JP2804699B2 - 孔版印刷装置における製版装置 - Google Patents

孔版印刷装置における製版装置

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JP2804699B2
JP2804699B2 JP5149627A JP14962793A JP2804699B2 JP 2804699 B2 JP2804699 B2 JP 2804699B2 JP 5149627 A JP5149627 A JP 5149627A JP 14962793 A JP14962793 A JP 14962793A JP 2804699 B2 JP2804699 B2 JP 2804699B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱性孔版印刷用のマ
スタをサーマルヘッド等で穿孔製版する製版装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より簡便な印刷方式としてデジタル
式感熱孔版印刷が知られており、これは、微細発熱素子
が一列に並んだサーマルヘッドをプラテンローラを用い
て感熱孔版マスタに押圧させ、パルス的にサーマルヘッ
ドの発熱素子に通電し発熱させながら感熱孔版マスタを
搬送させることで、画像情報に基づいて熱溶融穿孔させ
た後、感熱孔版マスタを自動搬送して多孔性円筒状の版
胴の外周面に自動的に巻き付け、その感熱孔版マスタに
対してプレスローラ等の押圧手段で印刷用紙を連続的に
押し付けてその穿孔部分からインキを通過させ印刷用紙
に転移させることで印刷画像を形成させるようになって
いる。このような孔版印刷に用いられる感熱孔版マスタ
は、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルム
(以下、単に「フィルム」という)と、インキ通過性の
多孔質の可撓性の支持体として合成繊維や和紙、或いは
和紙及び合成繊維を混抄したものとを貼り合わせたラミ
ネート構造となっていて、通常、フィルムの表面にはサ
ーマルヘッド表面との融着を防止するため及び帯電を防
止するためにオーバーコート層が形成されている。
【0003】感熱孔版マスタの支持体に使用されている
和紙等の繊維は太く、またその密度にむらがあるため、
和紙等の繊維が絡み合った部分や塊となっている部分で
は、インキの通過が阻害されインキが印刷用紙に転移せ
ずに、ベタ部が抜けたり、或いは文字や細線等の画像部
がかすれて切れてしまったり、若しくは繊維模様が表わ
れたりする俗に言う繊維目の不良現象が発生し、画質が
悪化する不具合があった。そこで、支持体となる和紙等
除去した実質的にフィルムのみから成る感熱性孔版印
刷用のマスタ(以下、単に「マスタ」という)を使用し
て印刷を行うようにすることで、繊維目のない印刷やマ
スタの低コスト化を図る試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のラミ
ネート構造の感熱孔版マスタの厚が約50μm程度で
あるのに対して、マスタの場合にはその厚さが約2〜8
μmと非常に薄くなってしまうため、その強度(腰の強
さ)が著しく低下することでプラテンローラ及びサーマ
ルヘッド等へのセットが非常に困難になる。
【0005】このように、従来の孔版印刷装置における
製版装置に、マスタをロール状に巻いて形成されたマス
タロールを使用し、そのマスタロールのセット時(交換
時を含む)にサーマルヘッドとプラテンローラとの押圧
状態を解除してマスタの先端部を差し込んでセットする
方法が取られているが、マスタの搬送部材でもあるプラ
テンローラの軸方向に対してまっすぐに挿入してセット
するのは非常に難しく、多少斜めに挿入してしまうこと
は避けられない。このようにマスタが挿入セットされる
ため、その先端部がプラテンローラにサーマルヘッドで
押圧されプラテンローラの回転により搬送される時にし
わが発生してしまう。従来の感熱孔版マスタであれば厚
もあり、腰の強さもあるので、無駄送りをすることで
しわを除去することもできる(但しかなり多くの無駄マ
スタが発生する)が、実質的にフィルムのみから成る非
常に薄いマスタでは、ほとんど腰の強さがないためしわ
が発生してしまえばそのしわが自然に消えてしまうこと
は全く期待できないので、しわを発生させないでセット
できる製版装置が望まれていた。またマスタをサーマル
ヘッドとプラテンローラとの間に挿入する必要があり、
著しく挿入しにくく作業性の悪いものとなっていた。
【0006】そこで、例えば特開昭59−16789号
公報に示されているように、マスタ(ロール式原紙)の
先端部(頭出部)に厚手の補強部や耳紙を設けた技術が
提案されている。
【0007】しかしながら、上記技術においては、サー
マルヘッドとプラテンローラとの間に挿入するときには
効力があるものの、まっすぐに挿入してセットするのは
非常に難しく、しわを発生させることなくセットするこ
とは非常に困難である。また、上手にセットできたして
もマスタの先端部は切断除去されるので、誤ってプラテ
ンローラに対するサーマルヘッドの押圧状態を解除して
しまった場合には、再セット時のしわ発生は避けられな
い問題点がある。
【0008】したがって、本発明はかかる問題点を解決
するために、従来の感熱孔版マスタよりも厚さが非常に
薄く腰の強さが小さい上記したマスタをサーマルヘッド
とプラテンローラとの間に、まっすぐに挿入してセット
できることを目的としており、さらにしわを発生させる
ことなくセットできる孔版印刷装置における製版装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
