JP2923514B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法Info
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Description
画紙の処理方法に関し、特に迅速処理においても、脱銀
性、復色性に優れたハロゲン化銀カラー印画紙の処理方
法に関する。
に伴って、撮影者は写した写真を早く見たいという要望
が強くなり、処理の迅速化、即ち、処理の所要時間の短
縮が強く求められており、特に処理時間の半分近くを占
める脱銀工程の時間の短縮は大きな課題となっている。
従来、脱銀工程を迅速化する手段として、西独特許第8
66,605号明細書に記載されている、アミノポリカ
ルボン酸第2鉄錯塩とチオ硫酸塩を1液に含有せしめた
漂白定着液が知られているが、元来、酸化力(漂白力)
の弱いアミノポリカルボン酸第2鉄錯塩を、還元力を有
するチオ硫酸塩と共存させるので、その漂白力は著しく
弱まり、カラー感光材料を短時間に十分脱銀せしめるの
は極めて困難であって、実用に供し得ないという欠点が
あった。このため、漂白力をを高める方法として種々の
漂白促進剤を漂白浴や漂白定着浴、又はこれらの前浴に
添加する方法が提案されている。このような漂白促進剤
として、例えば特開昭51−87036号に記載の臭化
アンモニウム、英国特許第926,569号に記載の水
溶性沃化物塩、及び特公昭53−11854号に記載の
ハロゲン化物塩などが知られている。
の技術も漂白定着浴という漂白力の低い系では十分では
なく、特に漂白定着時間が1分以下となる迅速処理にお
いては、特にその効果は満足できるものではない。さら
に、EDTA鉄錯塩等のアミノポリカルボン酸金属錯塩
を使用した漂白定着液においては、発色現像液等、還元
剤を含む処理液による処理工程の直後に漂白定着処理を
行う場合には、感光材料によって還元剤が漂白定着浴中
に持ち込まれ、あるいは漂白定着液中の還元剤によっ
て、アミノポリカルボン酸金属錯塩が還元され、このア
ミノポリカルボン酸金属錯塩の還元体が発色色素、特に
シアン色素を還元しロイコ化する結果、いわゆる復色不
良が生ずるという問題があり、かかる問題の解決が望ま
れている。本発明は、脱銀性がよく、復色性がよいハロ
ゲン化銀カラー印画紙の処理方法を得ること、特に迅速
処理においても脱銀性がよく、復色性がよいハロゲン化
銀カラー印画紙の処理方法を得ることを目的とするもの
である。
よって前記の目的を達成した。 (1)ハロゲン化銀カラー印画紙の現像処理において、
写真層の膨潤度が1.5〜4.0であるハロゲン化銀カ
ラー印画紙を、カラー現像の後に、下記一般式(I)で
示される化合物の鉄(3価)錯体を少なくとも1種含有
する漂白定着液にて処理を行い、その後直ちに水洗工程
を10〜40秒、又は安定化工程を10〜40秒、又は
水洗工程及び安定化工程を10〜40秒行うことを特徴
とするハロゲン化銀カラー印画紙の処理方法。
ぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を
表す。Wは下記一般式(W)で表される連結基を表す。
M1 ,M2 ,M3 及びM4 はそれぞれ水素原子又はカチ
オンを表す。 一般式(W) −(W1 −Z)n −W2 − 一般式(W)において、W1 はアルキレン基又は単結合
を表す。W2 はアルキレン基又は−CO−を表す。Zは
単結合、−O−、−S−、−CO−又は−N(RW )−
(RW は水素原子又は置換されてもよいアルキル基を表
す。)を表す。ただし、ZとW1 が同時に単結合である
ことはない。nは1ないし3の整数を表す。)
0〜45秒であることを特徴とする(1)項記載のハロ
ゲン化銀カラー印画紙の処理方法。 (3)前記ハロゲン化銀カラー印画紙の塗布銀量が、1
m2 当たり0.3〜0.7gであることを特徴とする
(1)項記載のハロゲン化銀カラー印画紙の処理方法。
銀カラー印画紙を特定の化合物の鉄(3価)錯体を漂白
剤として含有する漂白能を有する浴との組合せにより、
脱銀性及び復色性の向上に著しい効果を得たものであ
る。これらの要件について順次説明すると、本発明に用
いられるハロゲン化銀カラー印画紙は、写真層の膨潤度
が1.5〜4.0、好ましくは2.0〜3.5のもので
ある。ここでいう膨潤度とは、ハロゲン化銀カラー印画
紙を33℃の蒸留水に2分間浸漬したあとの写真層厚を
乾いた層厚で割った値を示す。膨潤度が1.5よりも小
さい場合には、脱銀不良が生ずる。また膨潤度が4.0
より大きい場合においても、同様に脱銀性能が好ましく
ない。さらに、膨潤度が4.0より大きい場合現像処理
工程における写真層の機械的強度が低下し、擦り傷発生
などの故障が生じ、また吸水量が増えるので、乾燥負荷
が大きくなって好ましくない。
の感光性ハロゲン化銀乳剤層を含み、この層と相互に水
透過性の関係にある積層された親水性コロイド層群をい
う。支持体を隔てて写真感光層と反対側に設けられたバ
ック層は含まない。写真層は写真画像形成に関与する通
常は複数の層から形成され、ハロゲン化銀乳剤層の外に
中間層、フィルター層、ハレーション防止層、保護層な
どが含まれる。ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、本
発明の範囲内の膨潤度を有するように調整するためには
いかなる方法を用いても良いが、例えば写真膜に使用す
るゼラチンの量及び種類、硬膜剤の量及び種類、又は写
真層塗布後の乾燥条件や経時条件を変えることにより調
節することができる。
を用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロイド
を用いることもできる。例えば、ゼラチン誘導体、ゼラ
チンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、
カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類
等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘
導体等の糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル
アミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾー
ル等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高
分子物質を用いることができる。ゼラチンとしては、石
灰処理ゼラチンの外、酸処理ゼラチンを用いてもよく、
ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素分解物を用いること
もできる。ゼラチン誘導体としては、ゼラチンに例え
ば、酸ハライド、酸無水物、イソシアナート類、ブロモ
酢酸、アルカンサルトン酸、ビニルスルホンアミド類、
マレインイミド化合物類、ポリアルキレンオキシド類、
エポキシ化合物類等種々の化合物を反応させて得られる
ものが用いられる。その具体例は米国特許2,614,
928号、同3,186,846号、同3,312,5
53号、英国特許861,414号、同1,033,1
89号、同1,005,784号、特公昭42−268
45号などに記載されている。
は、ゼラチンにアクリル酸、メタアクリル酸、それらの
エステル、アミドなどの誘導体、アクリロニトリル、ス
チレンなどの如き、ビニル系モノマーの単一(ホモ)又
は共重合体をグラフトさせたものを用いることができ
る。ことに、ゼラチンとある程度相溶性のあるポリマー
例えばアクリル酸、メタアクリル酸、アクリルアミド、
メタアクリルアミド、ヒドロキシアルキルメタアクリレ
ート等の重合体とのグラフトポリマーが好ましい。これ
らの例は米国特許2,763,625号、同2,83
1,767号、同2,956,884号などに記載され
ている。代表的な合成親水性高分子は、例えば西独特許
出願公告(OLS)2,312,708号、米国特許
3,620,751号、同3,879,205号、特公
昭43−7561号に記載されている。
明ばん、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホルムアル
デヒド、グリオキサール、グリタールアルデヒドな
ど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチ
ロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル
化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ
−s−トリアジン)、ビス(ビニルスルホニル)メチル
エーテル、N,N´−メチレンビス−〔β−(ビニルス
ルホニル)プロピオンアミド〕など)、活性ハロゲン化
合物(2、4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリア
ジンなど)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフ
ェノキシクロル酸など)、イソオキサゾール類、ジアル
デヒトでん粉、2−クロル−6−ヒドロキシトリアジル
化ゼラチンなどを、単独または組み合わせて用いること
ができる。
4号、同2,080,019号、同2,726,162
号、同2,870,013号、同2,983,611
号、同2,992,109号、同3,047,394
号、同3,057,723号、同3,103,437
号、同3,321,313号、同3,325,287
号、同3,362,827号、同3,539,644
