JP2797154B2 - 写真感光材料用包装材料及びこれを用いた包装袋 - Google Patents

写真感光材料用包装材料及びこれを用いた包装袋

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JP2797154B2 JP3121366A JP12136691A JP2797154B2 JP 2797154 B2 JP2797154 B2 JP 2797154B2 JP 3121366 A JP3121366 A JP 3121366A JP 12136691 A JP12136691 A JP 12136691A JP 2797154 B2 JP2797154 B2 JP 2797154B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防湿性、酸素バリヤ性、
帯電防止性、ヒートシール性が優れ、完全密封可能で、
且つ易開封性の写真感光材料用包装材料及びこれを用い
た包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、易開封性写真感光材料用包装材料
としては、滑剤、遮光性物質及び50wt%以上のLDPE樹脂
を含む内層と、アンカーコート層を形成したアルミニウ
ム箔層(中間層)を剥離強度が400g/15mm幅以上で積層
し、外層として内層より5℃以上耐熱性を有する層を積
層した写真感光材料用易開封性包装材料があった(実公
平2−19226号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の写真感光材料用包装材料は、ヒートシール性が
充分ではなく、また防塵性、物理強度等の向上も望まれ
ていた。
【0004】本発明は、以上の問題点を解消し、引裂き
性が良好でしかもヒートシール性等が向上した写真感光
材料用包装材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5〜70μ
m、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可塑性樹脂
フィルムからなる外層と、金属層からなる中間層と、滑
剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%以上のエ
チレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹脂フィル
ムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び中間層と
内層が、末端にイソシアネート基を有するポリエステル
系樹脂又はポリエーテル系樹脂からなる溶液型接着剤層
で接着されており、かつ各層間の接着強度が250〜2
000g/15mm幅であることを特徴として構成され
ている。請求項2に記載の発明は、白色、黄色、銀色又
は半透明で厚さが5〜70μm、ヘイズが25〜98%
である二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムからなる外層と、
ポリアミド樹脂フィルム、エチレンビニルアルコール共
重合体樹脂フィルム又はポリアクリロニトリル樹脂フィ
ルムからなる中間層と、滑剤及び導電性物質の一種以上
並びに10重量%以上のエチレン共重合体樹脂を含むポ
リオレフィン系樹脂フィルムからなる内層とを有し、該
外層と中間層及び中間層と内層が、末端にイソシアネー
ト基を有するポリエステル系樹脂又はポリエーテル系樹
脂からなる溶液型接着剤層で接着されており、かつ各層
間の接着強度が250〜2000g/15mm幅である
ことを特徴として構成されている。請求項3に記載の発
明は、白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5〜70μ
m、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可塑性樹脂
フィルムからなる外層と、金属層からなる中間層と、滑
剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%以上のエ
チレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹脂フィル
ムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び中間層と
内層が、接着性樹脂を5〜40重量%含むポリオレフィ
ン系樹脂エクストルージョンラミネート接着剤層で接着
されており、かつ各層間の接着強度が250〜2000
g/15mm幅であることを特徴として構成されてい
る。請求項4に記載の発明は、白色、黄色、銀色又は半
透明で厚さが5〜70μm、ヘイズが25〜98%であ
る二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムからなる外層と、ポリ
アミド樹脂フィルム、エチレンビニルアルコール共重合
体樹脂フィルム又はポリアクリロニトリル樹脂フィルム
からなる中間層と、滑剤及び導電性物質の一種以上並び
に10重量%以上のエチレン共重合体樹脂を含むポリオ
レフィン系樹脂フィルムからなる内層とを有し、該外層
と中間層及び中間層と内層が、接着性樹脂を5〜40重
量%含むポリオレフィン系樹脂エクストルージョンラミ
ネート接着剤層で接着されており、かつ各層間の接着強
度が250〜2000g/15mm幅であることを特徴
として構成されている。
【0006】二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムは、同時二
軸延伸あるいは、逐次二軸延伸のような公知の二軸延伸
方法で、タテ方向(MD方向)及びヨコ方向(CD方
向)に各々1.5〜20倍、好ましくは3〜15倍延伸したフ
イルムである。このフイルムに用いられる熱可塑性樹脂
としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド(ナイロン)
樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリオレフィン共重合体樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルア
ルコール共重合体樹脂、ビニロン樹脂等及びこれらの樹
脂と他の樹脂の共重合体樹脂(2元共重合体樹脂だけで
なく、3元あるいはそれ以上の共重合体樹脂を含む。共
重合体様式はランダム共重合、ブロック共重合のいずれ
でもよい。)、上記樹脂と他の樹脂の混合樹脂等である。
【0007】また、上記ポリエステル樹脂は、テレフタ
ル酸ジメチル及びエチレングリコール、テレフタル酸ジ
メチル及び1,4-シキロヘキサンジメタノール、テレフタ
ル酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチル等から合成され
る樹脂がある。ポリアミド樹脂には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6−66共重
合体樹脂等がある。
【0008】そして、これらの樹脂をTダイフイルム成
形機又はインフレーションフイルム成形機で二軸延伸し
てフイルム状に形成する。
【0009】この二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムは、包
装材料の薄層化とコストダウン及び物理強度確保のた
め、厚さは、5〜70μmが好ましく、7〜50μmが特に
好ましく、10〜35μmが最も好ましい。厚さが5μm未
満ではラミネート工程でシワや切断が発生しやすく、70
μmを越えると剛性が大きすぎ製袋性やゲルボテスト強
度や取り扱い性が悪くなる上に高価になる。
【0010】また、遮光性、金属層のギラツキ防止、滑
性向上のために、各種樹脂の選択、各種添加剤の中から
選択した添加剤の添加等により半透明、白色、黄色又は
銀色の外観にすることが好ましい。本発明で半透明とい
うのは、ASTM D 1003で測定したヘイズが25%〜98%、
好ましくは40〜90%である。さらに、二軸延伸熱可塑性
樹脂フイルムは、単一層でも二層以上の多層共押出しフ
イルムであってもよい。縦、横の破断時の伸びの差は2
倍以内、好ましくは1.5倍以内であることが縦、横の差
なく手裂き易くする為に好ましい。
【0011】
【0012】金属層は、アルミニウム箔、鉄箔、錫箔、
鉛箔、電解鉄箔、ステンレス箔、銅箔等の金属箔で、厚
さが、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは6〜30μ
m、最も好ましくは7〜20μmである。特に厚さ6〜15
μmのアルミニウム箔が安価で、写真感光材料に悪影響
を与えることが少なく好ましい。また、金属層は、フレ
キシブルシート等に加工された金属薄膜であってもよ
い。この金属薄膜としては、例えば、アルミニウム蒸着
膜がある。
【0013】アルミニウム蒸着膜は、積層体としての物
理強度、遮光性、帯電防止性、防湿性、ガスバリヤ性等