感熱性孔版印刷用のロール状のマスタを貯容するマスタ
貯容手段と、画像情報に基づいて上記マスタを穿孔製版
するサーマルヘッド及びこれに上記マスタを押圧しなが
らマスタ搬送路の下流側へ搬送するプラテンローラを具
備し製版手段と、上記マスタ搬送路の下流側に設けら
れていて、上記マスタを切断する切断手段とを有する孔
版印刷装置における製版装置において、上記サーマルヘ
ッドを上記マスタを介して上記プラテンローラに押圧
する第1位置と、上記プラテンローラから離隔した第2
位置とに接離自在に変位させるためのサーマルヘッド接
離機構と、上記プラテンローラよりも上方にあって、上
記マスタ貯容手段から上記マスタの先端部を繰り出すた
めの上方の位置と、この上方の位置より下方にあって、
上記マスタ貯容手段から上記マスタを搬送する製版位置
とで上記マスタ貯容手段を変位自在に保持する保持手段
とを有する構成としている。
【0010】請求項2記載の発明は、感熱性孔版印刷用
のロール状のマスタを貯容するマスタ貯容手段と、画像
情報に基づいて上記マスタを穿孔製版するサーマルヘッ
ド及びこれに上記マスタを押圧しながらマスタ搬送路の
下流側へ搬送するプラテンローラを具備し製版手段
と、上記マスタ搬送路の下流側に設けられていて、上記
マスタを切断する切断手段とを有する孔版印刷装置にお
ける製版装置において、上記サーマルヘッドを上記マ
スタを介して上記プラテンローラに押圧する第1位置
と、上記プラテンローラから離隔した第2位置とに接離
自在に変位させるためのサーマルヘッド接離機構と、上
記サーマルヘッドが第1位置を占めたとき、上記マスタ
が押圧されて生じるプラテンローラ搬送力が上記マスタ
ロールから上記マスタを引き出すプラテンローラ引出力
よりも小さい範囲で上記サーマルヘッドを保持する第3
位置と、上記プラテンローラ搬送力が上記プラテンロー
ラ引出力よりも大きい第4位置とに切換自在なサーマル
ヘッド押圧力切換機構とを有する構成としている。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、サーマルヘッド
接離機構によりサーマルヘッドが第2位置を占めたと
き、プラテンローラとサーマルヘッドとの間に、プラテ
ンローラよりも上方の位置で保持手段により保持されて
いるマスタ貯容手段からマスタの先端部がその自重で垂
れ下げられて挿入されつつ、マスタがまっすぐになって
セットされる。そして、サーマルヘッドが第1位置を占
めたとき、マスタがまっすぐになって確実にセットされ
る。
【0012】請求項2記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド接離機構によりサーマルヘッドが第2位置を占めた
とき、プラテンローラとサーマルヘッドとの間にマスタ
の先端部が挿入され、サーマルヘッド接離機構によりサ
ーマルヘッドが第1位置を占めたとき、サーマルヘッド
押圧力切換機構によりサーマルヘッドを保持する第3位
置において、プラテンローラ搬送力がプラテンローラ引
出力よりも小さい範囲でマスタが押圧されることで、マ
スタの全面にわたり均一に張力が掛けられ、マスタが弛
みなく均一に張られた状態にしてから、プラテンローラ
搬送力がプラテンローラ引出力よりも大きい第4位置で
マスタが弛みなくしわの発生しない状態でセットされ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0014】(実施例1) 図1において、符号50は孔版印刷装置における製版装
置を示す。製版装置50は、実質的に熱可塑性樹脂フィ
ルムのみから成る感熱性孔版印刷用のロール状のマスタ
1を貯容するマスタ貯容手段100と、画像情報に基づ
いてマスタ1を穿孔製版するサーマルヘッド4及びこれ
にマスタ1を押圧しながらマスタ搬送路Pの下流側へ搬
送するプラテンローラ3を具備して成る製版手段110
と、マスタ搬送路Pの下流側に設けられていて、マスタ
1を切断する切断手段としてのヒータ線7と、サーマル
ヘッド4をマスタ1を介してプラテンローラ3に押圧す
る第1位置と、プラテンローラ3から離隔した第2位置
とにサーマルヘッド4を接離自在に変位させるためのサ
ーマルヘッド接離機構130と、プラテンローラ3より
も上方にあって、マスタ貯容手段100からマスタ1の
先端部を繰り出すための上方の位置と、この上方の位置
より下方にあって、マスタ貯容手段100からマスタ1
を搬送する製版位置とでマスタ貯容手段100を変位自
に保持する保持手段としてのロールホルダ2とから主
に構成されている。
【0015】なお、実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみ
から成る感熱性孔版印刷用のマスタ(以下、単に「マス
タ」という)とは、マスタが熱可塑性樹脂フィルムのみ
から成るものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤
等の微量成分を含有して成るもの、さらには熱可塑性樹
脂フィルムの両主面、すなわち表面又は裏面のうち少な
くとも一方に、オーバーコート層等の薄膜層を1層又は
複数層形成して成るものを含む。
【0016】以下、マスタ貯容手段100、ロールホル
ダ2、製版手段110、サーマルヘッド接離機構130
及び切断手段について順次説明する。
【0017】図1又は図5に示すように、連続シート状
のマスタ1は合成樹脂製の芯管1sに巻き付けられてマ
スタロール1Rが形成されている。芯管1sはマスタロ
ール1Rの両端面から突出していてマスタ1の幅よりも
長く形成されている。マスタロール1Rは、各端面から
の突出部近傍においてロールホルダ2のロール保持部2
