JP2897822B2 - 撮影用写真フィルムの自動現像処理装置 - Google Patents

撮影用写真フィルムの自動現像処理装置

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JP2897822B2
JP2897822B2 JP8297441A JP29744196A JP2897822B2 JP 2897822 B2 JP2897822 B2 JP 2897822B2 JP 8297441 A JP8297441 A JP 8297441A JP 29744196 A JP29744196 A JP 29744196A JP 2897822 B2 JP2897822 B2 JP 2897822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影用写真フィル
ムの自動現像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下感材ま
たは感光材料と略す場合がある)は、カラー感材では、
露光後、発色現像、脱銀、水洗、安定等の工程により処
理される。発色現像処理には発色現像液、脱銀処理には
漂白液、定着液、漂白定着液、水洗には水道水、安定化
処理には安定それぞれ使用される。一方黒白感材では発
色現像の代わりに黒白現像、定着、水洗によって処理さ
れる。各処理液は通常20〜50℃に温調され、カラー
ないし黒白感材はこれらの処理液中に浸漬されて処理さ
れる。
【0003】このような、感材の処理を商業的に実施す
るには、コストおよび人手作業の軽減、公害負荷の低
減、処理装置のコンパクト化、さらには商品価値の向上
のため、できるだけ少量の処理液で、安定かつ優れた処
理性能を得ることが要求される。
【0004】人手作業を軽減するには、撮影ずみフィル
ムを単に自動現像機に挿入するだけで現像できる装置が
望まれる。こうすれば、全くの素人でも現像処理が可能
となる。
【0005】安定した処理性能を得るためには、処理液
組成が常に一定の範囲内に保たれることが必須であり、
また優れた性能を得るためには、十分な量の処理液にム
ラなく均一に浸漬される必要がある。
【0006】従って、カラー感材処理の商業的処理では
カラー現像所における様に多量の処理液を貯留した処理
槽を有した自動現像機が使用され、一定量のカラー感材
を処理する毎に、処理液の疲労を補正する補充液を自動
的に補充して貯留処理液の組成が常に一定の範囲内に納
まるように設計されている。
【0007】一方、最近は消費者の好みの多様化、即座
にカラープリントを得たいという要望、副業としてカラ
ー処理を行ないたいなどの要望がありカラー感材の処理
では大規模現像所での集中処理からミニラボによる分散
型の少量処理、さらには少量かつ迅速処理に急速に移行
しつつある。ところで、現像処理や漂白処理等の、撮影
済フィルムを処理する工程において使用される処理液
は、露光量によって現像される銀の量が変化し、処理液
が疲労する度合(以下、「疲労度」という)が異なる。
【0008】従来では、処理したフィルムの本数や長さ
を考慮して、処理液の疲労度を作業者が推定し、処理条
件を決定していた。
【0009】ところが、露光によって現像される銀の量
は、露光条件によって異なり、該露光条件も露光画面毎
に違っているので、処理液の疲労度は各々のフィルムに
よっても異なっている。
【0010】よって、さらに良好かつ均一な処理画面を
得るためには、各フィルムの露光状態を考慮して、フィ
ルム毎に処理条件を決定することが好ましい。
【0011】特に、既に説明したような少量迅速処理に
使用されるようなミニラボなどでは、装置が小型で処理
槽内に充填されている処理液量が少ないため1本のフィ
ルム処理に使用される処理液量に対する疲労液の割合が
大きくなる。このため、フィルム毎に異なる現像される
銀の量まで考慮して処理条件を決定することが望まれ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、撮影ずみフィルムを単に
挿入するだけで自動現像が可能となり、しかも処理する
フイルム毎に適性な処理条件で処理ができる撮影用フイ
ルムの自動現像処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明により達成される。 (1)撮影用写真フィルムが収納されたパトローネを保