の確保及びコスト、品質の点から55〜1200Åの厚さが好
ましい。即ち、厚さが55Å未満では防湿性、ガスバリヤ
性が不十分であり、且つアルミニウム蒸着膜の両面の層
に発生する帯電を減少させることができない。また、厚
さが1200Åを越えると、帯電防止性、ガスバリヤ性、防
湿性及び遮光性は確保できるが、コスト、真空蒸着法等
では加熱によるフレキシブルシートの劣化及び出来上が
った積層フイルムの物理強度低下等の点で問題がある。
特に、通常の写真感光材料用包装材料の用途には80〜80
0Åの厚さが好ましく、さらに好ましくは100〜600Åで
ある。
【0014】アルミニウム蒸着膜を加工するには、真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、
電子ビーム蒸着法等で行う。
【0015】また、アルミニウム蒸着膜はフレキシブル
シートの片面のみならず両面に加工してもよい。フレキ
シブルシート表面にアンカーコート剤を塗布したり、コ
ロナ放電処理する事など物理的、化学的表面活性化処理
を行うことはアルミニウム蒸着膜の接着強度を大きくす
ることもでき、好ましい。
【0016】アルミニウム蒸着膜には傷付き及び剥離を
防止するために保護層を設けることができる。この保護
層としてはプチラール樹脂、アクリル樹脂、酢酸繊維素
等のセルローズ系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体樹脂、各種ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂等適宜の樹脂が使用できる。また、ワ
ックス、ゼラチン、ポリビニルアルコール等も使用でき
る。
【0017】保護層は極薄の厚さで形成するのがよく、
押出しラミネート法で設ける場合でも50μm以下にしな
いと静電気の除去は不充分となる。公知の溶液塗布法、
スプレー塗布法等により5μm以下の乾燥膜厚にする
と、アルミニウム蒸着膜の保護ができ、静電気の除去効
果も大である。
【0018】アルミニウム蒸着膜とフレキシブルシート
との接着強度の向上のために施す物理的表面処理やAC
剤処理の具体例を以下に示す。
【0019】物理的表面処理の代表例を以下に示す。フ
レーム(火焔)処理;ランニングコストが高く火災の危
険性が有る。プラズマ処理;アルゴンガス等をプラズマ
に変換し、表面を処理する。物理強度はコロナ放電処理
の数倍になるが、しかし装置コストもコロナ放電処理機
の数十倍かかる。コロナ放電処理;処理可能な基材は
紙、各種ポリマーフィルム、シート、アルミニウム箔、
アルミニウム真空蒸着フィルム等である。もっとも多く
用いられている安価で効果の大きい処理である。サンド
ブラスト処理;高圧でけい石等を吹きつけて表面を粗面
化する。化学薬品処理;重クロム酸溶液等で表面処理す
る。オゾン処理;オゾンを充填したボックス内で表面処
理する。プレヒート処理;フィルムや紙等のフレキシブ
ルシートをヒータードラムや熱風等で加熱処理する。
【0020】その他、紫外線照射処理、高周波加熱処
理、電気誘導加熱処理、マイクロウェーブ処理等があ
る。
【0021】AC剤処理は、ラミネート業界で使用され
ている接着促進剤または架橋剤を総称するAC剤(Ancho
r Coating Agent)を塗布して行なわれる。このAC剤は
単なる接着剤と異なり、化学的に接着する意味で接着剤
とは区別してPrimerあるいはAdhesive Promoter等とも
呼ばれる。AC剤の代表例を次に記す。 (1) 有機チタネート(チタン系)AC剤 Tetra-propyl-titanateあるいはTetra-iso-butyl-titan
ateを主成分にし、加水分解調整剤としてTetra-stearyl
-titanateを添加して使用する。 (2) ポリエチレンイミン(イミン系)AC剤 ポリエチレンイミン(-CH2-CH2-NH-n) の比較的高重合度
のものが用いられる。管理が容易でポットライフ(貯蔵
寿命)が長いことから特に好ましい。 (3) イソシアネート系AC剤 イソシアネート基をもったポリマーを単独で用いるもの
(1液型)とOH基をもったポリエステル等と組合わせ
て用いるもの(2液型)があり、いずれも架橋等の化学
反応を起こし、接着効果があらわれる。欠点はポットラ
イフが短く高価である。 (4) ポリエステル系及びウレタン系AC剤 飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂を酢酸エチル、ト
ルエン等の溶剤に溶かして用いる。 (5) ポリオレフィン系AC剤 (6) ポリブタジエン系AC剤
【0022】AC剤層は極薄の厚さで形成するのがよ
い。AC剤のコーティング方法としてはグラビアロール
コーティング法、キスロールコーティング法、滴下コー
ティング法、バーコーティング法、リバースロールコー
ティング法、ダイレクトロールコーティング法、エアナ
イフコーティング法等が利用される。
【0023】なお、前記物理的表面処理を2種以上併用
してもよく、また、物理的表面処理とAC剤処理を組み
合わせてもよい。
【0024】ポリアミド樹脂フイルムは、アミド結合
(-CONH-)をもった合成高分子化合物を用いて製造した
フイルムの総称で、一般にはナイロンフイルムと呼称さ
れている。種類としてはナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のフイルムがあ
る。
【0025】エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フ
イルムは、各種プラスチックフイルムの中で最高の酸素
ガスバリヤ性を有する。一般にEVOH樹脂と呼ばれるエチ
レンとビニルアルコールのランダムコポマリーであり、
現在日本国内でも(株)クラレと日本合成化学工業(株)で
製造販売している熱可塑性樹脂をフイルム化したもので
ある。
【0026】ポリアクリロニトリル樹脂フイルムは、主
成分としてアクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
フマロニトリル、マレオニトリルのニトリル成分を50重
量%以上含有する樹脂を用いたフイルムをいい、酸素ガ
スバリヤー性を有する。一般にPAN樹脂と呼ばれてい
る。現在、日本国内でも三井東圧化学(株)と旭化成工業
(株)で製造販売している熱可塑性樹脂をフイルム化した
ものである。
【0027】ポリオレフィン系樹脂フイルム層は、10重
量%以上のエチレン共重合体樹脂を含んでいる。エチレ
ン共重合体樹脂の代表例を以下に示す。 (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (2) エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3) エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4) エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7) エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 (8) エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(以後E
EA樹脂と表示) (9) エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合
物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L-LDPE樹
脂) (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体樹
【0028】エチレン共重合体樹脂中では、フイルム成
形性及びヒートシール適性が良く、破袋強度、衝撃穴あ
け強度及び引裂き強度が大きいので、L-LDPE樹脂とEE
A樹脂が好ましい。
【0029】L-LDPE(Liner Low Density Polyetylene)
樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、中低密度、高
密度両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強
度の樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエ
チレンに炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10個のα−
オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の直鎖に短
分岐をもった構造のポリオレフィン共重合体樹脂であ
る。物理強度やコストの点で好ましいα−オレフィンと
してはブテン-1、オクテン-1、ヘキセン-1,4-メチルペ
ンテン-1、ヘプテン-1などが使用される。密度は一般に
低中密度ポリエチレン樹脂程度とされているが、市販品
では0.87〜0.95g/cm3の範囲内にあるものが多い。メル