b(図5に示す)に矢印A方向(反時計回り方向)に回
転可能、かつ、繰り出し可能に支持される。上記のとお
り、マスタ貯容手段100は、芯管1s及びこれを支持
するロール保持部2b(図5に示す)から構成される。
【0018】図1において、プラテンローラ3はその軸
3sを孔版印刷装置の図示しない側板に回転自在に支持
されており、孔版印刷装置の図示しない機枠に固設され
たステッピングモータ3Mにより矢印A方向(反時計回
り方向)に回転駆動される。図1又は図5に示すよう
に、ロールホルダ2は、プラテンローラ3の両端部とマ
スタロール1Rの両端部とを挾むように形成されてい
て、略H字状を成し、その基端部には全輪状を成す軸受
部2aが、その自由端部には略スパナ状を成すロール保
持部2bがそれぞれ形成されている。プラテンローラの
両端部の軸3sは軸受部2aで、マスタロール1Rの両
端部の芯管1sはロール保持部2bでそれぞれ回転可能
に支持されている。両ロール保持部2bには芯管1sの
各端面を抜け止めするためのストッパー2cが形成され
ている。ロールホルダ2は、プラテンローラ3の軸3s
に対してマスタロール1Rの芯管1sが平行にセットさ
れるように各部の寸法及び位相が決められている。ロー
ルホルダ2は、例えばアルミニウム合金でできていて、
左右一対のロールホルダ本体に連結部2jが一体形成さ
れている。
【0019】図5に示すように、ロールホルダ2の略中
央部の下面には、図示しない孔版印刷装置の機枠に回転
可能に支持された軸48を有するカム47が常時接触し
て設けられている。軸48には、図示しない歯車を介し
て回転駆動する図示しない昇降モータが連結されてい
る。またロールホルダ2の略中央部には、その一端が図
示しない孔版印刷装置の機枠に係止された引張りばね4
9の他端が係止されていて、引張りばね49によりロー
ルホルダ2の下面をカム47の短径周面に圧接する向き
の習性が与えられている。
【0020】上記の構成のとおり、マスタロール1R及
びロールホルダ2は、図1に仮想線で示す製版位置から
実線で示す上方の位置としての初期セット位置まで選択
的に変位可能となっている。保持手段としてのロールホ
ルダ2は、マスタ貯容手段100をプラテンローラ3よ
りも上方の位置で、プラテンローラ3の軸3s方向と平
行に、かつ、プラテンローラ3の軸3sに対して回動可
能に保持している。図1又は図2に示すように、サーマ
ルヘッド4はプラテンローラ3の軸3sと平行に延在し
て設けられており、その背面にはヘッドホルダ5が取り
付けられている。ヘッドホルダ5は、例えばアルミニウ
ム合金でできていて、その基端部には孔版印刷装置の図
示しない機枠に回動自在に支持されたヘッドホルダ軸6
が実質一体的に取り付けられている。サーマルヘッド4
は、図示しない原稿読取部のA/D変換部及び製版制御
部(共に図示せず)で処理されて送出されるデジタル画
像信号に基づきマスタ1を選択的に溶融し穿孔する周知
の機能を有する。ヘッドホルダ5の各側面の中央部には
ピン5aがそれぞれ植設されており、各ピン5aには孔
版印刷装置の図示しない側板にその一端が係止されたヘ
ッド加圧スプリング27(引張りスプリング)の他端が
それぞれ係止されている。したがって、サーマルヘッド
4はヘッド加圧スプリング27により常にプラテンロー
ラ3に押圧する向きに付勢されている。各ヘッド加圧ス
プリング27は後述するように所定の付勢力(ばね荷
重)が設定されている。
【0021】図2又は図3に示すように、ヘッドホルダ
軸6の一端には、駆動伝達ピン24がヘッドホルダ軸6
の遠心方向に突出して設けられている。駆動伝達ピン2
4よりも内側寄りのヘッドホルダ軸6には、その外端面
に扇状を成す対向した一対の小径のボス部28aが実質
一体的に形成されたヘッド駆動ウォームホイール28が
滑動可能に設けられている。ボス部28aの一部分に
は、対向する扇状の一対の切欠部28bが形成されてい
て、ヘッド駆動ウォームホイール28及びボス部28a
は、切欠き部28bの範囲内に駆動伝達ピン24が配置
されるようにヘッドホルダ軸6方向へのずれ止めがなさ
れて設けられている。ヘッド駆動ウォームホイール28
の近傍には、ヘッド駆動ウォームホイール28と噛合す
るヘッド駆動ウォーム30がその軸端に固定されたヘッ
ド駆動モータ29が配設されている。ヘッド駆動モータ
29は孔版印刷装置の図示しない機枠に固設されてい
る。
【0022】ヘッドホルダ軸6の他端には、その外周部
の一部に形成された切欠25aを有するスリット円板2
5が固設されている。ヘッドホルダ軸6の他端近傍に
は、スリット円板25を挾んでその両内側に発光素子及
び受光素子をそれぞれ有する透過型センサ26が配設さ
れている。透過型センサ26は孔版印刷装置の図示しな
い機枠に固設されている。
【0023】上記のとおり、サーマルヘッド接離機構1
30は、ヘッドホルダ5、ヘッドホルダ軸6、駆動伝達
ピン24、一対のヘッド加圧スプリング27、ヘッド駆
動ウォームホイール28、ボス部28a、切欠部28
b、ヘッド駆動ウォーム30及びヘッド駆動モータ29
から主に構成される。
【0024】また、後述する動作で詳述するが、サーマ
ルヘッドが上記第1位置を占めたとき、マスタ1が押圧
されて生じるプラテンローラ搬送力がマスタロール1R
からマスタ1を引き出すプラテンローラ引出力よりも小
さい範囲でサーマルヘッド4を保持する第3位置と、プ
ラテンローラ搬送力がプラテンローラ引出力よりも大き
い第4位置とに切換自在なサーマルヘッド押圧力切換機
構は、サーマルヘッド接離機構130の構成要素を兼ね
て構成されている。
【0025】図1又は図4に示すように、製版手段11
0の下方には、切断手段としてのヒータ線7が配設され
ている。ヒータ線7は、マスタ1を横切る方向に延在し