号、同3,543,292号、英国特許676,628
号、同825,544号、同1,270,578号、西
独特許872,153号、同1,090,427号、特
公昭34−7133号、同46−1872号などに記載
がある。
白能を有する浴について説明する。この漂白能を有する
浴としては、漂白浴でもまた漂白定着浴のいずれでもよ
い。本発明は、この漂白能を有する浴に鉄(3価)錯体
として用いる化合物にその特徴の一つを有するものであ
る。以下、この化合物について詳しく説明する。そこ
で、本発明で鉄(3価)錯体を形成するのに用いる一般
式(I)の化合物について更に詳細に述べると、R1 、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 で表される脂肪族基
は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基
またはアルキニル基であり、炭素数1ないし10のもの
が好ましい。脂肪族基としてはより好ましくはアルキル
基であり、更に炭素数1ないし4のアルキル基が好まし
く、特にメチル基、エチル基が好ましい。
表される芳香族基としては、単環または2環のアリール
基であり、例えばフェニル基、ナフチル基が挙げられ、
フェニル基がより好ましい。R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 及びR6 で表される脂肪族基、芳香族基は置換基を
有していてもよく、例えばアルキル基(例えばメチル、
エチル)、アラルキル基(例えばフェニルメチル)、ア
ルケニル基(例えばアリル)、アルキニル基、アルコキ
シ基(例えばメトキシ、エトキシ)、アリール基(例え
ばフェニル、p−メチルフェニル)、アミノ基(例えば
ジメチルアミノ)、アシルアミノ基(例えばアセチルア
ミノ)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニル
アミノ)、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基
(例えばフェニルオキシ)、スルファモイル(例えばメ
チルスルファモイル)、カルバモイル基(例えばカルバ
モイル、メチルカルバモイル)、アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチ
オ)、スルホニル基(例えばメタンスルホニル)、スル
フィニル基(例えばメタンスルフィニル)、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子、フッ素
原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシ基、ホスホノ
基、アリールオキシカルボニル基(例えばフェニルオキ
シカルボニル)、アシル基(例えばアセチル、ベンゾイ
ル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ)、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、ニトロ基、ヒドロキサ
ム酸基などが挙げられ、可能な場合にはその解離体又は
塩であってもよい。上記置換基で炭素原子を有する場
合、好ましくは炭素数1ないし4のものである。R1 、
R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 として好ましくは水素
原子又はヒドロキシ基であり、水素原子がより好まし
い。
表される。 一般式(W) −(W1 −Z)n −W2 − W1 はアルキル基又は単結合を表す。W1 で表されるア
ルキレン基として好ましくは、炭素数1〜8の直鎖又は
分岐のアルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、
プロピレン基)、炭素数5〜10のシクロアルキレン基
(例えば1,2−シクロヘキシレン基)である。W2 は
アルキレン基又は−CO−を表す。W2 で表されるアル
キレン基はW1で表されるアルキレン基と同義である。
W1 及びW2 で表されるアルキレン基は同一又は互いに
異なっていてもよく、又は置換基を有していてもよい。
置換基としてはR1 の置換基として挙げたものが適用で
あるが、好ましくはアルキル基、ヒドロキシ基又はカル
ボキシ基である。W1 及びW2 としてより好ましくはは
炭素数1〜3のアルキル基であり、メチレン基又はエチ
レン基が特に好ましい。Zは単結合、−O−、−S−、
−CO−、−N(RW )−を表す。RW は水素原子又は
置換されてもよいアルキル基を表す。置換基としてはR
1 の置換基として挙げたものが適用できるが、好ましく
は、カルボキシ基、ホスホノ基、スルホ基、ヒドロキシ
基又はアミノ基である。Zとして好ましくは単結合であ
る。nとして好ましくは1又は2であり、より好ましく
は1である。Wの具体例としては例えば以下のものが挙
げられる。
としては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム)、アンモニウム(例えば、アンモニウ
ム、テトラエチルアンモニウム)やピリジニウムなどを
挙げることができる。
表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
は、特開昭63−199295号公報、特開平3−17
3857号公報等の記載に準じて合成することが出来
る。尚、これらの文献に記載されているように、本発明
の一般式(I)で表される化合物には、光学異性体
(〔R,R〕、〔S,S〕、〔S,R〕、〔R,S〕)
が存在する。例えば、本発明の一般式(I)で表される
化合物の例示化合物(I−1)には3つの光学異性体
(〔R,R〕、〔S,S〕、〔S,R〕)が存在し、こ
れらは個々に合成したり、混合物として合成することも
できる。本発明にこれらの個々の光学異性体やこれらの
混合物が含まれることは言うまでもない。本発明におい
て、〔S,S〕体の如きL体のアミノ酸を原料として合
成される化合物の方が他の光学異性体より好ましい。こ
れらの化合物はスプリンガーおよびコペッカのChe
m. Zvesti.20(6):414−422(1
966)記載や特開平3−173857号に記載の方法
に基づいて合成することができる。
物の鉄(III)錯体は、3価の鉄イオンを一般式(I)
の化合物と混合することで、作成することができる。漂
白剤として使用する場合には、キレート剤鉄(III)錯
体として単離して、使用しても良い。この場合には、例
えばアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩とし
て、単離することができる。これらの鉄(III)錯体の
使用量は、漂白能を有する浴1リットルあたり0.02
モル〜1.0モル、好ましくは0.04モル〜0.5モ
ル程度である。また、鉄(III)錯体以外にフリー体を
10〜20%程度過剰に存在させておく場合が好まし
い。一般式(I)の化合物中I−1、I−2、I−3、
I−15、I−16、I−17の化合物が特に好まし
い。
合物は、洗剤の分野でピルダーとして使用されて(特開
昭63−199295号、特開平3−173857号)
公知となっている物質であるが、上位概念としてのポリ
アミノカルボン酸に包含されるものの、写真処理の分野
において全く使用されたことがなく、この分野では新規
なものであり、その鉄(3価)錯体は従来漂白剤として
一般に使用されてきたEDTA鉄(3価)錯体などに比
して、極めて優れた作用をなす。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料としては、前記したよ
うに、写真層の膨潤度が上記した条件を備えているもの
ならばどのような感光材料でもよく、いわゆるカラーネ
ガ、カラーペーパーなどのいずれでもよいが、カラーペ
ーパーに特に適している。このハロゲン化銀カラー写真
感光材料が有する構成について、前記した写真層の膨潤
度以外の要素に関して説明する。その感光材料として
は、塗布銀量の少ないものが好ましく、特に塗布銀量が
0.7g/m2 以下のものが好ましく、その場合により
優れた脱銀性と復色性が得られる。脱銀作用上塗布銀量
が少ない方がよいが、画像形成上ある程度の量は必要で
あって、下限は0.3g/m2 とするのがよい。これら
の感光材料において使用されるハロゲン化銀乳剤やその
他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置な
ど)、並びにこの感材を処理するために適用される処理
法や処理用添加剤としては、下記の特許公報、特に欧州
特許EP0,355,660A2号(特願平1−107
011号)に記載されているものが好ましく用いられ
る。前記特許公報における写真構成要素等の記載個所を
一覧表として示す。
アンカプラーとして、特開平2−33144号に記載の
ジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州
特許EP0,333,185A2号に記載の3−ヒドロ
キシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例として
列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離
脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や
(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号に
記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(なかで
