JP2905642B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2905642B2 JP4127419A JP12741992A JP2905642B2 JP 2905642 B2 JP2905642 B2 JP 2905642B2 JP 4127419 A JP4127419 A JP 4127419A JP 12741992 A JP12741992 A JP 12741992A JP 2905642 B2 JP2905642 B2 JP 2905642B2
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B12/00Dynamic random access memory [DRAM] devices
    • H10B12/30DRAM devices comprising one-transistor - one-capacitor [1T-1C] memory cells
    • H10B12/31DRAM devices comprising one-transistor - one-capacitor [1T-1C] memory cells having a storage electrode stacked over the transistor

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、ダイナミックランダムアクセ
スメモリ(DRAM)の構造およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置のうち半導体記憶装置
は、コンピュータなどの情報機器のめざましい普及によ
ってその需要は急速に拡大している。さらに、機能的に
は大規模な記憶容量を有し、かつ高速動作が可能なもの
が要求されている。これに対応して、半導体記憶装置の
高集積化、高速応答性および高信頼性に関する技術開発
が進められている。
【0003】半導体記憶装置のうち、記憶情報のランダ
ムな入出力が可能なものとして、DRAMが知られてい
る。一般に、DRAMは、多数の記憶情報を蓄積する記
憶領域であるメモリセルアレイ部と、外部との入出力に
必要な周辺回路部とから構成されている。図13は、一
般的なDRAMの構成を示したブロック図である。図1
を参照して、DRAM120は、記憶情報のデータ信
号を蓄積するためのメモリセルアレイ121と、単位記
憶回路を構成するメモリセルを選択するためのアドレス
信号を外部から得るためのロウアンドカラムアドレスバ
ッファ122と、そのアドレス信号を解読することによ
ってメモリセルを指定するためのロウデコーダ123お
よびカラムデコーダ124と、指定されたメモリセルに
蓄積された信号を増幅して読出すセンスリフレッシュア
ンプ125と、データ入出力のためのデータインバッフ
ァ126およびデータアウトバッファ127と、クロッ
ク信号を発生するためのクロックジェネレータ128と
を含む。
【0004】半導体チップ上で大きな面積を占めるメモ
リセルアレイ121は、単位記憶情報を蓄積するための
メモリセルがマトリクス状に複数個配置されて形成され
ている。すなわち、通常、メモリセルは、1個のMOS
トランジスタと、これに接続された1個のキャパシタと
から構成される。このメモリセルは、1トランジスタ1
キャパシタ型のメモリセルとして広く知られている。こ
のような構成を有するメモリセルは、構造が簡単なた
め、メモリセルアレイの集積度を向上させることが容易
であり、大容量のDRAMに広く用いられている。
【0005】また、DRAMのメモリセルは、キャパシ
タの構造によっていくつかのタイプに分けることができ
る。この中で、スタックトタイプキャパシタは、キャパ
シタの主要部をゲート電極やフィールド分離膜の上部に
まで延在させることによりキャパシタの電極間の対向面
積を増大させキャパシタ容量を増大させることができ
る。スタックトタイプキャパシタは、このような特徴点
を有するので、半導体装置の集積化に伴い装置が微細化
された場合にも、キャパシタ容量を確保することができ
る。この結果、半導体装置の集積化に伴ってスタックト
タイプのキャパシタが多く用いられるようになった。
【0006】図14は、従来のスタックトタイプキャパ
シタを有するDRAMの断面構造図である。図14を参
照して、従来のDRAMは、P型の単結晶シリコン基板
131と、単結晶シリコン基板131の主表面上の所定
領域に形成された素子分離のための分離酸化膜(厚いシ
リコン酸化膜)132と、分離酸化膜132によって囲
まれた領域に所定の間隔を隔ててチャネル領域145を
挟むように形成された1対のソース/ドレイン領域(n
+ 不純物注入層)133a、133bと、チャネル領域
145上にゲート酸化膜135を介して形成されたゲー
ト電極136と、全面を覆うように形成され、n+ 不純
物注入層133a、133b上にコンタクトホール13
7a,137bを有する層間絶縁膜137と、n+ 不純
物注入層133bに接続され層間絶縁膜137上に延び
るように形成されたリン(P)がドープされた低抵抗多
結晶シリコンからなるキャパシタ下部電極138と、キ
ャパシタ下部電極138上にTa2 5 などからなるキ
ャパシタ誘電体膜139を介して形成されたリン(P)
がドープされた低抵抗多結晶シリコンからなるキャパシ
タ上部電極140と、キャパシタ下部電極138内の不
純物(P)を熱拡散させることによって形成されたn+
不純物拡散層134と、全面を覆うように形成されn+
不純物注入層133aの上方に開口部を有する層間絶縁
膜141と、n+ 不純物注入層133aに電気的に接続
され、層間絶縁膜141上に延びるように形成された多
結晶シリコン膜142aと、多結晶シリコン膜142a
の上に形成されたWSi2 などからなるシリサイド膜1
42bと、シリサイド膜142b上に形成された層間絶
縁膜143と、層間絶縁膜143上に所定の間隔を隔て
てゲート電極136に対応して形成されたアルミ配線1
44とを備えている。
【0007】1対のn+ 不純物注入層(ソース/ドレイ
ン領域)133a、133bと、ゲート電極136とに
よって、スイッチング用のMOSトランジスタが構成さ
れている。キャパシタ下部電極138と、キャパシタ誘
電体膜139と、キャパシタ上部電極140とによっ