ていて、その両端部において電気絶縁性の移動板8によ
りそれぞれ支持固定されている。ヒータ線7は、例えば
耐熱高離型性の被膜としてテフロン(商品名)等のフッ
素樹脂被膜がその表面にコーティングされたニクロム線
でできており、その両端が図示しない電力供給源に接続
されている。移動板8は、製版手段110と後述するク
ランパ13との間のマスタ搬送路Pに略長方形状をなし
て配置されていて、その下端部において孔版印刷装置の
図示しない機枠に回動自在に支持された移動板軸9に実
質一体的に取り付けられている。移動板軸9の一端に
は、移動板駆動ウォームホイール32が実質一体的に取
り付けられている。移動板駆動ウォームホイール32の
近傍には、移動板駆動ウォームホイール32と噛合する
移動板駆動ウォーム34がその軸端に固定された移動板
駆動モータ33が配設されている。移動板駆動モータ3
3は孔版印刷装置の図示しない機枠に固設されている。
移動板8の図において右側の内側面には、マスタ1の搬
送を受け皿11(後述する)側に切り替えるための案内
板10が固設されている。案内板10は、その下端が受
け皿11(後述する)に重なるように断面くの字状に形
成され、マスタ1を横切る方向に延在して設けられてい
る。案内板10は、例えばアルミニウム合金でできてい
て、その一端面には例えば耐熱高離型性の被膜としてテ
フロン(商品名)等のフッ素樹脂被膜がコーティングさ
れている。上記の構成のとおり、ヒータ線7、移動板
8、及び案内板10は、移動板駆動モータ33の正逆回
転駆動によって、図1に実線で示す溶断準備位置と仮想
線で示す待機位置とに選択的に変位されるようになって
いる。
【0026】移動板軸9の他端には、切欠35aを有す
る移動板用スリット円板35が固設されている。移動板
軸9の他端近傍には、スリット円板35を挾んでその両
内側に発光素子及び受光素子をそれぞれ有する透過型セ
ンサ36が配設されている。
【0027】図1に示すように、移動板軸9の図におい
て右側近傍には、ヒータ線7により溶断され案内板10
により受け止められガイドされたマスタ切断カス31を
収納するための受け皿11が配置されている。
【0028】図1において、製版装置50の図において
左下方には、その内周面を形成する多孔性で円筒状の支
持円筒体12aと、その支持円筒体12aの外周面に巻
き付けられたメッシュスクリーン層(図示せず)との2
層構造から成る版胴12が配設されている。版胴12は
後述するインキパイプ軸15を兼ねる回転中心軸の周り
に回転可能に支持されていて、図示しないモータによっ
て矢印B方向(時計回り方向)及び矢印A方向(反時計
回り方向)に回転駆動される。
【0029】版胴12の外周面上の一部分には、インキ
パイプ軸15と平行に延在されて設けられた磁性体製の
ステージ14と、このステージ14の一側端に設けられ
た枢軸13aと、枢軸13aに回動自在に取り付けられ
ステージ14の平面部に対して開閉自在なゴム磁石を有
するクランパ13とがそれぞれ設けられている。版胴1
2はクランパ13が図に示す右横向きの状態、すなわち
給版位置において停止されるようになっている。
【0030】版胴12の内部には、版胴12と同期して
矢印B方向に回転され版胴12の内周面に接触してイン
キを供給するインキローラ16と、インキローラ16と
わずかな間隙を置いて平行に配置され、インキローラ1
6との間にインキ溜り18を形成するドクタローラ17
と、インキ溜り18へインキを供給するインキパイプ軸
15とが配置されている。なお、インキローラ16、ド
クタローラ17及びインキパイプ軸15がインキ供給装
置を構成する。インキローラ16に対向する版胴12の
外周面の下方近傍には、印刷用紙(図示せず)の給送に
同期して選択的に版胴12に揺動し圧接する接離自在な
プレスローラ21が配置されている。
【0031】製版装置50の図において右下方には給紙
装置60が配置されている。給紙装置60は、プレスロ
ーラ21と版胴12との間へ所定のタイミングで印刷用
紙43を給送するレジストローラ対23a,23bと、
給紙台40に載置されている印刷用紙43を配紙する配
紙ローラ41と、配紙ローラ41に圧接していて印刷用
紙43を1枚に分離する分離ローラ42とで構成されて
いる。
【0032】給紙装置60と対向する図において左側に
は排紙装置70が配設されている。排紙装置70は、印
刷された図示しない印刷済の印刷用紙を順次積載する排
紙トレイ44と、版胴12の外周面の近傍に配置され印
刷済の印刷用紙(図示せず)を版胴12から剥離する剥
し爪22とを有する。
【0033】版胴12の図において左側には排版装置8
0が配設されている。排版装置80は、版胴12の外周
面から剥離された使用済のマスタ(図示せず)を収容す
る排版ボックス20と、使用済のマスタ(図示せず)を
版胴12の外周面から剥離、移送する排版コロ対19
a,19bとを有する。
【0034】(実施例1の動作) 次に、この孔版印刷装置の動作について、図1乃至図6
及び図8に示すプラテンローラ搬送力とプラテンローラ
引出力との関係を説明するグラフ並びに図9に示すタイ
ミングチャートを併用しながら以下に記す。始めに、新
しいマスタロールを製版装置にセットする初期セット時
の動作について述べる。先ず、図示しない制御装置から
開放指令が送出されることにより、図1又は図2におい
て、サーマルヘッド接離機構130が動作する。すなわ
ち、ヘッド駆動モータ29が回転駆動され、ヘッド駆動
ウォーム30、ヘッド駆動ウォームホイール28、ボス
部28aへとその回転力が伝達され、ボス部28aと駆
動伝達ピン24とが図3に示すように係合することによ
って、ヘッドホルダ軸6が図2に示す矢印A方向に回転
