JPH07261361A - カラー写真用現像処理装置および現像処理方法 - Google Patents

カラー写真用現像処理装置および現像処理方法

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JPH07261361A
JPH07261361A JP6048997A JP4899794A JPH07261361A JP H07261361 A JPH07261361 A JP H07261361A JP 6048997 A JP6048997 A JP 6048997A JP 4899794 A JP4899794 A JP 4899794A JP H07261361 A JPH07261361 A JP H07261361A
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JP
Japan
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resin
tank
developing
processing apparatus
color
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JP6048997A
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Takatoshi Ishikawa
隆利 石川
Fumio Mogi
文雄 茂木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/404,584 priority patent/US5660973A/en
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03D13/00Processing apparatus or accessories therefor, not covered by groups G11B3/00 - G11B11/00
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/407Development processes or agents therefor
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温、高主薬濃度においても、耐久性に優れた
現像処理装置を提供する。 【構成】高濃度の発色現像主薬を含有したカラー現像液
を入れる現像タンク等の材質をポリフェニレンオキサイ
ド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などにしたカ
ラー写真用現像処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料用の処理機に関するものであり、長期間の使
用に対して耐久性が優れ、かつ、廃却時にリサイクルの
適性が優れ環境に優しい処理機を提供する事にある。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料の処理に於い
て、昨今ではミニラボと呼ばれる店頭処理方式が普及
し、カラ─ネガフィルムのプリント仕上がり時間が、3
0分〜1時間程度と短縮され、顧客に対するサービスが
向上しつつある。こうのような仕上がり時間の短縮にお
いては、処理機の能力アップや処理時間の短縮,あるい
はプリント精度向上による焼き直し率の低減等が重要な
ファクターと考えられる。とりわけ、処理時間の短縮に
関しては、仕上がり時間の短縮への寄与が大きくまた処
理機の小型化が可能となるため、従来より現像工程、脱
銀工程、水洗安定化工程及び乾燥工程等の各工程の時間
短縮技術が数多く検討されている。こういったなかで、
現像工程の時間短縮には、処理温度の上昇と主薬濃度ア
ップが、写真特性を損なうことなく、迅速化可能という
意味で、非常に有効な手段である。従来のミニラボ用装
置の現像温度は、35℃〜38℃程度の温度が汎用され
ており、また、主薬濃度は0.1モル/リットル程度で
あった。また、こういった処理機のタンクやラックの材
質には、ポリ塩化ビニルやステンレスがコストや加工の
し易さのために、多用されていた。
【0003】しかしながら、このような処理機に40℃
以上でpーフェニレンジアミン系現像主薬を0.15モ
ル/リットル以上の高濃度で使用すると、部材の変形が
生じ強度や耐久性が低下するという問題が生じることが
判明した。これは、高温による線膨張の増加と、高主薬
濃度による樹脂の劣化が考えられる。前者については、
従来温度に対して40℃以上という高温下でクリープの
変形量が増加し、特にpH10以上のアルカリである現
像液に浸漬されることにより、予想以上に部材の変形量
がおおきくなり、実質的な線膨張率が増加した結果と考
えられる。また、後者については、高主薬濃度下におい
て、酸素による現像主薬の部分酸化が生じる結果、酸素
が過酸化水素に還元され、各種部材を酸化劣化させるも
のと推定される。以上の高温下と高主薬濃度の条件が重
なることで、双方の影響が相乗され、部材の著しい変形
や劣化が生じるものと推測される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、高温や高主薬濃度においても、耐久性の優れた処理
機を提供することにあり、更には、廃棄されてもリサイ
クルの容易な処理機を提供することにある。
【0005】
【課題が解決するための手段】上記課題は以下の方法を
実施することにより達成されることを見出した。即ち (1)少なくとも現像タンクとラックを有したカラー写
真用現像処理装置において、該現像タンク中の芳香族第
一級アミン系現像主薬濃度が0.15〜0.50モル/
リットルであるカラー現像液の温度を40℃〜50℃に
設定しうる手段を有し、かつ該現像タンクまたはラック
の少なくとも一方の材質が、ポリフェニレンスルフィド
樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリメチルペン
テン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアル
キレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、
ポリエーテルサルフォン樹脂及びポリサルフォン樹脂か
らなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂であること
を特徴とするカラー写真用現像処理装置。 (2)該材質としてポリフェニレンオキサイド樹脂、ポ
リフェニレンスルフィド樹脂及びポリメチルペンテン樹
脂なる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を用いるこ
とを特徴とする(1)に記載のカラー写真用現像処理装
置。 (3)該材質が現像タンクの材質であることを特徴とす
る(1)に記載のカラー写真用現像装置。 (4)該処理装置の現像タンク又はラックの表面粗さ
が、中心線粗さ(Ra)として5.0ミクロン以下であ
りかつ最大粗さ(Rmax)が50ミクロン以下である
ことを特徴とする(1)に記載のカラー写真用現像処理
装置。 (5)現像タンクの材質がポリフェニレンオキサイド樹
脂でありかつ該タンクの基本肉厚が3mm〜30mmである
ことを特徴とする(4)に記載のカラー写真用現像処理
装置。 (6)像露光されたハロゲン化銀カラー写真感光材料を
(1)に記載のカラー写真用現像処理装置で処理するこ
とを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法。 (7)少なくとも現像タンクとラックを有した写真用現
像処理装置において、該現像タンクまたは該ラックの少
なくとも一方の材質が、ポリフェニレンオキサイド樹
脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリメチルペンテ
ン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアルキ
レンテレフタレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リエーテルサルフォン樹脂及びポリサルフォン樹脂から
なる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂であり、かつ
該現像タンクまたは該ラックの表面粗さが、中心線粗さ
(Ra)として5.0ミクロン以下で最大粗さ(Rma
x)が50ミクロン以下であることを特徴とする写真用
現像処理装置。
【0006】以下に、本発明の詳細を説明する。本発明
にかかわる現像処理装置には、現像タンク以外に写真感
光材料を現像処理する場合に用いられる処理タンクがあ
ってもよい。例えば、漂白タンク、定着タンク、漂白定
着タンク、水洗タンク、安定液タンクなどを挙げること
ができる。また、ラック以外に自現現像処理装置とする
場合に必要な感光材料用搬送手段、各々、補充液用タン
ク、温度コントロール手段、など通常用いられる手段な
どを有してもよい。また、40°〜50℃に設定する手
段と共にこの温度範囲の中の一定の温度にコントロール
するための手段があることが好ましい。本発明に使用で
きる樹脂について詳細を説明する。ポリフェニレンオキ
サイド(PPO)はノリルあるいは変成PPOとして慣
用的によばれている樹脂、或いはポリフェニレンエーテ
ル(PPE)としてザイロン、ユピエース、変成PPE
等として慣用的に呼ばれいる樹脂で、下記一般式(I)
で示される構造が好ましい。
【0007】
【化1】
【0008】式中、R1 は水素原子、炭素数1〜3のア
ルキル基、ハロゲン原子を表すが、メチル基の場合が最
も好ましい。nは10から1,000,000の整数を
表す。また、一般式(1)で示される構造を主体にして
スチレンで変成したスチレングラフト化ポリフェニレン
エーテル系樹脂(変成PPE)や一般式(1)の構造で
示される樹脂とポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂、フッソ系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂等とのポリマア
ロイも含まれる。上記一般式(1)の構造を基本に、必
要に応じてガラス繊維のような無機繊維質を混合しても
良い。これらの樹脂は、旭化成工業「ザイロン」、日本