持する感材供給部と、前記パトローネから撮影用写真フ
ィルムの先端を出す先端出し装置と、撮影用写真フィル
ムに担持された撮影情報を読み取り、この情報に基づい
て現像液の補充量を決定する装置と、撮影用写真フィル
ムをパトローネから分離する装置と、撮影用写真フィル
ムの端部を接合する接合装置と現像槽を含む処理槽とを
有することを特徴とする撮影用写真フィルムの自動現像
処理装置。 (2)前記現像槽が狭幅処理路を有する処理槽である上
記(1)の撮影用写真フィルムの自動現像処理装置。 (3)前記撮影用写真フィルム自体またはそのパトロー
ネには各駒ごとの撮影情報が担持されており、この各駒
ごとの撮影情報を読み取り、現像液の補充量を決定する
制御手段を有し、さらにこの補充量に基づき現像槽への
補充を行う補充装置を有する上記(1)または(2)の
撮影用写真フィルムの自動現像処理装置
【0014】
【発明の実施の形態】以下図示されている本発明の好適
実施例について、図面に基き説明する。
【0015】図1は、本発明の撮影用写真フィルムの処
理装置1の構成例を模式的に示す側面全体図である。
【0016】処理装置1は撮影用写真フィルム(以下、
フィルムという)Fが搬入される搬入部2と、フィルム
Fを処理する処理部3と、処理されたフィルムFを乾燥
する乾燥部4と、フィルムFを搬出する搬出部5とから
構成され、搬入部2、処理部3および乾燥部4は遮光性
を有し、かつ光密を維持し得るケーシング100内に収
納されている。
【0017】搬入部2には、フィルムFの収納ケースを
ストックしておく感材供給部21が設けられ、該感材供
給部21の底部には、パトローネPのスプール(芯材)
を回転してフィルムFのベロ出しを行なうベロ(先端)
出し装置(図示せず)が設けられている。該感材供給部
21のフィルム引き出し口には、カッター213が設け
られ、パトローネPからフィルムFの略全部が引き出さ
れると、カッター213の作動により、フィルムFが切
断され、パトローネPと分離される構造となっている。
【0018】感材供給部21の底部には排出シャッター
212が設けられ、フィルムFを出し切ったケースが排
出シャッター212より排出される。感材供給部21の
下方には空のケースが溜められるパトローネ集積部22
があり、溜められたケースは下部に設けられているシャ
ッター221を介して、外部に廃棄される。
【0019】また、感材供給部21の近傍には本処理装
置の操作パネル23が配置されている。
【0020】一方、前記カッター213を介して、読取
手段25が、感材供給部21のフィルム引き出し口に近
接して配設されている。読取手段25は、後述するフィ
ルムFに担持されている撮影情報を読み取るもので、本
実施例では、フィルムFの磁性層に記録された情報を読
み取る磁気ヘッドを有する磁気読取装置である。
【0021】さらに、該読取手段25に対してフィルム
Fの搬出側には、引き出されてくるフィルムFの先端
と、処理部3へ既に搬出されたフィルムFの終端とを突
合せて連結接続する接合装置24が設けられている。こ
の接合は、例えば、両フィルムFの端部を粘着テープで
貼着するか、または両フィルムFの端部同士を接着また
は融着すること等により行なわれる。接合装置24の具
体例としては、粘着テープ、貼着装置、ヒートシーラ
ー、高周波融着装置、ステープラ等が挙げられる。
【0022】なお、フィルムFの搬送形態に応じ、この
接合装置24は省略されていてもよい。
【0023】この接合装置24によって、処理されるフ
ィルムFは、前後端が連結されたまま連続的に処理部3
内で処理される。
【0024】フィルムFの搬送路に沿って、前記接合装
置24と、読取手段25が配置されているが、後述する
処理部3と接合装置24との間にはリザーバー26が、
設けられている。
【0025】図1に示されているように、リザーバー2
6は、現像槽31の搬入口に設けられ常時転動している
一対の搬送ローラ262と、前記接合装置24側に設け
られ、接合装置24のフィルム連結動作に応動する連動
ローラ261を有している。
【0026】図示されているように、搬送されたフィル
ムFは、搬送ローラ262と連動ローラ261との間に
垂れ下がって搬送されるように構成されている。このリ
ザーバー26は、パトローネPから引き出されるフィル
ムFの速度と、処理部3におけるフィルムFの搬送速度
との差を調整する役割(緩衝作用)を有する。
【0027】処理部3は複数の処理槽で構成されてい