され、サーマルヘッド4が図1に仮想線で示す第1位置
から離隔される。そしてヘッドホルダ軸6が、センサ2
6によりスリット円板25の切欠25aが発光素子及び
受光素子(共に図示せず)の周知の動作によりオン検知
される位置まで回転され、センサ26によるオン検知信
号が図示しない制御装置へ送出され、サーマルヘッド4
が図1に実線で示すプラテンローラ3から離隔した第2
位置を占めたとき、図示しない制御装置からの停止信号
によりヘッド駆動モータ29の回転駆動が停止される。
【0035】サーマルヘッド接離機構130の動作と同
時に、図示しない制御装置から開放指令が送出されるこ
とにより、図1又は図4において、移動板駆動モータ3
3が回転駆動され、移動板駆動ウォーム34から移動板
駆動ウォームホイール32へとその回転力が伝達されて
移動板軸9が図4に示す矢印A方向に回転されて、ヒー
タ線7、移動板8及び案内板10が図1に仮想線で示す
待機位置から離隔される。そして移動板軸9が、センサ
36によりスリット円板35の切欠35aが発光素子及
び受光素子(共に図示せず)の周知の動作によりオン検
知される位置まで回転され、センサ36のオン検知信号
が図示しない制御装置へ送出され、ヒータ線7、移動板
8及び案内板10が図1に実線で示す待機位置から離隔
した溶断準備位置を占めたとき、図示しない制御装置か
らの停止信号により移動板駆動モータ33の回転駆動が
停止される。
【0036】次いで、図1において、製版位置(仮想線
で示す)にある使用済みのマスタロールをロールホルダ
から取り外して、図5に示すように、新しいマスタロー
ル1Rの芯管1sをロールホルダ2のロール保持部2b
にセットし、図示しないセットキーを押すことにより、
図示しない昇降モータの回転駆動によりカム47が回転
され、マスタロール1R及びロールホルダ2が初期セッ
ト位置(実線で示す)に変位される。初期セット位置に
停止後、マスタロール1Rからマスタ1の先端部を手動
で引き出し、第2位置を占めているサーマルヘッド4と
プラテンローラ3との空間部に垂らし落すように挿入す
る。こうして図1に示すように、マスタ1の先端部が、
プラテンローラ3の周面に当接しつつ、サーマルヘッド
4とプラテンローラ3との空間部にまっすぐに挿入さ
れ、その自重でまっすぐに垂れ下がる。
【0037】マスタ1の先端部の挿入完了後、制御装置
(図示せず)から図示しない初期セット完了指令が出さ
れ、サーマルヘッド接離機構130が動作する。すなわ
ち、ヘッド駆動モータ29がヘッドホルダ軸6を図の矢
印B方向に回転させる方向に回転駆動されて、サーマル
ヘッド4がマスタ1を介してプラテンローラ3を押圧し
第1位置を占める。サーマルヘッド4が第1位置を占め
た後、ヘッド駆動モータ29は、さらに回転駆動され、
ヘッド駆動ウォームホイール28のボス部28aの切欠
壁と駆動伝達ピン24とが係合しない、切欠部28bの
位置までヘッド駆動ウォームホイール28のボス部28
aを回転させて停止される。この切欠部28bの範囲内
において、ヘッドホルダ軸6は、両ヘッド加圧スプリン
グ27の付勢力によりサーマルヘッド4がマスタ1を介
してプラテンローラ3を軽く押圧するまで滑動回転され
る。こうして、サーマルヘッド4は、両ヘッド加圧スプ
リング27の付勢力(正確には両ヘッド加圧スプリング
27の付勢力にサーマルヘッド4及びヘッドホルダ5の
荷重分力を加えた力)によりマスタ1を介してプラテン
ローラ3に軽く押圧される。
【0038】図6、図8及び図9において、サーマルヘ
ッド4が第1位置(図6に仮想線で示す)を占めたと
き、先ずマスタ1が押圧されて生じるプラテンローラ搬
送力F1がマスタロール1Rからマスタ1を引き出すプ
ラテンローラ引出力F2(マスタロール1Rの最大静止
摩擦力)よりも小さい範囲(図8にハッチングで示す範
囲)になるように、両ヘッド加圧スプリング27の付勢
力によってヘッドホルダ軸6が滑動回転するのをボス部
28aの切欠壁が阻止する位置で、ヘッド駆動ウォーム
ホイール28の回転が一旦停止される。すなわち、この
時、サーマルヘッド4はマスタ1を介してプラテンロー
ラ3に軽く押圧され、F1<F2状態を保持する第3位
置を占める。この時、マスタロール1Rと製版手段11
0との間のマスタ1は、マスタロール1Rが回転しない
範囲でマスタ1の全面にわたり均一に張力が掛けられ、
マスタが均一に張られた状態となるので、マスタ1にし
わが発生するのを防止することができる。
【0039】そして、図示しない制御手段のタイマから
の指令により、所定の設定時間Δt1にわたりサーマル
ヘッド4が第3位置を保持した後、図2において、ヘッ
ド駆動モータ29の回転駆動によりヘッド駆動ウォーム
ホイール28が矢印B方向にさらに回転されることによ
り、ヘッド駆動ウォームホイール28のボス部28aの
切欠壁と駆動伝達ピン24とが係合しない、切欠部28
bの位置までヘッド駆動ウォームホイール28のボス部
28aを回転させて停止される。この切欠部28bの範
囲内において、ヘッドホルダ軸6は、両ヘッド加圧スプ
リング27の付勢力によりサーマルヘッド4がマスタ1
を介してプラテンローラ3を軽く押圧するまで滑動回転
される。またこの時、プラテンローラ駆動モータ3Mの
回転も停止される。したがって、上記サーマルヘッド押
圧力切換機構により、サーマルヘッド4がマスタ1を介
してプラテンローラ3に製版時の状態で押圧され、プラ
テンローラ搬送力F1がプラテンローラ引出力F2より
も大きい第4位置を占める。その後、ヘッド駆動モータ
29の回転駆動が停止され製版待機状態となる。
【0040】一方、サーマルヘッド4が第3位置に移動
中に、ヒータ線7に通電され、ヒータ線7は所定のマス
タ溶断温度まで昇温される。次いで、移動板駆動モータ
