JP2912457B2 - 薄膜コンデンサ - Google Patents

薄膜コンデンサ

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JP2912457B2 JP3012213A JP1221391A JP2912457B2 JP 2912457 B2 JP2912457 B2 JP 2912457B2 JP 3012213 A JP3012213 A JP 3012213A JP 1221391 A JP1221391 A JP 1221391A JP 2912457 B2 JP2912457 B2 JP 2912457B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は二酸化珪素を誘電体とす
る薄膜コンデンサに関する。さらに詳しくは、すぐれた
電気特性を有する二酸化珪素薄膜を用いた、高集積化回
路に適した薄膜コンデンサに関する。 【0002】 【従来の技術】コンデンサは電子回路に欠くことのでき
ない受動部品で、抵抗、コイル、ICなどと組み合わせ、
回路の中で様々な機能を担っている。たとえば電源回路
でのノイズ除去を目的としたフィルター、必要な信号を
安定して出すための発振回路、必要な信号をより分ける
同調回路をはじめ、回路の温度補償バイパス回路など電
子回路の主要機能の多くはコンデンサの性能に依存する
ところが多い。 【0003】一般にコンデンサは一対の平行電極間に誘
電体をはさんだ構造をしており、平行電極間に電圧を印
加することにより誘電体内に起る電気的な分極を利用し
電気を蓄える機能を果している。このようなコンデンサ
の性能は、用いる誘電体の種類により大きく異なり、今
のところチタン酸バリウムに代表される誘電体セラミッ
クスを用いたセラミックコンデンサ、チタン酸バリウム
に酸化ランタンを加えてできる半導体的性質を利用した
半導体セラミックコンデンサ、誘電体にポリスチレンや
ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックフィル
ムを用いたフィルムコンデンサ、または高純度のアルミ
ニウム箔の表面を陽極酸化して生ずる多孔質層を誘電体
層として利用するアルミ電解コンデンサなどが、コンデ
ンサの静電容量の温度係数、絶縁抵抗、誘電体損失およ
び高周波特性などを考慮したうえで用途に応じて使い分
けされている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
電子機器における高集積化、高性能化への要求はますま
す高まっており、コンデンサにおいても小型化、軽量化
し、その上多機能化、高信頼性化することが求められる
ようになってきた。このばあい解決されるべき問題とし
てたとえば高集積化に伴う放熱の問題がある。この問題
は低電力動作や放熱構造など回路設計や実装技術により
対応できる面もあるが、基本的には高温動作に耐えるコ
ンデンサの実現により解決することが求められている。
また高集積化には回路動作の高速化を含んでいるのが常
であり、取扱う信号の高周波化、高パルス化への対応も
きわめて重要になってきている。たとえば電子機器の代
表例であるコンピュータでは動作周波数はますます高く
なり、通常のパーソナルコンピュータにおいてすら20MH
z をこえるものが普通になる傾向がある。また衛星通信
などの分野ではギガヘルツ(GHz) 帯での動作も求められ
ている。このような要求には高周波領域においても、コ
ンデンサ自身が波形歪やノイズを発生せず、また外来の
ノイズに対して誤動作しないだけの高周波特性が求めら
れる。また、集積度が進むと必然的に端子数が増え、そ
の結果端子間のピッチを微細化する必要があり、新しい
接続手段やアレイ化も求められる。 【0005】さらに、これらの高集積化に加え、小型
化、軽量化への対応も求められており、小面積、薄型で
あっても静電容量の大きなコンデンサをうるためには、
薄膜形コンデンサが不可欠であるともいわれるまでにな
ってきている。 【0006】これら高集積化、小型化などに要求される
コンデンサ性能の向上を考えたばあいに、現在広く普及
しているコンデンサにおいては、以下の問題がある。す
なわち (1) セラミックコンデンサは、静電容量が温度により大
きく変化する欠点があり、また大容量化のためには薄片
を積層する必要があり、小型化に限界が出てくる。また
アレイ化のためには個々の積層型コンデンサを作製し、
これらをセラミックス基板またはエポキシ基板などの共