る。各処理槽は搬入部2側から、現像槽31、漂白槽3
2、定着槽33、水洗槽34、安定槽35の順に隣接し
て配置されており、これらの処理槽には各種処理液が満
たされている。各処理槽内および隣接処理槽間には、ロ
ーラやガイド等で構成されるフィルムFの搬送手段が設
置されている。フィルムFは、図1中に二点鎖線で示さ
れているような経路で搬送され、現像槽31、漂白槽3
2、定着槽33、水洗槽34、安定槽35内の処理液中
に順次浸漬され、処理がなされる。なお、処理部3にお
ける処理槽の配置パターンや構成は図示のものに限定さ
れない。
【0028】各処理槽内には、新鮮な補充液が適時補充
され、疲労した処理液がオーバーフローにより排出さ
れ、これにより処理槽内の処理液組成を適性に保つよう
に構成されている。各処理液の補充は各処理槽毎に設け
られている補充装置7によって行なわれ、それらに設け
られている処理液タンクから各処理槽へ補充液が送られ
る。
【0029】この補充装置7は後述する制御手段によっ
て処理液の補充量が制御されている。
【0030】乾燥部4は、上述の処理部3のフィルムF
搬出側に設けられている。
【0031】乾燥部4は、処理部3にて処理された湿潤
状態のフィルムFに、例えば30〜70℃の温風を吹き
付けて乾燥するものであり、フィルムFに向けて温風を
送る送風機41とヒータ42とで構成されている。
【0032】次に、本発明の感光材料処理装置において
処理されるフィルムFについて説明する。
【0033】フィルムFは、撮影時の露光条件に関する
情報を例えば磁気的、光学的に記録することができる構
成のものである。このようなフィルムFの構成例を図2
に示す。
【0034】同図に示すように、フィルムFは、帯状を
なす長尺物であり、撮影(露光)によって形成される画
面(画像部)90と、この画面90のフィルム幅方向両
側端部にそれぞれ形成されるフレーム部91および92
とで構成されている。フレーム部91は、主に、情報記
録部として機能するもので、ここには、磁性層よりなる
磁気記録部が形成される。即ち、フレーム部91には図
示のごとく、フィルムFの表面(乳剤層側)または裏面
に、フィルムFの長手方向に沿って磁気記録トラック9
3(図2中斜線を施して示す)が形成されている。 そ
して、この磁気記録トラック93には、例えばカメラ内
において、撮影時の露光条件に関する情報(以下、単に
情報という)が好ましくは1画像毎に磁気記録される。
【0035】この磁気記録トラック93に記録された情
報を読み取る際には、フィルムFを長手方向に搬送する
とともに、前記読取手段25の全部または一部を構成す
る磁気ヘッド251を磁気記録トラック93に接触せ
さ、電気信号として情報を取り出す。
【0036】一方、フレーム部92には、カメラ内等で
のフィルムの送りや位置合わせを行なうためのパーフォ
レーション(孔)94が形成されている。
【0037】この場合、パーフォレーション94の形成
密度は、1画面当たり4個以内であるのが好ましく、よ
り好ましくは2個以内、さらに好ましくは1個または
0.5個(画面がハーフサイズの場合)である。
【0038】このように、パーフォレーション94の形
成密度を1画面当たり4個以内とすること、特に、パー
フォレーション94を一方のフレーム部92にのみ形成
することにより、磁気記録トラック93のような情報記
録部の設置位置や設置面積を十分に確保することができ
る。
【0039】磁気記録トラック93に記録される情報と
しては、撮影された画面90の露光過不足の程度、特
に、そのフィルムFに固有の感度に対する露光量の過不
足を知るのに必要な情報である。具体的には、フィルム
感度、フィルムの種類(アマ用、プロ用、製造メーカー
等)等のような1本のフィルム毎に定められている一定
の情報と、ストロボ発行の有無、シャッタースピード、
絞り、LV値(ストロボを使用していないときの撮影光
量値)、逆光か否か、使用ストロボの光量、ストロボと
被写体との距離等のような各画像90毎に異なる情報と
が挙げられ、これらのうちから必要なものを利用する。
【0040】また、磁気記録トラック93には、上記情
報の他に、色温度、撮影距離、レンズの焦点距離被写体
コントラスト、撮影年月日および時刻、撮影場所のよう
な撮影情報、フィルムメーカー、フィルム種、フィルム
製造年月日のようなフィルム情報、現像条件のようなラ
ボ情報等が記録されていてもよい。
【0041】フィルム情報は、一本のフィルムの例えば