33が移動板軸9を矢印B方向に回転駆動されることに
より、ヒータ線7が図1に実線で示す溶断準備位置から
仮想線で示す待機位置に変位されることで、第3位置を
占めて押圧状態にあるサーマルヘッド4及びプラテンロ
ーラ3との間からまっすぐに垂れ下がっているマスタ1
の先端部が溶断される。このようにして、マスタ1の溶
断された先端部がプラテンローラ3の軸3sと平行に揃
えられ、ヒータ線7、移動板8及び案内板10は待機位
置に復帰、停止され、ヒータ線7への通電も停止され
る。そして図1又は図4に示すように、マスタ切断カス
31は、案内板10にガイドされ落下しつつ受け皿11
内に収納される。こうして初期セットが終了する。
【0041】初期セットが終了すると、図示しない制御
装置から初期セット終了指令が送出され、図示しない昇
降モータが図1の製版位置(仮想線で示す)に変位する
ように回転駆動されて、ロールホルダ2及びマスタロー
ル1Rが製版位置を占める。次いで、製版スタートキー
を押下し、図示しない制御装置から製版指令が送出され
ることにより、図1において、版胴12が図示しないモ
ータの回転駆動により矢印A方向に回転され、使用済み
マスタ(図示せず)の後端部に排版コロ19bが当接し
使用済みマスタ(図示せず)が、回転する排版コロ19
b及び排版コロ19aにより剥離され排版ボックス20
内に廃棄されて、排版工程が終了する。その後、版胴1
は図1に示す給版位置で停止し、クランパ13を開いて
給版待機状態となる。
【0042】上記排版工程と並行して製版工程が開始さ
れる。また同時に待機位置(仮想線で示す)にあるヒー
タ線7に通電が開始される。サーマルヘッド4が第4位
置を占めた製版待機状態後、共に図示しないA/D変換
部及び製版制御部にて処理されて送出されるデジタル画
像信号によって、サーマルヘッド4の発熱素子(図示せ
ず)が選択的に発熱され、マスタ1が選択的に溶融され
穿孔され始める。こうして製版済みのマスタ(図示せ
ず)がプラテンローラ3の回転搬送によりマスタ搬送路
Pの下流側へ搬送され、製版済みのマスタ(図示せず)
の先端部が給版待機状態にある拡開しているクランパ1
3とステージ14との間に挿入されクランプされる。ク
ランプ後、版胴12が、図1の矢印B方向にプラテンロ
ーラ3の搬送速度と実質的に同一の周速度で回転される
ことにより、製版済みのマスタ(図示せず)がその外周
面に巻き付けられていく。
【0043】ある設定量の製版済みのマスタ(図示せ
ず)の搬送が終了すると、通電されて所定温度に昇温さ
れたヒータ線7、移動板8及び案内板10が、移動板駆
動モータ33の回転駆動により図4に示す矢印A方向に
回転され、図1に実線で示す溶断位置に変位されて、製
版済みのマスタ(図示せず)の後端部が溶断される。そ
してプラテンローラ駆動モータ3Mの回転駆動も停止さ
れる。製版済みのマスタ(図示せず)の後端部溶断直
後、ヒータ線7への通電が停止されると共に、ヒータ線
7、移動板8及び案内板10が、移動板駆動モータ33
の回転駆動により図4に示す矢印B方向に回転され、図
1に示す待機位置に復帰される。そして溶断された製版
済みのマスタ(図示せず)の後端が版胴12の外周面に
完全に巻き取られた段階で製版は終了する。
【0044】製版済みのマスタ(図示せず)が版胴12
の外周面に巻装された後、いわゆる版付け工程及び印刷
工程が開始される。先ず、図1において、給紙台40に
載置されている印刷用紙43は、配紙ローラ41と分離
ローラ42とにより一枚ずつ分離され、その一枚がレジ
ストローラ対23a,23bへ向けて搬送される。搬送
されて来た印刷用紙(図示せず)は、レジストローラ対
23a,23bにより版胴12の回転と同期した所定の
タイミングで版胴12とプレスローラ21との間に挿入
される。そして、版胴12の外周面から離間していたプ
レスローラ21が上方に移動し、矢印B方向に回転する
版胴12の外周面に巻装された製版済みのマスタ(図示
せず)に印刷用紙43が押圧されることにより、インキ
が版胴12の図示しない開孔部分から製版済みのマスタ
(図示せず)の穿孔部分を通過し、印刷用紙(図示せ
ず)の表面に転移されて印刷される。なお、この時、イ
ンキローラ16も版胴12の回転方向と同一方向に回転
し、インキを版胴12の内周面に供給する。そして、印
刷された印刷用紙(図示せず)は剥し爪22によって版
胴12の外周面から剥離され排紙トレイ44に排出され
て、最初の1枚目の印刷、いわゆる版付けが終了する。
次に上記動作と同様の動作により所定枚数の印刷が順次
連続的に行われる。
【0045】従来の製版装置では、非常に薄いマスタ1
をプラテンローラ3とサーマルヘッド4との間に差し込
む場合、マスタ1に弛みや左右の傾き等が発生し、マス
タ1を介してサーマルヘッド4でプラテンローラ3に押
圧しプラテンローラ3で搬送するとき、マスタ1にしわ
が発生するのを防止できなかった。これに対して、実施
例1によれば、サーマルヘッド接離機構130によりサ
ーマルヘッド4が第2位置から第1位置を占めるとき、
プラテンローラ3とサーマルヘッド4との間に、プラテ
ンローラ3よりも上方の位置でロールホルダ2により保
持されているマスタロール1Rからマスタ1の先端部が
垂れ下げられて挿入されつつ、マスタがまっすぐになっ
てセットされるので、非常に薄いマスタでも弛んだり斜
めにセットされず、しわを発生させることなくセットで
きる。また、サーマルヘッド押圧力切換機構によりサー
マルヘッド4を保持する第3位置において、プラテンロ
ーラ搬送力F1がプラテンローラ引出力F2よりも小さ
い範囲でマスタ1が押圧されることで、マスタ1の全面
にわたり均一に張力が掛けられ均一に張られた状態にし
