JP3679181B2 - 補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料及び補充薬剤を補充するための労力を低減し得ると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要とし得る補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタプロセッサは所謂ミニラボと称されDPE店等に設置されている。このプリンタプロセッサは、ネガフィルムに記録された画像を印画紙へ焼付露光するプリンタ部と、焼付露光処理された印画紙を現像処理するプロセッサ部とが一体となっており、長尺状の印画紙をプリンタプロセッサにセットするのみで、自動的にプリンタ部及びプロセッサ部内を搬送し処理できる。このプリンタプロセッサのプリンタ部では、ネガフィルムの画像を選択された所定の大きさに拡大して印画紙に焼付けるようになっており、画像が焼付けられた印画紙が順次プロセッサ部へ搬送されて現像され、写真プリントとして仕上げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなプリント処理を行うプリンタプロセッサの日常消耗品には、感光材料である印画紙と、この印画紙を現像処理する処理液の補充用の補充薬剤である補充液とがあり、プリント処理に伴って、作業者は印画紙の補充及び補充液の補充をしなければならなかった。
【0004】
例えば、印画紙が不足すると、マガジンに印画紙を詰め替えたり、予め印画紙が詰められているマガジンと使用済みのマガジンとを交換したりして、印画紙を補充していた。さらに、この印画紙の補充とは別に、補充液が不足した場合には補充液をプリンタプロセッサに補充していた。
【0005】
従って、2つの消耗品をそれぞれ別途の時期に補充するために、従来は多大な労力を必要とする欠点を有していた。
【0006】
さらに、例えばネガフィルム用と印画紙用とでは処理の処方が異なるので、このように処方の異なる処理に際して補充すべき補充液は、当然に異なることになる。従って、補充液の種類は多く、作業者は補充時に種類を誤らないようにするために、多大な注意を必要としていた。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、感光材料及び補充薬剤を別々に補充するための労力を低減すると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要とした補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1による補充キットは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを組み合わせてセットとしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2による補充キットは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に梱包したことを特徴とする。
【0010】
請求項3による補充マガジンは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されたことを特徴とする。
【0011】
請求項4によるプリンタプロセッサは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に収納した補充マガジンが、感光材料と補充薬剤とを一緒に収納した状態で装填できることを特徴とする。
【0012】
請求項5による補充マガジンは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されると共に、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留できる収容部を有したことを特徴とする。
【0013】
請求項6によるプリンタプロセッサは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納された補充マガジンに、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留することを特徴とする。
【0014】
請求項1は、詰め替え用の感光材料とその処理に必要な量の補充薬剤をセットにした補充キットである。
【0015】
従って、感光材料の終了時に同時に補充薬剤も補充できるようになり、感光材料の補充と補充薬剤の補充とを処理作業中の別々な時にたびたび処理作業を中断して行うことがなくなり、全体の補充作業の回数を低減できる。
【0016】
つまり、プリンタプロセッサの感光材料の消費量と補充薬剤の消費量には一定の関係があることに着目し、感光材料の1回の補充量に応じた量の補充薬剤量をセットとしてプリンタプロセッサに供給できるようになった。
【0017】
また、感光材料の残量は、一般にプリンタプロセッサ自身によって管理されているため、感光材料の残量の管理に伴って補充薬剤の残量を管理することが可能となり、両者の補充時期を予測することがより容易になった。
【0018】
さらに、補充薬剤の種類を考慮しなくてよくなることから、調剤ミスがなくなる。
【0019】
請求項2は、感光材料とその処理用の補充薬剤が一緒に梱包された補充キットである。
【0020】
従って、感光材料と補充薬剤が一体に梱包されているので、補充時に補充薬剤の種類を考慮しなくてもよくなり、調剤ミスがなくなる。また、補充薬剤の発注時においても感光材料の量のみを考慮して発注すればよく、補充薬剤の量を実質的に考慮しなくてもよいというメリットがある。さらに、感光材料の処理用でない異なった種類の補充薬剤を誤って発注することを防止できる。
【0021】
請求項3は、詰め替え用の感光材料が収納された補充マガジンに、その処理用の補充薬剤が一緒に収納したものである。
【0022】
従って、補充マガジンに補充キットが組み込まれている形となり、感光材料の補充時にプリンタプロセッサに新しい補充マガジンを装填すれば、補充薬剤も同時に装填できるため、補充薬剤の補充作業を全く感じさせないようにできる。
【0023】
特に、処理処方の改良が進んで低補充化処方になっている場合、感光材料の処理量に対する補充薬剤の量の割合が低下している為、感光材料と補充薬剤を一体化しても補充マガジンを小型化できる。つまり、特に低補充処方において有効である。
【0024】
そして、本請求項は、請求項1及び請求項2と同様の作用を奏することになる。
【0025】
請求項4は、詰め替え用の感光材料とその処理用の補充薬剤が一緒に収納された状態で補充マガジンがそのまま装填できるプリンタプロセッサであるので、請求項3と同様な作用を奏することになる。
【0026】
さらに、感光材料と補充薬剤とが対となっていることから、補充薬剤の補充マガジンへの組み込み時に、感光材料の処理特性に応じて補充薬剤の成分調製を行うことが可能となり、感光材料のロット間差の補正やプリンタプロセッサの条件調整などを容易にすることができる。この為、より安定した品質で処理が可能になる。
【0027】
請求項5は、感光材料の処理廃液を貯留できる構造を有した補充マガジンである。
【0028】
つまり、補充薬剤の補充量に応じた量の廃液が生じることに着目し、補充マガジンの補充薬剤を貯留していたスペースや感光材料を収納していたスペースに廃液を貯留するようにした。このため、感光材料及び補充薬剤の補充と同時に廃液を回収できることになる。
【0029】
従って、感光材料の補充を行うだけで、作業者に補充薬剤の補充作業のみならず廃液作業を感じさせないようにできる。
【0030】
以上より、本請求項は、補充薬剤を希釈しないで用いるプリンタプロセッサや、廃液を濃縮できるプリンタプロセッサなど、特に低廃液量のプリンタプロセッサに装填される補充マガジンに有効である。
【0031】
請求項6は、補充マガジンにその感光材料の処理廃液を貯留することを特徴とするプリンタプロセッサであるので、請求項5と同様な作用を奏することになる。
【0032】
尚、ここで、前述した補充液が補充される処理液には、カラー現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液、リンス液等を挙げることができる。
【0033】
カラー現像液としては、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−δ−ヒドロキシブチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。これらの化合物は目的に応じ2種類以上併用することもできる。
【0034】
カラー現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衡剤、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像制御剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールジスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラセ剤、1−フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、カルボキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N´,N´−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンージ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として上げることができる。
【0035】
これらのカラー現像液のpHは9〜12であることが一般的である。
またこれらの現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル当たり1リットル以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより400ml以下にすることもできる。好ましくは30ml〜200ml/m2 、本発明でより好ましくは30ml〜100ml/m2 である。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることにより補充量を低減することもできる。
【0036】