て、データ信号に対応した電荷を蓄積するためのスタッ
クトタイプキャパシタが構成されている。多結晶シリコ
ン膜142aとシリサイド膜142bとによってビット
線142が構成されている。
【0008】図15ないし図22は、図14に示した従
来のDRAMの製造プロセス(第1工程ないし第8工
程)を説明するための断面構造図である。図14ないし
22を参照して、次に従来のDRAMの製造プロセス
について説明する。
【0009】まず、図15に示すように、単結晶シリコ
ン基板131の主表面上の所定領域にLOCOS(Loca
l Oxidation of Silicon) 法を用いて素子分離のための
分離酸化膜(厚いシリコン酸化膜)132を形成する。
【0010】次に、図16に示すように、熱酸化法を用
いて、全面にゲート酸化膜層(図示せず)を形成し、そ
のゲート酸化膜層上にCVD(Chemical Vapor Depositi
on)法を用いて不純物(P)がドープされた低抵抗多結
晶シリコン層( 図示せず) を堆積させる。そして、リソ
グラフィ技術およびドライエッチング技術を用いて、パ
ターニングすることにより、ゲート酸化膜135および
ゲート電極136を形成する。
【0011】次に、図17に示すように、ゲート電極1
36をマスクとして、50KeV、4×101 5 /cm
2 の条件下で砒素(As)をイオン注入することによっ
て、1対のn+ 不純物注入層(ソース/ドレイン領域)
133a、133bを自己整合的に形成する。この後、
熱処理を施すことにより、n+ 不純物注入層133a、
133bが電気的に活性化される。
【0012】次に、図18に示すように、全面にCVD
法を用いて層間絶縁膜137を形成する。
【0013】次に、図19に示すように、層間絶縁膜1
37の第1不純物領域133b上に位置する領域に、リ
ソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いてコ
ンタクトホール137aを形成する。
【0014】次に、図20に示すように、CVD法を用
いて全面にリン(P)がドープされた低抵抗多結晶シリ
コン層(図示せず)を形成した後、リソグラフィ技術お
よびドライエッチング技術を用いてパターニングするこ
とにより、キャパシタ下部電極138を形成する。この
CVD法によってキャパシタ下部電極138を形成する
工程は、700℃程度の温度条件下で行なわれるので、
キャパシタ下部電極138内の不純物(リン)は単結晶
シリコン基板131に向かって熱拡散する。これによ
り、n+ 不純物拡散層134が形成される。この結果、
キャパシタ下部電極138とn+ 不純物注入層133b
とが電気的に接続されることになる。
【0015】次に、図21に示すように、キャパシタ下
部電極138上にキャパシタ誘電体膜139を形成す
る。このキャパシタ誘電体膜139は、熱酸化膜などの
単層膜、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸
化膜などの構成を有する多層膜またはTa2 5 などに
よって構成される。CVD法を用いてリン(P)がドー
プされた低抵抗多結晶シリコン膜層(図示せず)を形成
した後、リソグラフィ技術およびドライエッチング技術
を用いてパターニングすることにより、キャパシタ上部
電極140を形成する。CVD法を用いて、全面に層間
絶縁膜141を形成する。そして、層間絶縁膜141の
上表面の平坦化のため、リフロー法により850℃程度
の熱処理が行なわれる。
【0016】次に、図22に示すように、リソグラフィ
技術およびドライエッチング技術を用いて、層間絶縁膜
137および141のn+ 不純物注入層133aの上方
に位置する領域にコンタクトホール137aおよび14
1aを形成する。これにより、n+ 不純物注入層133
aの一部が露出される。CVD法を用いて、露出された
+ 不純物注入層133aに電気的に接続し、層間絶縁
膜141上に延びるように不純物かドープされた多結晶
シリコン膜142aを形成する。多結晶シリコン膜14
2a上にスパッタリング法を用いてWSi2 などのシリ
サイド膜142bを形成する。全面にCVD法を用いて
層間絶縁膜143を形成する。そして、層間絶縁膜14
3の表面の平坦化のため、リフロー法により850℃程
度の熱処理を行なう。
【0017】最後に、図14に示したように、アルミ配
線144を所定の間隔を隔てて形成する。
【0018】このようにして、従来のDRAMは形成さ
れていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
DRAMを構成するメモリセルでは、図20に示したよ
うに、キャパシタ下部電極138内の不純物(リン)を
シリコン単結晶基板131に向かって熱拡散させること
によって、n+ 不純物拡散層134を形成してn+ 不純
物注入層133bとキャパシタ下部電極138とを電気
的に接続させていた。すなわち、キャパシタ下部電極1
38を形成する際の700℃程度の熱によって上記熱拡
散が行なわれることにより、n+ 不純物拡散層134が
形成されていた。
【0020】しかしながら、図21に示すように、層間
絶縁膜141を形成した後、その表面の平坦化を行なう
ためにリフロー法により約850℃程度の熱が加わる。
このため、キャパシタ下部電極138内の不純物(リ
ン)がさらに単結晶シリコン基板131に向かって熱拡
散する。この結果、n+ 不純物拡散層134の拡散範囲
がさらに広がり、n+ 不純物注入層133bのゲート電
極136側の端部Aから下部までn+ 不純物拡散層13
4の端部Bがはみ出してしまうという不都合が生じてい
た。さらに、図22に示すように、層間絶縁膜143も
平坦化のためリフロー法により約850℃の熱処理が施
される。したがって、キャパシタ下部電極138内の不
純物(リン)がさらに単結晶シリコン基板131に向か
って拡散し、n+ 不純物拡散層134がさらにゲート電
極側に拡散することになる。
【0021】このように、n+ 不純物拡散層134のゲ
ート電極136側の領域がn+ 不純物注入層133bか
らはみ出してゲート電極136の下部領域にまで拡散す
ると、以下のような問題点が生じる。
【0022】すなわち、ゲート電極136の実効ゲート
長L0 が、n+ 不純物拡散層134のn+ 不純物注入層
133bからのはみ出し分だけ短くなる。つまり、実効