てから、プラテンローラ搬送力がプラテンローラ引出力
よりも大きい第4位置にサーマルヘッド4が移動するこ
とで、マスタが均一に張られた状態でセットされるの
で、たとえ弛んだり斜めになった状態で挿入されてもし
わを発生させることなくセットできる利点がある。
【0046】(実施例2) 図7及び図10に別の実施例2を示す。実施例2は、実
施例1の構成に加えて、マスタロール1Rの芯管1sに
連結させて周知の構成から成るフォトエンコーダ37を
取り付けたこと、及びフォトエンコーダ37を挾んで周
知の構成から成る透過型のセンサ38を設けたことのみ
相違する。
【0047】(実施例2の動作) 実施例2の動作について、実施例1に対して相違する点
のみを説明する。サーマルヘッド4が第4位置(図7に
仮想線で示す)を占めて、プラテンローラ搬送力F1が
プラテンローラ引出力F2よりも大きくなると、マスタ
ロール1Rが回転し始める。この時の回転をセンサ38
で検知し、図示しない制御手段を介してヘッド駆動モー
タ29が逆回転される。すなわち、ヘッド駆動モータ2
9が逆回転されることにより、サーマルヘッド4がマス
タ1を介してプラテンローラ3に軽く押圧される向きに
移動され、マスタロール1Rが回転しなくなるF1<F
2状態を保持する第3位置を占める。そして図示しない
制御手段のタイマからの指令により、所定の設定時間Δ
t2にわたりサーマルヘッド4が第3位置を保持した
後、サーマルヘッド押圧力切換機構によりサーマルヘッ
ド4が第4位置を占める方向に移動される。
【0048】以上述べたように、実施例2によれば、厚
の異なるマスタとか、摩擦係数の異なるマスタ、或い
はマスタロール径の変化によりプラテンローラ引出力F
2が変化してもプラテンローラ引出力F2に対応してサ
ーマルヘッド位置を制御でき、より確実に均一にマスタ
に張力が付与されしわの発生しないマスタセットができ
るという利点がある。
【0049】ロールホルダ2及びマスタロール1Rを製
版位置乃至初期セット位置に変位させる方法は、上記実
施例に限らず、ステッピングモータ等のモータ駆動で変
位させたり、或いはばねとソレノイドとの組合せで行っ
ても良く、またマニュアル操作で行っても良い。またマ
ニュアル操作で行って、例えば製版位置及び初期セット
位置の孔版印刷装置の機枠にそれぞれ固定されているロ
ールホルダ係止部材等にロールホルダ2の一端を保持さ
せても良い。また、本願請求項1記載の発明のように、
製版装置のコンパクト化を意図しないなら、ロールホル
ダ2をプラテンローラ3よりも上方の位置で、プラテン
ローラ3の軸3s方向と平行に保持しても良い。また、
保持手段は、上記実施例のロールホルダ2に限らず、ロ
ールホルダ2に代えて、例えばマスタロール1Rをプラ
テンローラよりも上方の位置でプラテンローラの軸方向
と平行に保持するための、孔版印刷装置の機枠に固定さ
れた保持部材であっても良い。すなわち保持手段は、マ
スタ貯容手段をプラテンローラよりも上方の位置でプラ
テンローラの軸方向と平行に保持する構成のものであれ
ば良い。
【0050】また、サーマルヘッド4のプラテンローラ
3に対する押圧を第3位置から第4位置に切り替える動
作は、上記実施例に限らず、図9乃至図10に示されて
いるようにプラテンローラ駆動モータ3Mの回転をオフ
にすることなく、プラテンローラ3を回転駆動しながら
行っても良い。
【0051】また、上記実施例のサーマルヘッド接離機
構及びサーマルヘッド押圧力切換機構に限定されること
なく、サーマルヘッド側を固定してプラテンローラ側に
上記実施例と同様の接離機構及び押圧力切換機構を設け
ても良い。
【0052】また、請求項2記載の発明における、感熱
性孔版印刷用のロール状のマスタを貯容するマスタ貯容
手段は、請求項1記載の構成のように、保持手段として
のロールホルダによりプラテンローラよりも上方の位置
で、プラテンローラの軸方向と平行に保持される必要は
なく、仮想線で示す製版位置(図1に示す)等に繰り出
し可能、かつ、回転可能に支持された構成であっても良
い。
【0053】なお、本実施例においては、実質的に熱可
性樹脂フィルムのみから成るマスタを用いたが、これ
に限定されず、従来の感熱孔版マスタを使用できること
は言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、サーマルヘッド接離機構によりサーマルヘ
ッドが第2位置を占めたとき、マスタの先端部がプラテ
ンローラよりも上方の位置で保持手段により保持されて
いるマスタ貯容手段からプラテンローラとサーマルヘッ
ドとの間に、その自重で垂れ下げられて挿入されつつ、
マスタがまっすぐになってセットされ、サーマルヘッド
が第1位置を占めたとき、マスタがまっすぐに確実にセ
ットされるので、従来の感熱孔版マスタよりも厚さが非
常に薄く腰の強さが小さいマスタでも弛みを生じたり斜
めにセットされず、しわを発生させることなくマスタを
セットできる。また、プラテンローラよりも上方にあっ
て、マスタ貯容手段からマスタの先端部を繰り出すため
の上方の位置と、この上方の位置より下方にあって、マ
スタ貯容手段からマスタを搬送する製版位置とでマスタ
貯容手段を変位自在に保持する保持手段を有することに
より、マスタ貯容手段からマスタの先端部を繰り出し操
作するマスタ初期セット時等以外には、マスタ貯容手段
が製版位置を占めるので、従来の装置のように高さを高
くすることなく、製版装置のコンパクト化を図れる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド接離機構によりサーマルヘッドが第1位置を占めた
とき、サーマルヘッド押圧力切換機構によりサーマルヘ
ッドを保持する第3位置において、プラテンローラ搬送