通基板上に並べて接着する必要があり、工程がきわめて
複雑になる。 (2) 半導体セラミックコンデンサは、電圧により静電容
量が大きく変化し、耐電圧が低いという欠点のほか、小
型化、アレイ化に際してはセラミックコンデンサと同様
の問題がある。 (3) フィルムコンデンサは、インダクタンスをもち高周
波数の用途には適さない。また静電容量も比較的小さく
使用温度にもプラスチックによる制約があるという難点
がある。 (4) アルミ電解コンデンサは、適用周波数が1MHz 以下
と低いほか、静電容量の温度係数が大きいという問題が
ある。また作製工程から考えてもアレイ化は難しい。 【0007】本発明は、かかる叙上の事情に鑑み、電子
機器の高集積化、小型化などに適応できる高性能のコン
デンサとして、高周波領域においても使用できる高周波
特性にすぐれた耐熱性のよい小型コンデンサを提供する
ことを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、導電性基板上
に二酸化珪素からなる薄膜を形成し、該薄膜上に導電性
被膜を形成してなる薄膜コンデンサであって、前記薄膜
が珪弗化水素酸中に二酸化珪素を過飽和に含む処理液と
導電性基板とを接触させることにより形成されるととも
に、前記薄膜が、導電性基板上のリード線接続部を除く
全表面上に形成されており、かつ該薄膜上の一部または
全表面に導電性被膜が形成されてなることを特徴とする
薄膜コンデンサに関する。 【0009】本発明は、導電性基板上に二酸化珪素から
なる薄膜を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してな
る薄膜コンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中
に二酸化珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接
触させることにより形成されるとともに、前記導電性被
膜が、二酸化珪素からなる薄膜で被覆された導電性基板
上に、複数個の独立電極として形成されてなることを特
徴とする薄膜コンデンサに関する。 【0010】本発明は、導電性基板上に二酸化珪素から
なる薄膜を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してな
る薄膜コンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中
に二酸化珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接
触させることにより形成されるとともに、前記導電性基
板が、耐蝕性金属または耐蝕性合金であることを特徴と
する薄膜コンデンサに関する。 【0011】さらに本発明は、導電性基板上に二酸化珪
素からなる薄膜を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成
してなる薄膜コンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水
素酸中に二酸化珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板
とを接触させることにより形成されるとともに、前記導
電性基板が、酸化スズ薄膜で被覆されたガラス、セラミ
ックス、金属もしくはプラスチックであることを特徴と
する薄膜コンデンサに関する。 【0012】 【0013】以下、本発明の薄膜コンデンサについて説
明する。 【0014】本発明は、まず誘電体として液相析出法
(以下、LPD 法という)によりえられる二酸化珪素の薄
膜を用いることを特徴としている。二酸化珪素の比誘電
率は約5.0 と小さいが、10ミクロン以下の薄膜状にする
ことで比誘電率の小さい分を補い大きな静電容量をえる
ことができる。また二酸化珪素は高周波領域においても
すぐれた高周波特性を有し、かつ静電容量の温度係数も
きわめて小さい上、電圧- 静電容量特性も非常に安定し
ている。一般には二酸化珪素を薄膜状にすると絶縁耐圧
の問題が出てくるが、LPD法で形成した二酸化珪素薄膜
の絶縁耐圧は約10MV/cm と一般に用いられるスパッタ
法、スピンコート法などによりえられる二酸化珪素薄膜
の絶縁耐圧1〜5MV/cm に比べきわめて大きい。このLP
D 法でえられる二酸化珪素薄膜のすぐれた絶縁耐圧は、
この薄膜が他の製法ものに比べ原子配列の秩序性にすぐ