カラー現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白処理は定着処理と同時に行われてもよいし(漂白定着処理)、個別に行われてもよい。更に処理の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、または漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂白剤としてはフェリシアン化物:重クロム酸塩:鉄(III)もしくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、カルボキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩:過硫酸塩:臭素酸塩:過マンガン酸塩:ニトロベンゼン類などを用いることができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯酸を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩及び過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液においても特に有用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液または漂白定着液のpHは通常4.5〜8であるが、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理することもできる。
【0037】
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号、リサーチ・ディスクロージャーNo.17129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する化合物;特開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−16235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,748,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフイド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。
【0038】
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩、ベンゼンスルフィン酸類あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
【0039】
更に脱銀処理後、水洗及び/または安定工程を経るのが一般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the Society of Motion Picture and Television Engineers 第64巻、P248〜253(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができる。
【0040】
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このような問題の解決策として、特開昭62−288838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0041】
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発明の写真感光材料処理装置は、上記水洗に代り、直接安定液によって処理することもできる。このような安定化処理においては、特開昭57−8543号、特開昭58−14834号、特開昭60−220345号に記載の公知の方法は全て用いることができる。
【0042】
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えることもできる。
上記水洗及び/または安定液の補充に伴うオーバーフロー液は脱銀工程等の他の工程において再利用することもできる。
【0043】
次に本発明に用い得ることができる写真感光材料について説明する。
本発明は如何なる感光材料にも適用することができるがカラーペーパーに適用するのが好ましい。
【0044】
本発明において適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州特許EPO,355,660A2号(特願平1−107011号)に記載されているものが好ましく用いられる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀、臭化銀、塩化銀等の各種ハロゲン組成の乳剤を用いることができる。カラーペーパーの場合には、90モル%以上が塩化銀からなるハロゲン化銀粒子を含有する乳剤層を少なくとも一層有することが好ましい。より好ましくは95〜99.9モル%以上、更に好ましくは98〜99.9モル%以上が塩化銀からなる乳剤であり、全層が98〜99.9モル%以上の塩化銀からなる塩臭化銀乳剤であることが特に好ましい。また、塗布銀量としては、特に制限はないが、カラーペーパーの場合には0.2〜0.9g/m2 程度含有する場合が好ましい。
【0051】
また、本発明に用いられる感光材料には各種カプラーを含有することができるが詳細は表2に記載した通りである。
【0052】
更に、シアンカプラーとして、特開平2−33144号に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許EPO,333,185A2号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好ましい。
【0053】
また、本発明に係わる感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EPO,337,490A2号の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させるのが好ましい。
【0054】
また、本発明に係わるカラー写真感光材料には、カプラーと共に欧州特許EPO,277,589A2号に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好ましい。
【0055】
即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0056】
また、本発明に係わる感光材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0057】
本発明において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体を除いた乾燥膜厚が25μm以下である場合が、キャリーオーバー量を少なくし、銀回収率を高めるという意味で好ましい。とりわけ、カーペーパーの場合には7〜12μm程度が好ましい。
【0058】
これらの膜厚の低減はゼラチン量、銀量、オイル量、カプラー量等を減少させることで達成できるが、ゼラチン量の低減して達成するのが最も好ましい。ここで、膜厚は、試料を25°C60RH%2週間放置後、常法により測定することができる。
【0059】
本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、写真層の膜膨潤度が、1.5〜4.0であることが、ステインの改良や画像保存性の改良の点で好ましい。特に、1.5〜3.0において、より一層の効果を得ることができる。本発明の膨潤度とは、カラー感光材料を33°Cの蒸留水に2分間浸潰した後の写真層の膜厚を乾いた写真層の膜厚で割った値を言う。
【0060】
また、ここで写真層とは、少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含み、この層と相互に水浸透性の関係にある積層された親水性コロイド群層をいう。支持体を隔てて写真感光層と反対側に設けられたバック層は含まない。写真層は写真画像形成に関与する通常は複数の層から形成され、ハロゲン化銀乳剤層の外に中間層、フィルター層、ハレーション防止層、保護層などが含まれる。
【0061】
上記の膨潤度に調節するためにはいかなる方法を用いても良いが、例えば写真膜に使用するゼラチンの量及び種類、硬膜剤の量及び種類、または写真層塗布後の乾燥条件や経時条件を変えることにより調節することができる。写真層にはゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以上の親水性コロイドも用いることができる。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルローズ硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0062】
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。ゼラチン誘導体としては、ゼラチンにたとえば酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルトン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られるものが用いられる。
【0063】
前記ゼラチン・グラフトポリマーとしては、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリク酸、それらのエステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、スチレンなどの如き、ビニル系モノマーの単一(ホモ)または共重合体をグラフトさせたものを用いることができる。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマーたとえばアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリルアミド、ヒドロキシアクキルメタアクリレート等の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。これらの例は米国特許2,763,625号、同2,831,767号、同2,956,884号などに記載がある。代表的な合成親水性高分子物質はたとえば西独特許出願(OLS)2,312,708号、米国特許3,620,751号、同3,879,205号、特公昭43−7561号に記載されている。
【0064】