ジーイープラスチックス「ノリル」あるいは三菱瓦斯化
学「ユピエース」等として市販品を入手するこができ
る。
【0009】ポリフェニレンスルフィドはポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)とも呼ばれる樹脂で、耐酸、
耐アルカリ性に優れる。下記一般式(II)で示される構
造が好ましい。
【0010】
【化2】
【0011】式中、R2 は水素原子、炭素数1〜3のア
ルキル基、ハロゲン原子を表すが、水素原子の場合が最
も好ましい。nは10から1,000,000の整数を
表す。PPSは上記一般式(II)の構造を基本に、必要
に応じてガラス繊維質のような無機繊維質を混合し、よ
り強度を増しても良い。これらの樹脂は旭硝子「ASA
HI−PPS」「ライトン」、信越ポリマー「信越PP
S」、大日本インキ化学工業「ディックPPS」、東レ
「東レPPS樹脂」及び保土ヶ谷化学工業「ライトン」
「サスティール」等として入手すことができる。
【0012】ポリメチルペンテンはメチルペンテンポリ
マーとも呼ばれ、略称でTPXやPMPとも呼ばれる。
下記一般式(III)で表されるポリ(4─メチルペンテ
ン)が好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】式中、R3 は水素原子、ヒドロキシル基、
ハロゲン原子を表すが、水素原子の場合が最も好まし
い。nは10から1,000,000の整数を表す。本
樹脂は、ポリマーの物性,加工性を改良するために各種
コモノマーとコポリマーを形成することができる。代表
的なコモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、ヘキセンー1、スチレン及びα−オレフィンをあげ
ることができる。これらの樹脂は三井石油化学工業「T
PX」として入手することができる。
【0015】ポリエ─テルエーテルケトンはPEEKと
も呼ばれる。下記一般式(IV)で表される構造が好まし
い。
【0016】
【化4】
【0017】式中、R4 、R5 及びR6 は同じでも異な
っても良く水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子及
び炭素数1〜3のアルキル基を表すが、水素原子の場合
が最も好ましい。nは10から1,000,000の整
数を表す。PEEKは上記一般式(IV)の構造を基本
に、必要に応じてガラス繊維質のような無機繊維質を混
合し、より強度を増しても良い。これらの樹脂はアイ・
シー・アイ・ジャパン「VICTREX PEEK」、
住友化学工業「スミプロイK」あるいは三井東圧化学
「PEEK」等として市販されている。
【0018】ポリアルキレンテレフタレートは下記一般
式(V)で表される構造が好ましい。
【0019】
【化5】
【0020】式中、Pは1〜5の整数を表すが2と4の
場合が好ましく4の場合が最も好ましい。R7 は水素原
子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の
アルキル基を表すが、水素原子の場合が最も好ましい。
nは10から1,000,000の整数を表す。Pが2
の場合はポリエチレンテレフタレート(PETPまたは
PET)とよばれ、各種繊維メーカーから販売されてい
る。Pが4の場合はポリブチレンテレフタレート(PB
TPまたはPBT)とよばれエンジニアリングプラスチ
ックス「バロックス」、大日本インキ化学工業「プラナ
ック」「エンプラック」、東レ「東レPBT樹脂」、帝
人「テイジンPBT樹脂」、三菱化成工業「ノバドウー
ル」及び三菱レイヨン「タフペットPBT」等として入
手することができる。
【0021】ポリエーテルイミドはPEIとも呼ばれ、
イミド結合を有するポリマーでありなかでも、下記一般
式(VI)で表されるポリマーが好ましい。
【0022】
【化6】
【0023】式中、R8 及びR9 は同じでも異なっても
良く水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子及び炭素
数1〜3のアルキル基を表すが、水素原子の場合が最も
好ましい。nは10から1,000,000の整数を表
す。また、必要に応じて上記ポリマーにガラス繊維を混
入して、強度を増しても良い。本樹脂はエンジニアリン
グプラスチックス「ウルテム」として入手することが可
能である。ポリエーテルサルフォンはPESまたはPE
SFとよばれる。本樹脂は芳香族ポリスルフォン系に属
するが、とりわけ、下記一般式(VII)で表されるポリマ
ーが主成分の構造が好ましい。
【0024】
【化7】
【0025】式中、R10及びR11は同じでも異なっても
良く水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子及び炭素
数1〜3のアルキル基を表すが、水素原子の場合が最も
好ましい。nは10から1,000,000の整数を表
す。また、必要に応じて上記ポリマーにガラス繊維を混
入して、強度を増しても良い。本樹脂はアイ・シー・ア
イ・ジャパン「VICTREX PEEK」、住友化学
工業「スミプロイK」及び三井東圧化学「PES」等と
して入手することができる。
【0026】また、上記と同じポリスルフォン系樹脂と
して、ポリサルフォンが挙げられるが、この樹脂はPS
Fと呼ばれ、下記一般式(VIII) で示されるポリマーが
主成分の構造が好ましい。
【0027】
【化8】
【0028】式中、R12及びR13は同じでも異なっても
良く水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子及び炭素
数1〜3のアルキル基を表すが、水素原子の場合が最も
好ましい。nは10から1,000,000の整数を表
す。また、必要に応じて上記ポリマーにガラス繊維を混
入して、強度を増しても良い。本樹脂はアモコジャパン
リミテッド社「UDEL」、BASF・エンジニアリン
グプラスチック「ウルトラソンS」として入手すること
ができる。この樹脂はラック内部の材質として、曲げ弾
性率を利用したスプリングなどの部材に適している。本
発明においては、耐久性の点で、上記樹脂中、ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド及びポリ
メチルペンテンの使用が特に好ましい。前述の如き選択
された樹脂は、感光材料の写真特性(感度、カブリな
ど)に悪影響を及ぼすものではない。特に、上記の3種
の樹脂はこの点でより優れている。
【0029】次に本発明に使用される処理タンクについ
て詳細を説明する。写真感光材料の処理装置に用いられ
る処理タンクの製造方法は、硬質塩化ビニル樹脂板を切
削し組み立て溶接もしくは溶接によって組み立てる方法
が主流である。この方法は、少量多品種生産に適してい
るため、よく用いられるが、材料の接着部や溶接部分で
表面仕上げが充分にできず、表面があれているため、処
理液が這い上がりや析出がし易く、処理槽の汚れや、多
の処理浴からのコンタミの原因になっていた。また、こ
の方法は、製作工数が多いために製造コストが高いこと
や、個々に組み立てるために寸法精度が悪く、個体差が
大きい等の欠点を有していた。これらの点を解消するた
めに、一部の部材を押出成形により、口形やコ形或いは
S字形などに成形したものを張り合わせる製作方法も行
われている。本願においては、押出成形により部材を張
り合わせて製作する場合も、口形のように処理液の界面
が位置する部分に接着や溶接部分が配置されないような
製作方法を行う場合が好ましい。現在、実用化されてい
るこの製作方法による処理タンクの材質は、ポリ塩化ビ
ニル系の樹脂である。ポリ塩化ビニル樹脂の押出成形品
は、材質表面に押出成形時の口金によるしわを生じ、表
面粗さが荒く、本願のカラー現像液に対しては好ましく
ない。
【0030】押出成形のポリ塩化ビニルの表面粗さを細
かくする方法として、ポリ塩化ビニルにアクリル樹脂を
数%添加したり、成形性を改良するため、変成大豆油を
添加するなどの樹脂の改良が行われれいる。しかし、本
願の現像液では、これらの改質を行った樹脂では、長期
間に本願のような40℃以上の高温度の現像液にさらさ
れた場合に、クリープによる変形量が大きく、カラー現
像薬品に対する耐久性が十分でない問題点もあった。ま
た、ポリ塩化ビニルの硬質押出材は、成形性向上や安定
化のために各種の添加物がストレートポリマーに配合さ
れている。Ca/Pbステアレートやステアリン酸鉛、
Ba−Zn系液状安定剤などの重金属系化合物などが配
合されているなど、廃棄物としての処理も困難で、もっ
ぱら埋め立て廃棄が多い理由になっている。ポリ塩化ビ
ニル樹脂でもその配合状態がさまざまで、リサイクルを
困難にしている。
【0031】そこで、ポリ塩化ビニル樹脂を用いた、本
願のカラー現像液に適するタンクとして、射出成形によ
る製作を試みた。この場合も、ポリ塩化ビニルを用い
て、処理タンクのような大型成形品を射出成形すること
は、成形時に塩素ガスが発生し金型や成形設備の腐食の
問題が生じるために、設備コストが高価となり、実用上
適していないことが判明した。以上のように、本願のよ
うなカラー現像液に対して、耐薬品性に優れ、かつ長時
間の高温状態でも物理的にも化学的にも安定な材質を選
定すことは困難を究めた。
【0032】鋭意試験を繰り返し検討した結果、本願に
示す構造を骨格としたポリマー材料が適していりことが
判明した。カラー現像液のpHが10.0以上でも、加
水分解や劣化を生じずに、かつ、40℃以上の高温でも
寸度安定性に優れ、変形や浸食が生じることなく、ま
た、汚れが付着しにくく、結晶も析出しずらく、かつ比
較的安価な材質が、ポリフェニレンオキサイド、ポリフ
ェニレンスルフィド、ポリメチルペンテン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリアルキレンテレフタレート、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン及びポリサ
ルフォンから選ばれる樹脂材料である。上記樹脂のう
ち、とりわけ、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニ
レンスルフィド及びポリメチルペンテンからなる樹脂材
料が最も好ましい。本願に適したタンクの成形方法は、
射出成形機を使用した各種の射出成形方法である。タン
クが小型で有る場合は一般の射出成形法が用いられる。
これは、樹脂がソリッドの状態で成形できるために、通