トインデックスは0.1〜50g/10分の範囲内にあるものが
多い。
【0030】L-LDPE樹脂の重合プロセスとしては中・低
圧装置を用いる気相法、液相法と高圧改良法装置を用い
るイオン重合法等がある。
【0031】これらのL-LDPE樹脂の中で物理強度とヒー
トシール強度とフィルム成形性の点から特に好ましいの
は、メルトインデックス(以後MIと表示)が0.8〜10g
/10分(JIS K-6760)、密度が0.870 〜0.940g/cm3(JIS K-
6760)、そしてα−オレフィンの炭素数6〜8個の液相
法プロセスと気相法プロセスで得られたものである。
【0032】市販のL-LDPE樹脂の具体例を以下に示す。 エチレン・ブテン-1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX(UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL (日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン-1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン-1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン-1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学)
【0033】特に好ましい代表的な例を商品名であげる
と、ポリエチレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6
個の4-メチルペンテン-1を導入した三井石油化学(株)の
ウルトゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数8
個のオクテン-1を導入した出光石油化学(株)のMORETEC
とDSM社のスタミレックスとダウケミカル社のダウレ
ックスがある(以上、4社品共液相法プロセスで得られ
たL-LDPE樹脂である。)。低圧法の気相法プロセスで得ら
れた好ましい代表的な例を商品名であげると、α−オレ
フィン側鎖として炭素数6個のヘキセン-1を導入した日
本ユニカー(株)のTUFLIN及びUCC社のTUFTHENE等があ
る。
【0034】また、最近発売された密度が0.910g/cm3
満の超低密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばU
CC社のNUC−FLXや住友化学(株)のエクセレンV
Lも好ましい(以上、2社品共α−オレフィンが炭素数
4個のブテン-1を使用)。前記EEA樹脂は、その代表
的製造メーカーとしてユニオン・カーバイド社(アメリ
カ)、日本ユニカー(株)、三菱油化(株)、住友化学
(株)、三井ポリケミカル(株)等がある。具体例として日
本ユニカー(株)で現在市販しているEEA樹脂の代表的
銘柄名とそのコモノマー含有量、メルトインデックス及
び密度を示す(コモノマー含有量 NUC試験法で6%
以上のもの)。
【0035】
【表1】
【0036】以上のようなエチレン共重合体樹脂が10重
量%未満では、ヒートシール適性、特にホットタック
性、経時ヒートシール強度、密封ヒートシール性等が不
十分になり、ピンホールやヒートシール部のハガレ等が
発生し、防湿性、ガスバリヤ性、遮光性等写真感光材料
用包装材料として必須の特性を確保できなくなる。
【0037】また、ポリオレフィン系樹脂フイルム層
は、静電気を発生しやすいポリオレフィン系樹脂フイル
ム層を写真感光材料側に配置している(ヒートシール性
確保のため)ため、特に包装袋として用いた場合に写真
感光材料にスタチックマークを発生しないようにするた
めに、導電性物質及び滑剤の一種以上を含んでいる。
【0038】導電性物質の代表例を以下に示す。 (1) 非イオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (2) アニオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (3) 陽イオン界面活性剤(代表的成分第4級アンモニウ
ム塩) (4) 両性界面活性剤 (5) アルキルアミン誘導体 (6) 脂肪酸誘導体 (7) 各種滑剤 (8) カーボンブラック、グラファイト (9) 金属表面被覆顔料 (10)金属粉末、金属フレーク (11)炭素繊維 (12)金属繊維 (13)ウィスカー(チタン酸カリウム、窒化アルミナ、ア
ルミナ)
【0039】前記非イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン脂肪族アルコールエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アミ
ン、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、脂肪酸ペンタエリ
スリット、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸のエチレンオキサイト付加物、脂肪酸アミノ
または脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキル
ナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコー
ルの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加
物、その他特公昭63−26697号公報120頁記載の各種非イ
オン帯電防止剤等
【0040】前記アニオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩、各種脂肪
酸金属塩、シリノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ
塩、硫酸化オレイン酸エチルアニリン、オレフィンの硫
酸エステル塩類、オレイルアルコール硫酸エステルソー
ダ塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフォ
ン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレン
スルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、コ
ハク酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩等
【0041】前記陽イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモ
ニウム塩、ビリジン誘導体等
【0042】前記両性界面活性剤の代表例を以下に示
す。カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体、ベタイン
誘導体等 以上のような導電性物質は、0.01〜3.0重量%添加され
るのが好ましい。
【0043】ポリオレフィン系樹脂フイルム層に添加さ
れる市販の代表的滑剤名と製造メーカー名を以下に記載
する。
【0044】(1) シリコーン系オイル滑剤;各種グレー
ドのジメチルポリシロキサン及びその変性物(信越シリ
コーン、東レシリコーン)及びポリメチルフェニルシロ
キサン、オレフィン変性シリコン、ポリエチレングリコ
ールやポリプロピレングリコールで変性したポリエーテ
ル変性シリコン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコ
ン、エポキシ変性シリコン、アミノ変性シリコン、アル
コール変性シリコン等変性されたシロキサン結合を含有
したシリコン系オイルである。該シリコン系オイル中、
特にオレフィン変性シリコン、ポリエーテル変性シリコ
ン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコン等が優れて
いる。該シリコン系オイルは加熱状態でのフイルムの摩
擦係数を改良し、自動包装機による熱板シール中に生じ
る摺動抵抗を低下させ、皺の発生を防止することによ
り、美しい外観と高度な密封性と被包装体にたるみない
密着性とを有する性能を保持したフイルムを得る基礎を
つくることが出来る。又、摺動による光沢の低下を防止
して、美しいシール部を得ることが出来る。シリコン系
オイルを併用した場合の本発明では摺動ヒートシールを
する場合、高温摩擦係数を1.4以下にすることが出来
る。
【0045】常温における粘度は50〜100,000センチス
トークスの範囲が好ましく、更に好ましくは5,000〜30,
000センチストークスの高粘度のものがよい。添加量は
種類、使用目的により異なるが0.01〜1.0重量%であ
る。好ましくは0.03〜0.5重量%、特に好ましくは0.05
〜0.3重量%である。
【0046】シリコン系オイル添加の効果は、本発明用
途としては次のように多くある。樹脂の流動性を向上
し、スクリューのモーター負荷を小さくし、メルトフラ