硬膜剤としては、例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グリタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、N,N’−メチレンビス−〔β−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラチンなどを、単独または組合わせて用いることができる。
【0065】
特に好ましい硬膜剤としては、アルデヒド類、活性ビニル化合物及び活性ハロゲン化合物である。
【0066】
また、本発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、デイスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもデイスプレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0067】
本発明に係わる感光材料は可視光で露光されても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザー走査露光方式が好ましい。
【0068】
また、露光に際して、米国特許第4,880,726 号に記載のバンド・ストップフイルターを用いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0069】
さらに、上記感光材料を127mm 幅のロールに加工し、富士写真フイルム(株)製プリンタプロセッサPP720Wを用いて像様露光、及び下記処理工程にてカラー現像のタンク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニングテスト)を行った。
【0070】
各処理液の組成は以下の通りである。
【0071】
【0072】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1の実施の形態のペーパマガジン及びこのペーパマガジンが設置されたプリンタプロセッサを図1から図4に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。
【0073】
図1には本発明の第1の実施の形態に係る写真プリンタであるプリンタプロセッサ10の概略が示されており、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、カラーペーパーである印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0074】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0075】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0076】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0077】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0078】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0079】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0080】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼き付ける場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0081】
また、プリンタプロセッサ10の外枠をケーシング10Aが構成するが、特に写真焼付部12の上面部分は作業テーブル11によって形成されている。この作業テーブル11上には、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24及び、光線を照射する光源26から成る光源装置96が配置されている。さらに、作業テーブル11上であってイーゼル装置64の直上の位置には、光源装置96からの光を拡散する拡散ボックス28が配置されている。
【0082】
従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、作業テーブル11の上面に設置されているネガキャリア30上のネガフィルムNを、この光線が透過することになる。
【0083】
一方、図1に示すように、ネガキャリア30の直下の写真焼付部12内にはガイドレール32が設置されており、このガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0084】
従って、ネガキャリア30上のネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0085】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0086】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0087】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼き付けられ、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0088】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
さらに、画像の焼付けが終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行うプロセッサ部72へ搬送される。
【0089】
以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0090】
このプロセッサ部72の内の現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0091】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0092】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0093】
ここで、本実施の形態に係るペーパマガジン14を以下に詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14は、感光材料である印画紙Pとこの印画紙Pの処理に必要な量の補充薬剤である補充液とを組み合わせてセットとした補充キットを収納したものであり、印画紙P及び補充液を一体的に収納した構造となっている。つまり、この補充マガジンであるペーパマガジン14はダンボールで外枠が形成され、内部に1巻の印画紙Pとその処理に必要な量の補充液が1セットとされて入った構造となっている。
【0094】
また、ペーパマガジン14内には、現像槽の補充液P1が入った容器112及び、漂白定着槽の補充液P2が補充液P2Aと補充液P2Bの2パートに分割されて等量それぞれ入った2つ容器114A、114Bの合計3つの補充液の容器112、114A、114Bが収納されている。これら補充液の容器として、変形自在の樹脂製のパックが採用され、図3に示すように、それぞれ容器112、114A、114Bの一部に補充液を取り出すためのジョイント122、124A、124Bが設けられている。
【0095】
また、ペーパマガジン14の上部には、図示しない遮光材を備えた印画紙Pの引出し口116が設けられており、ペーパマガジン14のサイド部分には、補充液のジョイント122、124A、124Bがペーパマガジン14内から貫通して固定されている。
【0096】
引出し口116及びジョイント122、124A、124Bのいずれもペーパマガジン14の梱包時である新品時には、図示しない保護テープが貼られており、プリンタプロセッサ10への装填時には、作業者が2個所の保護テープをそれぞれ剥がし、図4に示すように、プリンタプロセッサ10から引き出した専用台118にこのペーパマガジン14を載せた後、専用台118をプリンタプロセッサ10内に押し込むようにする。
【0097】
つまり、引出し口116の保護テープを剥がすと、保護テープの剥がれに伴って印画紙Pの先端部が引出し口116より引き出されるので、この先端部をプリンタプロセッサ10側の駆動ローラ16とニップローラ18とに挟んでセットすることができる。そして、印画紙Pはオートローディング機構によって自動的にプリンタプロセッサ10内に送られる。さらに、ペーパマガジン14が載せられた専用台118がプリンタプロセッサ10に押し込まれるのに伴って、プリンタプロセッサ10側の補充口のジョイント122、124A、124Bと、ペーパマガジン14側のバルブを内蔵したジョイント132、134A、134Bとが接合して、図1及び図3に示すような状態となる。
【0098】
このプリンタプロセッサ10の内部には、補充口のジョイント132に繋がれるポンプ140が配置されており、このポンプ140が現像槽74に補充液P1を送り込むようになっている。
【0099】
同じくプリンタプロセッサ10の内部には、補充口のジョイント134Aに繋がれるポンプ142が配置されると共に補充口のジョイント134Bに繋がれるポンプ144が配置されており、これらポンプ142及びポンプ144が漂白定着槽76に補充液P2A及び補充液P2Bを送り込むようになっている。
【0100】
一方、プリンタプロセッサ10の内部には、水タンク152が配置されており、この水タンク152からポンプ146が現像槽74に補充水を送り込むようになり、ポンプ148が漂白定着槽76に補充水を送り込むようになる。また、ポンプ150が水洗部78の最下流側の水洗槽に水タンク152内の水を送り込むようになっている。
【0101】
さらに、水タンク152内から送り込まれた水が、水洗部78の最下流側の水洗槽から順次上流側の水洗槽に溢れていき、最終的に水洗部78の最上流側の水洗槽から溢れ出した水は、プリンタプロセッサ10の内部に設置された廃液タンク154に送られて、廃液タンク154内に貯留される。これに伴って、現像槽74及び漂白定着槽76より溢れ出した処理液もこの廃液タンク154に送られて貯留される。
【0102】
この後、廃液を外置きの図示しないポリタンクに回収したり、プリンタプロセッサ10に内蔵された図示しない濃縮装置により濃縮して回収、再利用したりする。
【0103】
次に、本実施の形態のペーパマガジン14内の補充液の量を具体的に説明する。
【0104】