常の成形機によっても成形品表面粗さが平滑に仕上が
り、比較的容易な方法である。大型のタンクやタンク自
身に断熱性を付与するために各種の発泡成形や中空成形
を用いることができる。これらの成形方法は、発泡層や
中空層を成形品に付与することで、大型成形時のヒケや
ソリを防止でき、成形精度や成形品の表面平滑性を向上
することができる。
【0033】具体的な成形方法としては、日本ジーイー
プラスチックス(株)で推奨している低発泡成形(SF
成形)や、旭化成のNEW−SFL成形(NEW−S
F)が挙げられる。フルショット法では日本ジーイープ
ラスチック(株)や新日鐵化学で開発しているカウンタ
ープレッシャー法によって全厚肉成形を行うことができ
る。ショートショット法による部分厚肉成形の中空射出
成形法では、旭化成のAGI成形法や英国PEERLE
SS・FOAM・MOLDING社で開発されたシンプ
レス成形法が適用できる。また、フルショットの部分厚
肉成形として新日鐵化学PFP成形も適用できる。本願
のタンクは、これらの成形法から1つを選定し成形す
る、もしくは数種類の成形法によってパーツを成形し組
み合わせてタンクを成形することができる。また成形後
に樹脂同志の接着や溶接が可能である。これらの成形方
法でタンクの成形に特に適しているのは、SF成形やN
EW−SFL成形などの低発泡成形である。中空射出成
形法の成形品には、中空部分にガスを封入したゲイト部
分などに穴を生じるために、タンクとして使用した場合
に処理液が成形品内部に浸透する恐れがあるために、必
要に応じて、ガス導入の穴を塞ぐのが好ましい。
【0034】本発明においては、成形後のタンクの表面
は滑らかであるほど好ましい。これはカラー現像主薬の
濃度が高いために、表面の凹凸が大きいと、現像主薬の
析出が生じ易く、また、処理温度が高いために蒸発によ
る各種薬品の析出が一層生じやすく、汚れが発生し易い
ためである。こういった汚れは、いずれ感光材料に付着
し、汚染原因となったり、搬送不良やキズ発生の原因と
なったりする。本発明において好ましい表面の粗さは、
中心線粗さ(Ra)が5ミクロン以下であり最大高さ
(Rmax)が50ミクロン以下である。ここでRaと
は、平均の表面位置に対して表面の凹または凸が平均値
としてずれる位置を示した値であり、粗さの平均値を示
す値である。また、Rmaxは平均表面よりずれた最大
粗さを示す値である。これらの詳細はJIS B 06
01−1982に定義され、測定することができる。ま
た、具体的には東京精密(株)の表面粗さ形状測定機サ
ーコム575A型等を用いて容易に測定できる。本発明
においてより好ましいRaは0〜4ミクロンでありRm
axとしては30ミクロン以下である。成形後のタンク
表面を平滑にする方法としては、表面を各種溶剤で溶か
すケミカルペーパー処理(ケミカルポリッシィング処
理)や樹脂コーティングを行っても良い。
【0035】本発明において、タンクの肉厚は3mm〜30
mmが好ましい。更に好ましくは4〜30mm程度であ
る。ここでいう肉厚とは、部分的には薄肉部分を有して
もかまわないが、平均的な肉厚という意味である。本発
明のように40℃以上で使用すると、線膨張により応力
集中が生じ、予想以上のストレスが部分的の加わること
が判明した。更には、pHが10以上のアルカリ液との
接触により、通常の使用条件以上にストレスクラックを
生じ易く、タンクの肉厚を3mm以上で使用すのが好まし
い。また、30mmをこえるとコスト的、重量的に好まし
くない。
【0036】また、処理ラックに使用される部材につい
ても、基本的にはタンク部材と同じであるが、肉厚は処
理タンクのように処理液の全荷重がかからないため、特
に限定されるものでは無い。しかし、ポリ塩化ビニル、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどの
樹脂が、現行の処理ラックに多用されているが、これら
は、本願のような40℃以上のカラー現像液に適用され
た場合、線膨張率が大きいために、寸法変化が大きく、
また荷重変化量が大きいため、長時間の使用に耐えるも
のでは無かった。本願では、特にラック側板にはポリフ
ェニレンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
メチルペンテン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリア
ルキレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルサルフォン及びポリサルフォンが適していること
が判明した。これは、必要に応じてガラス繊維などの強
化材を添加したグレードを使用することができる。
【0037】ラックに付随するギヤやスプロケットは、
ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリアルキレンテレフタレート及びポリエーテルイ
ミドなどから選ばれる樹脂が適している。これらも、必
要に応じてガラス繊維などの強化材を添加したグレード
を使用することができる。また、ローラーのニップやガ
イドでバネ性を要求される部材(樹脂バネやスプリン
グ)には、高温度化でクリープ適性が良好なポリエーテ
ルサルフォン、ポリサルフォン及びポリエーテルエーテ
ルケトンが適している。ローラーには、比重が小さく回
転負荷の小さいポリメチルペンテンを用いても良い。ま
た、現在一般に金属を使用している部分で軸やネジ類が
ある。これらについても、請求項1からえらばれる樹脂
で代替が可能である。たとえば、ネジにはポリエーテル
イミド、ポリエーテルエーテルケトンなどで成形した樹
脂が使用できる。ケミス(株)で市販されているPEE
Kネジを使用してもよい。
【0038】これらの材質の耐久試験は、実際に処理機
を試作して感光材料を連続処理し、いわゆるランニング
試験にて確認するのが望ましい。しかしながら、処理機
の耐久年数に達するまでランニングテストによる評価を
継続することは実際には期間が長く作業負荷が大のため
困難である。本願のようなカラー現像液による劣化の場
合は、急に樹脂が劣化するような顕著な変化が生じにく
いため、使用した樹脂が適切か不適切か判断すことが容
易でない。よって、実際に使用される部位によって、そ
れぞれに相応する最適な加速試験を行うのが望ましい。
ローラーやガイドなど実際の使用時には殆ど荷重負荷が
かからない部材については、実際の処理温度よりも高め
の温度に浸漬し、材質の寸度変化、重量変化、強度変化
を経時を追って測定する。浸漬試験では、JIS K7
114に準拠してもよい。強度試験は、JIS K71
13及びJIS K7203に従って引っ張り及び曲げ
の破壊強さや弾性率を測定する。測定は、浸漬後に一定
の期間をとって定期的に行い、物性の変化が極めて少な
くなり安定すまで行う。本願で適さない材質は、必要な
物性値に満たないところまで、物性が低下してくるた
め、その時点て試験を中止する。
【0039】ポリ塩化ビニルなどは、前記の試験では判
断できない場合がある。前記試験は静的試験方法で、無
負荷の耐薬品性試験のため、本願のカラー現像処理に耐
えうるための必要条件ではあるが、十分条件では無い。
この点を補うために、JISK7107やJIS K7
108に示される応力下における耐薬品性試験を行うこ
とが必要である。この試験を行うと、ポリ塩化ビニルが
必要とする性質を満たしていないことを知ることができ
る。具体的にはJIS K7107(1986)4−1
項記載の検力器式応力緩和試験機に基づく構造を有し
た、山崎式応力緩和試験機 YSR−8型(山崎精機研
究所製)を用いて評価するのが良い。この試験機を用い
て本願の処理液、処理温度と実際の処理機に加わる必要
荷重(用いられる部位によって変化し、試験では成形バ
ラツキや応力集中などの安全率を含んで適用する)で評
価を行うのが望ましい。
【0040】更に、一般的に四分の一楕円法と呼ばれ
る、一定の曲げ歪治具に試験材料を取りつけて、この状
態で処理液を塗布したり、前記浸漬試験のように、試験
を行う。曲げ歪み治具によって材質に付与された歪みを
曲率半径より求め、フック則より材質の曲げ弾性率から
材質の限界応力を測定することができる。この試験方法
は、ギヤやスプロケットなどの大きな荷重が加わる部位
に関しては、有効な試験方法であるが、長期間の使用に
おける形状の安定性を評価するためには、前記の応力緩
和試験を実施することが必要である。
【0041】次に、本発明において使用されるカラー現
像液について説明する。本発明の処理装置に使用される
カラー現像液中には、公知の芳香族第一級アミンカラー
現像主薬を含有する。好ましい例は、p−フェニレンジ
アミン誘導体であり、代表例としては、N,N−ジエチ
ル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−ジエチ
ルアミノトルエン、2−アミノ−5−(N−エチル−N
−ラウリルアミノ)トルエン、3−メチル−4−〔N−
エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリ
ン、3−メチル−4−〔N−エチル−N−(δ−ヒドロ
キシブチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N
−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニ
リン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β
−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン、N−
(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニルエチル)メ
タンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−フェニレ
ンジアミン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−メトキシエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−
N−エチル−N−β−エトキシエチルアニリン、4−ア
ミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−ブトキシエチ
ルアニリン等を挙げることができる。特に好ましくは4