も具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特
に好ましい)の使用も好ましい。
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀
などを用いることができるが、特に本発明の目的には沃
化銀を実質的に含まない塩化銀含有率が90モル%以
上、さらには95%以上、特に98%以上の塩臭化銀ま
たは塩化銀乳剤の使用が好ましい。
のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層
に、欧州特許EP0,337,490A2号の第27〜
76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでも
オキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける
光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、
支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例
えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チ
タンを12重量%以上(より好ましくは14重量%以
上)含有させるのが好ましい。
ラーと共に欧州特許EP0,277,589A2号に記
載のような色像保存性改良化合物を使用するのが好まし
い。特にピラゾロアゾールカプラーとの併用が好まし
い。
ミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(F)および/
または発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現
像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ
実質的に無色の化合物を生成する化合物(G)を同時ま
たは単独に用いることが、例えば処理後の保存における
膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反
応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作
用を防止する上で好ましい。また、本発明に係わる感光
材料には、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化さ
せる各種の黴や細菌を防ぐだめに、特開昭63−271
247号に記載のような防黴剤を添加するのが好まし
い。
る支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル
系支持体または白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層
を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよ
い。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション
層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側または裏面に塗
設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディス
プレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.3
5〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当りの露光時間が10-4秒より短いレーザ
ー走査露光方式が好ましい。また、露光に際して、米国
特許第4,880,726号に記載のバンド・ストップ
フィルターを用いるのが好ましい。これによって光混色
が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
と、感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、好まし
くは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とする
アルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、
アミノフェノール系化合物も有用であるが、p−フェニ
レンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例
としては3−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルア
ニリン、4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシ
エチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド
エチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル
−N−β−メトキシエチルアニリン、3−メチル−4−
アミノ−N−エチル−N−δ−ヒドロキシブチルアニリ
ン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンス
ルホン酸塩が挙げられる。これらの化合物は目的に応じ
2種以上併用することもできる。
ウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、臭化物
塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾー
ル類もしくはメルカプト化合物のような現像抑制剤また
はカブリ防止剤などを含むのが一般的である。また必要
に応じて、ヒドロキシルアミン、N,N−ジ(スルホエ
チル)ヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミ
ン、亜硫酸塩、ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド
類、トリエタノールアミン、カテコールジスルホン酸類
の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレング
リコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリ
エチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン類の
ような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラー、
ナトリウムボロンハイドライドのようなカブラセ剤、1
−フェニル−3−ピラゾリドンのような補助現像主薬、
粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホ
ン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表
されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジアミ
ン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチル
イミノジ酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
ホスホン酸、ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホス
ホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テト
ラメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒ
ドロキシフェニル酢酸)及びそれらの塩を添加する。こ
れらの発色現像液のpHは9〜12であることが一般的
である。
カラー写真感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方
メートル当り1リットル以下であり、補充液中の臭化物
イオン濃度を低減させておくことにより300ml以下
にすることもできる。好ましくは30ml〜150ml
/m2である。補充量を低減する場合には処理槽の空気
との接触面積を小さくすることによって液の蒸発、空気
酸化を防止することが好ましい。また現像液中の臭化物
イオンの蓄積を抑える手段を用いることにより補充量を
低減することもできる。
能を有する浴により漂白処理される。漂白処理は定着処
理と同時に行われてもよいし(漂白定着処理)、個別に
行われてもよい。更に処理の迅速化を図るため、漂白処
理後漂白定着処理する処理方法でもよい。さらに二槽の
連続した漂白定着浴で処理すること、漂白定着処理の前
に定着処理すること、又は漂白定着処理後漂白処理する
ことも目的に応じ任意に実施できる。漂白剤としては、
前述したように一般式(I)で示される化合物の鉄(3
価)錯体を用いる必要があるが、必要に応じて他の漂白
剤を併用しても良い。併用可能な代表的漂白剤といえば
フェリシアン化物;重クロム酸塩;鉄(3価)もしくは
コバルト(3価)の有機錯塩、例えばエチレンジアミン
四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサン
ジアミン四酢酸、エチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸
などのアミノポリカルボン酸類もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの錯塩;過硫酸塩;臭素酸塩;過マン
ガン酸塩;ニトロベンゼン類などを併用していることが
できる。
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第3,893,858号、西独特許第
1,290,812号、特開昭53−95,630号、
リサーチ・ディスクロージャーNo.17,129号
(1978年7月)などの記載メルカプト基または、ジ
スルフィド結合を有する化合物;特開昭50−140,
129号に記載のチアゾリジン誘導体;米国特許第3,
706,561号に記載のチオ尿素誘導体;特開昭58
−16,235号に記載の沃化物塩;西独特許第2,7
48,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;
特公昭45−8836号記載のポリアミン化合物;臭化
物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基または
ジスルフイド基を有する化合物が促進効果が大きい観点
で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西
独特許第1,290,812号、特開昭53−95,6
30号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第
4,552,834号に記載の化合物も好ましい。これ
らの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカ
ラー感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤
は特に有効である。漂白能を有する浴の処理時間は迅速
化の目的で15秒〜60秒が好ましい。更に好ましくは
20秒〜50秒が好ましい。短かいと、脱銀不良が生
じ、長いと本発明の効果が十分に得られにくくなる。漂
白能を有する浴の処理時間は、迅速化の目的で5秒〜6
0秒が好ましく、更に好ましくは10秒〜45秒が好ま
しい。短いと脱銀不良が生じ、長いと本発明の効果が十
分得られにくくなる。
塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物
塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般
的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用
できる。漂白定着液や定着液の保恒剤としては、亜硫酸
塩や重亜硫酸塩、ベンゼンスルフォン酸類あるいはカル
ボニル重亜硫酸付加物が好ましい。本発明のハロゲン化
銀カラー写真感光材料は、脱銀処理後、水洗及び/又は
安定工程を経るのが一般的である。水洗工程での水洗水
量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材によ
る)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数(段
数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によ
って広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式にお
ける水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the Soc
iety of Motion Picture and Television Engineers 第
64巻、P.248−253(1955年5月号)に記
載の方法で、求めることができる。
水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内における水の
滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖し、生成した
浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。本発明
のカラー感光材料の処理において、このような問題の解
決策として、特開昭62−288,838号に記載のカ
ルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法
を極めて有効に用いることができる。また、後述する防
バクテリア剤、防カビ剤を用いることができる外、堀口
博著「防菌防黴剤の化学」、衛生技術会編「微生物の滅
菌、殺菌、防黴技術」、日本防菌防黴学会編「防菌防黴
剤事典」に記載の殺菌剤を用いることもできる。
pHは、4−9であり、好ましくは5−8である。水洗
水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定
し得るが、本発明では、15−45℃で5秒−2分、好
ましくは25−40℃で10秒−1分30秒の範囲を選
択するのが好ましい。更に、本発明の感光材料は、上記
水洗に代り、直接安定液によって処理することもでき
る。このような安定化処理においては、特開昭57−
8,543号、同58−14,834号、同60−22
0,345号に記載の公知の方法はすべて用いることが
できる。
乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活性剤を
含有することが好ましい。これらの界面活性剤として
は、ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤、
多価アルコール型非イオン性界面活性剤、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、高級アルコ
ール硫酸エステル塩型アニオン性界面活性剤、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、4級
アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、アミン塩型カ
チオン性界面活性剤、アミノ塩型両性界面活性剤、ベタ
イン型両性界面活性剤があるが、ノニオン性界面活性剤
を用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエチレ
ンオキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノールと
しては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェ
ノールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加モル
数としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効果の
高いシリコン系界面活性剤を用いることも好ましい。
処理後の感光材料に発生するカビの防止のために、種々
の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させることが好まし
い。これらの防バクテリア剤、防カビ剤の例としては特
開昭57−157244号及び同58−105145号
に示されるようなチアゾリルベンゾイミタゾール系化合
物、特開昭57−8542号に示されるようなイソチア
ゾロン系化合物、トリクロロフェノールに代表されるよ
うなクロロフェノール系化合物、ブロモフェノール系化
合物、有機スズや有機亜鉛化合物、酸アミド系化合物、
ダイアジンやトリアジン系化合物、チオ尿素系化合物、
ベンゾトリアゾール系化合物、アルキルグアニジン化合
物、ベンズアルコニウムクロライドに代表されるような
4級アンモニウム塩、ペニシリンに代表されるような抗
生物質等、ジャーナル・アンティバクテリア・アンド・
アンティファンガス・エイジェント(J. Antibact. Ant
ifung. Agents) vol 1. No.5, p.207〜223(1983)に記
載の汎用の防バイ剤等が挙げられる。これらは2種以上
併用してもよい。また、特開昭48−83820号記載
の種々の殺菌剤も用いることができる。
を含有させることが好ましい。好ましいキレート剤とし
ては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四
酢酸、ジエチレントリアミン−N,N,N′,N′−テ
トラメチレンホスホン酸などの有機ホスホン酸、あるい
は、欧州特許345172A1に記載の無水マレイン酸
ポリマーの加水分解物などをあげることができる。
化合物、例えば、ホルマリン、ヘキサメチレンテトラミ
ン及びその誘導体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘
導体、ジメチロール尿素、N−メチロールピラゾールな
どのN−メチロール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含
まれる。これらの化合物の好ましい添加量は安定液1リ
ットルあたり0.001〜0.02モルであるが、安定
液中の遊離ホルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアル
デヒドガスの飛散が少なくなるため好ましい。このよう
な点から色素画像安定化剤としては、ヘキサメチレンテ
トラミン、N−メチロールピラゾールなどの特願平3−
318644号記載のN−メチロールアゾール類、N,