一ケ所に記録されていてよく、記録箇所は、フィルムの
先端部または終端部等に有っても良い。なお、フィルム
Fの構成は、図2に示すものに限定されないことは言う
までもない。例えば、磁気記録部として、前記磁気記録
トラック93に代わり、フィルムFの裏面に透明な磁性
層を形成し、ここに前記情報を記録してもよい。
【0042】また、フィルムFの種類は、カラーリバー
サルフィルムの他、カラーネガフィルム、黒白ネガフィ
ルム、場合によってはマイクロフィルム、直接撮影用ペ
ーパー等であってもよい。
【0043】さらに、長尺状のものでも、シート状のも
のでも良い。特に各駒毎に露光条件を判断できる点で
は、長尺のフィルムに対して有用である。
【0044】フィルムFのサイズは、特に限定されない
が、通常、35mm幅のものが高い頻度で用いられる。
【0045】また、本発明では、このような情報をフィ
ルムF自体に記録する場合に限らず、フィルムFの収納
容器であるパトローネPに磁気的または電気的に記録
(記憶)させてもよい。
【0046】即ち、パトローネPに前記と同様の磁気記
録トラックやICメモリー(いずれも図示せず)を設置
し、これらに前記と同様の情報を記録(記憶)させても
よい。
【0047】なお、このようにパトローネPに情報を担
持させた場合には、図1の構成と異なり、読取手段25
は、感材供給部21に設置される。
【0048】図3に示すように、読取手段25により読
み取られた情報は、例えばマイクロコンピュータで構成
される制御手段6に入力される。制御手段6は、例え
ば、操作パネル23内に収納されている。
【0049】また、フィルムFに形成されたバーコード
やパトローネPに形成されたDXコード(いずれも図示
せず)による情報も、必要に応じ制御手段6に入力して
もよい。
【0050】制御手段6においては、入力された情報か
ら必要なものを抽出し、その情報に基づいて所定の演算
処理を行ない、現像槽31および漂白槽32の処理液補
充量を決定する。
【0051】以下、本実施例の制御手段6における作動
順序について説明する。
【0052】図4は、前記制御手段6の作動フローチャ
トである。
【0053】フィルムFの搬送とともに、ステップ10
1においてフィルムFの先端部に記録されているフィル
ム情報を読み込む。次のステップ102おいて、露光画
面90の数を入力するnのメモリーを初期化する(0を
入力する)。ステップ103においては、搬送されてく
るフィルムFの磁気記録トラック93に記録された画面
90毎の撮影情報の有無を判断する。撮影情報がある場
合には、ステップ104で画面の撮影情報を読み取る。
次のステップ105では、画面数をカウントし、ステッ
プ103に戻る。
【0054】このようにして、ステップ103〜105
によって各画面90毎の撮影情報を読み込む。ステップ
103で、次画面90の入力情報が無しと判断した場合
には、ステップ106において、読み込んだ情報の内必
要なものを抽出し、その情報に基づいて所定の後述する
補正係数gの演算処理を行なう。この演算処理について
は後に詳述する。
【0055】ステップ107では、前記演算結果に基い
て現像槽31および漂白槽32の処理液補充量R’を決
定する。
【0056】そして、ステップ108において補充装置
7を制御し、前記決定した補充量に、補充装置7による
供給量が制御される。このような、制御動作が各フィル
ムF毎に行なわれ、処理するフィルムF毎に最も適量な
処理液補充が行なわれる。なお、ICメモリーに、前記
各情報を記憶させている場合には、情報の読取が瞬時に
行なえるので、ステップ102,103,104,10
5は不要となり、処理速度が向上する。
【0057】次に、ステップ106における、演算方法
を詳説する。
【0058】該演算においては、フィルム情報の内のフ
ィルム感度、フィルムの許容露光画面数(例えば、24
駒、36駒など)、露光画面数(駒数)、撮影情報の内
の、ストロボ発光の有無、シャッタースピード、絞り、
LV値(ストロボを使用していないときの撮影光量
値)、逆光か否か、使用ストロボの光量、ストロボと被
写体との距離などの情報が適宜利用される。
【0059】本実施例における演算方法は、欠駒がな
く、すべての露光画面90が、フィルム感度に対して適
性な露光量で露光され、ストロボは使用されず、逆光で
ない撮影条件で撮影されているフィルムを想定し、この
フィルムを処理する場合の補充量を標準補充量R0 とし