−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メタ
ンスルホンアミド)エチル〕−アニリン、2−メチル−
4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミ
ノ〕アニリン或いは2−メチル−4−〔N−エチル−N
−(δ−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンである。
上記化合物中、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリ
ン及び3−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒド
ロキシエチル)アミノ〕アニリンの使用下において、特
に顕著な本発明の効果をゆうするものである。
【0042】また、これらのp−フェニレンジアミン誘
導体は、硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩などの塩であってもよい。該芳香族第一級アミ
ン現像主薬の使用量は、カラー現像液1リットル当り約
0.15〜0.5モル/リットル使用することが必要で
あるが、好ましくは0.17〜0.50モル/リットル
である。更に、カラー現像補充液の使用量としては、補
充液1リットル当り好ましくは約0.17モル〜0.6
0モルより好ましくは約0.2モル〜0.8モルの濃度
である。主薬濃度が0.5モル/リットルをこえると溶
解性の点で問題が生じることがある。
【0043】本発明の実施にあたっては、各材質の耐久
性をより向上させるために、実質的にベンジルアルコー
ルを含有しないカラー現像液を使用することが好まし
い。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは2ml/
リットル以下、更に好ましくは0.5ml/リットル以下の
ベンジルアルコール濃度であり、最も好ましくは、ベン
ジルアルコールを全く含有しないことである。
【0044】本発明に用いられるカラー現像液は、ヒド
ロキシルアミンや亜硫酸イオンを含有することができる
が、その他有機保恒剤を含有することが好ましい。ここ
で有機保恒剤とは、カラー写真感光材料の処理液へ添加
することで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬の劣化
速度を減じる有機化合物全般を指す。即ち、カラー現像
主薬の空気などによる酸化を防止する機能を有する有機
化合物類であるが、中でもヒドロキシルアミン誘導体
(ヒドロキシルアミンを除く。) 、ヒドロキサム酸類、
ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒド
ロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミ
ン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩
類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム
類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有効
な有機保恒剤である。特にトリエタノールアミンのよう
なアルカノールアミン類、N,N-ジエチルヒドロキシルア
ミンやN,N-ジ(スルホエチル)ヒドロキシルアミンのよ
うなジアルキルヒドロキシルアミン、N,N-ビス(カルボ
キシメチル)ヒドラジンのようなヒドラジン誘導体(ヒ
ドラジンを除く。)あるいはカテコール−3,5−ジス
ルホン酸ソーダのような芳香族ポリヒドロキシ化合物の
添加が好ましい。
【0045】本発明に用いられる黒白やカラーの現像液
には必要に応じて、任意のカブリ防止剤を添加できる。
カブリ防止剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウ
ム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び
有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤とし
ては、例えばベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイ
ミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチル
ベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、
5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベ
ンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミ
ダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジ
ン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例とし
てあげることができる。
【0046】本発明に使用される現像液は、好ましくは
pH10.0以上において本発明の効果をより顕著に発揮
することができる。より好ましくは10.20〜11.
00の範囲である。その現像液には、その他に既知の現
像液成分の化合物を含ませることができる。上記pHを保
持するためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩
衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸
塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメ
チルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニ
ン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラ
ニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,
3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリ
スヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いるこ
とができる。特に炭酸塩やリン酸塩の使用が好ましい。
該緩衝剤の現像液への添加量は、 0.1モル/リットル以
上であることが好ましく、特に 0.1モル/リットル〜
0.4モル/リットルであることが特に好ましい。
【0047】その他、現像液中にはカルシウムやマグネ
シウムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像液の安
定性向上のために、各種キレート剤を用いることができ
る。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチ
レンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,
N′−テトラメチレンホスホン酸、トランスシロヘキサ
ンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、
グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン
オルトヒドロキシフェニル酢酸、2−ホスホノブタン−
1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒド
ロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢
酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等が挙げられる。こ
れらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良
い。これらのキレート剤の添加量は現像液中の金属イオ
ンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば1リッ
トル当り 0.1g〜10g程度である。
【0048】本発明に用いられる現像液には、必要によ
り任意の現像促進剤を添加できる。現像促進剤として
は、特公昭37-16088号、同37−5987号、同38−7826号、
同44-12380号、同45−9019号及び米国特許第3,813,247
号等に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52-498
29号及び同50-15554号に表わされるp−フェニレンジア
ミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44-30074
号、特開昭56−156826号及び同52-43429号等に表わされ
る4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903号、同
3,128,182 号、同4,230,796 号、同3,253,919 号、特公
昭41-11431号、米国特許第2,482,546 号、同2,596,926
号及び同3,582,346 号等に記載のアミン系化合物、特公
昭37-16088号、同42-25201号、米国特許第3,128,183
号、特公昭41-11431号、同42-23883号及び米国特許第3,
532,501 号等に表わされるポリアルキレンオキサイド、
その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾー
ル類、等を必要に応じて添加することができる。ベンジ
ルアルコールについては前述した通りである。
【0049】本発明に適用されうるカラー現像液には、
蛍光増白剤を含有するのが好ましい。蛍光増白剤として
は、4,4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベ
ン系化合物が好ましい。添加量は0〜5g/リットル好
ましくは 0.1g〜4/リットルである。本発明に用いら
れる現像液の補充量は、感光材料1m2あたり20〜10
00ml、好ましくは30〜300mlである。また、処理
温度は40℃〜50°にて本発明の効果を顕著に発揮す