ゲート長がL1 になる。この結果、スイッチング用のM
OSトランジスタのしきい値電圧が低くなるいわゆるシ
ョートチャネル効果が生じる。また、チャネル長が短く
なると、データの書込時にドレイン領域となるn+ 不純
物注入層133a付近の空乏層がソース領域となるn+
不純物拡散層134にまで広がり、ゲート電圧によって
電流を制御できなくなるいわゆるパンチスルー現象が発
生しやすくなるという問題点もある。さらに、n+ 不純
物拡散層134は、n+ 不純物注入層133bのように
自己整合的に形成されていない。このため、ゲート電極
136とキャパシタ下部電極138とのパターニング時
の位置合せのばらつきによって、n+ 不純物拡散層13
4のn+ 不純物注入層133bからのはみ出し分もばら
つく。この結果、たとえばしきい値電圧などのトランジ
スタ特性自体もばらつくという問題点があった。
【0023】図23は、従来の他のスタックトタイプキ
ャパシタを有するDRAMの断面構造図である。図23
を参照して、この従来の他のDRAMは、その主表面上
の所定領域にトレンチ溝241aが形成されたP型の単
結晶シリコン基板241と、トレンチ溝241aに隣接
するように単結晶シリコン基板241の主表面上に形成
された素子分離のための分離酸化膜242と、その端部
がトレンチ溝241aの側壁部分に接するように形成さ
れたn+ 不純物注入層243bと、n+ 不純物注入層2
43bと所定の間隔を隔ててチャネル領域257を挟む
ように形成されたn+ 不純物注入層243aと、トレン
チ溝241aの表面上に沿って形成されたn+ 不純物注
入層244と、チャネル領域257上にゲート酸化膜2
46を介して形成されたゲート電極247と、全面を覆
うように形成され、n+ 不純物注入層243aおよび凹
部241aの上方にそれぞれコンタクトホール248
a、248bを有する層間絶縁膜248と、凹部241
aの底部および側壁部分に位置するn+ 不純物注入層2
44上に形成され、層間絶縁膜248の表面上に沿って
延びるように形成された多量の不純物を含む(4〜8×
102 0 /cm3 のリン(P))低抵抗多結晶シリコン
膜からなるキャパシタ下部電極250と、キャパシタ下
部電極250上に形成されたキャパシタ誘電体膜251
と、キャパシタ誘電体膜251上に形成されたキャパシ
タ上部電極252と、キャパシタ下部電極250内の不
純物か熱拡散することによって形成されたn+ 不純物拡
散層245と、全面を覆うように形成され、n+ 不純物
注入層243aの上方にコンタクトホール253aを有
する層間絶縁膜253と、コンタクトホール248a、
253a内のn+ 不純物注入層243aに電気的に接続
され、層間絶縁膜253の表面上に沿って形成された多
結晶シリコン膜254aと、多結晶シリコン膜254a
上に形成されたシリサイド膜254bと、シリサイド膜
254b上に形成された層間絶縁膜255と、層間絶縁
膜255上に所定の間隔を隔てて形成されたアルミ配線
256とを備えている。このような構造を有する従来の
他のDRAMにおいても、図14に示した従来のDRA
Mと同様の問題点が生じていた。すなわち、層間絶縁膜
253および255の表面の平坦化のため、リフロー法
により約850℃の熱処理が施される。この熱処理によ
って、キャパシタ下部電極250内の不純物(リン)が
単結晶シリコン基板241に向かって熱拡散する。この
結果、n+ 型不純物拡散層245の拡散範囲がさらに拡
がり、n+ 不純物注入層243bのゲート電極247側
の端部Aから下部までn+ 不純物拡散層245の端部B
がはみ出してしまうという不都合が生じた。これによ
り、ショートチャネル効果が生じ、パンチスルー現象が
発生しやすくなるという問題点があった。
【0024】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、請求項1および2に記載の発明
の1つの目的は、半導体装置において、実効ゲート長が
短くなるのを有効に防止することである。
【0025】請求項1および2に記載の発明のもう1つ
の目的は、半導体装置において、トランジスタ特性のば
らつきを有効に防止することである。
【0026】請求項3および4に記載の発明の目的は、
後の熱処理工程によってキャパシタ下部電極内の不純物
がさらに熱拡散した場合にも、実効チャネル長が短くな
るのを有効に防止することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1における半導体
装置は、主表面を有し、その主表面上の所定領域に側壁
と底壁とを持つトレンチ溝を有する第1導電型の半導体
基板と、半導体基板の主表面上の所定領域に形成された
第2導電型の第1の不純物領域と、第1の不純物領域と
所定の間隔を隔ててチャネル領域を挟むように、半導体
基板のトレンチ溝の側壁および底壁に沿って形成された
第2導電型の第2の不純物領域と、チャネル領域上にゲ
ート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、トレンチ
溝の側壁上に形成された側壁絶縁膜と、トレンチ溝の底
壁および側壁絶縁膜に接触し、トレンチ溝を埋めて上方
延びるように形成された不純物がドープされた導電層
と、導電層からのトレンチ溝の底壁を経る不純物拡散に
より、前記トレンチ溝の底壁下で第2の不純物領域に重
なるように形成されている第3の不純物領域とを備えて
いる。
【0028】請求項2における半導体装置は、主表面を
有し、その主表面上の所定領域に側壁と底壁とを持つト
レンチ溝を有する第1導電型の半導体基板と、半導体基
板の主表面上の所定領域に形成された第2導電型の第1
の不純物領域と、第1の不純物領域と所定の間隔を隔て
てチャネル領域を挟むように半導体基板のトレンチ溝の
側壁および底壁に沿って形成された第2導電型の第2の
不純物領域と、チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して
形成されたゲート電極と、トレンチ溝の側壁上に形成さ
れた側壁拡散調整膜と、トレンチ溝の底壁および側壁拡
散調整膜に接触し、トレンチ溝を埋めて上方に延びるよ
うに形成された所定量の不純物を含む導電層と、導電層
からのトレンチ溝の底壁を経る不純物拡散により、トレ
ンチ溝の底壁下で第2の不純物領域に重なるように形成
されている第3の不純物領域とを備え、側壁拡散調整膜