クチャー発生を防止する。ブリードアウトして白粉状
になる脂肪酸アミドを添加しなくても滑性を十分確保で
きる。加熱状態でのフイルムの摩擦保数を小さくし、
自動製袋適性を向上し、ヒートシール時のシワ発生や摺
動による光沢の低下を防止し、美しいシール部を得るこ
とができる。遮光性物質と併用すると遮光能力を向上
でき、物性を低下させる遮光性物質の添加量を減量して
も遮光性を確保できる。
【0047】(2) 脂肪酸アミド系滑剤; i.飽和脂肪酸アミド系滑剤 ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN(日本化
成)等 ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ライオ
ン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸アマ
イドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化成)、ダイヤ
ミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイドT
(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等
【0048】ii.不飽和脂肪酸アミド系滑剤 エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本油
脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL(I・C
・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)等 オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ライ
オン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュート
ロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、ダ
イヤミッドO−200・ダイヤミッドG−200(日本化
成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸アマイド
O(花王)等
【0049】iii.ビス脂肪酸アミド系滑剤 メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッド
NKビス(日本化成)等 メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤミッ
ド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン・
アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等 メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロンO
(日本化成)等 エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモスリ
ップEBS(ライオン・アクゾ)等 ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アマ
イド65(川研ファインケミカル)等 ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;アマイ
ド60(川研ファインケミカル)等
【0050】iv.モノアルキロールアミド系滑剤 N-(2-ヒドロキシエチル)ラウリン酸アミド系滑剤;
トーホールN130(東邦化学)等 N-(2-ヒドロキシエチル)ステアリン酸アミド系滑
剤;アミゾール(川研ファインケミカル)等 N-(2-ヒドロキシメチル)ステアリン酸アミド系滑
剤;メチロールアマイド(日東化学)等
【0051】(3) 非イオン界面活性剤系滑剤;エレクト
ロストリッパ-TS-2、エレクトロストリッパ-TS-3(花
王石鹸)等
【0052】(4) 炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天
然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化
炭化水素、フルオロカルボン等
【0053】(5) 脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上
が好ましい)、オキシ脂肪酸等
【0054】(6) エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコ
ールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪
酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコール
エステル等
【0055】(7) アルコール系滑剤;多価アルコール、
ポリグリコール、ポリグリセロール等
【0056】(8) 金属石けん;ラウリン酸、ステアリン
酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂
肪酸とLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、S
n、Pb等の金属との化合物
【0057】以上のような滑剤は、0.01〜5.0重量%添
加するのが好ましく、滑性効果の大きく、ブリードアウ
トしやすい脂肪酸アミド系滑剤の場合は、0.01〜1.0重
量%添加するのが好ましい。
【0058】また、ポリオレフィン系樹脂フイルム層
は、各種特性を向上させるために、他の熱可塑性樹脂、
ゴム、各種添加剤、改質剤とブレンドして用いることが
できる。
【0059】本発明の写真感光材料用包装材料には、遮
光性を確保するために、遮光性物質を添加することがで
きる。
【0060】遮光性物質の代表例を以下に示す。 (1) 無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチ
モン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊
維等 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム等 C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロ
マイト、ドーソナイト等 D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸
アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、
ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化
モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜
鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナ
トリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0061】(2) 有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
デンプン、芳香族ポリアミド繊維等
【0062】これらの遮光性物質の中で、不透明化する
無機化合物が好ましく、特に耐熱性、耐光性が優れ、比
較的不活性な物質であるので、光吸収性のカーボンブラ
ックと窒化チタンとグラファイトが好ましい。
【0063】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。
【0064】本発明では遮光性、コスト、物性向上の目
的ではファーネスカーボンブラックが望ましく、高価で
あるが帯電防止効果を有する遮光性物質としては、アセ
チレンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックで
あるケッチェンカーボンブラックが望ましい。必要によ
り前者と後者を必要特性に従ってミックスすることも望
ましい。遮光性物質をポリエチレン系ポリマーに配合す
る形態は上記のように種々あるが、マスターバッチ法が
コスト、作業場の汚染防止等の点で望ましい。公知文献
の特公昭40−26196号では、有機溶媒に溶解した重合体
の溶液中にカーボンブラックを分散せしめて、重合体カ
ーボンブラックのマスターバッチをつくる方法が、特公
昭43−10362号にはカーボンブラックをポリエチレンに
分散してマスターバッチをつくる方法が述べられてい
る。
【0065】本発明の写真感光材料用包装材料として使
用する上でカブリの発生がなく、感光度の増減の発生が
少なく、遮光能力が大きく、L-LDPE樹脂フイルムに添加
した場合でも固り(ブツ)の発生やフィッシュアイ等フ