れ、欠陥が少なく、かつピンホールがきわめて少ないと
いう特徴を有することに起因していると考えられる。す
なわち、LPD 法によりえられる二酸化珪素薄膜ではコン
デンサで要求される100 〜200KV/cmの絶縁耐圧に比べ10
倍以上の耐圧を有し、全く問題はない。 【0015】ところで、このようなLPD 法で二酸化珪素
の薄膜を形成する方法は、すでに特公昭63-65621号公
報、特公平1-27574号公報などに記載されている。すな
わち二酸化珪素薄膜は、二酸化珪素が過飽和状態となっ
ている珪弗化水素酸水溶液を含む処理液と導電性基板を
接触させることでえられる。このばあい、二酸化珪素を
過飽和に含む珪弗化水素酸水溶液は、珪弗化水素酸水溶
液に二酸化珪素を飽和した溶液に、ホウ酸、アンモニア
水、金属ハライドまたは水素よりもイオン化傾向の大き
い金属を添加することによってえられる。または低温の
珪弗化水素酸水溶液に二酸化珪素を添加したのち、この
溶液の温度を上昇させることによってもえられる(特開
昭61-281047 号公報参照)。 【0016】薄膜作製条件の中で、珪弗化水素酸の濃度
としては1.0 モル/リットル以上、好ましくは、1.5 〜
3.0 モル/リットルが使用される。また、導電性基板を
接触させるときの処理液の温度は15〜60℃、好ましくは
25〜40℃であり、温度差を利用するばあいには通常10℃
以下の温度で二酸化珪素を飽和させ、20〜60℃の温度で
処理液と基板とを接触させる。接触方法は、一般的には
処理液中に導電性基板を浸漬する方法がとられる。ま
た、このようにしてえられた二酸化珪素薄膜は重量にし
て1〜2%の水分を含み、薄膜コンデンサとして用いた
ばあい、やや誘電損失が大きくなる傾向がある。このた
め、二酸化珪素の薄膜は形成後、加熱焼成することが好
ましく、その加熱温度は少なくとも吸着水分の離脱が始
まる100 ℃以上が選ばれ、シラノール基を含めた全ヒド
ロキシル基の除去を考えれば400 ℃以上の加熱焼成をす
るのがより好ましい。 【0017】一方、導電性基板としては、金、白金、パ
ラジウムなどの耐蝕性金属またはステンレス鋼に代表さ
れる耐蝕性合金が用いられる。さらに、低抵抗のシリコ
ンウェーハ、または酸化スズ薄膜で被覆されたガラス、
セラミックス、金属、プラスチックなどを用いることも
できる。なかでも導電性基板が金属、シリコンウェーハ
またはガラス、セラミックス、金属、プラスチックの基
板であって、その表裏面に酸化スズ薄膜が形成された基
板のばあい、LPD 法では処理液中で基板上全表面に均一
な厚さで二酸化珪素薄膜ができるため、導電性基板の表
裏面を含めたほぼ全表面をコンデンサとして利用でき、
このため静電容量をさらに大きくできるという特徴も生
まれる。 【0018】また、コンデンサの小型化を考えたばあ
い、コンデンサの構成材料がすべて薄膜状であるため、
二酸化珪素の薄膜形成後に表面の一部にマスキングし、
ついでこの表面に真空蒸着法、スパッタ法などで導電性
被膜を形成すれば、導電性基板を共通電極としそれぞれ
電気的に隔絶された複数の導電性被膜を独立電極とす
る、いわゆるコンデンサアレイが容易にえられる。とく
に、すでに述べたように導電性基板の表裏面に二酸化珪
素薄膜を形成し、かつ独立電極形成にメッキ法を利用す
れば、同時に表裏面への導電性の被膜形成が可能とな
り、より多くの個数からなるコンデンサアレイをうるこ
とができる。ところでこのような導電性被膜としては通
常の材料、たとえば真空蒸着法やスパッタ法ではAl、C
r、Ni、Cu、Pd、Pt、Auなどが、湿式メッキ法ではNi、C
u、Auなどが用いられるが、とくにこれらに限定される
ものではない。 【0019】 【実施例】つぎに、本発明の薄膜コンデンサを実施例に
基づいて説明するが、本発明はもとよりかかる実施例に
のみ限定されるものではない。 【0020】実施例1 大きさ1cm(縦)×1cm(横)×0.47mm(厚さ)で比抵
抗が0.018 Ω・cmのP型シリコンウェーハの片面にプラ
スチックテープをマスキング剤として貼りつけたのち、
二酸化珪素を過飽和に含む珪弗化水素酸の水溶液中に浸
漬し、マスキング剤のないもう一つの片面に厚さ3000オ
ングストロームの二酸化珪素薄膜を形成した。このとき
の珪弗化水素酸の濃度は3モル/リットルであり、温度
は35℃であった。二酸化珪素を過飽和に含む珪弗化水素
酸の水溶液は、シリカゲルを飽和した3モル/リットル
濃度の珪弗化水素酸100cc あたり金属アルミニウムを0.