て定める。
【0060】そして、この標準補充量を1とした場合の
補正係数を予め設定しておき、これらの係数を各画面毎
に掛け合わせた値の平均値を、その処理するフィルムの
補正係数gとして、処理するフィルムの補充量R’を
R’=R0 ×gで決定する。ここでgは、下記式(1)
で得られる。
【0061】
【数1】
【0062】ただし、a…欠駒補正係数 a=n/N (nは露光されている画面数、Nは処理す
る1つのフィルムに露光可能な総画面数) b…露光量補正係数
【0063】フィルムに対して適正な露光量となるシャ
ッタースピードおよび絞りは、フィルム感度と、該フィ
ルムに適したLV値より設定することができる。その適
正値に比較して露光量がオーバーまたはアンダーである
場合、露光量補正係数bは、露光係数mに応じ、例えば
下記の表1のように設定されている。
【0064】なお、露光係数mは、 m=log E/S /log 2 で定義される。
【0065】この場合、Sはフィルム感度[ASA] Eは露
光画面の露光量[lux ・ 秒]である。
【0066】c…ストロボ補正係数
【0067】ストロボを使用した時には、一般的傾向と
して、E≧Sのときは、前面の人物の露光量が多くなる
ことが多いため、約10%現像される銀の量が増え、E
≦Sのときは、前面の人物の露光量は画面全体の平均値
と比べて多めとなるが、周囲はあまり露光されていない
ので、10〜20%現像される銀の量が減る。
【0068】このため、ストロボ使用の有無も補正係数
としている。本実施例では、表1のように設定されてい
る。
【0069】d…逆光補正係数
【0070】逆光で撮影した場合には、一般的傾向とし
て、ストロボ補正係数cと逆の傾向が見られるため、逆
光であるか否かの情報も補正係数とし、ストロボ補正係
数cと逆の傾向で係数が定められている(表1参照)。
【0071】
【表1】
【0072】以上説明した演算式により、処理液の補充
量R’が決定され、該値に基き調節装置7が制御され
て、適正な補充量で処理液が供給される。
【0073】なお、露光量補正係数bは、露光係数mを
パラメータとして設定されているが、フィルム感度Sが
一定であれば、露光量Eをパラメータとしてもよく、こ
の場合、さらに絞り値とシャッタースピードの内の一方
を一定とした場合の他方をパラメータとして設定するこ
とも可能である。
【0074】以上の例では、欠駒補正係数a,露光量補
正係数b,ストロボ補正係数c,逆光補正係数dをすべ
て考慮して演算しているが、これらのうち1ないし3つ
の補正係数のみを考慮して演算してもよい。
【0075】すなわち、上記式(1)で、aと、すべて
のbj 、cj 、dj との4つの補正係数のうちのいずれ
か1つないし3つを1とおき、これらの1つないし3つ
の値のみを演算してgを求めてもよい。
【0076】ただし、これらの2つないし4つの値を用
い、1とするものはなくすか、1つないし2つとして、
これらの2つ以上を考慮して演算することが好ましい。
【0077】そして、特に欠駒補正係数aを必ず考慮す
るのが最も好ましい。欠駒の数が最も処理液の疲労に影
響するからである。
【0078】また、本実施例では、処理液の補充量を変
化せしめて、適正な処理条件に設定しているが、この
他、これにかえ、あるいはこれに加え、フィルムFの搬
送速度(処理時間)、処理液の温度や濃度などを変化さ
せて、処理される各フィルムに合った処理条件としても
よい。
【0079】なお、以上は現像液および漂白液の補充液
量制御について説明したが、さらに定着液、水洗水、安
定処理液の補充量を制御する構成としても良い。カラー
フィルムを処理する場合、現像される銀を適切に漂白す
るために、現像液、漂白液、漂白定着液の補充量を制御
対象とすることが有効である。
【0080】現像槽31に代表される各処理槽は、狭幅
処理路を有する構成(特開昭62−89052号公報、
同63−131138号公報、同63−216050号
公報、同64−26855号公報、特開平01−130
548号公報等)のものでもよく、この場合には、処理
液補充量および廃液量の低減、処理効率の向上、処理装
置の小型化等が図れるという利点があるとともに、特に
各処理槽の処理液量が少ないため、本発明による処理液
の補充量制御による効果がより顕著に現われる。このよ
うな処理槽としては、上記特開昭63−216050号
公報P3右上欄記載の処理路巾1〜100cm、特に3.