ィルム中にピンホールが発生しにくい点で、カーボンブ
ラックの中でも特にpH6.0〜9.0、平均粒子径10〜120m
μ、揮発成分が2.0%以下、吸油量が50ml/100g以上の
ファーネスカーボンブラックが遮光性向上と分散性向
上、物理特性低下の少ない点で好ましい。
【0066】同じ量を添加して、できるだけ遮光性をよ
くするには、内側(包装した時、製品に接する側、袋の
場合はヒートシールする側)に遮光性物質を配合してお
くことが望ましい。
【0067】上記遮光性物質は、使用樹脂、使用機械、
コスト等により使用形態として、粉末状着色剤、ペース
ト状着色剤、潤性着色剤、マスターバッチ、染顔料、カ
ラードペレット等がある。
【0068】遮光性物質の添加量は全体として光学濃度
を5以上にすることが好ましい。
【0069】酸化防止剤を着色故障等を防止するために
添加することが好ましい。この酸化防止剤の代表例を以
下に示す。
【0070】(イ) フェノール系酸化防止剤 6-t-ブチル-3-メチルフェニール誘導体、2・6-ジ-t-ブチ
ル-Pクレゾール、2・2'-メチレンビス-(4-エチル-6-t-ブ
チルフェノール)、4・4'-ブチリデンビス(6-t-ブチル-m
-クレゾール)、4・4'-チオビス(6-t-ブチル-m-クレゾー
ル)、4・4-ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、ア
ルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノール、2・6-
ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、n-オクタデシル-3-
(3'・5'-ジ-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピネ
ート、2・2'-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノ
ール)、4・4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニー
ル)、4・4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェ
ノール)、ステアリル-β(3・5-ジ-4-ブチル-4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート、1・1・3-トリス(2-メチ
ル-4ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1・3・5ト
リメチル-2・4・6-トリス(3・5-ジ-t-ブチル-4ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン-3(3'・5'-
ジ-t-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン等
【0071】(ロ) ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6-エトキシ-2・2・4-トリメチル-1・2-ジヒドロキノリン、
2・2・4-トリメチル-1・2-ジヒドロキノリンの重合物、ト
リメチルジヒドロキノリン誘導体等
【0072】(ハ) アリルアミン系酸化防止剤 フェニル-α-ナフチルアミン、N-フェニル-β-ナフチル
アミン、N-フェニル-N'-イソピロピル-P-フェニレンジ
アミン、N・N'-ジフェニル-P-フェニレンジアミン、N・N'
-ジ-β-ナフチル-P-フェニレンジアミン、N-(3'-ヒドロ
キシブチリデン)-1-ナフチルアミン等
【0073】(ニ) イミダゾール系酸化防止剤 2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾ
イミダゾールの亜鉛塩、2-メルカプトメチルベンゾイミ
ダゾール等
【0074】(ホ) ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシル
フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等
【0075】(ヘ) チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3-ビス(ジメチルアミノプロピル)-
2-チオ尿素等
【0076】(ト) その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等
【0077】代表的な市販酸化防止剤を以下に示す。 (1) フェノール系酸化防止剤; SUMILIZER BHT(住友)、IRGANOX 1076(チバガイギ
ー)、MARK AO−50(アデカ・アーガス)、SUMILIZER B
P−76(住友)、TOMINOX SS(吉富)、IRGANOX 565(チ
バガイギー)、NONOX WSP(ICI)、SANTONOX(Monsanto)、
SUMILIZER WX R(住友)、ANTAGECRYSTAL(川口)、IRGA
NOX 1035(チバガイギー)、ANTAGE W−400(川口)、NO
CLIZER NS−6(大内新興)、IRGANOX1425 WL(チバガイギ
ー)、MARKAO−80(アデカ・アーガス)、SUMILIZER GA
−80(住友)、 TOPANOL CA(ICI)、MARK AO−30(アデカ
・アーガス)、MARK AO−20(アデカ・アーガス)、IRG
ANOX3114(チバガイギー)、MARK AO−330(アデカ・ア
ーガス)、IRGANOX 1330(チバガイギー)、CYANOX 179
0(ACC)、IRGANOX 1010(チバガイギー)、MARK AO−60
(アデカ・アーガス)、SUMILIZER BP−101(住友)、TO
MINOX TT(吉富)等
【0078】(2) 燐系酸化防止剤; IRGAFOS 168(チバガイギー)、MARK 2112(アデカ・アー
ガス)、WESTON 618(ボルグワーナー)、MARK PEP−8
(アデカ・アーガス)、ULTRANOX 626(ボルグ・ワーナ
ー)、MARK PEP−24G(アデカ・アーガス)、MARK PEP−
36(アデカ・アーガス)、HCA(三光)等
【0079】(3) チオエーテル系酸化防止剤; DLTDP "YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER TPL(住友)、AN
TIOX L(日油)、DMTD"YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER
TPM(住友)、ANTIOX M(日油)、DSTP "YOSHITOMI"
(吉富)、SUMILIZER TPS(住友)、ANTIOX S(日油)、
SEENOX 412S(シプロ)、MARK AO−412 S(アデカ・アー
ガス)、SUMILIZER TP−D(住友)、MARK AO−23(アデ
カ・アーガス)、SANDSTAB P−EPQ(サンド)、IRGAFOS
P−EPQ FF(チバガイギー)、IRGANOX 1222(チバガイ
ギー)、MARK 329K(アデカ・アーガス)、WES TON399
(ボルグ・ワーナー)、MARK 260(アデカ・アーガ
ス)、MARK 522A(アデカ・アーガス)等
【0080】(4) 金属不活性化剤 NAUGARD XL−1(ユニロイヤル)、MARK CDA−1(アデカ・
アーガス)、MARK CDA−6(アデカ・アーガス)、LRGANO
X MD−1024(チバガイギー)、CUNOX(三井東圧)等
【0081】特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の
酸化防止剤であり、市販品としてはチバガイギー社のイ
ルガノックス各種と住友化学(株)のSumilizer BHT, Sum
ilizer BH−76, Sumilizer WX−R, Sumilizer BP−101
等である。
【0082】また、2,6-ジ-ヒブチル-p-クレゾール(B
HT)、低揮発性の高分子量フェノール型酸化防止剤
(商品名 Ireganox 1010, Ireganox 1076, Topanol CA,
Ionox330等)、ジラウリルチオジプロピオネート、ジ
ステアリルチオプロピオネート、ジアルキルフォスフェ
ート等の1種以上、特に2種以上を併用するのが効果的
である。
【0083】添加量は例えば、ポリオレフィン系樹脂フ
イルムに添加する場合、0.01〜2.0重量%である。
【0084】添加量が0.01重量%未満では添加効果がほ
とんどない。一方、添加量が2.0重量%をこえる酸化、
還元作用を利用する写真フイルムに悪影響があり、写真
性能に異常が発生する場合がある。このため、酸化防止
剤は着色故障やブツが発生しない最小量を添加するよう
にすることが好ましい。
【0085】さらに、カーボンブラック等と併用すると
酸化防止が相剰的に効果を発揮する。フェノール系酸化
防止剤と燐系酸化防止剤とカーボンブラックを併用する