4g溶解させたのち、8時間撹拌することにより作製し
た。これらシリカゲル飽和から撹拌を終えるまでの溶液
の温度はすべて30℃に保持した。また、シリコンウェー
ハ表面(片面)に3000オングストロームの二酸化珪素薄
膜を形成するため、シリコンウェーハは溶液中に6時間
浸漬した。その後、シリコンウェーハのマスキングテー
プを除去したのち、純水を用いてシリコンウェーハを充
分に洗浄した。ついで二酸化珪素薄膜の表面に真空蒸着
法で1000オングストロームの厚さのアルミニウム薄膜電
極(1mm×2mm)を形成し、一方、二酸化珪素を含まな
いシリコンウェーハ表面ヘは同じ真空蒸着装置により20
00オングストロームの厚さの金薄膜を形成した。その
後、金薄膜上およびアルミニウム薄膜上に銀ペーストを
用いてリード線を固着させた。 【0021】このようにしてえられたサンプルを、Au、
Alを上下電極とし二酸化珪素薄膜を誘電体層とする薄膜
コンデンサと見なし、その静電容量の温度依存性および
周波数依存性を測定した。このばあい測定はインピーダ
ンスアナライザー(ヒューレットパッカード社製 HP419
4 A型)により行った。 【0022】結果は静電容量がほぼ約160 pFのものがえ
られ、その容量は図1、図2に示すように温度、周波数
の影響をほとんど受けず、すなわち高周波領域でも温度
変動の小さい薄膜コンデンサがえられることが確かめら
れた。 【0023】実施例2 実施例1と同様の手順に従い、2つのシリコンウェーハ
上に膜厚1ミクロン(μ)の二酸化珪素薄膜を形成し
た。ついでこのうちの一試料を空気中500 ℃の温度で30
分間加熱焼成した。その後これら2つの試料を用い実施
例1と同様の手順に従い2つの薄膜コンデンサを作製
し、その静電容量および誘電損失を測定した。結果は図
3、図4に示すように、形成した二酸化珪素薄膜を焼成
することで誘電損失が極めて小さい薄膜コンデンサがえ
られることがわかった。 【0024】実施例3 実施例1と同様の手順に従い、二酸化珪素の薄膜の厚さ
が1000オングストローム、3000オングストローム、5000
オングストロームおよび1μの薄膜コンデンサを作製
し、その静電容量を周波数を変えて測定した。結果は表
1に示すように、ほぼ膜厚に逆比例した大きな静電容量
がえられた。しかもその容量が周波数の変化に対しきわ
めて安定していることが確かめられた。この効果は、正
しくLPD 法による二酸化珪素薄膜のピンホールのないす
ぐれた膜質から生れたもので、本発明の膜厚コンデンサ
がLPD 法二酸化珪素薄膜により初めて実現されることを
示す実施例といえる。 【0025】 【表1】 【0026】実施例4 実施例1において、シリコンウェーハの代りに大きさ1
cm(縦)×1cm(横)×1.1mm (厚さ)のガラス板上
に、1000オングストロームの膜厚でシート抵抗が50Ω/
□の酸化スズ薄膜を形成したガラスを用い、この酸化ス
ズ上の一部にLPD法二酸化珪素薄膜およびアルミニウム
薄膜をこの順に形成した。ついで酸化スズ薄膜上で二酸
化珪素薄膜のない部分とアルミニウム薄膜上に銀ペース
トを用い、実施例1と同様にしてリード線を固着し、コ
ンデンサ特性を測定した。なお、このときの二酸化珪素
の膜厚は3000オングストロームであった。結果は実施例
1と同様、温度および周波数の変化に対して安定な薄膜
コンデンサがえられることが確かめられた。 【0027】実施例5 大きさ8mm(縦)×22mm(横)×0.47mm(厚さ)で比抵
抗が0.018 Ω・cmのP型シリコンウェーハの片面に、実
施例1と同様の手順で厚さ5000オングストロームのLPD
法二酸化珪素薄膜を形成した。ついで、この二酸化珪素
の薄膜の表面に1mm×2mmの開口部が2mm間隔で5個直
線上に並ぶように、フォトレジストを用い、非開口部を
マスキングした。その後マスキングしたままで、その表
面に真空蒸着法で厚さ1000オングストロームのアルミニ
ウム薄膜を形成した。マスキング部を除去したのちには
二酸化珪素薄膜上に、1mm×2mmのアルミニウム薄膜が
5個2mm間隔で直線上に並んでいる状態がえられた。さ
らに、このシリコンウェーハの片面、すなわち二酸化珪
素薄膜のない面に、真空蒸着装置を用いて金薄膜(膜厚
2000オングストローム)を形成した。 【0028】このようにしてえられた構造のものを、金
薄膜を共通電極とし、5個のアルミニウム薄膜を独立電
極とするコンデンサアレイと見なし、5個のコンデンサ
の諸特性を実施例1と同様の手順で評価した。結果は5
個のコンデンサともほぼ同じ諸特性を示し、静電容量の
温度、周波数変化に対する安定性は図1、図2の傾向に
一致した。 【0029】 【発明の効果】本発明によれば個々のコンデンサ間のバ
ラツキのない、コンデンサアレイが容易にえられる。ま
た、フォトレジストの能力からすれば本実施例の1/10
以下の細い電極形成も可能であり、本発明の方法により
きわめて超小型かつ高密度のコンデンサアレイがえられ
ることも容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1でえられた薄膜コンデンサの静電容量