は導電層からのトレンチ溝の側壁を経る拡散を抑制する
ものである。
【0029】請求項3における半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体基板の主表面上にゲート絶縁膜
を介してゲート電極を形成する工程と、不純物を導入す
ることにより第2導電型の第1の不純物領域を形成する
工程と、第1の不純物領域から所定の間隔を隔てた前記
半導体基板の主表面上に側壁と底壁とを持つトレンチ溝
を形成する工程と、トレンチ溝の側壁および底壁に沿っ
て第2導電型の第2の不純物領域を形成する工程と、
レンチ溝の側壁上に側壁絶縁膜を形成する工程と、トレ
ンチ溝の底壁および側壁絶縁膜に接触し、トレンチ溝を
埋めて上方に延びるように不純物をドープされた導電層
を形成する工程と、導電層からのトレンチ溝の底壁を経
る不純物拡散により、トレンチ溝の底壁下で第2の不純
物領域に重なるように第3の不純物領域を形成する工程
を備えている。
【0030】請求項4における半導体装置の製造方法
は、第1導電型の半導体基板の主表面上にゲート絶縁膜
を介してゲート電極を形成する工程と、不純物を導入す
ることにより第2導電型の第1の不純物領域を形成する
工程と、第1の不純物領域から所定の間隔を隔てた半導
体基板の主表面上に側壁と底壁とを持つトレンチ溝を形
成する工程と、トレンチ溝の側壁および底壁に沿って第
2導電型の第2の不純物領域を形成する工程と、トレン
チ溝の側壁上に側壁拡散調整膜を形成する工程と、トレ
ンチ溝の底壁および側壁拡散調整膜に接触し、トレンチ
溝を埋めて上方に延びるように所定量の不純物を含む導
電層を形成する工程と、導電層内の不純物をトレンチ溝
の底壁を経て熱拡散させることによって第2導電型の第
3の不純物領域を形成しながら、前記側壁拡散調整膜は
前記導電層からの前記トレンチ溝の側壁を経る不純物拡
散を抑制する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
【0031】
【作用】請求項1にかかる半導体装置では、半導体基板
トレンチ溝の側壁および底壁に沿って第2の不純物領
域が形成され、そのトレンチ溝の側壁上に側壁絶縁膜が
形成され、トレンチ溝の底壁および側壁絶縁膜に接触
し、トレンチ溝を埋めて上方に延びるように不純物をド
ープされた導電層が形成されるので、導電層の熱処理に
よって導電層内の不純物が半導体基板内に熱拡散した場
合にもその熱拡散によって形成された不純物領域は第1
の不純物領域と第2の不純物領域との間に位置するチャ
ネル領域と重なることが有効に防止される。さらに、導
電層と第2の不純物領域との電気的コンタクトが確実な
ものとなる。また、導電層とゲート電極とのパターニン
グ時の位置合せのばらつきが生じた場合にも不純物領域
とチャネル領域とが重なるのが有効に防止される。
【0032】請求項2に係る半導体装置では、半導体基
板のトレンチ溝の側壁および底壁に沿って第2の不純物
領域が形成され、そのトレンチ溝の側壁上に側壁拡散調
整膜が形成され、トレンチ溝の底壁および側壁拡散調整
膜に接触し、トレンチ溝を埋めて上方に延びるように導
電層が形成されるので、導電層の熱処理によって導電層
内の不純物が半導体基板内に拡散した場合にもその熱拡
散によって形成された第3の不純物領域が第1の不純物
領域と第2の不純物領域との間に位置するチャネル領域
と重なることは有効に防止される。さらに、導電層と第
2の不純物領域との電気的コンタクトも一層確実なもの
となる。また、導電層とゲート電極とのパターニング時
の位置合せのばらつきが生じた場合にも第3の不純物領
域とチャネル領域とが重なるのが有効に防止される。
【0033】ここで、側壁拡散調整膜とは、熱処理の
際、導電層からのトレンチ溝の側壁を経る不純物拡散を
抑制する膜をいう。この定義から、側壁拡散調整膜に
は、側壁絶縁膜もとうぜん含まれる。多結晶シリコン膜
および不純物濃度の低い多結晶シリコン膜も、それらが
側壁上に形成されれば側壁絶縁膜に該当する。
【0034】請求項3にかかる半導体装置の製造方法で
は、半導体基板の主表面上に側壁と底壁とを持つトレン
チ溝が形成され、そのトレンチ溝の側壁および底壁に沿
って第2の不純物領域が形成され、トレンチ溝の側壁上
に側壁絶縁膜が形成され、トレンチ溝の底壁および側壁
絶縁膜に接触し、トレンチ溝を埋めるように上方に延び
るように不純物を含む導電層が形成されるので、後の熱
処理工程によって導電層内の不純物がさらに拡散した場
合にも、拡散によって形成される不純物領域が第1の不
純物領域と第2の不純物領域との間に位置するチャネル
領域と重なるのが防止される。さらに、導電層と第2の
不純物領域との電気的コンタクトが、確実なものとされ
る。また、ゲート電極と導電層とのパターニング時の位
置合せのばらつきが生じた場合にも拡散によって形成さ
れる不純物領域がチャネル領域と重なることが防止さ
れ、トランジスタ特性のばらつきも防止される。
【0035】請求項4に係る半導体装置の製造方法で
は、半導体基板の主表面上に側壁と底壁とを持つトレン
チ溝が形成され、そのトレンチ溝の側壁および底壁に沿
って第2の不純物領域が形成され、トレンチ溝の側壁上
に側壁拡散調整膜が形成され、トレンチ溝の底壁および
側壁拡散調整膜に接触し、トレンチ溝を埋めて上方に
びるように不純物を含む導電層が形成され、導電層内の
不純物をトレンチ溝の底壁を経て熱拡散させることによ
り第3の不純物領域が形成されるので、後の熱処理工程
によって導電層内の不純物がさらに拡散した場合にも、
拡散によって形成される第3の不純物領域が第1の不純
物領域と第2の不純物領域との間に位置するチャネル領
域と重なるのが有効に防止される。さらに、導電層と第
2の不純物領域との電気的コンタクトは一層確実なもの
となる。また、ゲート電極と導電層とのパターニング時
の位置合せのばらつきが生じた場合にも拡散によって形
成される第3の不純物領域がチャネル領域と重なること
が防止され、トランジスタ特性のばらつきも防止され
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0037】図1は、本発明の第1実施例によるスタッ
クトタイプキャパシタを有するDRAMを示した断面構
造図である。図1を参照して、この第1の実施例のDR
AMは、その主表面上の所定領域にトレンチ溝41aが
