JP2832719B2 - チップ形コンデンサ - Google Patents

チップ形コンデンサ

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JP2832719B2 JP63280865A JP28086588A JP2832719B2 JP 2832719 B2 JP2832719 B2 JP 2832719B2 JP 63280865 A JP63280865 A JP 63280865A JP 28086588 A JP28086588 A JP 28086588A JP 2832719 B2 JP2832719 B2 JP 2832719B2
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郁夫 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コンデンサの改良にかかり、特に、基板
への表面実装に適したチップ形コンデンサに関する。
〔従来の技術〕
従来、コンデンサのチップ化を実現するには、コンデ
ンサ素子に樹脂モールド加工を施し、樹脂端面から導出
した外部接続用のリード線を樹脂側面に沿って折り曲
げ、プリント基板の配線パターンに臨ませていた。
あるいは、例えば実公昭59−3557号公報に記載された
考案のように、従来のコンデンサを外装枠に収納し、リ
ード線を外装枠の端面とほぼ同一平面上に配置したもの
が提案されている。また、特開昭60−25116号公報およ
び特開昭60−245115号公報に記載された発明のように、
有底筒状の外装枠にコンデンサを配置して、外装枠底面
の貫通孔からリード線を導出し、このリード線を外装枠
の外表面に設けた凹部に収めるように折り曲げたものが
提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、モールド加工を施すチップ形コンデン
サでは、モールド加工時の熱的ストレスによりコンデン
サ素子が熱劣化するおそれがあるとともに、その製造工
程も煩雑であった。
また、耐熱性の合成樹脂等からなる外装枠にコンデン
サを収納する場合、微小な外装枠を高速で成形すること
は困難であった。
また、別の課題として、外装枠にコンデンサを収納し
たチップ形のコンデンサをプリント基板に表面実装した
場合、半田付けによってプリント基板と固定されるの
は、リード線が導出された端面側のみである。そのた
め、プリント基板に実装したチップ形コンデンサは、必
ずしも機械的強度に優れるものではなく、例えば外装枠
の横方向からのストレスに対しては、リード線の半田付
けした部分を支点にチップ形コンデンサ本体が回転する
ように移動し、ときには離脱してしまう場合があった。
そこで、補助端子を半田付けするなどの補助機構を備
えることが考えられるが、微小なチップ形コンデンサに
この機構を備えることは極めて困難であるとともに、製
造工程における工数が増加してしまう。
この発明は、チップ形コンデンサをプリント基板に実
装した状態での機械的強度を向上させることを目的とし
ている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、コンデンサの外観形状に適合した収納空
間を有する外装枠にコンデンサを収納するとともに、コ
ンデンサのリード線を外装枠の開口端面および底面に沿
って折り曲げたチップ形コンデンサにおいて、外装枠底
面の四隅のうち、一方の開口端面に接する2っの隅部に
設けた溝部にリード線を収納し、他方の開口端面に接す
る2っの隅部に半田付け可能な金属からなる補助端子
を、その表面が露出するように埋設したことを特徴とし
ている。
またこの補助端子の一部が、外装枠の一方の開口端面
に沿って折り曲げられ、あるいは補助端子の周辺部が、
外装枠の側面から突出していることを特徴としている。
〔作 用〕
図面に示したように、コンデンサ1を収納した外装枠
2の底面の四隅には、コンデンサ1のリード線3と、半
田付け可能な金属板からなる補助端子10とが配置されて
いる。このチップ形コンデンサをプリント基板に実装し
て半田付けする場合、コンデンサ1のリード線3ととも
に補助端子10を半田付けすると、外装枠2の両端がプリ
ント基板に固着されることになる。そのため、プリント
基板上での機械的強度が向上し、従来のように、リード