印画紙Pのプリント処理に伴って、印画紙Pの1m2 当たりで補充液P1は45ml消費され、補充液P2は35ml消費される(例えば、富士写真フイルム(株)のCP−47L処方の場合)。また、ペーパマガジン14内に収納される印画紙Pは、1ロール当たり180m巻きのものを使うことにする。
【0105】
従って、本実施の形態では、180mの印画紙Pのプリント処理に必要な量の補充液をプリンタプロセッサ10に供給できるように補充液の液量を設定する。具体的には、下記の表6より、180m巻きで89mm幅の印画紙Pのプリント処理に必要な補充液P1の補充液量は721ml、補充液P2の補充液量は561mlになる。また、180m巻きで127mm幅の印画紙Pのプリント処理に必要な補充液P1の補充液量は1029ml、補充液P2の補充液量は800mlになる。
【0106】
【表6】
【0107】
次に、本実施の形態による作用を説明する。
本実施の形態は、詰め替え用の印画紙Pとその処理に必要な量の補充液を入れた容器をセットにして一緒に梱包された補充キットであるので、印画紙Pの終了時に同時に補充液も補充できるようになり、印画紙Pの補充と補充液の補充とを処理作業中の別々な時にたびたび処理作業を中断して行うことがなくなり、全体の補充作業の回数を低減できる。
【0108】
つまり、プリンタプロセッサ10の印画紙Pの消費量と補充液の消費量には一定の関係があることに着目し、印画紙Pの1回の補充量に応じた量の補充液量をセットとしてプリンタプロセッサ10に供給できるようになった。
【0109】
また、印画紙Pの残量は、一般にプリンタプロセッサ10自身によって管理されているため、印画紙Pの残量の管理に伴って補充液の残量を管理することが可能となり、両者の補充時期を予測することがより容易になった。
【0110】
さらに、印画紙Pと補充液を入れた容器が一体にセットとして梱包されているので、補充時に補充液の種類を考慮しなくてもよくなり、調液ミスがなくなる。また、補充液の発注時においても印画紙Pの量のみを考慮して発注すればよく、補充液の量を実質的に考慮しなくてもよいというメリットがある。さらに、印画紙Pの処理用でない異なった種類の補充液を誤って発注することを防止できる。
【0111】
また、本実施の形態は、詰め替え用の印画紙Pとその処理用の補充液が一緒に収納された状態で、プリンタプロセッサ10にペーパマガジン14をそのまま装填できる構造となっている。
【0112】
つまり、補充キットがペーパマガジン14に組み込まれている形となり、印画紙Pの補充時にプリンタプロセッサ10に新しいペーパマガジン14を装填すれば、補充液も同時に装填できるため、補充液の補充作業を全く感じさせないようにできる。
【0113】
さらに、印画紙Pと補充液とが対となっていることから、補充液のペーパマガジン14への組み込み時に、印画紙Pの処理特性に応じて、補充液の成分調製を行うことが可能となり、印画紙Pのロット間差の補正やプリンタプロセッサ10の条件調整などを容易にすることができる。この為、より安定した品質で処理が可能になる。
【0114】
一方、印画紙Pと一緒に入れた補充液は、総量でも2リットル以下である為、従来のペーパマガジンの外形寸法と比べても、3割以下の外形寸法の増加でペーパマガジン14を製作することが可能となる。
【0115】
次に、具体的なペーパマガジン14の交換手順を説明する。
プリンタプロセッサ10にてプリント処理を連続して実行した場合において、印画紙Pの終了が近くなると、終了が近くなっていることを示す表示(残印画紙長表示)がプリンタプロセッサ10上に示されるので、この時に新しいペーパマガジン14を用意する。されにプリント処理を継続して印画紙Pの終了表示が表示された時に、使用済みのペーパマガジン14を引き出して、用意した新しいペーパマガジン14に交換する。これによりプリント処理を容易に継続することができる。
【0116】
そして、このペーパマガジン14の交換と同時に、補充液の補充も行われるため、その後も調液アラームや補充液を要求する表示が示されることなしに、プリント処理を継続することができる。
【0117】
次に、本発明に係る第2の実施の形態のペーパマガジンを図5に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0118】
図5に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14内には、ジョイント164が付いた廃液バッグ162が収納されている。そして、この廃液バッグ162は、例えばビニール袋等により形成することができる。
【0119】
従って、このペーパマガジン14をプリンタプロセッサ10に装填する際に、廃液バッグ162のジョイント164を廃液タンク154から延びる図示しない配管に接続することができる。これにより、廃液を外置きのポリタンクに回収したり再利用せず、プリンタプロセッサ10内の廃液タンク154に一旦蓄えられた廃液をペーパマガジン14内の印画紙Pが終わった時点で直ちに、図示しないバルブを開放してペーパマガジン14内に戻したり、印画紙Pが減るのに伴って、廃液を廃液バッグ162に順次入れて、印画紙Pの周りから廃液バッグ162を膨らませるようにしたりする。
【0120】
つまり、補充液の補充量に応じた量の廃液がプリンタプロセッサ10内に生じることに着目し、ペーパマガジン14の補充液を貯留していたスペースや印画紙Pを収納していたスペースに廃液を貯留するようにした。このため、印画紙Pの補充と同時に廃液を回収できることになる。従って、印画紙Pの補充を行うだけで、作業者に補充液の補充作業のみならず廃液作業を感じさせないようにできる。
【0121】
以上より、本実施の形態は、補充液を希釈しないで用いるプリンタプロセッサ10や、内蔵された濃縮装置により廃液を濃縮できるプリンタプロセッサ10など、特に低廃液量のプリンタプロセッサ10に有効である。
【0122】
また、廃液バッグ162は空のビニール袋でも良いが、高吸水性樹脂粉末を入れたものでも良い。尚、高吸水性樹脂粉末としては、例えば、三洋化成工業(株)のサンフレッシュシリーズが適している。
【0123】
次に、本発明に係る第3の実施の形態のペーパマガジンを図6に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0124】
図6に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14内には、第1の実施の形態の容器112、114A、114Bの替わりに補充液が入ったポリタンク166が3本収納されている。そして、ペーパマガジン14は、樹脂製のハードケースにより形成されている。
【0125】
従って、本実施の形態のペーパマガジン14は樹脂製のハードケースとされているので、ペーパマガジン14を回収し再利用する場合に耐久性が高く、長期にわたって繰り返し再利用できることになる。
【0126】
次に、本発明に係る第4の実施の形態のペーパマガジンを図7に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0127】
図7に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14は、ペーパマガジン14内の補充液用の容器112、114A、114B及び廃液バッグ162の配置を変えたものである。つまり、側部に補充液の容器112、114A、114Bを配置し、下部に廃液バッグ162を配置したものである。従って、本実施の形態も第2の実施の形態と同様の作用を奏することになる。
【0128】
次に、本発明に係る第5の実施の形態のプリンタプロセッサ及びペーパマガジンを図8に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0129】
図8に示すように、本実施の形態ではペーパマガジン14をプリンタプロセッサ10に装填する際に、専用台118の替わりにキャスタ174付きでプリンタプロセッサ10から分離可能な移動台172を使用した。従って、移動台172にペーパマガジン14を搭載して移動台172を移動することにより、プリンタプロセッサ10にペーパマガジン14を装填することができる。
【0130】
尚、本実施の形態において、補充薬剤として補充液としたが、補充液のような液体だけでなく、錠剤としても良い。
【0131】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサは、感光材料及び補充薬剤を別々に補充するための労力を低減すると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要としたという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサを示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサ内の配管を示す概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサを示す斜視図を示す。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係るプリンタプロセッサ及びペーパマガジンを示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 プリンタプロセッサ
14 ペーパマガジン
112 容器
114A 容器
114B 容器
162 廃液バッグ
P 印画紙(感光材料)
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光材料及び補充薬剤を補充するための労力を低減し得ると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要とし得る補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタプロセッサは所謂ミニラボと称されDPE店等に設置されている。このプリンタプロセッサは、ネガフィルムに記録された画像を印画紙へ焼付露光するプリンタ部と、焼付露光処理された印画紙を現像処理するプロセッサ部とが一体となっており、長尺状の印画紙をプリンタプロセッサにセットするのみで、自動的にプリンタ部及びプロセッサ部内を搬送し処理できる。このプリンタプロセッサのプリンタ部では、ネガフィルムの画像を選択された所定の大きさに拡大して印画紙に焼付けるようになっており、画像が焼付けられた印画紙が順次プロセッサ部へ搬送されて現像され、写真プリントとして仕上げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなプリント処理を行うプリンタプロセッサの日常消耗品には、感光材料である印画紙と、この印画紙を現像処理する処理液の補充用の補充薬剤である補充液とがあり、プリント処理に伴って、作業者は印画紙の補充及び補充液の補充をしなければならなかった。