形成されたP型の単結晶シリコン基板41と、トレンチ
溝41aに隣接するように単結晶シリコン基板41の主
表面上に形成された素子分離のための分離酸化膜(厚い
シリコン酸化膜)42と、その端部がトレンチ溝41a
の側壁部分に接するように形成されたn+ 不純物注入層
43bと、n+ 不純物注入層43bと所定の間隔を隔て
てチャネル領域57を挟むように形成されたn+ 不純物
注入層43aと、トレンチ溝41aの表面上に沿って形
成されたn+ 不純物注入層44と、チャネル領域57上
にゲート酸化膜46を介して形成されたゲート電極47
と、全面を覆うように形成されn+ 不純物注入層43a
およびトレンチ溝41a上方にそれぞれコンタクトホー
ル48a、48bを有する層間絶縁膜48と、トレンチ
41aの側壁部分および層間絶縁膜48のコンタクト
ホール48bの側壁部分上に形成された側壁絶縁膜49
と、トレンチ溝41aの底部に位置するn+ 不純物注入
層44に電気的に接続され、側壁絶縁膜49および層間
絶縁膜48上に沿って延びるように形成された多量の不
純物を含む(4〜8×102 0 /cm3 のリン(P))
低抵抗多結晶シリコン膜からなるキャパシタ下部電極5
0と、キャパシタ下部電極50上に形成された熱酸化膜
などの単層膜、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリ
コン酸化膜などの構成を有する多層膜またはTa2 5
などからなるキャパシタ誘電体膜51と、キャパシタ誘
電体膜51上に形成されたキャパシタ下部電極50と同
程度の不純物を含む(4〜8×102 0 /cm3 )低抵
抗多結晶シリコン膜からなるキャパシタ上部電極52
と、キャパシタ下部電極50内の不純物(リン)が熱拡
散することによって形成されたn+ 不純物拡散層45
と、全面を覆うように形成されn+ 不純物注入層43a
の上方にコンタクトホール53aを有する層間絶縁膜5
3と、コンタクトホール48a、53a内のn+ 不純物
注入層43aに電気的に接続され、層間絶縁膜53の表
面上に沿って形成された多結晶シリコン膜54aと、多
結晶シリコン膜54a上に形成されたWSiなどからな
るシリサイド膜54bと、シリサイド膜54b上に形成
された層間絶縁膜55と、層間絶縁膜55上に所定の間
隔を隔てて形成されたアルミ配線56とを備えている。
【0038】1対のn+ 不純物注入層43a、43b
と、n+ 不純物注入層44と、ゲート電極47とによっ
てスイッチング用のMOSトランジスタが構成されてい
る。多結晶シリコン膜54aとシリサイド膜54bとに
よって、データ信号が伝達するためのビット線54が構
成されている。キャパシタ下部電極50、キャパシタ誘
電体膜51およびキャパシタ上部電極52によってデー
タ信号に対応した電荷を蓄積するためのトレンチ溝41
aを有するスタックトタイプキャパシタが構成されてい
る。
【0039】このように、この第1の実施例では、単結
晶シリコン基板41にトレンチ溝41aを形成し、トレ
ンチ溝41aの側壁部分および層間絶縁膜48の側壁部
分上に側壁絶縁膜49を形成し、トレンチ溝41aの底
部のみでキャパシタ下部電極50とn+ 不純物注入層4
4との電気的コンタクトをとるように構成している。
【0040】すなわち、この第1の実施例では、キャパ
シタ下部電極50からの不純物拡散によって最終的に形
成されるn+ 不純物拡散層45が、チャネル領域57が
形成される領域に重ならないような深さでキャパシタ下
部電極50とn+ 不純物注入層44との電気的コンタク
トをとるように構成している。このように構成すること
により、従来のように層間絶縁膜53、55の平坦化の
ために熱処理が行なわれてn+ 不純物拡散層45の拡散
領域が広がったとしても、n+ 不純物拡散層45がn+
不純物注入層43aと43bとの間に位置するチャネル
領域57に重なることがない。この結果、実効ゲート長
も短くなることがなく、しきい値電圧が低下するショー
トチャネル効果およびパンチスルーの発生を有効に防止
することができる。また、ゲート電極47とキャパシタ
下部電極50とのパターニング時の位置合せのばらつき
によってn+ 不純物拡散層45の拡散位置がばらついた
としても、本実施例のチャネル長は自己整合的に形成さ
れたn+ 不純物注入層43bによって規定されるため、
従来のようにトランジスタ特性がばらつくこともない。
【0041】図2ないし図11は、図1に示した第1
施例によるDRAMの製造プロセス(第1工程〜第10
工程)を説明するための断面構造図である。
【0042】次に、図1ないし図11を参照して、この
第1実施例のDRAMの製造プロセスについて説明す
る。
【0043】まず、図2に示すようにP型の単結晶シリ
コン基板1の主表面上にLOCOS法を用いて厚いシリ
コン酸化膜(分離酸化膜)42を選択的に形成する。
【0044】次に、図3に示すように、熱酸化法を用い
て全面にゲート酸化膜層(図示せず)を形成し、その上
部にCVD法を用いてリンがドープされた低抵抗多結晶
シリコン層(図示せず)を形成する。そして、リソグラ
フィ技術およびドライエッチング技術を用いてパターニ
ングすることにより、所定の間隔を隔てて複数のゲート
酸化膜46およびゲート電極47を形成する。
【0045】次に、図4に示すように、ゲート電極47
をマスクとして、砒素(As)を50KeV、4×10
15 /cm 2 の条件下でイオン注入することにより、n +
不純物注入層43a、43bを形成する。
【0046】次に、図5に示すように、CVD法により
全面に層間絶縁膜48を形成する。
【0047】この後、図6に示すように、n+ 不純物注
入層43bのゲート電極47から所定の間隔を隔てた領
域に、通常のリソグラフィ技術およびドライエッチング
技術を用いてトレンチ溝41aおよびコンタクトホール
48bを形成する。トレンチ溝41aの側面および底面
に、斜めイオン注入法を用いてn+ 不純物注入層43b
と同程度の不純物濃度になるようにn+ 不純物注入層4
4を形成する。
【0048】次に、図7に示すように、CVD法を用い
て500Å以上の厚みを有する酸化膜49aを全面に形
成する。
【0049】次に、図8に示すように、異方性エッチン
グにより、コンタクトホール48aおよびトレンチ溝4
1aの側壁部分にのみ側壁絶縁膜49を形成する。
【0050】次に、図9に示すように、CVD法を用い