線3の半田付け部分を支点にチップ形コンデンサ体がプ
リント基板上を移動、離脱することがなくなる。
また、補助端子10は外装枠2の底面のうち、2っの隅
部に配置されているため、このチップ形コンデンサを実
装するプリント基板の配線パターンに合わせて一方のみ
を半田付けすることも可能である。
更に、第4図に示したように、補助端子11を外装枠2
の側面から突出させた場合、チップ形コンデンサ全体の
安定性が更に向上するとともに、補助端子11の半田付け
部分が、外装枠2の側面から突出することになり、補助
端子11の半田状態の確認が容易になる。
〔実施例〕
次いでこの発明の実施例を図面にしたがい説明する。
第1図はこの発明の第1の実施例によるチップ形コンデ
ンサを底面方向から示した斜視図、第2図は、この発明
の第1の実施例で使用する外装枠を示した斜視図、第3
図は第1の実施例で使用するリードフレームを示す斜視
図である。第4図は、この発明の第2の実施例を示す斜
視図である。
コンデンサ1は、図示しない電極箔と電解紙とを巻回
して形成したコンデンサ素子を、アルミニウム等からな
る有底筒状の外装ケースに収納し、外装ケース開口端を
封口体で密封するとともに、コンデンサ素子から導いた
リード線3を前記封口体に貫通させて外部に引き出して
いる。
外装枠2は、第2図に示すように、内部に円筒状の収
納空間4を具備し、一方の開口端面には、この開口端面
の一部を覆う壁部5が形成されている。この壁部5は、
外装枠2の収納空間4に収納されるコンデンサ1の端面
と当接して、コンデンサ1を収納空間4に係止すること
になる。また、外装枠2の底面の四隅のうち、壁部5が
形成された開口端面と接する2っの隅部には溝部6が形
成されている。この溝部6には、コンデンサ1のリード
線3が収納されることになる。
この外装枠2は、第3図に示したような、基体部8
に、複数の接続部9が形成されたリードフレーム7に一
体に成形する。このリードフレーム7は、アルミニウ
ム、鉄、銅等の金属材もしくはこれらのクラッド材等の
半田付け可能な金属からなり、外装枠2の製造工程では
外装枠2の供給手段ともなる。また実施例においては、
予めリードフレーム7の接続部9の中央部付近を一部切
り抜いて切抜部13を形成するとともに、この切抜部13を
約30度程度折り曲げておく。
外装枠2は、第3図に示されるように、リードフレー
ム7の接続部9の切抜部13および端面を埋設するように
成形される。このときリードフレーム7の接続部9は、
外装枠2の底面のうち、溝部6が形成された隅部と相対
する隅部に、その表面を露出するように成形する。そし
て、リードフレーム7に外装枠2が成形された後、外装
枠2をリードフレーム7から分離して、リードフレーム
7の接続部9を補助端子10とする個別の外装枠2が形成
される。
コンデンサ1は、この外装枠2の収納空間に収納され
るとともに、コンデンサ1のリード線3は外装枠2の開
口端面および底面に沿って折り曲げられて溝部6に収納
され、第1図に示したようなチップ形コンデンサを形成
される。
この実施例によるチップ形コンデンサは、底面に半田
付け可能な金属からなる補助端子10を具備している。そ
のため、プリント基板への実装においては、リード線3
とともに、補助端子10を半田付けすることにより、実装
枠2の両端での固着ができるようになる。
なお、外装枠2の収納空間4は、この実施例では外観
形状が円筒状のコンデンサ1を用いているため、コンデ
ンサ1の外観形状に適合する形状、すなわちコンデンサ
1の外径寸法とほぼ同じ内径寸法の円筒状に形成されて
いる。非円筒状のコンデンサ、例えば断面形状が楕円状
に形成されたコンデンサを用いる場合は、その形状に適
合した楕円筒状の収納空間を有する外装枠を用いること
になる。
次いで、第4図に示したこの発明の別の実施例を説明
する。
コンデンサ1は、第1の実施例と同様に、外装ケース
にコンデンサ素子を収納し、外装ケースの開口部を封口
体で密封している。
また、外装枠2も第1の実施例と同様に、コンデンサ
1の外観形状に適合した収納空間を有するとともに、底
面の四隅のうち一方の開口端面に接する2っの隅部に溝
部6を備えている。
この外装枠の底面には、第1の実施例と同様に溝部6
が形成された隅部と相対する2の隅部に半田付け可能な
金属からなる補助端子11が埋設されている。そして、こ
の補助端子11は、外装枠2の側面から僅かに突出してい