N′−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピ
ペラジン等の特願平3−142708号記載のアゾリル
メチルアミン類が好ましい。また、その他必要に応じて
塩化アンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウ
ム化合物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、
硬膜剤、米国特許4786583号に記載のアルカノー
ルアミンや、前記の定着液や漂白定着液に含有すること
ができる保恒剤を含有させることも好ましい。これらの
内、特開平1−231051号明細書に記載のスルフィ
ン酸化合物(例えば、ベンゼンスルフィン酸、トルエン
スルフィン酸、あるいはこれらのナトリウム、カリウム
等の塩)が好ましく、これらの添加量としては安定液1
リットルあたり1×10-5〜1×10-3モルが好まし
く、特に3×10-5〜5×10-4モルがより好ましい。
℃において使用される。通常は33℃〜42℃の温度が
標準的であるが、より高温にして処理を促進し処理時間
を短縮したり、逆により低温にして画質の向上や処理液
の安定性の改良を達成することができる。また、感光材
料の節銀のため西独特許第2,226,770号または
米国特許第3,674,499号に記載のコバルト補力
もしくは過酸化水素補力を用いた処理を行ってもよい。
各処理工程における補充量は少ない方が好ましい。補充
液量は感光材料の単位面積当りの前浴の持込み量に対し
て、0.1〜50倍が好ましく、さらに好ましくは3〜
30倍である。更に、本発明において黒白感光材料を現
像するときに用いる現像液については特願昭61−22
6292号(特開昭63−81337号)明細書第66
頁第7行〜第68頁に記載されている。
る処理方式として、いかなる現像処理方式も用いること
ができる。具体的にはバッチ処理(詳細には「写真工
業」1974年11月号98頁などに記載)、ドラム処
理(詳細には「写真工業」1974年12月号45頁な
どに記載)、ハンガー処理(詳細には「写真工業」19
75年1月80頁などに記載)などを挙げることができ
る。また、感光材料の処理量に応じて補充液を補充しな
がら行なう連続処理を挙げることができる。また、現像
処理は、通常、自動現像機(自動機)を用いて行われ
る。具体的には、ローラー自現機(詳細には「写真工
業」1975年2月号71頁などに記載)、シネ式自現
機(詳細には「写真工業」1975年3月号70頁、同
4月号40頁などに記載)、リーダーベルト方式の自現
機(詳細には「写真工業」1975年5月号36頁など
に記載)、ローラー搬送型自現機(詳細には「写真工
業」1975年6月号41頁などに記載)などを用いる
ことができる。
を自動的に感材に供給するために重要な機能としては、
処理薬品を物理的に拡散させる為の攪拌と化学反応を早
めるための温度管理である。これらについての詳細は、
写真工業10月号(1974)82頁、同7月号(19
75)41頁に記載されている。また、処理槽に入る前
の自現機必須の機能としては感材収納容器(マガジン、
カセット、パトローネ、包材等)、感材接合手段、切断
手段(スプライサ、カッター等)、露光装置、DXコー
ドなどの感材が保有する情報の読取装置、その他の検出
器(例、メギレ検出)などを挙げることができる。ま
た、処理槽を出たあとの自現機必須の機能としては、乾
燥がある。この乾燥については桐栄良三編「乾燥装置」
(日刊工業新聞社刊)や「写真工業」7月号(197
5)41頁に詳細が載っている。
気との界面面積(S)や処理液容量(V)に対する開口
率(度)(K=S/V)が挙げられる。これらの観点で
特開昭53−57835号、同61−153645号等
の出願がある。また処理機の液量(V)が小さい自動機
は相対的に液交換率が上昇し、閑散処理時には開口率
(K)が小さく、かつタンク液量(V)が小さいものが
好ましい。これらの観点で、特開昭63−131138
号;同63−216050号等に記載された方法を用い
ることができる。
部品適正としての錆の観点、写真劣化成分の溶出観点、
部品の物理的劣化観点などがある。これらの観点につい
ては、特開平2−186342号、特開平2−1863
44号に一部記載されている。処理材の処理槽の形態と
しては、特開平1−267648;同2−67554等
に出願された多室処理槽や特開平3−209471;同
3−273237;同3−293661等に記載された
通電処理槽やEP0456210A2で公開された間隙
(0.2mmレベル)の処理カプセル処理などがある。
について記述する。本発明においては、各処理液間を感
光材料が移動する際の空中時間、即ちクロスオーバー時
間は短い程良く、好ましくは10秒以下、より好ましく
は7秒以下、更に好ましくは5秒以下である。上記の様
な短時間のクロスオーバーを達成するため、本発明はシ
ネ型の自動現像機を用いるのが好ましく、特にリーダー
搬送方式が好ましい。このような方式は、富士写真フイ
ルム(株)製自動現像機FP−550Bに用いられてい
る。また、搬送の線速度は大きい方が好ましいが、上記
リーダー方式では毎分30cm〜2mが一般的であり、好
ましくは50cm〜1.5mである。
特開昭60−191257号、同60−191258
号、同60−191259号に記載のベルト搬送方式が
好ましく、特に、搬送機構としては、特開平3−126
944号、同3−127062号、同3−127061
号に記載の各方式を採用することが好ましい。また、ク
ロスオーバー時間を短縮し、かつ処理液の混入を防止す
るため、クロスオーバーラックの構造は特開平3−12
6943号に記載された混入防止板を有するものが好ま
しい。
るだけ強化されていることが本発明の効果をより有効に
発揮する上で好ましい。攪拌強化の具体的方法として、
特開昭62−183460号、特開昭62−18346
1号に記載されている方法、即ち、富士写真フイルム
(株)製カラーネガフイルムプロセッサーFP−230
Bに採用されている様な感光材料の乳剤面に処理液の噴
流を衝突させる方法や、特開昭62−183461号の
回転手段を用いて攪拌効果を挙げる方法、更には液中に
設けたワイパープレードと乳剤面を接触させながら感光
材料(フィルム)を移動させ、乳剤表面を乱流化するこ
とにより攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環
流量を増加させる方法が挙げられる。これらの内、処理
液の噴流を衝突させる方法が最も好ましく、全処理槽共
この方法を採用することが好ましい。
際、感光材料が定着能を有する処理液と接触した後、1
5秒以内に噴流を衝突させることで本発明の効果は大幅
に向上する。より好ましくは10秒以内、更に好ましく
は5秒以内である。この様な効果が得られる原因は今の
ところ不明であるが、感光材料が定着能を有する液と接
触した直後の攪拌が弱いと残色の原因となる要因が発生
し、強く噴流を衝突させることにより、この要因を取り
除けるものと考えられる。
り具体的には特開昭62−183460号第3頁右下欄
〜第4頁右下欄の発明の実施例の項に記載された乳剤面
に向かい合って設けられたノズルからポンプで圧送され
た液を吐出させる方式が好ましい。ポンプとしてはイワ
キ社製のマグネットポンプMD−10、MD−15、M
D−20等を使用することが出来る。ノズルの穴径は直
径0.5〜2mm、好ましくは0.8から1.5mmであ
る。また、ノズルはチャンバー板面及びフィルム面に対
しできるだけ垂直方向に、かつ円形に開いていることが
好ましいが、角度としては搬送方向側から60度〜12
0度、形状として長方形やスリット状でもよい。ノズル
の数はタンク容量1l当り1個〜50個、好ましくは1
0個〜30個である。また、噴流がフィルムの一部に偏
って当たると、現像ムラや残色ムラが発生するため、同
じ場所だけにあたらないように、ノズルの位置を順次ず
らしておくことが好ましい。此のノズルの好ましい配列
は、例えば、搬送方向対し垂直に4〜8個程度の穴列
を、適当な間隔で位置を少しずつ変えたものである。ノ
ズルからフィルムまでの距離は近すぎると上記のムラが
発生し易く、遠すぎると攪拌効果が弱まるので、1〜1
2mmとするのが好ましく、より好ましくは3〜9mmであ
る。
最適範囲が存在し、好ましくは0.5〜5m/秒、特に
好ましくは1〜3m/秒である。処理液全体の循環は、
上記ノズルを通してのみでも、別途循環系を設けても良
い。全循環流量は、各処理槽共タンク容量1リットル当
り1分間に0.2〜5リットル、好ましくは0.5〜4
リットルであるが、漂白、漂白定着、定着の各脱銀工程
においては循環流量は比較的多いほうが良く、好ましい
範囲は1.5〜4リットルである。本発明の処理に用い
る自動現像機には、漂白液をエアレーションするための
装置を有していることが好ましい。エアレーションによ
り、連続処理時の二価鉄錯体生成による漂白速度の低下
や復色不良と呼ばれるシアンロイコ色素の生成を防止す
ることができる。
号及び同2−176747号に記載されているように孔
径300μm以下の多孔質ノズルを用いて処理槽容積1
リットル当り0.01リットル以上の流量を供給するこ
とが好ましい。補充液を補充しながら、感光材料を連続
的あるいは断続的に処理することをランニング処理と呼
ぶが、ランニング処理中の漂白液は、処理された感光材
料から溶出した界面活性剤により、非常に泡立ち易くな
る。従って、エアレーションを行うと非常に多くの泡が
発生し、処理槽から溢れることがある。これを防止する
ために、消泡手段を設けることが好ましく、具体的に
は、特開平4−3057号、同4−56853号、同4
−56854号に記載されているような方法が有効であ