てリンが4〜8×102 0 /cm3程度ドープされた低
抵抗多結晶シリコン層(図示せず)を形成した後パター
ニングすることにより、キャパシタ下部電極50を形成
する。このキャパシタ下部電極50の形成時には、70
0℃程度の熱が加わるため、キャパシタ下部電極50内
の不純物(リン)が単結晶シリコン基板41に向かって
熱拡散する。この結果、n+ 不純物拡散層45が形成さ
れ、n+ 不純物注入層44とキャパシタ下部電極50と
の電気的接続がとられる。
【0051】次に、図10に示すように、キャパシタ下
部電極50上に熱酸化膜などの単層膜、シリコン酸化膜
/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜などの構成を有する
多層膜またはTa2 5 などからなるキャパシタ誘電体
膜51を形成する。キャパシタ誘電体膜51上にCVD
法、リソグラフィ法およびドライエッチング技術を用い
てキャパシタ下部電極と同程度の不純物濃度を有する
(4〜8×102 0 /cm3 )低抵抗多結晶シリコン膜
からなるキャパシタ上部電極52を形成する。全面にC
VD法を用いて層間絶縁膜53を形成する。層間絶縁膜
53の表面を平坦化するため、リフロー法により850
℃の温度条件下で処理を行なう。
【0052】次に、図11に示すように、層間絶縁膜4
8、53のn+ 不純物注入層43a上に位置する領域に
それぞれコンタクトホール48a、53aを形成する。
コンタクトホール48a、53a内のn+ 不純物注入層
43aに電気的に接続し層間絶縁膜53上に沿って延び
るように多結晶シリコン膜54aをCVD法を用いて形
成する。WSi2 などからなるシリサイド膜をスパッタ
リング法を用いて多結晶シリコン膜54a上に形成す
る。シリサイド膜54b上にCVD法を用いて層間絶縁
膜55を形成する。層間絶縁膜55の表面を平坦にする
ためリフロー法を用いて850℃の温度条件下で熱処理
を行なう。
【0053】最後に、図1に示したように、層間絶縁膜
55上に所定の間隔を隔ててアルミ配線56を形成す
る。このようにして、第1実施例のDRAMが完成され
る。図12は、本発明の第2実施例によるスタックトタ
イプキャパシタを有するDRAMを示した断面構造図で
ある。図36を参照して、この第2実施例では、P型の
単結晶シリコン基板101の所定領域に分離酸化膜10
2が形成されている。分離酸化膜102に隣接する単結
晶シリコン基板101の領域にトレンチ溝101aが形
成されている。トレンチ溝101aの側部にその端部が
接するようにn+ 不純物注入層103bが形成されてい
る。n+ 不純物注入層103bとチャネル領域117を
挟むようにn+ 不純物注入層103aが形成されてい
る。チャネル領域117上にゲート酸化膜106を介し
てゲート電極107が形成されている。トレンチ溝10
1aの側壁部および底面に沿ってn+ 不純物注入層10
4が形成されている。トレンチ溝101aの底部にはn
+ 不純物注入層104に重なるようにn+ 不純物拡散層
105が形成されている。全面を覆うように、n+不純
物注入層103a、トレンチ溝101aの上にそれぞれ
開口部108a、108bを有する層間絶縁膜108が
形成されている。コンタクトホール108a内のn+
純物注入層103aに電気的に接続し層間絶縁膜108
上に沿って延びるようにビット線109を構成する多結
晶シリコン膜109aが形成されている。多結晶シリコ
ン膜109a上にビット線109を構成するWSi2
どからなるシリサイド膜109bが形成されている。シ
リサイド膜109b上にはその表面が平坦化され、トレ
ンチ溝101aの上方にコンタクトホール110aを有
する層間絶縁膜110か形成されている。トレンチ溝1
01aの側壁部、コンタクトホール108bおよび11
0aの表面上には所定の厚みで側壁絶縁膜111が形成
されている。側壁絶縁膜111によって囲まれた領域内
のトレンチ溝101aの底部に位置するn+ 不純物注入
層104にはキャパシタ下部電極112が電気的に接続
されている。このキャパシタ下部電極112は、不純物
(リン)が多量にドープ(4〜8×102 0 /cm3
された低抵抗多結晶シリコン膜からなる。
【0054】キャパシタ下部電極112上には、熱酸化
膜などの単層膜、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シ
リコン酸化膜などの構成を有する多層膜またはTa2
5 などからなるキャパシタ誘電体膜113が形成されて
いる。キャパシタ誘電体膜113上にはキャパシタ下部
電極と同程度の不純物濃度(4〜8×102 0 /c
3 )を有する低抵抗多結晶シリコン膜からなるキャパ
シタ上部電極114が形成されている。キャパシタ下部
電極114上にはその表面が平坦化された層間絶縁膜1
15が形成されている。層間絶縁膜115上には所定の
間隔を隔ててアルミ配線116が形成されている。
【0055】この第2実施例では、図1に示した第1
施例と同様に、キャパシタ下部電極112とn+ 不純物
注入層104とのコンタクトがトレンチ溝101aの底
部のみにおいてとられている。これにより、キャパシタ
下部電極112内の不純物(リン)の熱拡散によって形
成されるn+ 不純物拡散層105の拡散範囲が広がった
としても、n+ 不純物拡散層105はn+ 不純物注入層
103aと103bとの間に位置するチャネル領域11
7に重なることはない。この結果、第1の実施例と同様
に、チャネル長が短くなることがなく、ショートチャネ
ル効果やパンチスルー現象の発生を有効に防止すること
ができる。なお、この第2の実施例では、図1に示した
第1実施例と異なり、ビット線109がキャパシタ下部
電極112よりも下に位置している。
【0056】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、半導体基
板の主表面上の所定領域に形成されたトレンチ溝の側壁
および底壁に沿って第2の不純物領域を形成し、トレン
チ溝の側壁上に側壁絶縁膜を形成し、トレンチ溝を埋め
ている導電層内の不純物がトレンチ溝の底壁を経て熱拡
散して形成される不純物領域が、第2の不純物領域と導
電層との電気的コンタクトを確実なものとし、第1の不
純物領域と第2の不純物領域との間に位置するチャネル
領域と重なることが有効に防止される。この結果、チャ