るとともに、この補助端子11の周辺部に突片12を具備し
ている。この突片12は、外装枠2の開口端面に沿って折
り曲げられて外装枠2の端面から露出している。
この実施例によるチップ形コンデンサでは、外装枠2
から半田付け可能な金属からなる補助端子11の端部およ
び突片12が表面に露出することになる。特に、底面にお
ける補助端子11は、外装枠2の側面から突出しているた
め、第1の実施例と比較して、より安定した実装状態を
実現することができる。また、補助端子11を半田付けし
た状態をこの突出した部分で目視により容易に確認する
ことができる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明は、コンデンサの外観形状に適
合した収納空間を有する外装枠にコンデンサを収納する
とともに、コンデンサのリード線を外装枠の開口端面お
よび底面に沿って折り曲げたチップ形コンデンサにおい
て、外装枠底面の四隅のうち、一方の開口端面に接する
2っの隅部に設けた溝部にリード線を収納し、他方の開
口端面に接する2っの隅部に半田付け可能な金属からな
る補助端子を、その表面が露出するように埋設したこと
を特徴としているので、この補助端子を半田付けするこ
とにより、チップ形コンデンサの両端が固着され、プリ
ント基板上での耐振動性能が改善される。そのため、従
来のようにリード線の半田付け部分を支点としてチップ
形コンデンサ本体が移動、離脱するような不都合がなく
なり、信頼性が向上する。
またこの補助端子の一部が、外装枠の一方の開口端面
に沿って折り曲げられ、あるいは補助端子の周辺部が、
外装枠の側面から突出していることを特徴としているの
で、このチップ形コンデンサをプリント基板に実装した
場合、安定した実装状態を実現することができる。ま
た、補助端子の半田付け状態を外部から目視により確認
することが容易となり、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例によるチップ形コンデ
ンサを底面方向から示した斜視図、第2図はこの発明の
第1の実施例で使用する外装枠を、第3図は第1の実施
例で使用するリードフレームをそれぞれ示す斜視図であ
る。第4図は、この発明の第2の実施例を示す斜視図で
ある。 1……コンデンサ、2……外装枠、3……リード線、 4……収納空間、5……壁部、6……溝部、 7……リードフレーム、8……基体部、 9……接続部、10,11……補助端子、12……突片、 13……切抜部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンデンサの外観形状に適合した収納空間
    を有するとともに、収納空間の両端に開口端面が設けら
    れ、一方の開口端面に一つの側面からコンデンサのリー
    ド線の導出部分に至る部分で、前記開口端面より突出し
    た面を持つ壁部を設けた外装枠にコンデンサを収納し、
    外装枠に収納したコンデンサのリード線を外装枠の開口
    端面に設けた壁部および底面に沿って折り曲げたチップ
    形コンデンサにおいて、外装枠底面の四隅のうち、一方
    の開口端面に設けた壁部に接する2っの隅部に設けた溝
    部にリード線を収納し、他方の開口端面に接する隅部に
    半田付け可能な金属からなる補助端子を、その表面が露
    出するように埋設したことを特徴とするチップ形コンデ
    ンサ。
  2. 【請求項2】外装枠底面に埋設される補助端子の一部
    が、外装枠の一方の開口端面に沿って折り曲げられてい
    ることを特徴とする請求項1記載のチップ形コンデン
    サ。
  3. 【請求項3】外装枠底面に埋設される補助端子の周辺部
    が、外装枠の側面から突出していることを特徴とする請
    求項1記載のチップ形コンデンサ。
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JPS5873110A (ja) * 1981-10-27 1983-05-02 エルナ−株式会社 チツプ形電解コンデンサおよびその製造法
JPS60245115A (ja) * 1984-05-18 1985-12-04 松下電器産業株式会社 アルミ電解コンデンサ

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