【0004】
例えば、印画紙が不足すると、マガジンに印画紙を詰め替えたり、予め印画紙が詰められているマガジンと使用済みのマガジンとを交換したりして、印画紙を補充していた。さらに、この印画紙の補充とは別に、補充液が不足した場合には補充液をプリンタプロセッサに補充していた。
【0005】
従って、2つの消耗品をそれぞれ別途の時期に補充するために、従来は多大な労力を必要とする欠点を有していた。
【0006】
さらに、例えばネガフィルム用と印画紙用とでは処理の処方が異なるので、このように処方の異なる処理に際して補充すべき補充液は、当然に異なることになる。従って、補充液の種類は多く、作業者は補充時に種類を誤らないようにするために、多大な注意を必要としていた。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、感光材料及び補充薬剤を別々に補充するための労力を低減すると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要とした補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1による補充キットは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを組み合わせてセットとしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2による補充キットは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に梱包したことを特徴とする。
【0010】
請求項3による補充マガジンは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されたことを特徴とする。
【0011】
請求項4によるプリンタプロセッサは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に収納した補充マガジンが、感光材料と補充薬剤とを一緒に収納した状態で装填できることを特徴とする。
【0012】
請求項5による補充マガジンは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されると共に、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留できる収容部を有したことを特徴とする。
【0013】
請求項6によるプリンタプロセッサは、感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納された補充マガジンに、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留することを特徴とする。
【0014】
請求項1は、詰め替え用の感光材料とその処理に必要な量の補充薬剤をセットにした補充キットである。
【0015】
従って、感光材料の終了時に同時に補充薬剤も補充できるようになり、感光材料の補充と補充薬剤の補充とを処理作業中の別々な時にたびたび処理作業を中断して行うことがなくなり、全体の補充作業の回数を低減できる。
【0016】
つまり、プリンタプロセッサの感光材料の消費量と補充薬剤の消費量には一定の関係があることに着目し、感光材料の1回の補充量に応じた量の補充薬剤量をセットとしてプリンタプロセッサに供給できるようになった。
【0017】
また、感光材料の残量は、一般にプリンタプロセッサ自身によって管理されているため、感光材料の残量の管理に伴って補充薬剤の残量を管理することが可能となり、両者の補充時期を予測することがより容易になった。
【0018】
さらに、補充薬剤の種類を考慮しなくてよくなることから、調剤ミスがなくなる。
【0019】
請求項2は、感光材料とその処理用の補充薬剤が一緒に梱包された補充キットである。
【0020】
従って、感光材料と補充薬剤が一体に梱包されているので、補充時に補充薬剤の種類を考慮しなくてもよくなり、調剤ミスがなくなる。また、補充薬剤の発注時においても感光材料の量のみを考慮して発注すればよく、補充薬剤の量を実質的に考慮しなくてもよいというメリットがある。さらに、感光材料の処理用でない異なった種類の補充薬剤を誤って発注することを防止できる。
【0021】
請求項3は、詰め替え用の感光材料が収納された補充マガジンに、その処理用の補充薬剤が一緒に収納したものである。
【0022】
従って、補充マガジンに補充キットが組み込まれている形となり、感光材料の補充時にプリンタプロセッサに新しい補充マガジンを装填すれば、補充薬剤も同時に装填できるため、補充薬剤の補充作業を全く感じさせないようにできる。
【0023】
特に、処理処方の改良が進んで低補充化処方になっている場合、感光材料の処理量に対する補充薬剤の量の割合が低下している為、感光材料と補充薬剤を一体化しても補充マガジンを小型化できる。つまり、特に低補充処方において有効である。
【0024】
そして、本請求項は、請求項1及び請求項2と同様の作用を奏することになる。
【0025】
請求項4は、詰め替え用の感光材料とその処理用の補充薬剤が一緒に収納された状態で補充マガジンがそのまま装填できるプリンタプロセッサであるので、請求項3と同様な作用を奏することになる。
【0026】
さらに、感光材料と補充薬剤とが対となっていることから、補充薬剤の補充マガジンへの組み込み時に、感光材料の処理特性に応じて補充薬剤の成分調製を行うことが可能となり、感光材料のロット間差の補正やプリンタプロセッサの条件調整などを容易にすることができる。この為、より安定した品質で処理が可能になる。
【0027】
請求項5は、感光材料の処理廃液を貯留できる構造を有した補充マガジンである。
【0028】
つまり、補充薬剤の補充量に応じた量の廃液が生じることに着目し、補充マガジンの補充薬剤を貯留していたスペースや感光材料を収納していたスペースに廃液を貯留するようにした。このため、感光材料及び補充薬剤の補充と同時に廃液を回収できることになる。
【0029】
従って、感光材料の補充を行うだけで、作業者に補充薬剤の補充作業のみならず廃液作業を感じさせないようにできる。
【0030】
以上より、本請求項は、補充薬剤を希釈しないで用いるプリンタプロセッサや、廃液を濃縮できるプリンタプロセッサなど、特に低廃液量のプリンタプロセッサに装填される補充マガジンに有効である。
【0031】
請求項6は、補充マガジンにその感光材料の処理廃液を貯留することを特徴とするプリンタプロセッサであるので、請求項5と同様な作用を奏することになる。
【0032】
尚、ここで、前述した補充液が補充される処理液には、カラー現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、安定液、リンス液等を挙げることができる。
【0033】
カラー現像液としては、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−δ−ヒドロキシブチルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。これらの化合物は目的に応じ2種類以上併用することもできる。
【0034】
カラー現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衡剤、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像制御剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコールジスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラセ剤、1−フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、カルボキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N´,N´−テトラメチレンホスホン酸、エチレンジアミンージ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を代表例として上げることができる。
【0035】
これらのカラー現像液のpHは9〜12であることが一般的である。
またこれらの現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル当たり1リットル以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させておくことにより400ml以下にすることもできる。好ましくは30ml〜200ml/m2 、本発明でより好ましくは30ml〜100ml/m2 である。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防止することが好ましい。また現像液中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることにより補充量を低減することもできる。
【0036】
カラー現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白処理は定着処理と同時に行われてもよいし(漂白定着処理)、個別に行われてもよい。更に処理の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、または漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム(VI)、銅(II)などの多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が用いられる。代表的漂白剤としてはフェリシアン化物:重クロム酸塩:鉄(III)もしくはコバルト(III)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、カルボキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩:過硫酸塩:臭素酸塩:過マンガン酸塩:ニトロベンゼン類などを用いることができる。これらのうちエチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯酸を始めとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩及び過硫酸塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液においても特に有用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液または漂白定着液のpHは通常4.5〜8であるが、処理の迅速化のために、さらに低いpHで処理することもできる。