ることができる。とりわけ42℃〜50℃において、優
れた材質の耐久性を示すものである。また、カラー現像
時間は、特に規定は無いが、本発明の趣旨からして、迅
速処理用の自動現像機に適用するのが好ましく、とりわ
け10秒〜2分、好ましくは15秒〜1分30秒程度で
ある。
【0050】本発明の処理機においては、現像工程の後
は脱銀処理される。以下に本発明の脱銀工程を示すが、
これらに限定されることはない。 (工程1) 漂白−定着 (工程2) 漂白定着 (工程3) 漂白−漂白定着 (工程4) 漂白−漂白定着−定着 (工程5) 定着−漂白定着 (工程6) 定着 また、これらの漂白、漂白定着、定着工程の個々の工程
は、必要により複数浴に仕切られて、カスケード方式を
採用されてもよい。
【0051】本発明の処理機に用いられる漂白液や漂白
定着液には、各種漂白剤を用いることができる。例え
ば、過酸化水素、過硫酸塩、赤血塩、重クロム酸塩、塩
化鉄塩、アミノポリカルボン酸第二鉄塩等である。特に
好ましい漂白剤はアミノポリカルボン酸第二鉄塩であ
る。とりわけ、好ましいアミノポリカルボン酸として
は、EDTA、1,3−PDTA、ジエチレントリアミ
ン五酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、イ
ミノ二酢酸、メチルイミノ二酢酸、N−(2−アセトア
ミド)イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、N−(2−カル
ボキシエチル)イミノ二酢酸、N−(2−カルボキシメ
チル)イミノジプロピオン酸、βーアラニンジ、エチレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸、1,3−プロピレ
ンジアミン−N,N’−ジコハク酸等が挙げられるが、
特にこれらに限定されるものではない。本発明の漂白定
着液における第二鉄錯塩の濃度としては、0.005〜
2.0モル/リットルの範囲が適当であり、0.01〜
1.00モル/リットルの範囲が好ましく、より好まし
くは、0.02〜0.50モル/リットルの範囲であ
る。また補充液中の第2鉄錯塩の濃度としては、好まし
くは、0.005〜2モル/リットル、より好ましくは
0.01〜1.5モル/リットルである。
【0052】漂白液、漂白定着液及び/またはこれらの
前浴には、漂白促進剤として種々の化合物を用いること
ができる。例えば、米国特許第3,893,858 号明細書、ド
イツ特許第1,290,812 号明細書、特開昭53-95630号公
報、リサーチディスクロージャー第17129 号( 1978年7
月号)に記載のメルカプト基またはジスルフィド結合を
有する化合物や、特公昭45−8506号、特開昭52-20832
号、同53-32735号、米国特許3,706,561 号等に記載のチ
オ尿素系化合物、あるいは沃素、臭素イオン等のハロゲ
ン化物が漂白力に優れる点で好ましい。
【0053】その他、本発明に適用されうる漂白液又は
漂白定着液には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化
ナトリウム、臭化アンモニウム)または塩化物(例え
ば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウ
ム)または沃化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再
ハロゲン化剤を含むことができる。必要に応じ硼砂、メ
タ硼酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝能
を有する1種類以上の無機酸、有機酸およびこれらのア
ルカリ金属またはアンモニウム塩または、硝酸アンモニ
ウム、グアニジンなどの腐蝕防止剤などを添加すること
ができる。また漂白液や漂白定着液には、その他各種の
蛍光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピ
ロリドン、メタノール等の有機溶媒を含有させることが
できる。
【0054】漂白定着液又は定着液に使用される定着剤
は、公知の定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
アンモニウムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウ
ム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;
エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,
8−オクタンジオールなどのチオエーテル化合物および
チオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、
これらを1種あるいは2種以上混合して使用することが
できる。また、特開昭55−155354号に記載された定着剤
と多量の沃化カリウムの如きハロゲン化物などの組み合
わせからなる特殊な漂白定着液等も用いることができ
る。本発明においては、チオ硫酸塩特にチオ硫酸アンモ
ニウム塩の使用が好ましい。1リットルあたりの定着剤
の量は、 0.3〜2モルが好ましく、更に好ましくは 0.5
〜1.0 モルの範囲である。
【0055】漂白定着液や定着液は、保恒剤として亜硫
酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜
硫酸アンモニウム)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸ア
ンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウ
ム)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウ
ム)等の亜硫酸イオン放出化合物を含有するのが好まし
い。これらの化合物は亜硫酸イオンに換算して約0.02〜
0.05モル/リットル含有させることが好ましく、更に好
ましくは0.04〜0.40モル/リットルである。
【0056】漂白定着液や定着液には保恒剤としては、
亜硫酸塩の添加が一般的であるが、その他、アスコルビ
ン酸やカルボニル重亜硫酸付加物、或いはカルボニル化
合物等を添加しても良く、またベンゼンスルフィン酸類
も有効である。更には漂白定着液や定着液には緩衝剤、
蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防カビ剤等を必要に
応じて添加しても良い。
【0057】本発明に用いられる漂白液や漂白定着液に
おいて、好ましいpH領域は、3〜10であり、更には
4〜9が好ましい。本発明の処理機においては、定着又
は漂白定着等の脱銀処理後、水洗処理や安定化処理或い
はその双方を行うのが一般的である。。水洗工程及び/
又は安定化工程においては、前述した二酸化塩素を含有
するのが最も好ましく、好ましい添加量は1〜100p
pm、最も好ましくは2〜50ppm程度である。
【0058】水洗及び安定化工程の補充量は任意に選択
することができ、感光材料1m2あたり50ml〜5リット
ル程度であるが、本発明の効果を顕著に得るという目的
においては、前浴からの持ち込み量の1.0倍〜20倍
程度の低補充が好ましい。ここで前浴からの持ち込み量
は、感光材料1m2あたり一般に50ml程度であることか
ら、実際の補充量は50ml〜1000ml程度ということ
になる。より好ましくは2倍〜10倍程度である。ま
た、本発明の水洗浴或いは安定浴中にはチオ硫酸塩を1
×10-4モル/リットル以上含有する。好ましくは、1
×10-3〜0.5モル/リットル、更に好ましくは5×
10-3〜0.1モル/リットルである。これらのチオ硫
酸塩は直接添加されてもよいし、前浴にある定着液や漂
白定着液が持ち込まれても良い。
【0059】また、本発明に用いられる水洗又は安定化
浴のタンク液の平均滞留時間が1週間〜2ヶ月におい
て、本発明の効果をより一層顕著に得ることができる。
平均滞留時間とは、タンク液が平均的に経時される期間
を意味する。平均滞留時間はタンクの液量と等量を補充
するのに要した日数に該当する。ここでいうタンクの液
量とは、水洗や安定化浴が複数浴ある場合には、その合
計の浴容量を意味する。総合的な写真特性劣化の観点か
らは、平均滞留時間が長すぎるのも好ましくない。例え
ば2ヶ月をこえた場合などは、性能の維持が困難な場合
がある。本発明においては、二酸化塩素を含有する水洗
及び/又は安定化浴においては、特に液の硫化による沈
殿生成が遅延されるという効果を得るためには、平均滞
留時間が1週間〜2ヶ月の間が最も顕著な効果を得るこ
とができる。更に好ましくは10日〜1ヶ月である。
【0060】補充は連続的に行っても間欠的に行っても
よい。水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に、
前工程に用いることもできる。この例として多段向流方
式によって削減して水洗水又は安定液のオーバーフロー
を、その前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には
濃縮液を補充して、廃液量を減らすことがあげられる。
水洗工程での水洗水量または、安定工程の安定液量は、
感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)や
用途、液温、タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって種種の範囲に設定し得
る。通常多段向流方式における段数は2〜6が好まし
く、特に2〜4が好ましい。
【0061】本発明の水洗水又は安定液は、バクテリア
の繁殖防止に特開昭62−288838号に記載のカルシウム、
マグネシウムを低減させた水を用いる方法を、極めて有
効に用いることができる。更に、水洗水には、水切り剤
として界面活性剤や、硬水軟化剤としてEDTAに代表
されるキレート剤を用いることができる。
【0062】以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を
経ずに直接安定液で処理することも出来る。安定液に
は、画像安定化機能を有する化合物が添加され、例えば
ホルマリンに代表されるアルデヒド化合物や、アルデヒ
ド放出化合物、具体的にはヘキサメチレンテトラミン、
N−メチロールピラゾールなどの特願平3−31864