および損失角の周波数依存性を示す図である。 【図2】実施例1でえられた薄膜コンデンサの静電容量
の温度依存性を示す図である。 【図3】実施例2でえられた薄膜コンデンサであって二
酸化珪素薄膜を焼成しないときの静電容量および損失角
の周波性依存性を示す図である。 【図4】実施例2でえられた薄膜コンデンサであって二
酸化珪素薄膜を焼成したときの静電容量および損失角の
周波性依存性を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 水島 英二 大阪市中央区道修町三丁目5番11号 日 本板硝子株式会社内 (72)発明者 菊澤 将長 千葉県市川市田尻3−9−15 藤マンシ ョン (56)参考文献 特開 平3−22551(JP,A) 特開 昭63−310713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/04 H01L 21/822

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性基板上に二酸化珪素からなる薄膜
    を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してなる薄膜コ
    ンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中に二酸化
    珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接触させる
    ことにより形成されるとともに、前記薄膜が、導電性基
    板上のリード線接続部を除く全表面上に形成されてお
    り、かつ該薄膜上の一部または全表面に導電性被膜が形
    成されてなることを特徴とする薄膜コンデンサ。【請求項2】 導電性基板上に二酸化珪素からなる薄膜
    を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してなる薄膜コ
    ンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中に二酸化
    珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接触させる
    ことにより形成されるとともに、前記導電性被膜が、二
    酸化珪素からなる薄膜で被覆された導電性基板上に、複
    数個の独立電極として形成されてなることを特徴とする
    薄膜コンデンサ。 【請求項】 前記導電性基板が、耐蝕性金属または耐
    蝕性合金である請求項1または2記載の薄膜コンデン
    サ。 【請求項】 前記耐蝕性金属が、金、白金またはパラ
    ジウムである請求項記載の薄膜コンデンサ。 【請求項】 前記耐蝕性合金が、ステレンス鋼である
    請求項記載の薄膜コンデンサ。 【請求項】 前記導電性基板が、酸化スズ薄膜で被覆
    されたガラス、セラミックス、金属もしくはプラスチッ
    クである請求項1または2記載の薄膜コンデンサ。 【請求項】 前記薄膜が、該薄膜形成後100 ℃以上の
    温度で加熱焼成されてなる請求項1、2、3、4、5
    たは記載の薄膜コンデンサ。 【請求項導電性基板上に二酸化珪素からなる薄膜
    を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してなる薄膜コ
    ンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中に二酸化
    珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接触させる
    ことにより形成されるとともに、前記導電性基板が、耐
    蝕性金属または耐蝕性合金であることを特徴とする薄膜
    コンデンサ。【請求項9】 前記耐蝕性金属が、金、白金またはパラ
    ジウムである請求項8記載の薄膜コンデンサ。 【請求項10】 前記耐蝕性合金が、ステレンス鋼であ
    る請求項8記載の薄膜コンデンサ。 【請求項11】 導電性基板上に二酸化珪素からなる薄
    膜を形成し、該薄膜上に導電性被膜を形成してなる薄膜
    コンデンサであって、前記薄膜が珪弗化水素酸中に二酸
    化珪素を過飽和に含む処理液と導電性基板とを接触させ
    ることにより形成されるとともに、前記導電性基板が、
    酸化スズ薄膜で被覆されたガラス、セラミックス、金属
    もしくはプラスチックであることを特徴とする薄膜コン
    デンサ。 【請求項12】 前記薄膜が、該薄膜形成後100 ℃以上
    の温度で加熱焼成されてなる請求項8、9、10または
    11記載の薄膜コンデンサ。
JP3012213A 1991-02-01 1991-02-01 薄膜コンデンサ Expired - Lifetime JP2912457B2 (ja)

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