ネル長が短くなることもなく、ショートチャネル効果お
よびパンチスルーの発生を有効に防止することができ
る。
【0057】請求項2に係る発明によれば、半導体基板
の主表面上の所定領域に形成されたトレンチ溝の側壁お
よび底壁に沿って第2の不純物領域を形成し、トレンチ
溝の側壁上に側壁拡散調整膜を形成し、トレンチ溝の底
壁および側壁拡散調整膜に接触して、トレンチ溝を埋め
て上方に延びるように不純物を含む導電層を形成するの
で、導電層内の不純物がトレンチ溝の底壁を経て熱拡散
して形成される第3の不純物領域が、導電層層と第2の
不純物領域との電気的コンタクトを一層確実なものとし
、第1の不純物領域と第2の不純物領域との間に位置
するチャネル領域と重なることが有効に防止される。こ
の結果、チャネル長が短くなることもなく、ショートチ
ャネル効果およびパンチスルーの発生を有効に防止する
ことができる。
【0058】請求項3に係る発明では、第1の不純物領
域から所定の間隔を隔てた半導体基板の主表面上にトレ
ンチ溝を形成し、そのトレンチ溝の側壁および底壁に沿
って第2の不純物領域を形成し、トレンチ溝の側壁上に
側壁絶縁膜を形成し、トレンチ溝の底壁および側壁絶縁
膜に接触し、トレンチ溝を埋めて上方に延びるように
純物を含む導電層を形成することにより、導電層と第2
の不純物領域との接続はトレンチ溝の底部においてのみ
行なわれるので、後の熱処理工程によって導電層からの
熱拡散によって形成される不純物領域の拡散範囲が拡が
ったとしても、その不純物領域がチャネル領域と重なる
ことが有効に防止される。同時に、導電層と第2の不純
物領域との電気的コンタクトも一層確実なものとなる。
また、これにより、実効ゲート長が短くなることもな
く、ショートチャネル効果やパンチスルー現象の発生を
有効に防止することができる。
【0059】請求項4に係る発明によれば、第1の不純
物領域から所定の間隔を隔てた半導体基板の主表面上に
トレンチ溝を形成し、そのトレンチ溝の側壁および底壁
に沿って第2の不純物領域を形成し、トレンチ溝の側壁
に側壁拡散調整膜を形成し、トレンチ溝の底壁および
側壁拡散調整膜に接触して、トレンチ溝を埋めて上方
延びるように所定量の不純物を含む導電層を形成し、そ
の導電層内の不純物を熱拡散させることによって第3の
不純物領域を形成することにより、導電層と第2の不純
物領域との接続はトレンチ溝の底部においてのみ行なわ
れるので、後の熱処理工程によって第3の不純物領域の
拡散範囲が広がったとしても、その第3の不純物領域が
チャネル領域と重なることが有効に防止される。また、
導電層と第2の不純物領域との電気的コンタクトを一層
確実なものとすることができる。これにより、実効ゲー
ト長が短くなることもなく、ショートチャネル効果やパ
ンチスルー現象の発生を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるスタックトタイプキ
ャパシタを有するDRAMを示した断面構造図である。
【図2】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第1工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図3】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第2工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図4】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第3工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図5】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第4工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図6】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第5工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図7】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第6工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図8】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第7工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図9】図1に示した第1実施例によるDRAMの製造
プロセスの第8工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図10】図1に示した第1実施例によるDRAMの製
造プロセスの第9工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図11】図1に示した第1実施例によるDRAMの製
造プロセスの第10工程を説明するための断面構造図で
ある。
【図12】本発明の第2実施例によるスタックトタイプ
キャパシタを有するDRAMを示した断面構造図であ
る。
【図13】一般的なDRAMの構成を示したブロック図
である。
【図14】従来のスタックトタイプキャパシタを有する
DRAMを示した断面構造図である。
【図15】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第1工程を説明するための断面構造図である。
【図16】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第2工程を説明するための断面構造図である。
【図17】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第3工程を説明するための断面構造図である。
【図18】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第4工程を説明するための断面構造図である。