4号記載のN−メチロールアゾール類、N,N’−ビス
(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペラジン等
の特開平4−313753号記載のアゾリルメチルアミ
ン類等を挙げることができる。また、色素安定化に適し
た膜pHに調製するための緩衝剤や、アンモニウム化合物
があげられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処
理後の感光材料に防黴性を付与するため、必要に応じて
各種殺菌剤や防黴剤を併用することができる。
【0063】更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を
加えることもできる。本発明の感光材料の処理におい
て、安定化が水洗工程を経ることなく直接行われる場
合、特開昭57−8543号、同58-14834号、同60−220345号
等に記載の公知の方法を、すべて用いることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレ
ート剤、マグネシウムやビスマス化合物を用いることも
好ましい態様である。
【0064】水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは4
〜10であり、更に好ましくは5〜8である。温度は感光
材料の用途・特性等で種々設定し得るが、一般には15〜
45℃好ましくは20〜40℃である。時間は任意に設定でき
るが短かい方が本発明の効果が大きく望ましい。好まし
くは15秒〜1分45秒更に好ましくは15秒〜1分である。
本発明に適用しうる処理組成物は、各種処理剤の形態で
供給されることができる。処理剤は、単一または複数の
パート構成の濃縮液として供給しても良く、粉剤として
供給しても良い。また、使用液状態で供給してもよく、
濃縮液、粉剤、使用液の組み合せであっても良い。
【0065】次に本発明に用いうる感光材料について説
明する本発明は如何なる感光材料にも適用することがで
きる。本発明において適用されるハロゲン化銀乳剤やそ
の他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置な
ど)、並びにこの感材を処理するために適用される処理
法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州
特許EP0,355,660A2号(特願平1−107
011号)に記載されているものが好ましく用いられ
る。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀、臭化銀、
塩化銀等の各種ハロゲン組成の乳剤を用いることができ
る。とりわけ、90モル%以上が塩化銀からなるハロゲ
ン化銀粒子を含有する乳剤層を少なくとも一層有するこ
とが好ましい。より好ましくは95〜99.9モル%以
上、更に好ましくは98〜99.9モル%以上が塩化銀
からなる乳剤であり、全層が98〜99.9モル%以上
の塩化銀からなる塩臭化銀乳剤であることが特に好まし
い。また、塗布銀量としては、特に制限はなく0.2g
〜15g/m2程度の感光材料に適用するのが好ましい
が、とりわけ、0.4〜5.0g/m2程度が好ましい。
【0072】また、本発明に用いられる感光材料がカラ
ー感光材料である場合には、各種カプラーを含有すこと
ができるが詳細は表2に記載した通りである。更に、シ
アンカプラーとして、特開平2-33144 号に記載のジフェ
ニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許EP
0,333,185A2 号に記載の3−ヒドロキシピリジン系シア
ンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー
(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量
化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好まし
い)や特開昭64-32260号に記載された環状活性メチレン
系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカ
プラー例3、8、34が特に好ましい)の使用も好まし
い。
【0073】また、本発明に係わる感光材料には、画像
のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層
に、欧州特許EP0,337,490A2 号の第27〜76頁に記載
の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール
系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度
が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水
性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチ
ロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12重
量%以上(より好ましくは14重量%以上)含有させる
のが好ましい。また、本発明に係わるカラー写真感光材
料には、カプラーと共に欧州特許EP0,277,589A2 号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。
【0074】即ち、発色現像処理後に残存する芳香族ア
ミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/
または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現
像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時ま
たは単独に用いることが、例えば処理後の保存における
膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反
応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作
用を防止する上で好ましい。また、本発明に係わる感光
材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化さ
せる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63-271247 号
に記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0075】本発明において、ハロゲン化銀カラー写真
感光材料の支持体を除いた乾燥膜厚が25μm以下であ
る場合に、本発明の効果を特に顕著に得ることができ
る。より好ましい膜厚は5μm〜20μmであり、特に
好ましくは6μm〜17μmである。これらの膜厚の低
減はゼラチン量、銀量、オイル量、カプラー量等を減少
させることで達成できるが、ゼラチン量の低減して達成
するのが最も好ましい。ここで、膜厚は、試料を25℃
60RH%2週間放置後、常法により測定することがで
きる。
【0076】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料においては、写真層の膜膨潤度が、1.5〜
4.0であることが、ステインの改良や画像保存性の改
良の点で好ましい。特に、1.5〜3.0において、よ
り一層の効果を得ることができる。本発明の膨潤度と
は、カラー感光材料を33℃の蒸留水に2分間浸漬した
後の写真層の膜厚を乾いた写真層の膜厚で割った値を言
う。
【0077】また、ここで写真層とは、少なくとも1層
の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含み、この層と相互に水
浸透性の関係にある積層された親水性コロイド群層をい
う。支持体を隔てて写真感光層と反対側に設けられたバ
ック層は含まない。写真層は写真画像形成に関与する通
常は複数の層から形成され、ハロゲン化銀乳剤層の外に
中間層、フィルター層、ハレーション防止層、保護層な
どが含まれる。
【0078】上記の膨潤度に調整するためにはいかなる
方法を用いても良いが、例えば写真膜に使用するゼラチ
ンの量及び種類、硬膜剤の量及び種類、または写真層塗
布後の乾燥条件や経時条件を変えることにより調節する
ことができる。写真層にはゼラチンを用いるのが有利で
あるが、それ以外の親水性コロイドも用いることができ
る。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子と
のグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白
質、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルローズ硫酸エステル類等の如きセルロー
ス誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体等の糖誘導
体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分
アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一ある
いは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を用い
ることができる。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの
ほか、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分
解物、ゼラチン酵素分解物も用いることができる。ゼラ
チン誘導体としては、ゼラチンにたとえば酸ハライド、
酸無水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサ
ルトン類、ビニルスルホンアミド類、マレインイミド化
合物類、ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類
等種々の化合物を反応させて得られるものが用いられ
る。
【0079】前記ゼラチン・グラフトポリマーとして