と、写真感光材料に対し悪影響が少なく、酸化防止効果
が特に発揮されるので好ましい。
【0086】その他、プラスチック データ ハンドブッ
ク(KK工業調査会発行)の794〜799ページに開示された
各種酸化防止剤やプラスチック添加剤データー集(KK化
学工業社)の327〜329ページに開示された各種酸化防止
剤やPLASTICS AGE ENCYCLOPEDIA 進歩編1986(KKプラス
チック・エージ)の211〜212ページに開示された各種酸
化防止剤等を選択して用いることが可能である。
【0087】上記各層は、末端にイソシアネート基を有
するポリエステル系樹脂又はポリエーテル系樹脂からな
る溶液型接着層で積層されることが好ましい。この溶液
型接着層は、薄層でも接着強度が大きく、柔軟性を確保
しながら易開封性も確保できるので好ましい。また、反
応固化するので写真感光材料に対する悪影響も少ない。
【0088】また、上記各層は、接着性樹脂を5〜40重
量%含むポリオレフィン系樹脂エクストルージョンラミ
ネート接着層で積層されることも好ましい。
【0089】この接着性樹脂は、ポリオレフィン樹脂と
不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変性ポリオレ
フィン樹脂をいい、例えば、グラフト変性ポリエチレン
樹脂、グラフト変性ポリプロピレン樹脂、グラフト変性
エチレン共重合体樹脂がある。
【0090】不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、
(エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト-5-エン-2,3-
ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、
無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエ
ステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメ
チルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸
ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタクリルアミ
ド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレ
イン酸-N-モノエチルアミド、マレイン酸-N,N-ジエチル
アミド、マレイン酸-N-モノブチルアミド、マレイン酸-
N,N-ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジ
アミド、フマル酸-N-モノエチルアミド、フマル酸-N,N-
ジエチルアミド、フマル酸-N-モノブチルアミド、フマ
ル酸-N,N-ジエチルアミド、フマル酸-N-モノブチルアミ
ド、フマル酸-N,N-ジブチルアミド、マレイミド、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マタクリル酸
カリウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜鉛、ア
クリル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、メタク
リル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸
カリウム、N-ブチルマレイミド、N-フェニルマレイミ
ド、塩化マレニル、グリシジルマレエート、マレイン酸
ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソルビン酸等をあげ
ることができ、相互の混合使用も可能である。
【0091】なかでもアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸
が好ましい。
【0092】変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カ
ルボン酸類をグラフト変性させる方法は特に限定されな
い。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43-27421号公
報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる特公昭44-1
5422号公報等に開示の方法や、スラリー状態で反応させ
る特公昭43-18144号公報等に開示の方法や、気相状態で
反応させる特公昭50-77493号公報等に開示の方法等があ
る。
【0093】これらの方法の中で押出機を用いる溶融混
練法が操作上簡便で、かつ安価な方法なので好ましい。
【0094】不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度
確保のためポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポ
リエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオ
レフィン共重合体樹脂、ポリブテン-1樹脂、ポリ-4-メ
チルペンテン-1等のα−オレフィン共重合体樹脂及びそ
の共重合体樹脂)100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは0.2〜5重量部である。
【0095】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物等が用いられ
る。
【0096】有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,
α'ビス(t-ブチルパーオキシジイプロピル)ベンゼ
ン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキ
シン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパー
オキサイド、t-ブチル−ハイドロパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシラウレート、
t-ブチルパーオキシベンゾエート、1,3ビス(t-ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン、キュメンハイドロパ
ーオキサイド、ジ-t-ブチル-ジパーオキシフタレート、
t-ブチルパーオキシマレイン酸、イソプロピルパーカー
ボネート等の有機過酸化物、アソビスイソブチロニトリ
ル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化
物等がある。
【0097】これらは1種または2種以上の組合せで使
用してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170℃〜2
00℃の間にあるジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ−クミ
ルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5ジ(t-ブチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル- 2,5ジ(t-ブチルパー
オキシ)ヘキシン、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼンである。
【0098】これらの過酸化物の添加量は特に制限され
ないが、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.005〜
5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
【0099】市販の接着性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 (1) 日本石油化学KK “Nポリマー” (2) 三井石油化学工業KK “ADMER” (3) 昭和電工KK “ER RESIN” (4) 三菱化成工業KK “ノバテック−AP” (5) 三菱油化KK “MODIC” (6) 日本ユニカーKK “NUC−ACE”
【0100】前記各層間の接着強度が250〜2000g/15mm
幅以上である。接着強度が250g/15mm幅未満であると、
易開封性が失われる。100g/15mm幅以下になるとデラミ
ネーションを発生しやすくなる。
【0101】また、接着強度が2000g/15mm幅を越える
と、写真感光材料のシャープなエッジによりピンホール
が発生しやすくなり、引裂き強度が大巾に低下して破袋
しやすくなり、密封性が確保できなくなる。
【0102】接着強度を250〜2000g/15mm幅にするに
は、接着剤の組成、厚さ、被接着物の表面処理状態等を
コントロールする。
【0103】本発明の写真感光材料用包装材料は、例え