力がプラテンローラ引出力よりも小さい範囲でマスタが
押圧されることで、マスタの全面にわたり均一に張力が
掛けられ均一に張られた状態にしてから、プラテンロー
ラ搬送力がプラテンローラ引出力よりも大きい第4位置
で、マスタが弛みのない状態でセットされるので、従来
の感熱孔版マスタよりも厚さが非常に薄く腰の強さが小
さいマスタでもしわを発生させることなくマスタをセッ
トできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した孔版印刷装置の構
成を示す断面図である。
【図2】図1の製版装置の要部を示す拡大斜視図であ
る。
【図3】図2の製版装置のさらに要部を示す拡大側面図
である。
【図4】図1のマスタ切断手段廻りの要部を示す拡大斜
視図である。
【図5】図1の製版装置の保持手段廻りを示す拡大斜視
図である。。
【図6】図1の製版装置の動作を説明するための模式的
な要部側面図である。
【図7】図1の別の実施例を示す製版装置の動作を説明
するための模式的な要部側面図である。
【図8】図1の製版装置の動作を説明するための説明図
である。
【図9】図1の製版装置の動作を説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図10】図1の別の実施例を示す製版装置の動作を説
明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
P マスタ搬送路 1 感熱性孔版印刷用のマスタ 1s マスタ貯容手段を構成する芯管 2 保持手段としてのロールホルダ 2b マスタ貯容手段を構成するロール保持部 3 プラテンローラ 4 サーマルヘッド 6 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するヘッドホ
ルダ軸 7 切断手段としてのヒータ線 24 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成する駆動伝
達ピン 27 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するヘッド
加圧スプリング 28 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するヘッド
駆動ウォームホイール 28a サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するボス
部 28b サーマルヘッド押圧力切換機構を構成する切欠
部 29 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するヘッド
駆動モータ 30 サーマルヘッド押圧力切換機構を構成するヘッド
駆動ウォーム 50 製版装置 100 マスタ貯容手段 110 製版手段 130 サーマルヘッド接離機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41C 1/00 - 1/18 B41L 13/04 B41J 11/20 B41J 15/04 B41J 25/304

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感熱性孔版印刷用のロール状のマスタを貯
    容するマスタ貯容手段と、画像情報に基づいて上記マス
    タを穿孔製版するサーマルヘッド及びこれに上記マスタ
    を押圧しながらマスタ搬送路の下流側へ搬送するプラテ
    ンローラを具備し製版手段と、上記マスタ搬送路の下
    流側に設けられていて、上記マスタを切断する切断手段
    とを有する孔版印刷装置における製版装置において、 上記サーマルヘッドを上記マスタを介して上記プラテ
    ンローラに押圧する第1位置と、上記プラテンローラか
    ら離隔した第2位置とに接離自在に変位させるためのサ
    ーマルヘッド接離機構と 上記プラテンローラよりも上方にあって、上記マスタ貯
    容手段から上記マスタの先端部を繰り出すための上方の
    位置と、この上方の位置より下方にあって、上記マスタ
    貯容手段から上記マスタを搬送する製版位置とで上記マ
    スタ貯容手段を変位自在 に保持する保持手段とを有する
    ことを特徴とする孔版印刷装置における製版装置。
  2. 【請求項2】感熱性孔版印刷用のロール状のマスタを貯
    容するマスタ貯容手段と、画像情報に基づいて上記マス
    タを穿孔製版するサーマルヘッド及びこれに上記マスタ
    を押圧しながらマスタ搬送路の下流側へ搬送するプラテ
    ンローラを具備し製版手段と、上記マスタ搬送路の下
    流側に設けられていて、上記マスタを切断する切断手段
    とを有する孔版印刷装置における製版装置において、 上記サーマルヘッドを上記マスタを介して上記プラテ
    ンローラに押圧する第1位置と、上記プラテンローラか
    ら離隔した第2位置とに接離自在に変位させるためのサ
    ーマルヘッド接離機構と、 上記サーマルヘッドが第1位置を占めたとき、上記マス
    タが押圧されて生じるプラテンローラ搬送力が上記マス
    タロールから上記マスタを引き出すプラテンローラ引出
    力よりも小さい範囲で上記サーマルヘッドを保持する第
    3位置と、上記プラテンローラ搬送力が上記プラテンロ
    ーラ引出力よりも大きい第4位置とに切換自在なサーマ
    ルヘッド押圧力切換機構とを有することを特徴とする孔
    版印刷装置における製版装置。
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