る。
に起こる処理液の蒸発濃縮を補正することが好ましい。
最も好ましい蒸発補正方式は、蒸発分に相当する水を予
想して加えるもので、特開平4−1756号に記載され
ているように自動現像機の運転時間、停止時間及び温調
時間の情報に基づいて予め求められた係数により計算さ
れた加水量を添加するものである。この他に、特開平3
−248155号、同3−249644号、同3−24
9645号、同3−249646号、同4−14042
号に記載されている様な、液レベルセンサーを用いた蒸
発補正方法も好ましい。
り、開口面積を少なくしたり、排気ファンの風量を調節
することで行なうことができる。例えば、発色現像液の
好ましい開口率は前記した通りであるが、他の処理液に
おいても同様に開口面積を低下させることが好ましい。
排気ファンは、温調時の結露防止のために取付けられて
いるが、好ましい排気量としては、毎分0.1m3 〜1
m3 である、特に好ましい排気量としては、0.2m3
〜0.4m3 である。また、感光材料の乾燥条件も処理
液の蒸発に影響する。乾燥方式として、セラミック温風
ヒーターを用いるのが好ましく、供給風量として毎分4
m3 〜20m3 が好ましく、特に6m3 〜10m3 が好
ましい。
モスタットは、伝熱によって動作させる方式が好まし
く、取付け位置は、放熱フィンや伝熱部を通じて風下ま
たは風上に取りつけるのが好ましい。乾燥温度は、処理
される感光材料の含水量によって調整することが好まし
く、35mm幅のフィルムで45〜55℃、ブローニーフ
ィルムでは55〜65℃が最適である。処理液の補充に
際しては補充ポンプが用いられるが、ベローズ式補充ポ
ンプが好ましい。また、補充精度を向上させる方法とし
て、ポンプ停止時の逆流を防止するため、補充ノズルへ
の送液チューブの径を細くすることが有効である。好ま
しい内径としては1〜8mm、特に好ましい内径としては
2から5mmである。自動現像機には種々の部品材料が用
いられるが、好ましい材料を以下に記載する。
ラックや接液部のガイド類の材質としては、変性PPO
(変性ポリフェニレンオキサイド)、変性PPE(変性
ポリフェニレンエーテル)樹脂が好ましい。変性PPO
は日本ジーイープラスチック社製「ノリル」、変性PP
Eは旭化成工業製「ザイロン」、三菱瓦斯化学製「ユピ
エース」等が挙げられる。これらの材質は現像液、定着
液、漂白定着液などに対して耐薬品性の優れた材料であ
る。これらの材料は射出形成に適しており、また低発泡
成形やシンプレス成形、ガスカウンタープレッシャー成
形などの各種の中空成形も行うことができる利点があ
る。これらの成形方法を利用して処理槽と温調槽の一体
成形化や複雑な構造のガイドやラック類の一体成形化が
可能になった。さらに肉厚な成形体やブロック等肉厚部
材を作ることが可能になった。エンジニアリングブロー
成形によって自動現像機のカバー類などの大型ハウジン
グ部材などにも利用できる。これらの材質は、一般のA
BSよりも耐熱温度が高いため自動現像機の乾燥部材質
にも使用できる。さらに耐熱や剛性を必要な時はガラス
繊維強化やフィラー添加されたグレードを使用すること
ができる。
エン・スチレン樹脂)は、処理液(例えば、カラー現像
液、漂白液、定着液、漂白定着液)に対する耐薬品性を
有しているため、タンクの一部やラック類に使用するこ
とができる。電気化学工業製「デンカ」、宇部興産製
「サイコラック」や三菱モンサント化成、日本合成ゴム
など各社のABS樹脂を使用できる。ABSは、80℃
以下の環境で使用することが好ましい。また、ABSは
射出成形による成形性が良好で、成形時のヒケが少なく
平面性良く成形できるため自動現像機のハウジングにも
適した材料である。プロセサの供給部やカセット類にも
適した材質である。また、オレフィン系樹脂のPE(ポ
リエチレン)、PP(ポリプロピレン)は、処理液一般
に(例えば、カラー現像液、漂白液、定着液、安定液)
に対して高い耐薬品性を有している。PEは昭和電工、
宇部興産などで多数の製品がある。PPは宇部興産、チ
ッソ、三井東圧化学、旭化成など多数の製品がある。自
動現像機では補充タンクや廃液タンクなどの材質として
使用されている。材料が安価で中空成形で容易に大型タ
ンクを製作できるため、高い寸法精度を必要としない部
位に好ましく用いることができる。
耐薬品性に優れ、安価で簡単に溶接できるため加工性に
すぐれている。PVCとしては電気化学工業や理研ビニ
ル工業などのほかに各種モールダーメーカーなど多くの
会社より多品種が生産されている。タキロン工業「タキ
ロンプレート」や三菱樹脂「ヒシプレート」から押出成
形された板材が市販されており、また各種変性処理され
たPVCも市販されており容易に用いることができる。
アクリル変性PVCとしては、筒中プラスチック「カイ
ダック」やサンアロー化学などから市販されている。ア
クリル変性PVCは、表面が平滑に仕上がり撥水性が良
く、タンクに使用した場合、処理液の析出(例 発色現
像液から主薬などの析出)をひきおこしにくく適した材
料である。PVCの押出や射出成形品の表面を平滑にす
るための工夫としては、変性PVCの他に大豆油などを
添加して成形時の流動性を向上させることは効果が高
い。大豆油(好ましくは変成大豆油)の添加は、樹脂表
面を平滑化し、スリキズなどによって感材の品質を損ね
ないだけでなく、成形時の流動性を向上させる効果があ
る。
性向上のために処理槽や処理部のガイドの材質として、
結晶性ポリマーが用いることができる。PBT(ポリブ
チレンテレフタレート)、HDPE(超高密度ポリエチ
レン樹脂)、PTFE(ポリ四ふっ化エチレン樹脂)、
PFA(四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコキシエ
チレン樹脂)、PVDF(ポリふっ化ビニリデン樹脂)
などが感材が接触するガイドや処理液(例えば、発色現
像液)が析出しやすい液界面部分などに適している。上
記のふっ化物はPPEなどの他の材質にコーティングし
ても効果を発揮する。
(ポリ塩化ビニル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、P
E(ポリエチレン)、UHMPE(超高分子量ポリエチ
レン)、PMP(ポリメチルペンテン)、PPS(ポリ
フェニレンサルファイド)、変性PPO(変性ポリフェ
ニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレン
エーテル)などの熱可塑性樹脂が適している。PP、P
E、PMPなどのオレフィン系樹脂はローラー表面を平
滑に射出成形でき、比重が小さいため回転負荷が小さく
できるため、搬送される感材の乳剤面側にキズがつきに
く適している。これらは、ターン部の鼓ローラーなどに
良く使われている。UHMPEやPTFE(PFAやP
VDFを含む)などの材質は、感材が摺動する部分や処
理液の撥水を必要とする部分に適している。ローラーに
処理液の析出物が付着して固化したものによって感材が
きずつけられるのを防ぐ効果がある。これらの材質をロ
ーラー表面(コーティングを含む)に備えたローラー
は、処理液の界面に位置するローラーやスクイズ部分の
ローラーに適している。PVCは、押出成形によってロ
ーラーに加工しやすく適している。また、2重押出成形
によってローラーの表面に硬度の低い軟質の樹脂部分を
有したローラーを容易に製造することができ、感材に対
してソフトタッチで接触でき好ましい。搬送力を伴うロ
ーラーにはPVCの他に変性PPO、変性PPE、変性
PPSなどが剛性を高く、高い回転トルクに耐えること
ができるため適している。これらは、剛性をさらに高め
るためにガラス繊維強化やマイカ、タルク、チタン酸カ
リウムなどのミネラル添加の強化剤を使用することが好
ましい。強化物を添加することによってローラーの曲げ
弾性率が向上して経時変化によるクリープ変形を防止で
き長期の使用によってローラーがたわむことがなく安定
した搬送性を確保することができる。また、無機物を樹
脂に添加して成形することでローラー表面に現れた無機
質粒子によって表面を梨地状に荒らして搬送物のスリッ
プを防止することができる。添加する無機物の粒子径や
添加量を調整しローラー表面粗度をコントロールでき
る。
幅が広くローラー長の長いものには熱硬化性樹脂が適し
ている。PF(フェノール樹脂)、熱硬化性ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。エポキシ樹脂
もアルカリ性処理液以外の一部の処理液には適してい
る。PFとしてはレゾール系が好ましく、三井東圧化学
「OR−85」は特に適している。補強のためにグラフ
ァイトを添加するとよい。このローラーは細く(例えば
外径8mm)できるため、処理ラックを小型化できる。熱
硬化性ウレタン樹脂としては、日本ユニポリマー「ユニ
ロン」、大日本インキ化学工業「パンデックス」、武田
薬品工業「タケネート」などが適している。現像液によ
る耐汚染防止のためにはフッ素系樹脂で被膜されたロー
ラーも好ましい。具体的には、特開平4−161955
号に開示された樹脂などを用いることができる。ニップ
ローラー等の軟質ローラーには、エラストマーを用いる
ことができる。例えば、オレフィン系エラストマー、ス
チレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、塩ビ
系エラストマーなどが好ましい。
A(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)、UHMPE(超高分子量ポリエチレン)、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(全芳香族ポ
