社製ボントロンS−40)1部、をボールミルに入れ
2時間混合した。
次に、容器にイオン交換水1000部と微粉末シリカ(日
本アエロジル社製アエロジル#300)10部を入れ、ホモ
ジナイザー(日本特殊機化工業社製ホモミキサー)で撹
拌し、さらにγ−アニリノメチルトリエトキシシラン
(トーレシリコーン製社SZ6083)0.5部加えて撹拌し
た、分散媒中に上記のモノマー組成混合物を加え、6000
rpmで10分間分散造粒した。反応容器を窒素置換した
後、パドル撹拌翼を備えた撹拌装置に変更し、120rpmで
撹拌を続けながら70℃に昇温し、10時間反応させた。得
られた重合物を冷水中に投入し、濾過、アルカリ洗浄、
水洗を行なった後脱水し、40℃で12時間減圧乾燥を行っ
た。このトナー乾燥粉末100部に対して疎水性シリカ
(日本アエロジル社製R972)0.5部をヘンシェルミキサ
ーにより混合し、トナー1を得た。得られたトナーの粒
子径をコールターカウンターで測定したところ、体積平
均粒径が8.0μm、個数平均粒径が7.0μmであり、4〜
16μmの範囲の粒子が95%以上含まれており、分級操作
は不要であった。また、トナーのミクロトーム断面を観
察すると、いずれのトナー粒子にもカーボンブラックが
均一に分散していた。
このトナー4部とフェライトキャリア(日立金属製KB
N−100、粒径74〜149μm)100部とを混合して現像剤を
調製し、市販の複写機(リコー社製FT4080)を用いて作
像したところ(20℃、60%R.H.)、最高画像濃度1.48
で、ブラシマークやかぶりのない、解像度、階調性、ベ
タ部の緻密性の良好な高品位の画像が得られた。ブロー
オフ帯電量を測定すると−27.5(μC/g)であった。ま
た、35℃、80%R.H.の高湿度環境下でも、通常環境下と
同様の良好な画像が得られ、さらに10,000枚複写後も画
質の変化はほとんどなかった。また、感光体のクリーニ
ング性も良好であり、オフセットによる定着ローラーの
汚れもなかった。
(実施例2) スチレン70部、n−ブチルメタクリレート28部、N−
ジメチルアミノメタクリレート2部、ジビニルベンゼン
0.5部、t−ラウリルメルカプタン0.5部、アゾビス2,4
−ジメチルバレロニトリル1部、ガーボンブラック(三
菱化成社製MA−100)7部、ポリエステル系分散剤(ICI
社製ハイパーマーLP5)1部、帯電制御剤(保土ヶ谷化
学社製アイゼンスピロンブラックTRH)0.5部、ポリプロ
ピルン1.5部をアトライターで2時間混合分散させた。
得られたモノマー組成混合物を実施例1と同様の方法
で、水中に分散し重合したところ、得られたトナー2
は、体積平均粒径が10.2μm、個数平均粒径が8.6μm
であり、4〜16μmの範囲の粒子が95%以上含まれてお
り、分級操作は不要であった。また、カーボンブラック
の分散も実施例1と同様に良好であった。
このトナーを用いて実施例1と同様の方法で画像評価
を行なったところ、実施例1と同様な高品位の画像が得
られた。ブローオフ帯電量は、−24.6(μC/g)であっ
た。また、35℃80%R.H.の高湿度環境下でも、通常環境
下と同様の良好な画像が得られ、さらに10,000枚複写後
も画質の変化はほとんどなかった。また、感光体のクリ
ーニング性も良好であり、オフセットによる定着ローラ
ーの汚れもなかった。
(実施例3) スチレン80部、ジエチルアミノメタクリレート15部、
メチルメタクリレート4部、ジビニルベンゼン0.5部、
t−ラウリルメルカプタン0.5部、ラウリルパーオキサ
イド1部、カーボンブラック(キャボット社製スターリ
ングR)7部、ポリエステル系分散系(ポリテトラメチ
レンサクシネート)1部、帯電制御剤(オリエント化学
社製オイルブラックBY)2部をボールミルで2時間分散
混合した。
次に、容器にイオン交換水1000部と微粉末シリカ(日
本アエロジル社製アエロジル#200)10部を入れ、ホモ
ジナイザー(日本特殊機化工業社製ホモミキサー)で撹
拌し、さらにγ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
トリメトキシシラン(トーレシリコーン社製SH6020)1.