【図19】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第5工程を説明するための断面構造図である。
【図20】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第6工程を説明するための断面構造図である。
【図21】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第7工程を説明するための断面構造図である。
【図22】図14に示した従来のDRAMの製造プロセ
スの第8工程を説明するための断面構造図である。
【図23】従来の他のスタックトタイプキャパシタを有
するDRAMを示した断面構造図である。
【符号の説明】
1:単結晶シリコン基板 2:分離酸化膜 3a、3b:n+ 不純物注入層(ソース/ドレイン領
域) 4:n+ 不純物拡散層 5:ゲート酸化膜 6:ゲート電極 7:層間絶縁膜 8:エピタキシャルシリコン層 9:キャパシタ下部電極 10:キャパシタ誘電体膜 11:キャパシタ上部電極 12:層間絶縁膜 13:ビット線 14:層間絶縁膜 15:アルミ配線 16:チャネル領域 28:多結晶シリコン膜 41a:トレンチ溝 44:n+ 不純物注入層 45:n+ 不純物拡散層 49:側壁絶縁膜 68:ビット線 88:ビット線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/108 H01L 21/822 H01L 21/8242 H01L 27/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主表面を有し、その主表面上の所定領域
    側壁と底壁とを持つトレンチ溝を有する第1導電型の
    半導体基板と、 前記半導体基板の主表面上の所定領域に形成された第2
    導電型の第1の不純物領域と、 前記第1の不純物領域と所定の間隔を隔ててチャネル領
    域を挟むように、前記トレンチ溝の側壁および底壁に沿
    って形成された第2導電型の第2の不純物領域と、 前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成された
    ゲート電極と、 前記トレンチ溝の側壁上に形成された側壁絶縁膜と、 前記トレンチ溝の底壁および前記側壁絶縁膜に接触し、
    前記トレンチ溝を埋めて上方に延びるように形成された
    不純物がドープされた導電層とを備え、前記導電層からの前記トレンチ溝の底壁を経る不純物拡
    散により、前記トレンチ溝の底壁下で前記第2の不純物
    領域に重なるように形成されている第3の不純物領域と
    を備え た半導体装置。
  2. 【請求項2】 主表面を有し、その主表面上の所定領域
    側壁と底壁とを持つトレンチ溝を有する第1導電型の
    半導体基板と、 前記半導体基板の主表面上の所定領域に形成された第2
    導電型の第1の不純物領域と、 前記第1の不純物領域と所定の間隔を隔ててチャネル領
    域を挟むように、前記トレンチ溝の側壁および底壁に沿
    って形成された第2導電型の第2の不純物領域と、 前記チャネル領域上にゲート絶縁膜を介して形成された
    ゲート電極と、 前記トレンチ溝の側壁上に形成された側壁拡散調整膜
    と、 前記トレンチ溝の底壁および前記側壁拡散調整膜に接触
    し、前記トレンチ溝を埋めて上方に延びるように形成さ
    れた不純物がドープされた導電層と、前記導電層からの前記トレンチ溝の底壁を経る不純物拡
    散により、前記トレン チ溝の底壁下で前記第2の不純物
    領域に重なるように形成されている第3の不純物領域と
    を備え、前記側壁拡散調整膜は前記導電層からの前記ト
    レンチ溝の側壁を経る不純物拡散を抑制する 半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板の主表面上にゲ
    ート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、 不純物を導入することにより、第2導電型の第1の不純
    物領域を形成する工程と、 前記半導体基板の主表面上に前記第1の不純物領域から
    所定の間隔を隔てて側壁と底壁とを持つトレンチ溝を形
    成する工程と、 前記トレンチ溝の側壁および底壁に沿って第2導電型の
    第2の不純物領域を形成する工程と、 前記トレンチ溝の側壁上に側壁絶縁膜を形成する工程
    と、 前記トレンチ溝の底壁および前記側壁絶縁膜に接触し、
    前記トレンチ溝を埋め上方に延びるように不純物がドー
    プされた導電層を形成する工程と、前記導電層からの前記トレンチ溝の底壁を経る不純物拡
    散により、前記トレンチ溝の底壁下で前記第2の不純物
    領域に重なるように第3の不純物領域を形成する工程と
    を備えた、半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板の主表面上にゲ
    ート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、 不純物を導入することにより、第2導電型の第1の不純
    物領域を形成する工程と、 前記半導体基板の主表面上に前記第1の不純物領域から
    所定の間隔を隔てて側壁と底壁とを持つトレンチ溝を形
    成する工程と、 前記トレンチ溝の側壁および底壁に沿って第2導電型の
    第2の不純物領域を形成する工程と、 前記トレンチ溝の側壁上に側壁拡散調整膜を形成する工
    程と、 前記トレンチ溝の底壁および前記側壁拡散調整膜に接触
    し、前記トレンチ溝を埋めて上方に延びるように不純物
    がドープされた導電層を形成する工程と、 前記導電層内の不純物を前記トレンチ溝の底壁を経て拡
    散させることにより前 記トレンチ溝の底壁下で前記第2
    の不純物領域に重なるように第2導電型の第3の不純物
    領域を形成しながら、前記側壁拡散調整膜は前記導電層
    からの前記トレンチ溝の側壁を経る不純物拡散を抑制
    る工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
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