リエステル樹脂、液晶ポリマー)、PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン)など熱可塑性結晶性樹脂が適して
いる。PAとしては、66ナイロン、6ナイロン、12
ナイロン等のポリアミド樹脂のほかに分子鎖中に芳香族
環をもつ芳香族系ポリアミドや変性ポリアミドが含まれ
る。66ナイロン、6ナイロンとしては東レやデュポン
「ザイテル」、12ナイロンとしては東レ「リルサ
ン」、ダイセル・ヒュルス「ダイアミド」などが適して
いる。芳香族系ポリアミドとしては、三菱瓦斯化学「レ
ニー」ポリアミドMXD6、変性ポリアミドでは三井石
油化学「アーレン」変性ポリアミド6Tなどが適してい
る。PAは、吸水率が高いため処理液中で膨潤しやすい
ためガラス繊維強化や炭素繊維強化グレードが好まし
い。芳香族系ポリアミドは、比較的吸水率が低いため膨
潤しにくく、高い寸法精度を得ることができる。そのほ
かコンプレッション成形によって得られたMCナイロン
のような高分子量品は繊維強化なしでも十分な性能を得
ることができる。そのほかに、「ポリスライダー」のよ
うな含油ナイロン樹脂も使われる。PBTはPAとは反
対に極めて吸水率が低いため処理液に対して高い耐薬品
性を有している。東レや大日本インキ化学工業のPBT
や日本ジーイープラスチックス「バロックス」が用いら
れる。PBTはガラス繊維強化品でも未強化品でも部位
に応じて使用される。ギヤの噛み合いを良化するために
はガラス強化品と未強化品と組み合わせて使用すること
が好ましい。UHMPEとしては、未強化品が適してお
り、三井石油化学「リュープマー」、「ハイゼックスミ
リオン」、作新工業「ニューライト」、旭化成「サルフ
ァイン」、大日本印刷「超高分子ポリエチレンUHM
W」が適している。PPSとしては、ガラス繊維や炭素
繊維強化のものが好ましい。LCPとしては、ICIジ
ャパン「ビクトレックス」、住友化学「エコノール」、
日本石油「ザイダー」、ポリプラスチックス「ペクト
ラ」などを用いることができる。PEEKは、現像機の
いずれの処理液に対しても極めて耐薬品性や耐久性が良
好で未強化品で十分な性能を発揮する好適な材質であ
る。
チレンなどが好ましい。自動現像機の処理液中で使用さ
れるバネやスプリングとしては通常ステンレス(SUS
316)、チタンなどが使用される。チタンではバネや
スプリングを適切につくることができない場合、プラス
チックスプリングを用いることができる。荷重が加わっ
た時の変形量が少ない(フック則の臨界歪が1.6%以
下)用途であれば、PBT(例 日本ジーイープラスチ
ックス「バロックス310」など)、PP(例 旭化成
「M−1500」など)、変性PPO(例 日本ジーイ
ープラスチックス「ノリル731J」など)、変性PP
E(例 旭化成「ザイロン220V」など)で使用が用
いられる。スプリング力が弱い場合、ガラス繊維強化し
た材質を使用することも効果がある。スプリングが長期
にわたって安定したニップ力を得るためには、PSF
(ポリスルホン)、PAR(ポリアリレート)、PES
(ポリエーテルスルホン)、PEI(ポリエーテルイミ
ド)、PAI(ポリアミドイミド)が適している。特に
スーパーエンプラの非結晶性樹脂が優れておりPSF、
PES、PEIは、特に好ましい。PSFは、アモコ
「ユーテルP1700」、PESはICI「VICTR
EX 4800G」、PEIは日本ジーイープラスチッ
クス「ウルテム」などが使用できる。強い荷重で長期に
使用するスプリングの場合はPEEKやPPS、LCP
などの結晶性樹脂が使われる。非結晶樹脂はクリープが
少なく、成形時の寸法精度がきわめて良いため、低荷重
のバネにはきわめて適している。高い疲労限界応力を必
要とする部位では結晶性樹脂が適しておりPEEKは、
ICI「VICTREX 450G」、PPS「ライト
ン」、LCPI型 住友化学「エコノール E200
0」、LCII型ボリプラスチック「ベクトラ A95
0」などが代表的なグレードである。スクイズローラー
等の軟質材料としては、発泡、塩化ビニル樹脂や発泡シ
リコン樹脂、発泡ウレタン樹脂が適している。発泡ウレ
タン樹脂としては東洋ポリマー(株)製「ルビセル」が
挙げられる。
トパイプの継手、シール材などのゴム材質およびエラス
トマーとしては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイト
ンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマー
などが好ましい。具体例としては、住友ベークライト
(株)製「スミフレックス」、三井石油化学(株)製
「ミラストマー」(オレフィン系エラストマー)、三菱
油化(株)製「サーモラン」(ゴム入りオレフィン系エ
ラストマー)、同「ラバロン」、日本モンサント化成
(株)又はエーイーエス・ジャパン(株)製「サントプ
レーン」、三菱化成ビニル(株)製「サンプレーン」
(高弾性塩ビ系エラストマー)、特開平3−19805
2号に記載のシリコンゴムやバイトンゴムなどを挙げる
ことができる。搬送ベルトなどのベルトの芯材として
は、超高強度ポリエチレン樹脂繊維(例えば、特開平4
−6554号に記載)、ポリフッ化ビニリデン樹脂繊維
(例えば、特開平4−16941号に記載)、アラミド
繊維(例えば、東レ・デュポン(株)製「ケプラ」)な
どを用いることができる。
した各々の個所に用いられるプラスチックなどの材料に
ついては、「プラスチック成形材料商取引便覧−特性デ
ーターベース−1991年版」(株)合成樹脂工業新聞
社発行に基づいて容易に選択、入手することができる。
本発明に使用される補充カートリッジの材質は、紙、プ
ラスチック、金属等いかなる材質でも用いることができ
るが、特に酸素透過係数が50ミリリットル/m2 ・a
tm・day以下のプラスチック材料が好ましい。尚、
酸素透過係数は「O2 permeation of p
lastic container,Modern P
acking;N.J.Calyan,1968)12
月号、第143〜145頁に記載の方法により測定する
ことができる。
的には塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(N
Y)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエステル(PES)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重
合体(EVAL)、ポリアクリロニトル(PAN)、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等を挙げることができる。酸素透過性
を低減する目的では、PVDC、NY、PE、EVA、
EVAL及びPETの使用が好ましい。これらの材料は
単一で使用し、成形して使用しても良いし、フィルム状
にし、複数種貼り合せて使用する方法(いわゆる複合フ
ィルム)を用いても良い。また、容器の形状としては、
瓶タイプ、キュービックタイプ、ピロータイプ等の各種
形状を使用することができるが、本発明はフレキシブル
で取扱性が容易で使用後減容化が可能なキュービックタ
イプ及びこれに類する構造が特に好ましい。
下記に示す構造が特に好ましいが、これらに限定される
ものではない。 ・PE/EVAL/PE ・PE/アルミニウム箔/PE ・NY/PE/NY ・NY/PE/EVAL ・PE/NY/PE/EVAL/PE ・PE/NY/PE/PE/PE/NY/PE ・PE/SiO2 膜/PE ・PE/PVDC/PE ・PE/NY/アルミニウム箔/PE ・PE/PP/アルミニウム箔/PE ・NY/PE/PVDC/NY ・NY/EVAL/PE/EVAL/NY
クロン程度であり、好ましくは10〜1000ミクロン
程度である。また、完成容器の内容量は100ミリリッ
トル〜20リットル、好ましくは500ミリリットル〜
10リットル程度である。上記容器(カートリッジ)
は、ダンボールやプラスチックの外箱を有してもよく、
外箱と一体成形にて作成されていても良い。本発明のカ
ートリッジには各種処理液を充填することができる。例
えば、カラー現像液、黒白現像液、漂白液、調整液、反
転液、定着液、漂白定着液、安定液等を挙げることがで
きるが、特に酸素透過係数の低いカートリッジにはカラ
ー現像液、黒白現像液、定着液及び漂白定着液を使用す
るのが好ましい。上述した現像処理方式、自動現像機、
特にその構成や材質、処理液の補充の仕方、その補充カ
ートリッジなどは、本発明の処理方法に限らず、他の処
理方法にも適用することができる。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロ
ナ放電処理を施した後、ドテシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムを含むゼラチン下塗層を設け、更に種々の写真
構成層を塗布して以下に示す層構成の多層カラー印画紙
A〜Hを作製した。塗布液は以下の様にして調製した。
pd−2)3.0g、色像安定剤(Cpd−4)2.0
g、色像安定剤(Cpd−6)18.0g、色像安定剤
(Cpd−7)40.0gおよび色像安定剤(Cpd−
8)5.0gに、酢酸エチル50.0ccおよび溶媒
(Solv−6)14.0gを加え溶解し、この溶液を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8ccを含む2
0%ゼラチン水溶液500ccに添加した後、超音波ホ
モジナイザーにて乳化分散させて乳化分散物を調製し
た。一方、塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.