0部を加えて撹拌した、分散媒中に上記のモノマー組成
混合物を加え、6000rpmで10分間分散造粒した。反応容
器を窒素置換した後、パドル撹拌翼を備えた撹拌装置に
変更し、120rpmで撹拌を続けながら70℃に昇温し、10時
間反応させた。得られた重合物を冷水中に投入し、濾
過、アルカリ洗浄、水洗を行なった後脱水し、40℃で12
時間減圧乾燥を行ないトナー3を得た。得られたトナー
の粒子径をコールターカウンターで測定したところ、体
積平均粒径が8.5μm、個数平均粒径が6.9μmであり、
4〜16μmの範囲の粒子が95%以上含まれており、分級
操作は不要であった。また、トナーのミクロトーム断面
を観察すると、いずれのトナー粒子にもカーボンブラッ
クが均一に分散していた。
このトナー4部と鉄粉キャリア(日本鉄粉社製TSSV30
0)100部とを混合して現像剤を調製し、市販の複写機
(シャープ社製SF7200)を用いて現像したところ、最高
画像濃度1.51で、ブラシマークやかぶりのない、解像
度、階調性、ベタ部の緻密性の良好な高品位の画像が得
られた。ブローオフ帯電量は+19.2(μC/g)であっ
た。また、35℃80%RHの高湿度環境下でも、通常環境下
と同様の良好な画像が得られ、さらに10,000枚複写後も
画質の変化はほとんどなかった。また、感光体のクリー
ニング性も良好であり、オフセットによる定着ローラー
の汚れもなかった。
(比較例1) 実施例1のポリエステル系分散剤を加えない他は、実
施例1と同様の組成および方法を用いてトナーを製造
し、トナー4を得た。トナー4は黒色度が低くカーボン
がほとんど分散していない状態であった。実施例1と同
様の方法で市販複写機により画像評価を行なったが、得
られた画像は最高画像濃度が0.74と低く、著しいかぶり
を生じており、実用的エベルに達していなかった。ブロ
ーオフ帯電量の値は、−10.3(μC/g)であった。
(比較例2) 実施例1のポリエステル系分散剤1部に代えてシラン
カップリング剤(トーレ・シリコーン社製SH6020)1部
を用いた他は、実施例1と同様の組成および方法でトナ
ーを製造し、トナー5を得た。トナー5は黒色トナーと
なったが、トナーのミクロトーム断面を観察するとカー
ボンブラックを多く含むトナー粒子とカーボンブラック
をほとんど含まないトナー粒子とがあり、カーボンブラ
ックの分散状態は良くなかった。実施例1と同様の方法
で画像評価を行ったところ、得られた画像の最高画像濃
度は1.46と高いものの、かぶりを生じており、ブラシマ
ークも見られた。ブローオフ帯電量は−18.7(μC/g)
とやや低めであった。また、35℃、80%R.H.の高湿度環
境下では、通常環境下に比べかぶりの著しい画像が得ら
れた。
(比較例3) 実施例2のポリエステル系分散剤2部、カーボンブラ
ック7部に代えて、スチレンで予めグラフト化処理した
カーボンブラック7部を用いた以外は、実施例2と同様
の組成および方法でトナーを製造しトナー6を得た。ト
ナー6を実施例1と同様の方法で画像評価を行ったとこ
ろ、得られた画像の最高画像濃度は1.49と高いものの、
かぶりを生じており、ブラシマークも見られた。ブロー
オフ帯電量は−16.3(μC/g)とやや低めであった。ま
た、35℃、80%R.H.の高湿度環境下では、通常環境下に
比べかぶりの著しい画像が得られた。
(発明の効果) 本発明の重合トナー製造方法は、以上記述のような構
成および作用であり、分散重合によるトナー製造方法に
おいて、カーボンブラックが均一に分散し、画像濃度が
高くかぶりのない鮮明な画像を与えるトナーおよびトナ
ーを製造する方法を提供できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともラジカル重合性単量体と着色剤
    とポリエステル系分散剤を含む単量体組成物を水性分散
    媒中で懸濁重合することを特徴とする重合トナーの製造
    方法。
JP1227185A 1989-09-01 1989-09-01 重合トナーの製造方法 Expired - Lifetime JP2809737B2 (ja)

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