は、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリク酸、それらの
エステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、ス
チレンなどの如き、ビニル系モノマーの単一(ホモ)ま
たは共重合体をグラフトさせたものを用いることができ
る。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマー
たとえばアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミ
ド、メタアクリルアミド、ヒドロキシアクキルメタアク
リレート等の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。
これらの例は米国特許2,763,625号、同2,8
31,767号、同2,956,884号などに記載が
ある。代表的な合成親水性高分子物質はたとえば西独特
許出願(OLS)2,312,708号、米国特許3,
620,751号、同3,879,205号、特公昭4
3−7561号に記載されている。
【0080】硬膜剤としては、例えばクロム塩(クロム
明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド、グリオキサール、グリタールアルデヒドな
ど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチ
ロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ
−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエ
ーテル、N,N′−メチレンビス−〔β−(ビニルスル
ホニル)プロピオンアミド〕など)、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェ
ノキシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアルデ
ヒドでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジニル
化ゼラチンなどを、単独または組合わせて用いることが
できる。特に好ましい硬膜剤としては、アルデヒド類、
活性ビニル化合物及び活性ハロゲン化合物である。
【0081】また、本発明に係わる感光材料に用いられ
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0082】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726 号に記載のバンド・ストップフイルタ
ーを用いるのが好ましい。これによって光混色が取り除
かれ、色再現性が著しく向上する。
【0083】本発明の処理方法は各種感光材料に適用す
ることができる。カラーネガフィルム、カラーネガパー
パー、カラー反転ペーパー、オートポジペーパー、カラ
ー反転フィルム、映画用ネガフィルム、映画用ポジフィ
ルム、レントゲンフィルム、リスフィルムなどの製版用
フィルム、黒白ネガフィルム等を挙げるころができる
が、とりわけ、カラーネガフィルムやカラーネガパーパ
ーへの適用が好ましい。
【0084】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 芳香族第一級アミン系カラー現像主薬の濃度を下記のよ
うに変更して、カラー現像液I、II及びIII を以下のよ
うな処方で調合した。 カラー現像液 I II III エチレンジアミン四酢酸(g) 3.0 同左 同左 カテコール─3,5−ジスルホン酸 ナトリウム(g) 0.3 同左 同左 亜硫酸ナトリウム(g) 0.2 同左 同左 炭酸カリウム(g) 30.0 同左 同左 臭化カリウム(g) 0.03 同左 同左 塩化ナトリウム(g) 6.0 同左 同左 N,N−ジ(スルホエチル) ヒドロキシルアミン(g) 5.0 同左 同左 蛍光増白剤(WHITEX 4, 住友化学製) 1.0 同左 同左 N−エチル─N−(β─メタンスルホン アミドエチル)─3─メチル─4− アミノアニリン硫酸塩(モル) 0.12 0.15 0.18 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 水を加えて 1リットル 同左 同左 pH(25℃) 10.05 同左 同左
【0085】上記カラー現像液を用いて、38℃と40
℃の条件で、山崎式応力緩和試験機YSR−8型を用い
て第6表に示す各種の材質の耐薬品性試験を実施した。
実際の実験条件は、使用する材質の部位によって、要求
される荷重が異なるために、一義的には比較できないの
で、試験に加えた最初の荷重である初期応力(So)と
時間とともに低下していく応力(S)の比、応力比(S
/So)で示した。また、経過時間についても、材質
や、初期応力が異なるために一義的に比較せることはで
きないので、応力緩和の4種類のパターンで評価した。
図1にa〜dの代表的な4種類のパターンを示した。
【0086】図中、aは処理薬品の無い空気中や蒸留水
中で、同様の条件で評価した結果とほぼ同じであるとを
示す。この結果は経時劣化が、十分に小さく、良好に使
用することができる。bは、タイプに対して、やや応力
緩和が進むが、緩和限界が存在し、緩和速度が穏やかに
なってくる状態がある。応力緩和量を考慮して部材設計
すれば、一部に使用することが可能であるが、程度問題
で、応力比が0.5を下回る材質の使用は、変形が大き
く避けたほうが良い。cは、化学変化と熱により、連続
的にポリマー構造が弱められ、ポリマーが切断されてい
く場合に相当し、この樹脂の採用は困難である。dは、
亀裂の発生で、環境応力割れによって急速に応力が減少
する場合である。本願の処理条件では使用不可である。
【0087】上記の評価方法を用いて、各種樹脂の本発
明のカラー現像液に対する耐久性を評価した結果を第6
表に示した。
【0088】
【表6】
【0089】本発明の樹脂によれば(No.8〜1
8)、本発明のカラー現像液を用いても(40℃/II及
びIII)、十分な耐久性を示し、特にポリフェニレンオキ
サイド、ポリフェニレンオキサイド及びポリメチルペン
テンの使用が好ましい。
【0090】実施例2 実施例1と同様にして、下記カラー現像液IV、V及びVI
において、各種樹脂の耐久性試験を実施した。用いたカ
ラー現像液の組成は下記の通り。 カラー現像液 IV V VI ジエチレントリアミン五酢酸(g) 2.0 同左 同左 1−ヒドロキシエチリデン─ 1,1─ジホスホン酸(g) 2.0 同左 同左 亜硫酸ナトリウム(g) 3.9 同左 同左 炭酸カリウム(g) 37.5 同左 同左 臭化カリウム(g) 1.4 同左 同左 沃化カリウム(mg) 1.3 同左 同左 ヒドロキシルアミン硫酸塩(g) 2.4 同左 同左 N−エチル─N−(β─ヒドロキシエチ ル)─3─メチル─4− アミノアニリン硫酸塩(モル) 0.13 0.25 0.60 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 水を加えて 1リットル 同左 同左 pH(25℃) 10.05 同左 同左
【0091】以上のカラー現像液を用いて実施例1と同
様に各種樹脂の耐久性を評価した。結果を第7表に示
す。
【0092】
【表7】
【0093】第7表によれば、従来の樹脂は温度の上昇
や主薬の増加に大して、耐久性が著しく損なわれるのに
対して(No.21〜23)、本発明の樹脂は殆ど劣化
を示さず良好な結果を得た。
【0094】実施例3 処理タンクをESF成形法にて変成PPO(ノリル)を
材料として試作した。この試作タンクをタンクAとし、
このタンクの表面粗さを(株)東京精密の表面粗さ形状
測定機サーコム575A型を用いて測定した。この測定
法はJIS B0601−1982に準拠して行った。
その結果Raが5.2ミクロン、Rmaxが54.0ミ
クロンであった。次に、表面粗さを良化させるため、べ
ーパーポリシング処理を行い、表面粗さの異なったタン
クB、C及びDを作成した。表面粗さの測定結果を第9
表に示した。また、タンクAとタンクDの表面粗さ実測
したときのチャートを図2に示し、測定値を第8表に示
した。
【0095】
【表8】
【0096】さらに、材料に硬質ポリ塩化ビニル(PV
C)を用いて同様に表面粗さの異なるタンクE〜Hを作
成した。また、この処理タンクに実施例1のカラー現像
液I、II及びIII を各々はり、42℃にて経時し、1週
間後に液界面よりハイ上がった結晶の高さを測定した。
但し液面は一定になるように毎日蒸発補正を行った。結
果を第9表に示す。
【0097】
【表9】
【0098】本発明の樹脂、変成PPOを用いれば、表
面粗さがRaが5ミクロン以下、Rmaxが50ミクロ
ン以下の樹脂において特に結晶の析出が半分以下となり
好ましい結果を得た。
【0099】実施例4 内容量10リットルの現像タンクをESF成形法にて四
種類の樹脂で同じ金型を用いて成形した。この金型は、
タンクの基本肉厚が2.5mm、3.0mm及び4.0mmを
作成できるように3種類用意した。また、材料はポリカ
ーボネート(レキサン)、高密度ポリエチレン(スミカ
セン)、ポリフェニレンオキサイド(ザイロン)及びポ
リエーテルイミド(ウルテム)を用いて各々3種類の肉
厚の処理タンクを作成した。この現像タンクに実施例2
記載のカラー現像液Vを充填し、38℃及び45℃にて
3ケ月間経時し、クラックの発生状況及び3ケ月後のタ
ンク内容量の変化を求めた。結果を第10表に示す。
【0100】
【表10】
【0101】第10表によれば、比較例の材質を使用す
ると(No.41〜46)、特に45℃のカラー現像液
の経時で、何らかのクラックが発生し、タンク形状の撓
みに起因する内容量の増加が著しい。他方、本発明の材
質であるポリフェニレンオキサイドやポリエーテルイミ
ドを使用すると(No.47〜52)、45℃の経時に
おいてもクラックの発生は殆ど無く、タンクの容量変化
も小さい。特に肉厚が3mm以上においてより良好な結果
が得られた。
【0102】実施例5 タンク材質にポリフェニレンオキサイド(ザイロン)を
用いて基本肉厚が4.0mmになるようにESF成形を
し、図3に示すようなカラーフィルム用の自動現像機1
0を作成した。自動現像機10は、その外側がフレーム
12によって被覆され、遮光されている。また、フレー
ム12の下方は、複数の支持脚14によって床面16上