ば35mmパトローネ入写真フイルム、ブローニーフイル
ム、K−16フイルム、K−35フイルム、ディスクフイル
ム、レンズ付フイルムユニット、明室装填用包装体(例
えば、ミニラボ用のマガジン入ロール状カラー印画紙、
マガジン入電算写植フイルム、、マガジン入コンピュー
ターフイルム、Xレイフイルム、印刷用フイルム等の感
光材料)等の密封包装用(ピロー包装、ガゼット袋、平
袋等)に用いられる。また、展示用包装体(例えば、レ
ンズ付フイルムユニット“写ルンです ハイ”“写ルン
です フラッシュ”“写ルンです パノラマ”等)等に
も用いることができる。
【0104】本発明の写真感光材料用包装袋は、上述し
た写真感光材料用包装材料をヒートシール法により製袋
し、包装袋の引裂強度の小さい方向のヒートシール密封
部に易開封加工が施されている。
【0105】易開封加工としては、切り欠き、切断線、
Vノッチ、弱化線、ミシン目、オープニングカット、ギ
ザ目シール等が用いられる。
【0106】また、写真感光材料用包装袋の形態として
は、各種密封袋、例えば、1重平袋、2重平袋、1重ガ
ゼット袋、2重ガゼット袋がある。製袋する方法は熱板
接着法、インパルス接着法、溶断接着法、超音波接着
法、高周波接着法など、従来公知のプラスチックフイル
ムの接着法による。なお、接着剤、粘着剤を用いる接着
法、感圧・感熱接着剤を用いる接着法で製袋することも
可能である。
【0107】本発明の写真感光材料用包装材料では、二
軸延伸熱可塑性樹脂フィルムからなる外層が耐熱性、易
開封性、無塵性、物理強度を確保し、白色、黄色、銀色
または半透明であるので、印刷適性、外観、セーフライ
ト下での表裏識別性を向上させている。
【0108】ポリオレフィン系樹脂フイルム層が物理強
度、ヒートシール適性、帯電防止性、防湿性、ガスバリ
ヤ性、遮光性、密封性等を確保している。
【0109】金属層が防湿性、ガスバリヤ性、易開封性
を確保し、外層を白色、黄色、銀色又は半透明にした時
は商品価値の高い外観を有し、セーフライト下でも存在
や表裏を識別できる作業性の優れた包装材料としてい
る。
【0110】また、ポリミド樹脂フイルム、エチレンビ
ニルアルコール共重合体樹脂フイルム又はポリアクリル
ニトリル樹脂フイルムがガスバリヤ性、特に写真感光材
料の品質を劣化させる酸素バリヤ性を向上させ、物理強
度を優れたものにしている。
【0111】特に内層のポリオレフィン系樹脂フイルム
と同時に共押出しした多層共押出しフイルムは安価で物
理強度、酸素バリヤ性、ヒートシール適性等の優れた包
装材料としている。
【0112】
【実施例】本発明による写真感光材料用包装材料の実施
例を図面に基づいて説明する。図1から図3は、写真感
光材料用包装材料の層構成を示す部分断面図である。図
1に示す写真感光材料用包装材料は、金属箔からなる中
間層1の一方の側に二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムから
なる外層2が接着剤層3を介して積層され、他方の側に
遮光性物質が添加された無延伸のポリオレフィン系樹脂
フイルムからなる内層4aが接着剤層3を介して積層さ
れている。
【0113】図2に示す写真感光材料用包装材料は、フ
レキシブルシート層5に金属薄膜6が加工された金属薄
膜加工フレキシブルシートからなる中間層1の金属薄膜
6の側に二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムからなる外層2
が接着剤層3を介して積層され、他方のフレキシブルシ
ート層5の側に遮光性物質が添加された一軸分子配向さ
れたポリオレフィン系樹脂フイルムからなる内層4aが
接着剤層3を介して積層されている。
【0114】図3に示す写真感光材料用包装材料は、ポ
リアミド樹脂フイルム、エチレンビニルアルコール共重
合体樹脂フイルム又はポリアクリルニトリル樹脂フイル
ムからなる中間層1の一方の側に二軸延伸熱可塑性樹脂
フイルムからなる外層2が接着剤層3を介して積層さ
れ、他方の側に遮光性物質が添加された一軸分子配向さ
れたポリオレフィン系樹脂フイルムからなる内層4aが
接着剤層3を介して積層されている。
【0115】図4は本発明の写真感光材料用包装材料で
作成した写真感光材料用包装袋の一実施例の平面図であ
る。
【0116】図4に示す写真感光材料用包装袋は、周囲
がヒートシールされてヒートシール密封部11が形成さ
れ、その内部に写真感光材料12が収納されている。ま
た、両側端には、開封時のきっかけのための易開封加工
としての三角形状の切り欠き13が連続して形成されてい
る。
【0117】実施例1 図1に示す部分断面図に相当する層構成の写真感光材料
用包装材料である。
【0118】外層が厚さ12μmの二軸延伸ポリエステル
樹脂フイルム、中間層が厚さ9μmの軟質アルミニウム
箔(マット面を外層側)、内層がMIが10g/10分、密度
が0.920g/cm3のエチレン・ブテン-1共重合体樹脂(C4
L-LDPE樹脂)50重量%とMIが0.5g/10分、密度が0.954
g/cm3のチィグラー触媒を用いて低圧法で重合した高密
度ホモポリエチレン樹脂29.55重量%、オイルファーネ
スカーボンブラック5重量%、ノニオンタイプの界面活
性剤(モノグリセライドタイプの帯電防止剤)0.1重量
%、5・8 Dimenthyl-tocotrienol 0.15重量%、粘度が2
万センチストークスのジメチルポリシロキサン0.2重量
%、不飽和カルボン酸グラフト重合ポリオレフィン系接
着性樹脂(三菱化成製ノバテックAP)15重量%から成る
ポリオレフィン系樹脂組成物をインフレーションフイル
ム成形機を用いてブロー比 1.2で厚さ50μmの遮光性ポ
リオレフィン系樹脂フイルムである。外層と中間層、中
間層と内層はいずれも厚さ20μmのMIが20g/10分、密
度が0.921g/cm3のエチレン・ブテン-1共重合体樹脂30重
量%、MIが5.18g/10分、密度が0.919g/cm3の高圧法低
密度ホモポリエチレン樹脂59.7重量%、不飽和カルボン
酸グラフト重合接着性樹脂(三菱化成製ノバテックAP)
10重量%、5・8 Dimenthyl-tocotrienol 0.2重量%、合
成シリカ0.1重量%から成るポリオレフィン系樹脂組成
物をエクストルージョンラミネーターにより、熱溶融押
出し塗布した接着剤層を介して積層した。尚、2つの接
着剤層はタンデムラミネーターにより同一工程で熱溶融
押出し塗布した(エクストルージョンラミネート速度 1
00m/分)。外層の内側(アルミニウム箔側)表面は、コ
ロナ放電処理により中間層のアルミニウム箔は100℃の
加熱ローラーによりプレシートすることにより、各熱溶
融押出し塗布層との接着強度を向上させた。
【0119】外層と中間層の接着強度は675g/15mm幅で
あり、中間層と内層の接着強度は482g/15mm幅であっ
た。
【0120】この包装材料を用いて内層をヒートシール
層として図4のシート状写真感光材料用の遮光袋を作成
した。この完全密封遮光袋は、写真感光材料を加工包装
するセーフライト下でも表裏の判別及び包装体の存在が
判別しやすく、また手で容易に引裂くことができる。防
塵性にも優れるものであった。さらに、太陽光下でもギ
ラツキの少ない高級感のある外観で、スリ傷や積層フイ
ルム中の異物(不溶解物の固まり等)による凹凸を見え
にくくする効果を有する遮光袋を提供できた。
【0121】遮光能力が大きく(5・8 Dimenthyl-tocotri
enol、ジメチルシロキサン添加効果)、内層がスクリュ
ー負荷を小さくし、樹脂焼けによる不溶解物の発生を減
少させながら得ることが出来た。
【0122】エチレン共重合体樹脂を10重量%以上添加
した内層とすることにより、滑剤及び導電性物質の一種
以上を添加することによるヒートシール適性の悪化をカ
バーできる。特に長期間の密封性を確保できる包装材料
が提供できる。引裂き強度の大きいエチレン・αオレフ
ィン共重合体樹脂を用いた積層フイルムであるが、接着
強度を250g/15mm巾以上で積層することにより、手裂き
可能な包装材料にできる。
【0123】写真性能に悪影響が小さい、外観の美しい
商品価値の大きい(軟質アルミニウムのマット面を外層
側に配置し、外層と中間層の接着剤層に3種の樹脂をブ
レンド使用し、且つ薄色に着色する酸化防止剤の5・8 Di
menthyl-tocotrienolと合成シリカを添加した樹脂組成
物を使用した効果)包装材料である。
【0124】実施例2 外層が厚さ30μmのアルミニウム蒸着(蒸着厚さ400
Å、タテ一軸延伸高密度ポリエチレン樹脂フイルム、中
間層が厚さ30μmの未延伸エチレンビニルアルコール共
重合体樹脂フイルム、内層がMIが2.1g/10分、密度が
0.920g/cm3のエチレン・ブテン-1共重合体樹脂60重量
%、MIが2.0g/10分、密度が0.945g/cm3の低圧法ホモ
ポリエチレン樹脂10重量%、MIが2.4g/10分、密度が
0.923g/cm3の高圧法ホモポリエチレン樹脂24.55重量
%、オイルファーネスカーボンブラック5重量%、粘度
が1万センチストークスのジメチルポリシロキサン0.2