【0037】
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号、リサーチ・ディスクロージャーNo.17129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する化合物;特開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58−16235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,748,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジスルフイド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。
【0038】
定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩、ベンゼンスルフィン酸類あるいはカルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
【0039】
更に脱銀処理後、水洗及び/または安定工程を経るのが一般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the Society of Motion Picture and Television Engineers 第64巻、P248〜253(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができる。
【0040】
前記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このような問題の解決策として、特開昭62−288838号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57−8542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0041】
本発明の感光材料の処理における水洗水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発明の写真感光材料処理装置は、上記水洗に代り、直接安定液によって処理することもできる。このような安定化処理においては、特開昭57−8543号、特開昭58−14834号、特開昭60−220345号に記載の公知の方法は全て用いることができる。
【0042】
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えることもできる。
上記水洗及び/または安定液の補充に伴うオーバーフロー液は脱銀工程等の他の工程において再利用することもできる。
【0043】
次に本発明に用い得ることができる写真感光材料について説明する。
本発明は如何なる感光材料にも適用することができるがカラーペーパーに適用するのが好ましい。
【0044】
本発明において適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州特許EPO,355,660A2号(特願平1−107011号)に記載されているものが好ましく用いられる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀、臭化銀、塩化銀等の各種ハロゲン組成の乳剤を用いることができる。カラーペーパーの場合には、90モル%以上が塩化銀からなるハロゲン化銀粒子を含有する乳剤層を少なくとも一層有することが好ましい。より好ましくは95〜99.9モル%以上、更に好ましくは98〜99.9モル%以上が塩化銀からなる乳剤であり、全層が98〜99.9モル%以上の塩化銀からなる塩臭化銀乳剤であることが特に好ましい。また、塗布銀量としては、特に制限はないが、カラーペーパーの場合には0.2〜0.9g/m2 程度含有する場合が好ましい。
【0051】
また、本発明に用いられる感光材料には各種カプラーを含有することができるが詳細は表2に記載した通りである。
【0052】
更に、シアンカプラーとして、特開平2−33144号に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許EPO,333,185A2号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好ましい。
【0053】
また、本発明に係わる感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EPO,337,490A2号の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させるのが好ましい。
【0054】
また、本発明に係わるカラー写真感光材料には、カプラーと共に欧州特許EPO,277,589A2号に記載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好ましい。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好ましい。
【0055】
即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0056】
また、本発明に係わる感光材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0057】
本発明において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体を除いた乾燥膜厚が25μm以下である場合が、キャリーオーバー量を少なくし、銀回収率を高めるという意味で好ましい。とりわけ、カーペーパーの場合には7〜12μm程度が好ましい。
【0058】
これらの膜厚の低減はゼラチン量、銀量、オイル量、カプラー量等を減少させることで達成できるが、ゼラチン量の低減して達成するのが最も好ましい。ここで、膜厚は、試料を25°C60RH%2週間放置後、常法により測定することができる。
【0059】
本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、写真層の膜膨潤度が、1.5〜4.0であることが、ステインの改良や画像保存性の改良の点で好ましい。特に、1.5〜3.0において、より一層の効果を得ることができる。本発明の膨潤度とは、カラー感光材料を33°Cの蒸留水に2分間浸潰した後の写真層の膜厚を乾いた写真層の膜厚で割った値を言う。
【0060】
また、ここで写真層とは、少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含み、この層と相互に水浸透性の関係にある積層された親水性コロイド群層をいう。支持体を隔てて写真感光層と反対側に設けられたバック層は含まない。写真層は写真画像形成に関与する通常は複数の層から形成され、ハロゲン化銀乳剤層の外に中間層、フィルター層、ハレーション防止層、保護層などが含まれる。
【0061】
上記の膨潤度に調節するためにはいかなる方法を用いても良いが、例えば写真膜に使用するゼラチンの量及び種類、硬膜剤の量及び種類、または写真層塗布後の乾燥条件や経時条件を変えることにより調節することができる。写真層にはゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以上の親水性コロイドも用いることができる。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルローズ硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0062】
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。ゼラチン誘導体としては、ゼラチンにたとえば酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルトン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られるものが用いられる。
【0063】
前記ゼラチン・グラフトポリマーとしては、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリク酸、それらのエステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、スチレンなどの如き、ビニル系モノマーの単一(ホモ)または共重合体をグラフトさせたものを用いることができる。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマーたとえばアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミド、メタアクリルアミド、ヒドロキシアクキルメタアクリレート等の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。これらの例は米国特許2,763,625号、同2,831,767号、同2,956,884号などに記載がある。代表的な合成親水性高分子物質はたとえば西独特許出願(OLS)2,312,708号、米国特許3,620,751号、同3,879,205号、特公昭43−7561号に記載されている。
【0064】
硬膜剤としては、例えばクロム塩(クロム明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グリタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、N,N’−メチレンビス−〔β−(ビニルスルホニル)プロピオンアミド〕など)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラチンなどを、単独または組合わせて用いることができる。
【0065】