5〜50cm、処理路長1〜100m、特に2〜6m、ス
リット幅がフィルムの5〜1000倍で0.5〜100
mm、特に1〜30mm、さらには2〜10mmのものがあ
る。
【0081】以上本発明の方法は、カラーネガフィルム
を現像処理する場合について説明したが、本発明はこれ
に限定されず、例えばカラーリバーサルフィルム、黒白
ネガフィルム、マイクロフィルム、直接撮影用ペーパー
等の各種撮影用写真感光材料などにも適用することがで
き、本発明では、これらを撮影用写真フィルムと称す
る。
【0082】感光材料や処理液組成、処理手順等につい
ては公知のいずれも適用可能であり、これらについて
は、上記諸公報に記載されている。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
単に撮影ずみフィルムを挿入するだけで自動的に現像が
でき、しかもその際むらなくより均一な処理が可能とな
り、特に処理槽の容積の少ない、小型の処理装置におい
ても、安定した処理能力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を利用した撮影用写真フィルムの処理装
置の構成を示す模式図である。
【図2】処理されるフィルムの構造を示す部分平面図で
ある。
【図3】フィルムと読取手段の位置関係を示す平面図
と、読取手段と制御手段および補充装置の制御系を示す
ブロック図を組み合わせた模式図である。
【図4】処理液補充量決定ルーチンを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 処理装置 2 搬入部 21 感材供給部 211 蓋 212 排出シャッタ 213 カッター 214 ローラ 22 パトローネ集積部 221 シャッター 23 操作パネル 24 接合装置 25 読取手段 251 磁気ヘッド 26 リザーバー 261 ローラ 262 ローラ 3 処理部 31 現像槽 32 漂白槽 33 定着槽 34 水洗槽 35 安定槽 4 乾燥部 41 送風機 42 ヒータ 5 搬出部 6 制御手段 7 補充装置 90 画面 91、92 フレーム部 93 磁気記録トラック 94 パーフォレーション 101〜108 ステップ F フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−230144(JP,A) 特開 平2−146038(JP,A) 特開 昭52−30429(JP,A) 特開 昭59−28153(JP,A) 特開 昭55−22799(JP,A) 実公 平1−38595(JP,Y2) 実公 昭62−26752(JP,Y2) 実公 平1−136939(JP,Y2) 特表 平4−501018(JP,A) 特表 平4−503121(JP,A) 米国特許4860037(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03D 3/06,13/00 G03D 3/00 G03C 5/31

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影用写真フィルムが収納されたパトロ
    ーネを保持する感材供給部と、 前記パトローネから撮影用写真フィルムの先端を出す先
    端出し装置と、 撮影用写真フィルムに担持された撮影情報を読み取り、
    この情報に基づいて現像液の補充量を決定する装置と、 撮影用写真フィルムをパトローネから分離する装置と、 撮影用写真フィルムの端部を接合する接合装置と現像槽
    を含む処理槽とを有することを特徴とする撮影用写真フ
    ィルムの自動現像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記現像槽が狭幅処理路を有する処理槽
    である請求項1の撮影用写真フィルムの自動現像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記撮影用写真フィルム自体またはその
    パトローネには各駒ごとの撮影情報が担持されており、 この各駒ごとの撮影情報を読み取り、現像液の補充量を
    決定する制御手段を有し、 さらにこの補充量に基づき現像槽への補充を行う補充装
    置を有する請求項1または2の撮影用写真フィルムの自
    動現像処理装置
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