重量%、フェノール系酸化防止剤0.1重量%、合成シリ
カ0.05重量%、非イオン系界面活性剤(花王石鹸製エレ
クトロストリッパーTS)0.1重量%からなるポリオレフ
ィン系樹脂フイルムである。外層と中間層、中間層と内
層をそれぞれ厚さ20μmのMIが6.3g/10分、密度が0.9
20g/cm3の高圧法ホモポリエチレン樹脂80重量%、酸化
チタン1重量%、5・8 Dimenthyl-tocotrienol 0.1重量
%、不飽和カルボン酸をグラフト重合ポリオレフィン系
接着性樹脂(三井石油化学製アドマー)20重量%からな
るポリオレフィン系樹脂組成物からなる接着剤層を介し
て(同一工程のタンデムラミネート法により接着、樹脂
温度は315℃)積層した。
【0125】外層と中間層の接着強度は547g/15mm幅で
あり、中間層と内層の接着強度は893g/15mm幅であっ
た。
【0126】この包装材料を用いて図4のシート状写真
感光材料用の遮光袋を作成した。この完全密封遮光袋
は、写真感光材料を加工包装するセーフライト下でも表
裏の判別及び包装体の存在が判別しやすく、また手で容
易に引裂くことができる。防塵性、防湿性、酸素バリヤ
性、遮光性、ゲルボテスト強度も優れる写真性能維持性
の優れた遮光袋を提供できた。
【0127】遮光能力が大きく(5・8 Dimenthyl-tocotr
ienol、ジメチルシロキサン添加効果)、内層がスクリ
ュー負荷を小さくし、樹脂焼けによる不溶解物の発生を
減少させながら得ることが出来た。
【0128】エチレン共重合体樹脂を10重量%以上添加
した内層とすることにより、滑剤及び導電性物質の一種
以上を添加することによるヒートシール適性の悪化をカ
バーできる。特に長期間の密封性を確保できる包装材料
が提供できる。引裂き強度の大きいエチレン・αオレフ
ィン共重合体樹脂を用いた積層フイルムであるが、接着
強度を250g/15mm巾以上で積層することにより、手裂き
可能な包装材料にできる。
【0129】
【発明の効果】本発明は、易引裂性を良好に保持しつつ
ヒートシール適性、防湿性、酸素バリヤ性、防塵性等を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真感光材料用包装材料の層構成を示
す部分断面図。
【図2】本発明の写真感光材料用包装材料の層構成を示
す部分断面図。
【図3】本発明の写真感光材料用包装材料の層構成を示
す部分断面図。
【図4】本発明の写真感光材料用包装材料で作成した包
装袋の平面図。
【符号の説明】
1…中間層 2…外層 3…接着剤層 4…内層 5…フレキシブルシート層 6…金属薄膜 12…写真感光材料 13…切り欠き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 15/08 103 B32B 15/08 103 (56)参考文献 特開 平2−72941(JP,A) 特開 平2−178653(JP,A) 特開 昭64−77532(JP,A) 特開 平1−93348(JP,A) 特開 平2−178652(JP,A) 特開 平2−176649(JP,A) 特開 昭61−177236(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 3/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5
    〜70μm、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可
    塑性樹脂フィルムからなる外層と、金属層からなる中間
    層と、滑剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%
    以上のエチレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹
    脂フィルムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び
    中間層と内層が、末端にイソシアネート基を有するポリ
    エステル系樹脂又はポリエーテル系樹脂からなる溶液型
    接着剤層で接着されており、かつ各層間の接着強度が2
    50〜2000g/15mm幅であることを特徴とする
    写真感光材料用包装材料
  2. 【請求項2】 白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5
    〜70μm、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可
    塑性樹脂フィルムからなる外層と、ポリアミド樹脂フィ
    ルム、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム
    又はポリアクリロニトリル樹脂フィルムからなる中間層
    と、滑剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%以
    上のエチレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹脂
    フィルムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び中
    間層と内層が、末端にイソシアネート基を有するポリエ
    ステル系樹脂又はポリエーテル系樹脂からなる溶液型接
    着剤層で接着されており、かつ各層間の接着強度が25
    0〜2000g/15mm幅であることを特徴とする写
    真感光材料用包装材料
  3. 【請求項3】 白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5
    〜70μm、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可
    塑性樹脂フィルムからなる外層と、金属層からなる中間
    層と、滑剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%
    以上のエチレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹
    脂フィルムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び
    中間層と内層が、接着性樹脂を5〜40重量%含むポリ
    オレフィン系樹脂エクストルージョンラミネート接着剤
    層で接着されており、かつ各層間の接着強度が250〜
    2000g/15mm幅であることを特徴とする写真感
    光材料用包装材料
  4. 【請求項4】 白色、黄色、銀色又は半透明で厚さが5
    〜70μm、ヘイズが25〜98%である二軸延伸熱可
    塑性樹脂フィルムからなる外層と、ポリアミド樹脂フィ
    ルム、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム
    又はポリアクリロニトリル樹脂フィルムからなる中間層
    と、滑剤及び導電性物質の一種以上並びに10重量%以
    上のエチレン共重合体樹脂を含むポリオレフィン系樹脂
    フィルムからなる内層とを有し、該外層と中間層及び中
    間層と内層が、接着性樹脂を5〜40重量%含むポリオ
    レフィン系樹脂エクストルージョンラミネート接着剤層
    で接着されており、かつ各層間の接着強度が250〜2
    000g/15mm幅であることを特徴とする写真感光
    材料用包装材料
  5. 【請求項5】 金属層からなる中間層は、マット面が外
    側に配置された厚さ5〜50μmの軟質アルミニウム箔
    である請求項1又は2に記載の写真感光材料用包装材料
  6. 【請求項6】 内層が一軸方向に分子配向している請求
    項1、2、3、4又は5に記載の写真感光材料用包装材
  7. 【請求項7】 内層にエチレン−αオレフィン共重合体
    樹脂を10重量%以上、シリコーン系オイル滑剤を0.
    01〜1.0重量%、非イオン界面活性剤を0.01〜
    3.0重量%、フェノール系酸化防止剤を0.01〜
    2.0重量%、カーボンブラックを光学濃度が5以上に
    なる量含有している請求項1、2、3、4、5又は6に
    記載の写真感光材料用包装材料
  8. 【請求項8】 該接着剤層中に白色無機化合物を含有し
    ている請求項1、2、3又は4に記載の写真感光材料用
    包装材料
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8に記載の写真感光材料用包装材料をヒートシール法に
    より製袋し、包装袋の引裂き強度の小さい方向のヒート
    シール密封端部に易開封加工が施されたことを特徴とす
    る写真感光材料用包装袋
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