特に好ましい硬膜剤としては、アルデヒド類、活性ビニル化合物及び活性ハロゲン化合物である。
【0066】
また、本発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、デイスプレイ用に白色ポリエステル系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもデイスプレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0067】
本発明に係わる感光材料は可視光で露光されても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザー走査露光方式が好ましい。
【0068】
また、露光に際して、米国特許第4,880,726 号に記載のバンド・ストップフイルターを用いるのが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
【0069】
さらに、上記感光材料を127mm 幅のロールに加工し、富士写真フイルム(株)製プリンタプロセッサPP720Wを用いて像様露光、及び下記処理工程にてカラー現像のタンク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニングテスト)を行った。
【0070】
各処理液の組成は以下の通りである。
【0071】
【0072】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1の実施の形態のペーパマガジン及びこのペーパマガジンが設置されたプリンタプロセッサを図1から図4に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。
【0073】
図1には本発明の第1の実施の形態に係る写真プリンタであるプリンタプロセッサ10の概略が示されており、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、カラーペーパーである印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0074】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0075】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0076】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0077】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0078】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0079】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0080】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼き付ける場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0081】
また、プリンタプロセッサ10の外枠をケーシング10Aが構成するが、特に写真焼付部12の上面部分は作業テーブル11によって形成されている。この作業テーブル11上には、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24及び、光線を照射する光源26から成る光源装置96が配置されている。さらに、作業テーブル11上であってイーゼル装置64の直上の位置には、光源装置96からの光を拡散する拡散ボックス28が配置されている。
【0082】
従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、作業テーブル11の上面に設置されているネガキャリア30上のネガフィルムNを、この光線が透過することになる。
【0083】
一方、図1に示すように、ネガキャリア30の直下の写真焼付部12内にはガイドレール32が設置されており、このガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0084】
従って、ネガキャリア30上のネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0085】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0086】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0087】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼き付けられ、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0088】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
さらに、画像の焼付けが終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行うプロセッサ部72へ搬送される。
【0089】
以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0090】
このプロセッサ部72の内の現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0091】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0092】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0093】
ここで、本実施の形態に係るペーパマガジン14を以下に詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14は、感光材料である印画紙Pとこの印画紙Pの処理に必要な量の補充薬剤である補充液とを組み合わせてセットとした補充キットを収納したものであり、印画紙P及び補充液を一体的に収納した構造となっている。つまり、この補充マガジンであるペーパマガジン14はダンボールで外枠が形成され、内部に1巻の印画紙Pとその処理に必要な量の補充液が1セットとされて入った構造となっている。
【0094】
また、ペーパマガジン14内には、現像槽の補充液P1が入った容器112及び、漂白定着槽の補充液P2が補充液P2Aと補充液P2Bの2パートに分割されて等量それぞれ入った2つ容器114A、114Bの合計3つの補充液の容器112、114A、114Bが収納されている。これら補充液の容器として、変形自在の樹脂製のパックが採用され、図3に示すように、それぞれ容器112、114A、114Bの一部に補充液を取り出すためのジョイント122、124A、124Bが設けられている。
【0095】
また、ペーパマガジン14の上部には、図示しない遮光材を備えた印画紙Pの引出し口116が設けられており、ペーパマガジン14のサイド部分には、補充液のジョイント122、124A、124Bがペーパマガジン14内から貫通して固定されている。
【0096】
引出し口116及びジョイント122、124A、124Bのいずれもペーパマガジン14の梱包時である新品時には、図示しない保護テープが貼られており、プリンタプロセッサ10への装填時には、作業者が2個所の保護テープをそれぞれ剥がし、図4に示すように、プリンタプロセッサ10から引き出した専用台118にこのペーパマガジン14を載せた後、専用台118をプリンタプロセッサ10内に押し込むようにする。
【0097】
つまり、引出し口116の保護テープを剥がすと、保護テープの剥がれに伴って印画紙Pの先端部が引出し口116より引き出されるので、この先端部をプリンタプロセッサ10側の駆動ローラ16とニップローラ18とに挟んでセットすることができる。そして、印画紙Pはオートローディング機構によって自動的にプリンタプロセッサ10内に送られる。さらに、ペーパマガジン14が載せられた専用台118がプリンタプロセッサ10に押し込まれるのに伴って、プリンタプロセッサ10側の補充口のジョイント122、124A、124Bと、ペーパマガジン14側のバルブを内蔵したジョイント132、134A、134Bとが接合して、図1及び図3に示すような状態となる。
【0098】
このプリンタプロセッサ10の内部には、補充口のジョイント132に繋がれるポンプ140が配置されており、このポンプ140が現像槽74に補充液P1を送り込むようになっている。
【0099】
同じくプリンタプロセッサ10の内部には、補充口のジョイント134Aに繋がれるポンプ142が配置されると共に補充口のジョイント134Bに繋がれるポンプ144が配置されており、これらポンプ142及びポンプ144が漂白定着槽76に補充液P2A及び補充液P2Bを送り込むようになっている。
【0100】
一方、プリンタプロセッサ10の内部には、水タンク152が配置されており、この水タンク152からポンプ146が現像槽74に補充水を送り込むようになり、ポンプ148が漂白定着槽76に補充水を送り込むようになる。また、ポンプ150が水洗部78の最下流側の水洗槽に水タンク152内の水を送り込むようになっている。
【0101】
さらに、水タンク152内から送り込まれた水が、水洗部78の最下流側の水洗槽から順次上流側の水洗槽に溢れていき、最終的に水洗部78の最上流側の水洗槽から溢れ出した水は、プリンタプロセッサ10の内部に設置された廃液タンク154に送られて、廃液タンク154内に貯留される。これに伴って、現像槽74及び漂白定着槽76より溢れ出した処理液もこの廃液タンク154に送られて貯留される。
【0102】
この後、廃液を外置きの図示しないポリタンクに回収したり、プリンタプロセッサ10に内蔵された図示しない濃縮装置により濃縮して回収、再利用したりする。
【0103】
次に、本実施の形態のペーパマガジン14内の補充液の量を具体的に説明する。
【0104】
印画紙Pのプリント処理に伴って、印画紙Pの1m2 当たりで補充液P1は45ml消費され、補充液P2は35ml消費される(例えば、富士写真フイルム(株)のCP−47L処方の場合)。また、ペーパマガジン14内に収納される印画紙Pは、1ロール当たり180m巻きのものを使うことにする。
【0105】