に支持されている。
【0103】フレーム12の底部からは複数の立壁18
が立設され、現像槽20、漂白槽22、定着槽24、水
洗槽26、28及び安定槽30が形成され、それぞれの
槽に処理液が貯蓄されている(以下、必要に応じ総称し
て処理槽32という。)。
【0104】処理槽32(現像槽20)の図3の左側に
はフィルム装填部34が設けられている。フィルム装填
部34には、パトローネ36が保持される保持部38が
設けられ、この保持部38に保持されたパトローネ36
から引き出されたネガフィルム40がローラ対42に挟
持され、かつローラ46に巻き掛けられて処理槽32へ
搬送されるようになっている。保持部38の下流側には
カッタ44が配置されており、パトローネ36からネガ
フィルム40が全て引き出されると、カッタ44が作動
して切断するようになっている。
【0105】処理槽32には、それぞれ処理ラック33
が配置されており、この処理ラック33は上方の一部を
除き、各処理液中に浸漬された状態で配置されている。
【0106】処理ラック33には、図3の現像槽20に
二点鎖線で示したように、ネガフィルム40の幅方向両
端部を案内するガイド溝33Aが形成されている。この
ガイド溝33Aは、図示は省略したが、他の処理槽32
に配置された処理ラック33にも設けられている。この
ガイド溝33Aに沿ってネガフィルム40は各処理槽3
2内を略U字状に案内されることになる。
【0107】また、処理ラック33の液面近傍、底部近
傍及びこれらの中間部にはそれぞれ大径ローラ45Aと
一対の小径ローラ45Bとによって構成される搬送ロー
ラ45が配置されており、前記ガイド溝33Aに沿って
送り込まれてくるネガフィルム40を挟持し、搬送力を
付与するようになっている。
【0108】底部に位置する搬送ローラ45の大径ロー
ラ45A回りにはさらに2個のローラ45Cが配置され
ており、ネガフィルム40を安定してターンさせること
ができるようになっている。
【0109】処理ラック33の上方、すなわち液面より
も上に位置する部分にはクロスオーバー部とされ、隣合
う2個の処理ラック33の出口側と入力側とにそれぞれ
設けられた搬送ローラ47によって構成されている。こ
れらの搬送ローラ47はそれぞれ大径ローラと小径ロー
ラとで構成され、次の処理ラック33へ確実にネガフィ
ルム40を受け渡すようになっている。
【0110】これにより、ネガフィルム40は搬送ロー
ラ45から搬送力を受けながらガイド溝33Aに案内さ
れ、各処理槽32内を略U字状に搬送されながら、各処
理液によって処理され、安定槽30から排出され、次工
程の乾燥部56へ受け渡されるようになっている。
【0111】安定槽30の下方には空間部が形成され、
ヒータ50と送風機52とが配設され、温風供給手段を
形成し、ダクト54を介して処理槽32の下流側に位置
する乾燥部56へ温風を供給している。
【0112】乾燥部56では、ガイドローラ48及びガ
イド部材49によって略U字状に案内搬送し、この搬送
中に温風にさらすことにより、ネガフィルム40を乾燥
する構成となっている。
【0113】乾燥部56による乾燥処理が終了したネガ
フィルム40は、ローラ対64に挟持されるようになっ
ている。ローラ対64は駆動力によって回転され、この
回転力によってネガフィルム40は排出部66へと送り
出されるようになっている。
【0114】以上の自動現像機10を用いて、下記処理
工程にて撮影済のカラーネガフィルムを連続処理した。 工 程 温 度 時 間 補充量* カラー現像 45℃ 1分30秒 10ml 漂 白 40℃ 1分30秒 5ml 定 着 40℃ 1分30秒 20ml 水 洗 38℃ 30秒 − ** 水 洗 38℃ 30秒 20ml 安 定 38℃ 30秒 20ml 乾 燥 50〜60℃ 30秒 * 24EXP 1本当りの補充量 ** 水洗→へのカスケード方式
【0115】以下に使用した各処理液の組成を示す。 タンク液 補充液 ジエチレントリアミン五酢酸(g) 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− ジホスホン酸(g) 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム(g) 3.9 6.0 炭酸カリウム(g) 38 38 臭化カリウム(g) 1.8 − 沃化カリウム(mg) 1.7 − ヒドロキシルアミン硫酸塩(g) 2.5 4.5 N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)−3−メチル−4−アミ ノアニリン硫酸塩(モル) 0.20 0.30 水を加えて 1000ml 1000ml pH(25℃) 10.05 10.10 尚漂白液、定着液、及び安定液は富士写真フイルム社
製、CN−16FA N2−R、N3−R及びN4−R
をそれぞれ使用した。また、水洗水はイオン鋼管樹脂に
より、カルシウム及びマグネシウムイオンを3ppm 以下
にしたものを用いた。処理フィルムは1日当り、富士写
真フイルム(株)製 スーパーG−400を20本、イ
ーストマンコダック社製(米国)Gold−400を20
本、コニカ製XG−400を10本処理し、1カ月間連
続処理(ランニングテスト)を行なったが、処理タンク
の液モレやゆがみはなく、また、良好な写真特性を維持
できた。
【0116】
【発明の効果】本発明の装置によって、耐久性に優れか
つ写真現像特性に悪影響を与えることのないことを達成
しえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】材質としての樹脂の応力緩和曲線である。横軸
は、時間(hr)を表わし、縦軸は応力比(S/S0)を表わす。
【図2】タンクの表面粗さの実測チャートである。ま
た、縦軸は、粗さを示し、横軸は水平方向(スキャン方
向)を示す。
【図3】実施例5に用いた自動現像機の概略図である。
【符号の説明】
a,b,c,d 応力緩和のパターン 10 自動現像機 16 床面 20 現像槽(タンク) 22 漂白槽(タンク) 24 定着槽(タンク) 26、28 水洗槽(タンク) 30 安定槽(タンク) 32 処理槽(タンク) 33 処理ラック 34 フィルム装填部 36 パトローネ 40 カラーネガフィルム 47 搬送ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 81/02 LRG 81/06 LRF G03C 7/407 G03D 3/00 K Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも現像タンクとラックを有した
    カラー写真用現像処理装置において、該現像タンク中の
    芳香族第一級アミン系現像主薬濃度が0.15〜0.5
    0モル/リットルであるカラー現像液の温度を40℃〜
    50℃に設定しうる手段を有し、かつ該現像タンクまた
    はラックの少なくとも一方の材質が、ポリフェニレンス
    ルフィド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリメ
    チルペンテン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、
    ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルイミ
    ド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂及びポリサルフォ
    ン樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂で
    あることを特徴とするカラー写真用現像処理装置。
  2. 【請求項2】 該材質としてポリフェニレンオキサイド
    樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂及びポリメチルペ
    ンテン樹脂なる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を
    用いることを特徴とする請求項1に記載のカラー写真用
    現像処理装置。
  3. 【請求項3】 該材質が現像タンクの材質であることを
    特徴とする請求項1に記載のカラー写真用現像装置。
  4. 【請求項4】 該処理装置の現像タンク又はラックの表
    面粗さが、中心線粗さ(Ra)として5.0ミクロン以
    下でありかつ最大粗さ(Rmax)が50ミクロン以下
    であることを特徴とする請求項1に記載のカラー写真用
    現像処理装置。
  5. 【請求項5】 現像タンクの材質がポリフェニレンオキ
    サイド樹脂でありかつ該タンクの基本肉厚が3mm〜30
    mmであることを特徴とする請求項4に記載のカラー写真
    用現像処理装置。
  6. 【請求項6】 像露光されたハロゲン化銀カラー写真感
    光材料を請求項1に記載のカラー写真用現像処理装置で
    処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光
    材料の処理方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも現像タンクとラックを有した
    写真用現像処理装置において、該現像タンクまたは該ラ
    ックの少なくとも一方の材質が、ポリフェニレンオキサ
    イド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリメチル
    ペンテン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリ
    アルキレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルイミド樹
    脂、ポリエーテルサルフォン樹脂及びポリサルフォン樹
    脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂であ
    り、かつ該現像タンクまたは該ラックの表面粗さが、中
    心線粗さ(Ra)として5.0ミクロン以下で最大粗さ
    (Rmax) が50ミクロン以下であることを特徴とす
    る写真用現像処理装置。
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