58μmの大サイズ乳剤と0.45μmの小サイズ乳剤
との1:4混合物(Agモル比)。粒子サイズ分布の変
動係数はそれぞれ0.09と0.11、各サイズ乳剤と
もAgBr0.6モル%を粒子表面の一部に局在含有さ
せた)が調製された。この乳剤には下記に示す赤感性増
感色素Eが銀1モル当たり大サイズ乳剤に対しては0.
9×10-4モル、また小サイズ乳剤に対しては1.1×
10-4モル添加されている。また、この乳剤の化学熟成
は硫黄増感剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳
化分散物とこの赤感性塩臭化銀乳剤とを混合溶解し、以
下に示す組成となるように第五層塗布液を調製した。
の塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層
のゼラチン硬膜剤としては、1−オキシ−3,5−ジク
ロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。ゼラチン
硬膜剤の量は、表6に示したように変更して、膨潤度の
異なるA〜Hの試料を作成した。
をそれぞれ全量が25.0mg/m2 と50.0mg/
m2 となるように添加した。各感光性乳剤層の塩臭化銀
乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。 〔青感性乳剤層〕 増感色素A
剤に対しては各々2.0×10-4モル、また小サイズ乳
剤に対しては各々2.5×10-4モル) 〔緑感性乳剤層〕 増感色素C
剤に対しては4.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対し
ては5.6×10-4モル)および、増感色素D
剤に対しては7.0×10-5モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.0×10-5モル) 〔赤感性乳剤層〕 増感色素E
剤に対しては0.9×10-4モル、また小サイズ乳剤に
対しては1.1×10-4モル) 更に下記の化合物をハロゲン化銀1モル当たり2.6×
10-3モル添加した。
感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン
化銀1モル当たり8.5×10-5モル、7.7×10-4
モル、2.5×10-4モル添加した。また、青感性乳剤
層及び緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハ
ロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モルと2×10-4
モル添加した。また、イラジェーション防止のために乳
剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加し
た。
は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換
算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレンラミネート紙〔第一層側のポリエチレンに
白色顔料(TiO2 )と青味染料(群青)を含む〕
動プリンターFAP3500(富士写真フィルム社製)
を用いて像様露光し、以下の処理工程及び処理液を用い
て漂白定着液の2倍補充するまで連続処理(ランニング
テスト)を実施した。但し、漂白定着液の組成は表7に
示したように漂白剤の化合物を変更した各々の水準につ
いてランニングテストを行なった。 処理工程 温度 時間 補充量 タンク容量 (秒) (ml/m2 ) (リットル) カラー現像 40.0℃ 30 60 17 漂白定着 30〜35℃ 20 60 17 リンス 30〜35℃ 10 − 8 リンス 30〜35℃ 10 − 8 リンス 30〜35℃ 10 − 8 リンス 30〜35℃ 10 200 8 リンスは→→→の4タンク向流方式とした。
ング終了時に、各試料に感光計(富士写真フィルム株式
会社製、FWH型、光源の色温度3200°K)を使用
し、センシトメトリー用フィルターの階調露光を与えた
(この時の露光は0.1秒の露光時間で250CMSの
露光量になるように行なった)。各試料の最大濃度部
を、蛍光X線にて残存銀量を測定した。(μg/c
m2 )また、同時にシアンの最大濃度をもマクベス濃度
計にて測定した。更に最大濃度部はCN−16X N2
ブリーチに4分間浸セキし、水洗した後に乾燥し、シ
アン濃度を再測定した。この時のシアン最大濃度の上昇
率(復色不良の程度)を発色率P(%)として求めた。 P(%)=〔(処理後のシアン濃度)/(再ブリーチ後
のシアン濃度)〕×100(%) 測定結果を表7に示す。
が少なく、発色率Pが高く、それらは本発明以外の場合
に比して相当良いから、本発明においては脱銀性及び復
色性において著しく優れている。そして、表7の試料A
などに見るように、写真層の膨潤度、あるいはキレート
剤の種類の中の一方の条件を満たしても、本発明の効果
を得ることはできない。また、表7によると本発明にお
いては、写真層の膨潤度が2.0〜3.0の範囲におい
て特に優れた効果を得ることができる。
変更し、他は試料Dと同様にして試料D−1,2,3,
4,5を作成した。なお、試料D−3は実施例1の試料
Dと同じものである。
されたランニング液1−1〜1−7にて処理し、同様に
脱銀性、復色性を評価した。測定結果を表9に示した。
0g/m2 以下のD−1,D−2,D−3において、そ
の効果が顕著である。表9に示す結果に見るように、本
発明においては、感光材料として塗布銀量が少ないもの
を用いる場合には、より一層脱銀性及び復色性が向上す
る。特に塗布銀量が0.7g/m2 以下のものが良い。
漂白剤に本発明の化合物鉄(3価)錯体を用いない場合
にはこのような効果は見られない。
真感光材料の処理において脱銀性及び復色性が著しく優
れている。しかも、これらの効果は処理時間を短くした
迅速処理において得られる。中でも漂白定着液による処
理時間が10〜45秒と短い場合は、長い場合と同様の
効果が得られる。また、これらの効果は、前記感光材料
が塗布銀量が0.7g/m2 以下と少ないものを用いる
場合に一層良い結果が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ハロゲン化銀カラー印画紙の現像処理に
おいて、写真層の膨潤度が1.5〜4.0であるハロゲ
ン化銀カラー印画紙を、カラー現像の後に、下記一般式
(I)で示される化合物の鉄(3価)錯体を少なくとも
1種含有する漂白定着液にて処理を行い、その後直ちに
水洗工程を10〜40秒、又は安定化工程を10〜40
秒、又は水洗工程及び安定化工程を10〜40秒行うこ
とを特徴とするハロゲン化銀カラー印画紙の処理方法。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 及びR6 はそれ
ぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を
表す。Wは下記一般式(W)で表される連結基を表す。
M1 ,M2 ,M3 及びM4 はそれぞれ水素原子又はカチ
オンを表す。 一般式(W) −(W1 −Z)n −W2 − 一般式(W)において、W1 はアルキレン基又は単結合
を表す。W2 はアルキレン基又は−CO−を表す。Zは
単結合、−O−、−S−、−CO−又は−N(RW )−
(RW は水素原子又は置換されてもよいアルキル基を表
す。)を表す。ただし、ZとW1 が同時に単結合である
ことはない。nは1ないし3の整数を表す。) - 【請求項2】 前記漂白定着液による処理時間が10〜
45秒であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン
化銀カラー印画紙の処理方法。 - 【請求項3】 前記ハロゲン化銀カラー印画紙の塗布銀
量が、1m2 当たり0.3〜0.7gであることを特徴
とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー印画紙の処理
方法。
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---|---|---|---|
JP30320592A JP2923514B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 |
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JPH06130605A JPH06130605A (ja) | 1994-05-13 |
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