従って、本実施の形態では、180mの印画紙Pのプリント処理に必要な量の補充液をプリンタプロセッサ10に供給できるように補充液の液量を設定する。具体的には、下記の表6より、180m巻きで89mm幅の印画紙Pのプリント処理に必要な補充液P1の補充液量は721ml、補充液P2の補充液量は561mlになる。また、180m巻きで127mm幅の印画紙Pのプリント処理に必要な補充液P1の補充液量は1029ml、補充液P2の補充液量は800mlになる。
【0106】
【表6】
【0107】
次に、本実施の形態による作用を説明する。
本実施の形態は、詰め替え用の印画紙Pとその処理に必要な量の補充液を入れた容器をセットにして一緒に梱包された補充キットであるので、印画紙Pの終了時に同時に補充液も補充できるようになり、印画紙Pの補充と補充液の補充とを処理作業中の別々な時にたびたび処理作業を中断して行うことがなくなり、全体の補充作業の回数を低減できる。
【0108】
つまり、プリンタプロセッサ10の印画紙Pの消費量と補充液の消費量には一定の関係があることに着目し、印画紙Pの1回の補充量に応じた量の補充液量をセットとしてプリンタプロセッサ10に供給できるようになった。
【0109】
また、印画紙Pの残量は、一般にプリンタプロセッサ10自身によって管理されているため、印画紙Pの残量の管理に伴って補充液の残量を管理することが可能となり、両者の補充時期を予測することがより容易になった。
【0110】
さらに、印画紙Pと補充液を入れた容器が一体にセットとして梱包されているので、補充時に補充液の種類を考慮しなくてもよくなり、調液ミスがなくなる。また、補充液の発注時においても印画紙Pの量のみを考慮して発注すればよく、補充液の量を実質的に考慮しなくてもよいというメリットがある。さらに、印画紙Pの処理用でない異なった種類の補充液を誤って発注することを防止できる。
【0111】
また、本実施の形態は、詰め替え用の印画紙Pとその処理用の補充液が一緒に収納された状態で、プリンタプロセッサ10にペーパマガジン14をそのまま装填できる構造となっている。
【0112】
つまり、補充キットがペーパマガジン14に組み込まれている形となり、印画紙Pの補充時にプリンタプロセッサ10に新しいペーパマガジン14を装填すれば、補充液も同時に装填できるため、補充液の補充作業を全く感じさせないようにできる。
【0113】
さらに、印画紙Pと補充液とが対となっていることから、補充液のペーパマガジン14への組み込み時に、印画紙Pの処理特性に応じて、補充液の成分調製を行うことが可能となり、印画紙Pのロット間差の補正やプリンタプロセッサ10の条件調整などを容易にすることができる。この為、より安定した品質で処理が可能になる。
【0114】
一方、印画紙Pと一緒に入れた補充液は、総量でも2リットル以下である為、従来のペーパマガジンの外形寸法と比べても、3割以下の外形寸法の増加でペーパマガジン14を製作することが可能となる。
【0115】
次に、具体的なペーパマガジン14の交換手順を説明する。
プリンタプロセッサ10にてプリント処理を連続して実行した場合において、印画紙Pの終了が近くなると、終了が近くなっていることを示す表示(残印画紙長表示)がプリンタプロセッサ10上に示されるので、この時に新しいペーパマガジン14を用意する。されにプリント処理を継続して印画紙Pの終了表示が表示された時に、使用済みのペーパマガジン14を引き出して、用意した新しいペーパマガジン14に交換する。これによりプリント処理を容易に継続することができる。
【0116】
そして、このペーパマガジン14の交換と同時に、補充液の補充も行われるため、その後も調液アラームや補充液を要求する表示が示されることなしに、プリント処理を継続することができる。
【0117】
次に、本発明に係る第2の実施の形態のペーパマガジンを図5に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0118】
図5に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14内には、ジョイント164が付いた廃液バッグ162が収納されている。そして、この廃液バッグ162は、例えばビニール袋等により形成することができる。
【0119】
従って、このペーパマガジン14をプリンタプロセッサ10に装填する際に、廃液バッグ162のジョイント164を廃液タンク154から延びる図示しない配管に接続することができる。これにより、廃液を外置きのポリタンクに回収したり再利用せず、プリンタプロセッサ10内の廃液タンク154に一旦蓄えられた廃液をペーパマガジン14内の印画紙Pが終わった時点で直ちに、図示しないバルブを開放してペーパマガジン14内に戻したり、印画紙Pが減るのに伴って、廃液を廃液バッグ162に順次入れて、印画紙Pの周りから廃液バッグ162を膨らませるようにしたりする。
【0120】
つまり、補充液の補充量に応じた量の廃液がプリンタプロセッサ10内に生じることに着目し、ペーパマガジン14の補充液を貯留していたスペースや印画紙Pを収納していたスペースに廃液を貯留するようにした。このため、印画紙Pの補充と同時に廃液を回収できることになる。従って、印画紙Pの補充を行うだけで、作業者に補充液の補充作業のみならず廃液作業を感じさせないようにできる。
【0121】
以上より、本実施の形態は、補充液を希釈しないで用いるプリンタプロセッサ10や、内蔵された濃縮装置により廃液を濃縮できるプリンタプロセッサ10など、特に低廃液量のプリンタプロセッサ10に有効である。
【0122】
また、廃液バッグ162は空のビニール袋でも良いが、高吸水性樹脂粉末を入れたものでも良い。尚、高吸水性樹脂粉末としては、例えば、三洋化成工業(株)のサンフレッシュシリーズが適している。
【0123】
次に、本発明に係る第3の実施の形態のペーパマガジンを図6に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0124】
図6に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14内には、第1の実施の形態の容器112、114A、114Bの替わりに補充液が入ったポリタンク166が3本収納されている。そして、ペーパマガジン14は、樹脂製のハードケースにより形成されている。
【0125】
従って、本実施の形態のペーパマガジン14は樹脂製のハードケースとされているので、ペーパマガジン14を回収し再利用する場合に耐久性が高く、長期にわたって繰り返し再利用できることになる。
【0126】
次に、本発明に係る第4の実施の形態のペーパマガジンを図7に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0127】
図7に示すように、本実施の形態のペーパマガジン14は、ペーパマガジン14内の補充液用の容器112、114A、114B及び廃液バッグ162の配置を変えたものである。つまり、側部に補充液の容器112、114A、114Bを配置し、下部に廃液バッグ162を配置したものである。従って、本実施の形態も第2の実施の形態と同様の作用を奏することになる。
【0128】
次に、本発明に係る第5の実施の形態のプリンタプロセッサ及びペーパマガジンを図8に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態から第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0129】
図8に示すように、本実施の形態ではペーパマガジン14をプリンタプロセッサ10に装填する際に、専用台118の替わりにキャスタ174付きでプリンタプロセッサ10から分離可能な移動台172を使用した。従って、移動台172にペーパマガジン14を搭載して移動台172を移動することにより、プリンタプロセッサ10にペーパマガジン14を装填することができる。
【0130】
尚、本実施の形態において、補充薬剤として補充液としたが、補充液のような液体だけでなく、錠剤としても良い。
【0131】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る補充キット、補充マガジン及びプリンタプロセッサは、感光材料及び補充薬剤を別々に補充するための労力を低減すると共に、補充薬剤の補充時に補充薬剤の種類を誤らないようにする注意を不要としたという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサを示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサ内の配管を示す概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るプリンタプロセッサを示す斜視図を示す。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係るペーパマガジンを示す斜視図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係るプリンタプロセッサ及びペーパマガジンを示す要部断面図である。
【符号の説明】
10 プリンタプロセッサ
14 ペーパマガジン
112 容器
114A 容器
114B 容器
162 廃液バッグ
P 印画紙(感光材料)
Claims (6)
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを組み合わせてセットとしたことを特徴とする補充キット。
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に梱包したことを特徴とする補充キット。
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されたことを特徴とする補充マガジン。
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とを一緒に収納した補充マガジンが、感光材料と補充薬剤とを一緒に収納した状態で装填できることを特徴とするプリンタプロセッサ。
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納されると共に、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留できる収容部を有したことを特徴とする補充マガジン。
- 感光材料とこの感光材料の処理に必要な量の補充薬剤とが一緒に収納された補充マガジンに、この感光材料を処理する際に生じる処理廃液を貯留することを特徴とするプリンタプロセッサ。
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